※この作品はR-18です。

聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・忠烈編   作:CHACOとJAGUAR

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第四十六回

 船の上で起こったイズヴァルトの戦いについて、多く語る必要があるだろうか。この船団の海兵に、彼に勝てる者はいなかったからだ。

 

 イズヴァルトの乱入と奮戦は、敵軍の士気を大いに阻喪させた。半刻のうちに降伏。イズヴァルトの号令によりクボーニコフの属国の海軍は全力で櫂を漕いで、スズカルの港に寄航した。

 

 この戦いでエレナは右肩と左の腿に多少の傷を負った。しかし治癒魔法でどうにかなる範囲内で、怪我には数えられなかった。槍さばきは母親程では無いが、磨きがかかっていた。剣を持たせてもイーガ流の剣術の師範見習いぐらいと遜色無いという。

 

 血まみれの甲板から飛び降りて、崩れかかった桟橋に立ったエレナが、縁に腰かけていた父に問う。

 

「で、あたしの戦いぶりは100点満点で何点だった?」

 

 港街のほうを眺めながら、鎖帷子に返り血を濡れた布でぬぐうイズヴァルトはこう答えた。

 

「誘いの手がうまかった。しかしいささか槍は力任せでござるな。エレクトラどののような技巧が感じられなかったでござる。80点というところでござろうか?」

「ちぇっ。厳しいな」

「80点がちょうどよいぐらいでござるよ。いくさで完璧を狙うのは至難でござる。それになにより、生きて残れればそれでよろしかろう。100点を取るのは合格点が90点以上の試験ぐらいで目指すべきでござる」

 

 そのぐらいの余裕を持たなければ気負い過ぎてダメになる、とイズヴァルトは言った。そんなものかとエレナは笑った。

 

 だが、今大事なのはその日の戦いぶりよりも、この戦いの被害の確認と捕虜からの情報である。彼等はコロシアムまで、下手に抗うことをついてきた。事情聴取はイーガ軍に任せる事になったが、だいぶ時間がかかるという。

 

 被害のほうだがパラッツォ教徒に多いと聞いた。イズヴァルト達は港側にある信徒たちの居住区に入った。そこには港湾以上の投石による被害が多く、死者の数も多かった。

 

 そもそもが人口増加率が多く、家も5階6階の共同住宅ばかりだったから、被害者の数は必然的にほかの地区よりも増していた。

 

 イズヴァルトがやって来ると居住区の顔役たちに出迎えられた。皆、怪我をしていて、家族や友人たちが海兵に殺された者もいると嘆いた。

 

 だが、捕虜たちの処刑には反対だと皆が口をそろえて言った。

 

「それがパラッツォ教が説くことなのです。妻を寝取られたら自分の尻穴を差し出せ……さすれば相手も己の尻穴を差し出すであろう、と」

 

 だが、この説教にイズヴァルトは懐疑的だった。その寝取り男が肛門を差し出さなければどうなのか。この戦いで言うと、散々人殺しを行った海兵たちが、罰せられずに解き放たれるだけで終わるのではないのか。

 

「マハラやオーシラの教えには、その様な説諭はござらぬよ。それはあくまで、パラッツォ教徒の中で通るお話でござる」

「教主様から少しだけお聞きしました。イズヴァルト様はパラッツォの教えにいちいち疑問を挟んでいたと。でもそれもまた、信徒に求められる姿勢ともおっしゃっておりました」

「コーザどのは凄すぎるから寛容になられているのでござる。さて、さらわれた方々を返してもらったが、これで全部だったか教えていただきたい」

 

 顔役たちは悲しい目をしてうつむいた。女たちが、まだ若く子を産める者ばかりが50人ほど戻って来ていない。

 

「……もしや、海の上で殺されたのでござろうか!」

「いいえ、戻って来た者達はこう言っておりました。女たちは別の船で、北東に向かっていった、と」

 

 スズカルはイーガ国で言えば北東の端のほうにあった。ここから北東の海と言えば、イーガ領海内から外れてしまう。

 

 その北はアカサカチハヤ山地を囲む険しい山々ばかりで、もはや魔竜と魔族の領土となるが、彼等は海は沿岸の陸地に近いところしか哨戒していなかった。ここから北の海域は、オーミゲニアの海域までは無法地帯も同然だった。

 

 イズヴァルトはエルザとアナに問う。彼女たちなら少しぐらいはわかるかもしれない。

 

「そのあたりに浮かぶ島々に、ムーツの海賊団の基地はござろうか?」

 

 2人とも「情報を掴んでいない」と答えた。エレナに聞いても、イーガはそこまで情報網を構築していないそうだ。

 

「それは……怠慢でござらぬか?」

「だったらオーミゲニアだってそーじゃんかよ!」

「オーミゲニアは、イーガと比べて人材とお金が無いのでござるよ……」

 

 イズヴァルトはため息をついた。オーミゲニア並びに旧北部諸侯は、13年前のホーデンエーネンとの戦争で受けた被害を立て直している最中で、海外に諜報網を置くといったことはできなかったのである。

 

【ギルバート=カツランダルク注:とはいえイズヴァルトの名前のお陰で、ナンブロシアやパラッツォ教国、あるいはサイゴークの各国からの情報提供は頻繁にあったそうである。】

 

 

□ □ □ □ □

 

 

 別の船に乗せられたパラッツォ教の女信徒50人は、北東の海域のどこに向かったのか?

 

 現存する『イズヴァルトのサーガ』にはその話は触れられていないのだが、語り部が手元にある、とある人物の手記を元に、それを語ることに致そう。

 

 さて、その手記の人物とは、ホーデンエーネン王国暦の378年頃にて、サカタニアの海相であったユーギ=ムトーノフがその人である。

 

 ムトーノフ、と聞けば海外の王家に詳しい者ならばピンとこよう。イズヴァルトの時代のサカタニアの王家の名がまさにそれである。ユーギ=ムトーノフはサカタノフの王族でもあった。

 

 さて、そのユーギはスズカルより北東に300キロ、大海原の真っ只中にある諸島に向かっていた。

 

 このあたりの海域といえば、かつてはその海の名と同じ名前のノービニア亜大陸があったと言い伝えられている。

 

 キンキ大陸とムーツの中継でもあったその大陸は、突然の地殻変動により一夜にして海に沈み、大海の中で寂しく浮かぶ6つの諸島だけが、ノービニアという大地があったことを伝えていた。

 

 そしてそのうちの1つ、ユーギが向かう島嶼群は、人々はアツタール、と呼んでいた。

 

【ギルバート=カツランダルク注:アツタール諸島は今現在、イーガ王国の領地であるがこの当時はどこにも属していなかった。崖が険しくて地下水が乏しく、人が住まぬ無人の島々ばかりであった。】

 

 ユーギの船はイズヴァルト達が連合艦隊に挑んだ戦いと同じ頃、そのうちの1つのナムラ島にたどり着いた。

 

「おお、なんということだ……」

 

 ユーギは目の前にある島の光景に驚いていた。誰一人として住まぬという島に、モルタル造りの大きな建造物がいくつも並び、その上にある大きな煙突から煙を吐いていたのだ。

 

 彼は前後で自分を護衛する、武者たちに呼びかけた。

 

「たった3か月でこんなものができあがるとは、どういうことなのだろうな?」

 

 3か月、という言葉に誰もが疑った。

 

「ご冗談を? 1年や2年前から準備していたのでしょう?」

「だいたい、こんな建物を3か月だなんてありえない話ですよ。ただのはったりです。海相閣下、真に受けないでくださいよ?」

「そ、そうだな……」

 

 しかしユーギは不審に思った。1年も2年も前から工事が行われれば、イーガの諜報網に悟られるはずである。こうした建物はこのナムラ島だけでなく、あと4つの島にあると聞いた。長期間の工事をすれば必ず気づかれるはずだ。

 

 だが、今のところ探り当てられているという話は聞いていない。この島々が誰も寄り付かぬところだと思わたままだった。

 

 釈然とせぬ。そう思いながら彼は出迎えてくれた武将たちに、建物の中へと案内された。

 

「ところで、ここはどの設備にあたるのだ?」

「生産工場でございます。奥には宿舎がございますよ」

「詳しくは聞いていなかったが、この島にあるのがそうだったか……」

 

 工場、と言われたが不気味なぐらいに静かだった。宿舎はどうかと尋ねると、まるで国王陛下のお部屋の様に立派だと武者たちは語った。

 

 

「酒もあれば捕らえた中で最上級の女を用意しております。存分にお寛ぎください、閣下」

「くつろぐ前に会いたいのだ。かの者はいるか?」

 

 かの者。この島に一大拠点を設けようと提案し、建設工事の指揮をとった者のことである。

 

「宿舎におられますよ。いつでもお会いいただけるとのことでございます」

「よし。まずはかの者と語らうことにしよう」

 

 ユーギ=ムトーノフは宿舎の応接間に向かった。宿舎部分は工場部分の殺風景と比べ、花や調度品が飾られ、明るい色の壁紙と床布が敷かれていた。

 

 そして応接間に入った。そこでユーギは書き残した手記に、「世にも珍しき姿の人物」と書き残す程の異様な姿の人物と顔を向かい合うこととなるわけだが、さて、如何なる姿であったのか?

 

 その続きについてはまた、次回にて。




ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

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題名はSEО対策です。

本編
『聖騎士イズヴァルトの伝説 〜無双の武と凶悪無比なデカチンを持つ英雄の一大叙事詩〜』です。
現在ハーメルン版と同じく聖王編まで掲載。
主人公イズヴァルトがちんちんをぶんまわしながら世界を渡り歩き、マイヤやスケベな女達に搾取されるお話です。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/872528745/934913837

外伝1 マイヤとトーリが主軸のお話です。
 『前世の記憶を持つ神業尺八使いの狸系美少女の妹と、女帝サキュバスの祖先の才を受け継ぐ清楚ビッチな姉の2人で、搾精の王国を建てちゃいます☆』
トーリとマイヤとそのご先祖について、そのご先祖の家来筋のイーガ魔法王国の王子の物語と、覚醒したトーリがホーデンエーネン王国の実権を握り支配し、凋落するまでのお話となります。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/872528745/779914728

外伝2 本作の重要人物、魔法戦士ヘラのお話です。
『転生したらあたし、セックス教団の教主の養女でいつでもどこでもエッチがしたくなっちゃう、レベル999のビキニアーマーの美少女魔法戦士でした!』
https://www.alphapolis.co.jp/novel/872528745/959004604


以下は旧版のイズヴァルト。題名はSEО対策です。
(内容は大体一緒ですが、細部がいろいろと違います。)

『エリクサーみたいに栄養満点の精液を放つ絶倫聖騎士は、転生美幼女淫魔にまとわりつかれておちんちんをチューチュー吸われる。
』
https://novel18.syosetu.com/n3094lt/


以下のは、副産物となります。

爆焔のダークエルフ
https://h.syosetu.org/novel/378655/

サキュバスレストランへようこそ! Hルート
※別サイト。エロをマシマシにした改稿版です。
https://novel18.syosetu.com/n1061iv/
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