※この作品はR-18です。

ISの世界でMSを作る   作:kuroto xanadu

1 / 67
ISの説明、難しい。


青い翼

インフィニット·ストラトス、通称IS。

 10年前に天才科学者の篠ノ之束が開発した兵器である。

女性だけが扱えるパワードスーツのようなもの。

開発当初はあまり評価されなかったが、1ヶ月後に起きた白騎士事件によっては一変した。

 白騎士事件とは日本に放たれた二千を超えるミサイルをISが迎撃し、それを見た各国の戦闘機や軍艦が捕獲または撃破しようとしたが殺さず無力化された事件である。

この事件をきっかけに各国のISの関心が高まり世界中に広がった。

 そして、この事件とは別に世間では知られていないある事件があった。

それは白騎士事件から9年後にサウジアラビアで起きたことであった。

 

 

◇◇◇

 

 

サウジアラビア。

世界最大の石油輸出国であるこの国は今テロリストの襲撃に遭っていた。

この国の石油が奪われたら世界は大パニックになるだろう。

テロリストは軍艦数隻とIS15機で襲撃した。

15機という航空戦力は少ないように感じるがISの戦闘力を考えればかなりの脅威である。

ISに搭載されている心臓部、つまりISコアは篠ノ之束しか作れないためその数も制限されていて数百しかない。

にも関わらず15機という数は多いと言えるだろう。

事実、サウジアラビア軍の方のISは10機にも満たない。

戦車、戦闘機、対空兵器なども使って応戦しているがISの前では歯が立たない。

 戦火に包まれているサウジアラビアの首都、リヤドを上空から見下ろす褐色肌でドレッドヘアーの女がいた。

彼女の名はリベル、テロの首謀者であり指揮官だ。

全体の見えるこの場所から指示を出している。

 

「もうすぐ…この国が手に入る…アハハハハ!」

 

勝利を確信し、高笑いするリベル。

最終防衛ライン突破は目前、万が一に備えて民間人の人質もとってある。

他国の支援も考えたが、貴重なISを失うリスクを犯してまで来る馬鹿はいないだろう。

 そして、テロリストのISパイロットの1人がついに最終防衛ラインを突破しサウジアラビア軍の司令本部の前でビームライフルの銃口を向ける。

 窓の外に見える銃口、今にも放たれそうなビームの光に司令本部の全員が死を予感した。

自分達の人生も国もこれで終わるのだと。

 だが次の瞬間、敵の真上から緑色のビームが降り注ぎ、ビームライフルを破壊した。

 

「なにっ!」

 

敵パイロットは突然のことに驚いた。

上を向くと何かが飛来し、機体の腕パーツが切断された。

敵パイロットは一旦後退して距離を取った。

目の前にいたのはISだった。

全身装甲(フルスキン)のため顔は見えない。腕と脚は白、胴体は黒、背中には青いウイングパーツが5対10枚あって翼を広げている。

額には、

 

X-10A

DIECI

 

と記載されている。

 

「なんだあいつは…」

 

突然現れた不明機に思考が止まりかけたリベルはすぐに指示を出す。

 

「何を呆けている!さっさと撃ち落とせ!」

 

《了解!》

 

リベルの指示に部下が応えると、10機でビームライフルやマシンガンで一斉射撃する。

しかし、青い翼のISは上昇飛行しながら躱すと両肩から赤いビーム、両腰から黄色のレールガン、右手のビームライフルから緑色のビームを一斉に撃ち放った。

それらは10機のISの腕や脚のパーツ、武装、スラスターなどを正確に撃ち抜いた。

 

「ば、バカな!」

 

リベルは口を大きく開けて驚いた。

つい数十秒前までこちらが優勢だった。

それが一瞬で10機戦闘不能に追い込まれた。

これでテロリストのISは残り5機。

 

「くそ!なんなんだお前は!」

 

リベルより後方にいた部下の1人が突撃していく。

アンノウンに一矢報いようとしたのだろう。

しかし、その望みは叶わなかった。

斜め前方から飛んできたビームブーメランによって部下の機体の片腕が切り飛ばされてさらに高速で向かってきた新手にシールドタックルされて吹っ飛ばされた。

体勢が崩れたところに新手の機体の両肩から緑色のビームが放たれて撃墜された。

これで残り4機。

 

「くっ…」

 

唇を噛み締めるリベル。

新手の機体は赤の全身装甲、背中にバックパックのようなものがあり、盾を構えるその姿は赤い騎士をイメージさせる。

逆に青い翼のISは天使をイメージさせるものだった。

 

「こうなったら人質を使って…」

 

人質の見張りにはISを3機つけてある。

しかし、

 

《隊長!黒い…死神が…いやあぁぁぁ!!!》

 

《助けてください!隊長!》

 

《死にたくない!…》

 

「おい!どうした?何があった!」

 

人質部隊に通信を入れると返ってきたのは部下の悲鳴だった。

やがて通信が切れて応答がなくなった。

これで残るISは自分1人。

 

「撤退だ」

 

後ろに方向転換して速度を上げたその時、制圧した港の軍艦から通信が入った。

 

《隊長!空から巨大なビームが降ってきて軍艦が次々と沈められています!》

 

「なにを…っ!」

 

リベルは港より遥か上空を見上げた。

そこには先程の2機と同じく全身装甲で白い鳥のような翼を広げたISが大型ビームライフルを両手で構えて下に照準を合わせていた。

 

「また天使…こんのぉっ!」

 

リベルが白い翼の機体にビームライフルを向ける。

届くかは分からない。だが計画をここまでズタズタにされた彼女は怒りを爆発させるしかなかった。

引き金を引くその直前、アラートが鳴った。

後方に振り返ると青い翼の天使がマゼンタのビームサーベルを抜いて迫っていた。

回避は間に合わない。

ビームライフルを持つ右腕のパーツごと切断された後に背中を蹴られて真下に落とされた。

 

「うあぁぁぁ!!!」

 

地面に激突し数十メートル滑ってやがて止まった。

 

「ぐっ…私はこんなところで!」

 

起き上がろうとしたリベルの機体の左腕、右脚、左脚を青い翼の天使が一発ずつ順番に撃ち抜いて彼女の抵抗力を奪った。

仰向けに倒れるリベルは牙を剥き出し、血の涙を流しながら上空に浮遊している青い翼の天使を睨みつけていた。

 

「殺してやる…絶対に!お前を…殺してやる!いつか…必ず!」

 

リベルは復讐を固く誓った。

こうしてサウジアラビアで起きたテロ事件は幕を閉じた。

しかし、この件はなぜか表沙汰にはならなかった。

 

 

◇◇◇

 

 

 それから1年後。

IS学園。

日本に設置されたIS操縦者育成の高等学校。

その入学試験の会場の前で1人の男がいた。

銀髪で金色の瞳に背も高めで俺様気質なこの男。

名前は天道王我。

女性しか扱えないはずのISに適合したこの世界でただ2()()()()の1人である。




舞い降りる剣を参考にしました。
アンノウンの4機が何であるかはそれぞれお考えください。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。