※この作品はR-18です。

ケモミミ貴族令嬢にTS転生したら、ふたなりたちに玩具にされた   作:ぐらんぐらん

77 / 86
77 小は大を兼ねない

 ひとしきり搾り取ると、アヤは少しだけ発情の波が引いたのか言葉を取り戻していた。

 

 気付けばかなりの量を射精したらしい。シーツにはしっかりと子種の匂いが染みついている。

 だがマフィの子宮には一滴たりとて入っていない。

 なにせずっと上になっていたのだから、アヤがいくら短小ぴゅっぴゅ射精しても届かないのだ。

 

 哀れな精子たちは重力に従ってぜーんぶ隙間から落ち、シーツを汚した次第。

 

 

「あ、ああああ…………わ、私はなにを……!」

 

 そして訪れるつかの間の賢者タイム。

 愛しの婚約者で童貞卒業したアヤだが、その嬉しさや余韻に浸れるわけもなし。

 真面目な彼女にとって、マフィを穢してしまったことはパング神に弓引くに等しい。

 

 いくら相手から誘ってきてリードしてきたとはいえ、ホウジョウ家のふたなりとしてやってはいけないことをした。

 

 こんなはずではなく、結婚してからちゃんとした形で結ばれるはずだったのに。

 

 今度は別の意味でマフィの顔を見れなくてシーツを被る。

 もちろん汚れた方じゃなくてさっき投げ捨てたやつ。

 

 

 アヤは真面目な子だ。

 

 幼い頃より格式高い二位官家の次期当主として教育を受け、厳粛に厳格に……色々と「厳」なホウジョウ家、ひいてはパング族二位官家として申し分ない逸材に育った。

 

 一方でマフィへの愛情は本物であり、幼馴染としてではなく恋もしている。

 婚約者に明かしている言葉以上に、本人は大きな感情を持っているのだ。

 

 だから余計にこんな形になったことに、自分で自分に怒っている。

 

 同時に、誰かが自分を叱る幻覚も見る。

 母か、家庭教師か、相手はよく分からない。彼女らがごちゃ混ぜになった概念じみた人間の声が聞こえてきそうだ。

 

 えっちなのはいけないことで、えっちな人間になるのもいけないこと。

 

 そしてなによりも誰よりも……マフィに幻滅されて嫌われたらどうしようと考えている。

 

 

 当のハチミツ狐は、自分の膣口や内股を濡らしている精液を指で掬って、心の中で焦っていた。

 

「(こ、これじゃ子供がデキない……)」

 

 量の方は発情期ブーストもあってコップがいっぱいになるくらいには出ている。

 しかし質が……

 

 マフィにとって精液とは、肌にへばりついたら落ちず、指で摘まめて歯で噛めるものだ。

 

 こんな米研ぎ汁じゃ孕むことはできない。

 まず子宮に入ってないし。

 

 とりあえずなけなしの神力を使い、股周りを綺麗にしておく。

 

「(こうなったら……)」

 

 とにかく精子を子宮に入れなければ。

 こんな頼りない精液でも卵子と出会えば受精着床させてくれるはずだ。 

 

 そのためにはどうすればいいか、答えは単純。

 

 重力に負けて膣から滴り落ちたのならば、逆に重力を利用すればいい。

 つまりアヤが上になってマフィが下になる、そういう体位にするしかない。

 

「アヤ」

「っ……」

 

 アヤはそんなマフィの心情を知らず、マフィもアヤの心情など露知らず……

 

 呼ばれてビクッとなった桜狐の隠れるシーツの中に、もうひとり入り込む。

 

「マフィ、近……っ! ンムッ……!」

「ん……ちゅっ♡」

 

 発情期というのは厄介だ。

 波が収まっても外的要因で簡単にぶり返す。

 マフィならチンポを眼前に突きつけられたりマンほじされたりすれば簡単に発情リターンだった。

 

 セックス直後の、それも物足りなさからくる性欲の余韻を振り撒くビッチ狐と同じシーツにくるまって間近にフェロモンを浴び、キスなんかしてしまえば……先ほどまで童貞だったアヤの本能がまた騒ぎ出す。

 

「あ……ま、また……! だめ、マフィ、だめぇ……っ♡」

「いいんだよ、アヤ。全部ちょうだい」

 

 ハチミツのような甘ったるい誘惑ボイスに切実な思いを隠しながら、アヤの細い体に絡みつく。

 

 愛する婚約者の色仕掛けにアヤの目はグルグルとなり、再びガバッと獣に。

 

「マフィっ、おねがいしましゅっ♡ また、さっきのっ♡♡」

「うん……今度はアヤからシてみよっか。俺のこと好きにしていいから……♡」

 

 ベッドに仰向けになり、足を広げてくぱぁする様はもはやテンプレ概念じみている。

 しかしいざこんなことをされたら、据え膳食わぬはふたなりの恥。

 

「うん、もう少し下……そう、そこ、腰、前に出して……入ってる、よな?」

「は、はいっ♡ ぜんぶ入って……♡ マフィ、動き、たいぃ……♡」

「あ、そ……そっか……いいよ、いっぱい気持ちよくなって♡」

 

 

 

□□□□□

 

 

 

 アヤはマフィより小柄だ。

 正常位になれば彼女の顎がいい感じにおっぱいの谷間に挟まる。

 

「まふぃ♡ きもちっ……!♡♡ またでちゃ、出ちゃうぅぅっ゛♡♡」

 

 正直、気持ちいいかと言われればマフィは言葉を濁す。

 

 股から腹にかけて串刺しにされてるようなミッチミチでゴリゴリなハード交尾に比べれば、今やってることなんておままごとだ。

 

 腰振りはヘコヘコで幼稚だし、精液の量も質も物足りない。

 

 それでも……自分の腕の中でアヤが理性を投げ捨てて乱れ狂う姿を見ると、あまりの可愛さに頬は緩み胸がキュンキュンする。

 トータルで考えれば悪い気分ではない。

 

「すきっ♡♡ マフィ、だいしゅきぃっ♡♡」

「っ……♡ 俺も好きだよ♡ 出してっ、いっぱい♡ 妊娠させてっ♡♡」

「にんし……こど、も……つくる、ぅ……!♡♡」

 

 アヤのキャラ崩壊がすさまじい。これが発情期だ。

 

 メスなら子供を身籠りたい、オスなら子供を孕ませたい。

 そういう欲求に忠実になり、相手がいれば現実のものとなる。

 

 

 

 その日、疲れ切ったアヤのギブアップで長い長い交尾は終わった。

 

 賢者タイムとなった彼女にキスをしながら、マフィは「俺もここで寝泊まりする」と言い出す。

 アヤは当然断固拒否。

 けど誘惑されたら体力が尽きていても頭がバカになり……グルグル目で押し切られた。

 

 学院側も断固拒否……したわけではない。

 

 相手は二位官家と三位官家、下手に「はぁ? 学生の身分で発情期に密室でふたりきり~? お前ら風紀終わってんの?」とか言ったら教職員の首が飛びかねない。

「え……そっすか、まぁそっちがいいならこっちもとやかく言いませんけど……」くらいだ。

 

 

 

□□□□□

 

 

 

 前に妊娠した時と違い、アヤのうっす~い精子では1日2日では当たらない。

 

 密室でふたりきり……来る日も来る日もアヤを誘惑し、食事と睡眠以外のほとんどをセックスに費やした。

 

 相も変わらず深イキとは無縁の交尾ごっこみたいな雑魚セックス。

 本能のままに種付けプレスしてきたり、お尻にしがみついてバックヘコヘコだったり……

 

 いつものお利口さんを窓から投げ捨てたアヤの姿が可愛すぎて、マフィは何回か鼻血を流した。

 

 そんな生活を2週間、マフィにとっては半ば作業じみてきた交尾月間は唐突に終わりを告げる。

 

「あ……」

 

 行為の途中、アヤが止まった。スイッチを切ったようにピタッと。

 

「アヤ?」

「あ、あああああ……! ああああぁぁぁぁ…………!」

 

 賢者タイムってこんな風にいきなり来るものだったっけ? と思い出せない前世の記憶を手繰ろうとし、思い至る。

 手が自ずと自身の下腹部をさすった。

 

「そっか……デキたんだ……」

 

 ふたなりは自分の精子が卵子とくっついて着床すれば発情期が終わる。

 つまりマフィは今この瞬間にアヤの子供を身籠った。

 

 真っ先に出てきた感想は「やっとか」。

 もちろん口にすることはしない。

 

 雑魚精子とはいえしっかりメスを孕ませることができたらしい。

 

 ちなみに発情期時に種付けに半月も要するのは平均よりもかなり長い。

 普通ならジャスリンのように即日、もしくは数日で済む。

 

 つまりまぁ……そういうことだ。

 

 もし発情期の無い世界だったら不妊治療のお世話になっていたかもしれない。

 

 

 賢者タイムが来るたびに「私はなんてことを……」と沈んではマフィに誘惑されてバカになっていたアヤも、もうバカになれない。

 

 婚約者に手を出し、あまつさえ学生の身で子供を孕ませてしまった。

 アヤの顔は人でも殺したかのように「やってしまった」感でいっぱい。

 真面目で責任感が強い彼女が、そんな己から最も遠い行動をとったのだ。無理もない。

 

 世が世なら切腹してたかも。

 

 そんなアヤにマフィはゆっくりと、力強く抱き着く。

 

「嬉しい……アヤの子供、やっと授かれた」

 

 まるで長期間の妊活後のような清々しい笑顔。

 愛はあっても快楽の無いセックスだけをする2週間はさすがにちょっとしんどかったようだ。

 

「嬉しいって……私は、やってはいけないことを……婚前に、こんな……」

「アヤは悪くないよ」

 

 マフィ子が悪いんだよ。

 れな子も悪いよ。比名子はそこまで悪くないよ。

 

「俺は最初からそのつもりで来たから」

「っ、そのつもりって、どうして……」

 

 アヤの疑問に答えるのは、抱擁と同じくらい優しいキス。

 

「好きだから、我慢できなかった……」

「っ……!」

 

「そんなことで」──と言いかけて、アヤは俯く。

 

 マフィからの気持ちは、これまでの性行為でも、今のキスでも痛いほど胸に届いている。

 しかしホウジョウ家で育ったアヤにとって、婚前交渉はご法度。

 

 好きだから~とか、本来なら"そんなことで"と言うべきだ。

 

 なのに言えなかった。

 

「でも、もしアヤを傷つけちゃったら……ごめんな」

 

 肩にハチミツ色の頭が乗り、首が狐耳でくすぐったい。

 アヤは怒れなくなった。

 

 マフィからの好意が大きくて嬉しくて、「そんなこと」と一蹴するなんてとてもできないから。

 

「傷付くわけがありません……むしろ傷つけてしまったのは私の方で……」

「俺が望んだことで、どうやって俺が傷つくんだよ。言っただろ、アヤとの子供がデキて嬉しいって」

「子供……」

 

 身籠った女の表情は、彼女の言葉通りに喜色に満ちている。

 次に彼女を下腹部を見て、アヤは顔を赤らめる。

 

「アヤも、アヤの家もこういうのには良い顔しないってのは分かってる……でも、言ってほしい」

 

 マフィは綺麗な桜色の髪をひと房手にとり、撫でる。

 

「俺との子供がデキて嬉しい、って」

 

 

 アヤは雷に打たれたように目を見開く。

 

 もしかしてマフィを不安にさせたのだろうか。

 誘ってきたとはいえ、発情期だったとはいえ、手を出してしまったのは自分。

 

 これからお腹を大きくするのも、お腹を痛めるのもマフィだ。

 パング族であるホウジョウ家の厳格さも知っていながら行動に移したのがマフィだ。

 

 そうまでして自分との子供を欲しがった彼女を不安にさせるなんて、あってはならない。

 

 そうまでして自分との子供を欲しがった彼女の思いが、嬉しくないわけがない。

 

 

「私も……嬉しいです」

「ほんとに? 言わせた感あるけど……」

「嬉しいですよ! 本当はもっとちゃんとした場でって思ってたから、こんな過ちみたいな形でデキたのが情けないだけで!」

「あははっ、じゃあさ、っと」

「わっ!?」

 

 抱き着いたままマフィがベッドに体を沈め、アヤも引っ張られる。

 

「2人目は、もっとちゃんとした場で作ろ?」

 

 無邪気に笑う様にドキドキしないふたなりはいない。

 こんな可愛い子が自分に子作りを迫り、デキたことに満面の笑みで喜ぶだなんて……ふたなりにとって夢のような相手だ。

 アヤだって「マフィが婚約者でよかった」という下品な心を抱かずにはいられない。

 

 これが『今までの爛れた性体験をうやむやにするための既成事実作り』でなければ完璧で究極の純愛ヒロインだっただろう。

 

「ところで……ずっと気になっていたんですが、マフィのその……胸から出てるのって……」

「あ、これ? うん母乳」

「なっ、なんで母乳が!? 妊娠したからですか!? いやする前から出てましたよね!?」

「なんかそういう体質みたい(大嘘)……飲む?」

「えっ……!」

 

 いかに賢者タイムといえど、おっぱいと母乳を求めるのは人間の本能だろうか。

 

 アヤは母乳が甘くてさらっとした味なのだと知った。

 

 

 

□□□□□

 

 

 

 ホウジョウ家への釈明は「責任とりますから!」とアヤがすることになった。

 

 相手は襲われ目的で部屋に侵入したとはいえ、発情期である自分が襲ったことに変わりはない。ふたなりとしての甲斐性ってやつだとか。

 

 なのでマフィは「あいつ学生の内から子作りしてるわ」という周囲の目に晒されるだけでいい。

 島という閉じた世界の口さがない者たちにとって、学生妊娠はたまにあることながらも恰好の噂の種だ。

 それが二位官家と三位官家という高位貴族のものであればなおさら。

 

 視線の中には「ラブラブでいいね~」もあれば「なんてはしたない……」もある。

 

 好奇の視線というのは浴びていて気持ちのいいものではないが、マフィにとってはどうでもよかった。

 

 なにせようやくアヤとの子供がデキて、嫁入りするにあたっての心配事が消えたのだから。

 

 もう非処女を隠す必要もない。

 ホウジョウ家やモフテイル家(主に母)からお咎めがあるかもしれないけど、子供がデキたくらいで婚約解消になんてならない。むしろ責任を取るために絶対結婚できる。

 

 未来は明るいのだ。わっはっは。

 

 

 

 復学して数日後、久しぶりに呼び出された階段の踊り場で、赤毛姉妹のカリ高デカチンポを見て「へっ♡ へっ♡」と犬のように呼吸を荒くし、犬のように舌を垂らし、犬のように媚びる。

 それがメス堕ちしきった元男の姿である。

 

 なんで念願のアヤとの子供がデキてもこうなってるかって?

 そりゃマフィがこうなっちゃったからだ。

 

 これはマフィが最低のビッチ狐になった物語だ。

 最高のヒーローになる方の物語は最終章毎回ボロ泣きしたし最終回も泣いちゃった……話を戻そう。

 

 子宮押し潰しや腹ボコの失神アクメに慣れ切ったビッチ狐にとって、この2週間は生殺しだった。

 

 足りない、足りない。

 愛する者とのセックスではお腹の疼きを癒すに足りなかった。

 

 だって小さかったし……

 

 セックスは愛する人と~っていうのは半分嘘だ。

 確かに心は満たされる。アヤとの行為もそうだった。

 

 でも体は満たされない。どれだけ愛してても心と体はどこかで意見を違える。

 

 もちろん心が勝って愛する人一筋になる女もいる。

 たとえ体が勝ったとしても、不貞なんて早々にやめる女もいる。

 それが正しくて、あるべき姿だ。

 

 しかしねぇ、君……マフィとしては心が体に勝った試しがないのだから……

 

 要するに欲求不満。

 

 NTRあるあるだ。一度は彼氏や夫と行為をするも最終的に竿役に靡く寝取られ女がみんな通ってきた道だ。

 

「アヤちー本当に発情期終わってたし、やっぱそういうことだよねー?」

「噂になってるー……」

 

 ニヤニヤしながら頬にイチモツをペチペチするアンジーとジェシカ。

 

 見下ろされるマフィは目にハートを浮かべて頷く。

 

「う、うん……その、アヤの子供……デキた……♡」

「あははっ、ラブラブー! おめでとー!」

「おめでとー」

「お祝いにぃー……チンポ舐めていいよー!♡」

「いいよー♡」

 

「待て」から「よし」になるや否や、犬のような狐はがっつくように2本のチンポにお口奉仕を始める。

 

 アヤのモノでは決して味わえなかった口内を圧迫される感じ、喉奥まで突っ込まれる感じ。

 そんなに長く離れていなかったのに久しぶりに感じる。

 

 よくしゃぶる!

 

 これがオスに支配されるということ。

 凶悪な巨根で好き勝手玩具にされるのがメスとしての悦び。

 

 微温(ヌル)いセックスで欲求不満になっていたマフィの体はそれを思い出し、床に愛液溜まりを作るほどに興奮していた。




■TIPS 学生妊娠

発情期があり、一部の高位貴族が割と好き勝手している学院ではたまに妊娠が発覚する生徒もいる
学院としては家の事情に踏み込まないためという名目でスルー
それぞれの実家に報告が行くこともない

というかブリュンヒルデみたいに孕ませた女生徒を連れて歩くチュラント族のような輩もいるので、さほど重くは受け止められない
いちいち気にしてたらクレームが飛んできそうだから
公的機関でも藪をつつきたくないのだ

そのため学院は「デキないようにする」ではなく「デキちゃった後のケア」を行っている
マフィがジャスリンの子を身籠った時は公表できないから使わなかったが、実は産休学という制度も存在する
今回も出産は卒業後になるので使わない
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。