※この作品はR-18です。

ちょっと風紀のゆるいアナグラ   作:弦弾

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シリアスが山場
バカもエロもないです……かなしい
それでもよければお付き合いください


07

「……………………」

「……………………」

 

 支部長室を追い出され、無言のまま気まずい空気が流れていた。

 

 笑顔を取り繕ったけれど、上手く流せた気はしない。何気にこれがヨハネス・フォン・シックザール支部長との初対面だったのだけど、失礼せずに済んだかどうか……正直自信はない。どんどん曇って俯いていくソーマの横顔ばかりが気がかりで、生返事ばかりしていたような気がする。まあ、些細なことだ。

 

「……ちょっと上に行こうか」

 

 黙ったままのソーマの手を引き、屋上に向かった。

 こんな気分のときは、よく晴れた空がいい。気分転換の大切さは、仕事上、身に染みている。

 

 屋上にはソファのある喫煙所があって、僕とリンドウは煙草休憩と称してこの場所に来ることが多く、たまに来るツバキさんに叱られたりしながら、空を眺めて変な形の雲を探したりした。……むろん、僕はまだ喫煙できないが。個人的に、リンドウが喫煙を始めた時期までは控えようと決めている。験担ぎみたいなものだ、大した理由じゃない。本当は今すぐ吸いたいくらい気分はヘヴィだけど、それを自分に許せば重度のニコチン依存になることは目に見えていたから、なけなしの自制心が発露された結果でしかなかった。転生して初めてわかる、真っ白な肺の有難み。

 

 副流煙を浴び、陽光に晒されながらのんびりしていると、たいていのことはどうでもよくなってくる。が、しかし生憎と今日はリンドウもツバキさんもおらず。よく晴れた空の下、僕とソーマは二人きりだった。

 

 煙に巻くことも出来ず、僕は頭を掻いた。

 

「実はさ、ソーマのこと、最初から知ってたんだよね」

 

 びくっ、とソーマはソファに腰掛けたまま体を跳ねさせた。まあ、NORN由来じゃなくて原作知識だけど。

 

「……知っていて、俺をからかったのか。それとも、安っぽい同情で俺を憐れんだのか」

 

 そういうことが、かつてあったのだろうか。

 ソーマをアラガミだとあげつらうような人や、味方面で近づいてきた人間に心を傷つけられるようなことがあったのだろうか。

 

「いや、音楽の趣味が合うからだけど」

 

 大学生になるくらいの年齢まで生きたりするとわかる。音楽の趣味が合う友達って、実はかなり貴重だ。それだけのことで仲良くなれたり、喧嘩したりできる。その点、僕とソーマの音楽の趣味はビックリするくらい近いところにあって、深く感覚を共有できた。それだから幼馴染として仲良くやってこれたわけで。さもなければ、僕はただ、遠くから気に掛ける程度のことしかできなかった。

 

「音楽って、人間が生み出すものだけど、人間から離れたところにあってさ。それが故に無関係に美しくて、心地よく身を委ねることが出来る。人生に辛いことはけっこう沢山あるものだけど、だからこそ、それを乗り越えるために僕らには音楽が必要なんだと思う。ほんの少しの些細な振動に、心を奪われたり、癒されたり、励まされたりする。それだけのことで、ちょっと、頑張れたりする」

 

 故に、それを分かり合える友達は大切だ。違う生き物に見えて、同じ傷を抱えていたりするものだから。音楽はそれを教えてくれる。

 

「……父さんは、俺が嫌いなんだと思う。俺のせいで、母さんは死んだから。本当はきっと、今すぐ死んでほしいと思っている。だから俺をゴッドイーターにしたんだ……俺は、アラガミだから」

 

 ソーマは、腕輪を握りしめた。

 P73偏食因子によってP53偏食因子の継続投与を必要としないソーマには、その腕輪は神機と接続するための、死が待つ戦場への切符でしかない。それを父親に与えられたという事実が11歳の少年の心を苦しめている。僕には支部長を恨むことしかできなかった。

 

「……NORNのアーカイブには、昔の漫画なんかも残されているんだけどさ。僕の好きな漫画で、こういう話があるんだ。人間と、人間を食べる人の姿をした怪物の話。主人公は人間なんだけど、ある日、怪物の臓器を移植されたせいで、半分自分も怪物になっちゃって。そのせいで味覚も変わって、今まで食べられた普通の食べ物も不味くて食べられなくなっちゃうんだ。唯一食べられるのは、人の肉とコーヒーだけ」

「…………」

「ソーマは、アラガミの味覚ってどうだと思う?あいつら、美味しいと思ってビルとかアラガミ食べてんのかな」

「俺が知るか」

「じゃあ、ソーマは人間じゃん」

「!!」

 

 ソーマはばっと飛び起き、見開いた目をこちらに向けている。

 口をぱくぱくとさせ、何かを頭で考え、結局反論できずに座り直した。

 

「……だけど、俺はアラガミの細胞で体が出来ている。普通の人間より力は強いし、ケガしてもすぐに治る」

「それ言いだしたら、僕もそうだぞ」

「だが!それでも!……俺のせいで、俺が原因で母さんが死んだ事実は無くならない……!」

 

 涙が零れていた。ぽた、ぽたと涙を零しながら、ソーマは必死に自分を否定していた。

 

「そうすることを選んだのは、君のお父さんであり、お母さんだ。危険性を理解していて、明確に断固として反対されながら、それでも押し通した。なら、その選択の責任は君のご両親に問うべきものだ。聞くけど、一度でもそうしたいと思ったことがあったか?ソーマはそう生まれることを選んだのか?」

「誰がッ、選ぶか!こんな醜いバケモノとして、母親を殺して生まれることを……選ぶと思っているのか!!」

「じゃあ、ソーマは悪くないじゃん。悪いのはどう考えてもご両親じゃん」

 

 今や、ソーマは号泣していた。瞳からとめどなく涙が溢れ、感情のままに叫んでいた。

 

「父親を、母親を嫌いたくなかったから、自分を悪者にして否定するしかなかったんだろ。でも、僕は言ってやる。悪いのは君のご両親で、本当に未来を願うのなら全員が笑える選択を貫くべきだった。ソーマのご両親は間違えたんだ、だからこういう結果になった。そして、その失敗から目を逸らして、さも子どもが悪いように仕向けるのは大人のすべきことじゃない。なにより子どもを死地に追いやるような真似は、親が一番やってはいけないことだ」

「クソがっ……クソがっ……!」

「なあ、僕が友達をアラガミ呼ばわりされて、怒らないとでも思ったのか。怒るに決まってるだろ、ぶん殴るのを我慢した僕を褒めてほしいくらいだぞ」

「うわああ……ああああああああぁ!!」

 

 いやぁ、大人げなく論破して子どもを泣かせるのって気持ちいいぃ。

 かつて僕が両親にそうしてもらったように、泣くことしかできないソーマを抱きしめながら僕は思った。

 

 あの支部長、どうにか泣かせてやりたいな、と。

 

「訓練はそれなりに大変だけどさ、僕もいるから大丈夫だよ。なんせ、噂だと世界最強のスナイパーらしいし。初陣の時とかはそばにいるから、ぜったい大丈夫」

 

 ソーマはなかなか泣き止まなかった。

 日が暮れる頃、ようやく泣き止んだ『世界の主人公』に、僕は問いかけた。

 

「さっきの話だけどさ。例えば、人の姿をして、人みたいに考えて話して、そして人を食べない……そんなアラガミがいたら、それはアラガミだと思う?」

「それは……アラガミはアラガミだろ。どんなに人みたいに見えても、きっと、バケモノはバケモノだ」

「僕はそう思わない。人を食べないでいてくれて、同じ思いで話せるなら、たとえ人の姿をしていなくてもいいんじゃないかって。『自分は人間だ』……人間であろうと望むなら、どんな存在だろうと『人間』なんだと僕は思うんだ」

「……つまり、心の話か」

「そういうこと。だから、たとえソーマがアラガミだったとしても、僕は友達になったと思うぞ。なにせ──」

「──『音楽の趣味が合うからね』、とでも言うつもりか。何番煎じだ」

「よくわかってるじゃないか。それにお茶は薄まるほどにかなしくなるけど、おでんは味が染みているほど美味しいんだ」

 

 だから、おでんパンは美味しいのさ。

 

 

 あまり暗くならないうちにソーマを帰し、その足で榊博士の研究室へと向かった。

 

 心は鋼のまま。

 簡単に『撃ち殺してくれればいい』などと支部長が吐き捨てたあの瞬間から、僕のハラは決まっている。

 

「こんばんは、笹木くん。この時間帯に来るのは珍しいね、察するに尋常じゃない用事があってきたとみたが、どうだろう」

 

 大正解。そんなにわかりやすい顔をしているんだろうか、今の僕は。

 

「ちょっとあの支部長しばきに行きません?」

「魅力的なお誘いだね」

 

 ちっとも面食らった様子もなく榊博士は返答した。

 

「嬉々として手を貸したいところではあるけれど、そうもいかない事情が私にはあってね。……既に察してはいるだろう、私とヨハンには溝がある」

 

 それは原作からも予想出来ていたことだ。

 仲が良かったら、『スターゲイザー』なんて酷い呼び方はできない。……初めてGEをプレイしたときはなんてかっこいいあだ名なんだろう、とワクテカしてしまったけど、歳を経るにつれあの言葉のエグさが心に突き刺さる。スターゲイザー、星の観察者。お前は世界が終わるその瞬間まで主体的に関与することのない、ただの傍観者だと。あまりにも辛辣な嫌味だと思う。

 

「君は私のことをどう思っているのかな。アラガミ技術開発局の局長、技術部門のトップ、ほぼ無制限の研究開発費と裁量が与えられている。……その実態が単なる飼い殺しだとしたら、どう思うかな」

 

 薄々察してはいたけど、やっぱりそうだったか。

 

「一部門の責任者でありながら、自由に動かせる権力はなく、外部に是正を求めることも出来ず、事実上の軟禁状態でただアラガミの研究と関連技術の開発を申し付けられている。一人の技術屋に過ぎないんだよ、私は。期待させてしまったなら申し訳ないが、ヨハンに歯向かうには、私はあまりにもちっぽけすぎる。そして私自身、彼に反抗したくない事情がある……個人的な感傷程度の話だけどね」

「……………………」

 

 言葉を失う。それは、友人と呼ぶにはあまりにも不適切な関係だった。

 よくヨハンだなんて愛称で呼べたな、この人。

 

 そして、そんな状況に陥った理由は、

 

「終末捕食、ですか。そうせざるを得なくなったのは」

「君は聡い。ここまで徹底的な檻を用意したのは、ひとえに私の終末捕食に関する研究があったからだ。君は、エイジス計画をもう知っているかな……ああ、やはり知っていたんだね。まだ非公式の、水面下で動くプロジェクトだが、ヨハンが強力に推進したことでフェンリルの上層部では確実なものとして進行し、この極東では着々とそのための準備が行われている。そしてこの極東支部は、エイジス計画を念頭に建設された前線基地である、と。ここまで聞いた君にも疑問が浮かぶだろう?──ヨハンはどの段階でエイジス計画の実行を決めたのか、とね。この極東支部が建設されたのは2050年代であり、私が終末捕食の研究を最初にヨハンに見せたのも同時期。終末捕食の存在を前提に考えれば、エイジスなど童話の藁小屋のようなものだ。その事実が公のものともなれば即座にエイジス計画は転覆する。要するに、私が得た立場は単なる口封じに過ぎないんだよ。多少の飴と引き換えの、終わりの日が来るまでの犬小屋と首輪といえば、言葉は悪いが伝わるかな」

「ばうばう、あおーん……とウルフドッグの立場からは抗議しておきます」

「すまない、神機使い諸兄を馬鹿にする意図はなかった。あくまで、私がそのような状況にあることを比喩したつもりだったんだが、普通に不適切だったね。……そして、私としてもそれを理解したうえでこの立場を得た。そこに一切の友情はなく、待っているのはヨハンのいいように使い潰される便利な手駒扱いに過ぎず、終末捕食という終わりから多くの人を見捨てる判断だと理解したうえで、だ。簡単に反旗を翻せるような甘い状況ではない、と私の覚悟を理解してもらえたら嬉しい。……非道の誹りは、甘んじて受け入れよう」

 

 榊博士の告解を聞いて、ふと原作の一シーンが思い浮かんだ。シオを研究室に匿った榊博士が、極東支部の停電によって情報系統をごっそり抜かれ、シオを攫われてしまうという展開だった。……よくよく考えてみれば、予備電源にすればいつでも抜かれるような情報セキュリティって、存在価値があったのだろうか。つまりあれは、榊博士の研究室だけ情報系統が独立していたから安全だったが出し抜かれた、という話ではなくて、そもそも『いつでも情報を抜き取れるようにしたうえで、周囲に終末捕食の情報を漏らすことがないように独立させられていた』が正解だったわけか。……それは独立しているとは言わない、孤立させられている、だ。

 

 用意周到すぎるシックザール支部長の手口に思わず歯噛みする。

 なんて狡猾なやり方だ。組み分け帽子があったらあの人はスリザリン確定だろう、貴族だし。

 

 そしてそれを受け入れた博士の姿勢も、原作から言えばそれが博士の『贖罪』だからなのだろう。

 

「君のことだ──マーナガルム計画は知っているよね」

 

 マーナガルム計画。胎児にP73偏食因子を投与する実験であり、ソーマの在り方を決定づけた忌まわしき事件。ヨハネス・フォン・シックザール氏と当人であるソーマ・シックザールを除き、ソーマの母親である故アイーシャ・ゴーシュ氏を含む関係者の全員が亡くなったという。その詳細はNORNに公開されており、これによって人体への偏食因子の投与が初めて成功した『美談』として語られている。生き残ったソーマからP53偏食因子が発見され、それによりゴッドイーターが見いだされるきっかけになったと。同時に、ペイラー・榊博士が開発した対アラガミ装甲が初めて実用された例であり、シックザール氏の生存を以ってその有効性が確認されたとも。シックザール親子の身と関係者の犠牲を以って、人類は、ゴッドイーターという『剣』と装甲壁という『盾』を手にしたというわけだ。

 

「私はあの日、二人のかけがえのない友人を失ったんだ」

 

 友達を失うのは、悲しいことだよ。

 

 寂しそうにつぶやいた榊博士は、『スターゲイザー』なんて皮肉の似合う人物にはとても見えなかった。ただ、大切な人を喪くし、大切な友を失くした、一人の人間でしかなかった。

 

 なにも言えなくなった僕は、ふと、頭に思い浮かんだままの言葉を口していた。

 

 

『──愛するものが死んだ時には、自殺しなけあなりません』

 

 

 ……見れば、榊博士が目を見開き、絶句していた。

 なんとなく先を促された気がして、僕は、記憶に残るままの詩を口ずさんだ。

 

 

 愛するものが死んだ時には、

 自殺しなけあなりません。

 

 愛するものが死んだ時には、

 それより他に、方法がない。

 

 けれどもそれでも、業(?)が深くて、

 なほもながらふことともなつたら、

 

 奉仕の気持ちになることなんです。

 奉仕の気持ちになることなんです。

 

 愛するものは、死んだのですから、

 たしかにそれは、死んだのですから、

 

 もはやどうにも、ならぬのですから、

 そのもののために、そのもののために、

 

 奉仕の気持ちに、ならなけあならない。

 奉仕の気持ちに、ならなけあならない。

 

 

 ──朗読をやめたときには、榊博士は涙を流していた。

 衝撃だったけど、見なかったことにして自然に目を逸らし、榊博士の反応を待った。

 

「…………とても、美しい詩だね。失礼ながら詳しくはないんだけど、誰の詩なんだろうか」

「中原中也です。『春日狂想』。子を亡くした中也が、翌年に発表したものだとか……百年以上前の話ですが」

「……私は理系畑の人間だけど、今日ほどそれを後悔した日はないよ。文学が時代を越えて残り続ける意味を、真剣に考えればよかった……そうすれば、少しは違う結末を得られたかもしれない」

 

 技術や理論は礎となって社会を形作り、音楽や文学は時代を問わず人の心を動かす。そこに貴賤はない。優劣もない。神機や装甲壁が無ければ、とうに人類は絶滅していただろう。だが、誰かを守ろうと神機使いになるゲンさんのような人たちがいなければ、やはりそれでも人は滅んでいた。それだけの話だ。

 

 榊博士は、僕から目を逸らすように。

 誰にでもなく独り言を言うように、天井に向けて顔を上げた。

 

「──今だから、今になってようやく認めることが出来る。あれは、……アイーシャはきっと、私の『初恋』だった。アイーシャと、ヨハンと、三人で過ごした日々が私にとっての青春だった。…………だから、祝福していたよ、誰よりも。それと同じくらいヨハンの幸せを願っていた」

 

 だけど、私は間違えた。間違えたんだよ。

 本当に幸せを願うなら、身を引くのではなく、対立を避けて上手くいくよう祈るのではなく。

 

 ()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「──『()()()()()()()』。ああ、なんて相応しい皮肉だろうか。ヨハンはきっと、私の過ちも、この性根も、なにもかも見透かしていたのだろう。私は結局、過ちを嘆くただの『人』でしかなかったのに」

 

 シックザール支部長も、アイーシャ氏も、榊博士も。

 間違えていたのは、全員だったのだろう。みんなが笑える未来に繋がる選択を、誰も掴めなかったのだ。

 

()()()()()()()()()()()。ヨハンがしようとしていたことにも確信が持てた。──決めたよ、笹木くん。私は、私の意志でヨハンを止める。それが私にできる、唯一の『贖罪』だ」

 

 顔を下したときには、榊博士はもういつもの柔和な糸目で。

 けど『スターゲイザー』はもう、どこにもいなかった。

 

 だけど。

 

「──いえ、それはまだ取っておいてください。今回は、ただ僕に力を貸してほしい。本来なら二人の間に僕が立ち入る筋合いはないけれど、この世界に生きる一人の人間として、僕の選択を見届けてほしいんです。スターゲイザーではなく、ペイラー・榊として」

 

 僕はただ頭を下げた。

 

 彼が決断したように、僕もまた選んだのだ。原作に介入してでも大切にしたいものを。

 榊博士の力が必要になるのはその先のこと。だから、今は、僕が立ち向かうべきときだと。

 

 果たして榊博士は頷き、そのまま二人で支部長室に乗り込むことにした。

 

 

「久しいな、榊博士。君が支部長室まで乗り込んでくるとは珍しい。いったいなんのご用事かな」

「君をしばきに。……そう言いたいところだけど、君に用事があるのは主に私ではなくてね。今日は、彼の話を聞いて貰えるかな」

 

 どうもどうも、と再びの支部長室。一日に二回もこの部屋に来るとは思わなかったぜ。

 なるほど、と支部長は瞬いた。「昼間の一件の抗議かな」と聞き分けのない子どもを見るように柔らかな笑みを顔に張り付けて。

 

「なんであんなにソーマに冷たいんですか。ソーマ、泣いてましたよ」

 

 まあ、泣かせたのは僕だけど。

 しれっと支部長に罪を押し付けるのが、僕クオリティ。

 

「言った通り、アレはアラガミだからね」

「ソーマが母親の死の原因だからですか?」

 

 ここで初めて支部長は気分を害したように眉を寄せた。

 

「言葉を選んでくれてどうもありがとう。本当はこう言いたかったのだろう、『ソーマが母親を殺したからか』と」

「…………」

 

 沈黙はなによりの肯定だ、と支部長が言う。

 

「であれば、君も理解していることだろう。私の言葉に嘘はない。アレはどう否定したところでアラガミであり、人類に貢献することを宿命づけられている、と」

「それは……」

 

 ……それは、ソーマを容赦なく断罪する言葉であり、同時に擁護の言葉でもあった。

 

 マーナガルム計画。そこで起きた大事故とはいったいどんなものだったのだろうか。それが実験である以上、出産時の記録は存在しているはずで、しかし僕は概要を記した文章しか目にしたことはない。原作でも、出産シーンそのものが流れることは当然なかったが……普通に考えて、出産において携わった人物が装甲を所持していたシックザール氏以外全滅したというのは、あまりにも尋常じゃない。

 

 だとすれば、そのとき生まれたのは……本当に人間だったのだろうか。

 ともすれば、アラガミとしか言いようのない何かが生まれたのではないだろうか。その映像記録などを上層部連中が確保しているとすれば擁護のしようがない。生まれてきたナニカが多くの人を死に至らしめたとすれば、処分という意見が出てもおかしくはなかったのではないか。

 

 しかし、現実にはソーマは人間であり、身体能力こそ超人的だが、あまりにも人間らしすぎる。

 だから、生まれてきたナニカは、生まれてきたときにはアラガミらしい状態でアラガミらしく暴れたが、どこかのタイミングで人の姿をとり、今のソーマになった。そう考えることができるのではないだろうか。

 

「……そこに、私心はいっさいないと?」

「むしろ、あってはいけないだろう」

 

 だからこそ、支部長はソーマを冷遇しなければならない。誰よりもソーマを冷遇し、酷薄な態度で接し、しかしそこに自分の私情を交えてはいけない。手心を加えれば政敵に付け込まれソーマを害される。私的感情でソーマを痛めつければ対外的な処罰にはならない。あくまで、フェンリル上層部の人間として、極東支部の責任者として、ソーマという人型のアラガミの利用価値を見定め、人に危害を加えることの無いよう制御しなければならない。マーナガルム計画の情報を公開しているのも、ソーマに対する冷遇に見せかけた、『自分たちに後ろ暗いところはない』というアピールだということか。……なんて遠回しな。

 

「だから、ただ生まれてきただけの子どもが心を痛めている姿を、黙って見過ごせとでも?」

 

 そうだとして、ソーマの心を傷つけていい理由には絶対になり得ない。

 一言、ただ一言でいい。ソーマの救いになる言葉を与えたなら、僕は擁護できた。

 

「……やはり、君は高潔だ。だからこそ、私も気兼ねなく息子の生殺与奪を託すことが出来る」

 

 しかし、返ってきたのはやはりそんな言葉で。失望せずにはいられなかった。

 

「そうして、息子に厳しく接しながら試し、人の悪意に慣れさせ、いつか新たな世界で先頭に立って導いて欲しい、と?」

 

 核心に迫った言葉に、ようやくシックザール支部長は黙りこんだ。

 榊博士が援護のように追及を重ねる。

 

「君の語るエイジス計画……実際のところ、計画通りのエイジス島を建設するつもりなんてないんだろう?なにせ、終末捕食が起きたらエイジスでは乗り切ることはできない。しかし、終末捕食を阻止することも出来ない。あれはいつかどこかで必ず起こる、そういう類の終末だからね。であれば、君の性格からして粛々と棺桶を作るなんてあり得ない。何が起こるかわからなくても、挑戦によって未来への道を切り開こうとする……それが私の知るヨハネス・フォン・シックザールという人間だ」

「──その通り。人類の中でも優れた少数を選び、残った人類を旧世代の遺物ごと終末捕食によってリセットする。それが私の真の計画だ。で?それを知った、既に計画の存在を確信している君たちを、この私がただで帰すとでも?」

 

 シックザール支部長が酷薄な笑みを浮かべた。

 今、手元には神機はない。人を呼べばすぐに拘束され、なにも口走らないうちに処刑されることは間違いない。

 

 ただ、まあ、僕の話はまだ終わっていないんだよな。

 

「──あ、支部長。残念ですけどその計画、失敗しますよ」

 

 あまりにも軽い口調でいったせいか、一瞬空気が凍った。

 

「……残念だ、笹木君。私を挑発してやめさせようなどと、あまりにも浅はかな試みだ。君には失望したよ」

 

 支部長の誤解を無視して言葉を続ける。

 

「榊博士。あなたの研究では、度重なるアラガミ同士の捕食の結果、星を捕食対象にするほど巨大に成長したアラガミが終末捕食を引き起こすんですよね。でもそれには、終末捕食を実行する司令塔となる特殊なコアを持ったアラガミ……『特異点』が必要だったりしませんか」

「……なぜ知っているんだい、と言いたいところだけど、答えはYESだ」

「じゃあ、例えばなんですけど、──終末捕食が発動する段階で、特異点のほうが『太陽とか月の方が美味しそう!』と捕食対象を変える可能性はありますか」

「……あくまで理論上だけど、あり得るだろうね。終末捕食は星……すなわち天体を対象とした捕食だ。仮にオラクル細胞を月なり火星なりに持ち込んだなら、そこでもアラガミは発生して滞りなく終末捕食が行われるだろう……まさか」

「終末捕食の選択権を持つのは、あくまでアラガミ側です。ならば、終末捕食自体『しない』とか『別の星を選ぶ』という選択肢もあるでしょう?」

 

 まあ、これは原作の結末ありきの結論だけど。やはり、シオの選択はあまりにも想定外で、奇跡としか言いようのない決着だった。なにより『月の方が美味しそう』なんて、『月が綺麗』よりも美しい『I LOVE YOU』だと思うんだ、ソーマ(月の神様)

 

「……それは失敗すると断言する根拠にはなり得ない」

「──そもそも、神様から見た人類ってどんな感じなんでしょうね。過去何度もこの星では終末捕食が行われ、そのたびに生命環境はリセットされてきた。その歴史の中で人類のように終わりに抗う存在、抗うことを考えた存在があったんですかね。人類は果たして摂理に歯向かう愚か者なのか、いずれ来る終わりさえ乗り越えようとする希望に見えるのか……いずれにせよ、興味深い存在なんじゃないかなと僕は思うんですよ。オラクル細胞が地上すべての情報を集積し、再分配を行う機構なら、終末に立ち向かう人類を含めて総決算が訪れる。これまでのような単なるリセットとは違った、新しい選択肢が選ばれる可能性は、それほど低いものじゃないと思いますよ」

 

 そもそも、原作のシオはなぜソーマを観察していたんだろう。特異点が生まれたなら、その時点で人類の敗北なのに。シオの行動を思い返すと、彼女にはオラクル細胞すべてに指令を出すことのできる能力があった。だから黒髭猫に言うことを聞かせて撃退したり、リンドウのアラガミ化を抑えたりできた。その彼女が近隣のアラガミすべてに「餌は集まれ」と指令を出したなら、そのアラガミをすべて捕食して終末捕食を発動できるだろう。

 

 なのに、彼女はゴッドイーターを、つまり人類を観察していた。そしてその行動が原作の無印の未来に繋がった。人類がソーマを生み出した時点で、ほぼあの展開になることが決まっていた。つまり、あの結末は必然だったんだと思う。

 

「……………………」

「…………笹木くん、それは、一個体としての人間の思考とは、あまりにもかけ離れている……」

 

 おっと、思考が飛躍しすぎた。まあ、その正否はいずれこの目で確かめればいい。

 

「……仮に、君の言が正しかったとして。それでも、私が終わりを選ばない理由にはなり得ない。誰かがやらなければ、成すすべもなく世界は終わる。ならば誰かが、私がやらねばならない」

「──なぜなら、あなたは『とうに人類に絶望している』から。オラクル細胞が発生することになるほど地球を毀損せしめた人類を諦観していて、そして生きていればいつか必ず訪れる別れに悲憤を抱かずにいられない」

「……………………」

 

 ヨハネス・フォン・シックザールは、なにを言っても止まらない。彼は最愛の女性の言葉を忠実に守る。自らを犠牲にし、滅びゆく世界ではなく再創世が終わった後の綺麗な世界を息子に残そうと進み続ける。自殺と人類に対する奉仕……ああ、確かにその通りだ。

 

 僕が何をしなくても、彼は世界に終わりをもたらし、原作主人公たちがそれを救うだろう。だが、眺めているだけなら原作のままだ。そんな悲しい現実なんて認めない。

 

 誰かを犠牲にして、泣きながら前に進み続けるようなエンディングなんてお断りだ。

 

 やるなら無欠のハッピーエンド。ここから先は、僕の望む未来にしてやる。

 僕はそう、決めたんだ。

 

「『涙のたむけは、我が渇望するすべてなり』なんて、アイーシャさんは言いませんでしたか」

 

 シックザール支部長は、今度こそ凍り付いた。

 

 僕はホメロスなんて読んだことはないが、ずっと疑問だった。原作において、どうしてあんな言葉を彼は呟いたんだろうか、と。涙のたむけを、彼は望んでいたのだろうか。自らを犠牲に非道を厭わず、息子のため、人類のため、大いなる破局に立ち向かうため手を汚し続けた見返りに、涙のたむけを求めたのか?

 

 そうじゃない、と僕は思う。シックザール支部長の胸の内を想像することは非常に難しいが、なんとなく、少し違う気がする。話していて、見返りを求めて行動するような人間には見えなかったし、なにより『自殺と人類に対する奉仕』という、絶望から来る衝動と貴族の義務的な価値観がもたらす狂気とは……どうも上手く噛み合っていない。

 

 なにより、彼自身問いかけるような言い方が、ずっと頭に残っていた。

 ──もし、支部長ではなく、アイーシャ氏が今際の際にそう言ったのだとしたら?

 

 アイーシャ氏の細胞を培養して作った人工的なアラガミ、ノヴァに向かって言っていたところから、死にゆくアイーシャ氏が支部長に看取られながらそんな言葉を残したのだとしたら、筋が通る気がした。『GOD EATER』という作品を、一つの共通したテーマで結びつけられると思ったんだ。

 

「…………なぜ、それを……」

「あなたは『その時』、ボロボロに泣いていたんじゃないかと想像しているんですが、アイーシャさんが言いたかったのは、たぶんソーマのことだと思うんです。終わりは、死は、誰にでも平等に訪れる。でも、それと同じくらいこの世界は誕生を祝福している。枯れない花はなくとも、種を蒔けば、次の春にはまた花が咲くように。彼女にはきっと、ソーマの産声が福音のように聞こえていたんじゃないかな」

「……『涙のたむけは、我が渇望するすべてなり』……ソーマ……」

 

 だから、

 

「ヨハネス・フォン・シックザール。一つ、勝負をしませんか。あなたは予定通り箱舟を作り、榊博士がそれを阻止する。あなたが勝ったなら、あなたの思う通りの世界とその終わりを貫けばいい。そして博士が勝ったら、人類を巻き込んだ壮絶な自殺なんてもうやめにしてください。あなたの友達も、ソーマも、きっと悲しむ。あなたがそれを望まなくても、きっと」

「……勝負だというなら、君はどうする」

「裁定を。公平に勝敗を判定します。僕はどちらの味方もしないし、どちらにも敵対しない。そして、あなたが勝ったなら潔く終わりを受け入れると約束しますし、協力します」

「……よかろう。世界最強のスナイパーの協力を得られるなら、勝つことにも利益がありそうだ。そして──察するに、君は終末捕食を乗り越える方法を既に思いついている。そうだろう?」

 

 ──沈黙は金。

 

「……1つだけ謝罪を。土足で踏み入るような真似をして、申し訳ありません」

「この年にもなると、真正面から苦言を呈してくれるような人間は貴重でね、いっそ痛快ですらあったよ。蒙が啓かれた、とはこのことを指すのだろうね。──だからこそ、全身全霊で勝負に挑むことを、私からの返礼としよう」

 

 人類を背負う者としての覚悟を見せつけられ、シックザール支部長とは決別することになった。

 支部長室を追い出され、付き合ってくれたお礼を言おうと口を開くと、榊博士が語り始めた。

 

「……NORNのデータベースは各支部ごとに情報セキュリティが独立している。ある支部では開示される情報が、違う支部では存在すら知られていないなんて話もままある。その中に、共通して存在に触れることさえ違法という情報もある。NORNを提供しているフェンリル本部が全ての支部に対し隠し通し、その存在を抹消しようとしている、とある知識が存在するという。──『GOD EATER』。そう呼ばれる一連の機密がね」

「……」

「まあ、あくまで噂だよ。かつての君と同じく都市伝説というやつさ。私としても深入りするつもりはない。むしろ、感謝を告げたいくらいの気持ちだからね……ありがとう、笹木ホムラくん。……ところで、私にだけ終末捕食の乗り越え方というやつをこっそり教えてくれたりしないかな?」

「……その時になれば、嫌と言うほど知ることになると思いますよ」

 

 僕が考えた終末捕食の回避方法には、榊博士と支部長が必須だから。

 

 さて、これからは忙しくなる。あちこち出かけなきゃだし、やることが山積みだ。それこそ、じっとしてる暇がないくらい頑張らないと。

 

 もう遅い時間だ。英気を養うためにも、寝よう。

 あくびを抑えながら歩きだし、僕は自室へと帰った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────────────────────────

 

 ソーマ・シックザールは、とっさに入った会議室の扉にもたれかかり、息を殺していた。

 

 二人分の足音が遠ざかる。

 やがて到着したエレベーターに乗って、笹木ホムラとペイラー・榊は去っていった。

 

 感情がぐちゃぐちゃで、声が上手く出せなかった。

 

 笹木ホムラを信頼していなかったわけではない。出会ってからの三年間はソーマにとって救いで、かけがえのない時間だった。

 

 それでも、実の父に疎まれ、アラガミだと蔑まれた記憶は消えない。

 知り合う人すべてに腫物のように扱われ、汚物の如く嫌われてきた。直接暴力を振るわれなかったのは、それでも支部長という権力者の息子だったからだろう。そうであっても聞こえよがしの陰口や悪口雑言は耳に焼き付き、夜ごと心を苛んだ。信じて縋りついた人間に、たやすく手のひらを返され裏切られたこともあった。ソーマにとって、出会う全ての人間は潜在的な敵だった。いっそ、本当にアラガミになってしまおうかと思ったことさえある。

 

 しかし、何も知らないような顔をして現れた笹木ホムラは特別だった。

 映像記録の中の猫のように無邪気に出てきて、冷たい路地裏の暗闇からいとも簡単に連れ出し、風通しの良い屋上のような光の世界に放り込んだ。

 

 温かかった。

 

 同じ年齢の人間とは信じられないくらいに話題が豊富で、飄々としていて、優しかった。裏表のない優しさというものを、ソーマは初めて知った。

 

 だからこそ、自分のことを知られるのが怖くてたまらなかった。

 アラガミだと知られれば友達ではなくなる。手にした温もりがなくなる。

 

 怖かった。

 

 あの温かい目で、撃ち殺すアラガミのように見られたら、と思うだけで動悸が激しくなり眠れなくなった。友人たちに手のひらを返して裏切られる、そういう内容の悪夢を幾度となく見た。

 

 父に呼び出され、ゴッドイーターにさせられたことはちっとも怖くなかった。いずれそうなるという話は義務として聞かされていたし、ソーマにとって腕輪の存在はあまり意味がない。せいぜい死んだ時のビーコンになるくらいだった。ただ、自分が戦場に赴くことを、平然と父の口から聞かされたことには鬱々とした。それだけだった。

 

 しかし、父にホムラが呼び出され、アラガミだと言われたときは心臓が止まった。

 終わりだと思った。

 

 なのに、『最初から知ってた』とは。

 思わず頭が真っ白になった。騙された、反射的にそう思った。

 

 だが、ホムラの態度は揺るぎなかった。

 

 その場しのぎの嘘ではなく、単なる同情でもなく。まっとうな大人のような正しさと、強い共感がそこにはあって。これまでの三年間が嘘でも偽りでもないと知って、涙が溢れた。泣かずにはいられなかった。

 

 ……それでも、染みついた感情が性懲りもなく疑ってしまう。

 

 あれは、あの受け入れるような優しい態度は見せかけではないかと。

 あとで手ひどく裏切るための、欺瞞ではないのか。

 

 猜疑心のままにあとをつけ、榊博士との会話を、父との直談判を盗み聞いた。

 11歳のソーマには、すべての意味がわかったわけではない。特に父との会話は比喩的であり、遠回しだった。

 

 それでも、たしかに実感したことがある。

 

 ホムラは、ソーマのために動いたのだ。

 ソーマのために、榊博士に頭を下げ、あの冷酷な父親と対等に渡り合い、圧倒した。

 

 それだけがソーマにも理解できた真実だった。

 

「うぁ……うわああああぁぁぁぁ!わああああああああぁぁ!!」

 

 誰もいない暗い会議室で、ソーマは一人泣いた。

 友情というものが、この世には存在する。それがたしかに自分にも与えられているのだ、と。

 

 喜びに、嬉しさに、涙が止まらなかった。

 

 

 ──この日から、ソーマは父親譲りの髪を隠すことを止めた。

 

 父親に対する隔意はある。恨みは消えない。

 それでも、自分に恥じ入ることは何一つない。そう、一番の親友が断言してくれたのだから。

 

 顔を合わせたホムラは、「え、なんで?なんで今?めちゃめちゃ似合ってるけどさぁ」としきりに困惑していた。よくわからない感想に、思わずソーマは笑った。

 

 年相応の少年のように。

 

 

 

 




26/09/21 誤字修正。報告していただいた方に感謝。

作業用BGM:「儚き願い」(GOD EATER ORIGINAL SOUNDTRACK)

 ここまで読まれたみなさん、お疲れ様でした。今話にてだいたいのシリアスパートは終わりです。私の趣味に付き合っていただいてありがとうございました。今回の解説は今後ちょこちょこ出てくることになると思います。

 現時点での補足ですが、今回の話で事実(=公式)なのは、極東支部がエイジス計画を念頭に建てられた、という点と終末捕食が過去何度もこの星で起きた、という部分くらいです。あとは作者の妄想……もとい考察なのであしからず。そういう解釈もあるんやな(ハナホジ)くらいでお願いします。

 そして紳士の皆様はお察しかと思われますが、原作キャラ(女性)がまだ三人しか出ておりません。そのうち二人にしか手を出してません。ここからが本番です。お分かりですね?ようやく『一割』のシリアスが(だいたい)終わったのです。

 今後の予定ですが、とりあえずだいたい頭の中にあるバースト編終わる(=2071年)までを第一部として書き終えるまで続けるつもりです。ペースは今のところ週一で。R18部分も、手を出す女性キャラに対して各一話は最低でも書きたいな、と。
 ただ、作者の好みで書けない人もいると思うので、そこはゆるして。例えば掃除のおばちゃんとかは、ごめんなさいとしか。

 ただ、おばちゃんはともかく、私が書けそうにないキャラがいても要望が多かったらがんばるつもりです。せっかくなので、読んでくださる方が楽しめるように書きたいな、という所存。
 いちおう原則としては原作カプ第一(つまりアンジェリカを除いて寝取り・BSSは無し)、苦手なキャラは敬遠、でも要望が多かったらIFとか夢オチとして書く、くらいですね。要望の判定基準は感想とその感想に対するGOOD数、そんな感じです。
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