※この作品はR-18です。

【俺の女は】ハイスクールハックアンドスラッシュの世界に転生したけど、なんか質問ある?【俺のもの】   作:笛吹き用

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外伝1 俺は普通のクラスメイト3

 6月23日(木)

 

 ダンジョン第二階層既知内領域外縁部からちょっと中心部寄りに入った座標(ポイント)。この前の火曜の初心者引率ダイブの時よりもさらに敵のレベルが低い低階層に俺はいた。

 

 理由は今日引率する相手がこの前の【職人(クラフター)】二人よりもさらにレベルの低い正真正銘【初心者(ノービス)】だからだ。

 

「はい、一平。アイサツ」

「俺かよ⋯⋯。はい! というわけで今から今日のダンジョン探索を始めます。俺たちのいうことに従って普通にやれば大体ちゃんと生きて帰れますからみんな慌てず落ち着いてゴブリンを殺しましょう!」

「は、はい! き、きょうはみなさんよろしくおねがいします!」

「私も頑張ります! よろしくお願いします! 一平さま、修斗さま、なずなさん」

「イエー! 後輩くんたちかっこいー! テンション上がってきたー! よろしくー!」

 

 そう言ってダンジョン探索を始める俺たち。今日の引率メンバーは前衛で敵を引きつける役の【騎士(ナイト)】の俺に、この前と同じく索敵および宝箱開け担当の【忍者(ニンジャ)】なずな先輩、そしてスキルによる道案内兼広域索敵役の【文官(オフィサー)】の修斗だ。ちなみに修斗のレベルは既に50を超えており第三段階職相当なので一つ目のサブクラスを取得している。なので正確にクラスを説明すると【文官】+【案内人(パスフェンダー)】+【鑑定人(アブレイザー)】ということになる。さらにコイツは運良く宝箱から【鑑定士の眼(アイオブオーセンディケーター)】のスキルオーブをゲットしている通称『両眼持ち』という極めて希少な【文官(オフィサー)】である、らしい。

 

 達郎さんがこの話を聞いた時に「両眼持ちの【案内人(パスフェンダー)】とかバレたら即上位ランク倶楽部に拉致されるの確定! 修斗くんの情報は絶対外に出しちゃダメ!」と言ったらしいのだが、俺みたいな下っ端にその話が本当なのか間違ってんのかはわからない。どうせ正しいとは思うんだけどね、あの人の言うことだし。

 

 で、残った他の三人はというと全部【グループ】に最近加入した女子である。だめだ、これじゃ誤解が出るな。正しくいうと『純くんが最近PKKをした結果の副産物として拾ってきた女子のうちの三人』である。

 

 うちの【グループ】は【三刀流(さんとうりゅう)】ってBランク倶楽部を中核にしてる話はこの前したと思うんだけど、そこも含めた全体の実務を取り仕切ってるのが【文官衆(オフィサーズ)】。で、そのボスが純くんなので当然彼も【文官(オフィサー)】なんだけど、【文官(オフィサー)】ってクラスの一般的なイメージからは考えられないほどダンジョンにおける戦闘面もすげえ。何しろ【グループ】内における戦闘面においても、バリバリの戦闘系クラスで曲がりなりにもBランク倶楽部の部長である京介くんや副部長の梅吉くんと大助くんを抑えて達郎さんと美亜子ちゃんに続く実力ナンバー3なんだから。

 

 なんならうちらの実力トップ3の三人全員が上から【職人(クラフター)】、【文官(オフィサー)】、【文官(オフィサー)】だからな。学園の常識では非戦闘職と言われてるクラスが上位を占めてるの、本当にうちの仲間内に関してだけは学園の常識が全く仕事していないの笑えるわ。

 

 で、そんな文官組のトップであり実力ナンバー3でもある純くんだがちょっと困った悪癖がある。

 

 プレイヤーキラー。通称をPKって言うんだけど、純くんはとにかくこのPKするやつが死ぬほど嫌いらしく、どんなに忙しくてもいまだに週に一度は固定のパーティを組めない臨時パーティの奴らが集まる広場に紛れ込んで、その場の弱者をPKが待つダンジョンフロアに誘い込む女子、通称『客引き』にわざと引っかかりにいく。

 

 そしてダンジョン内でPKが出てきた瞬間、本性を表し逆にPKどもを狩って帰ってくるのだ。これを専門用語でPKK、プレイヤーキラーキラーというらしい。そして一応相手次第ではあるらしいのだが、ダンジョン内で返り討ちにする前にそいつらの身元を確認しておいてダンジョンを出た後に速攻で【決闘(メンズーア)】を仕掛け、文字通りそいつらから根こそぎ何もかも奪ってくる。

 

 何が怖いってそのために純くんは【グループ】全体のナンバー3にも関わらず、【三刀流】のメンバーじゃないのだ。基本【決闘(メンズーア)】は下からの挑戦を断れない。逆にいえば上からの決闘申込は断られる可能性があるシステムで、何をもって上とするかというと生徒手帳の表示レベル、クラスチェンジの段階、所属倶楽部のランクなどからの総合的な判断にはなるらしい。で、主にPKなんてクソな真似をやってるのはC〜Bランク下位くらいのクソ倶楽部が多いので、自分がBランク中位のうちの倶楽部に所属していると【決闘(メンズーア)】を成立させにくくなるって理由はわかるけどさぁ。

 

 怖すぎんだろ、ホント。どんだけガン極まってるんだよ。

 

 何よりおっそろしいのが毎週毎週、多い時なら週に2回、何度も同じことをしてるから情報が出回ってPK側も相応に警戒してるはずなのに毎回成功させて帰ってくるその手腕である。

 

 そんな純くんの第二段階職(セカンドクラス)は【詐欺士(シンドラー)】。姿の偽装、レベルの偽装、ステータスの偽装、それにより目に見えてるもの、スキルでの鑑定結果、純くんのそれは何もかもが全部全部嘘。レベルが下の相手に対しては一方的に嘘を真実だと誤認させ情報を撹乱して未だに連中に正体を掴ませずにPKを潰し続ける男。その事実を知る身内は古い漫画の登場人物になぞらえて純くんのことを畏怖の念を込めてこう呼ぶ。

 

 学園に舞い降りた『クロサギ(PK)を狩るシロサギ(PKK)』と。

 

 なおケツ持ちは同じくPKをやるやつが死ぬほど嫌いな達郎くんであるために、正体がバレたところで攻略最前線のAランク以上の倶楽部が相手だろうとどうにもならないだろう。

 

 何しろ俺たちの間では最早伝説となっているGW明けのいざこざを切欠に起きた武闘派Aランク倶楽部で有名なあの【暴龍鶏王(ヴォルケイオウ)】の部長との【決闘(メンズーア)】。その結果が学園内の掲示板などでまことしやかに噂になっているらしく、情報を集めているまともな連中からすれば達郎さんは当然アンタッチャブル扱い、そっ閉じスルーで安定らしい。全く同感である。俺が同じ立場でも絶対そうするわ。あれから一ヶ月経ってるしその間もドンドン化け物エピソードが増えていってるんだぞ? 誰が何を好き好んであの人に逆らうんだよ。

 

 少し話が逸れたので話を今日のダンジョンダイブに戻そう。つまり純くんの悪癖であるPKKの副産物の一つこそ今日俺たちが初心者引率ダンジョンダイブに連れてきている女子たちなんだ。

 

 先ほど説明した通り、PKを受けにいった純くんはダンジョンの中でとりあえず返り討ちにした後、ダンジョンの外に出てから追い討ちの【決闘(メンズーア)】でそいつらから何もかもむしり取ってくるんだけど、そのむしり取ってくる中には可哀想にPK連中とパートナー関係になっていた女子も含まれている。で、純くんは彼女たちを保護して【グループ】に所属させ再出発の手助けをするのだ。

 

 これが特にうちの【グループ】がメンバー募集していないにも関わらず毎週人が、特に女子が増え続けている理由であり、今日のダンジョンダイブに俺がかのんを連れてきていない理由でもある。今から俺たちがやるのはゆみりちゃんの手によって、再スタートを切ったばかりでレベル一桁の彼女たちのレベルを一気にクラスチェンジ可能なレベル10にすることを目的としたパワーレベリングだ。つまり彼女たちは今からめっちゃレベルが上がって精力が爆発するのでそれを収めるためには誰か男とセックスをするしかないわけで。

 

 つまりこれが役得。【グループ】公認の浮気ファック三連発の始まりである!

 

 もちろん本人たちは納得の上だよ。その証拠にダンジョンダイブそのものには緊張しているけど、同時にみんな顔を赤らめて期待してる顔してるからね。改めて俺が今からヤレる女(そういう目)という意識の元、彼女たちをバレないようにチラ見していたらなぜかこちらに気づかれた。

 

「……あっ、よ、よろしくお願いしますね」

「ダンジョンのこんなに深い場所でこの落ち着き……。本当に一年生と思えない……」

「ん? そっちの後輩くん。今アタシのおっぱい見た? やったー! ほれほれ! もっと見ていいぞー!」

 

 それでもみんな満更でもない反応が返ってきてテンションが上がる。

 

 右から一年でアイドルっぽい雰囲気でタヌキ顔が可愛い巨乳の千帆(ちほ)ちゃん。二年で170cm以上あるスレンダーな長身モデル美女で美乳の四ツ葉(よつば)先輩。最後が同じく二年で軽いノリがいい意味でステレオタイプなショートカット金髪白ギャルで巨乳のちょこ先輩である。

 

 全員楽勝でど真ん中ストライクです! この学園でストライクゾーン以外の容姿の女子今まで見たことないけどね! もちろん三食美味しくいただきます!

 

 もしかして今までの話で俺がかのん一筋の純愛拗らせた変態野郎だと思った? 残念! 俺はただちょっとかのんに対して独占欲が強いだけで基本無節操にエロいこと大好き、セックス大好き変態野郎だぜ!

 

 そもそも俺がこの学園に入ったのは中学の教員用女子トイレに隠しカメラ仕掛けたのがこの学園卒業生の担任にバレたのがきっかけだからな(遠い目)。

 

 だから女とセックス大好きです! だって据え膳を食わないのは男の恥! 食っていいなら並んででも食うのが俺の主義だからな!

 

 なお、修斗はいいのか? だけど、アイツは俺と違って基本なずな先輩一筋だから問題ない。そもそもアイツが初心者引率ダイブに積極的なのはこういう役得と関係ないのだ。

 

 アイツの【グループ】内での担当が初心者引率ダンジョンダイブのまとめ役。でそのためにメンバーに率先して見せる意味で週2回の初心者引率ダンジョンダイブをやっている部分が大きい。あとはアイツの趣味は強い【モンスターカード】の育成なんだよ。だから【グループ】への貢献を貯めて強力な【モンスターカード】を手に入れてはレベリングを繰り返してる。そんなわけで今日の三人は何の問題もなく俺が全員いただけるってわけさ。

 

 

○ーーーーーーーーーー○

 

 

 そんな感じで始まったダンジョンダイブ。とにかく何もかもが順調で三人ともに戦闘も反応も具合も大変よろしくて終始俺がウキウキだったそんな引率ダンジョンダイブにアクシデントが起こったのは、ダンジョンダイブそのものが時間的に終わりに差し掛かった頃、順番的には三人目、タヌキ顔で巨乳の千帆ちゃんとの3周目の駅弁ファック中のことだった。

 

「あッ、あひ、ダメぇ、ホント、腰ぬけて、まだ立てないんですけど? これマジ? マジなの? アタシ、これでも元【娼婦(ニンフ)】なんだけど? 後輩くん、これで一年とかほんとマジで言ってる……?」

「ダメ、イカされ過ぎて頭おかしくなっちゃった……。何にもされてないのに、またイきそうになってる……。エアイキしそうになってる……。わたしのあそこ、彼の形覚えちゃったかも……」

「イく! イってます! ずっとイったまま! 私、ずっとイったままです! すごいすごいすごい! こんなすごいセックス! こんなに気持ちいいの! 私、生まれて初めてぇ!!」

 

 先輩二人が床に敷いたクッションシートに寝そべって時折びくんびくんしているのに男としての満足感を感じながら、順番的に最後になってじっくりコトコト煮込まれてた千帆ちゃん相手に俺が気持ちよく腰を突き上げて彼女をアヘらせている最中、それでも呆れたように俺を見ながらもスキルで周囲の警戒を続けていた修斗がまず「おい、一平!」と声を上げ、続いて気づいた「まずいです、こっちに来ます!」となずな先輩もそれに続いた。咄嗟にエロいことからダンジョンダイブへと意識を切り替えたその直後、

 

「GYAAAAAAAOOOOO!!」

 

 と遠雷のように轟き響くモンスターの絶叫。

 

「いやあああああ!! なになに何がくんの!? え、やばくない? コレ絶対やばいヤツだよね!?」

「嘘……でしょ? もしかして【徘徊する怪物(ワンダリングモンスター)】? し、死んじゃうの? 私たち」

 

 先輩たちの震えが快感の残滓によるものから本能的な死の恐怖に対するものに変わる。

 

 大丈夫ですよといってあげたいのは山々だが……。間違いない、今からここに【徘徊する怪物(ワンダリングモンスター)】がやってくる。しかもこれだけ離れても届くこの異常なプレッシャーからするとこんな階層のこんな場所で出るには完全に不相応な化け物みたいに強いゴブリンだろう。この時点での俺の予想は推定レベル50以上の超高レベルゴブリン。

 

 既知内領域外縁部とはいえ、第二階層で出ていい相手じゃねー。さてはどこか近くの【界門(ゲート)】から流れてきた第三階層の【徘徊する怪物(ワンダリングモンスター)】だな? それにしたって高すぎるけど。この感じ、俺含めてレベル50代三人がかりでも戦って必ず勝てると言い切れない相手なんだが?

 

「修斗! なずな先輩!」

 

 即座に修斗となずな先輩とアイコンタクトを取りダンジョンから無事に脱出できるアイテム【帰還珠】をそれぞれ使ってのダンジョンからの撤退を決断。

 

 もう引率してた三人は全員レベルが目標である10まで(おそらく)上がった後だったし、足手まといを連れたまま強敵とリスクを取って戦う理由も特になかったので即座にその決断を行動に移そうとしたんだけど……。

 

 ここでトラブルが発生した。

 

「ひぐううううううう、なになにあの声怖い怖い怖い!! でも締まっちゃう! 抜けないよお! やばいやばいやばい! 怖いのにこのおちんちんが気ん持ち良すぎて私おかしくなっちゃうよおおおおおおおおお!!」

「え? 嘘? マジで? 締まる締まる締まる。それに、ぬ、抜けないッ!?」

 

 声が轟いた時、俺と繋がったままだった千帆ちゃん。夢見心地でイきっぱなしだった彼女は時差十秒程度だがワンテンポ遅れて【徘徊する怪物(ワンダリングモンスター)】の威嚇の力のこもった叫び声を認識したらしい。しかもダンジョン自体も初心者に近い彼女にとっては高レベルモンスターの威嚇なんて初めて聞いたもんだから、びっくりした千帆ちゃんのおま●こが膣痙攣を起こして俺から離れてくれなくなったんだよ!

 

 おかげで【帰還珠】が使用できなくなっちまった。【帰還珠】はあくまで一人用のアイテムだからセックスのようにがっちり繋がった状態になると使用できなくなる。おまけに千帆ちゃんは膣痙攣したことで思いっきり深いところに俺のちんこが刺さったようで恐怖と快感から俺に抱きついたまま白目を剥いて抱きついたまま気絶した。当然、膣痙攣は絶賛継続中であり俺の体は自由にならず絶体絶命のピンチは続いていた。

 

 ヤッバイ。この窮地から脱する方法は三つで実質一つだけ。一つは俺ら以外のみんなを脱出させて残り時間いっぱい走って逃げ続けること。これはまず無理。ほぼ間違いなく追いつかれる。二つ目は千帆ちゃんを殺して自由になったあと、【帰還珠】を使って残り全員脱出すること。いわゆる緊急避難だから普通の世界でも通用するような理屈ではあるんだけど、俺にもバカなりに最低限のプライドぐらいあるのでさっきまでエロい意味で可愛がってた女の子相手にそんなクズ以外の何者でもない真似はできねーと腹を括って俺は三つ目の選択肢、このままの状態で戦うことを決めた。だってどうやっても逃げきれねーもん。

 

 その決定をまずは修斗となずな先輩の二人に口にだして伝える。

 

「修斗! まずは四ツ葉先輩とちょこ先輩を先に脱出させろ! なずな先輩! 俺の剣と盾を! しゃーねーからこのまま迎え撃ちます!」

 

「正気か!? 一平! 戦う(やる)のか? チッ、まぁいい、そこの二人! これを使って脱出して! 早く!」

「残念ながら正気だよぉ! ヤケクソだけどなぁ! またね! 四ツ葉先輩! ちょこ先輩!」

「えっ、は、はい! では、ご、ご武運……」

「ちょ、そんな、こうは……」

「二人の脱出を確認! 少なくてもこれで死に戻っても私たちに何があったかだけはわかりますね。それはさておき一平くん! まずは盾! それから剣は『こっち』ですね!」

「サンキュー、なずな先輩! さすがわかってるうう!! よっし、準備できたし二人も撤退して! あとは俺がやる!」

 

 そういう自己犠牲の精神が垣間見えるカッコ良さそうな台詞を言い放ったその瞬間の俺の姿を説明しよう。右手に紫色のロングソード、左手に金色の星のように見える十字があしらわれた愛用の盾、そして本来鎧を着ているはずの胴体には鎧の代わりに膣痙攣を起こしたまま気絶した千帆ちゃんという珍妙極まりないザマだった。

 

 動きにくい! 視界が狭い! 重心がおかしい! 千帆ちゃんを盾の内側で抱えてないと落ちる! 右腕アホほど動かしづらい! けどそれでもやるしかない!

 

 そう覚悟を決めた俺。

 

 その姿を見た二人が最初は小さく、そのあと大きな声で爆笑しだした。

 

「アハハハハハ! その姿で『あとは俺がやる!(キリッ!)』とかさてはお前、俺らを戦闘前に殺しにきてるだろ? 一平!」

「ウフフ、修斗さまのいうとおりですね。そんな面白い状態の君たちを残して脱出するのは先輩としてだいぶ面白くないので付き合いますよ! 一平さん!」

 

 そう言って戦闘状態に移行した修斗は手持ちのモンスター最強で相棒でもある【黒大鬼闘士(ブラックオーガウォーリア)】のマーシュを召喚。愛用の大剣(グレートソード)を構えさせて俺の後ろに待機させ自分自身も万が一の近接戦闘用に持ち歩いている槍を構えてその隣に並んだ。なずな先輩はスキルで【分身】し、分身が普段使っている忍刀を、本体が俺のロングソードと同じく腰から短刀タイプの紫色の刀身を持つ対ゴブリン用必殺装備【アコニウムシリーズ】の【忍刀トリカブト】に手を添えた上で気配を消し玄室の入り口側の壁際に左右に別れて待ち伏せからのアンブッシュを決めるべく配置についた。

 

 細かな作戦会議なんて必要なく俺たちの戦術は一致していた。ここに至って取るべき手はただ一つ。長期戦は無理! だから飛び込んでくる【徘徊する怪物(ワンダリングモンスター)】の初撃を俺が全力で受け止め、返す刀で三人と一匹がかりで全力で反撃して速攻でぶち殺すのみ!

 

 俺はその初撃を止めるべく使えるスキルは全部使って防御力を極限まで上げた上でおもむろに玄室の出入り口に陣取り千帆ちゃんの体の位置を微妙に微調整しながら盾を構え、やがて大声を上げたまま部屋へと飛び込んできたのは通常なら小学生より小さな背丈が普通のゴブリンにも関わらず俺より遥かにでかい2m越えのゴブリン! それでも俺は臆することなくソイツに対して全力の【挑発(プロヴォーグ)】をかまして戦闘を開始した。

 

 ━━【其ノ身は城塞の如し(ボディオブキャッスル)】!!

 

 出し惜しみは一切なし! たった1匹の敵相手に【騎士(ナイト)】系クラスの奥の手、ほんの三十秒ほど限定かつその場から動いた瞬間効果が消えるが使い手の物理・魔法防御力を極限まで高める【其ノ身は城塞の如し(ボディオブキャッスル)】すら使って、文字通り飛び込んできた勢いそのままに床を蹴って飛び上がった大ゴブリンによる大上段からの燃えるように真っ赤なバスタードソードの一撃と俺の盾との激突から戦いはスタートする。記憶にないほど重い一撃と合わせて襲ってきた恐るべき熱さに後ずさり続けて思わず仰け反りそうになるが盾そのものと踏ん張っている手足にSPを張り巡らせ部分強化する裏テクを用いてなんとか耐え切り、そのまま渾身の【盾弾き(シールドパリィ)】でわずかにではあるが奴の体制をわずかに崩した状態で後ろに弾き飛ばすことに成功する。

 

 あっぶねぇ! 甘く見て一つでも強化スキルを省いてたらそのまま千帆ちゃんごと俺の胴体まで袈裟斬りで真っ二つにされてた! ていうか盾に仕舞ってた【騎士の剣】がなきゃ途中で止まらず死んでたかも! だって盾の表面が溶けてるだろ! 一体どんな熱量だ、あの剣! 

 

 そんな一撃に俺が抱きかかえるような形で盾の裏側にいた千帆ちゃんは死にこそしなかったが、物凄い勢いで盾の裏側と俺の身体にサンドイッチされたことになり、ただでさえ深い部分までぶち込まれていた俺のちんこがさらに奥深くに侵入、何かを通り過ぎた感覚があった。「ふぎゅう!」という悲鳴だけあげて気絶したままの彼女をなんとかしてあげたかったがそんな暇は当然なく無情にも戦闘は続行される。

 

 次の瞬間、入り口の壁に張り付くように潜伏していた二人のなずな先輩が背後から強襲! そのまま剥き出しのアキレス腱めがけて攻撃し痛打を与えた。特に【忍刀トリカブト】を用いたなずな先輩本人の攻撃は一撃でヤツの右足首から下を一気に持っていった!

 

「GYAAAAOOOO!?」

 

 予想もしなかった痛みに声を上げる大ゴブリン。よし、片足死んでこれでヤツの機動力はほぼ無くなった! 続いて俺を追い越す形で身の丈3mを超える【黒大鬼闘士(ブラックオーガウォーリア)】のマーシュが準備していた種族スキルと戦士系スキルの全てを込めた必殺の一撃を袈裟斬りに叩き込む。それを咄嗟に剣を盾代わりにして防いだ動きは見事だったが、それでもその勢いは殺しきれず肩口から腹部にかけて大量の出血を伴う大ダメージが入り、それだけではなく攻撃を受けたことで大ゴブリンは完全にその場にしゃがみ込む体勢を強いられることとなった。

 

 勝機!

 

 なずな先輩とマーシュの連携による攻撃の刹那の時間に俺はその場でバックステップし、左手に持っていた盾をその場に落として千帆ちゃんを落ちないように抱え込んだ。目の前では上から大剣を押し込んでトドメを刺そうとしていたマーシュの巨躯を体勢を崩したまま状態で大ゴブリンが払い除け逆に弾き飛ばすという離業をやってのけていたが、足首から先が片方無くなり踏ん張りも効かない状態で無理に剣を振り切った代償に土手っ腹が隙だらけだ。俺はここしかないとヤツの腹めがけて右手に構えた【アコニウムロングソード】による捨て身かつ全身全霊の【突撃(チャージ)】をぶちかました!

 

 恐るべき強敵である大ゴブリンではあるが達郎さんが造り出した必殺の対ゴブリン特攻武器である【アコニウムシリーズ】の力は伊達ではない。それでも一瞬本当にゴブリンなのかよと思うほど強靭な筋肉に抵抗されそうになったがなけなしのSPを注ぎ込んで切っ先に【強撃(バッシュ)】を乗せるとずぶりという感触が右手に伝わり後はそのまま肉を断つあの独特の感触が続きそしてヤツの身体を貫いたことでやがて手応えがなくなった。

 

「いよっしゃあああああああ!! ……あ、やべイキそう」

 

 その一撃が決め手となり俺と顔と顔が触れそうな至近距離で恐るべき【徘徊する怪物】はでかいモンスタークリスタルとヤツが振るっていた真っ赤な剣を残して瘴気(みあずま)へと還り、そして強敵を倒したことにより精力が高まり千帆まんこに入ったままだった俺のちんこが硬く大きくなり、同時にギュッと今日一番のアソコの締め付けを披露した千帆ちゃんによりずっと(なか)でビンビンのままだった俺はあえなく暴発。

 

「ちょ、締めすぎだって! イくッ!」

「ふぇ、なになになになにいくいくいくいくいくいくいくいくいくいくいくいくいくイクイクイクイクイク逝く逝く逝く逝く逝く逝く逝く逝く逝く逝く逝く逝くイっちゃうぅぅぅぅ!!!!!」

 

 結果繋がったまま気絶していた彼女は中出しと一緒にレベル10の彼女に対し推定レベル50以上の【徘徊する怪物(ワンダリングモンスター)】のラストアタックによる経験値というあまりにも過剰な経験値が俺の精液を通じて一気に流れ込んだことにより一瞬で覚醒。直後に俺の腹めがけて小便撒き散らしながら狂ったようにイキ散らかした彼女はそのまま再び気絶したことで膣痙攣が奇跡的に治り、ズルリと俺の体から下方向に落ちていったことで俺に抱え直す余裕もなくそのまま玄室の床の小便の上に尻から崩れ落ちその場でビクンビクンと跳ね続けるというとんでもないオチまでついたのだった。

 

 これがのちに語りつがれ、ことあるごとにみんなにネタとして擦られ続けることとなる『膣痙攣事件』の顛末だ。この一件以来俺は仲間内で【勇者(笑)】って言われるようになった、ちくしょう。




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