聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・忠烈編 作:CHACOとJAGUAR
トックハックがヨーシデンに来て、人食い鬼として知られるゴール族とつるんでいた理由は? その目的は?
「た、ただの友達ですよぉ! 俺たちはクルシマーヴァラの村のお隣さん同士でしてね! あっちじゃろくな仕事が無いからヨーシデンに来たんですよぅ!!」
トックハックは涙を流しながら答える。しかしヨーシヒデクスは合点がいかなかった。ゴール族は人食いをしなくてもそこそこに膂力が強いし武芸の腕も良い。魔法だっていくらか使える。
海運国のクルシマーヴァラだったら、海軍兵やら交易船の用心棒に引っ張りだこのはずだ。下等な魔族だって、イーガほどではないが良い待遇の国家魔道士にだってなれるだろう。
「わざわざヨーシデンまで来た理由が弱いな。もしやシマナミスタンのどこかの国の諜報か?」
ヨーシヒデクスの追求にトックハックは首を横にブンブンと振った。
「そんなわけないじゃないですか! 俺もバルバンも世渡りがへたくそなんですから」
「じゃあ理由を本当の教えてくれよ……おおい、トクタとダルハン。ちょっと脅してやってくれ」
呼ばれると2人は懐から短剣を抜いた。刀身には不思議な文様が刻まれたていた。
「……ひっ!」
「これを見てすぐにわかったようだな。魔族の思念体も痛めつける道具だ。精霊人しか扱えん代物だというところまではわかるなよ?」
「そ、それだけはご勘弁を!」
「ほう、ご存じのようだな。そういや、悪さをする魔族にしか抜かないと聞いたぞ俺は。さっさと本当のことを吐け。いいな?」
トックハックはようやく白状した。自分とバルバンは5年前にクルシマーヴァラからヨーシデンに移り住んでいた。それは本当の話だ。
「出自を偽ってここに根をおろしました。俺は魔族の、バルバンのやつはゴールのです」
「何の為にだよ?」
「えっと、知らないんですか? 迫害から逃れる為ですよ!」
クルシマーヴァラ、いや、シマナミスタン北部の諸国では今、ゴール族と魔族は激しく弾圧されているとトックハックは言った。
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急な抑圧政策の理由はわからないままだ。クルシマーヴァラ王は突如、そのようなお触れを5年前に出した。それからほかの各国でも同じ政策が布かれるようになった。
ゴールの集落は焼き討ちされ、魔族は亜人たちに見つけられると檻に入れられ、そのまま収容所がある離れ小島に移される。
隔離される理由は無かった。魔族たちが感染源の疫病など起こっていなかったし、ゴール達は人食いをやっていない。せいぜいが死刑囚の肉を食うだけだ。
トックハックとバルバンは、2人で船屋をやっていた。しかし弾圧のせいで廃業を余儀なくされ、商売を畳んで家賃が安く商機があるヨーシデンに移り住んだ。
「でも全く不可解なんですよ。いきなり弾圧が起こったのが。ただ、実はこういう噂があるのですが、聞いたことありますかね?」
「なんだ? 勿体ぶらず言ってみろ」
ヨーシヒデクスが急かす。トックハックはバルバンから聞いたことだが、と前置きしてこう語り出した。
「今から8年ぐらい前になるらしいのですが、とある大家族が1人の娘とそいつが産んだ女の子以外、全員賊に襲われて殺されたらしいんですよ」
その一家はサイゴーク大陸に棲むゴール族だった。
「その殺された一家というのが、とある有名人のご実家なんですよ」
「サイゴークのゴール族の有名人か……わからないよ」
サイゴークならドワーフやゴブリンの有名人や、それらの何割かの遺伝がある著名人ならたくさんいた。有名どころはジッジランドの鉄騎隊長エドワードだ。ドワーフの血を4分の1ほど受け継ぎ、イズヴァルトと並ぶ怪力の持ち主と言われていた。
「でしょうね。でも、『教帝正妃』と言えばわかりますか?」
「……!」
『教帝正妃』。パラッツォ教国の教帝・オルランドゥの名目上の正妻のことだ。
ヘラ=ウキトゥス。恐るべき才能を持つ魔法戦士でもあり、サイゴークでの戦争とクボーニコフからの防衛戦争では、大活躍したと聞いている。
「この10年、何の音沙汰の無いヘラ=ウキトゥスのことだな?」
問いかけたヨーシヒデクスに、トックハックはうなずいた。
「そうです。殺されたご一家というのがヘラのご実家だったそうです」
「なぜ、殺された?」
「ヘラには、何かと変な噂が流れていましたからね……」
戦場では殺した相手の肉を食らった。パラッツォ教徒、しかも教主コーザ=ストーンマウントの義理の娘となっていたから、どんな男とも寝た。幼いみぎりで1000人以上の男と姦通した。
そういった伝え聞きをアナキンが言うと、トックハックはそんなありきたりの話では無いと答えた。ヨーシヒデクスはもしや、と思った。
「マイヤ=カツランダルクの失踪に関係が?」
「そうです。さらって殺して食ったかもしれない。ヘラの失踪の後に『おしゃぶり姫』がさらわれたそうですから、とかく関係が疑われているのです」
そして、ヘラとマイヤパラッツォ教団の司祭騎士団の副団長、エレクトラ=ガモーコヴィッツとシマーヅのピピン王子もいなくなった。
捜索の為にエドワード=ルーカスが出て行ったが、イナーヴァニアの南のはずれにある森に入ってから、捜索隊ごと姿を消した。いや、森の中には焼け焦げた小屋があり、その周囲には人の影のような形をした消し炭がいくつも残置されていたそうだ。
「教帝はひそかにヘラを下手人と見なし、見つけ次第処刑すると言っているそうです」
「つまりは、ヘラを匿いそうなゴール達がいる国にオルフレッド坊やは圧力をかけている、というわけか。でもゴールならばまだわかる。なぜお前たち魔族が殴られねばならんのだ?」
「そのヘラに手を貸したのが、魔族だからと言われているんですよ……」
そちらは信ぴょう性が薄かった。理由がはっきりと述べられていなかったからだ。各国の王たちはゴールのついでに、魔族たちも迫害の対象に入れた。
そのせいでクルシマーヴァラやサヌキスタンにいる彼等は、国を出るほか無かった。まだお触れがされていない南の国々に行くか、北に向かうかだ。
「しかしそれではわからんな。何故バルバンは俺たちを襲ったのだ? 剣を抜いたからと言っていきなり殺しにかかるkとは無いだろう?」
「俺もあいつも、エチウから派遣された殺し屋だと思ったからですよ。ここのところホーデンエーネンに逃れて来たゴールたちが、相次いで行方不明になっておりましたから」
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この任務は何かがおかしい、と枢機卿のオハラ=タカシは思った。
自身が鍛えに鍛えた剛腕の戦士たちを引き連れ、ヨーシデン近郊に潜伏するシマナミスタンのゴールぞ見つけては葬れ、というものだ。
その日も彼はヨーシデンのはずれにある森で、ゴールの若者を4人殺した。若者たちは付近の村の娘たちへの夜這いに行った帰りだった。
ゴールの男は誰もが、独特の色気があった。乱暴男が持つような、危うい気配がする魅力、とも言うべきか。その姿を目にした平凡な女は、大体が彼等に惚れる。
彼等の強みはそれだけではない。亜人並みに絶倫で、ナニも大きかった。女は悦びまくり、ついつい何度も受け入れてしまう。いや、自分から求めてしまう。そうしてヨーシデンの村々には、何人もの若い未婚の母が出てきていた。
(全く。面白くもない仕事だ。)
パラッツォ教の、性愛と平和を尊ぶ教えはどこにいったのだろう。だがオハラは拒めなかった。教主コーザが据え置いた、教帝による指図だったからだ。
「マイヤちゃんをさらったヘラのシンパがヨーシデンに集まりだしているそうだ。アーノンレンシちゃんの身が危うい。だから僕の代わりに彼女の身を守ってやってくれ」
マイヤとアーノンレンシの名前を出されると断りきれなかった。ヘラがわがままに育ち、人食いやマイヤの連れ去りをするまでに至ったのは枢機卿である自分にも責任があるとオハラは思っていた。
だが、ヘラを教育し損ねた一番の元凶たる教主コーザは、オルランドゥの命令に何一つ助言も諫言もしなかった。ヘラが問題を起こしてから彼はめっきり気が弱くなってしまった。
(いや、それもあるだろうがヘラの家族を死なせたのも、教主には痛恨だったのだろう。)
教主はヘラを実家から引き離したが、ウキトゥスの者を厚く遇していた。秘められた魔の才能を引き出し、いずれは魔道士団の中核に組み入れようと考えていた。
だが突然、虐殺が起こった。ヘラの姉の娘とそれが産んだ童女だけが生き残った。彼女たちは教帝の離宮に住むこととなった。母親の方は教帝の手がついた、とも聞き及んでいる。厚い保護を受ける見返りだ。
(しかし、俺がこんな賊の真似事をしなくても方法はあるはずだ。そう、ヨーシデンには『森の蝮』がいるそうだが。)
『森の蝮』。エルフのイナンナが暗殺者だった頃の通り名だ。それにカントニアからイズヴァルトの友人たる耳長たちを連れて来てもらえばいい。カイロネイアには『ダーク・ソーサラー』と自称する、かなり凄腕の戦士がいたとも聞いた。ミレイユの弟だ。
「みんな、遺体処理が終わったら戻るぞ」
スコップで堀った穴にゴール達の遺体を埋めてやると、オハラたちはその場でひざまずいて手を合わせた。
「来世は良き生を。要らぬ穢れを身にかけぬ、愛に満ちた生涯を……」
死者への悼みを終えると立ち上がった。よう、と聞き馴れた声がした。顔をあげるとカヅノ=セイジの姿があった。彼だけでは無かった。最近つるみだした、エルフのズルイルとリシェナの姿も一緒だった。
「仕事を代わりに来たのか? いくら手を汚すのに抵抗が無いお前でも、この仕事だけは嫌になるぞ?」
「顔を見りゃわかるさ……オルフレッド坊やの融通のきかないちんぽをしゃぶってすっきりさせる様な仕事はお断りさ」
「品が無い……が、的を得た言い方だ」
ここに来た話を聞かせてくれ。オハラはさっきからニヤニヤと、嬉しそうに笑っているカヅノに急かした。
「さっき『森の蝮』に会って来た……あいつ、お前らがやっていることを把握しているようだ。要らん騒動を起こさないように注意してくれ、と頼まれたよ?」
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
次回も『幕間』のお話となります。
以下はリンクです。(別サイト)
削除したエピソードはこちらでご確認ください。
題名はSEО対策です。
本編
『聖騎士イズヴァルトの伝説 〜無双の武と凶悪無比なデカチンを持つ英雄の一大叙事詩〜』です。
現在ハーメルン版と同じく聖王編まで掲載。
主人公イズヴァルトがちんちんをぶんまわしながら世界を渡り歩き、マイヤやスケベな女達に搾取されるお話です。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/872528745/934913837
外伝1 マイヤとトーリが主軸のお話です。
『前世の記憶を持つ神業尺八使いの狸系美少女の妹と、女帝サキュバスの祖先の才を受け継ぐ清楚ビッチな姉の2人で、搾精の王国を建てちゃいます☆』
トーリとマイヤとそのご先祖について、そのご先祖の家来筋のイーガ魔法王国の王子の物語と、覚醒したトーリがホーデンエーネン王国の実権を握り支配し、凋落するまでのお話となります。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/872528745/779914728
外伝2 本作の重要人物、魔法戦士ヘラのお話です。
『転生したらあたし、セックス教団の教主の養女でいつでもどこでもエッチがしたくなっちゃう、レベル999のビキニアーマーの美少女魔法戦士でした!』
https://www.alphapolis.co.jp/novel/872528745/959004604
以下は旧版のイズヴァルト。題名はSEО対策です。
(内容は大体一緒ですが、細部がいろいろと違います。)
『エリクサーみたいに栄養満点の精液を放つ絶倫聖騎士は、転生美幼女淫魔にまとわりつかれておちんちんをチューチュー吸われる。
』
https://novel18.syosetu.com/n3094lt/
以下のは、副産物となります。
爆焔のダークエルフ
https://h.syosetu.org/novel/378655/
サキュバスレストランへようこそ! Hルート
※別サイト。エロをマシマシにした改稿版です。
https://novel18.syosetu.com/n1061iv/