ゆるキャン△ 少女達の秘め事 作:斉藤プロダクション
「へぇ、キミって童貞なんだ?楽しみ〜♡」
ぷつっと音を立てて可愛らしいブラのホックを外していく斉藤さん。同級生の普段見られない姿を見て、僕は人生で感じたことの無い興奮を覚えていた。
たった数時間前までは、自分でもこんなことになるとは夢にも思っていなかった。
◇
「ーーだから、斉藤さん、好きです!僕と付き合ってください!」
「あ〜……やっぱりそっかぁ……」
何でもない平日の放課後、僕は人生で初めて告白という行動を起こした。十数年という短い人生、これまで好きになった女の子は何人かいたものの、その想いを伝えることは出来ずにいた。僕はそれでも良いと思っていた。いつの日か運命の相手が見つかって、自然と成り行きでお互いを好きになり、なんて悠長な考えを持ち続けていたんだ。
そんな中、彼女に出会った。
初めは同じクラスで隣の席になっただけだった。
「あ、キミ、同じ中学校だったよね?これからよろしくね♪」
なんの取り柄も無いモブ、友達もあまり多い方とは言えない。そんな僕でも彼女は覚えていてくれたのだ。
「消しゴム忘れた?も〜しょうがないなぁ」
彼女のふとした時に見せるふんわりとした笑み、困ったように眉をひそめながらも助けてくれる優しさ。
「なぁに?♡」
それに、ごく稀にちらりと覗かせる妖艶さを孕んだ表情。その全てがとても魅力的で、僕の頭の中はすぐに彼女のことでいっぱいになった。
それから僕は、今までの自分のままじゃいけないと思ったんだ。
無造作に伸ばされた髪をしっかりと整えるようになった。野暮ったいメガネも、怖いイメージを持っていたコンタクトに変えた。ひょろひょろだった身体を鍛え直すために、ジョギングや筋トレを続けた。自信なさげだった精神を変えようと常日頃から胸を張って生きるようにした。
「お、今日も頑張ってるねぇ」
ジョギングも筋トレも、正直今まで何もせず自堕落に生きていた僕からしたら耐え難い苦痛だった。それでも、偶に愛犬と散歩中の彼女に会えることもあり、継続することが出来た。
だというのに、自分の周りに増えていく友人と反比例して彼女との会話量は減っていった。
授業が終われば彼女は直ぐにどこかへ行ってしまうし、話しかけようにもマイペースな彼女を捕まえられる時は少ない。
だが、ここまで来て諦める訳にはいかない。あの日から僕はこれだけ変わることが出来た。彼女のおかげで、自分に自信が持てるようになった。今ならば、きっと彼女に相応しい男になれている……はずだ。
「斉藤さん」
「ん、どうしたの?」
図書室から出てきた彼女に声をかける。
「君に伝えたいことがあるんだ。今日の放課後、体育館裏に来てくれないか」
「……わかったよ」
そこからはあまり覚えていない。午後の授業なんて、告白のシュミレーションのことで頭がいっぱいになっていた。気付けば、薄暗い体育館裏で彼女と対峙していた。
「……それで、伝えたいことって?」
僕は自分の思いの丈を伝えた。貴方に僕がどれだけ救われたか、どれだけ貴方のことを想っているか。少し長くなってしまったかもしれないが、その間も彼女は黙って聞いてくれた。
真っ直ぐに目を見ながら話せるようになったのも彼女のおかげだ。正直、僕の心臓は不安と緊張でおかしな挙動をしているだろう。それでも、真剣な眼差しでこちらを見つめる彼女に、ただこの想いを伝えたかった。
「あ〜……やっぱりそっかぁ……」
彼女は全て分かっていたかのように、困ったような笑顔を浮かべる。
「流石に……分かりやすかったかな」
「まぁあんなに真剣か顔で呼び出されたらね」
「……」
しばらく考え込むようにする彼女を見つめる。裁判所で判決を待つ被告人は、きっとこんな気持ちなんだろうなと変なことを考えながら。
「え〜っと……」
「っ」
とてつもなく長く感じた沈黙は、ついに破られる。
「今は誰かとお付き合いしようとは思ってなくて、だからキミの彼女にはなれない……かな」
「そう……か」
“だよね”ではなく、“か”という言葉を出せたのは自分でもよくやったと思う。初めから上手くいくとは思っていなかったが、真正面から断られると流石にクるものがある。
それでも、後悔はしていない。この気持ちを伝えることが出来て悔いは無い。
「……」
「……ごめんね?」
「いや、いいんだ。斉藤さんのおかげで僕が変われたことは事実なんだ。それを伝えられただけでも、今日は良かったよ」
「そっか……」
ふっとこぼした笑みは、僕が好きになった彼女の笑顔そのものだった。
「それじゃ、時間取らせてごめんね。斉藤さんが良ければだけど、これからも友達として仲良くしてくれると助かるよ」
「ふふ、それはもちろん♪」
「……ありがとう」
精一杯の笑顔を作り、彼女に背を向ける。これが僕の初めての恋だった。ちゃんと人を好きになり、想いを伝えて、振られた。なんて虚勢を張ることができるのは、彼女の前に居るという意識があるからだろう。
(家に帰ったら泣こう……)
「……待って!」
心が折れかけながらも、なんとか立ち去ろうとする僕に向かって、彼女が再度声をかける。
「……えっと、何かな?」
「キミの気持ちには応えることはできないけど、勇気を出してそれを伝えてくれて本当にありがとう」
「っ……はは、どういたしまして」
「それで私から提案なんだけど……思い出、作りたくない?」
「……は?」
僕は彼女の言っている意味が分からなかった。思い出?たった今恐らく僕の人生で忘れられないほどの失恋をしたばかりなのだが。
「ごめん、ちょっと言ってる意味が分からないんだけど……」
「だ・か・らぁ」
「思い出、一緒に作ろ♡」
ぐいと彼女の腕に引かれ、学校を飛び出す二人。こちらの質問を意に介さず、気付けばタクシーに乗せられていた。
「えっと……」
「ふふ♡まぁまぁ♡」
帰ってくる言葉は要領を得ないものばかり。慣れた様子で運転手と会話をし、タクシーは学校を離れ山の中へと進んでいく。
「とうちゃーく♪」
「……ここって」
「うん、らぶほ♡」
「……はぇ?」
「ささ、早く入ろ♡」
近所の山中にこんなとこがあったのかぁ、なんて電飾煌めく建物の前で立ち尽くしていると、彼女に手を取られ強引に中へと誘われる。
動画などで知識としては知っていたものの、ラブホテルの内装ってこんな感じなのか。あ、本当にパネルなんだ。エレベーターで上階に?はぇ〜。
「じゃじゃ、じゃなくてぇ!」
「ん?どうかしたの?」
「な、なんでこんなところにっ……!」
「だってキミ、私の事好きなんでしょ?それに、頑張ってる告白してる時、ちょっと可愛かったし♡」
「……?」
「だから、思い出にえっちしよ♡」
どうしてこうなった。
ちょっと書き方に迷走してるので皆さんの意見をお聞きしたいです。
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今のままで良い、励めよ。
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女の子視点中心、地の文多め。
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女の子視点中心、セリフ多め。
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男視点、地の文多め。
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男視点、セリフ多め。