「嫌だ!母さんが残るなら僕も残る!!」
「駄目!お願いよ…コンサ。貴方は私の宝物なの…。だからこんな所で死なせる訳には行かないわ…。分かって」
「嫌だ!嫌だよ!母さんーーー!!!」
「さようなら……私の愛しいコンサ。貴方だけでも生き残ってください…」
こんな時代、環境であれば珍しい事では無かったが、この日僕の家族と村は無くなった。どれだけ見た目が記憶の中にあるものでも、其処に居た家族、友達、親戚。そのどれもが欠落しているのならば無いも同然。
空白。それがあの日の僕の胸の中に残った最後の感覚だった。どれだけそれを埋めようとしても、絶対に埋まらないぽっかりと空いた穴。それを認識すればするほどに、僕はその代用として、新たな感情を其処に募らせていった。
復讐心。こんな目に自分や家族を巻き込んだ元凶達への不満、怒り。
執着心。絶対逃すものか、どれだけ時間が掛かろうと
俺はかつての僕を捨て、復讐の為に生きる事を決意した。しかし固い決意も時が経てば少しづつ鈍化していく。だからその度に俺は、故郷だった場所へと足を運ぶ。
此処にくれば、どれだけ自分が空っぽかが分かる。そうして空っぽである自分を思い出せば出すほど、俺は彼奴等に対する憎悪をも思い出して行くのだ。
(殺す、殺す)
「ひ、ひぃぃぃぃ!!」
「黙れ。騒ぐな、喚くな」
首を跳ね、足を切り、目を潰す。人であれば躊躇する最低限の倫理を、この男は無視している。1人、また1人と仲間達が惨めな骸を晒すたび、男の恐怖は加速度的に増加していく。
「お前に質問がある」
「な、なんだ!?何でも聞くぞ!」
もしかしたら、この返答次第では…。淡い希望を胸に抱き、盗賊団の男は返答をしていく。他愛無い、取るに足らない事。それが男の質問に対する感想だった。このような事を聞いてどうするのか、男は不審に考えながらもただ口を開いた。
「そうか。死ね」
「え」
不快感を露わにした冒険者の顔が、最期に男が見た映像だった。ゴトンと床に落ちるは男の首。ボン、ボンと音を立て、転がって行く。
男の死顔を見て、冒険者の男が感じたのは虚しさ。
途中から、そう復讐の途中からこうはなる気がしていた。
あの日の決別の為。俺が再び歩ける為に。そんな御題目を掲げても、結局は独りよがりの自己満足。
大切だった人はもう居ない。時間も戻りはしない。これからの人生を思えば、あるのは独りで歩き続けるのだろうなという嫌な確信。
コルサの胸には、2度目の空白が訪れた。
「冒険者様。今宵も良い子が来ていますよ!」
「そうか、ありがとう」
「ええ!コルサ様のお好みは、少々人とは違いますからな〜。お気に召して頂くと嬉しいのですが…」
コルサが訪れたのは所謂娼館。しかも上から数えたほうが早いくらいには高級だ。復讐の道として歩んだ冒険者生活は、皮肉にも順風満帆に進んでいる。
幼い頃は憧れもしたし、何時かはなりたいと母に意気込んでいた記憶があるが、それも今では何だか虚しいものだ。
性欲。人よりも旺盛とは言えないくらいの範疇にコルサのものはある。一人で処理するのが難しい。そう判断した時から、こうして何度も娼館を訪れている。
1日に何人もの娼婦を相手にし、満たされるまで性交を繰り返すと娼館を後にする。色狂いという訳では無いが、一度に発散する時はそれは凄まじい回数をこなす。
なので何時からか、自然に名前を覚えられるようになったのも、仕方ない事なのだろう。
「ふぅ…」
「はぁ…♡はぁ…♡」
コルサが抱き抱えている腕には1人の女。周りを見れば他にも沢山女が転がっている事から、彼の性豪ぶりが分かる。
「つ、追加お願いします…」
よろよろとドアの方まで這い、ヘルプの相手をお願いしたベテラン娼婦はその場で力尽きた。少しばかり、いやかなりの人数がコルサの周りに倒れているのは、コルサの性豪も理由だが、それ以外にもあるのだ。
「こ、腰が…」
少し1人の女性を見てみれば、かなり年を取っているのが分かる。30〜40代。周りの女性にも目を向ければ、大体其処に当て嵌まる年代の娼婦が部屋に多い。
これはコルサの性癖だ。初めての経験から中頃まで、若い女性ばかりを相手にしてきたコルサだったが、どうにも物足りなさを感じていた。そんな時、何時も指名していた娼婦が緊急で来れなくなった。その時に代打として現れたのが、年齢ギリギリの娼婦。
その時に抱いた娼婦のせいで、コルサは自身の性癖を自覚する。年上であればあるほど自分は女性に対して劣情を抱く。
実際。若くて人気のある娼婦よりも、もうすぐ辞めてもおかしくないくらいに、娼婦として働き続けた普通の年上女性の方が気持ちが良かった。
(我ながら、少しどうかとは思うがな)
「あっ!!んんっ…んん〜〜っ!!?」
恐らく、コルサの中には未だに母を求める心が残っている。幼い頃に別れたゆえ、まだ甘えたかった。一緒に過ごしたかったという些細な願いが姿と形を歪ませ、こうして発露したのだろう。
自分よりも年上の女性と肌を重ねると少し安心感を抱く。抱けば抱くほど愛しさを感じ、ついつい回数をこなしてしまうのだ。
「ふぅ…」
「お客様。お待たせしました。アーセルと申します。どうか可愛がりくださいませ…」
「ああ、宜しく頼む」
新しい入って来たのは、白く長い白髪を棚びなせた妙齢の女性。コルサだから呼びはしたが、この年齢では指名も殆無いだろう。そのお陰か、彼女はまだ元気がありそうだ。
「…ええ。後から呼ぶ時は声を掛けるから」
一旦、床やベッドでへばっている娼婦達を引き取って貰い、部屋にはアーセルと名乗った娼婦と二人きりになる。
これだけの女を抱いたのに、未だ元気そうに肉棒を怒張させているコルサに、アーセルの眉は少し上に上がった。
「では、失礼致します。…んっ、ちゅるる…ぢゅる」
白いネグリジェのような服だけを着て、アーセルは貴方の前に膝をつく。何人もの相手をしたとは思えない程に、未だ固い肉棒を口に咥えて、アーセルは巧みな舌使いを始めた。
(っ!…結構上手いし、気持ち良いな)
「ぢゅる、ぢゅるる!れろれろ…んんじゅっ!」
年の功。というのは少々失礼かもしれないが、彼女の口奉仕は今まで受けて来た中でも上から数えたほうが早い。そのくらいには気持ちが良い。ともすれば、こうして意識をしっかりと保たないと、射精を我慢出来ないくらいには。
「んんっ…ぢゅる、ぢゅるる!ご自由に、ご自由な時にお出しください…んじゅるる!!」
「くっ…!出る!」
「んんっ…!!」
何時もより、早い限界が到達すると、コルサは快楽に身を任せ、そのままアーセルの口の中に己の白濁液を放出した。
大量の液だが、アーセルは物怖じせず、何度かに分けて飲み込んでいくと、証明するように空いた口の中をコルサに見せてくれたのだ。
「アーセル、だったな?」
「はい。お客様」
「アーセル、抱くぞ」
「畏まりました。此方の準備は整っています。どうぞ…」
先ずはアーセルが横になり、開いた足から見えるピンク色の秘部を見せる。少し使い慣れた感はあるが、まだまだ綺麗なオマンコだ。ゴクリと無意識に唾を飲むと、コルサはその穴に自分の肉棒を挿れた。
「ふ…うっ!……ご立派ですね、お客様。アーセルもこれ程のモノは初めてです」
「…今までで一番か?」
「?……ええ。そうですね、一番ご立派かと思います」
何でこんな事を聞いたのか、コルサにも分からない。娼婦に他の客の事を聞くのは暗黙の了解で禁じられている。
今更それを知らないコルサでもないのにと、アーセルも少し首を傾げたが、素直に違いを答えてくれる。
その返答に、何故かコルサの興奮は一段階上がる。
「んっ!んっ、んっ…!な、中々…激しいですね…」
「こんないい女。本気で抱かないと失礼だろ」
「い、いい女ですか…恐縮ですね…」
今日一番に興奮している。その猛りぶつける為か、激しく、抉るようなピストンが止まらない。これには余り表情を変えないアーセルも声を乱し、焦ったような口振り。
それにこの年になると、素直に褒められる事も少ないのか、真っ直ぐで本心のコルサの言葉に、年甲斐も無くアーセルは可愛い反応を返す。
「出る!出るぞ、アーセル!」
「来て、来てください!冒険者様…!」
求めるようなピストンは佳境に入り、射精へのピストンへと変わる。少しづつコルサの肉棒に慣れてきた雌孔が、絶頂への手助けをするが如く、纏わりつき、締め付けて来る。
強く、弱く。緩急を付けて責められる肉棒に、とうとう我慢の限界を迎えたのか、一際大きく跳ねると、肉棒は白い糸をアーセルの中に出していく。
「…避妊魔法が無ければ、孕んでいましたね、これは」
「ふぅ…ふぅ……気持ち良かったか?」
「ええ、とても気持ち良かったですよ、冒険者様」
1度目のセックスを終えてから、コルサは時間を置かず再び貪るようにアーセルの肉体を味わい尽くした。その時間は数時間。流石にこれだけ出せば、先程の娼婦達との行為とですっからかんだ。
「このまま、朝まで同伴してくれ」
「はい、おやすみなさいませ…」
さっきまで体を繋げていた雰囲気は無くなり、穏やかで安心するような不思議な空気が流れる。久しく味わっていない。しかし何処かで確かに感じた事のある感覚。これはまるで…
「…母さんと居た時みたいだな」
「え?」
「いや!何でもない。おやすみ…」
幾ら気が緩んでいたとはいえ。口が滑りすぎだ。今は取り敢えず眠りにつこう。何故だか、今日はとても心地よく眠れる気がするんだ。
「またお越しください。冒険者様」
朝になり、部屋から出ていく俺をアーセルは見送ってくれた。仕事のうちとはいえ、何だか無性に胸が温かくなっていった。
アーセルと同じような年の娼婦と夜を共にした時もあったのに、この感覚は初めて味わった。少しの嬉しさと、何故なのかと言う疑問を残しつつ、コルサは娼館を後にした。
「また、指名してくださり有難う御座います。……しかし私だけでは冒険者様の性は受け止めきれませんが…」
「良いんだ。今日はアーセル、君とだけ過ごしたいんだ」
「…そう…ですか。畏まりました、ではそのように」
あれから、頭の中からアーセルの姿が消える事は無かった。何時如何なる時も、頭の中に現れては消えていく。
まるで恋煩いだなと、この年で我ながら可愛らしい…、とぼやく。勿論本気でそう思った訳では無い。しかし彼女が気になるのも確か。コルサの、アーセルに会いに行く為の娼館通いは続く。
「あっ…あ…ん…はぁ…!」
「どうだ?これなら楽だろ」
「ええ、はい…!申し訳ありません…もう歳なので、余り期待にご添えず…」
「いい。アーセルと繋がっているだけでも気持ちが良いんだ」
「冒険者様……」
繋がりはするが、腰を振るのは時折だ。アーセルは自分と一つ、2廻りくらいに歳が離れているらしい。詳しい年齢は、流石にデリカシーに欠けるから聞いてはいないが、そのくらい。となると普通にセックスをするだけでも負担が大きい。前に何時間も行為を続けてしまったが、あの日から少しの間、復帰できないくらいにはキツかったらしい。
だからアーセルとの行為は、スローセックスで、彼女を労りながら続けている。
「何故、冒険者様は私に此処までお優しくするので?」
「…もしかしたら、愛してるからかもな」
「………」
「…冗談だ」
「え、ええ…少々驚きました。そのようなご冗談も言うんですね」
自分でも何処までが本当か分からない。自分の心なのに不可解なことだ。でも、こうしてアーセルと話して触れ合っていると、空白だけの心に何か暖かいものが満たされていくのは確かだった。
「あ…あっ!冒険者様…冒険者様…!」
「アーセル…出していいか?」
「許可など取らずに…!私は今だけですが…貴方の物なのですから…!」
「うっ…!アーセル…!」
「あああ…!!」
限られた時間に会い、話をして、体を重ねる。それが終われば共に眠りに就き、朝になると別れる。そんな少しだけの恋人のような時間が過ぎていく。
客と娼婦。この関係がある限り、2人はどれだけ近付こうともこれ意思は進めない。だからそれが変わったのは、2人の関係がそれだけでは無いと分かった時だった。
「お名前を…教えてくださるのですか…?」
「ああ、アーセルになら良いかなって」
「それは…また…」
この娼館では娼婦は偽名を使い、客も冒険者や旦那様と言った呼称でしか呼ばれない。詳しくはないが、この娼館成り立ちの頃からのが風習らしい。
例外として、信用出来る者にはこっそりと男女共に真の名を教える時もある。貴方は信頼出来る人だから、それを遠回しに伝える儀式のようなもの。
「…それでは、私も名乗らないといけませんね」
「いや、俺が勝手に言うだけだからさ」
「良いのです。冒険者様とも長いお付き合いですから」
「そうか…もうそんなにか…」
お互いに名前を交換し合う事、それはこの娼館にて貴方を身請けしますと約束する儀だが、2人が何処まで意識していたかは定かではない。ただ、言えるのは、彼も彼女も、共に過ごしたあの時間は、悪いものでは無かったというだけだ。
『え……』
その後、軽く話をしてから、2人は互いの本当の名前を知った。片や生き延びてしまったから、息子を見つけるまでは死ねないと、体を売ってまで生計を立てていた母親。
片や復讐に生きて、復讐を終えて何もかもを無くしたと思っていた息子。
期せずして、2人の親子は再会を果たしたのだ。
「母さん…母さん…!俺会いたかった…!母さんに…!」
「私も…!私もよ私の可愛いコルサ!ああ、こんなにも、大きくなったのね…!」
思うところは多々あれど、始めに来たのは喜びだった。最愛の子とそれを愛す息子。離れ離れになった2人は、何度も何度も涙を流し、お互いの存在を確認するように抱き合ったのだ。
「母さんは俺が身請けするから!それでまた一緒に暮らそう!」
「……え、ええ。そう…身請け…うん。身請けよね…そう。………息子に身請け」
「ん?どうしたの、母さん」
「な、何でもないわ!!うん!また一緒に暮らしましょう!」
溜め込んだ金銭が、こんな形で役に立つとは思わなかった。コルサは初めて嬉々としてお金を使い、娼婦を自分の物とした。どれだけ思っていても会えなかった母。コルサの胸の中には、久し振りの喜びの風が吹いていた。
そんな息子の喜ぶ姿を見て、母セルアは複雑な気持ちを抱いていたのを、彼はまだ知らない。
「はぁ…どうしたものかしら」
あれから山奥に移り、小さいながらも2人で暮らせる小屋に、セルアとコルサは住んでいる。日々のお金や、食料はコルサに、家に居るセルアは食事、洗濯、掃除。分担したそれぞれの仕事をこなし、2人は静かながらも穏やかな日々を送っている。
「こんな事コルサには相談出来ないし…」
今。セルアの中には2つの気持ちがある。それがセルアを悩ましているのだ。
一つは純粋に息子であるコルサを愛する気持ち。昔から、自分のお腹の中に居た時からセルアの気持ちは何一つ変わっていない。だから経緯はどうあれ、生き残ったコルサとこうして再び幸せだった生活を送れるのは心の底から嬉しいのだ。
もう一つ。これは息子コルサに対して、無意識に女の視線を向けてしまう事だ。出会いが出会い。あの日沢山の女性を抱き潰して、息子は自分の前に現れた。知らなかったとはいえ、お互いに進んで体を捧げ合い、それからも何度も夜を共にした。
ハッキリと言おう。その時セルアは、少しづつだが息子に惹かれていったのだ。自分に合わせて抱き方を優しく変えてくれる心遣い。時折見せる年相応の無邪気な所。そして何より、抱かれている時に愛おしそうに自分の偽の名前を叫ぶ姿が忘れられないのだ。他にも惹かれた所は沢山あるが、それが息子となれば話しは別。
この息子へ抱いた親子以外の愛情を、セルアは持て余していた。
「もう、一緒に寝るのも恥ずかしいんじゃないかしら?」
「いや、少しでも母さんから離れたくないよ。だからこれからも一緒に寝よう」
近くに息子を感じれば感じる程に、息子を愛する気持ちにそれ以外のものが交じってくる。だからせめてもの抵抗として、一緒に寝るのはよそうかなと遠回しに提案はしたのだが、息子の瞳は切実で、そして悲しそうにしているのだから結局は駄目であった。
息子がどんな思いであの道を進んだかは聞いている。母親として言うべき事は沢山あるだろうが、その時に居なかった自分が何を言っても意味は無い。だからその件に関しては余り触れないようにしている。
「母さん…」
「もう、大きくなっても甘えん坊ね…」
一緒に寝ることが増えると、息子とのボディタッチが増えていく。暮らし始めの頃は、母親としての愛情が大きかったから大丈夫だったが、今では息子の成長した肉体に、何度も何度も蹂躙された思い出が甦り、悶々とする夜が続く。
(本当に、大きくなったわね…)
すうすうと寝息を立て、母親の胸の中で眠りに就いている息子は、起きている時の逞しさが嘘のよう。こうして甘えるように、自分に抱き締められて眠るのも昔を思い起こさせる。しかし…
「んっ…こっちも、見違えるくらいに大きくなって…」
眠りに就いてから、少し。息子の体は母親に対して別の感情を覚えたらしく、グリグリと無意識にその肉棒を押し付ける。それも当然、少し前まではこの体で毎日気持ち良くなり、雌としての美味さを知っている。
だから、息子としての理性を取り除き、母親の体に触れれば自然と求めるような動きになるのだ。
「あ…あっ…!駄目…駄目よ、コルサ…私達は…親子なんだから…!」
眠っている息子に強く抱き締められると心が高鳴る。無意識だろうが、雌を求めるようないやらしい手つきにも興奮を覚える。強く息子の頭を抱き締め、拒むような言葉を吐いているセルアだが、その表情は卑しい雌そのものだ。
こんな生殺しの、息子との閨は少しづつ少しづつ、セルアの母親としての理性を奪っていった。
「母さん、ごめん俺、もう我慢出来ないよ…」
だからこの日、息子に押し倒されその肉棒をおしつけられながら懇願された時に、セルアは胸の高鳴りを抑える事は出来なかった。許される事ではない。なのに心には何処か喜びがあったのも事実だ。
「あれから、母さんを忘れる為に娼館には通ったけど…」
「…ちょっと待って?今、何て言ったの…?」
「え…しょ、娼館に…」
「……ふーん…そう…」
何でなのだろう。息子が自分へと劣情を抱かないよう、自衛のように女を抱いたというのに、セルアは胸の苛立ちを止める事が出来ない。息子が他の女を抱き、もしや愛を囁くような事をしているのではないか、そう思う度に心が荒くれ立つのだ。
セルアはもう、息子を1人の男して認識してしまっている。それを息子の口から、他の女が匂わされる度にセルアは自覚するしかなかったのだ。
「母さん!母さん気持ち良いよね!?」
「気持ち良い!気持ち良いわ、コルサ!私だけの人!私だけの旦那様…!」
「母さん、母さん!」
熱烈に互いを求め合い、溶け合うように抱き締め合う2人は誰が見ても恋人同士だと答えるだろう。強く、それでいて思い遣りを感じさせるピストンを母に味わわわせながら、懸命に思いっ切り、コルサは愛を叫ぶ。
その言葉にセルアも応え、自分の心を偽らずに愛を叫んだ。この
親子であるが、そんなのは関係ない。あの日、何度も何度も激しく愛されたあの日から、セルアの体はもう堕ちていたのだ。理性という名の母親としての想いも、息子への愛と男としての愛がごっちゃになっている。
それでいい。今更まともな親子関係には戻れないのだ。
ならば私は、息子と愛し合う未来を選ぶ。そんな誓いを胸に抱いて、セルアは愛しい人に腕を回して縋り付く。
「ああ!好き、愛してる…!こんなに貴方を愛してるなんて思わなかった…!」
「俺も、俺も母さんが、セルアが好きだ!俺の…俺の子供を産んでくれ!孕んでくれ!」
「産む!産むわ、貴方の子供!またお母さんのお腹を、貴方の精液で大きくさせて!!」
「くううぅぅ!!!」
母親とは思えないあられもなく、淫乱な姿を息子に見せつける。喜んで息子の上で腰を振り、離さないと言わんばかりに唇を求めるのは淫美な母。そんな姿に息子もイチモツの高まりを抑えられず、何度も何度も母の中に肉棒を突き立てる。
抱き締めながら、母の存在を確かめながら、荒々しく必死なピストンは続いた。愛する男の性を受け、セルアは荒い息を吐いている。
「愛してるわ…♡私だけの
「俺もだ…僕だけの
絡み合う時は、今宵も続く。
「ん…ちゅる…ぢゅるる…もう、母さんのお口が恋しいなんて、いやらしい息子ね…♡」
「母さんとは暫くしてないし、仕方ないだろ」
「んっ……でも、夜はあんなにおっぱいをちゅうちゅう吸って、オチンチンも気持ち良くなる為に、必死に擦り付けるてくるじゃない。毎日洗濯するの大変なのよ?」
セルアがまた1年歳を重ね、その皺を増やしていく。変わらない見た目だが、今のセルアのお腹は大きく膨らんでおり、その中に命が感じられる。
母親と恋人になり、その腹を膨らませ、今も母親の口で気持ち良くして貰っているコルサはその姿に満足気だ。
復讐だけの人生だったが、最後には最愛の人と再会出来た。関係は幼い頃とは違うが、今の関係の方が気に入っている。だからコルサは満足なのだ。
「母さん…今日もしようよ…」
「もう…♡エッチで甘えん坊さんね。私のコルサは…」
後から、マタニティドレスを着ているセルアを抱き締め、コルサは硬く張り詰めた肉棒を押し当てる。この女は自分のものだ。誰にも渡さないとマーキングするような息子の行いに、母であるコルサは淫猥な笑みを浮かべる。
母と息子の小さな愛の巣からは、今日も求め合う男と女の声が響く。許しを乞うように男へと媚びるその声は、確かに女の声だったという。
復讐に生きた男のお話は、これでおしまいだ。その後は、産まれた子供と一緒に、穏やかに末永く生きたらしい。復讐の道を行っても、その末路が凄惨だとは限らないようだ。
セルアさんは元々金髪でしたが、度重なるストレスにより白髪になりました。なので雰囲気が違い、コルサ君も初見では気付かなかった訳です。
我ながら節操がないと、投稿したエロジャンルを見て思う今日この頃。