身体が冷える———。
燦々と照らす太陽の下、闘志を燃やして競い合う川神学園水上体育祭。
海さえも熱湯に変えてしまうしまうのではないかと慄く程の熱狂が、砂浜を満たしていた。
だというのに、全身に駆け巡るのは悪寒。まるで大量の血液が流れ出ていくかのように体温が急激に下がっていく。
血の気が引くなんて次元の話じゃない。魂が身体から引き剥がされるのだとしたら、きっと今の状況のような感じなのだろう。
血相を変えて、蒼白する水城ユウ。
武神に匹敵する壁を超えた剣士が、焦燥に塗れている。横を通る生徒が、死んだ魚のような目をした彼の顔を見るや、何事⁉︎と驚愕しては過ぎ去っていく。
この際、誰でもいい……。味方になってほしい……。視線の先で、なにやら百代と会話を交わしている直江大和を傍観し、深い嘆息を吐く。
しかしながら、股間から生じる握力の感触がそれを阻む。どんな形であれ後輩の想い人と肉体関係を持っているという罪悪感が、本心の吐露を挫くのだ。
どう説明すればいいのか、どんな顔をすればいいのか……頭がぐちゃぐちゃで整理がつかない。
ポツンと、一人その場に呆然と立ち尽くす。開いた口は塞がらず、目は空虚に色彩が失われていく。
周りは熱に浮かされている中で、ユウ一人だけが立つこの場だけ、極寒の地にいるかのように生気が抜けていた。
まるで世界と隔離されているような、そんな感覚と……彼女が現れたのは同時だった。
「ユ〜ウ❤️昼だ、一緒に来い」
冷えた空間を引き裂くように、そいつは声をかけながら、背後から抱き着いてきた。
卑猥な水着を身につけた豊満な胸が腕に押し付けられる。水着は局部を隠す、それ以外の機能しか持ち合わせておらず、破廉恥を極めている。
ほぼ生乳に等しい爆乳が、愛しい男の肌へ直に触れる。汗と海水、競技での火照りを孕んだ感触が、彼の意識を覚醒へと導いた。悪い意味で。
振り向くと、そこには今まさにユウの人生を狂わせた張本人の一人、川神百代が蟲惑に微笑んでいた。
覇気のない声で言う。
「……舎弟はどうした?」
「巻いてきた。じゃ、一緒に来い」
即答だった。
想い人と舎弟。どちらとの時間を優先するかなど、彼女の中で明確に確定されているようだ。
二つ返事で返し、有無を言わさない。そんな強い意志のこもった言葉に、ユウは黙って従うしかなかった。
……もう嫌だ。そう心の中では思っていても、身体は逆らうことをしない。
百代に腕を引っ張られるまま、何も言えずに俯くしかないのだった。
「午前は清楚ちゃんに譲ったからな、股間が疼いて仕方ないんだよ。このままじゃはち切れてしまう」
「んだそりゃ、ローテーション制かよ……。じゃあ、まさかマルギッテもか?」
「あいつは最後。ハーレムの新参者だからな」
ほら見ろ、と視線を促した先には2-Sの陣地。
遠目でもよく分かる赤い長髪に、迷彩のビキニを着込んだ女軍人がチラチラとこちらを伺っているのが見えた。
視線がヤバい。完全に獲物に狙いを定めた眼光の光り方に、背筋に鳥肌が立つ。
「あいつもそろそろ限界だな。構ってやれよ?」
「強制のクセに、何が構えだ……!」
拒否権どころか、行動の自由すらもまともにない。こうして勝手な言い草に怒りを露わにするのみで、抗議もまるで聞き入れてもらえず、大和が去って行った逆方向へと引っ張られていく。
股間に生じる痛みが、従う以外の一切を許さない。このままでは大和だけでなく、他の生徒からも誤解をされかねない……。そんな危機感を胸に抱きながら連れて行かれた先は、海の家だった。
(直江、すまん……)
全体的に見れば、水城ユウは完全に被害者だ。しかし、直江大和に対しては謝ざるをえない。
思い出すのは、川神大戦が発表された当日。夕陽の照らされる屋上で交わした、百代との関係を勘繰る後輩との会話だ。
あいつとはそんな関係じゃない。好きなら堕としてみろ、応援している。と激励を送った。
なのに、今の自分はどうだ?誰の目も届かない、海の家の裏側に連れられて、後輩の想い人と熱いキスを交わしている。
「んちゅ……❤あむ、れろッ……。はぁぁ……ユウの唇も舌も柔らかいなぁ」
キスだけで、すっかり蕩けた顔になった百代が抱き着いてくる。豊満な胸が押し当てられ、股間に感じる痛みなど忘れさせるような甘美な感触が、拒絶の心と思考を麻痺させていく。
いや、拒絶なんて最初からさせてもらえない。
それどころかユウは、自ら腕を回して美肉極まる女体に自身の身体を密着させる。
強制的に促される性的興奮と、後輩への裏切りという背徳感で胸の鼓動が高鳴り、股間からは先走り汁がとめどなく溢れる。
百代に唇を啄まれながら、その豊満な胸を揉みしだく様は、完全に恋人とイチャついているようにしか見えないだろう。
しかし……それは違う。
「チュ❤️んん、はふ……約束、ちゅぶ❤️……覚えている……よなぁんレロ❤️」
キスを交わしながら、唇の隙間から、ああ……と答える。
最低だ……。そう自覚していながらも、キスを拒めないのは、百代と交わしたある約束があるからだ。
「午前の部。一種目でもお前に勝てば、今週いっぱいセックスは無し。……だが」
「負ければ、お前の方から私を抱く。全種目全勝……。ちゃんと覚えていてくれて嬉し……ッぃぁあん❤️」
耳障りな軽い口を閉ざすべく、その爆乳を水着越しに揉みしだく。
薄い布一枚隔てられただけの、柔らかな肉の感触。大きな胸は、手から溢れる程に大きいのに、形が崩れることなく指と指の間から柔肉がはみ出る。
乱暴に握り締めると、それだけで甘い嬌声が溢れでた。感じる百代の切なげな顔が、此方を見つめている。
「おいおい、ッ❤️……ちょっと乱暴すぎやしないか?お前、さてはさっさと終わらせようとしてるだろ?」
「うるせぇな。こっちは素人なんだよ……。普段はお前等に犯されてる側だがら、俺の方から抱くなんてわかんねぇよ」
「そういやそうだな。だがこの初々しくぎこちない感じ……。嫌いじゃない、ぞ❤️」
愛撫に感じながらも、恋する武神は余裕を崩さない。それどころか、挑発的に舌舐めずりして身を寄せてくる。
按摩と同時進行でキスは深く、激しく。
自慢の美貌を擦り寄せてくるライボルに、ユウも応えるように身体を押し付ける。互いの肌はより強く密着し、胸と股間から伝わる熱量が増していく。
「れろぉ……ん❤️ちゅぷぅ❤️れろれろれろぉ……❤️ちゅぽぉ、んはぁ……❤️ヂュルルルルル!」
「んん⁉︎……ップは!声下げろッ、すぐ向こうに皆んないるんだぞ……」
「結界張ってあるから大丈夫だ」
「そう言う問題じゃねぇ……!」
声も匂いも外へ届かなくとも、存在が見えないわけじゃない。ついさっき、大和に清楚とのセックスを見られたばかりなのだ。いつも以上に人の目を気にしてしまう。
その焦燥が緊張を生んで、首を絞める危機感とは裏腹に、上がる心拍が肉欲と連動するのだ。
睦合う二人の動きは激しさを増していく。
熱い……。身体が熱い。夏の日差しに、狭所もあってこの場は熱が籠りやすい。人肌同士の摩擦が体温を上昇させ、滲み出る汗は止まるところを知らない。
唾液が、愛液が、汗が……。あらゆる体液が混ざり合っていき、二つの身体を溶かし一つにする。
刺激に思考をやられ、百代も百代で今のスリルを楽しんでいるのだろうか。積極的な手の動きに熱が入る。
「はぁ、はぁ……これ以上はマズいな。キスだけで昼休憩が終わる……」
それは流石に……と、名残惜しそうに百代はユウの身体から離れた。
せっかく勝ち取った、ユウが自分を犯してくれる約束。一秒たりとも無駄にしたくないと言う欲求が、交わりを終わらせた。
唇を離して一旦離れると、ヌチャァ……❤️汗の糸が二人を繋ぐ。全身がまるでナメクジにでもなったかのようだ。
密着していた肌からムワァ……と、体温から生じた湯気が立ちこもる。結界がなければ、この異臭が海全体を覆っていたことだろう。
肌を伝う汗を手で掬い取れば、粘り気のある液体の水溜りが掌に出来た。見た感じ完全にローションだ。これほどの汗、使わない手はない。
企てを思いついた百代はニヤリと笑い、ユウはそれを察して後ずさる。だが、約束という鎖がその足をそこから後ろへは行かせない。
律儀、真面目、義理堅さ……。水城ユウを水城ユウたらしめる魅力が、今だけは仇となる。
提示された条件に承諾し、負けたからにはそれに従わなければ……。観念し、自ら海パンをずり下ろして股間を晒す。
至恭至順、満足気に頷く百代。肉食獣と見紛うギラリと妖しく輝く赤い双眸が、股座で硬く屹立する肉槍へと注がれる。
見せつけるように舌舐めずりし、美貌を崩さないまま……だが興奮を隠さずに雄の象徴へと胸を寄せる。
汗というローションに塗れた爆乳の谷間へと、ズリュ……❤️肉槍は柔肉の沼に飲み込まれていく。
バスト九十……いや、最近セックス三昧で女性ホルモンが刺激されたせいか、最近また大きくなった規格外のサイズ。肉厚な柔乳が肉棒全体を包み込む感触は、男の腰を一瞬で粉砕した。
喘ぎ、倒れ込む恵体を背後の壁が逃げ場などないと聳え立つ。
乳山に沈む剛直は、妖しい乳圧によって淫らに咀嚼されていく。粘液と肌艶の暴力がもたらす快感は、視界をノイズに染めるには十分過ぎた。
こだまする淫音が、局部を中心に巡る至福が、理性を容赦なく溶かし噴火を促していく。
「ッぁ〜〜〜〜…………‼︎」
呆気なく暴発する欲望……。常軌を逸した大量のザーメンは、包んでいた豊乳の谷間を白く染め上げた。
降りかかる熱はお湯というよりも熱湯。灼熱を胸で感じ取りながら、百代は恍惚の表情で天を仰ぐ。
「んは……❤んふぅ……んんッッ〜〜〜〜❤はぁ、はぁ……。っふふ……溜めすぎだろ」
口でこそおちょくるが、言葉に反して顔は甘く蕩ける。極限まで沸騰された欲望を一身に受けた喜びたるや、武神の心を至福に満たす。
しかし、それはそれだ。一度出した程度では満足などするわけもない。
乳から伝う脈動が、ちんぽの健在を物語る。まだ硬いままである肉槍を爆乳から解放し、百代は両手を壁について臀部を見せつけた。
「さぁ、本番だ……❤️」
突きつけたモモ尻は、爆乳とは違った豊満な形。左右に割れて見える括約筋は、さながら悦んで雄を受け入れようとする雛鳥の口のよう。
引き締まった尻肉の肉厚が波打って、蠢くようにして媚肉を魅せつける。
こんな姿を見せられて、我慢できる男がいるなら見てみたいものだ。ましてや今、熱と快楽に頭をやられた男がここに一匹。
その目に理性はなく、生来の性欲のみが身体を突き動かす。腰に両手を回すと、卑猥な巨尻を引き寄せた。
危うげに揺れる肉槍の切っ先が、濡れそぼった秘裂にあてられる。肉感と熱の感触のみで、百代の背筋はゾクゾクと震え上がり、口から甘い吐息を吐き出す。
そして……それを一気に貫いた。
「ッぁ❤️ァ゛……〜〜〜ンんッッ〜〜❤!!」
背中を反らし、顔を晴天に向けて挿入の歓喜に打ち震えた。
肉と肉の擦れ合う感覚、膣内に侵入される異物感と圧迫感。漸く貰えたご褒美に、震える膣壁がユウのモノを抱擁する。
キュンッ❤️と締めつける感覚が、細い管を伝って直に脳髄へ到達した。
止め処なく溢れる愛液が潤滑油となって、抽送はより滑らかになる。肉と肉が擦れ合う度、粘着質な水音が結界内で響き渡り、二人の興奮をより高みへと誘う。
更に強く腰を動かすため、尻を鷲掴みにすると、ムニュゥ……❤️淫らに形を歪める。その柔らかさが、生殖本能に火をつけた。
腰の動きは激しさを増す。
肉槍が膣内を抉り穿つ度、百代の口からは甘い嬌声が上がる。それはまるで楽器のようで……聞く者全てを魅了する魔性の調べ。
振動に合わせて、爆乳も揺れ動く。
汗の飛沫が飛び散る中で、搾り取らんとする膣壁、射精準備を終えたペニス、高まる快感で顔を真っ赤にしながら……二人はほぼ同時に絶頂を迎えた。
「「あ゛あ゛あ゛あ゛ッ〜〜〜〜〜〜〜〜❤❤!!!!」」
叫び声は結界内にのみ留まる。中には煩悩に頭をやられた性欲の権化。
武神とそのライバルは、この空間で二人だけの世界を創造する。その世界には彼ら以外存在しない……そんな妄想をしてしまう程に、一つの存在へと溶け合っていた……。
熱く濃い白濁液が子宮に注がれる感覚……。精液特有の香りが鼻腔を貫く。膣内は嬉しそうに収縮し、吐き出される精液を一滴も逃すまいと咥え込む。
吐精を終えれば肉槍の猛りも治まりを見せ、優しく膣壁から引き抜かれた。
支えを失った両者の身体が、力なく地面にへたれ込む。股座からは精液と愛液の混合物が垂れ流れ、砂浜を白く汚した……。
そんな汚れなど気にする暇などありはせず、女はうっとりと余韻に浸りながら天を仰ぐ。
その目は悦に染まり切り、心此処に在らずといった様子。対して、男の方はというと……。
「ぁ……ぁぁ……」
「壊れちまったか……。まぁ、かくいう私もだがな……凄かったぁ〜❤️」
地面に伏したまま動けないでいた。そんな彼を、百代は愛おしく目に焼き付ける。
肩が上下する程に荒げた呼吸を繰り返し、次第に熱が引いていくのを見届ける。それは興奮冷めやらぬ身体の熱にも言えることであり……下腹部の一箇所、収まっていたはずの剛直は切なげに疼き出す。
まだまだヤリ足りないようだ。
しかし、流石の川神百代も限界のようだ。縮小を繰り返す股間部から甘美な刺激が巡り、まともに立つことすら困難にさせる。
もしもユウが受け身ではなく、積極的に攻める側に回ったのなら、女達はいったいどうなってしまうのだろう。
武神も、覇王も、猟犬も所詮は女。
女殺しとも呼ぶべき至高の魔剣に貫かれた時、果たして心を……魂を保っていられるだろうか。
皆、一己の穴として偉大なる雄に我が女体を差し出すことだろう。そんな未来を想像した一人の雌はうっとりと……愉悦に歪んだ顔をしていた。
断言できる。世界中のどこを探そうとも、水城ユウ以上の男など存在しない。
その快楽を味わえるなんて、私はなんて幸福なんだろう。女として生まれてきてよかった。
肉欲と快楽に染まった未来を夢想し、胸を弾ませていると、喰い千切るような厳格な声が横から聞こえてきた。
「百代、交代です。いくらなんでもヤリすぎだ。お前は限度というものを学びなさい」
「私よりも淫乱のド変態のくせに、よく言うよ」
猟犬とは名ばかりの発情雌犬がそこにいた。
よくもまあ、いつも通りの傲慢軍人見下しポーズでいられるものだと、百代は内心ほくそ笑む。
ホテルでの醜態を忘れたとは言わせないし、忘れられるはずもない。
軍人としての自分を脱ぎ捨て、ヨダレと鳴き声を吐き散らし腰を振る様はまさに雌犬。あんな姿をクリスが見たらどう思うか……。
それが明日になれば、ケロッと元の格好に戻るのだから。流石は軍人、切り替えが早い。
だがその目から滲み出る欲望は隠しきれていない。充血し、最初からずっとユウのちんぽを凝視している。
本体は放心しているが、下の方はまだまだ元気いっぱいだ。それを凝視するマルギッテはゴクリと喉を鳴らし、今にも飛びかかりそう気を感じる。
「ユウは熱に浮かされたようですね。午後の競技には出られないでしょう。付き添いとして、私が側に付きます」
流石は軍人、口が上手い。それっぽい言葉を並び立てて、白目を剥いている男を抱き上げる。
休憩所へ向かうべく、横を通り過ぎる第三婦人に、第二婦人は一言言葉を投げた。
「五番テント、結界張ってあるぞ」
「
多分、感謝の言葉だろう。ドイツ語は分からないが、一応そういうもんだと勝手に受け取る。
マルギッテは、興奮するとドイツ語を吐く癖がある。ヤル気満々だ、もう完全に出来上がっている。
男なんて皆んな小動物と言わんばかりに睨みつけていた女軍人が、よくもまぁ一人の男にご執心になったものだ。
が、それも仕方あるまい。どのような強固な意志を持っていても、女である以上は圧倒的な雄の快楽に抗えるはずもない。
武神である自分がそうなのだから、間違いない。
一人自己完結していると、余韻も引いてきた。
子鹿のように震えていた下半身は安寧を取り戻し、重心を感じられるようになる。立って歩ける程度には回復し、身体にこびりついた匂いと性液も気で洗い流す。
これで、川神百代がこの場で水城ユウとセックスしていたなんてことは誰にもバレない。
海の家の裏から出ると、午後の競技までにはまだ時間はあった。
殆どの生徒が食事を済ませて好きに行動している。普通に海で遊んでいたり、この空気に乗じてナンパを仕掛けたり、次の競技の準備など。
さて、私はどうやって時間を潰そうか。やっぱり清楚ちゃんと合流して、今後の方針を計画するとしようか❤️
【ボツ設定】
初期プロットでは、ここで大和との修羅場をする予定でした。
しかしアンケートで『見たくない』がぶっちぎりだったので、大和登場はこれで最後にします
ユウとハーレムズのエロエロをご堪能ください
注、前作の大和の暴走は僕自身の黒歴史でもあります
もうあのような間違いは犯さぬよう心がけるので、蒸し返すのはどうかご遠慮くださいますよう
初めてのR18投稿だったので、勝手が分からなかった故の作者的ミスでした
けど、その上で完結させたのは後悔しておりません