ケモミミ貴族令嬢にTS転生したら、ふたなりたちに玩具にされた 作:ぐらんぐらん
錬術薬研究会……れっきとした学院公認のクラブ活動。
錬術薬師を目指す生徒にとってはうってつけな場所だ。過去にはここで新薬の発見もされたとかで、学生の活動とはいえ馬鹿にはできない。
ここだけ高校じゃなくて大学みたいだ。
もちろんそんな道を目指すのは学力を備えた理系さん。
将来の錬術薬業界を背負って立つエリート学生。
とてもマフィには似合わないし、もし入会試験があったら落ちていたかも。
それでも難なく名簿に彼女の名前が載ったのは、会長であるジャスリン殿下が認めたからであって……
「なんで殿下ひとりだけなんですか……」
「みんな『薬術クラブ』の方に行っちゃったからだね」
薬術クラブの名前にはマフィも覚えがある。
まぁお薬を扱う仕事を目指すならここだなーと漠然としたビジョンの者が入るクラブだ。
ここでも錬術薬についての活動をすることもできる。
なおそのクラブは本編に一切関係ないので名前が出てくるのはここだけである。
マフィも迷って、結局こちらを選んだ。
目当ては錬術薬の深淵だ。薬学全般を扱う薬術クラブより、専門的な名前のこっちの方が可能性に満ちていると感じたから。
「でも誰かしらこっちに入ってもよさそうなのに」
「それはボクがいるからだろうね。真面目な子は近付きたくないし、遊び相手はこんな頭を使うところには来ない」
ジャスリンの放蕩娘だという噂は誰もが知るところ。
なにせイケメンだし、気安く体に触れてくるし。
そしてマフィは噂が真実であることも知っている。
「錬術薬研究会でなくとも、薬術クラブでも研究できるし箔も付けられる……ならみんなボクのいるこっちよりも後者を選ぶってわけさ」
フッと笑ったジャスリンの横顔は、どこか憂いを感じさせた。
なんてことだ!
こんな王子様系イケメンも孤独を感じている! 権力者キャラによくある寂しい境遇なのだ!
「それにここ、ヤリ部屋として便利だから人が来ないのは好都合なんだ」
涙を返してほしい。
上に立つ人間も結局は下半身でしかものを考えてないんだ。この世の真理だ。
マフィは悟った。さっき場所を聞いた時に教師が「マジで?」という顔をしていたのは、この殿下がいるからだ。
教えてくれてもよかったじゃないか、こちとら新入生だぞ。
「その様子だと、ここがボクの秘密の花園であることを知らなかったみたいだね」
「う……はい」
「まぁ、真面目に錬術薬を研究したいならそれで構わないよ。だけどキミ、卒業後はホウジョウ家に輿入れするんだろう? パング族の貴族夫人は家の仕事に集中するものだと聞いているけれど、どうして錬術薬に?」
「それは……──を、生やす薬を……」
「ん? 何を?」
「ちんちんを……生やす薬を、見つけたくて」
王女は目を丸くした。この人のこんな顔を見れる機会などそうそう無いだろう。
「なんで?」と訊くのも当然だった。
「それは…………」
「(ふむ……
「答えられないなら無理には訊かないよ。錬術薬の深淵を目指す心意気があるのは確かなようだし」
志望動機を問われていた。まるで面接会場だ。
まさか理由次第では追い返されていたりするのだろうか。マフィはブルリと震える。
「無粋な話はここまでにしよう」──落ち着かせるような王女の笑みは、不思議と警戒を薄れさせる。
「お茶は美味しいかい?」
「はい。なんか初めて飲む味です」
「そうかそうか、口に合ったのならなによりだよ」
そして彼女の笑みは、少しだけ形を変える。
「ところで、キミはこの状況をどう思う?」
「どう、って?」
「ここにはキミとボクしかいなくて、人も来ない……さて、ここから何が起こるかな?」
改めて危険な状況である。
ふたりきりで他者が来ない放課後……時間はたっぷりあって、言わば遊び人であるジャスリンのホーム。
マフィの胸は途端に高鳴った。
相手は王女。この国で上から数えてすぐ偉い人。
例えばそう、哀れな迷い子がぱっくりいただかれても揉み消せてしまえるかも。
「顔が赤いよ」
「え、あの……」
「どう思ってるか、聞かせてほしいな」
「…………」
マフィは
「ちょっと怖くて、ちょっとドキドキしてます……」
「どうして?」
「殿下が、その……私に手を出すんじゃないかって。あの時の女子生徒みたいにぐちゃぐちゃに犯されるんじゃないか、って……」
「期待しているのかい?」
「いや、それは……そうかも……」
どうしたマフィ、様子が変だぞ。
これでカメラがあればAVのインタビューになりかねない。
隙を見せれば付け込んでくるような王女相手に自ら隙を晒す行為。普段のマフィならしないだろう。
おいおい今回エロシーン無いはずだぞ。
「ここで君を抱くと言ったら、どうする?」
「それはダメです!」
「ほう……期待していると言ったのに、本当にダメなのかい?」
椅子ごと移動するジャスリンの距離は、もはや密着。
肩に手を回され、狐尻尾がピンと張って耳がぴょこぴょこと動く。
狐娘は恥じらいながらあたふたしつつ、肩に乗る手をどけようとはしない。
「婚約者、いるので……」
「操を立てているんだね、可愛い」
「いやその、立ててるというか、立てたかったというか……」
ツー……と指が二の腕の外側をなぞるアレ!
マフィの体が震えた!
「とにかく! あんなに奥まで挿れられて、潰されて、びゅーって出されて……絶対気持ちいいやつ……絶対ヤです」
顔を赤らめて太ももをモジモジと擦り合わせる姿は誰がどう見ても誘っている。
王女もそうだと思って再び顎クイ。髪色と同じ灰色の瞳が、泳ぐイチゴ色の瞳を捕まえる。
「君が見た山羊族の子はセフレのひとりでね。ちょくちょくああやって抱くんだ。廊下でもここでも……君にも同じようにしてあげたいな」
「あ、あの……」
唇が接近する。
雰囲気は完全にピンク色のそれ。
流されれば間違いなく彼女の言うようにされるだろう。
「や……」
マフィの脳裏にはさっきから先日の光景が蘇っている。
後ろから貫かれて、奥を潰されて、「妊娠しろ」と甘く囁かれながら子宮が膨らもうとお構いなしに注ぎ込まれる。
自分が同じようにされるのを想像して自慰をしたことも……
「やめてください! 俺そういうのじゃないんで!」
鋼! まさしく鋼の心!
あと1mmでも近付けば触れる……それ以上は起こらなかった。
マフィの手がジャスリンの肩を押し、甘い雰囲気はここまで。
「はしたないです! 俺には婚約者がいます! 裏切れません!」
それは「これから浮気エッチしたい」という背徳に満ちたお誘い文句と同義ではないか? 王女は訝しんだ。
「真面目なところじゃないなら入会はナシで!!」
マフィは逃げるように立ち上がって扉へと歩く。
「真面目な活動もしてるから、来週また来なよ」
そんな声を背中で受けても、振り返ることも返事をすることもなく部屋を後にした。
「ネタバラシするタイミングを失ってしまった……まぁまた今度でいいか」
しっかり空っぽになったカップを片付けて、ジャスリンは仕事の続きに取り掛かる。
引き出しから理科で使うような器具を取り出し、薬品を混ぜ、そこに神術をかける。その繰り返し。
新薬作りはトライアンドエラーの繰り返し。薬品の種類と量と組み合わせは無限大、そこに神術も組み合わさるのだから気が遠くなる。
望む効果を生み出すため、日夜地味な作業をしているのだ。
遊び人の顔だけではない。そこには間違いなく錬術薬師の顔があった。
「また来てくれるかな? 面白い子だったし、来るといいなぁ」
マフィに飲ませたお茶……これも錬術薬の一種だ。
副作用も特にない効果の薄いものだが、つい何でも話せてしまうような軽い自白作用がある。
だからあの反応はすべて本心。
どれだけ顔を真っ赤にして期待に満ちていても、完全に誘い受けだったとしても、婚約者を裏切れないというのは本心なのだろう。
「ほとんど堕ちてるようなものだと思うけど」
「ダメだダメだダメだ! もう行かないぞあんなとこ……!」
マフィは足早に城を出て自室に戻り、肩や顎の感触を思い出す。
王族にあんな風にアプローチをされる……王子様系イケメンに迫られる……乙女心が憧れるシチュ。マフィも内なる何かがメロってしまいそうになった。
しかも隠すべきことを自分から吐いていた。何をしていたんだと反省する。
一番反省すべきは、途中まで「抱かれてもいいかも」と思っていた自分。
アヤの顔がよぎって助かった。アレがなければ本当に……
ムラムラする。発情期でもないのに。
「フーッ、フーッ……!♡」
この日マフィは前と同じオナネタでオナニーをした。
スカートとパンツを脱ぎ捨て、上着が皺になろうともお構いなしにベッドにうつ伏せになる。
やり方も同じ、小陰唇への刺激のみで何度か達し……
「はあっ……はぁっ……っ! う、なんで……」
足りない。むしろ前菜のように「もっとイキたい」と思ってしまう。
これでは消化不良のまま。とてもご飯を食べに行く気分ではない。
1本だけ、1本だけなら……指を膣内に挿れ、枕に顔を押し付け声をおさえながら、3回達した。
「今日はずいぶんと無口ね」
「えっ? そうかな……?」
「昨日はクラブ決まったってはしゃいでたじゃない。何かあったの?」
翌日、昼食の時間。
珍しくキリーネヤが心配してきた。というか初めて心配された。
「心配してくれてんの?」
「しなくていいならしないけど」
彼女はいつも通りだった。
「クラブは決まった……けど、やめとこうかなって」
「ま、急に薬術はね」
そもそも「錬術薬を学ぼう」と思って気軽に踏み込める分野ではない。それはキリーネヤも同じ見解。
「いやそういうんじゃなくて……まぁでも、昨日は何も分かってなかっただけかも。今度行ってちゃんと学べるかどうか確認してみるよ」
「熱心ね」
「キリーネヤは調子どう? クラブの」
「ぼちぼち」
相変わらずキリーネヤのクラブ活動は謎。
見学させてほしいと言っても「ダメ」の一点張り。冷たい。
なのでマフィは尾行することにした。
こういう軽はずみな行動が身を滅ぼすと知らずに。
放課後になり、いつものようにキリーネヤとは教室でバイバイ。
言い寄ってくる令嬢たちは「ごめんね、クラブの用事があるから」と追い払い、さっさと歩く黒猫の後を追う。
「どこに行くんだ?」
向かっているのは知らない場所。
知ってる場所の方が少ない城だけど、この先には特に何もないことだけは知っている。
キリーネヤが立ち止まったのは1階の廊下の途中、デカい絵画の前。
絵の内容は……甲冑を纏って剣を握る女騎士。
城内にはこうした肖像画だの風景画だのが多い。ホグワーツと違って動いてないけど。
「『後ろに潜むもの、認める指先、足音の違い』」
絵画に触れ、神術を行使。
するとキリーネヤはまるで絵に溶けるように消えていった。
「え……!?」
物陰から見ていたマフィもこれには驚愕。
慌てて追いかけるも、やはり姿は消えている。
実は絵画がホログラム的なアレだった? いや絵画はそこにいるよ確かに触れるよ。
「今のって隠し通路の術だよな……えっと、『後ろに潜むもの、認める指先、足音の違い』」
偶然にもマフィはその術を知っていた。
むかし読んだことのある絵本に出てきた文言と同じなのだ。隠されたものを暴く神術である。
レベリオ? ははは何のことやら。
唱えると、絵のザラついた感触が無くなった。ついでに手首も無くなった。絵に沈んだのだ。
本当にホログラムじみた感じになっている。向こう側に空間があることが分かる。
「な、なんかヤバい……? でもただのクラブ活動だよな?」
マフィは足を踏み入れる。全身が絵の向こうに入り、真っ暗。
「うわっ、『灯火、篝火、なんでもいい』!」
ルーモス! あ違う。まぁとにかく照らす神術だ。
ちなみにもう保有している神力の4分の1を使った。雑魚すぎる。
絵の裏は、地下へと続く階段だった。
不気味だ。不気味すぎる。
まるで闇の組織が待ち受けているような不気味さだ。
もしかしたらキリーネヤはそういう危ないところに所属しているのかもしれない。いかにもスリザリンっぽいし。
一体いつまでホグワーツを擦れば気が済むのか。
飽きるまでだ。
「ごくり……」
降りていく。だいたい2階分降りただろうか。元が1階だったことを考えると間違いなく地下だ。
ほどなくして階段が終わり、平坦に。
「キリーネヤさーん……?」
ビビッて呼ぶも誰も応えず。
しかし人の気配はする。何やら「はあっ!」「イヤーッ!」と激しい動きをしてそうな声が聞こえてきた。
廊下は一本道。その声のする方へ行くしかない。
廊下とは違って明るい空間。
そこには畳があった。
厳密に言えばジャパニーズ畳というわけでもないが、植物を編んだ床なのだから畳と呼んでもいいだろう。
素足で歩いても転んでも痛くないようにする。つまりここは道場。
そこにいる少なくない生徒たちは汗を流して切磋琢磨……健全な運動部である。
「イヤーーーッ!!」
「くっ、つよっ、ぐうううぅぅっ♡」
「一射! そこまで!」
「えええええ……」
マフィは「本気で理解できないものを見た時の声」を出す。無理もない。
体育館ほどある広い畳の空間に、いくつもの囲い。そこで1対1の試合をするスポーツ。
これだけ聞けば空手とか剣道とか柔道とか、武道的なものを想像するだろう。
実際、生徒が着ているのはパング方式のゆったりした衣服……いわゆる道着だ。
しかし着ているのは上着だけ。
そこには下半身に何も穿かないボトムレスな生徒しかいなかった。
しかも全員ふたなり。
彼女らは勃起したペニスを打ち付け合い……まるで剣道だ。剣道に謝ってほしい。
「なにこれ…………」
「むっ、誰!?」
「知らない顔です! 侵入者!」
「入会希望かしら? サイズを見なさい!」
マフィは囲まれた! そしてスカートを捲られる!
「ぎゃあああぁぁぁ!?」
「なっ……!? 女、女です!」
「慌てるな私たちも女だ!」
「違います! 付いてません!」
「なんだと!?」
「チン無し!?」
ざわめき、中断される練習。
マフィは捕まったまま畳へと引きずり出された。
「なんでふたなり以外がここに!?」
「かわいい……」
「犯したい……」
「落ち着きなさい童貞共!」
色めき立つ女子に囲まれる……ハーレムを夢見る男なら願ったり叶ったりな状況。
彼女ら全員の股間にナニがぶら下がっていなければ……
「君、どうしてここに?」
まとめ役っぽい眼鏡委員長な羊族が一歩前に出て話しかけてきた。
種族が同じだからかニンネを思い出す。
なおどれだけ真面目そうに見えても股間は丸出しなのだが。
「入口は神術でしか開かないのに……まさか開けたの? どうしてここが分かったのかな?」
「え、えっと……あの、しまってください」
もうそれしか言えない。そりゃそうだ。真面目な雰囲気を出すなら真面目な恰好をすべきだ。
「ごめんなさい、ウチではこれが正装だから」
「嘘つけ!」
「嘘ではないの。みんな同じだし」
「いやそうだけど、全員ふざけ倒してるけど!」
「マフィ!?」
聞き慣れた声。
そうだ、彼女を追いかけてここまで来たのだ。
今にも輪姦しそうな人ごみをかき分けてキリーネヤが現れる。
「あなたどうしてここに!」
「キリーネヤ! よかった助け──」
「あ…………」
彼女もまた下半身に何も着ていなくて……股から伸びるなっが~いアレがモロ見えていた。