エロシーンです!
「もっとおっきいのが欲しいのにねえ。物足りないよねぇ?」
のんびりと言いながら順は手早く紫のセーターをめくり上げた。紫が腕を伸ばしてセーターを脱ぐ。続いてブラウスを剥ぎながら順は笑った。切羽詰った声で喘ぎながら水輝が欲しいと叫ぶ。
ブラウスに続いてブラジャーを取り、順は紫の肌を優しく撫でた。紫がもう、と唇の動きだけで言って笑みを浮かべる。
「いっつも誰ので犯されてるんだっけ」
『順の、で、されて』
苦しそうにそこまで言った水輝が悲鳴を上げて反り返る。それを見た順は口許に嗤いを浮かべて目を細めた。今の水輝に他の音は聞こえていない。水輝に嵌めた通信機のヘッドホンは外の音を完全に遮断してしまうのだ。
水輝にたかっていた数人の子供が弾ける。一気に血に塗れた水輝の周囲には幾つもの美しい宝玉が転がった。だが残った子供達は色とりどりのそれを無視して水輝に群がる。順はマイクのスイッチを切ってくすくすと笑った。呆けたようにその場に座り込んでいた水輝に子供が群がる様を眺めながら紫に唇を寄せる。
「ま、一時的にだろうけどね。何ならキミもやってみる?」
舌を絡めて紫と深く口づけてから順は佑に訊ねた。佑が微笑を浮かべて首を横に振る。順はふうん、と呟いてから水輝に目を戻した。途切れていた水輝の声がまたスピーカーから聞こえてくる。
「私にも早く挿れて」
うっとりした面持ちで紫が言う。判ってるよ、と苦笑して順はズボンのファスナーを下ろし、ペニスを引っ張り出した。四つん這いになって尻を突き出した紫のスカートをめくり、下着をずらす。紫は窓に手をついて夢中で水輝の犯される様を見つめている。
「……もしかしてキミ、また出てきたりしてないよね?」
嫌な予感を覚えて順は小声で佑に訊ねた。指で紫の陰唇を弄りながら答えを待つ。佑はしばし窓の向こうの水輝を見つめてから順を横目に見た。
「あの時、やっぱり、そうだったのね?」
能面のような顔をして佑が呟く。順はむう、とぼやいて軽く手を押した。指を二本まとめて紫の膣内に突き入れる。その瞬間、紫は悦びの声を上げて腰を震わせた。
「しまったなー。迂闊なこと口走っちゃったかな」
指で絶え間なく紫の膣内を抽迭しつつ、順は眉を寄せた。紫はすっかり水輝を見ることに夢中になっているらしく、順のぼやきにも似た言葉は聞いていない。窓に張り付いてうっとりした眼差しで水輝を見つめている。スピーカーから流れてくる水輝の激しい声を聞きつつ、順はため息を吐いた。
「大丈夫です。記憶は僕のほうで処理しておきますから」
にっこりと笑った佑を横目に見つめて順は顔を歪めた。出たな、妖怪。そう呟いてみる。だが順は手だけはしっかりと動かしていた。切羽詰った声を上げた紫の膣口からさらりとした愛液が漏れてくる。
「それでは、お楽しみのところお邪魔しました」
軽く会釈をした次の瞬間、佑がはっとしたような顔をして周囲を見回す。どうやら亡霊はさっさと退散してくれたらしい。
「あれ? わたし、ごめんなさい」
やっぱり、疲れているのかしら……。そう呟いた佑に笑みかけて順は愛液に濡れた手を舐めた。萎える前にさっさとペニスを紫の膣内に挿入する。
「だいじょぶ? あんま疲れてるなら休む?」
狭い部屋だがベッドだけは大きい。そんなことを言いながら順は自分の脇を目で示してみせた。すると佑が苦笑して首を横に振る。
「あんっ! 早くかき回してっ」
順が動きを止めたことに焦れたのか、紫が甘い声でせがむ。はいはい、と笑って順は紫の腰を片腕に抱えた。腰を引かれた紫が慌てた声を上げる。だがそれを余所に順は激しく腰を揺すり始めた。腕を同時に動かして紫の膣壁をペニスで乱暴に突く。子供を何人も産み落としているとは思えないほど、紫の膣内は狭い。
水輝にたかっていた子供が少しずつ減り、最後の一人が弾けて消える頃には紫も満足してベッドに沈んだ。快楽の果てに失神した紫を横たえてから順はベッドを降り、窓に寄った。ぼんやりとした目で水輝を見ていた佑がふと息を飲む。
「これからが面白いんだってば」
血まみれの床に一人横たわっていた水輝が震えながら身を起こす。少しの間、床にへたり込んでいた水輝が急にけたたましい笑い声を上げた瞬間、白かった部屋は真っ青な光に飲まれた。
佑が目を見張って硬直する。窓から飛び込んでくる青い光がゆっくりと納まった後、白い部屋に散乱していた無数の龍宝珠は跡形もなく消えていた。弾けた子供の血も肉も一片も残っていない。そして部屋の中央には青年の姿をした水輝が佇み、その傍には一人の少女が居た。
水輝を拘束していたベルトや通信機も消えている。一糸纏わぬ姿をした水輝の手には一振りの刀が握られていた。笑い声を上げて水輝が刀を一閃する。衝撃に部屋全体が揺れ、少し離れて立っていた少女の胴が真っ二つに裂ける。水輝は素早く床を蹴って胴を分断された少女の胸に刀を突き立てた。
「奈月さんっ!? いえ、違うわあれは人形か……」
人形の人形ってわけね。そう呟いて佑が思案する。順は苦笑しつつシャツのポケットから煙草を引っ張り出した。一本咥えて火を点けてから深く息を吸う。水輝は笑いながら少女の身体に何度も切りつけている。
「そ。水輝ちゃんはここで何度も何度も姫君の形をしたモノを壊してるって訳」
言っとくけどオレが吹き込んだ訳じゃないからね。そう付け足してから順は天井に向かって煙を吐いた。
出来そこないとは言っても水輝にたかって弾けた子供達は龍神だ。当然、龍宝珠もそれぞれが持っている。水輝はあの一瞬で多くの龍宝珠を取り込み、その力で奈月の形をしたモノを作ったのだ。
青白い炎をまとった刀が奈月の形をしたモノの頭に突き刺さる。長い髪のついた頭の部分は首から千切れ、刀に串刺しにされて床から浮いた。水輝が鋭く腕を振ると、頭が飛んで壁にぶち当たって壊れてしまう。
「確かに、わたしに内緒にしようとするわけね」
「言えないっしょ。だってもうずっと前からだもん」
唇に煙草を挟み、乱れた髪を整えつつ順は答えた。ため息を吐いた佑が痛ましそうに目を細める。もう、通信機がないから判らないが、水輝は奈月の形をしたモノを壊しながら何かを叫んでいるのだ。誓約を管理する佑の耳には嫌でもその叫びが聞こえてしまうのかも知れない。
「これでだいたい事情はわかったわ。裏に思惑があるにしても、この事を教えてくれてありがとう」
「思惑?」
不思議に思って順は訊ねた。すると佑が水輝から目を離して順を見る。順は煙草をふかしながらぼんやりと水輝を見つめた。
水輝が時折、ふらりと訪ねて来るようになったのはいつからだったか。確かあれは水輝の持つ夢魔の属性が切り離された頃だ。恐らく属性が切り離されたことで水輝の中で何かのバランスが崩れたのだろう。最初は面白半分で話を受けた順は、正気をなくしかけた水輝の力に慌ててこの地下の施設を作った。何しろ普通の結界では水輝の放出する力に耐えられなかったのだ。
「水輝さんとは全く関係無く、邪魔なんでしょう?」
姫君のことが。そう続けて佑がくすっと笑う。順は頭をかいて苦笑した。
「ま、ねー。邪魔っていうか、目障りなんだよね、アレ。気が合わないっていうか」
元々、光に近い属性を持つ者は苦手だ。だが中でも特に奈月は苦手だ。近づくと酷く嫌な気分になる。そのことを思い出して順は渋い顔をした。
「オレがキミにコレを教えたのはね。……いいかげん、亡霊がうざいからだよ」
粉々に人形を砕いた水輝が呆けたような顔でその場に立ち尽くす。終了かな、と呟いて順は窓から離れた。ベッドに横たわって安らかな寝息を立てている紫にそっと毛布をかける。紫はこのまま寝かせておけばいい。気付いたら自分で屋敷に戻るだろう。
「亡霊っておじさまの事?」
「それもあるね」
苦笑した佑に肩を竦めて答えてから、順は隣の部屋に向かった。階段を降り、ドアを開いてゆっくりと水輝に近づく。ぼんやりと中空を見つめていた水輝は、順が軽く手で肩を叩いた途端に脱力した。床に沈みかけた水輝を両腕に抱きとめる。水輝の手から滑り落ちた刀は自然と宝珠に戻り、水輝の胸にひとりでに吸い込まれていく。それを確認してから順は水輝を抱えて元の部屋に戻った。
水輝が不安定になると順にもすぐに判るので、どーにかしようとする、みたいなところはありますかね。
表裏一体みたいな感じです。