エイジス島。
その中央に位置する塔の頂上に辿り着いたアキたちは、露わになった天井を見上げていた。
「で……でかい……」
単純なコウタの感想がすべてを物語る。
ちょっとしたアリーナくらいの広さの空間、その上部に張り巡らされた根のような触手。その奥に巨人と見まがう女性の頭部。目を閉じたその顔は頭を下に目を瞑り、眠っているように見えた。あまりにもスケールの大きいアラガミである。地上を闊歩するアラガミの中でも最大のアラガミ、ウロヴォロスで豪邸程の大きさだとするなら、このアラガミは……おそらく島一つ分はある。
誰もが理解する。説明はもはやいらない。
これが、『ノヴァ』……星を喰らうアラガミだ、と。
そしてソーマは。
そんな『ノヴァ』の額にシオの姿を見つけてしまった。
ソーマは脇目も振らずにシオのもとへと駆け寄っていき、他全員がその後を追う。
「涙のたむけは、われが渇望するすべてなり……か」
『ノヴァ』、そしてその発動キーとなる特異点シオを眺めていたヨハネスは、そんな言葉を呟いてソーマたちへと振り返った。
「シオを解放しろ……!」
「ふむ……」
ソーマの当然の要求に、ヨハネスが思案するような声を漏らすと、ノヴァの額……そして触手に生えた無数のコアが黄色い光を帯びて起動する。
「よかろう。特異点が手に入ったいま、器などに用はない」
ノヴァの覚醒を確認したヨハネスはあっさりとシオを解放する言葉を口にした。
それと同時、するりとノヴァの額から落下していく。
受け止めようとソーマが走るも……届かない。
飛び込んだソーマの眼前に、ゴトリ、鈍い音を立ててシオが頭から床の鋼板に衝突した。
「今度こそ私の勝ちだよ、博士」
「……今度と言わず、ずっとそうさ。何せ私はスターゲイザー……傍観者、『だった』からね」
榊博士が第一部隊の背後から姿を現す。
自分たちの後を追ってきたのか……一瞬そう思ったアキだったが、すぐに気が付いた。博士は、最初からこちらに来ていたのだ。そして、アキたちが来るのを待っていた。だからアナグラで探しても見つからなかったのだ。
「君がやろうとしていたことは、結局のところ無意味だった。私がこうしていること自体、君の手段に対する反証となった」
「違いない。──私は特異点に人としての意識を与えることで、終末捕食を留保し続けようと考えた。特異点自身に最後の晩餐を我慢してもらえば、終末捕食は訪れない。だから神自身に我々の世界に降りて来てもらおうと……『神が人となる』ことを願い、信じたんだ。……だがその方法では他者の悪意や妨害に対してとても弱かった、だからこんな結果になってしまった」
それは、初めて聞く榊博士の目的だった。『博士らしい世界への信頼の仕方』……アキの耳にホムラの言葉が蘇る。
特異点が人になったとして、それが善人か悪人かはわからない。しかし、榊博士は信じたのだろう。当たり前のように特異点が善を為すことを。多くの人がそうであるように、アラガミもまたその本能を克服し、世界の一員になろうと努力する、と。
世界が善性のものであると彼は信じたのだ。
だが、それは叶わない。世界を終わらせようとする他者が存在するだけで、簡単にその状況は瓦解する。実際、特異点が奪われた……ただそれだけで終焉は始まってしまった。
結局、榊博士の理想はそれだけのことで崩壊してしまうような脆い夢でしかなかったのだ。
「偶然手にした『笹木ホムラ』というジョーカーも活かせず、みすみす私に手渡すことを許した。その時点でペイラー、君の命運は決まっていた。君に許された唯一の手段は、笹木君の狙撃によって私を暗殺しアーク計画を水面下のまま沈没させること……それだけだった。それが出来なかった時点で私の勝利は確定したのだ」
「だからこそ、君は笹木くんを封殺し手駒にすることに多大な労力を割いた。そのせいで計画に遅れが生じたとしてもね……もちろんその遅れは笹木くん自身が相殺する羽目になったみたいだけど。……笹木くんを使って君を殺すことだけが唯一の打開策……そんなことはわかりきっていたとも。だが……そんなこと、私に出来るはずがないだろう……ヨハン」
「……………………」
2人の間に沈黙が流れた。
ペイラー・榊とヨハネス・フォン・シックザールのスタンスの違いは明白だった。
ロマンチストとペシミスト。
性善説と性悪説。
夢想主義と現実主義。
そして、今なお友と想う者と……そうでない者。
その違いが終末捕食に対抗する手段の差となり、特異点を巡る盤上の勝敗を別った。
「……まあいい。裁定者は未だ現れないが私の勝利は確定した。あとは、君達残る神機使いを片付けるだけだ……この雌雄一対の人工アラガミ『アルダ・ノーヴァ』によって」
ヨハネスの言葉とともに、その横に怪しい輝きを放つ巨大な繭が床下からせり上がる。
そして花開くように中にいたものの姿を明らかにしていった。
それは榊博士の研究室を襲い、シオを攫っていった謎のアラガミ。
──アルダ・ノーヴァ。
神々しさと悍ましさを両立させる、見ただけで強敵と分かるアラガミ。身震いさせるほどの存在感を漂わせながら、完全に制御された存在としてヨハネスの指令を待ち構えていた。
「人の限りない欲望と執念は最強のアラガミを生み出すまでに至った。人間こそ『神を喰らう者』……‼神さえ克服し『人が神となる』……‼」
ヨハネスの乗ったクレーンがアルダ・ノーヴァの頭上に移動していく。
アルダ・ノーヴァの男神の頭が、まるで神機の捕食のように口を大きく開いた。
「降り注ぐ雨を……あふれだした贖罪の泉を止めることなどできん」
その視線が惜しむようにソーマへと向けられる。
「その嵐のなか、ただ一つの舟板を手にするのは……この私だ‼」
とん、と支部長がアルダ・ノーヴァの捕食口に身を投げ出した。
──その瞬間、
「おーっと手が滑った」
刹那に差し込まれた場違いに能天気な声を、その場にいた者すべてが聞いた。
莫大な光が一条、宙を駆ける。
それは空間を捩子曲げるような極大の螺旋を描いて、待機していたアルダ・ノーヴァの元まで届き、女神・男神をまるごと貫いた。光はそのままエイジス島はおろか太平洋まで飛び出し、水平線の彼方まで走り抜いて彗星のような螺旋の軌跡を極東の空に刻み込んだ。
その場にいた全員は目を伏せて立ち竦む。
アルダ・ノーヴァは多大なオラクルエネルギーを内包したコアを規格外の攻撃によって破壊しつくされ、内側から崩壊……爆発した。
衝撃に巻き込まれたヨハネスが宙に投げ出され、エイジス島の中央をごろごろと無様に転がっていく。
「ぐわぁああああ‼」
「これは……て、天上天下唯我貫通砲……‼ヨハン、無事かい……⁉」
なんて?
何かを知っているらしい榊博士の長ったらしい呟きに疑問を覚えながら、アキは光の螺旋が迸った結果を目にした。
そこに散らばっていたのは、無残に断片だけが残ったアルダ・ノーヴァだったものの残骸。女神の頭頂に浮いていた輪がくるくると宙を回転しながら落下し、床を貫いて停止した。
死戦を覚悟したアキからすれば、あまりにも一方的な決着。
しかし、ソーマやエリック、サクヤからすればどこか既視感を覚える光景である。
…………かつて、世界最強のゴッドイーターが戦場を跳梁跋扈していた数年前、激戦を覚悟したアラガミが目の前で一撃で倒れ伏すこの肩透かし感……いや、まさか。
全員が『天上天下唯我貫通砲』の出元に振り返った。
カツカツ、とのんびりした歩調で歩いてくるのは、凡庸に見える一人の青年。その手に神機はなく、搬入口に神機と呼ぶにはあまりにも巨大な螺旋の大砲を置いて、身一つである。
笹木ホムラは中央に倒れ伏したヨハネスのもとへたどり着くと、「……笹木ホムラ、裏切ったか……」と現状を的確に呟く彼の意識を確認した。どうやら無事らしい。
「巻き込み失礼、支部長。未確認のアラガミがいたので最高戦力でもって撃破しておきました。爆発に当たっちゃったみたいですけど、位置的に余波だったのでまあ誤射ってことでひとつ。極東だと『一発』だけなら誤射かもしれないって謎ルールが伝統ですし、それにほら、僕って上層部の人を間違って撃ちそうな顔をしているらしいですから、ね?」
ね?と榊博士に同意を求めるホムラ。あ……と榊博士が絶句する。
それはたしか10年前、まだ榊博士がホムラとの距離感を測りかねていたころにぽろっと口から出た失言である。今だに根に持っていたらしい。
「まだ勝負は決まってませんよ、支部長。結局最後は特異点次第だって言ったじゃないですか」
「…………なに?」
その言葉を証明するように床に寝かされていたシオが光を放ち、黄色い輝きを放っていたノヴァのコアが一斉に青く染まった。
『ありがとね』
『みんな ありがと』
シオの声が響く。床にいる器……シオの肉体からではなく、ノヴァの無数のコアから発せられたその声は、たしかな理性を伴っていた。
──ノヴァの体が少しずつ持ち上がる。
『おそら の むこう。あの まあるいの』
──エイジスの空の隙間から、浮かぶ満月が煌々と光を放っている。
『えへへ あっちのほうが おもちみたいで おいしそうだから』
──シオの器が抵抗するように床に根を張り、白かった体が土気色に変わっていく。
『シオも みんなといたいから』
『だから きょうは さよならするね』
『だから おきにいりだったけど』
『そこの 「おわかれしたがらない」 じぶんの「かたち」を』
『たべて ソーマ』
ソーマが辺りを見回す。
アキが頷く。
コウタが泣きそうな顔で俯いている。
サクヤが凛然とした顔で見つめている。
アリサが泣き伏している。
エリックが目礼するように、その瞼を閉じた。
榊博士が視線を隠すように無言で眼鏡を押し上げた。
……ヨハネスが呆然と眺めている。
そして、ホムラは。
「行ってきなよ、ソーマ」
ぽんっ、と優しくその背を押した。
その勢いに乗ってソーマが歩き出す。
わずか10歩ほどの距離、それが永遠のように長く感じられた。
根を張るシオの器。
半身のごとき相棒、黒い鋸剣『イーブルワン』を構え、捕食形態を呼び起こす。
──ォオン!
その顎は、まるで神話のフェンリルのように鋭い牙でシオの器、だったものを呑みこんで。
シオとノヴァを繋ぐ、へその緒のように伸びた紐を断ち切った。
器との繋がりを失ったノヴァは、その巨体からは不思議に思えるほどに軽やかに、星の海に向かって飛び出した。
◇
およそ5分と2秒。
それが地球を飛び立ったノヴァが、月まで到達してその色彩を青く染めるまでにかかった時間だ。
カサブランカのような白い花弁が食虫植物のように、あるいはてのひらで包むように真白い月を包み、驚くほどの短時間で地球のような青い星へと姿を変えた。
それが、人類を救済しようと世界全部を巻き込んだアーク計画の結末だった。
「行っちゃったな、ソーマ」
シオが月へ飛び立つと同時に床に力なく尻もちをついて、呆然とその行く末を眺めていたソーマ。僕はその隣に座り、ともに月を眺めた。……ちなみにエリックは無言でソーマの反対隣に座ってきた。こいつ、昔から仲間外れは嫌いなんだよな……。
「……ああ」
「おっし、じゃあ僕らも月イクゾー!」
「……はぁ?」
お、ずっと「……ああ」と生返事を返すだけのbotになっていたソーマがようやくこっちを見た。
「おいおい、お前あれだけ熱烈な告白かまされて返事もしないつもりかぁ?お前それでもタマついてんの?」
「な、なにを……というか今更になって出て来て、突然なにを言い出しやがる⁉」
ソーマの怒声に反応して、同じく天を呆然と仰いでいた面々が我に返り、集まってきた。
「ホムラ……!」「笹木君……‼」「笹木さん……!」「隊長」
「──うん、言いたいことが色々あるのはわかってる!でもまずは話を聞いて貰おうか!」
よーしなんとか言いくるめて追及されないように僕がんばっちゃうぞ……!
「シオのおかげで終末捕食は月で発動した。でも、オラクル細胞が地球に残っている限り、終末捕食はいずれまた訪れる。根本的にそれを回避する手段は無い」
その言葉に、現状を理解したのか全員が沈黙する。
今回の件でみんな理解しただろう。
ノヴァが出現したら、その時点で終わりだ。あれだけの巨体に対抗する手段は人類にはない。もし次が、秘密裏に実行されたら詰みになってしまう。究極のやったもん勝ちである。封印された特殊勝利カードかよ。
「そこで僕は思った。──月が緑化したなら、月に行っちゃえばよくない?……というわけで全人類緑化月移住計画、はっじまっるよ~」
「何を言うと思えば……月が青くなったといえ、そこが人類の居住に適した環境とは限らない」
支部長の反論は当然の指摘だ。
「何を言ってるんですか支部長。終末捕食は地球の再創世……つまり地球に対して行われるテラフォーミングなんですよ。特異点……情報的特異点は地上の情報を可能な限り集めた情報集積体であり、それを反映したあそこは今、第二の地球です。ならば、生命が生存するのに相応しい環境が再現されていなければおかしい」
もちろん、酸素濃度とか細かな点で差異はあるだろうし確かめる必要はある。でも、緑化しているということは植物があり、水があり、大気があるということだ。火星やら木星の衛星に移住するよりも現実的だろう。
……そのうち火星のほうにもオラクル細胞を打ち上げてみたらいいかもしれない。オラクル細胞……終末捕食は、テラフォーミング装置としてあまりにも優秀だと思うから。ガンガン活用して宇宙進出を狙っていくのがオラクル細胞の正しい活用方法に思えるんだよな。
「残存している人類の人口程度なら月に収容することは可能でしょう。調査は必要でしょうが、それが済んだなら『月へ行く手段』『離着陸のための観測と通信』『月での生存環境構築』を確立させれば月に行ける。そして全人類が月に避難したなら、後は勝手に終末捕食でもなんでもやってくれればいい。そして地球の再生が済んだら月で宇宙船を作って地球に戻る、と」
「……実現させるためのハードルは高い。しかし、可能だ。通信技術をはじめとした技術開発と綿密な調査が行えれば、あるいは……」
榊博士がその妥当性を理解したのか頭の中でシミュレーションを始めた。
そう、技術の開発は必要だ。しかしそれは前時代の人類がすでに確立させた技術なのだ。あとは現在の環境に落とし込むことができれば実現のハードルは下がる。
「そう、必要なものは大まかに『より多くの人を運ぶことが可能な巨大な宇宙船の建造』『オラクル細胞とアラガミに邪魔されない通信技術の確立』……そして予備調査のための『月に行きたい理由のある、雑に扱っても大丈夫な頑丈な宇宙飛行士』の3つ。これらが確保できればこの計画は可能だ」
ところで、おやぁ、こんなところに前時代の宇宙船を大量に確保していてしかも打ち上げノウハウのある、エイジス島なんていうオラクル細胞を利用した構造物を一人で設計した構造物建築の権威が……。
「私か……」
ところで、おやぁ、こんなところに神機を始めとしたあらゆるオラクル細胞研究のパイオニアが……。
「なるほど、私が通信技術担当だね」
ところで、おやぁ、こんなところに月に行きたい理由のある、偏食因子の接種の必要のない、八針縫う怪我が一日で治る頑丈な宇宙飛行士志望が……。
「……お前、いつからこの絵を描いてやがった」
──君がアラガミと呼ばれたあの日からだよ。
「さて、支部長……いえ、ヨハネスさん。榊博士のアプローチはこうして実を結び、人間性を獲得したアラガミがその身を対価に人類の終末を回避しました。つまり、榊博士の勝利です」
「ああ……そうだ。確かにペイラーが勝利した、それを認めよう」
「だから、もう人類を巻き込んだ自殺なんかやめにしてください。そして、今度こそみんなが笑える未来に辿り着くためにその力を貸してください」
そうして、頭を下げる。いつか、榊博士にそうしたように。
「……計画のため、私はリンドウ君を始め、多くの人をこの手に掛けてきた。サクヤ君を始め、被害者たちは私の死を望むことだろう。それでも生きろと、そう言うのか?」
「支部長。私はあなたを許さない。でも、死んでほしいとも思わないわ。だってリンドウなら、それでもアーク計画は阻止されたからって笑うでしょうから。…………だから、相応しい罰を受けてください……私が望むのはそれだけです」
「そうか……」
「ヨハネスさん、あなたが目的のために多くの人を殺め傷つけてきたというなら、それ以上に多くの人を救い月へ送ってください。そのために生きて、償いとしてください……それでいい、サクヤ?」
「ええ、ホムラ。あなたがそう言うならそれでいいわ。……それはそれとして、あなたもお説教だからね」
「え」
「──すまない、サクヤ君。どの口でと思うだろうが、すまなかった……」
「……………………」
サクヤはそれ以上、支部長と話すことは無かった。
「わかった、笹木君。これからは君の計画のために力を尽くそう。敗者として……罪人として」
「ヨハン……」
「ヨハネスさんは今後の進退とかアーク計画の顛末とか調整しなきゃですし、時間をとってしっかり話し合うことにしましょう。…………あと、榊博士もやること山積みですよ。混じりっ気のないオラクル細胞……そう、『レトロオラクル細胞』とか興味あります?」
「……なんだろう、非常に興味のそそられる単語だね。ぜひとも詳しく話を聞きたいものだ」
「榊博士ともこれまでの貸し借りの清算も兼ねて、色々と話をしないとですね」
GE2に出てきたキュウビの細胞があれば、コンピューターみたいなことがオラクル細胞で可能だった……みたいな記憶がかすかに残っている。それは地上と月の間の安定した高速通信を確保するために重要な要素となるだろう。もちろんGE3みたいな事態に繋がらないように気を付ける必要はあるだろうが。……もちろん、榊博士ならリッカあたりと現行技術だけで通信の確立を可能にするかもしれない。
「さて、ソーマ。……シオのこと、好きなの?」
「俺は……」
「『あっちのほうがおもちみたいでおいしそうだから』……なんて、ソーマ……『月の神様』に対していじらしい照れ隠しだと思わない?」
「──!……アイツがそこまで考えてたと思うか?」
「ふふ……ちょっと笑っちゃうんだけど、アラガミしか食べたことの無い子が土壇場で言うにはお茶目な冗句じゃないか。おもちなんて食べたこともないだろうに。あの子には地球よりも月を選びたい理由があった、と邪推するには十分な気がするよ。『ソーマ』が月の神様を意味することだってデータベース経由でわかるし……前時代の小説やら読み漁ってたんだろ、成人相当の知能を持つ女性が。……あとは」
と、僕は指さす。その先にはソーマの神機がある。
それを目にしたソーマは「……あ」と目を見開いた。
ソーマの半身と呼べる神機……黒い鋸剣は特異点だったシオを捕食した影響か、全ての神機パーツがまるでシオのように真っ白に染まっていた。
「別れ際に”これを私と思ってください”と形見を押し付けるなんて、御伽噺の時代から良くある話だ。……それを理解するくらいの教養があったとしても不思議ではないね」
「そう、なのか?…………シオ」
ソーマが月を見上げ手を伸ばした。
「気になるなら確かめに行けばいい……というかどっちかなんてもう関係ないだろ。どっちだろうと、お前の気持ちは変わらない。違うか」
「……ああ、そうだ。──ホムラ」
「俺を月に連れて行ってくれ」
「ああ。僕と一緒に月を目指そう」
差し出された手を取り、僕とソーマは握手を交わした。──ついでにエリックも。
え、フォーゲルヴァイデから総力を投じて支援してくれるんですか??……でもご一緒にエリナがついてくるとか言うんでしょ……ノーセンキュー!っていうかこの場でそれをエリパパに通さず確約できる時点で御曹司やめてないじゃないか、騙したな!
月に家出してしまったお姫様に会いに行く。……そのついでに全人類を終末捕食から救う。
僕が考えた『カグヤ計画』は、そんな感じだ。
2071年。
僕たちは、月を目指す──。
その後の顛末を話すとしよう。
表向き語られていたエイジス計画は失敗した、ということになった。宇宙怪獣クラスの謎の巨大アラガミの襲撃によりエイジス島は崩壊してしまったが『極東の魔弾』笹木ホムラが第一部隊と力を合わせ、極限の一撃を放ち撃退に成功。結果、当該アラガミは月に逃げた……そんなカバーストーリーが語られることになった。月が青くなったのはその余波ということらしい。
フェンリル関係者に周知となったアーク計画は、実はカグヤ計画の一部だった……ということになった。大気圏脱出のために集められたのは、万が一失敗したときのための保険に過ぎなかったということだ。
意外なことにこの発表に対して反対や否定の声は少なく、……騙されてくれる人は多かった。そりゃそうだ。神機使いの多くは誰かのために剣を取り銃を取った善人、誰かを見捨てて生きるよりみんなを救える方がずっといいに決まっている。
そうでない選民思想持ちや利己主義者もいたが、どのみち終末捕食は月に行ってしまったし、アーク計画のために用意された宇宙船は単に大気圏外に旅行する程度のもの、月まで行く能力も管制室といった環境も整っていない以上、この地上でまたやっていくしかないのだ。それならば結局全人類を救済するカグヤ計画に邁進したほうがいいに決まっている。
もちろん、カグヤ計画自体に懐疑的……というかアーク計画の失敗によって『人類を見捨てる覚悟を裏切られた』と、はなから信じていない者も多い。そこら辺は技術と実績を積み上げて信頼を培っていくしかない。そういうわけで、カグヤ計画は主に極東支部でのみ始まった、エイジス計画に替わる人類救済プランとしてフェンリルからは独立して発足することになった。……この辺、原作のクレイドル計画に近いところに着地した感じだ。
違う点はと言えば、クレイドルの局長が引退したツバキさんだったのに対し、カグヤ計画は発起人の僕がプロジェクトリーダーで、生き延びたヨハネス氏がその技術顧問になった。ではツバキさんはどうなったかと言えば、支部長代理の状態からそのまま熱烈な支持を受けて支部長に繰り上がることになった。神機使い出身のフェンリル支部長ということで大いにニュースにもなったりした。当人はチャンスが回ってきたと特別法の提起を準備している。
残りは個人的なことだけど……。
残念ながらサクヤのお説教は避けられなかった。そりゃそうだ。
僕としても罪滅ぼしのために真面目に聞いたし誠心誠意謝った。……もちろん手は出してない。というか手を出したら今後の展開が崩れる可能性がある、と思っている。
……正直サクヤに関してはリンドウの復讐にすべてを投げ出してヨハネスさんを傷つけることがあり得る、と思っていたから、凄まじい温情と言えるだろう。最悪、道を別つことになっても……と考えていたので彼女の判断には一生頭が上がらない。
アリサにはガン詰めされてアポを取らされ、正式にお礼を言われることになった。最初は何の話かと思ったが、ディアウス・ピターをロシアで撃ってアリサの家族を救ったということらしい。僕も忘れてたわ、そんなん。できればアリサにはそのまま幸せに暮らしてほしいと思って思考からフェードアウトしていたのだけど、結局ゴッドイーターになったということだった。……でもなぁ、ディアウス・ピターとかプリティヴィ・マータとかってどう考えても僕の不始末というか……時系列的にロシアでの大規模アラガミ掃討作戦、それによって行き場を失ったオラクル細胞が集合して生まれたアラガミなんだよなぁ。僕としてはアフターケアをしていただけで、お礼を言われるまでもないというか……。まあ、リアルアリサと話せて楽しかったからヨシとしておこう。
そして原作主人公、霊代アキ。どことなく影の薄い感じではあったが、話してみれば思っていたより斜め上にちゃんと主人公をしていて原作ファンとしてテンションが上がってしまった。天上天下唯我貫通砲を最大出力でぶち込んだのはその影響も大きい。なんだあの面白生物。内面が予想外すぎてファンにならざるを得ない。流石は原作主人公である。今後のさらなる活躍が楽しみだ。……え?狙撃の技が見たい?よーし便宜図るって言っちゃったし周回参加するかぁ!MAP兵器の実力を見とけよー。……出撃禁止?……だよね。
それから、アーク計画の破綻とヨハネス前支部長の失脚、およびカグヤ計画の発足によって、僕の現役引退はうやむやになった。というか、天上天下唯我貫通砲の発射によってわからなくなったというかわかったというか……どうも、この『唯我』には……意識があるっぽい。
理論上、侵食率を理性で制御する存在がいないことには、天上天下唯我貫通砲での一撃で僕がアラガミ化していないことに説明がつかないのだ。なにせ、あれだけ莫大なOPを消費したのにも関わらず、僕の侵食率が一切変わらなかったからである。……まあそれが分かっていたからこそ榊博士に天上天下唯我貫通砲の作成をOKして貰えたんだけど。
唯我……天上天下唯我貫通砲を始めとする、榊博士が作成した試作のプロトタイプ神機シリーズは、かつてゲンさんが現役を引退する前に狩った希少なアラガミ……カテゴリーが生まれる前の大型アラガミのコアを利用して作成されている。通常の神機はオウガテイルなんかの小型アラガミのコアが元になっているため、その差は大きい。
大型アラガミのコア由来の神機は規格外の神機が作れる一方で唯我のように適合者が稀で、その稀な適合者すら捕食してしまうというかなりやんちゃな神機だった。そのため試作神機シリーズはお蔵入りになってしまったわけだけど……唯我自身に元から意識があったという推察は、天上天下唯我貫通砲を発射してもアラガミ化しないという事態に対して、榊博士によるこれまでのメディカルチェックのデータを裏付けるものであったらしい。
その結果、僕はこれまでと同様の条件で引退を免れることになった。生殺与奪を握られていることくらいは些細な制限だよね。……万が一の時はジーナを取り押さえてもらえるように方々にお願いしておくか。
とはいえ、僕の肉体が耐用限界ギリギリまで侵食されていることには変わりない。何かの衝撃や唯我の気まぐれで僕はアラガミになってしまうだろう。そのため、僕の扱いは据え置きになった。つまり、これからも窓際ときどきスナイパーだ。……いつか、『唯我』と話でもしてみたい。
戦う手段が残っていたことは素直にありがたかった。
アーク計画は阻止したといえ、まだ世界の危機が終わったわけではないのだから。
相棒たる『唯我』の気まぐれに感謝しつつ、僕は今──イギリスにいた。
「間に合ってよかったよ──ハルオミ」
「ホム、先輩……⁉来てくれたんすね!」
アーク計画阻止直後、カグヤ計画に関連した細々したプロジェクトの立ち上げをアーク計画という実績のある玄人黒幕であるヨハネス氏に任せ、単身グラスゴー支部へと飛んだ。以前極東支部から旅立った後輩、真壁ハルオミからの不穏なメールを受け取ったからである。慌てて神機を担いでイギリスに飛ぶと、現地ではハルオミの奥さんであるケイト・ロウリー氏とその後輩が新種のアラガミに襲われていて。駆けつけ一杯、とばかりに狙撃をお見舞いして赤いアラガミ……ルフス・カリギュラを撃破した。
結果、ケイト氏は命拾いしたものの、危ういところだったということで引退を勧めた。というのも長らく安全だと思われていたグラスゴー支部で新種、それもかなり強力なコア反応を持つアラガミが出現とその危険性が再評価されたため、僕の本部への口添えも併せて人員が再配備されることになったのだ。
大手を振って引退できることになったケイト氏は、改めて正式にハルオミと籍を入れた。今後は教師の道を歩むらしく、ハルオミと末永くお幸せにね、とご祝儀をたんまり押し付けてきた。……ナンパ祭りとプレイルーム凱旋は一生お預けじゃんね?どうしよ。
残ったのはケイト氏の後輩、ギルバート・マクレインである。
原作において先のルフス・カリギュラ戦で侵食率が限界に達したケイト氏はアラガミ化する前にギルバートに介錯される。その件によって彼はフラッギング・ギル……上官殺しのギルと呼ばれ、ハルオミとの軋轢を抱え、ブラッド隊に流れ着くという経緯を辿る……はずだったがケイト氏が生き残ったことでギルバート関連のあれこれが変わってしまった。
あと少しで憧れの先輩を死なせるところだった──そんな実感を抱いたギルバートは、自らの無力を嘆いていた。
「──力が、欲しいか?」
「強く、なりたいです……!」
そんなギルバートに僕は誘いをかけることにした。大事なものを守りたければ強くなるしかない。この世の真理である。
そんな誘導に見事に引っかかったギルバートには、マグノリア・コンパスという孤児院を探すように伝えた。……だって、放置してたら原作通りにいかなくなりそうだったので。そうしてギルは、力を求めて狂科学者ラケル・クラウディウスのもとに向かうことを決めたのである。……どこにあるかは知らんけど。
そんな彼を見送ったあとで、僕は頭を抱えていた。
……ハルオミはグラスゴー支部にケイト氏と共に骨を埋める気らしい。だから極東に帰るつもりは無いと言う。
ハルオミが幸せをつかんだことは嬉しい。大変喜ばしい。
しかしそのせいで三年後の極東に現れることは無さそうである。
そうなるとGE2主人公を支える仲間が一人減ることになる。
それもハルオミである。
聖なる探索はどうなる。ニーハイを巡る冒険はどうなる。
大変な事態だ。
もちろんGE2主人公が聖なる探索に興味を示さない可能性はある。だが、用意しないというわけにはいかないだろう。
というわけで、聖なる探索は僕が代役をすることにした。
世界各国の支部を巡って、さまざまな女性神機使いに声を掛け、担当の女性を探すのだ。
カグヤ計画の発足、レトロオラクル細胞の調査、協力者の確保、聖なる探索予備調査、GE2対策。
一気に忙しくなってきたな。
でも、ソーマを月に行かせてついでに人類を救済するためだ、がんばらないと……。
──あれ、何か忘れているような。
一方その頃、極東ではリンドウの細胞素材が見つかり、大騒ぎになっていた。
しかし、ぬか喜びさせないようにと外部への情報共有が遮断されていたため、僕に情報が伝わることは無かったのである。
◇
「逃げるな……!」
「……生きることから、逃げるな!!」
「これは……命令だ!!!」
◇
僕がその事実に気付いたのは、聖なる探索への協力者を見つけ、すべてを終えて帰った9月のことだった。
「どうも、新人の雨宮リンドウです。……なーんてな。おう、久しぶりだなホムラ」
アナグラへ帰った僕を出迎えたのは、右腕がアラガミ化したリンドウその人だった。
「あ、うん、お帰りリンドウ」
無事、原作通りリンドウはアラガミ化という危難を乗り越えて帰還したようである。……み、見逃したあああああ!!貴重な主人公の名言シーン、見逃した……!
「……あんまり驚かないのね、ホムラ……?」
サクヤが訝しんでいる。それもそうだろう、リンドウを撃ったのは僕だ。それが生きて帰ってきたら復讐されてもおかしくない以上、僕が平然としていられるはずがない。
「いや、だって……初めから相談してたし」
「────⁉」
リンドウと拳を突き合わせる。
平然としていられないのは、僕がリンドウを本当に撃っていたら、の話である。もちろん、僕が親友を殺すはずがない。……それに近いことをしたので説教されて当然だけど。
「あれ、言わなかったっけ。天井を撃ったか、と聞かれたから撃ったとは言ったけど、リンドウを撃ったと言った覚えはないよ。そもそもリンドウが危なくなった段階でリンドウに相談してたし……『お前そろそろ支部長に目を付けられるぞ』『じゃあ偽装すっか』みたいな感じで」
あの日撃った二発の弾丸。一発は原作のアリサの代役として天井を撃ち、二発目はリンドウを補助するため氷塊に置き狙撃した。それによって窮地を脱したリンドウはプリティヴィ・マータを倒し、ピター相手に善戦し、腕輪と神機を失ったところで原作通りシオに拾われた。それを見届けた段階で僕の役目は終わった。
そもそも偽装のタイミングだってちゃんと合図していたし。
あの日想定外だったのはアリサの挙動だけである。
なお、当然ながらサクヤは激怒し、僕とリンドウはビンタされ、ツバキさんにも尻を蹴られた。そしてそれからしばらくの間、口も聞いて貰えなかった。
そのせいで二人の結婚が遅れたのは……ご愛嬌ということで。
そして僕がいない間になにがあったかは主人公たる霊代アキ本人から聞かせてもらった。
精神世界での探索も含めて、非常に貴重な体験を語ってもらえて非常に有意義な時間を過ごせた。……やっぱレンくんちゃんからは嫌われてたか、そりゃそうだ。これは極東を離れてて正解だったな。
そんな日々を越えて。
ノヴァの残骸から生まれた新たな特異点、アリウス・ノーヴァをみんなでフルボッコにし。
月のオラクル細胞との共鳴から、シオの健在を確かめたソーマが月へ向かう決意を強固にし。
そうして、激動の2071年──『GER』が終わった。
BGM:『my life』/alan
26/7/5 誤字修正。報告していただいた方に感謝。
以下は蛇足。不要な方は読み飛ばしてください。
ロケットが飛ばなかったのは支部長との取引の結果(と描写していなかった気がする……)。ロシアでの一件のようにあれやる代わりにこれやって、という取引を繰り返し、大気圏外に飛び出す宇宙船が一本もないように確約していました(分水嶺は博士と支部長の勝敗、勝敗が決まったらロケット即射出、だから支部長は執拗に勝敗を確認していた)。
その裏側では、支部長もどこまでが『原作』に抵触しないか……そのラインを見極めていました(支部長は笹木くんの言動から知るはずのない情報を得る方法があることを確信していた)。
『ロシアでの取引には乗った、だからこれは笹木君の想定する『救済』には関係がない……あれはダメ、これはOK……なるほど』みたいな感じ。そして限界を見極めたうえで勝手な動きができないように首輪を嵌めて管理下に置いた、のが11話の裏側です。
それと感想で誤解されている方がいたのでここで補足しておきますが、終末捕食は現象でありアラガミの進化の結果『星を捕食対象とするアラガミ』ノヴァが生まれたことで起こるものです。このノヴァになりうるアラガミ(RESURRECTIONではアリウス・ノーヴァ)がノヴァの幼体と呼ばれ、これがさらなる捕食を繰り返すことで『偏食』の作用によって攻撃が一切通じないアラガミになり、やがてノヴァになります。(この本来のプロセスにはおそらく『特異点』は必要ない)
そして終末捕食はほぼ一瞬で触手が地球全土の地表を覆っていき(原作のラストバトルはこの最中)、その隙間を膜が埋め尽くす過程で触れた生命を捕食吸収、これが地球全体を覆いつくすとノヴァ本体がサナギになり、永い時間をかけて再誕します。これが終末捕食、支部長たちの言う生命の歴史の再構築になります(ただ、何度もこのプロセスが起こっていることが観測できているあたり、大地のの奥深くまでは捕食が届かないと思われる)。
地表から何キロかに渡る丸呑みということですね。
(……このサナギが羽化するまで、時間は未設定とのことなので結局箱舟を打ち出して一時退避しても膜や触手の上に落着する可能性があるのでどのみちアーク計画は……)
この辺は設定資料集に図解付きで詳しく解説されているので、興味ある方は一読をおすすめします。
宇宙船を飛ばさなかったのは、この結末にたどり着くことがスタートラインという認識をホムラが持っていたからです。元となる宇宙船がないと次世代の開発が遅れるので。同時にそこには支部長の存在も不可欠でした。GE2で開示されたように、彼はエイジス島というオラクル細胞を用いた構造物建築の最先端の技術者ですから。
月というゴールは支部長の生存と協力が大前提になります。だから勝負を持ち掛けることで生存を意識させたうえで原作通り展開させる。しかし自分でいろいろ介入してしまったのでイレギュラーを起こさないようにところどころ代役になって進行させ、最終的に『アットウテキナチカラ……!』『親父……』にならないように誤射してしまう必要があったんですね()
つまり書きたかったのは、原作救済と本当の意味でのゴール。なので原作からあまり乖離しない流れにしたかったのです。シオを追いかけてソーマが実際に月に行く……そんな話が読みたかった。
だからこの小説を書きました。
そこにR18をぶち込んだのは……幼き日の私の性癖を歪めた原作が悪いとしか……。感想でも指摘されていましたが『本当はエロかったゴッドイーター』の可能性を真剣に考察してしまったせいですね。笹木くんがいなかったとしてもこんなスケベ世界だった可能性を信じたい……アリサの下乳に懸けて……。けどこんなの表の方に書けないって……。
でも最近はちょっとエロをぼかしたバージョンも書いておきたい気持ちも……本末転倒なんですがエロがあると通して読みづらくて……なので暇が出来たらやるかもしれません。
というわけでこの小説のゴールが明確になってきました。あとはまだ書いてないキャラの叡智なシーンを書いて、GE2とGE2のシーンを書いて、月のエピローグ……先は長いですが、最後まで書き切りたいと思っています。笹木君の旅路に最後までお付き合いいただけたら幸いです(この話のラストでソーマとシオの再会を書いてメインストーリーも締めてしまうか、かなり血迷った)。
以降は笹木くん視点に戻って通常展開。アキ、アリサ、ヒバリ、そしてリッカ。ついでにアネット。ホムラの結婚までやれたらいいかなぁと思っています(もしかしたら博士TSとソーマTSはIFとして書くかもしれない)。
なお次回更新は未定。GE2はさすがに外伝小説と漫画を一読してさらに周回しておかないと致命的なミスを犯しそうで怖い……。息抜きにエロを描いたりしながらのんびりやっていく予定です。
なんで月まで5分2秒なのかって?
それはED曲を聞けばわかるはず……