ケモミミ貴族令嬢にTS転生したら、ふたなりたちに玩具にされた 作:ぐらんぐらん
「ごめんなアヤ、週末話せなくて……」
『気にしてませんよ。忙しかったんでしょう?』
「うん、ちょっとね……今週もちょっと難しいかも」
これまで何度か通話しない日もあったが、週末の休日に何もなかったのは初めてだった。
アヤだって次期当主としての勉強で忙しい。
そんな日々の息抜き、それが週末だ。彼女に余裕のある日に音沙汰もなかったのは申し訳ない。
自分が王女の腕の中でアヘってる間、繋がらない携帯会話石で呼びかけ続けたのかもと思うと胸が苦しくなる。
『マフィ、大丈夫ですか? 疲れてるみたいですけど……』
「大丈夫……って言ってもバレちゃうよな、アヤには」
『当たり前です。何年一緒にいると思ってるんですか』
石越しに「むふー」と聞こえてきた。向こうではドヤ顔してるのだろう。可愛い。
錬術薬研究会に入ったことはアヤに話している。
ジャスリンが会長をしていることも、メンバーは彼女と自分のふたりきりだということも。
第四王女が遊び人だというご高名はアヤも知るところ。
大丈夫なのか? という心配はもちろんされた。しかしジャスリンが錬術薬に関しては真剣だということ、自分も真剣なので変な関係になどならないと説明した。
最終的に「分かりました。マフィなら大丈夫って信じてます」と言われた時には泣きそうになったものだ。二重の意味で。
『今なにしてます?』
「本を読んでる。錬術薬基礎概論と初歩的なレシピブック」
『……そう、ですか』
「どうしたの?」
『いえ…………あの、マフィは私との結婚、嫌だったりしますか?』
「はぁ!? そんなわけないじゃん!」
いきなり何を言い出すのだこの婚約者は。
まったく思ってもいないことを訊かれて怒りすら湧いてくるレベルだ。
好意を疑われると心外にもほどがある。不貞は疑われても事実だけども。
「俺は絶対にアヤと結婚する! なんでアヤは俺が嫌がってるって思うの?」
『ホウジョウ家に嫁ぐのに、まるで仕事を探してるみたいで……本当は結婚せず家を出て錬術薬師になるつもりなのかなって、思いました』
確かにパング族の夫人は家庭に入って家を守る専業主婦的な風潮が他よりも顕著だ。
『社交界が主戦場』と言われる貴族夫人だが、パング族はその社交界にすら妻を出したりはしない。
そんな姿勢とは逆に、まるで手に職を付けたいようなマフィの行動は確かに家を出て自立したい人っぽく見える。
パング族のアヤにとってそれは不可解で、結婚を望んでいないのではないかと思っても仕方のないものだった。
「確かに錬術薬にはガチだけど……それは目標が欲しいからであって、アヤと結婚しないなんてありえないよ。誓う」
『ほんとですか……?』
「本当だよ。今すぐにだって結婚したいくらいなのに」
マフィはどれだけアヤが好きかを伝えた。
普段から本心を話し合おうというスタンスのおかげでマフィもアヤも照れず、思っていることをそのまま伝えられる。
義父と交わした不貞に関しての誓いはどうなんだ? ん?
「アヤが嫌って言っても家に押しかけるからな!」
熱弁していると石の向こうで吹き出す声。
どうやら不安は取り除けたようだ。
『ふふっ、私も……今すぐしたいです、結婚。マフィの気持ちに負けないくらい、私もマフィのことが大好きなんですから』
可愛すぎて憤死するかと思った byモフテイル三位官令嬢
「なんでいま俺の前にアヤがいないんだ……いたら思いっきり抱き締めるのに……」
『そしたら私も抱き返して、疲れてるマフィを労います』
「こうして話してるだけでも癒されるよ。ありがと、アヤ」
『私だって癒されてます。ありがとうございます、マフィ』
癒されると共に浄化されるようだ。
カルマ値が減る音がした。すぐに貯まるけど。
「やぁマフィ、今日は成分抽出を教えるよ。買ってあげた本は持ってきたかい?」
「は、はい。一応持ち歩いてます……」
「うんうん、良いね。やる気があってなによりだ」
今日は錬術薬研究会の日。
週末ぶりに会うジャスリンは思ったよりあっけらかんとしていた。
まるで本当に教えてくれるようじゃないか。本当に教えてくれるんだよ。
これでは週明けにも余韻が抜けず、数日空けたりアヤチャージしたりしてようやく落ち着いた自分が意識しすぎみたいじゃんか。マフィは頬を膨らませた。
「(別に俺だって気にしてねーし!)」
自分でもよく分からないささやかな怒りを抱えたまま、机に並べられた様々な器具に目を通す。
目を惹くのがいくつかの鍋やフラスコ。
「成分抽出って、要はお茶と同じですよね?」
「そのイメージができるなら話は早いね」
成分抽出といえばお茶や出汁といった、水出しや煮出しによる液体への溶け込みを思い浮かべる。
水溶性の物質ならそれで取り出すこともできる。
「でも使うのはこれ」
「アルコール?」
「そう、正確には薬物用溶剤としてのアルコール。飲んじゃダメだよ」
所謂エタノール。
世界は違ってもアルコールを使って物質を抽出するという歴史は同じ。
ここでも材料はとりあえずエタノールにぶち込んで成分抽出してみようとなっている。
「え……それ沸かすんですか?」
「まさか。こうして容器に入れたら蓋をして放置だよ。実のところたったこれだけなんだ。時間が経ったものがこっちね」
3分クッキングみたいに出来上がったやつを見せてきた。入れ物がいくつもあったのはそういうことか。
「至れり尽くせりですね……」
「ちゃんと学びたいのならちゃんと教える。そう決めたからね」
なんともありがたい話だ。
これで代価が性処理じゃなければ崇めるほどに感謝していただろう。
その後、液体をろ過などでアルコール分とその他に分離し、"その他"に含まれる物質が薬の材料としての有効成分……となる。
思ったより現代的な印象を受けるが、薬師たちは古来よりこうして薬を作ってきたのだ。
「もっとも注意しなければならないのは、換気を忘れないこと。今は神術でボクらの吸う空気だけを安全にしているけど、もし誰か入ってきたら……ね?」
「は、はい」
こうしてマフィは今日も学びを深めた。
まだ入門だし、材料によって抽出法や時間は様々。一度に覚えることは不可能でも基本を修めるのが重要……ジャスリンはそう言って手取り足取り教えてくれた。
錬術薬研究会ではこうしてガチめに製薬というものを学んでいく。
放課後にはこうして実験と共に、スキマ時間には貰った本を読んで自習。
これが意識高い学生か。マフィはまさか自分がこんなインテリっぽいことをするとは前世も今世も想像だにしていなかった。
だがこの物語はエロ小説なのだ。
一から薬学を学び薬を作る過程を長々と描写したところで喜ぶ層などいない。
今後こういうガチなパートは無いと思っていい。
マフィは薬の作り方を教えてもらい、その代償にエロいことをされる──重要なのはそこなのだから。
ちなみに今日は普通に勉強するだけで何もされなかった。いつもこうだったらいいのにとマフィは強く思う。
下校時に「今週末も、ね?」と天国のような地獄への切符を渡され、思いは潰えた……
別の日、マフィは地下へと足を運ぶ。
放課後は錬術薬だけではない。週に一度のチン道もこなさなきゃならないタスクだ。
友達のために頑張ると決めたのだから何度見ても見るに堪えない場所にも行かなきゃ。
「(やることは無いんだけどな……)」
道具を使わない競技だ。メンテナンスの仕事もない。
せいぜい練習の合間にタオルや飲み物を出すくらい。
なお道場備え付けの器具類は個人マネージャーの仕事の範疇ではないので気にしないでいい。
やることといったらキリーネヤの頑張りを見守るくらい。
自分以外にもマネージャーはいる。スカートを履いてるのは女子だ。
だいたいが選手の婚約者、あとは姉妹。
道場の片隅で開かれるプチ女子会に参加しながら、マフィはイリーゼに惜敗したパートナーの姿を見る。
「(…………)」
最近ちょっと強くなったらしい黒猫の戦いは相変わらず。
何度もここに来たせいかチンをぶつけ合う光景には見慣れてきた。
もう呆気にとられることもないしドン引きもしない。冷静に見れる。
そうして見ていると、気付きもある。
技術的なことは分からないけど、マフィには気になるところがあった。
威勢のいい声が響く時間も終わり、各自解散。
何組かのペアが一緒に休憩室へと入っていくなんとも言えない時間。
「マフィ……その、また……」
「?」
「こんなの頼むの、アレなんだけど……」
モジモジする黒猫の股間はバキバキ。
収まらないからこの前みたいに抜くしかない。
まぁキリーネヤの中で「今日は練習終わりにマフィに抜いてもらえる」という期待があったのだが……
あのクール美少女がこんな風になってしまうなんて……
「あー……分かったよ。行こ」
そんな目を向けられては断るに断れない。
なんだかんだクール美少女が顔を真っ赤にして恥じらう姿は可愛らしいものだ。
浮気じゃない! 浮気じゃないよ! やってることはアレだけど!
それ以外にも、マフィには確認したいことがあった。
休憩室に入り、ベッドで手コキ。
今度は隣に座って手を伸ばすスタイル。
しゅっ、しゅっ、しゅっ──
「ぁ……♡ ふ、くっ♡ ごめんマフィ♡」
「キリ、気持ちいい?」
「きもち、いい♡」
「(うーん……やっぱ早いよな?)」
長チンポがビクつく度にカウパーがぴゅっぴゅっと飛び、手に伝わる震えが射精の前兆を教えてくれる。
まだ初めて2分も経っていないのに。
「う……♡ これ、もう、出……っ」
「ガマンできる?」
「がまん……むり、っ、くうっ♡」
黒猫は情けない声を出しながらあっけなく射精。ニャって言え。
マフィの手が良すぎるのか。まぁそれも多少あるだろうが、これは……
「(早漏だ……)」
この射精への我慢弱さ、やはり思った通り。
これまでの練習中も、前に抜いた時も、彼女が絶頂に達するまでの時間は短かった。
「キリ」
「えっ、待ってマフィ、出したばっかでっ♡」
チンポへの責めを続けてみる。
出しきって一度萎えたそれはいまだ長く、カリ高亀頭の重みで釣り竿のようにダラン。
キリーネヤは悲鳴をあげたが、しばらく刺激を続けると再び硬くなった。
とはいえさっきみたいなフル勃起ではない。
「もっと出して」
まるでSっ気あるスケベお姉さんのようなセリフを吐くじゃないか。
おいおいキャラが違うぜと言いたいがこれには訳がある。
「待っ、やめっ♡ 敏感なの!♡♡」
「出せ、出せ、出せっ」
うん、訳がある……いきなり攻めキャラになったわけではない。
「ガマンとか出せとかっ♡ わけわかんニャいっ、ニャ……っ゛♡♡ あぁぁぁぁっ!♡♡」
びゅぐっ♡ びゅ……♡
再びの射精。これも2度目とは思えないほど早い。
ただ量も勢いもさっきとは大違い。
「はぁっ♡ はぁっ♡ はぁっ……♡ マフィのバカ……」
「ごめん、ちょっと確かめたかったんだ」
「なにをよ……」
「うーん……また今度言うよ。帰ろ、立てる?」
「ちょ、ちょっと休憩させて……」
マフィは優しさを見せた。
こうやって確認して分かったのは、キリーネヤが弱いということ。
気遣い無く言えば「お前チン道やってるのに早漏だし持久力も無いってどうなのよ」だ。
さすがに言えない。
前世で一般男性として生きてきたから分かる。この世界は異様に性豪が多い。
だから元の世界の普通は、この世界で平均より下だったりする。
キリーネヤは元の世界的に見ても早漏……先に射精したら負けてしまうチン道ではかなり命取り。
それに一度出すとふにゃってしまうのも……これはまぁ気持ちは分かるが、平気で一晩中連戦できるようなふたなり性豪がいる世界でこれは平均以下だろう。
すると見えてくる。キリーネヤが「天才」と呼ばれながらもうだつのあがらない戦績を残している理由が。
「(でも言ったら傷付くよなぁ……)」
これも元男としての知見。
「お前って早漏だよな」って言われたら普通に傷付く。
寮のお隣さんで仲の良いクラスメイト女子から言われるとまた違うのだろうか。あいにくそんな経験が無いから分からない。なのでやっぱり今は言わない。
現状を分析して突きつけることは簡単だ。
それだけではない、原因に対しての策まで持参するのが敏腕マネージャーというやつではないか。
そう思ったマフィはキリーネヤに伝える前に、自分であれこれと対策を立てることにした。
後日、いわゆる金曜日。
再び地獄の2日間を目前に控えた今週最後の平日。
放課後になってマフィは下校時間ギリギリまで図書室で本を読むことで時間を潰し、時間になって道場出入り口の絵画前へと向かう。
ここは滅多に人が通らないし、ましてこんな時間に訪れる生徒もいない。
だから堂々と絵画からメンバーたちが出てくる。
目当てはキリーネヤ……ではなく、いつものようにマネージャー2人を侍らせて帰ろうとする先輩。
しばらく尾行し、城を出たところで話しかけた。
「ん? おおマフィじゃねーか。オレ様に何か用か? 抱かれにきたか?」
「違います! 先輩に相談があって」
餅は餅屋、チン道はチン道屋。
強豪選手であるブリュンヒルデは相談相手としてきっと適任だろう。
「キリが強くなるにはどうすればいいか、聞きたいんです」
「ほう……」
褐色熊族の口角が上がる。
この笑みにどういう意味が含まれているのか……マフィは虎穴ならぬ熊穴に飛び込む気分だった。