ケモミミ貴族令嬢にTS転生したら、ふたなりたちに玩具にされた 作:ぐらんぐらん
マフィが回復のために王族専用屋敷にお世話になり数日。
発情期を終えたジャスリンは性欲という二文字が抜け落ちたようなただのイケメン女となった。
これはマフィの時と同じ、発情期後の反動でまったくそういう気分にならない自然現象だ。
王女はいつもの優しさを取り戻し、なんか新婚さんみたいな甘やかしをしてきた。
例えばティータイムなら、これまで椅子でテーブルを挟み向かい合わせに座っていたのが、一緒のソファで隣で……という風になっている。
「学院は来週からにすればいいよ。今週はずっと一緒にいよう」
そう言いながら子供を宿した下腹を撫でてくるのだから、マフィは顔を赤らめて身をよじる。
「さて、キミに渡す報酬だけど……事前に言った通りこんな感じだよ」
マフィには国から報酬が渡される。
今回の場合は家族含め本人以外の秘密であるため、完全にマフィ個人への支払いだ。
「(あ、そんなのあったな……)」
これから孕まされるんだというドキドキムズムズでその辺の説明をロクに聞いていなかったためすっかり忘れていた。
お前絶対ひとりで契約とかするなよ。
「って、ずぇぇぇぇぇぇ!!?」
狐の奇声がお茶の場に響く。
セックス以外でこんな大声をあげるのは久しぶりだ。
「いや、これ、ちょ、え、俺の!?」
「うん」
「もらえませんよ!」
「もらってくれなければ困るよ。国がね」
やったことはアレだけど、これは庶子制度に基づいた国からの正当な報酬だ。
胸を張って受け取れるものだ。
というか受け取らなければジャスリンの言う通り困る。
たとえ街住まいの平民が一生働かずに暮らせるくらいの額が個人資産になるとしても、毅然として受け取るしかない。
「ボクからも個人的に何か送りたいんだけどね……」
「いやいいです! てかこんなのもらうのも気が引けるのに……!」
いまだに根性が庶民であるマフィは動揺している。
こんなにもらえるなら確かに誰もがこぞってお手付きになりたいだろう。
「でも……」
「ホントいいんで! あれです、これからも錬術薬を教えてくれれば俺は満足なんで!」
マフィにとっては降って湧いたマネー。宝くじ当選も同然。
実感が湧かないせいで『自分の胎を十月十日も占拠して使わせることへの当然の代価』として見れていないのだ。
「なら今度、服とアクセサリーを送らせてほしい。それくらいはいいだろう?」
「まぁそれくらいなら……ドレスとか寄越さないでくださいよ」
「心配せずともパーティーのパートナーになれだなんて言わないさ」
微笑む殿下にマフィは「どうせそれ着てデートしたいとか言うんだろうなぁ」とか思っている。
しかし甘い、甘すぎる。髪色と同じくハチミツの如し。瞳の色と同じくイチゴの如し。
発情期が終わって手を出されないからって油断しすぎている。
まぁこれは伏線というか前振りにするとして、今はゆったりした時間を享受する。
休学は今週いっぱい。
その間は屋敷で王族の客人生活を送る。
マフィはぐーたらもほどほどに、専門家が同じ家にいる好環境を利用して錬術薬の勉強に勤しみ、決まった時間にはランニング。
長期休みの終盤(エロ無し)に戻ったようで懐かしい気分になった。
それはそうと、アヤは可愛い。
マフィが屋敷の客用寝室にあるふっかふかベッドに寝転がりながら思い描くのは、桜色の狐が自分に微笑む姿。
『早く実際に会って話したいですね』
「ごめんな、休み中にそっち行けなくて」
『そう、ですね……実は悲しくて、あと怒ってました。なんで帰ってきてくれないんだーって』
「う、ごめん……!」
『いえマフィは悪くないんですよ。私が会いたすぎなだけで……重いですか?』
「全然重くない! 俺の方が重い!」
『そうですか? マフィはいつもマフィですよ』
出来た子だ……不満を人にぶつけず抱え込むのが良いこととは言わないが、少なくともヘラって人に当たるマフィとは大違い。
「俺の方ばかり会いたい会いたいって言ってたからかな……アヤから言う機会奪ってたかも」
『いいんです。思ったことを口にする……という私たちの決め事をやらなかったのは私ですから』
マフィに言っても仕方なく、願っても会えるわけでもないから──寂しそうに言うアヤ。
誰を責めてもどうにもならない物理的な距離。そこを嘆いても栓無き事。彼女はそれをしっかり分かっている。
出来た子だ……
これで14歳。歳不相応すぎる。
しかし二位官家の次期当主ともなれば、聞き分けの良い子供というのはざらである。
『でも、あと半年切ってますし。折り返しと考えてるので……!』
長期休みを終えてからというもの、通話越しに聞く彼女の声にはワクワクがある。
今まではメンタルが終わってたせいで気付けなかったが、色々片付いたマフィはようやく他人の些細な変化に気付くことができていた。
アヤが嬉しそうだとこっちも嬉しい。
マフィも声を弾ませて学院の楽しいところを挙げていく。
普通なら会うことのない他家の令嬢とか、まったく知らない分野の授業とか。
意欲さえあれば新しいことをたくさん学べるのは、蝶よ花よと育てられてきた貴族令嬢にとって中々に良い刺激でもある。
あとは友達でも作ればもっと楽しい……アヤならまぁ普通に人当りも良いし困ることはないだろう。二位官家という立場もあるから人も寄ってくる。
「(俺もアヤが入学する頃には……いや、間に合わなくても絶対薬を作って、全部終わらせよう)」
ここからハッピーエンドに向かう道があるんですか!?
ある。
妊娠と出産は隠し通せるとして、進展のあったこの勢いで薬を開発し、卒業までに関係を持った生徒とのあれこれを清算する。
生やす薬が出来ればそれでよし。晴れて婿入りとして結婚できる。
薬のせいで生えちゃった大作戦である。
この国ではふたなり同士の結婚を禁じていない。キリーネヤの両親もそうだし。どっちが父親でも片方が産めるのだ。
もし薬が出来なければ最後の手段としてアヤと婚前交渉。
女として抱かれることに慣れた今、幼馴染を誘惑して「デキちゃった♡」するのは容易いだろう。
マフィ的にはぶっちゃけそれを期待しないでもない。
これは出産後なので来年の長期休み以降になる。
どう転んでもホウジョウ家入りは確実!
なるほど完璧な作戦っスね~~~っ!
楽しい時間というのはあっという間。
気付けばそろそろおねむの時間。
そんな時にコンコンコンと水を差すノックが扉から。「マフィ、少しいいかな?」
「あ、ごめんそろそろ切る」
『確かにいい時間ですし、寝ましょうか。また学院のこと教えてくださいね』
「うん。愛してるよアヤ」
『はいっ。私も愛してます、マフィ』
石から光が消え、通話が終わったことを確認。
同時に「はーい」と扉の方へ行き、訪ねてきたジャスリンを迎える。
「どうしました?」
「遅くにごめんね、どうしてもこれを見てほしくて」
「これは?」
「セアイローズとキシケの葉、サムサの髄液に白ソウサの皮、あとナコウユリの根と茎……その他20の材料を組み合わせたものだよ」
ジャスリンが持っていたのは錬術薬の入った小瓶だった。
挙げられたのはどれも薬の材料。
それも外傷の治療薬に関わるものだ。
「傷薬……?」
「いいや、再生薬だ」
「再生?」
「失った部位を取り戻すための薬だよ」
「えっ!」
マジの再生じゃん。
本人曰く、まだ中級眷属による動物実験だけで人体による試験はまだだが、これを飲めば欠損した体の一部が元に戻るという。
いまだ開発されていなかった薬、つまり完全なる新薬である。
「もしかしてリンリン・ブライドの仕事ってやつです?」
「そうだね。これでまた正体不明の錬術薬師が歴史に残る画期的な薬を発明した」
「自分で言うんだ……」
「大事なのはそこじゃなくてね」──馴れ馴れしい右手がマフィの頭に乗り、さすさす。
いきなり撫でられても狐は普通に受け入れている。
「コレが君の望む薬への手掛かりになるんじゃないかと思って」
マフィが望む薬……そう、チンコを生やす薬だ。
今さらそんな物必要か? と思っちゃうくらいの堕ちっぷりを披露する狐は、まだ諦めていない。
というか諦めてたら錬術薬研究会なんてとっくに辞めてる。
「これが!?」
「あくまで手がかり、だよ」
ジャスリン曰く、存在しない器官を作るのは難しい。それこそ神の御業だ。
なので様々なアプローチを考え、行きついた先が『失った部位を取り戻す薬の開発』である。
これだけでとんでもない発明だし、治療薬の完成形と言ってもいい歴史的偉業だ。
だがあくまでとっかかり。
求めるのは『元々存在しない部位を生み出すこと』なのだから。
「ボクが思うに、キミの望みは叶いそうな気がする」
目的の薬ではないものの、目的に対してかなり進展があったと言ってもいいだろう。
天才錬術薬師様様である。
「すっげー……」
「
返答に困る言い方はやめてほしい。
「ところで、さっき話し声がしたけど……キミひとりかい?」
「あ、聞こえてました?」
「独り言にしては不自然だったからね」
別に王女相手に隠すことでもないので、マフィは「これです」と机に置いたフォンクリスタルを持ってくる。
かくかくしかじか。
プルミリアが長を務める技開で父が働いているところから説明し、遠く離れた相手と話せる石を誕生日祝いにくれたことも話した。
「へぇ……ということは家族と?」
「いえ、アヤ…………婚約者と」
アヤという名前を出した途端にマフィの中に芽生える罪悪感。
言い淀んだ狐の様子を察し、ジャスリンはなるほどと掌大の石を見る。
「便利だね……これがあれば手紙なんていらなくなるかも」
「多分なりますよ」
手に収まる板で世界と繋がり誰とでも話せた前世を思い出すマフィ。超久しぶりの転生者要素。
「でも本当に大切なこととかは手紙を使うから……手紙がこの世からなくなるってことはないと思いますけど」
少なくともマフィが生きてる間はそういうことにはならないだろう。
そもそも神具という便利道具がある以上、電気とかが発明されるのかも遅れるだろうし。
ここで重要なのは、NTR竿役適正がありすぎるジャスリンが『いつでもアヤと話せる道具がある』と知ったことだ。
伏線というか前振りpart2である。
休学も明け、少しの休みボケを抱えながらマフィは通学を再開。
キリーネヤとメロリィは変わらずマフィと一緒にいてくれて、授業も錬術薬もチン道もいつも通り。
なんてことのない日常が戻ってきた。
──などと、その気になっていたマフィの姿はお笑いだったぜ。
「ジャスリン様、まだ、その……戻りませんか?」
「ずいぶんと直球だね。そんなに恋しくなったのかい?」
「そ、そういうわけじゃ……!」
なんか色っぽい会話だ。実際色事に関する会話だ。
調剤器具が並ぶクラブルームですべきではない。
前にもジャスリンが手を出さないという状況はあった。長期休み後半でのことだ。
今回は彼女が発情期明けで娘がうんともすんとも言わない状態だが、だいたい同じである。
マフィがちょっとムラムラしてるのも同じだ。
種を注がれ身籠るまでいった相手の近くというのは、マフィにとってドキドキとムラムラが混在する場所でもある。
狼殿下が常に纏う香水の香り、その中にある体臭……そこにいるだけでも嗅げてしまうのは毒だ。
雌としての部分が完全屈服した今、こうして遠回しにおねだり狐と化してしまうのも無理はないのだ。
「単純に計算しても今週いっぱいは、ね……来週また抱いてあげるから」
「べっ別に抱かれたいわけじゃないんですけど!?」
こちとら男ですけど!? 『元』が付くうえに自覚すら一欠片くらいしか残ってませんけど!?
認めよう。マフィはムラムラしている。
孕ませた方は勝手にロング賢者タイムになっているけど、こっちには賢者タイムなど訪れない。
正直に言うと今すぐにでも股の空白を埋めたい。
もちろん……もちろんと言えてしまうのが悲しいが、マフィとてオナニーで発散はしている。
だがやっぱり指や道具では満たされないのだ。これも長期休みの時と同じ。
マフィの体はすっかり誰かと繋がることに慣れてしまい、それを求めるようになっている。
なによりも、心もまた『誰かと繋がる』ことへのハードルが下がり、求めるようになってしまった。
メイドとか妹とか先輩とか殿下のせいです。
ともあれジャスリンは頼れない。
指だけ貸してもらっても意味がない。勃たないモノも同様に。
ならどうするか?
手っ取り早い人物がいる。
マフィは翌日の昼休み、さっそく声をかける。
「あ……あらモフテイル三位官令嬢……な、何用かしら……?」
同じ三位官令嬢、豹族のイリーゼ・ターカビーシャである。
今日も3人くらいの取り巻きと一緒に行動している、メロリィ曰く悪役令嬢ムーブ。
にしても覇気がない。いや声をかけるまではあった。でも目が合った途端に逸らされ、扇子で口元を隠された。
普段なら秘書課の皆さんみたいに「あーらモフテイル三位官令じょ~~う?」とか言ってくるのに。
「実は同じ三位官家同士、ちょっと話があって……いいかな?」
ちょっとツラ貸せや、サシでな。という意味である。
イリーゼの取り巻きはドキリとした。
モフテイル三位官令嬢ってこんなんだった……?
こんな柔らかくて色っぽい笑い方をするお方だったかしら……?
確かに上半期の途中から雰囲気が変になっていたけれど……
「よ、よろしくてよ。皆さん、また教室で」
「え、ええ……」「ごゆっくり……」
見送られてやって来たのは、空き教室。
デカい城なので使われてない部屋くらいはある。前にジャスリンから聞いた『人が来ないヤリスポット』だ。
当の本人は廊下でおっぱじめてマフィに見つかったけど。
「な、なんですの? 私のお昼を邪魔するからには相当なご用が──」
イリーゼにとってマフィはライバル(過去形)であり童貞卒業の相手でありセフレ(現在進行形)である。
まさかまたあの快楽が味わえるのか……? という期待と、いやいや普通の用事かもしれないし……という予防線。
そんな葛藤を吹き飛ばすように扇子を持つ手が狐に掴まれる。
「また……いい、か?」
狐が発する雰囲気は限りなく淫ら。
まさか期待通りになるなんて!と思った内心を隠しつつ、イリーゼは少しキョドりながら目を合わせ……
「い……いいですわよ」
「じゃあ──」
「こ、ここで!? ですの!?」
「昼休みが終わるまで、いいよな?」
「いや、あの、お風呂とか!」
「どこにあるんだよ」
一度目に加えて二度目の行為もまた身を清めないまま。
どっちも女の子なので甘い匂いしかしません。
「あれ…………期待してた?」
「そそっそんなわけありませんわ!」
スカートに手を入れ、期待でビンビンだった豹ペニスを触る様は百戦錬磨の娼婦のよう。
この疼きを鎮めるためなら娼婦にもなろう。
「それよりっ、あなた……またこんなことして……!」
アヤどころかジャスリンにも不義理だけど大丈夫か? なんて今さらだ。
マフィには最強の呪文がある。
「だって、どうしようもないじゃんか……」
こういう身体になったのは、どうしようもないから。
イリーゼには失礼な話だが、彼女は手頃なおやつみたいなものだ。
後腐れのないセフレは気軽に手を出せる。
チンポの大きさもちょうどいいし、付き合ってくれるけど口外しないくらいには常識もある。
お互い気持ちよくてwin-win。
椅子に座ったイリーゼの上に、マフィも腰を下ろす。
「んっ……♡ 入ってきた……ぁっ♡」
「あ、また、ナマ……♡」
「気にすんなって♡ んっ、あっ♡♡ そこ、お腹の方、あたるっ♡♡」
一応鍵は閉めたけど誰かが廊下を通りがからないとも限らない。
互いに声を抑えた密着対面座位。
制服も脱がず、互いに下着をずらしただけの抽挿はひどく暑く、ひどく気持ちいい。
反った陰茎はマフィの膣の前側をゾリゾリ刺激し、カリが引っかかる度にどちらも嬌声をあげる。
「くっ、激しっ……♡ で、出ます、わ……♡♡」
「もう? また早いな~♡」
「っ、うるさ、い、っく……ぅっ♡♡♡」
当たり前のように中出し。
孕み済みの子宮で妊娠することもなく、何の気兼ねもなく子種の熱さを体内に感じられる。
「あーあ、また出した♡♡」
「も、もう一回……!」
イリーゼの絶倫豹チンポはまだ硬い。
抜かずの連戦など容易い。
昼休み中に何発出すかは彼女の理性次第だが、放課後のチン道に影響を及ぼさない程度に……
「(ほんっと、なんなの、このっ……うにょうにょっ♡ 何発でも、ううっ……♡♡)」
……影響があるかもしれない。
一方マフィはまた早漏チンポが射精したのを感じ取り、お腹の奥にじんわり広がる熱に恍惚とした表情。
内心でも笑みを浮かべながら次の射精を待つ淫乱狐であった。
■TIPS 中級眷属
中級眷属とは「自分たちと同じものの、ヒト型をとっていない=神の姿を模していない」という者たち
つまり動物。この国には普通に犬や猫といった動物がいるし、家畜やペットも存在する
神国カミガリでは
上級眷属がケモミミと尻尾を持つ人間
中級眷属が動物
下級眷属がスライムなどの非知能生物
としている
どれも神々の被造物であるという認識
余談だが上級眷属は哺乳類の耳と尻尾を持つ者しかいない