煙草を咥えたまま嗤って水輝は膝に寄りかかっていた佑を優しく撫でた。佑はうっとりとした面持ちをして水輝のペニスをしゃぶっている。教えた末に佑はこれまでよりずっと上手くフェラチオに勤しんでいた。熱のこもった愛撫を繰り返す佑を見つめてから水輝は改めて目を上げた。
「……で? まさか今さら忠義を立てにきましたって訳でもないだろう?」
そう言いながら水輝は顎をしゃくった。かたい表情をした蒼が部屋の中央に佇んでいる。何の冗談だか、と嗤って水輝は肩を竦めた。
「いえ。そのまさかです」
静かな声で告げて蒼が恭しく礼をする。はっ、と乾いた嗤いを放ってから水輝は顎をしゃくった。佑の口にペニスをねじ込む。佑は大人しく水輝のペニスを喉の奥に導いた。放たれた水輝の精液を佑が美味そうに飲み込んでいく。
「何だ。いつまで経ってもさせてくれない主に飽きたのか?」
ソファにもたれかかった水輝は肘を背もたれに乗せて頬杖をついた。斜めに見上げた蒼は無言を守っている。
蒼がこの部屋に現れたのはついさっきだ。それまで蒼は何とか強引にでもここに転移しようとしていたらしい。その無謀な努力に免じて水輝は蒼をここに引っ張り寄せたのだ。
ちゅ、と音を立てて佑が水輝のペニスの先端を吸う。水輝は精管に残っていた精液を吸われる快感に目を細めて佑の頭を優しく撫でた。佑が嬉しそうに微笑んで水輝のペニスに再度舌を這わせる。
「それとも子守りに飽きたか?」
蒼は元々、水輝が作った使い魔だが今は多輝という名の雷龍神が主だ。水輝は横目に蒼を見ながら喉の奥で嗤った。水輝が身体を揺するとつられてペニスが揺れ、舌先から逃れたペニスを追って佑があん、と切ない声を漏らす。
「跨がれ」
佑の腕を引いて水輝はそう囁いた。すると佑が喜色を浮かべて腰を上げる。佑はブラウスは脱げかけているし、スカートはたくし上げたままだ。剥き出しになったままの股間には精液や愛液がこびりついている。だが裸同然の格好をしていても佑は蒼の目は全く気にしていない。
「はい、水輝さんっ!」
嬉しそうな顔で言った佑がいそいそと水輝に跨る。水輝はのんびりと頭の後ろに手を組んで佑を眺めた。ペニスを手に支えて佑が腰の位置を調整する。水輝が促すと佑はうっとりとした面持ちで言った。
「いきますっ……んっ!」
腰を下ろしかけた佑の腕を水輝は素早くつかんで引っ張った。膣口に入りかけていたペニスがぬらついた音を立てて飛び出る。切なそうな声を漏らした佑を軽く睨んで水輝は囁いた。
「犯してください、だろう」
悪い子だ、と呟いて水輝は佑の腕を離した。佑が慌てたように頷いてもう一度、ペニスを手に支えて腰の位置を決める。
「ごめんなさい。水輝さん」
恐縮したように詫びてから佑は声を張った。
「わたしを犯してくださいっ!」
「いいぞ。入れろ」
薄笑いを浮かべて顎をしゃくってから水輝はソファに寄りかかった。どちらの体液か判らないくらいに汚れた佑の膣内に水音を立ててペニスが潜る。ペニスを咥え込みながらだらしなく顔を緩める佑を眺めながら水輝は天井に向かって煙を吐いた。
「で? 返事はなしか」
思い出したように水輝は蒼に声をかけた。無言で唇を引き結んでいた蒼が思い切ったように一歩前に出る。だがそこで蒼は足を止めた。
「まあ? 信じてやってもいいぜ?」
のんびりと耳を指でかきながら水輝は気のない声で言った。佑は嬉しそうに顔を緩めて腰を卑猥にくねらせている。勃起しきったクリトリスを水輝の下腹にこすりつけているのだ。
「水輝様! それでは……!」
それまで沈んでいた蒼の顔が少しだけ明るくなる。水輝は煙草をつまんで唇に挟み直しながら肩を竦めた。
「ああ。元々、お前はおれが作ったんだしな」
根元まで深々と水輝のペニスを咥え込んだ佑がはしたない声を上げて仰け反る。水輝は片腕で軽々と佑の身を支えた。
「んっ、くふぅうんっ! 水輝さんっ!」
「そんなに簡単にいっていいのか? そんなじゃ落ちないぞ?」
佑の耳にそう囁いて水輝は腰を一度だけ突き上げた。絶頂に達して恍惚の表情をしていた佑が悲鳴を上げて腰を揺らす。強制的に快楽を叩き込まれた佑は水輝にすがりついて腰を上下に激しく揺すり始めた。
「ただし。おれの出す条件が飲めれば、の話だ」
短くなった煙草を手の中に握り潰して水輝は嗤った。何度、男の性器を咥えこんでも佑の膣壁は程よく締まっている。荒い息を吐きながら佑は夢中で腰を動かしていた。まるで蒼に見せつけるかのように水音を立てて水輝のペニスを膣壁で擦っている。水輝はそんな佑の頭を優しく撫でて蒼に目をやった。
「……条件、ですか?」
「なあに。簡単なことさ」
嗤って言ってから水輝は両手にしっかりと佑の腰をつかんだ。それまで獣のように水輝を貪っていた佑が、急に動きを止められて甘えた声を上げる。
「あっ……んうっ! 水輝さぁん!」
嫌がるように首を振る佑を水輝は軽々と抱え上げた。まるでワインのコルクを抜くような音を立ててペニスが膣から抜ける。水輝はそのまま佑を立たせた。中途で快楽を取り上げられたせいか、佑の足元はふらついている。
「欲求不満は奴にぶつけろ。丁度いいだろう」
そう言って水輝は佑に向かって指を鳴らした。すると佑の身体にこびりついていた汚れが一瞬で消え、脱げかけた服の代わりに淡い水色のニットスーツが現れる。それを身に纏った佑はもどかしそうに身をくねらせた。
「彼を落せばいいのね?」
「とりあえずはな」
水輝は意味ありげな嗤いを浮かべて首を傾げた。もう一度指を鳴らすと今度は水輝や周辺にこびりついていた汚れが消え失せる。水輝の着ていた服も消え、代わりに漆黒のシャツとジーンズがまとわりつく。水輝は煙草を一本、シャツのポケットから引っ張り出した。
「まかせて、水輝さんっ」
気合のこもった返事をした佑に水輝は苦笑してみせた。
「逆に溺れて乗り換えるなんて言い出すなよ?」
煙草に火を点けて細く煙を吐く。水輝は佑の頭から爪先までを眺め回した。おっと、と呟いてもう一度、佑に向かって指を鳴らす。すると佑は仄かな花の香りを纏った。
「そんなこと! ありえないわ……」
急に消沈した顔をして佑が上目遣いに水輝を見る。水輝は肩を竦めて嗤ってみせた。
「冗談だ、冗談。まあ、万が一そんなことになったら、奴を殺して奪い返すがな」
行って来い、と水輝は佑に顎をしゃくった。名残惜しそうな顔をして佑が部屋の入り口に向かって歩き出す。そこで水輝は佑を呼び止めた。
「水輝さん、何?」
「槙花を連れて来い」
それだけ言って水輝は佑に行け、と手を振った。佑が頷いてから部屋から出て行く。水輝はのんびりと煙草を吸いながら蒼を見た。一体、何の冗談なのか今日の蒼はタキシードを身につけている。長い髪は撫で付けられて首の後ろで一つに束ねられているし、下手をするとこれからダンスでもしましょうか、といういでたちだ。水輝はしばし黙って煙草をふかした。蒼もじっと黙って突っ立っている。
蒼と話しながら片手間ぽくエロってる水輝がw