呪いで獣耳娘にTSした親友の冒険者と色々あって結ばれる話 作:うきつねこ
「ぐっ・・・」
妖狐の無数の尻尾に空中で四肢を絡め取られた獣耳少女キヨヒコがうめき、その手からナイフが地面に落ち、音を立てる。
勝負は一瞬でついていた。
その敏捷性で一気に距離を詰めたキヨヒコに、妖狐は束ねた尻尾を打ち下ろす。
キヨヒコはすんでのところで横に跳ねて機敏に躱した、かに見えた。しかし、妖力をまとった尻尾の一撃は、地面を吹き飛ばし、衝撃波となってキヨヒコを襲う。
かつての屈強な戦士キヨヒコであれば、余裕で耐えられただろう。しかし今の獣耳少女キヨヒコは軽々と吹き飛ばされた。どんなに身軽な者でも空中では自由に動けない。その瞬間、妖狐の別の尻尾がキヨヒコを絡め取ったのだ。
「やはりその姿では、ワシにかなうわけもなかったのう」
妖狐はさらに別の尻尾を一閃。キヨヒコが腰にぶら下げていたポーチがすべて落ちる。中の『脱出の宝珠』はもう使えない。
黄金の瞳を輝かせた妖狐はペロリと舌なめずりをしながら言った。
「これでもう逃げられぬのう。さて、ゆっくりと楽しませてもらうかのう」
発光する壁の光に照らされて、獣耳娘の白い肢体が踊る。彼女は全ての服を剥がれ、生まれたままの姿で全身を妖狐の尻尾でなで回されていた。その身体は自分の物とも妖狐のそれとも分からない体液にまみれ、妖狐の尻尾が動く度に口元から「っ♡」と艶のある声が漏れ、手足をくねらせる。
それが続いてしばらくの後、獣耳娘は大きく身体をけいれんさせながら、小動物の悲鳴のような声を上げる。絶頂に達したのだ。
「はぁ・・・♡」
息を荒げながら名残惜しそうな声を上げるキヨヒコ。
その目は定まらず、四肢は脱力し、時々ピクリピクリと動くのみだ。
「大分素直になってきたようじゃの」
妖狐は尻尾をたぐり、キヨヒコを自分の身体の目の前まで引き寄せる。そして、ペロリと舌なめずりをしてから、キヨヒコの薄い唇を奪った。
「!?・・・っ♡」
突然口を塞がれ目を見開いて困惑するキヨヒコ。しかし、その目は次第にトロンとして快楽で焦点を失っていく。それどころか、自然とキヨヒコの手は相手を求めるように妖狐の首に回される。そして、キヨヒコの両脚もねだるように妖狐の腰へと絡みついていた。
「ふふっ♡ういやつよ。そのように催促せずともすぐにまたイかせてや…」
その瞬間だった。
「『雷縛』(サンダーバインド)」
キヨヒコがつぶやくや否や、首元のチョーカーが激しく光を放ち、その光がまるで蛇のように妖狐を巻き込みながらその全身を縛り上げる。
「がぁっ…なっにをぉぉ!」
『雷縛の首輪』。密着した相手に強烈な電撃を放ち、身動きを取れなくするマジックアイテムだ。
「油断したな」
キヨヒコは荒い息をしていたが、その目は全く死んでいない。先程まで快楽に喘いでいた獣耳娘とは別人のようだ。
「くそ、こんなものッ」
身をよじって逃れようとする妖狐。しかし、電撃とキヨヒコの両手両足で拘束され、身動き一つできない。
「じゃが、こんなことをしても丸腰で腑抜けた身体のおぬしに何ができると…」
「今だ、トシアキ、頼む!」
「おうよ!」
キヨヒコの声に反応し、妖狐の側に何もない空間から男が現れる。
使い捨てのマジックアイテム『隠れ蓑』を使って姿を消し、ここまでずっと機を窺っていたトシアキだった。一切躊躇することなく、身動きの取れなくなった妖狐の脇腹を狙い、振りかぶったロングソードを一閃。
ザシュッ!
「ぐおおおおおお!!おの・・・れ・・・」
妖狐が最後の断末魔を上げると、その姿は霧のように実態を失っていく。
「!!危ない」
拘束が解かれ、地面に落ちそうになるキヨヒコを抱きかかえたトシアキ。
「大丈夫か!」
トシアキの声に、弱々しいが確かな声でキヨヒコは答える。
「大丈夫・・・だ・・・」