遠く遠景まで水面が広がっている。その中心には孤島がひとつだけ浮かんでいた。石材を切り出して建てられた厳かな神殿は長い時間を潮風に晒され、元は白かったのだろう壁がベージュにくすんでいる。
無名孤島ケアノス。
雅典戦国北部にある領土で、女神がいる神領の南にある場所だ。
神殿から艶然とした笑みを浮かべてひとりの女が姿を見せた。髪色は蛇の鱗にも似て深い緑だ。瞳は紫に妖しく輝いている。薄手の白絹で肌を隠しているが、その肢体の艶めかしさはむしろ際だって見える。
蛇眼メドゥーサ。
雅典戦国の王である。戦争女神アテナの代わりに国内を管轄しているのは彼女だった。南部は剣姫庭園、中部は英霊楽土が安定し過ぎていて、時折戦乱を巻き起こすために小領土を生み出す程度の役割だった。
剣姫庭園は盤石だが領土の拡張が遅い。それは仕方がない。剣姫庭園が広がるまではむしろ南部は他国からの侵攻で荒らされていた。剣姫庭園と領土を接するのは主に降魔呪国の魔導森林だが、原始楽国や天命聖国も接している。これは魔導森林側が領土を譲り渡したためだ。剣姫庭園への牽制が主な理由だった。
アテナは潔癖な上で必勝を好む女神であるが、賢明でもある。雅典戦国の主線力は騎士型だ。騎士型とは言うが、規律を失えば蛮族にも等しい。まとめ上げるには時間を有し、一度崩壊すると立て直すのに長い時間がかかる。羅刹境国を見るがいい。あちらは常に内部での争いが絶えず、侵攻に手勢を回す余裕さえない。
南部の領土としては剣姫庭園は頂点にあるだろう。魔術師型を捕縛し誓約で裏切りを止める。騎士型と魔術師型が十分に揃えば、魔導森林を呑み込むのも容易い。大陸南端を支配できれば、後は少しずつ北上していくだけだ。
千年間続いてきた七国の戦いを自らの代で収めたともなれば、メドゥーサは他の六女神に勝る権勢を得る。その日が待ち遠しいが、焦りは禁物だった。
珍しくアルケニーとエキドナが顔を見せると言う。アルケニーは戦いにしか興味がなく、エキドナはバカ親で子育てに没頭している。ただ、戦闘能力だけは無比に優れている。彼女らを正面から打ちのめせるのは女神以外ではメドゥーサくらいのものだった。
海原――そう、孤島を囲むのは海水だ――をメドゥーサが見やる。蛇眼が海を泳ぐ巨大な蛸を捉えた。
野卑と阿呆ではあるが、その実力は信頼している。王たるメドゥーサが自ら出迎えるのに躊躇いはなかった。
「久しいな」
来意は問わず、メドゥーサは旧交を温めた。
「そうねぇ。ひとりじゃ海を渡れないから面倒でね」
糸を腰部から出し、蛸の上から島に移動したアルケニーが顔をしかめながら言った。
「かかっ。儂の子は便利じゃろう。そなたらになら婿にくれてやっても良いぞ?」
蛸の触手に下肢を絡みつけエキドナも島に上がった。
蛸が運んできたのはふたりだけではなかった。精悍な顔つきをした奴隷傭兵が股間の逸物を滾らせて蛸の頭上に座っている。エキドナにとって人間は捕食するだけのものだ。なら、アルケニーの性欲発散用としか思えないが、それにしては妙に表情が堂々としている。
その男は軽快な動きで蛸を足蹴にして跳び、島に着地した。疑いは確信に変わる。あのエキドナが自身の子を男などに足場にされて怒らないはずがなかった。
「その男は?」
初めて嗅ぐ雄臭が鼻を突き、メドゥーサは顔をしかめながら尋ねた。大っぴらにしていなかったがメドゥーサは男に強い忌避感がある。
メドゥーサの目に警戒の色が宿ったのを見て取ったのか、エキドナとアルケニーが嘲弄するように笑みを深めた。男を挟んでふたりはしゃがみ込み、左右から陰茎を甲斐甲斐しく舐め始める。淫蕩に顔を紅潮させふたりは上目でメドゥーサを見つめる。彼女たちの頭に男は手を乗せ、その瞳は挑発的にメドゥーサを眺めていた。
――あり得ない。
メドゥーサは動揺を内心で押し止めるのに苦労した。大陸最強の剣士と凶悪無比な魔獣の母。そのふたりがたかが男にこのように媚びるなど考えられるはずがなかった。
蛸の触手が漆黒の全身甲冑を男の背後に置いた。大きさは男の体躯に合わせて作られている。特注の魔道具であろうが、その程度でこのふたりを従えさせるなど不可能だ。
「俺は唾王フェルターだ。あんたのお仲間は俺の肉奴隷にしてやった。次はあんたの番ってわけさ」
この上なく分かりやすい宣戦の布告だった。ふたりの頭を強く掴んで男は自分の股間に擦りつける。白濁の汁が地面に飛び散る。思わずメドゥーサは青臭さに鼻と口を覆った。
「……そうか。なら――死ね」
メドゥーサの瞳が紫の光を強めた。
無名孤島が彼女の領地であるのには理由がある。仮に何千、何万の軍勢が攻めてこようと此所で彼女が負ける道理はない。視界が開けたこの場所では、彼女の魔眼を防ぐ術は限られる。
視界に映したものを強制的に石化させる魔眼だ。かつて見たアテナの暴威には叶わぬものの、戦場においてメドゥーサの魔眼は無敵に等しい。
メドゥーサは魔眼を発動したままで瞠目した。誰ひとり、彼女の魔眼で石化しなかった。
魔眼は発動した。自らの肉体に備わった異能である。誤る筈がなかった。
魔術防壁が編まれた気配はない。上位眷族であろうと魔眼を防ぐほどの結界ならエフェクトが視覚的に発生する。王を名乗るフェルター自身に何らかの加護がある可能性は残る。だが、それならアルケニーたちや古代蛸に効かない理由にならない。
魔眼をこのように防げるものは大陸全体にもただひとつ。天使や聖職が持つ――
「よくやった。オリヴィア」
メドゥーサの思考を追ったかのようなタイミングで、フェルターが黒鎧の兜を持ち上げた。中から白髪の清楚そうな女が顔を見せた。その顔は恐怖で歪んでいる。
独裁領域。
天命聖国メギドの連中が持つ、異能や魔術を強制的に打ち消すギフトだ。オリヴィアとやらはただのギフトホルダーのようだったが範囲を狭めれば魔眼を相殺することも可能だろう。
「さて……と。これでようやく勝負が成立するわね。ご主人様。メドゥーサはわたしだけじゃ斬れないわ。エキドナは相性最悪だし、その娘が殺られたら仲良く石像化するから気をつけて」
「ああ、わかっている」
フェルターが顔つきを鋭くすると下履きを上げて逸物を隠した。
「肉奴隷も悪くないぞう、メドゥーサよ。一緒にアテナをぶちのめしてやろうではないか」
かかか、と鋭利な牙を覗かせてエキドナが語りかけてくる。
「バカどもが。私たちがどれほどいようとアテナ様に勝てるわけがない」
ギリ、とメドゥーサは歯噛みした。
二百年以上も前だ。まだ血気が盛んだった頃、幾多の眷族とともにアテナに蜂起した記憶が蘇る。エキドナやアルケニーに勝るとも劣らない強靱な眷族たちと徒党を組んでアテナに挑んだ。
結果は知れている。如何にメドゥーサが百人いようと女神には勝てない。心底から屈服させられた。アテナに与えられた懲罰の記憶が喚起される。じわり、と淫水が股を塗らすのを自覚しながら、メドゥーサは一歩下がった。
「ほう? ならアテナの力を知っているんだな。必ず情報を吐き出させてやる」
男の目には女神に対する強い憎悪と執着が感じられた。だが、女神への呪詛などこの大陸には満ちあふれている。それを力のみで制圧し、支配しているのが七女神だ。思いの量など関係ない。
メドゥーサは両手を広げた。瞬間、島が緑で埋め尽くされる。緑は全て蛇の鱗だった。多種多様な毒を帯びた蛇の軍勢こそが、彼女が王として指揮する兵隊である。
蛇が蠢き、一斉に黒鎧に縋り付こうとする。ひと噛みするだけで並のギフトホルダーなら無力化、あるいは即死だ。
防衛に回ったのはエキドナだ。長い下肢でなぎ払い、体に集った蛇を手で潰す。その間に何匹かに噛みつかれている。アルケニーの見立て通りエキドナには毒は有効なはずだ。しかし、頭の巡りと同じくらい血の巡りが悪いのか、まだ顔色ひとつ変えず群れ集る蛇を殺し続けている。
アルケニーは攻めに来た。彼女の巣くう洞穴とは異なり、ここでは天地を利用した軌道は取れない。されど彼女の剣の腕には陰りがない。六本の腕による絶技は健在で、四方八方から迫る蛇を容易く斬り伏せた。
蛇は無限にはない。メドゥーサの魔力を用いて蛇は生み出される。アルケニーは自らの手で対処し、蛇はオリヴィアを殺すのに注力させるべきだと即断した。
二本の腕に鱗を纏わせ、メドゥーサはアルケニーの刃を全て受けた。六本あろうが六手が自在に動けるわけではない。腕の可動域は被っている。その上で刃渡りを持つ剣を握っているのだ。六刀流として昇華したのは見事だが、少なからず事前に動きは察知できる。
「ふんっ。相変わらず無駄に硬いわねっ」
「竜種の鱗が鋼鉄なら我らの鱗は何と比べるべきかな」
アルケニーの怒り交じりの物言いに返しながら、メドゥーサはフェルターの出方も見計らった。彼女らを従えた以上、フェルターの力量は確かなはずだ。オリヴィアを隠したことから策を練るのが得意なのかもしれなかったが、真価は見ても窺えない。
何せ今、悠然とした態度でフェルターはエキドナの隣に立ち、アルケニーとメドゥーサの戦いを眺めるだけだ。蛇を数匹差し向ける。履いた剣を抜いて一匹を斬り殺すが、他の数匹がフェルターの足に噛みつく。エキドナが守りに入らないのも不自然だったし、誰もフェルターを案ずることもなかった。
疑念はすぐに解消された。フェルターは自分の足に噛みついた蛇を引きちぎり、そのまま蛇を喰らった。毒素が全身を回ったのか目や鼻から血を垂れ流すが、すぐに治まった。よほどの治癒力があるようだった。
アルケニーの猛攻を防ぎながら、メドゥーサは思案した。オークの回復力などが顕著だが、再生能力は眷族やギフトホルダーも有している。それらは必ずや魔力を消費して行うのだ。
手足に等しい蛇がフェルターに噛みついた際、フェルターに魔力があるのは判明した。驚くべきことに魔力量はメドゥーサに匹敵する。
だが、外から男の魔力出力が感じ取れないのは何故か。
――唾王フェルター。
戯れに名乗ったのだと思った。王とは国を統べ、女神に仕える者の称号だ。魔力とは七柱の女神の魔力の総称である。仮に八番目の女神が居たのなら、その魔力を感知することはできない。漂う八番目の魔力を、魔力だと認識していないためだ。体内での魔力は流れと圧力に近く、有無や量を感じ取れるが外界ではそうもいかない。
焦燥がメドゥーサの胸を焼いた。男に魔力がないのは当然だ。だからギフトホルダーや眷族は油断する。特に剣姫庭園に多い騎士型は魔術の感知が苦手だ。
自分に匹敵する魔力量を持つ相手に、油断して向き合えば負けて当然だ。
「どこまで……落とした?」
呻くように、メドゥーサは尋ねた。狼狽が顔に出ていたのだろう。アルケニーが玩弄するように舌を出して笑った。
「剣姫庭園、英霊楽土。そして――魔導森林。わたしとエキドナがいる以上、糸縛渓谷と獣母辺獄が落ちたことは知っているでしょう?」
舌打ちしてメドゥーサはアルケニーの二刀を受けると、その胸を蹴り飛ばした。
吹き飛んだアルケニーは糸を噴出させ体勢を立て直す。
アルケニーの言葉を信じるならば、雅典戦国はほぼフェルターの手中に落ちている。それだけではない。天命聖国の聖職者まで部下にしているのなら、冒険者協会やシノビの里なども手に落ちている可能性がある。
領主には誓約ができない。よって、各領土の同盟関係には裏切りが付き纏う。国を越えた連携など不可能に近い。その不可能をどのように成し遂げたのか。アルケニーとエキドナを配下に従えた以上、仔細はわからないができると仮定するしかない。
それは女神の絶対性を否定するのか。それは否だ。どう足掻こうと女神には勝てない。メドゥーサの魔眼などとはわけが違う。
「貴様らは女神の恐ろしさを知らんのだっ!」
吠えてメドゥーサは心底から来る怖じ気をはね除けた。
エキドナも古代蛸も毒がようやく回ってきたようで、動きが鈍くなってきた。そうなれば必然的に彼女らは噛まれる回数が増える。エキドナの防壁を抜ければあとはオリヴィアだけだ。オリヴィアを無力化すれば独裁領域は消失し、魔眼が効力を発揮する。
メドゥーサに匹敵する魔力を持ちながら、フェルターは動かない。不気味ではあるが、尋常ならざる治癒力に魔力が使われているのであれば、戦闘能力としてはアルケニーに劣る可能性がある。体力を温存し、メドゥーサを疲弊させる目論見だろう。
一気に片をつけるべく、メドゥーサは魔力を解放した。先ほどまでの倍以上、エキドナたちに向けて蛇を出した。瞬間、フェルターが何かを投げた。
小瓶だった。
エキドナがそれを丸呑みした。即座にエキドナの動きに精彩が戻る。繰り返すがメドゥーサの蛇はそれぞれが異なる毒の組成を有する。治術士であろうと快癒は困難なはずだった。
しかし、生み出した蛇は未だ多数。波濤の如く押し寄せる蛇の群れはエキドナを呑み込み再び毒液が注入される。エキドナは尾を振り回しながら、古代蛸に近付いた。虫の息になった愛息を案じたのだろうとメドゥーサは判断する。
まったく、頭の巡りが悪い。
エキドナを無理に追う必要はない。蛇はそのまま黒鎧に向かい――
「なっ」
黒鎧が空に浮く。リビングメイル。魔力操作で動く鎧だ。
「バカなっならば何故――」
そんなことができるなら、始めから黒鎧を守る必要などまるでない。
「かかったな」
フェルターが勝利を確信したように笑う。だが、そちらに意識を向ける暇がなかった。空に浮いた黒鎧はもうひとつの戦術的優位を作り出す。予測通り、アルケニーの糸が黒鎧に巻き付いた。
アルケニーが黒鎧を下から踏みつけ、天地を逆転させたまま六刀を構える。
その時だった。古代蛸が八本の足を利用して海水を島にまき散らした。メドゥーサの踝ほどまでが浸かり、蛇も押し流される。だが、蛇は泳げる。這うより泳ぐ方が速度を増す。時間稼ぎにもならない。
そう思い、濡れた足場のままでメドゥーサはアルケニーを待ち受けるため視線を上げた。
その瞬間だった。
女神アテナの逆鱗にも似た痛みが全身を襲った。アルケニーは降りては来ず、全身を麻痺させた彼女を笑いながら眺めている。
「ぎゃあああっ!」
エキドナが堪えもせずに叫びを上げた。
何が起きたのか。頭上への警戒を絶やさぬままでメドゥーサが周囲を見る。フェルターが剣を地面に刺しているのに気がついた。それだけではなく、彼自身の足が焼け焦げている。
感電だ。
剣から雷撃を放ち、海水経由で濡れたものに導電させたのだ。そして、狙いはメドゥーサではなく、彼女の魔力そのものである蛇だ。
オリヴィアとエキドナはただの囮だった。エキドナを疲弊させたところに畳みかけようとしたメドゥーサの考えを最初から読み取り、蛇を殲滅するために電撃を放った。
頭上から絡新婦が舞い降りる。両腕に鱗を纏わせて受け止める。
「ぐっ……」
「あらあら……ちょっとお疲れみたいね。わたしはまだまだ元気全開。それに――こっからはご主人様も動くわよ」
趨勢は決した。アルケニーは舌を出してメドゥーサを嘲弄する。続く連撃を受けながら彼女は後退しようとした。距離を取り分散させる。独裁領域から離れれば魔眼は効く。
先ほどの意趣返しのようにアルケニーが蹴りを放ってきた。ちょうど良い。この衝撃も利用して離れようとメドゥーサは誓う。
だが、アルケニーはそれを読んでいたように糸を彼女の体に巻き付けた。蹴ると同時に糸を放っていたらしい。普段なら寸毫も待たずに引きちぎれる。それが片手では無理なほどに消耗していた。
背後の気配にゾッと寒気を覚えた。振り返るより体が持ち上げられた。両足の膝裏で持ち上げられ、そのまま両腕をも封じられる。
恐るべき力だった。万全でも引き剥がせるか定かではない。尻肉に硬いものが押し当てられているのに気付くと、メドゥーサは身震いした。
「ほう? ヤラれた経験があるみたいだな」
楽しげにフェルターが耳元で囁くと、首筋に舌を這わす。
「あの神殿は女神を祀るもんか? ならその中で楽しませてもらうとするか」
フェルターが油断なく黒鎧に入ったオリヴィアを帯同させ、メドゥーサを恥辱的な姿勢のまま神殿の中へと運び入れた。
「概ねは理解しただろ? エキドナが飲んだのは俺の奴隷の体液でな。得意体質で自分の状態を汁経由で伝染させる。健康な状態での体液なら解毒にもなるってわけだ」
聞いたこともない異常体質だった。眷族はある程度種族で判別がつくが、ギフトホルダーには得意個体が産まれると聞く。
「蛇を一網打尽にしないとちょっとキツそうだったからな。魔眼も毒蛇も強力なうえ、本体もアルケニーが敵わんときた。苦労した分、楽しませてもらうぜ?」
フェルターの片手が外される。自由になった右手で彼女はフェルターの胸を打った。無理な姿勢でほとんど力も入らない。
「あらご主人様。手伝いは?」
彼女の痴態を眺めたいのか、アルケニーとエキドナも神殿に姿を見せた。
「必要ない。だいぶ削れたな。それでも並のギフトホルダーなら即死するような力だ。つくづく化け物揃いだよ」
白絹の服が剥かれ、肌を晒される。アテナを崇める神殿で男と交わったとなど知られれば、それだけで呪われる。今から犯されるという事実より女神への畏怖にメドゥーサは身を竦めた。
再び、フェルターの腕で両足が持ち上げられた。秘部がアルケニーたちから丸見えだ。
「くぅ……」
開かされた股の下に逸物が押し当てられる。メドゥーサは肌着をつけていない。膣口と陰核がカリで擦られる。二百年ぶりの恥辱に、メドゥーサは顔を赤らめた。
「や……めろ。何が望みだ……っ」
「あんたを肉奴隷にするだけさ。それともその先が知りたいのか? 女神全てを倒して同じように犯し抜く。ただそれだけだ」
「馬鹿げて……いるっ。私とアテナ様には天地ほどの力の差が……ある。勝てるはずがあるまい」
「それを身をもって知ったあんたの情報があれば、話は変わるさ。別にこっちもまだ全力ってわけじゃあないんでな」
「くっ……」
交渉の余地はなかった。久方ぶりの陰茎に、彼女の蜜壺は愛液を溢れさせ始めた。
「涎垂らして待ちかねてるみたいだな。それじゃあお望み通りぶち込んでやるとするか」
首の裏を押され、視界が下がる。豊かな彼女の双丘に視界が覆われているが、その先にまで男の陰茎は伸びている。異常な大きさに彼女は唾を飲んだ。
体が高く持ち上げられた。亀頭が彼女の膣口に触れる。心臓が爆音を奏で始めた。こんな巨大なものが入るわけがない。
フェルターが力を抜いたのがわかった。メドゥーサ自身の重量が陰茎を蜜肉に沈めていく。引き裂かれるようであり、抉られるようでもあった。天を仰げばアテナの怒りが目に見える。正面では同胞が彼女の痴態を眺めている。必然、目は伏せるしかなかった。すると彼女の乳首は快楽に硬くなっているのが見える。崇める神にも同胞にも――そして我が身にさえ裏切られ、彼女は孤独に性楽に向き合うしかなかった。
奥まで届いた。そう思ったがまだ体の沈みは止まらない。子宮が持ち上がるような感覚の後、ようやく根元まで咥え込めた。
「あっ……」
安堵ではなく、ただ艶冶な声が溢れた。奥の底まで秘肉が埋め立てられた。その実感が声となって出てしまう。
「良い締め付けだ。それに膣内はとろとろだな。そら、動くぞ?」
「あ……だめっ、待って……っ。やっ」
自分のものとは思えないほど、弱々しい声だった。無論、彼女の声に耳を貸すものはない。それどころかフェルターの宣言さえ嘘だった。
動くなどと軽いものではなかった。全身が幾度となく上下に揺らされ、その度に子宮口が穿たれる。神聖なる女神の神殿に、肌のぶつかる乾いた音と淫水の混じる湿った音が鳴り響く。
揺らされて乳房が跳ねる。咥え込んだ蜜壺から愛液が滴り落ち床を汚す。獣にも似た雄の臭いが鼻と口に纏わり付く。アルケニーたちがメドゥーサの媚態を笑う。
不敬なのは誰よりも彼女の体だった。神殿で犯されながら、彼女の肉体は激しい快楽を感じている。
「あっ、あっ、あっ……」
近くで誰かが喘いでいる。そんな錯覚さえ抱いた。その声は当然ながらメドゥーサ自身の口から漏れている。首を振って現実から目を背けるが、その間も淫らな声は止まらなかった。
蜜肉が震えた。違う。陰茎が蠕動を始めたのだ。知識では知っている。かつて彼女を犯したのは人間ではなく、これは初めての経験だった。
「だめっ。膣内はっ……孕むっ……」
それが子種を哀願しているようにでも聞こえたのか、フェルターが腰使いを加速させる。最後に一際奥深く肉竿が突き穿たれる。じんわりと胎に熱いものが広がった。
それと同時に彼女は再び電流でも走ったのかと誤認した。絶頂が彼女の体を弓なりにしならせる。両手両足が拘束されたメドゥーサはねだるように腰を揺らし、達したばかりの蜜肉が過敏にその摩擦を貪った。
「お……っ!」
ただ声が漏れた。誰が見ても文句がつけようもないイキっぷりだったらしい。アルケニーたちの笑い声が増した。
フェルターの腰使いが再開される。歯噛みして彼女はせり上がる快楽を堪えようとした。だがその我慢も儚く潰える。フェルターの動きが激しさを増すと、連動して口から喘ぎが溢れてしまった。今度は膣内に射精されるより早く、メドゥーサが達した。
先ほどとは違い、敏感になった秘部を陰茎が擦り続けている。歯の根が合わなかった。それどころか咬合部が弛緩したように口が半開きになった。口元からは涎が溢れ、乳房に零れ落ちている。
再び、子宮口に子種が注がれる。子種を奥へと突き込むように抽送が始まる。絶対に孕ませるという執念さえ感じた。
四度、五度。膣内に精液が放たれた。妊娠への恐怖にメドゥーサは眦から涙を流した。恐ろしいことに肉竿も子種も、硬さと量を保ったままだった。対してメドゥーサは絶頂を迎えるたびに疲労が蓄積していく。
「貴様の……子など……孕んで……たま……ああっ!」
決死の誓いを言い終わる前に、またも彼女は背を仰け反らせた。
「ほう、なるほどな。じゃあメドゥーサ様の期待に応えるとしよう」
フェルターは不意に拘束を解いた。全身を覆う倦怠感にメドゥーサは崩れ落ちる。フェルターがそんな彼女の尻肉を掴むと、軽々と顔の高さまで持ち上げられ、彼女は宙吊りになった。
何をされようとしているのか。メドゥーサにはまったく想像が及ばなかった。フェルターが親指で尻肉をかき分ける。晒された肛門に冷えた神殿の空気が触れた。声を上げる暇さえなく、次の瞬間には濡れた柔らかいものが肛門に入ってきた。
「ま……さかっ」
蒼ざめて彼女は声を漏らす。静寂を乱すのは濡れた音だけだ。男の舌が彼女の肛門に挿入され、舐め回している音だった。
程なくして彼女は地面に下ろされる。だが尻は掴まれたままだった。自然と膝立ちになり、上半身の高さを合わせる。四つん這いになった彼女をアルケニーたちが見下ろしている。
肛門に硬いものが押し当てられたかと思うと、次の瞬間に全身に鋭い痛みが奔った。
「ぎゃっ」
メドゥーサは悲鳴を上げた。突然の暴虐がなんだったのか気付いたのは、その後だった。肉槍が肛門に突き立てられたのだ。唾液を先触れに、愛液と精液の混合液、そして先走り汁を潤滑にして肛門が抉られる。獣のような姿勢で、尻穴を犯されている。悍ましい行為に言葉も出ない。
徐々に腰使いが速まる。肛門が陰茎を受け入れ始めた。やがて、フェルターの腰が彼女の尻肉を叩く音が響く。その音は徐々に調子を速めていく。
乳房が淫らに揺れた。誘われたようにフェルターの両手が彼女の豊かな胸を弄ぶ。直腸の摩擦は快楽を得るためだけに最適化され、逸物を締め付けながら受け入れる。
肛門が性器としての役割を帯び始めると、フェルターは再び彼女を背後から抱え上げた。尻穴を犯されながら、放置された蜜壺が白濁の汁を垂らしている。
またも体が上下に揺らされ始めた。その度に愛液で薄れた精液が床に落ちる。開いたままの膣口を空気が犯すかのようだった。感度が高まった秘肉は現に快楽を訴えている。
「あがっ……がっ」
無意識に濁った声が漏れた。上下に揺らされているからではなく、ただ単純視界がぼやけ始めた。もはや正面のアルケニーたちが気にならない。感覚が直腸にだけ集約されている。秘所から汁で伝わったかのように肛門が痺れるような快感を覚え始めた。
そんな最中、彼女の膣を何かが触れる。細い舌先だ。
「蛇を使って自慰するとはな。とんだ変態だ」
どうやら一匹だけ蛇が神殿内に残っていたらしい。その蛇が太ももに絡みつき、メドゥーサの秘部を舐め回した。蛇は彼女の手足だ。つまりは彼女自身がそう望んだに他ならない。
「ふん。じゃあご期待には応えてやらんとな」
フェルターが肛門から陰茎を抜き放ち、それから再度蜜壺を掻き回し始める。
「くぅ……っ」
すぐにメドゥーサの体は絶頂に達し、堪えきれなかった喘ぎが溢れ出る。直後、熱い液体が注がれた。
「お? そろそろ限界か」
フェルターの声に、返す気力も残っていない。朦朧とした視界で、静かに意識が飛ぶのをメドゥーサは待つしかなかった。
背後から抱えられたままで、蜜壺から引き抜かれ、肛門に肉槍がねじ込まれる。前後の穴を好き勝手に突かれては抜かれ、両者の端境が曖昧になっていく。
肛門が卑しい音を立てて肉槍を搾り取る。一際強く尻肉を腰が打ち、大きな音が鳴った。直腸の奥に特濃の子種が注がれる。
「あ……嘘……」
メドゥーサの顔が絶望に歪む。意識が明瞭になった。尻穴に注がれた子種から栄養を摂取したのだ。
「死んで逃れるなんて、お前らにはそんな権利はないんだよ」
再びフェルターが腰を打ち始めた。体力とともに感覚が鋭敏さを増していく。
「俺の肉奴隷になるんだな。それともやっぱり孕みたいのか?」
今度は膣穴に精液を注ぎながら、フェルターが尋ねた。メドゥーサは無心で首を横に振った。この快楽に溺れるのは恐ろしい。だがそれ以上に、女神アテナに逆らう決心がつかなかった。
それからただひたすらに犯し抜かれた。様々な体位で、上から、横から、そして真下から。メドゥーサには抵抗の意思は微塵もなかった。フェルターにだけでなく快楽にもだ。
「い……イグっ! まだっイッちゃうっ」
フェルターに馬乗りになり、メドゥーサが激しく腰を揺らす。もう数える意味もない。百回以上は膣内で子種を受け止めた。
外野たちの視線も気にならず、彼女は絶頂を堪能するように目を閉じたまま背筋を伸ばした。自分から陰茎を引き抜くと、射精したばかりの亀頭を口に咥え込んで残り汁を吸い上げる。フェルターに教え込まれた通り、従順に乳房で陰茎を挟み込むと、口と乳房で激しく扱く。
快楽に溺れてしまえば、これ以上フェルターにはメドゥーサを汚す手段はない。ただ奴隷宣言さえしなければいい。
フェルターの顔に焦りはなかった。それが心底不安ではあったが、今は性楽を甘受するしかなかった。
やがて意識を失ったメドゥーサが目覚めたのは、見知らぬ一室だった。牢かと思ったが扉には鍵が備えられていない。湯船らしきものがあることから風呂の一種だった。
「ようこそ。私はセラニア・ホーガイルです」
黒髪に白い服の女が微笑を浮かべて名乗った。膣穴からは子種が溢れている。どうやら気絶している間に運ばれてきたらしい。
「ここは剣姫庭園の娼館です。メドゥーサ様にはこれから沢山のお客様のお相手をしてもらうことになります」
告げるとセラニアは溜め桶でお湯を掬い、メドゥーサの体にかけ始めた。
「客?」
「はい。奴隷傭兵の方たちや商人の方ですね。ここは秘密の娼館で、外に出ると一切を忘れます。私がお客様にそうした誓約をかけているからです」
陵辱の後を洗い流されながら、メドゥーサはセラニアの説明を聞いた。この女もフェルターの部下なのだろう。
「皆さん楽しんで、それから再びいらっしゃいます。記憶がなくとも体は楽しかったことを覚えているからです。そして、過去の体験を思い出すために再訪されます。良心的な価格設定なのも大きいですね」
「随分と有能な誓約士のようだが――私が大人しく従うと思うのか?」
たかが魔術師型のギフトホルダーひとり、殴るまでもない。魔眼で見やるだけで勝負は終わる。
「あら? 何かしようとしましたか?」
魔眼が効かない――否、今回は発動しなかった。メドゥーサは愕然とした。
「もしかして、魔眼を使おうとしたんですか? 困りましたねえ。奴隷宣言なんてしてもしなくても、奴隷であることに変わりはありませんよ」
素足でセラニアがメドゥーサの顔を足蹴にした。
「雅典戦国の王様なんですってね」
嗜虐的にセラニアは笑う。屈辱に当然、メドゥーサは激昂し反撃をしようと足を捕まえた。だが、セラニアの足を止めることさえ叶わない。
「その首輪です。女神の呪い級の魔道具で、魔力を外へ出せません。魔眼も蛇も、そしてご自慢の腕力も普通の女の子程度です」
確かに首には首輪が嵌められていた。魔術師型にさえ抵抗のできない今の状態を知り、メドゥーサは怖じ気づく。
「奴隷になった後も調教はありますが――意地を張らない方がいいと思いますよ?」
声音だけは優しく、片足をメドゥーサの顔に乗せたままセラニアは言った。
清められ、濡れた体が魔術で乾かせられた。服は与えられもしない。セラニアの先導に従い、廊下を案内される。メドゥーサに逃げる手段はなかった。また快楽に溺れてやり過ごすしかない。
「はい。それではお部屋でお待ちくださいね」
部屋に放り込まれる。セラニアは立ち去った。窓を見る。すると高さは一階で外側から丸見えだった。羞恥を感じ咄嗟に一歩引いた。軽く叩いて見るが魔術がかけられていてとてもではないが今の力で破壊できそうにはなかった。
沢山の足音が聞こえ始めた。その重さから武装した男だろうと考えられる。客、という言葉を反芻してメドゥーサは震えた。裸のままで窓に体当たりをしたがまるで壊れる気配もない。
扉が開け放たれる。十人以上の男たちが姿を見せた。男たちはメドゥーサに殺到した。奴隷傭兵などと戦ったのはいつぶりか記憶にさえない。何千、何万いようが魔眼のひとつで死に絶える虫けら未満の存在だ。
「離せっ……貴様らっ!」
男たちは武装も外さずに彼女を捕まえると、ベッドの上に彼女を引き倒す。四肢は数本ずつの手で掴まれていて微動だにできない。竜種さえ軽々と持ち上げる怪力が完全に失われていた。
「メドゥーサ様、仲間が石にされたの覚えてるぜぇ。そんなあんたを好き勝手できるとはなあ」
「ああやっべ。メドゥーサの魔眼でちんぽが石になっちまった」
「乳もデカくてたまんねえ。人間引き裂くバケモンがこんなになっちまうとはね」
好き勝手な言葉を男たちが口々に吐く。どれも心当たりがない。それもそのはず、近年の彼女は戦場に出ていない。少なくとも彼女を取り巻く奴隷傭兵が産まれる遥か以前のことだった。
「誓約で――恨みを捏造しているのか……あの小娘がっ。下がれ、下郎ども。そなたらの怒りは偽りだ。私は貴様らには何もしていない」
冷厳な口調に男たちは一瞬強張りを見せた。だが、それだけだった。両腕を頭上で押さえられ、大股を開いて性器を露出しながらでは、どれほど声音に力があっても意味はなかった。
「へえ。演技はないって話だったが、ちゃんとメドゥーサ様、逆らってくれんじゃん」
「やられまくって慣れた奴って萎えちまうよな。こういう反抗的なのが一番だぜ」
男たちが語る間に、ひとりがベッドに乗って彼女にのし掛かった。
「じゃあ……俺から始めさせてもらうぜ」
他の男たちは文句を言いながらも無理に引き剥がそうとはせず、男が陰茎を深々と貫いた。
「おっ、メドゥーサよお。俺のちんぽもそれなりだろう」
たかが奴隷傭兵に犯されている怒りが、彼女の顔を赤らめていた。それだけだ。フェルターの極太を味わった彼女は大した快楽を感じはしなかった。
「いいねえ。睨んでくれるの」
男たちはゆさゆさと揺れる乳房を乱暴に揉みしだいた。
「おい、これじゃあ穴ひとつしか使えねえだろ」
メドゥーサにのし掛かる男に他の男が文句を告げる。
「悪い悪い。どうせろくな力でねえよ。手も足も離していいぜ」
彼女を犯す腰を止めずに男が言った。そのままメドゥーサの体は男に抱え上げられる。
「死ねっ……!」
自由になった手で男の胸を殴った。だが大した痛みはなかったようで、男はにやけながら下から彼女を揺らした。
「うおっ。拳もお乳もド迫力ぅ。殺されるかと思ったぜ」
下からメドゥーサを男が突き上げる。ベッドを囲む男たちの視線からメドゥーサは肌を隠そうと体を抱く。だが、その手が前方へと引き寄せられ、自分を犯す男に乳房を乗せる姿勢になった。
「ほら、大したこと喋んないならお口でご奉仕してくれよ」
あまり洗っていないのだろう。すえたような臭いが鼻を突く。唇に亀頭が押し付けられるが、頑としてメドゥーサは口を開けなかった。
「じゃ、ケツ穴いただきぃ」
背後から尻穴を犯される。二穴を同時に犯された衝撃にメドゥーサは目と口を開き、口にも肉棒が突き込まれた。男たちは彼女を感じさせるつもりもなく、ただ自分たちが射精するために好き好きに動いている。
彼女は睨むが陰茎を咥えさせられた彼女の顔は誰の顔も視認できない。心底から犯されるのを拒んでいる顔に、男たちはむしろ獣欲を掻き立てられたのか、腰使いを速めるだけだった。
下と背後から縦と横に揺らされ、唇と舌が咥えた陰茎に刺激を与える。
「おおらっ孕めやっ! クソ女っ」
無実の罪で罵倒され、メドゥーサは膣内に精を放たれた。空いた穴を男たちが余らせる筈がない。蜜壺はすぐに別の肉竿が埋める。
口を犯していた男が埒を開けた。青臭い汁を吐き出した。
「もう……やめろ……」
命令じみたメドゥーサの声に男たちは歓声で答えた。下と背後から腰が激しく打たれ、乾いた音が止めどなく鳴り響く。
「次はちゃんと飲ませてやるぜ」
メドゥーサの頭を抱えて男が口に肉竿を突き立てた。激しく頭を前後させられ餌付く。だが男が手や腰を止めることはない。
直腸にも熱いものが注がれた。肛門から竿が引き抜かれる。すぐに他の男が背後に回った。尻肉を揉みしだいてから左右に押し広げ、尻穴が再び塞がれた。
「へっ。腸から精液吸収すんだよなぁ。もう乾いてやがる。口からが嫌ならケツから飲みなっ」
後ろからの抽送が始まり、またも縦に横にと揺らされ始める。常軌を逸したフェルターの逸物で犯し抜かれたからか、二穴を埋められても溺れるほどの快楽は得られない。ただ屈辱だけがメドゥーサを包み込んで涙が漏れる。奴隷傭兵の肉欲を満たすだけのただの女となった我が身を恥じた。
三人がほとんど同時に果てる。口を犯していた男がメドゥーサの頭を掴み、喉の奥で精液を放った。鼻が潰れ呼吸ができない。その苦しさに負け、青臭い汁を嚥下する。
またも同じ体勢で犯されるのかと思いきや、ふたりの男が彼女を抱え上げた。
「な……にを」
呻いたメドゥーサに答える者はない。男たちは彼女を窓の前へと連れてきた。そうして彼女の片足が高く挙げられた。秘所を窓に向けさせてだ。
「街のみんなにも見てもらおうぜ。メドゥーサ様の艶姿をな」
そうして男たちは彼女の尻穴と蜜壺を同時に埋める。まだ明るく立地は大通りらしい。通る人々が彼女の秘所に一瞥しながら通り過ぎていく。
激しい羞恥に襲われメドゥーサは身悶える。それが腰を振ったような感触を与えたのか、男たちが野卑に褒めそやした。彼女の頭が冷静であれば気付けたはずだ。剣姫庭園は安定した領土である。剣姫が治めるその都市で、白昼堂々外部に行為を晒すような娼館が成立するはずがない。
「せ……めて.。見えないところで……」
獣にも劣る奴隷傭兵たちに陵辱されているメドゥーサには、そんな思考をする余裕はなくなっていた。
「見えないところでどうしてほしいんだあ?」
哀願に男たちは冷笑で返しながら、腰の速度を速めていく。射精が近いのだろうとメドゥーサは思った。
「見えないところで……犯して」
「犯しちゃいねえだろ。あんたは娼婦で俺らは客だ」
「寝台の上で……相手するから」
合格だったのかは定かではなかった。膣と肛門を激しく犯していたふたりが深々と突き込み、膣内と直腸に熱いものを吐き出した。
それから彼女はベッドの上へと移動させられる。自分から手でも陰茎を握り、従順に男たちの慰みものを演じた。代わる代わる男たちは彼女を激しく責め立てた。
「もう……許して……お願い」
弱々しい哀訴の声が漏れ出したのはベッドの上で仰向けになり、膣を犯されているときだった。意識は飛ばせず、ただ汚されているという実感と、弱い絶頂だけが繰り返される時間がいつまで続くのか。心底から恐ろしくなり声を上げてしまった。
髪や顔、そして胸は白濁した汁で染め抜かれ、自分の呼吸からも雄の臭いがする。膣穴からは多量の精液があふれ出し、陵辱の長さを物語っていた。
「まあそろそろ時間だからなあ」
男たちは彼女の周りを取り囲むと一斉に逸物を扱き始め、随分と薄くなった精液を彼女にぶっかけた。生暖かさに嫌悪感を覚えるだけの気力もない。
男たちが部屋から退室すると、セラニアが姿を見せる。
「奴隷に……なります。許して……ください」
「あら? もう落ちてしまわれるのですか? ですから意地を張らなければよかったのに。フェルター様はお城にいらっしゃいます。まだまだお客様はいますので、体を清潔にしてから全員のお相手が終わり次第、お城へ向かいましょうね」
じわりと涙が溢れる。こんなことを、あと何度させられるのだ。風呂場に連れて行かれ、陵辱の痕跡が消える。メドゥーサの目には光は戻らない。
次の部屋に通される。部屋には既に奴隷傭兵たちが待ち構えている。
数は先ほどより遥かに多く、三十人はいるものと思われた。体が震え出す。先ほどまでの行為以上のものなど想像できない。膝が崩れ床に座り込む。
「いや……いやぁぁぁっ!」
雅典戦国に名を馳せた王メドゥーサは、絹を裂くような悲鳴をあげて、男たちの波に呑み込まれた。
ネクストターゲット
【挿絵表示】
パラメータで分かる! 現在の状況
【遠征中】
アウレリア→ガロッゾ城塞
カサンドラ→廃霊城(魔導森林領主)
フリーダ→鍛冶場(冒険者組合所属)
ヴァレンティーナ→剣姫城(剣姫庭園領主)
レオナ→北防城
カスミ→忍者の里
ナギサ→忍者の里
【地底唾王城総戦力】
フェルター 戦術318→368(メドゥーサ)
E唾王槌
E唾王鎧
E麻痺剣
※フェルターの戦術レベルは奴隷の半分が加算される
※ただし、地底唾王城以外では相手の戦術レベルに合わせてレベル制限される
特殊オプション:
毒合成レベル6
魔術工房レベル120
※魔術工房レベルは戦術レベルと同等まで上げられる
調教道具:
オーク5匹
奴隷傭兵50人
娼館(セラニアが娼館主。領地誓約発動可能)
自動張型(フリーダが供給)
インキュバスの館(各地に点在。拘束宙吊りが可能)
保護中:
村娘9人→給仕隊
村娘ティナ→給仕隊
未亡人ヨダ→給仕隊
治療中奴隷型1名(カスミ編でインキュバスが買った分)
治療中 ギフトホルダー3名(エキドナ編で回収した分)
調教中:
修道女ルクレティア
設備:
地下牢
作戦会議室
→図書室(多分最初からあった)
→調理場(多分最初からあった)
魔術工房×4(セラニア、ロザリンド、ヴェレディア、アルガナ分)
機動教会(ルクレティア)
鉱山→カーラ。鉱婦20。必要な金属・宝石類の獲得
農地
領海→マリーナ。漁師20。新鮮な魚をお届け。売れる。ご飯レベルアップ。
山林
現在指揮者(農夫、木樵不在で資源活用不可)
【保有奴隷】
傭兵リヴィス 戦術10
騎士アウレリア 戦術20
剣士レビア 戦術10 諜報2
魔術師ロザリンド 戦術9 諜報5 工房20
暗殺者リドベダ 戦術8 諜報8 特技:特殊毒
槍騎士ヴァスカ 戦術11
誓約士セラニア 戦術11 工房20 特技:領地誓約
街盗賊ジリ 戦術7 諜報15 特技:ピッキング
魔導妃カサンドラ 戦術20 工房20
魔導姫ヴェレディア 戦術18 工房20
淫魔アルガナ 戦術40 工房20 特技:亜人魅了
漁師マリーナ 戦術6 漁師20
修道女ルクレティア(調教中) 戦術15 特技:機動教会、暴力結界
山賊カリスタ 戦術10
鉱婦カーラ 戦術5 鉱婦20
鍛冶師フリーダ 戦術18 鍛冶40 特技:武具鋳造、武具修理、張型開発
軽騎士ステラ 戦術16
新米騎士シルビア 戦術6
重騎士レオナ 戦術20 芦竜号 鋼壁鎧
剣姫ヴァレンティーナ戦術50 魔剣グラムフェムト
下忍カスミ 戦術8 諜報20 忍法嫁水
亡領将トモエ 戦術18
戦乙女ヘルミーナ 戦術60 魔槍 英雄変性
召獣師アレグラ 戦術16 王狼 ハゲワシ 魔獣調教
弓将ヨイチ 戦術18
刀武人トオシ 戦術8
槍武人タダヨ 戦術8
追剥ゼヌゼ 戦術6 諜報10
修道騎士オリヴィア 戦術14 独裁領域
上忍ナギサ 戦術12 諜報30 魔眼
絡新婦アルケニー 戦術80
獣母エキドナ 戦術82 魔獣招聘
蛇眼メドゥーサ 戦術100 石化の魔眼 蛇
※戦術レベルは単純な戦闘力ではなく、完全な指揮でベストの戦果を発揮したらそうなるという塩梅
【領土】
魔導森林グラヴィカ
剣姫庭園ゴロッザ
英霊楽土ヴァリアーザ
糸縛渓谷ラーニェア
獣母辺獄カリエーカ
→無名孤島ケアノス
【目的】
雅典戦国アテナイ→三傑討伐(ミッション完了)→アテナ討伐
降魔呪国ナウプリア→ヘラ討伐
他国→橋頭堡確保目標
忍者の里→下忍カスミ上忍ナギサを奴隷化