ずるずるずるずる……。つま先が擦れる音。
まともに立つことすらままならない酔っ払いを、両側から李と一緒に肩を持って夜の街に引きずっていく。
重い……。大人が二人がかりだっていうのに、見かけによらない体重がずしりとのしかかる。あたしらは今、学生一人を運ぶのに難儀していた。
「おっっっもいな、こいつ……。九鬼の荷物運びより手こずるなんて初めてだ」
「筋肉が発達している証拠です。外見は細身ですが、しっかりと鍛錬しているからでしょう」
こっちは方や元軍人、方や元暗殺者。そして今は九鬼家のメイド。
力仕事や面倒ごとはいつものことだが、人一人運ぶのにこれほど手こずるとは思いもよらなかった。
けどまぁ……。こうなっちまったのは、ほぼほぼあたしらのせいだからな。文句は飲み込んで、しっかりとこの小僧を支えて目的地へ向かう。
辿り着いたのは、一人か二人用を取り扱っている格安ホテルだ。バーから近いのもあって、飲み過ぎた時には帰宅せずによくここを利用する。
三人並んで、入り口のドアを開けると中は真っ暗。家具も簡素に、あるものといえばタンスと台所、そしてベッドという必要最低限な内装が広がっている。
お代は前払いで払ってあるし、あとはユウをベッドに放り込んで帰るだけだ。
……と、思ったんだが。
「あぇ?こころこですか……」
酔いが幾分か引いてきたらしい。
重たい瞼を開けて、半開きの目でキョロキョロと周囲を見回しだす。バーとは違う環境だと気づいたようだ。
それでも呂律は回っていないし、顔も真っ赤。……いやまぁ、あんだけ飲みゃこうもなるか。
「おう、目が覚めた……ってわけでもねーなこりゃ。川神院にはもう連絡つけといたからな、今晩はここで寝ろ」
酔わせるのが目的とはいえ、流石にこれは飲ませ過ぎたと言わざるおえない。
まともに立つこともできない千鳥足に、顔もだらしなく蕩けて、普段の水城ユウとはあまりにもかけ離れた醜態だ。
しかし、これであの淫獄から抜け出せるんだから安いもんだろう。あとは大人に任せて、明日になれば全てが解決しているだろうぜ。
だから、お前はもう今日は寝ろ。
なんなら明日は護衛も学園も休んでいい。
この様子だと、二日酔いは確実だ。そう、考えていると……。ユウの身体があたしと李から離れる。
急に立ち上がると、おぼつかない足取りで部屋の奥へと歩き出した。ふらふらと身体を揺らす様は、見ているこっちが不安になる。
「うぅ〜、あたまがぁ〜……じんじんずるぅ〜……ひとっぷろ浴びまぁ〜す」
「ファーーーーック!女の前で堂々と脱いでんじゃねぇぞゴラァ!」
何をするのかと思いきや、服に手をかけて豪快に脱衣を始めやがった。酔っているとはいえ、女が目の前にいるというのに躊躇が無さすぎる。
慌てて頭を引っ叩き、服を掴み、脱衣を阻止する。何で止められるのかわからない。そんな純粋な目をパチクリさせて、ユウは小首を傾げていた。
「ええー、なんれレスかぁ?俺いっつもせいそ達とぉ、はらかでねてますよぉ〜?」
「これは重症ですね」
「どんだけヤられたんだよお前……。ったく、いいから寝ろっつーの。明日になりゃあ、普通に服着て眠れるようにしてやっからよ」
両肩を掴んで、ベッドの方に身体を向けさせる。本当はシャワーでも浴びたい所だろうが、この様子じゃ無理だろう。
一応、李の方をチラリと見やるが……。首を横に振られるだけだ。
まいったねこりゃ……。今だけはこれで我慢して貰うしかない。明日になれば元通りだ。
強引で悪るいが、ユウをベッドへ放り込む。今回のことは、一分一秒でも早くマープル達に報告しなければならない。
「good night……いい夢見ろよ」
軽く頭を撫でて、身を翻す……が、グィッ……。と、腕が引っ張られた。
「あ?……」
なんだ?まだ何かあるのか? そう振り返ると、ユウの手があたしの手首を掴んでいた。
ッ、振り解くどころか……ピクリとも動けない。
酒が回っていても、こいつは壁を越えた武人。服の隙間から見える逞しい腕から、容易に離せない力強さが伝わってくる。
思わぬ行動に、あたしらは面食らってしまう。……その隙が、致命的だった。
掴んでくる手に力が入る。痛くはないが、感じる圧迫感から抵抗もできず引き寄せられ、フワリと身体が宙に浮く。一瞬の浮遊感の後、身体はベッドの上へ引き込まれてしまった。
「ファック!テメッ、なに……!」
為す術なくベッドに沈む。そのあたしを跨ぐようにユウは覆い被さってきた。
何が起きたのか、一瞬理解が遅れる。だが、状況はすぐに飲み込めた。
覆い被さった酔っ払いが首筋に顔を近付けて、鼻をスンスンと鳴らし始める。そいつの目は完全に据わりきっていた。
「優しいな〜ステイシーさんは〜、いい匂いだし」
「嗅いでんじゃねぇ!テメェ本当に酔っ払ってんのか⁉︎実は目ェ覚めてるとかじゃねぇよなぁ!」
呂律が回ってないのも、千鳥足なのも、顔が赤いままなのも事実だ。だがその酔いが演技だったのかと疑いたくなるほどに、動きは俊敏で力も強い。
ファック、振り解けねぇ……!
あたしの身体をまさぐる手が、服の中に入り込み素肌を撫で回す。いやらしい触り方で、ゾクリ……と肌が粟立つ。
「目が覚める?起きてますよほらぁ〜、お目目ぱちぱちでぇ〜すぅ〜♪」
「やべぇ、こいつ酒乱だわ」
以前、弁慶が川神水でベロベロに酔っ払ったのを見たことあるが、ユウのはそれよりもっと酷い。こんな状態にも関わらず強さは健在というのが、タチの悪さに拍車を掛けていた。
こういう手合いは、さっさと眠らせるに限るが……。正直なところ、李と二人がかりでも抑えられるか怪しい。
詰みだ。どうするってんだよこの状況⁉︎なんとかして脱出を考えていると、首筋に埋めていた顔が近づいてきて……。
「ステイシーさんの目、綺麗ですね」
「は、はぁ?」
「宝石みたいで、キラキラして……素敵です」
「おまッ、調子に……!」
この野郎……。まさかとは思うが、あたしを誘っているわけじゃねぇだろうな。
酔っ払ってるとはいえ、限度があるぞこのファックが……!ガキに口説かれてコロッと堕ちるほど、ステイシー・コナーは安くない。そう睨みつけるも、細めた目で見下ろす表情はピクリとも変わらない。
口調は強くても、なす術がない様がそんなに面白いのか、柔和な笑みで見入ってくる。
嫌な予感に固唾を呑んで身構えていると、ユウの手は自身の服へ。
「はぁ〜、あっつ。汗びっしょりだわ」
川神水で火照った身体によって、流した汗を吸った服を鬱陶しそうに脱ぎ始めた。
目の前で起きる光景に、あたしらは言葉を失う。
こいつ、酔っ払うとこんなに人が変わるのかよ⁉︎服を脱いでもなお、その目は据わりきったままだ。
一重に酔うといっても、人それぞれの酔い方があるが、こいつのはその中でも最悪の部類だ。
もしかしてあたしら、とんでもない悪手を引いたんじゃ……。そう思うも、時すでに遅し。
ついにズボンにまで手をかけて……。カチャカチャ……パサ……ストンッ。躊躇うことなく脱ぎ捨てた下着は、ベッドの下へと放り投げられた。
曝け出された異性の裸体に、息を飲む。
酔いで若干赤みの混じった水城ユウの身体を目にして、李も含めて声を失った。
その裸体に釘付けとなったあたしは、
「ッ……ロ、ロック…………」
見惚れ……そして、呟いた。
ほんの一瞬、抵抗の意思を無くした。それほどに美しい、完成されたボディがそこにあった。
ボディービルダーというよりも、あたしら軍人に近い出来栄えと言うべきか。無駄のない発達具合は引き締まり、見事という他ない。
盛り上がった大胸筋は逞しく、六つに割れた腹筋はまるで彫刻のようで……。ひたすらに実用性を追求した見事な肉体美に魅入られる。
そして何より、突き上げる男の象徴。股の付け根には、エゲツナイサイズのペニスがぶら下がっている。
しかも半勃ちってところなのにこのサイズって、どんだけだよ……。多分、故郷の男共のサイズを超えている。
ゴクリ、喉を鳴らす。
「や、ヤろうってのかテメェ……!」
これまで、この身体目当ての酔っ払いが迫ってきた時は何度かあった。
同僚だろうが、上官だろうが、敵兵だろうが……。結果は言うまでもない。
だが、そいつらの誰よりもこの男は魅惑的だった。フェロモン、と言うのだろう。どうしてか不思議と怒りは湧いてこない。寧ろこのシチュエーションに、あたしは胸が高鳴るのを感じていた。
抵抗の意思が弱まっているのがわかる。
マズイ。マジでシャレにならない事態だ。
「身体が熱いんだ、冷ましてくれよ……」
耳元をくすぐる吐息が、鼓膜を揺らす。
男に組み伏せられている。その現実が受け入れ難くても、滲む熱は誤魔化せない。
この雄とドッキングとか、そんなの……ロックすぎんだろッ。屈辱的な誘惑に下腹部が疼き始めるのを感じたのと、それは同時だった。
「ステイシー!下がってください!ここは私が!」
さっきまで後ろで見ていただけだった李が、あたしとユウの間に割って入った。
そうだ、水城ユウを酔わせたのは任務として必要だったから。それなのに、こんな誘惑に負けそうになってどうする。
「房中術は心得があります、すぐに昇天させて報告へ行きましょう」
互いの立ち位置が入れ替わる。お得意の早業であたしはベッドの外へ、元いた場所に李が潜り込む。
李静初は元暗殺者。そのスペックは戦闘力だけじゃない、ターゲットを確実に仕留めるため、あらゆる技術を身に付けている。房中術もその一つだ。
聞いた限りじゃ、ユウは行為の際基本的に受け。なら、酔っている状態で発散させてやれば、幾分かおとなしくなるだろう。
勝負は見えた……と、あたし達はそう思っていた。
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ーーーーーー
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酒に酔う、女に酔う、悦に酔う……。そのどれもが、快楽に酔うという点において同じだ。
酩酊の深度が深ければ深い程に、脳からモラルや常識と言ったものが消えていく。
今の水城ユウは見ての通り、酔いに飲まれていた。悦に浸り、快楽を渇望する。そんな欲求に完全に頭が侵食されてしまっていた。
酒に酔った人間は正常な判断が出来ない。故に、自分の欲望をコントロールする事が出来なくなる。
今の彼はまさにそれだった。
「へぇ、まずは李さんが相手をしてくれるんだ。じゃあ、お言葉に甘えようかな」
余裕綽々に見下ろすその眼下には、黒髪に切れ目の美女が此方を睨む。
思い通りにはならない。さっさと済ませて欲しいと、無言の眼圧が突き刺さる。
今の水城ユウは、水城ユウじゃない。初めての酒によって理性を砕かれ、本能と欲望のままに従うケダモノへと成り下がった。
これがただの酔っ払いならば、懲らしめて終わりだろう。しかし、彼をこんなふうにしてしまった原因は自分らにあるのだから、責任は取らねばならない。
よって、あえて彼の寵愛を受け入れる。
ゆっくりと降りてくる肉体美。細い身体に覆い被さり、背中に腕を回す。
ベッドの上で、人肌と布の擦れ合う緩慢な音が静かに響く。
「李さん細いですね……。ちょっと心配になります」
「ご心配はいりません。仕事のためですから」
そう、自分に言い聞かせているかのような。
これはただ水城ユウを酔いから覚ますためだけの作業に過ぎない。発散するだけ発散すれば、いずれ疲れて眠りにつくだろう。
そうこうしていると、下着を脱がされる。九鬼のメイド服も纏めて剥ぎ取られ、その滑らかな素肌を露出させられた。
体型に見合った小振りな乳にそっと手を添えて、優しく揉みしだき始める。
「あっ……んっ……、はぁ……」
心を無に、黙々と……そのはずが……。なんと、繊細な按摩だろうか。
胸元から伝わるゴツゴツとした硬い感触は、凹凸となって乳房を刺激する。
指先は乳輪の周りをクルクルとなぞり、突起を触ろうとしない。焦らすような、いやらしい手付きだ。
おかしい……。さっきまでまともに立つことすらもできず、呂律も回らなかったへべれけの巧みな手淫に、女体を火照させられていく。
明らかに素人ではない、手慣れたものを感じずにはいられない。まるで、今までに何人もの女を相手にしてきたかのような……。
いや、実際にそうなのだが……。行為の彼は受け身で、自分から責めることはしなかったはずだ。
それなのに……。まるで紐解かれるかのように、理性が蕩けていく。
されるがまま、脱力に侵食される細身をユウは優しく抱き寄せると、朱に染まっていく耳元で囁いた。
「俺は何度も経験ありますよ……嫌ってほどね。女を気持ち良くさせるの、自然と身についちゃって」
その声色は低く、甘く、身体の次は心を刺激する。言葉通りに、愛撫は激しさを増していく。
腰回りから臀部へ、そして内股を摩り上げるように撫で回す。……上手い、悔しい程に。
今までに感じたことのないような快感が、李静初の全身を駆け巡った。
太く、雄々しい手で揉まれる小振り乳房は、まるでゼリーを揉みしだくかのように柔らかく、自在に形を変えながらマッサージを施される。
心臓の鼓動が速まる。呼吸が荒くなる。
下腹部から何か込み上げるものを感じる。
これ程の快感を覚えたのは初めてだった……。訓練とはまるで違う、意に反して高まる熱が侵食していくかのような。
柔肌を刺激する男の愛撫が、この身を焼き焦がしていく。
「や……っ、あぁ❤️待っ……」
雫でぼやけた視界に、近づいてくる男の顔が見えた。その意味を李は察するも、抵抗はない。
チュ———。愛撫音に、小さな雑音が混じった。
まるで眠り姫を目覚めさせるかのように、優しいキスを交わす。そして、互いの舌を絡ませる濃厚なディープキスへと。
クチュクチュと、ねっとりとした粘着音が部屋中に響く。相手を貪り尽くすかのように、その激しさは増していくばかり……。
息が苦しくなり、唇を離すと、口端に銀色の橋がかかる。唾液が混ざり合い、糸を引いてシーツを汚す。
「李さん、見てごらん……。もうこんなに濡れちゃって」
「んっ❤️はぁ……はぁ……」
スカートがたくし上げられて露わになるショーツは、既に愛液でぐっしょりと濡れていた。
染みの部分を指先でなぞると、ビクンと身体を反応させる。
「あっ❤️あ……っ!んぁっ!」
布越しでも伝わる刺激に、思わず甘い嬌声が溢れる。今までにこんな責めを受けたことはない。
自分の身体が、まるで別の誰かのものになったみたいな……。嫌なはずなのに、心地いい。
「まッ、待ってください!だめ……こんなの知らなッ〜〜!」
快楽は女を一瞬で絶頂へ導いた。
筋肉が弛緩し、無抵抗で抱き寄せられたまま、甘い痺れに下腹部の奥底から花火が弾ける。
そこにはもう、暗殺者も九鬼家のメイドの姿などどこにもない。感じた女を前に、小動物を愛でる柔和が笑みを浮かべると、まだ呼吸の荒い彼女の耳元で囁く。
「さぁ〜て、身体もほぐれた事だし……。女の大好きなアレ、やろうか」
「お、女がみんな好きなわけでは……!」
「そうか?さっきから目が離せないくせに」
違っ……!それから先の言葉が出なかった。
違うと、そう言えない程に肢体は熱を帯びて男を求め始めてしまっているのが分かる。生殖行為への準備が始まっていた。
言われて初めて気づいた。この目が、その時をまだかまだかと待ち望んでいる雄に釘付けになっていることに。
「李さん、もっと気持ち良くなりたい?」
「……っ」
「素直に言ってごらん」
鼓膜を犯す甘い言葉。脳を溶かしかねない誘惑に、自分は抗わなければならないのだろう。
頭では理解しているのに、更に凄いのを……私の女の部分が要求している。
まだ知らない世界を体験したい……。そんな欲求が自分の中にある事を気づくのに、そう時間は掛からなかった。
懇願の眼差しを向けながら、小さくコクッと頷く。
「言葉にしなきゃ分からないんだけど」
「あ……そんな……いじわる、しないで……」
「それじゃあ、言うことあるよね?ん?」
これが羞恥というやつか。この男が意図する感情に支配されつつある李静初を、なんと情けなく思う。
それでも、私は……。
「その…………い、入れて欲しいです」
「……聞こえない」
「〜〜ッ!だ、だから……ユウさんのを私のおまんこに挿れて下さいっ‼︎私の初めてを奪ってくださいッ、もう……これ以上は……!」
「よく言えました」
優しく微笑むユウ。やっと、受け入れてくれたと李静初という女は安堵する。
そして、ずっと求めていたものを目前に……心臓が激しく鼓動を打つのを感じる。
「それじゃ、遠慮なく」
身を前に乗り出し、血管が浮き出た生々しい男根が伸びる。一瞬怯んでしまうも、突きつけられる雄の象徴に好奇心が昂ぶる。
まさに処女の反応だ。恥じらいつつも、興味を惹かれて目が離せない。これが自分より年上の女がしているというのだから、初々しさに興奮が昂る。
「それじゃ、挿れますよ……李さん」
「……っ❤️はぁ……ん❤️あっ、あぁッ!ああ〜〜〜ッッッ‼︎」
ゆっくりと挿入される剛直。膣壁を押し退けて進むそれは、まるで熱した鉄のように熱く滾っている。
これが処女膜を一気に貫いた。
破瓜の痛みが身体を貫くが、それを上回る快楽に身悶える。いつものポーカーフェイスが張り付いた美しい顔は歪み、雌としての素顔を自分を犯している男に見せつけた。
「こんなに乱れちゃって、まぁ。房中術の訓練ってやつ、やってたんでしょ?」
「ちがぅッ、訓練とは……あ、全然、違います❤️私が……ん、ふぅ❤️今まで行ってきたことは全て無駄でした❤️あなたの、おちんぽにぃ❤️耐えられる修行……ッなんて❤️あるはずがありません❤️」
数多の女がこの男に熱中している理由を、身をもって知った。
身も心も、この雄の虜となるべく作り替えられてしまう。女ならば例外はない。
恐ろしくもあり、同時に幸せなのだと。思い知らせるべくユウの腰がゆっくりと動く。淫らな音を立てつつ、緩慢なピストン運動を繰り返す。
激しく腰を打ち付ける事はなく、一定の速度でストロークが続く。それが逆にもどかしく思えてしまう程に、李静初の情欲は臨界に達していた。
身悶える細い女体へ覆い被さり、優しく抱きしめるとその唇にキスを落とす。
「っ❤️あッ……はぁ……んっ❤️んちゅ……れろっ……」
もう、何も考えられない。ただ今はこの快楽を貪りたいという欲望が頭を支配するばかりだ。
ユウも同様、しっかりと非力そうな身体を抱きしめて腰を奥へ打ち付ける。直後、肉槍が脈打ち熱き迸りを放つ。
それは子宮に勢い良く叩きつけられる遺伝子の波。
まるでマグマのように煮え滾る精液が膣内を満たし、逆流し、結合部から溢れ出す。処女を失ったばかりの女は、特大のアクメを決めた。
その目は、顔は、思考は。完全に男への虜へと染まり切り、本来の九鬼家としての使命は彼方へと消え去る。
今はもう、彼との蜜月を……。ユウも同じく、抽送を継続する。
「う、嘘ッ……んぁっ!❤️あっ、あぁっ!」
再び始まる宴。闇夜に浮かぶ満月は、男女の情事を見届けるかのように静かに輝きを放つ。
まだ夜は更けない。彼の愛欲が尽きるその時まで。その愛の行き着く先は果たして何処なのか……それは誰も知らない。
この1話で李とステイシー同時に落とそうと思ってたけど、無理でしたわ
次回、ステイシーです