重甲機兵セリアス×変異少女 コラボ特別編 ~新たなる侵略者と新興国~ 作:黒瀬夜明 リベイク
下を向いたまま口を閉ざしたアインに、変異少女はゆっくりと近づいてきた。アインの表情は何処か悔しさを含んでいるようだったが、変異少女はアインの心境に気づく素振りも見せず、アインと視線の高さを合わせた。
「じゃあ早速、貴女を変異少女にするわね♡」
淫靡な笑みを向けてくる変異少女に、アインは唐突に尋ねた。
「ねぇ、1つ聞いていい?」
「ん?なにかしら」
「…変異少女になったら、人間だった時の記憶は失われるの?」
変異少女は最初、アインの言葉の意味が分からなかった。エルザたちを変異少女にした時には考えもしなかったから、意外だ。と思ったのだ。だがやがて、変異少女はアインの発した言葉の意味を理解した。
「変異少女になったら、人間だった時の記憶は辛いものになる。そう思っているの?」
アインは悔しそうに首を縦に振った。軍人としてこの身を国に捧げた自分が、国を裏切り、守るべき国民をこれからは「餌」として扱うことになるのだ。変異少女には理解しがたかったが、記憶を消すことくらいは出来る。アインの望みを1つくらいは叶えてやろうと、変異少女は思った。
「分かったわ。記憶を消すくらいなら、やってあげる」
その言葉を聞いたアインは顔を上げた。とても驚いた様子だったが、そこには少しだけ喜びが含まれているように見えた。
「本当にそんなことが出来るの?」
「ええ。記憶を引き継いだり、改竄したりできるのだもの。消すことなんか造作もないわ」
「……ありがとう」
アインは小さな声で感謝を述べた。それを聞いた変異少女は小さく笑みを浮かべ、ゆっくりと立ち上がった。
「それじゃあ、始めるわよ……ンンッ♡」
立ち上がった変異少女は突然力みだすと、変異少女の秘所から透明な汁が吐き出された。それと同時に秘所から、先端が注射針の様に尖っている触手が変異少女の愛液を纏いながら姿を現した。窓から差し込んでくる陽光に照らされ、その触手は光り輝いているように見えた。アインは変異少女の秘所から伸び出た触手を凝視しながら尋ねた。
「そ、それはなんなの?」
すると変異少女は昔話を話し始めた。
「ここに来る前に捕食した惑星にはね、幼体から成体へと成長をする為に幼体時の細胞を全て液状化させて、成体の細胞へと作り変える人型の生命体が暮らしていたのよ。その生命体たちは、液状化させた体細胞が無くならないように、自身の表皮から分泌した「殻」で全身を包んでいたわ。それを、私も取り入れたって訳♡」
「……まるでこの星に生息している虫が、幼虫が成虫になる為に「サナギ」になるみたいね。少し気味が悪いわ」
「でもそこにいる
そこまで言った変異少女は、アインの返答も待たずに触手の先に付いた針をアインの首に突き立てた。アグッ!と針を突き刺された痛みに声を上げるアイン。すると変異少女の秘所から伸び出た触手から、液状の何かが送り込まれてきた。触手の胴体が波打つように蠢いている。
「な、なにこれぇ!?」
その液体がアインの体内へと注入されていく。止めどなく注入されてくるその液体は、アインの血流に乗って全身へと運ばれていく。やがてアインは、身体の内側から熱いものを感じ始めた。
「か、身体が、熱いぃ!内側からどんどん広がってぇ!」
アインはやがて全身から汗を拭き始めた。汗の量はどんどん増していき、やがてそれは黄土色をした粘液の様になっていった。アインはもがく様に身体をくねらせていたが、やがてその動きは鈍くなっていく。
「うふふ♡じゃあ今から、記憶を吸い取ってあげるわね♡」
するとアインの首に刺さった触手が、今度はアインの体内から何かを吸い上げ始めた。先程変異少女の胎内から注入されたのと同じ液状のような物が今度は変異少女の秘所へと入って行く。
「ンッ♡……へぇ、貴女って結構努力家だったのね。今まで相当頑張ってきた事が、私の
変異少女が秘所に吸い上げていたのは、アインの記憶を液状化した物だった。アインの記憶を綺麗さっぱり消す。それが変異少女がアインに出来るせめてもの手向けだった。そしてアインの記憶を全て吸いきった触手はアインの首から抜かれると、ゆっくりと変異少女の膣内へと戻っていった。その時には既に、アインの全身は黄土色の粘液に覆い尽くされ、粘液は次第に硬い「殻」へと変異していった。「殻」に覆われ、「サナギ」のようになったアインは両足を内股にして、右手を変異少女へと伸ばしながら屈んだ姿勢で完全に動きを止めていた。
「うふっ♡目を覚ます時が楽しみね、アイン♡」
変異少女は淫靡に笑った。
それから1時間ほどが経った時だった。「サナギ」となったアインが僅かに動いたのだ。
「いよいよ誕生の時ね♡」
変異少女は、これまでさんざん産んできた肉塊卵から、模倣体たちが誕生してくる時と全く同じ笑みを浮かべた。「アインのサナギ」は段々と動きを活発化させていき、遂にはアインの背中だった場所にひびが入った。そのひびは段々、背中全体に広がっていくと、やがてバキッ!という音を立て背中が割れた。そしてその割れ目から、白く濁った膜を纏った「何か」がゆっくりと姿を現し始めた。膜を纏った「何か」はゆっくりと殻から抜け出そうと、まるで身体を仰け反るように後ろへ後ろへと移動していった。そして―――
バシュゥッ!!
という音を上げて、膜は破裂した。膜を破って、その内側から姿を現したのは、ピンク色に染まった左右真ん中で別れた前髪とワイドロングヘアーの全裸の少女だった。両腕を大きく広げて「アインのサナギ」から姿を現した少女の全身は、透明な粘液が纏わりついて光を反射していた。やがて「アインのサナギ」から姿を現した少女の眼がゆっくりと開かれた。少女の髪と同じ、ピンク色に染まった瞳だ。少女はその目を周囲に巡らせて辺りを見回した。するとすぐ傍に、自分とよく似た姿の少女、変異少女がやって来た。視線が重なった少女に、変異少女は尋ねる。
「おはよう、気分はどうかしら?」
「アインのサナギ」から現れた少女は、少しの間、変異少女の顔を茫然と眺めていたが、やがて「アインのサナギ」の割れ目から、自らの下半身を引き抜いた。糸を引く透明な粘液をたっぷりと全身に纏わりつかせ、ネチャァ…という卑猥な水音をたてて、その少女は「アインのサナギ」から完全に抜け出し、床に足をついた。
「ふふっ♡聞かなくても分かってるでしょ?」
「うふふ♡そうね―――」
2人の変異少女は、淫靡な笑みを浮かべあっていた。
「さあ行きましょう、もう1人の私♡」
「…ああ、ちょっと待ってくれる……ンンッ♡」
そう言うと「アインのサナギから生まれた変異少女」は小さく力みだした。やがて―――
「ンッ♡」
小さな喘ぎ声をあげて、「アインのサナギから生まれた変異少女」は、自身の秘所から愛液でベトベトになった黒い靴を吐き出した。床に転がった黒い靴だったが、吐き出した本人は不思議そうにその靴を見つめるだけだった。変異少女が尋ねる。
「どうかしたの?」
「……いえ、何でもないわ」
そう言って2人の変異少女は、エルザやシィナたちを伴ってその場を後にした。その場に残された「アインの靴」にはもはや、誰も見向きもしなかった。