アウトロー娘の陛下呼びからしか得られない栄養素があると思うんだ。(アバダニヒロインの孕ませ小説) 作:XX(旧山川海のすけ)
上流階級格付けチェック。
それは、地位に胡坐を掻いている上流階級が現実を思い知らされる恐ろしい儀式。
我がバレンヌ帝国は毎年正月にこれをやり、上流階級の人間としての自覚を促す伝統があった。
5つのチェックを行い、その人物の真の格付けを炙り出す。
ワイン、音感、感性、味覚、牛肉。
チェックをミスすると、自身の格が低下していき、どん底まで落ちるとその人物が1年その地位でいることを強いられる。
とても厳しいチェックだ。
バレンヌ帝国の上流階級は、この1年に1回のチェックを恐れ、自己研鑽を欠かさない。
ちなみに私の場合はこういう感じだった
一流皇族→普通皇族→二流皇族→三流皇族→影武者→皇位継承権無し
キャットの場合はどうなるんだろうか……?
そう思い、見守っていると
テレーズがキャットの座っている椅子の横に、看板を運んできた。
そこに書かれている文字は「皇后」
おお……
頑張ってくれ。キャット。
私は拳を握り、彼女を応援した。
「では、まずワインのチェックからはじめましょうか」
エメラルドの宣言。
その言葉に合わせて、2つのデキャンタ―に入った赤ワインと、ワイングラスが運ばれてきた。
「チッ」
……エメラルドが舌打ちしたように思えたが、多分気のせいだろう。
キャットは最初のワインチェック
10000クラウンの赤ワインと、10クラウンの赤ワインのチェックを正解し
詩人の演奏と、帝国軽装歩兵&重装歩兵&フリーファイターの演奏を聞き分け
ソーモンの発明家ヒラガの作った等身大人形と人間の女の子を見分けた。
現在の格付けは「皇后」のまま
……あとは味覚二連戦。
ここまで勝ち抜いて来たキャットの表情は自信に満ち溢れている。
あまりにも可愛い。
「では、4番目のチェック……味覚のチェックを行いますわ。味覚チェックの課題は『クラゲ料理』ですわ」
クラゲか……歯ごたえが魅力の、高級食材だ。
一体、どういうものなのか……
「正解は、カンバーランド産の高級クラゲ。1つ1000クラウン」
カンバーランド……しばらく国交が無い、外国だな。
ソーモンとの帝国の関係が復活したわけだから、しっかり向きわないと。
「不正解は、ソーモンで取れた格安クラゲ。1つ300クラウン」
不正解とはいえ、十分高い。
これは難しいかもしれない。
「そして……」
ここで。
エメラルドの口元がニヤリと歪む。
彼女は言った。
「……絶対ありえへん食材として、ゼラチナスマターの料理を用意しましたわ。これを選んだ場合、ランクに関係なく一発で壁尻です」
……なんということだ。
皇后→側室→愛人→娼婦→夜鷹→壁尻
この順序をすっ飛ばして、いきなり壁尻だと……?
この言葉を聞き、キャットの額に汗が浮かんだ。
緊張したらしい。
……頑張ってくれ。キャット!
果たしてキャットは皇后の格を守れるのか!?
本作を読んでいただき感謝です。
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