※この作品はR-18です。

アウトロー娘の陛下呼びからしか得られない栄養素があると思うんだ。(アバダニヒロインの孕ませ小説)   作:XX(旧山川海のすけ)

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第19話 絶体絶命の危機

「まずい! 地獄爪殺法だ!」

 

 ヘクターの激しい焦り、動揺、恐怖。

 その3つが綯交(ないま)ぜになった叫び。

 

 じ、地獄爪殺法……?

 

 私は知らなかった。

 その技の名前を。

 

 だが……

 

 あの、冷静なヘクターが取り乱す技。

 

 危険性を瞬時に理解し。

 

 私は、皇帝としてあるまじきことだが

 

 ……我が后を反射的に庇っていた。

 

 

 

 地獄爪殺法とは、ナイトフォークたちの鉤爪に、紫色の闘気のオーラを纏わせて、周囲を掻き毟る必殺技で。

 

 その威力は凄まじい。

 

「ヒャヒャヒャアー!!」

 

 狂気の高笑いを上げながら、荒れ狂う輝く爪。

 

 鎧を貫き、身体を引き裂く爪撃。

 

 ベアが倒れ、ヘクター、ジェイムズも崩れ落ちる。

 

 そして私も。

 

 その場に立っているのは、后と宮廷魔術師のアリエスのみとなった。

 

「あ……アシェラ……逃げるのだ」

 

 倒れた私は、后にそう命じる。

 

 ……本来なら、后を盾にして自分の身を守るのが皇帝としての在り方。

 私はアルベルト1世の血を引く最後の1人。

 それを守ることが最優先されるべき事柄のはずなのに。

 

 反射的に、最も愛しい女性である后を庇ってしまった。

 

「陛下ッ!」

 

 だがアシェラは私の姿に平静を失っていた。

 動揺し、私の身を案じていた。

 倒れた私を抱き起し、必死に呼びかけて来る。

 

 ……私は、彼女には生きていて欲しい。

 

 だから私は

 

「アシェラ、君を次の伝承法の皇帝継承者にする、良いな……?」

 

 そう、言い残そうとした。

 

 だが、彼女は静かな声で

 

「拒否致しますわ」

 

 アシェラは私の皇帝継承の勅命を受け入れなかった。

 

 受け入れず、立ち上がり、身に着けていた儀礼用のドレスの裾を破る。

 

 そして

 

「聞け! モンスター共よ!」

 

 ナイトフォーク2体に言ったんだ。

 

「私の腹には陛下の御子がいる! 私が生き残ればバレンヌ皇帝の血は絶えない!」

 

 そう、言い切り。

 

 走り出した。

 

 一瞬、后が身籠っていたなんて知らない、そうだったのか、と思ったが。

 ……違う。

 

 后は、私を生かすために自分に標的が移るように嘘を吐いたのだ。

 

 ……アシェラ……

 

 いや、キャット!

 

 私は必死で自分の身体に命じて、立ち上がろうとした。

 だが、地獄爪殺法には毒の効果もあるらしい。

 

 みるみる、意識が遠くなっていく……

 

「へ、陛下! すぐに回復を!」

 

 アリエスが、私に水の術の癒しの水を使おうとしている。

 私はいい、后を、后を救ってくれ……!

 

 だが、私のそんな想いも空しく。

 

 ナイトフォークたちはすぐさま、標的を逃げ去って行く后に切り替え、追っていく……

 

 ああ、キャット……

 

 そして

 

「喰ラエッ!」

 

 ああ、地獄爪殺法。

 

 あの紫色に輝く爪は間違いない。

 

 だが……

 

 

 荒れ狂う紫の爪撃の嵐は

 

 我が后を全く捉えることが出来なかった……!

 

 な、何故……?

 わけがわからず、思考が一瞬止まった。

 

 だけど

 

 后の動きを見て、確信した。

 

 我が后は、地獄爪殺法の動きを完全に予測していた。

 焦りも動揺も無く、見事に回避行動を作業にまで落とし込んでいた。

 

 ……これは……!

 

 アシェラは……キャットは……

 

 地獄爪殺法を……見切っている!

 

「な、何ィ!?」

 

 ナイトフォークたちは混乱していた。

 自分たちの必殺技が全く通じないからだ。

 

 そして

 

「でやああああああ!」

 

「ギエエエエエ!!」

 

 そこから后のマシンガンジャブが火を噴き。

 ナイトフォークが1体、撃墜された。

 

 その後。

 

 アリエスのお陰で復活を果たした私たちが、生き残りを倒し。

 

 ……この絶体絶命の危機は、乗り越えられたのだ。




今の地獄爪殺法って、技道場に見切りが登録されるんでしたっけ?
(以前はされなかったのはバグだったはずだし、されると思うんだけど)

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