序章
東京キングダム――
東京湾に浮かぶ魔の都。
その大通りに、鬼崎きららの姿はあった。
うっすらと下着が見えるシースルータイプのナイトドレス。透ける黒の布地の奥に覗くのは、もはや糸のようなTストリング。割れ目も乳首も、隠しているというより“飾っている”ような下着だった。
歩くたびに肉付きの良い大きな尻がふりふりと左右に揺られ、乳房がたぷたぷと弾む。
大通りを歩く男たちの欲望に濡れた視線が、その大きな肉毬に注がれ、下卑た笑いがあちこちで起こる。
「おい、見ろよあのデケェ乳」
「ああ、たまらねえな。しゃぶりつきたいぜ」
「へへ……あの尻も堪らねえ。あのデカさなら何発でもいけそうだ」
そんな男たちの下卑た声に内心で蔑みの視線を向け、表面上はにこやかな笑みで歩き続ける。
きららがこのような卑猥な格好で、そして男を誘う様に人通りの多い場所を歩いているのにはもちろん理由があった。
ここ東京キングダムに暮らしている女性のほとんどは娼婦、マフィアの情婦あるいはボス、薬物中毒者という荒廃状態にある。
そのような土地で怪しまれずに行動するため、出で立ちを娼婦のそれにして、昼間の繁華街を練り歩いているのだ。
もちろん観光などではない。対魔忍としての任務のためだ。
今回きららに与えられた任務は、東京キングダムに逃げ込んだとある犯罪組織『奴隷商会』残党の調査…可能であれば壊滅というものだった。
人身売買を主な活動内容とする犯罪組織で、日本国内各地で人を攫い、女たちは洗脳や薬で調教され、金さえ積めば何でも買えるという富裕層の下種共に“商品”として売られていた。
組織自体はすでに壊滅したものの、密かに逃げ延びた売人たちが、東京キングダムに流れ着いているらしい。
この魔都が、新たな取引の温床となる前に──その芽を摘む必要があった。
もしここで根を張らせてしまえば、再び壊滅させることは非常に困難になる。
セクションスリーは、今回の残党に強い警戒を示していた。
見つけ次第、即座の処理が求められている。
「はぁ…といっても、どこから探せばよいのやら……」
きららは周囲に笑みを振りまきながらも警戒しながら、大通りを進み続ける。
現地の情報屋から購入した残党の潜伏場所はすべて外れだった。
人が滞在し生活していた痕跡はあったが、すでに引き払われており、手がかりはない。
改めて情報屋を訪ねてみたが、やはり大した情報も持っていなかった。
「癪だけど、増員を要請するのも手かしらね…」
手がかりの無い状態でこの広い東京キングダムを捜索し続けるのは、あまりにも効率が悪い。
敵に気取られないための単独潜入であったが、この作戦にはスピード感が要求される。
東京キングダムの地下に潜られては、流石の対魔忍であっても発見は困難になるためだ。
「へへ、ねえちゃん…これで一発ヤらせてくれないか?」
今後について考えていたきららに話しかけて来たのは、小汚い恰好の男だった。
明らかにこの東京キングダムでも下層の、浮浪者といった風体。
(げっ)
娼婦として振舞っている以上、当然客が寄り付いてくることは想定していたが、よりによってこんな浮浪者まがいに絡まれるとは。
きららは内心で舌打ちする。
「うーん、どうしようかなぁ」
悩むようにして視線を男へと向ける。
その仕草に興奮したのか、男は「ひょほぉっ!!」と声を上げると、自身をアピールするように両手を広げる。
「後悔はさせねぇよ。おれこれでもちんぽには自信があるんだ」
「そうねぇ」
(そんなこと聞いてないのよ!!)
男の下の自慢話に突っ込みながらも、きららは表面上は愛想笑いを崩さずに悩む仕草を続ける。
周りでは明らかに分不相応な購入希望者の姿に、卑猥な視線と言葉を投げかけながらも尻込みしていた男たちが、次は自身がと身構えているのが見て取れる。
面倒なことになった。
きららは内心でため息を吐き、どうやってこの場から離れようかと考えていた――その時。
「金が足りねぇなら心配するな。近々大金が手に入るんだ」
男のその言葉に、きららの感が反応した。
「どういうこと?」
「へへ、ねえちゃんにだけは教えてやる」
そう言って顔を寄せてくる男。
吐く息はドブの様に臭く、きららの鼻孔を突く。
咄嗟に顰めそうになった表情を押し殺し、きららは男の口に耳を寄せる。
「最近本土から渡って来た連中が奴隷娼婦のオークションを開くらしいんだが、その手伝いをしてな…ああ、もちろん女を攫うとかじゃねえから安心してくれ。ちょいといい場所を見つけてやったんだ」
「っ!!」
きららは心の中でガッツポーズを取った。
間違いない、その奴隷娼婦のオークションの元締めは連中だ。
新天地に来て早々に、慣れ親しんだ方法で資金を確保するつもりなのだろう。
「いいわ、お金が入るって言うんだったら話は別。しばらくあんたの女になってあげる」
「おお、ほんとか!!」
きららの言葉に喜色満面となる男。よほどうれしいのか小躍りしそうな勢いだ。
そんな男の様子に内心呆れながらも、きららは表面上はにこやかな笑みを絶やさない。
男の腕にそっと抱き着くと、先程よりもより濃い臭いがきららの鼻孔を突いた。
(くっさ…お風呂ぐらい入りなさいよね…我慢我慢)
内心の悪態を何とか表に出さないよう努めながら、きららは男に笑みを向ける。
男は下種な笑みを返すと、きららの腰に手を回してきた。
委ねるようにさらに身を寄せると、男の下半身が隆起していることに気が付く。ボロボロのズボンの股間を内側から押し上げているそれに、男嫌いのきららは嫌悪を催した。
とはいえ、この場で男から離れるわけにはいかない。
任務のためだと自身に言い聞かせると、きららは男を誘導し始める。
その向かう先は大通りから少し外れた路地裏だ。
「おいおい、こんなところで何するんだよ」
困惑顔の男。その耳元に顔を寄せる。
きららの纏う甘い雌の香りに、男の顔は興奮で紅く染まり、股間はズボンを突き上げるほどに膨らんでいた。
男の反応に口元に笑みを浮かべると、きららはそっと囁く。
「ホテルも良いけど…外の方が興奮しない?」
「っ!!へへ…変態女が」
言葉とは裏腹に、男顔には悦びの笑みが浮かんでいる。
「そんなこと言って…ここ…もうこんなにしてる」
きららのしなやかな指が、男の股間をズボン越しに撫でる。
さわさわ…すりすり。
布地越しとはいえ、白く細い指で撫で上げられれば、悦ばない男はいない。
わかりやすく男の腰がびくりと反応し、息が少しずつ荒くなっていく。
じれったい愛撫に限界が来たのか。男がその手を伸ばし、その肩を掴むと顔をきららの首元に近づける。
「へへ……もう我慢できねぇ」
男の生臭い息がきららの首筋にかかる。
「あたしも…もう無理だわ」
「へ?」
瞬間、大きな音を立てて男の頭が路地裏の壁に叩き付けられる。
「がっ!?」
突然の衝撃に苦悶の声を上げる男。
抑えつけてくるきららの手から逃れようと、その細い手首を握り力を込めてくるが、その手はぴくりとも動かない。
必死に抵抗する男に、きららの腕に力がこもり、男の頭がギシリと軋む。
「なっ…なに…しやがるぅ」
「悪いわね。少し質問に答えてくれるかしら?」
「ふざっ…けるなぁ…客に手を出したのがバレたら、どうなるかわかってんのか…っ」
「別に困らないわ。私…フリーなの」
「がっ……は、放せっ」
男の顔に苦痛と恐怖が浮かぶ。
無理もないだろう。きららの膂力は一般男性のそれをはるかに超えている。
本気を出せば、男の頭をトマトのように潰せるほどの力を秘めているのだ。
そんな力で抑えつけられては、常人では抗うことなどできるはずもない。
「質問に答えてくれるわよね?」
第一章
昼も夜もなく賑わう中央から離れた、東京キングダムのはずれ。廃棄されたビルが立ち並び、淡い月明かりが照らし物音ひとつない静かな場所。
計画的に建てられたわりに規則性のないビル群の間を、きららはゆっくりと歩いていた。
露出の激しいナイトドレスから対魔忍スーツに着替え、目元には暗視ゴーグルがつけられている。
その足取りに迷いはなく、迷路のような路地を進んでいく。
あの浮浪者風の男から聞き出した情報を元に、きららは奴隷娼婦のオークション会場へと足を運んでいた。
男の話では、すでに商品の多くは支度が終わり、あとは客を呼び込むのみという段階まで来ているという。
何事もなければ、オークションの開始まであと3日ほど。ギリギリ間に合ったといったところだった。
「ここね」
ビルの迷宮その中央に立つ雑居ビル。見上げた外観は他のビルと変わらず、放棄され人の手が入らなくなり、寂れたという印象は受けない。
だがそう思って観察してみれば、人の手が入ったあとがある。
割れている窓は段ボールで補修され、壁には真新しいスプレーの落書き。
きららの対魔忍としての経験が、このビルに漂う違和感を嗅ぎ取っていた。
「見張りは……いないわね」
ビルの周囲に人影はなく、カメラの類も仕掛けられてはいない。
あまりにも無防備な様子に、男に騙された可能性が脳裏を過るも、相手組織はすでに死に体。警護要員や機材の確保ができなかったのだろう。
きららはそう結論付けると、ビルの内部に侵入するべく行動を開始した。
ビルの中は暗く埃っぽい空気が充満していた。
壁紙が剝がされコンクリートが露出し、床にはゴミやガラス片などが散らばっている。
その中を暗視ゴーグルを頼りに、慎重に歩を進めていく。
(この感じ……やっぱりただの廃墟じゃないわね……)
外観もそうだったが、中に入れば一目瞭然だった。床は清掃され、部屋には室はよくないがソファや簡易のベッドが運び込まれている。
電気も通っていて、小型の冷蔵庫には冷えた酒や水が置かれている。
そしてこの匂い……すえたような精液の匂いだ。
1階を見て回り、続いて2階・3階へと上っていく。どの部屋も1階の部屋と同じく、そういった目的に使うための仕様に変えられており、上の階になるほど内装が心なしか豪勢になっていた。
きららは周囲を警戒しつつも、ひとつひとつ部屋を確認し、その内装を確かめていく。
そして4階・5階へと上った時だった──、
「んひぃっ♡」
「おほっ……いいぜ……もっと奥まで咥えろや!!」
男の野太い声と、それに応じるように響く女の嬌声がきららの耳に届いた。
(ビンゴね)
きららは心の中で呟くと、声のする方へと足を向ける。
5つほど先の部屋。扉は開け放たれていて、中からはむせ返るような性臭が立ち込めていた。
きららは素早く暗視ゴーグルを外すと、部屋の中に視線を向ける。
そこは他の部屋とは異なり、上質なベッドやソファなどが整えられており、奥にはガラス張りのシャワールームまで設けられている。
そのベッドの上で、一組の男女が絡み合っていた。
「んごっ♡ お゛お゛ぉっ……♡」
野太く濁った嬌声が、男の股間から響いてくる。
男はベッドの上で膝立ちになり、その股間に顔を埋める女の頭を押さえ、腰を激しく前後させていた。
「お゛ごぉっ♡ お゛っ♡」
喉奥まで犯された女が苦し気な声を上げる。しかしその表情は喜悦に満ち溢れていた。
男の手が女の頭を上下させるたびに、ぐぽっ♡ ぬちゅっ♡と湿った音が立つ。
男が腰を動かすたびに、女の豊満な胸がゆさゆさと揺れ、その先端は痛々しいほどに勃起していた。
「お゛ぉっ♡ お゛っ♡ んごぉぉぉぉ♡」
苦し気な声の中の愉悦の響きが、徐々に濃くなっていく。
そして男の腰がびくびくと震えた。
「んぶぅぅっ!?♡…んっ♡ゴク…ゴク♡」
女の喉が上下し、男の精液を飲み下していく。
その量は凄まじいらしく、女の口の端から白い液体があふれ出した。
「んはぁ……おいしかったかぁ? 俺の子種はよぉ?」
男が腰を引くと、女の唇がちゅぽん♡と音を立てて男根から離れた。
唾液と先走り汁でぬらぬらと光るそれは、女を喉奥まで犯しつくしてもなお雄々しく反り返り、先端から透明な雫を滴らせていた。
「はぁ…♡ありがとうございました、ご主人様ぁ♡」
女はうっとりとした声でそう答えると、男を上目遣いに見上げる。
躾けられ雄に奉仕することが最高の幸せと刷り込まれた雌の顔。情報通り、商品として仕上げられた女の姿に、きららの胸中に怒りが沸き上がる。
静かに扉を上げると、ゆっくりとベッドへと近づく。
奉仕の仕上げとして再び肉棒をしゃぶり、その吐き出された白濁液を舐め上げている女と、その奉仕に心地良さそうに目を細める男が、きららに気付いた様子はない。
「動かないで」
一息で距離を詰めると、男の首元に冷気で作り上げた氷の短刀を突き付ける。
その冷たさと首の皮を切るほどの鋭利さに息を飲んだ男は、そのままの姿勢で静止した。
「っ!!」
驚愕に目を見開く女が、ベッドの枕元に手を伸ばす。
引き抜かれた手に握られた鈍く光る拳銃に、しかしきららは臆することなく銃口を睨み付けると短刀を握る方とは逆の腕を振る。
「きゃっ」
投擲された苦無が銃口に当たり、弾き飛ばされた拳銃がベッドの下へ落ちた。
「動くなと言ったはずよ」
「っ!!」
男も女も、その目に明らかな動揺が浮かんでいた。
だがきららの言葉に反応し、男はそのままの姿勢を崩さない。
「お、お前!!その恰好…た、対魔忍か!?」
室内に置かれた姿見を通してきららの姿を見た男が、怯えた声で叫ぶ。途端に氷刃の刃先が、男の喉の皮膚をわずかに貫いた。ぷつりと破けた肌から、じわりと赤がにじむ。
鏡越しにギロリと睨んだきららの鋭い眼光に、男は小さく息を呑むと口を閉じる。
「あんた、奴隷商会の人間ね。その子は商品と言ったところかしら」
「な…なんで」
「あんた達を追って来たのよ。他の仲間はどこにいるの?このビルはなに」
きららの質問に、男ははくはくと口を開閉させる。言葉が出てこない様子の男に、きららは刃を握り直すことで答えを促す。
「ま、待てっ!!わかった、話す!!だから命だけはっ」
男が語った内容はきららの予想通りのものだった。
男の正体は奴隷商会残党の下っ端構成員で、女は躾が終わった商品。
東京キングダムに逃げ延びた残党は、しばらく各地で情報収集を行ったあと、あの浮浪者から教えてもらった廃墟ビルをなけなしの資金と人員で改装。小さな犯罪組織のから安値で買い取った女を調教した。
組織としてはそれほど大きくはなかったが、雌豚調教においてはそれなりに知られていたこともあり、オークション参加者は東京キングダム内外問わずそれなりの数が見込まれている。
「そう、それで?他の連中は?」
「ひぃぃっ、地下だ、地下の階層で準備してる!!」
「地下?1階は調べたけど下に降りる階段は見当たらなかったわよ」
「下水道だ!!こっちの入口は埋めてて、下水道から向かうようになってるんだっ!!」
必死に説明する男に、きららは「そう」と短く答え短刀を下ろす。
男は安堵し息を吐くが、次の瞬間には再び表情を凍らせる。
背後から飛んだ小さな何かが、主人の危機にこっそりと緊急時のボタンを押そうと距離を取っていた女の額に直撃し、大きく仰け反り崩れ落ちる。
「脳を揺すったから、しばらくは起きないでしょ。さぁ、あんたはこっち。立ちなさい」
肩に置かれたきららの手が、万力のように強く食い込み、男の神経を締め上げていく。
苦悶の声を上げながら、その手に引っ張られるようにして立ち上がった男は、そのままきららに引きずられるようにして部屋を出て行く。
「あんた達のアジトまで道案内しなさい」
「なんで、これ以上はなにも」
「本当のことを喋ったかなんてわからないでしょ?」
「本当だっ!!信じてくれよっ!!」
きららの言葉に耐えられなくなったのか、大声を上げて男が叫ぶ。
その瞬間に、きららは男の喉元を掴むと一気に引き寄せる。
顔を近づけた男の目には涙が浮かび、その表情は恐怖で強張っている。
「いいからさっさと案内して。あたしそんなに気が短い方じゃないの」
まるで物を見るような冷たく冷めた瞳に、男はゴクリと喉を鳴らすと、観念したように項垂れ、「わかりました」と小さく呟いた。
下水の入口は2つ隣のビル影にあった。
マンホールで固く閉ざされてはいるものの、仕掛けが施されているわけでもなく、引けば開く単純なものだ。
設置されていた古く今にも壊れそうな梯子を伝って降りる。
汚水に満ちたそこは、鼻が曲がりそうな悪臭に満ちていて、おもわずきららは顔をしかめる。
男の組織が仕掛けたのだろう小さな灯りが等間隔に並べられているが、暗く、足元は薄っすらと見える程度だ。
「よくこんなところを使おうとおもったわね」
「あんたらが追い込んだせいだろうが…」
「なんか言ったかしら?」
きららの鋭い視線に、男が慌てて首を横に振ると壁に手を添えてゆっくりと進んでいく。
男の息遣いと時折天井から滴り落ちた水滴が水路へと落ちる音以外は何も聞こえない。しばらく歩いたところで通路が分岐し、男が立ち止まった。
迷ったように左右を見やっている。
「どっちなの」
「ええっと」
きららに急かされ、慌てた様に男は右へと進む。すると再び分岐路が現れ、悩み始める男。
その姿からはとても通いなれたアジトの道を進んでいるようには見えない。
悪臭漂う環境にイライラしていたきららの眉間にしわが寄る。
「あなた、本当にアジトの場所を知ってるのよね?」
「し、知ってるよ!!ちょっと迷っただけだろう!?」
「おかしいでしょう。自分たちのアジトへ帰る道に迷ってるなんて」
「そ、それは……」
男の煮え切らない態度に、きららはため息を吐く。
どのような思惑があったかは知らないが、アジトへと向かう道ではないことは明らかだ。
「もういい」と踵を返したきららに、男が慌てて声をかける。
「ま、待ってくれ!!本当だ、本当に知ってるんだ!!」
「っ、放しなさい!!」
きららの腕をつかみ必死に追いすがる男に、きららは苛立たし気にその手を振り払おうとした。
だが、男は放すまいと縋り付く。
あまりに必死な形相にきららは困惑しながらも、男を引き離そうと力を込める。しかし背中を取られる形となってしまったため、うまく力が入らない。
「放しなさいって!!」
「頼む、信じてくれ!!俺は本当にっ」
「いい加減に……きゃっ!?」
「うわっ!!」
狭い通路で揉み合ったきららと男は、汚水の流れる水路に落ちてしまった。
汚水に沈み、咄嗟に息を止めはしたものの、視界を奪われた状態では思うように動けない。幸い水位はそれほど深くなく、上体を起こせば立ち上がれる。
「ぷはっ、もうっ!!なんなのよっ」
水面に顔を出したきららが怒りの声を上げる。
しかしその声は途中で途切れてしまった。ほんの少し早く態勢を立て直した男が、再びきららを水面に沈めようと飛び掛かって来たのだ。
肩を押される形で、きららは押し倒され、汚水の中へと顔が沈む。
「んぶっ!?ごぼぉっ、おぼっ」
鼻腔に入り込んだ汚水は、強烈な腐臭を放っていて、きららは思わず息を止めてしまう。
その隙に男はきららの腹の上に馬乗りになり、さらに顔を水中へと押し込んでいく。
(こいつ……!!)
馬乗りになられては流石のきららも身体を起こすことができない。
バシャバシャと水面が波打ち、きららの髪が濡れる。
「がぼっ……ごほっ、このっ!!」
きららは男の両腕を掴み引き剥がそうとするが、馬乗りの男は体重をかけてさらに沈めてきた。
腹を強く圧迫され呼吸がままならない中、きららの手が水の中を彷徨う。
しばらくの抵抗の後、バッと水面を突き破り天に向けて腕が延ばされ、次いで力を失いバシャりと水中に落ちる。
水面に浮かんでいた泡の間隔が大きくなり、パチンと大きな泡が弾けたのを最後に、きららが浮かんでくることはなかった。
「へへっ、やったか……へ?」
男が安堵した表情を浮かべた瞬間、男の背後、きららの下半身が勢いよく水面を破り男の首へ脚が絡みつく。
もっちりとした腿が男の頭を挟み、がっしりと膝から曲がった足が交差し、そのまま男を後ろへと引き倒す。
「がぼぉっ!?」
水飛沫と汚水が跳ね、仰向けに男が倒れると、重しがなくなったきららの上半身が入れ替わるように水面に音を立てて現れた。
「ぶはぁっ!!はぁ……はぁ……、よくもやってくれたわね…」
「げほっ、がはっ……く、くそっ」
「はぁ…くっさ…。服がびちゃびちゃで気持ち悪いったらないわ……」
髪や服からぼたぼたと汚水を垂らしながら、きららが男を見下ろす。
その眼光の鋭さに恐怖を感じ、「ひぃ…ひぃぃっ」と無様に尻餅を付き、バシャバシャと水飛沫を上げて後退る男。
きららはそんな男の髪を掴むと、ぐいと引っ張り上げ視線を合わせた。
その瞳には怒りが燃え滾り、同時に絶対零度の殺意が籠っている。
「ゆ、許してくれ…ちょっと気の迷いで…」
「命乞いは見苦しいわよ」
男の命乞いを、きららは一言で切り捨てる。
スッと伸びた手が男の胸ぐらを掴むと、一気に引き寄せた。
勢いそのままにきららの男の眼前に伸びた手にバキバキと音を立てて氷柱の刃が形成されていき、鋭い切先が男の顔の前に付きつけられる。
「ひっ」と息をのんだ男の頬に、冷気を纏った刃が触れた瞬間、その熱に男が悲鳴を上げた。
「ま、待ってくれ……今度こそちゃんと案内するからっ」
「もういいわ。コンクリート程度…簡単に貫ける」
「ま、待てっ……待ってくれぇっ!!」
男の命乞いに耳を貸さず、きららは氷の刃を男に向かって振り下ろす。
だがその刃が男に届く前に、きららの背後…汚水の水面が大きく盛り上がった。
「っ!?なにっ!?」
大きく音を立てて現れたのは、肉の塊。
うねる肉触手に、ぎょろりと蠢く瞳。
「触手!?」
きららはとっさに身を翻し、汚水から離れようとした。しかし退路を断つように水面から新たに触手が数本飛び出し、きららの身体に絡みつく。
「くっ……このっ」
咄嗟に拳を握り、その拳を触手に叩き付ける。だが触手はゴムのように伸び縮みするばかりで手応えがない。反動の勢いを使って距離を取ったきららは、瞬時に氷結の力を使いその拳に鋭い氷の爪を形成する。
「はぁぁぁぁっ、凍豹拳!!」
きららの鋭い一撃は、触手の一本を見事に切り裂き、その肉片を氷漬けにした。
「はぁ……はぁっ」
肩で息をしながら、きららは周囲を見渡す。
汚水から次々と触手が飛び出し、さらに水面から新たな触手が鎌首をもたげる。
(この数は……まずいわね)
きららは触手を一瞥すると、大きく後方へと飛び退く。
距離を取ったきららを追うように伸びてきた触手は、そのまま彼女が直前まで立っていた水面に叩き付けられる。
激しい水飛沫が上がり、きららの全身を汚水が濡らす。
「くっ……!!」
水飛沫で濡れた髪を払いのけると、氷の爪を再び構える。
一瞬の静寂の後、触手たちは一斉にきららに向かって襲い掛かってきた。
「っ!!」
きららは咄嗟に氷の爪を振るう。右に左に迫る触手が切り裂かれ、氷漬けにされ砕けてく。
「はぁぁぁぁっ!!」
右へ左にへ、流れるように氷の爪を振るい触手を切り裂いて行き、きららの華麗な動きに、肉塊から伸びている触手は次々と切り刻まれていき、見る見るうちに数を減らしていった。
だが触手の数は多い。きららの巧みな動きですべての触手を切り裂いても、さらに数を増して襲い掛かってくる。
「くっ!!」
きららは苦し気な声を上げると、触手の攻撃を躱して距離を取った。
だがその隙にさらに多くの触手が伸びてくる。
(なんなのこいつら…)
きららの顔に焦りが浮かぶ。
このまま触手を捌き続けても埒が明かない。
かといって、嵐のような触手の攻撃に、きららの体力が先に尽きてしまうだろう。
肉塊をどうにかしなければ、この状況は打開できないと直感する。
きららは氷の爪を構えて肉塊へと走った。 触手の攻撃を避けながら、肉塊へと迫る。射程圏内に入り両足に込めた爆発的な力を解放し、ひと飛びに距離を詰める直前。
「うわぁぁぁぁっ!!」
「ちょっ」
きららの背後から、男の決死の声が上がり、きららの身体に衝撃が走る。
腰へ抱き着いた男により、中途半端に宙に浮かんだきららの身体。一瞬空白のあと、触手が殺到した。
「がぁっ!?」
ドドドドドッ、重い音を立ててきららの肉間のある身体に無数の触手が突き刺さる。肉触手の先端から鋭利な針が飛び出し、それがきららの柔肌を貫通し、さらに肉を穿つ。
突き刺さった触手が脈打ち、得体の知れない何かがきららの中へと流し込まれてくる。
「あ゛…がぁ…」
強張った肉体の力が抜け弛緩した身体に残りの触手が群がり、その肉質の良い四肢に絡みつき、肉塊へと引き摺り込んでいく。
肉塊の表面に線が入り大きく左右に開かれる。肉塊の内側は、無数の粘膜で覆われていた。触手に拘束されたきららが、その中に呑み込まれていく。
温かく、ぬめる感触が全身に絡みつき、きららの動きを封じた。
肉塊が口を閉じると、ゆっくりと表面が閉じていく。
あとに残ったのは、元からそこにあったかのように鎮座する肉塊…そして振り落とされ腰を抜かした男のみだった。
第二章
薄暗くしんと静まり返った肉塊の中、きららは四肢を肉壁に埋められ拘束されていた。
注入された体液の効果か、意識はなく、ときおり「んんっ」と小さく呻くだけだ。
取り込んだ獲物の様子を静かに伺っていた彼らは、今までの獲物と同じように意識を失い抵抗する様子のないきららに、次の段階へと進むことにした。
周囲で蠢いてていた触手群。その中から2本…先端が大きくまるでつぼみのような形状の触手が、きららへと伸びていく。
両手両足を拘束され、ほんの少し仰け反るような態勢のきららは、その豊かな乳房を突き出すような形になっている。
触手はその乳房へ、惹き付けられるように向かうと、その乳輪を覆う形で隠している対魔忍スーツに絡みつき、その布地をずらす。 固定していた胸当てが外れた反動で小さく震える。
露になった乳房の先端部…淡いピンク色の乳輪の中央。豊かな肉毬に埋没する形で隠れる乳首…きららの秘かなコンプレックスである陥没乳首が、触手の前に曝される。
――…突起がない?
今までの獲物と異なるきららの乳房に、触手は観察でもするように静止する──が、それも束の間。ヒュっと空気を切る音と共に、その肉蕾の先端から、細く鋭い針が飛び出す。それは魔界蜂の持つ毒針のように鋭利な先端を持っていた。
ゆっくりと触手が距離を詰め──やがて、陥没した乳首の先端へと針が沈んでいった。
「んっ…」
きららから吐息が零れる。意識を取り戻した様子はない。
埋もれていても立派な性感帯の一部。むしろ意識を失っているからこそ、針の刺激に“雌”としての反応を素直にさらけ出してしまう。だがその反応は抵抗にはならない。針の挿入は止まることなく進み、ついにその根元まで丸々針がきららの乳房に埋まってしまう。
だが、それは単なる準備に過ぎない。本番はこれからだった。
ドクリ。
触手が波打ち、乳房に埋め込まれた針の先端から体液が注入され始める。
脂肪の塊である乳房に直接流し込まれたそれは、細胞に染み込みきららの肉体を作り替えていく。
乳房が熱を持ち始め、ただの脂肪が変異していく。糸のように細い組織が広がり、蜘蛛の巣のように乳腺を這い──やがて、神経へと絡みつき、快楽の芯に癒着していく。
「んんぅぅぅぅぅぅぅぅっ!?!?!?!?」
ぶしゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!
途端、きららの頭が勢いよく仰け反り、開かれた足の間…対魔忍スーツに包まれた秘部から、抑え込まれた欲望が裂け目を見つけたように、白濁の飛沫が迸った。
びくびくと痙攣するきららだが、しかし意識は戻っていないのか、しばらくすると再びぐったりと俯き、力の籠っていた四肢が弛緩する。
その反応に、触手は獲物の改造…その第一段階が無事完了したことを確認し、吹き上がった汁気を味わうように、触手が小刻みに震えた。
飛び散った淫蜜に含まれる生命力、その質の高さに震えているのだ。
「ふぅぅぅぅっ…ふぅぅぅっ」
熱い吐息を吐くきららに、続いて1本の触手が新たに伸びると、股座へと伸びていく。
足の付け根……鼠径部と太腿の分かれ目。きららの秘部に触れるか触れないかの位置で止まり、どの部位よりも固く対魔忍スーツに覆われたその割れ目を、つんとつついた。
先ほど噴出した潮に濡れた布地は、しかし解れなど全くなく、未だ役目を果たしている。
しばらく様子を見ていた彼は、乳房を担当した物と同じように、その先端から鋭利な針を突き出す。
そして、その先端をきららの秘部やや上方…肉豆がある辺りに狙いを定めると、勢いよく突き立てる。
――?おかしい…針が通らない。これまでの獲物たちは皆、同じように薄く脆い膜を纏っていたが、針が通らないことはなかった。
何度か角度を変えながら針を刺そうと試みるが、一向に針は突き立たず、解れすらしない。
ならばと右へ左へ位置を移し隙間を探すが、ぴっちりとフィットした特殊繊維の布地は一切の隙もなく。
今までの獲物ではなかった事態に、彼は困惑し戸惑ったようにその身をくねらせる。
しばらくきららの開かれた脚の間をうろうろと動き回っていた触手だったが、やがて針を引っ込めると、変わりに細くしなやかな触手の束が姿を現すと、きららの股間を隠す布をずらし始めた。
肌にフィットした布地はなかなかずらしにくいが、触手を器用に動かしさらに布をずらしてく。
きららの不幸は、対魔忍スーツもあくまで衣類であり脱ぐことを考えられた仕様だったことだろう。
防弾・防刃に優れ、吸水性や通気性もよい特殊繊維製の対魔忍スーツは、先ほどの様な刺突や打撃などに対しては高い防御力を発揮する。
だが、非常時に直ぐに脱着ができるよ、伸縮性・そして服としての基本的な形状であるため、横にずらされれば当然その内に隠されているものが露わになる。
しばらくして触手の努力が実り、対魔忍スーツがずるりと鼠径部にズレて、きららの秘所が白日の下に晒された。
雪のような白く瑞々しい肌に薄っすらと綺麗に整えられた恥毛。
キュッと引き締まったウエストから続くなだらかな曲線は、女性らしい柔らかな肉感と健康的な美しさを両立させている。
ぷっくらとした大陰唇は綺麗な薄桃色で、ぴっちりと閉じ合わさり、先ほどの潮吹きでその表面はしっとりと濡れていて、その奥からは僅かに甘酸っぱい雌の香りをさせていた。
ようやく表れた割れ目に、再び触手から針が現れると、割れ目の上部にある小さな肉豆へとその狙いを定める。
薄い包皮に包まれたそれに、小型触手が2本取り付き固定すると、先ほどの乳房と同じようにゆっくりとその先端へと針が差し込まれていく。
「お゛っ!?」
最も敏感なところへの刺激に、再びきららの頭が仰け反り身体が強張る。それと同時に、またも潮が噴出しきららの股座と触手を濡らす。
びちゃりと噴き出したそれは、肉の床を再び濡らし、小さな触手が群がり啜り始める。
同時に針は突き進み、その根元まで潜り込んでようやく止まった。
ドクン…ドクン…
触手が脈打ち、乳房を変異させた体液がきららの中へと流し込まれ始める。
先の注入と違い、今度のそれはゆっくりゆっくりと肉豆に広がり、性感帯の神経を改造…敏感に変えて行く。
ただでさえ鋭く敏感な神経が、より鋭敏に、より快楽を感じるように変えられていく。
中の刺激に留まらず、可愛らしかった粒は腫れぼったく膨れ上がり、充血したように赤みを帯びながら、じわじわと肥大していく。
やがて、その肉豆が小指の先ほどに膨れ上がったところで、触手は針を引き抜き離れて行った。
きららは時折痙攣するように震え、そのたびに股間からは微小の潮が噴き出している。
だがそれもしばらくすると収まり、意識のないきららの股間から、つぅ……と愛液が滴った。
触手は次の行動へと移る。
肉壁の一部が開くと、その穴へときららの頭が呑み込まれていく。かわりに両足が解放それ、ぶらりと垂れ下がった足首に触手が巻き付き天井から吊り下げられて、剥きだしの陰部がヒクヒクと蠢いている。
肉壁がさらに開き、そこから太く粘液を滴らせた触手がぬるりと這い出す。
そしてそのぬめった先端で陰唇を捲り上げるようにして擦り上げ始めた。
プシュリ……こぽっ……くぱぁ……っ♡
触手が擦りあげるたびに、体液が溢れ出し淫らな音を立て始める。その飛沫は周囲に広がる愛液と混ざりあいながら床に落ちる。
『んんっ…んおおっ…ふぐぅぅっ』
頭の飲み込まれた肉壁の内側、くぐもったきららの嬌声が響いた。吊るされた両足が大きく跳ね、その振動で大きな肉付きの良い尻と乳房が震える。きららの意識はまだ戻らず、その肉体だけが肉欲に犯されていた。
触手は先端から粘液を吐き出すと、それを潤滑油としてさらに擦りあげる速度を上げる。
『んお゛っ……ふぉ……ほぉぉっ♡』
たわみ濡れきった割れ目を押し広げながら、触手はその肉襞で幹をしごいていく――淫猥な擦過音が絶え間なく響いた。触手表面の粘液に白く濁ったきららの汁が混ざり、太い幹はにちゃにちゃといやらしい音を立てる。
股間から噴き出る愛液の量が増し始め、擦る触手との間に糸を引き始める。そしてついに……。
『あ゛っ♡』
ぶるぶるっときららの身体が震えた直後、3度目の潮吹き。その勢いは凄まじく、辺り一面に撒き散らされる。それと同時に触手の先端から白濁した粘液が飛び出し、きららの下腹部を汚していく。
ドロドロとした粘着質な白濁液が、陰毛に絡みつき糸を引く。触手は白濁液の分泌を終えると、その先端をきららの秘所へとあてがった。
ねちゃりと2枚貝が左右に割り開かれ、割り開かれたその奥、桃色に艶めいた小穴が、せがむようにヒクついている。
もう1本、新たに肉壁から伸びてきた触手がきららの臀部を覗き込むような配置に着き、続いてさらに2本の一回り以上小さい触手が尻タブをこちらも左右に割り開き、尻の谷間を大きく露出させる。
曝け出された菊の花に似た排泄穴が、むわりと蒸れた肉塊の中の空気に触れて、キュッと窄まる。
――準備に手間取った…そろそろ締めよう。
触手たちの集合意識は、その1本へと集約されていく。
前と後ろ、ふたつの穴に、それぞれの触手の先端がくちゅりと触れる。びくりときららの宙吊りの下半身が怯えたように震え、脚と尻に力が込もり閉じようとする。
だがそれは蹂躙され気配を感じ取った雌の反射的な反応であり、意識のないきららでは触手の拘束を解くほどの力は籠らない。
じわじわと力をかけるように、ふたつの穴が外圧に逆らえず押し開かれていく。
ずぷりっ……ぬぷぷっ♡
前と後ろの穴に同時に触手が侵入を開始し、その内径をギチギチと満たす。肉壁を押し広げながら、奥へ奥へと突き進み、やがて根元まで咥え込まれる、最後の一突きがズンっと重たくきららの胎内に響き渡る。
『ん゛お゛お゛お゛お゛お゛っ♡♡♡♡』
肉壁の向こうから、まるで絞められた鶏の断末魔のように、濁った嬌声が響く。
びくびくと身体が波打ち痙攣し、足はピンっと爪先まで真っすぐ伸びて、その衝撃の大きさを表していた。
『お゛お゛っ♡う゛お゛お゛お゛お゛っ♡』
濁声はなおも響き、きららの肉体は拘束を振りほどこうと激しくのたうち回る。
――はぁ
獲物のあまりにも往生際の悪い姿に、仕方がないと、さらに2本。その先端に鈍く光る針の飛び出た触手が肉壁から出てくると、暴れるきららの下半身、そのむっちりとした太腿にずぶりと突き刺さる。
それは得物の筋肉を弛緩させる…筋弛緩剤のようなもので、得られる栄養が少なくなるため基本的に抵抗の激しい獲物を捕らえる際に打ち込むのだが、ときおりきららの様な往生際の悪い獲物に使用して大人しくさせるのにも使われている。
幸いきららはこれまでの得物に比べて数段上質な生命力を含んだ蜜を吐き出すため、多少質が落ちても問題はなかった。
針が突き立った箇所から、じわじわとその効果が広がり始める。筋肉が緩み、暴れていた身体の動きも収まっていく。
だらりと弛緩し、時折ヒクっと痙攣するきららの下半身。ようやく落ち着いた状況に、前後の穴に挿入された触手たちがようやく動き始める。
ぐちゅ、じゅぽ、ぐぷっ
淫らな音を立てて、触手が挿抜される。
引き抜く際に蜜を搔き出し、奥へと挿入する際に蜜を押し出す。
粘度の高い蜜がとろとろと糸を引いて滴り落ち、肉床へ染み込むと、甘美な滋養として触手へ吸い上げられていく。
『お゛っ♡お゛お゛っ♡お゛っ♡ん゛ん゛ん゛ん゛っ♡』
前後の穴を同時に責められ、破壊的な快楽電流がきららの脳髄を焼き焦がし、悶絶させる。ほんらいならば身体を震えさせ少しでも衝撃を逃がすところだろうが、打ち込まれた筋弛緩効果の体液と、肉壁・触手による拘束がそれを許さない。
意識も戻らず、生命の本能としての防衛反応も封じられたきららの身体は、ただただその快楽を甘受する――するしかない。
『お゛っ♡お゛っ♡お゛っ♡ん゛ん゛ん゛っ♡』
触手の前後運動は、やがて速度を増して、掻き出される蜜は泡立ち、陰唇も赤く充血したいる。
やがて……限界を迎えたきららは絶頂へと至った。
『お゛お゛お゛お゛っ♡お゛っ♡いぐっ♡いぐいぐいぐいっぐぅううっ♡♡♡♡』
ビクビクと激しく痙攣し、2本の触手をぎゅうぎゅう締め付ける。絡みつくような襞の動きが心地よかったのか、触手たちもまた白濁液を噴射した。
どぴゅるるるるっ!!どぴゅっ!!びゅるるるるるるるっ!!
『お゛ほっ♡……お゛ぉっ♡』
触手の射精は長く、最後まで吐き出される。その間もきららは絶頂から降りて来られないのか、断続的に痙攣している。
子宮に流れ込んだ汚液はその小さな空間を瞬く間に満たす。伸縮性のある肉袋は、限界ギリギリまでその液を溜め込み、下腹部がぽっこりと膨らんでいた。
直腸内を満たす液も合わさり、さながら妊婦の様な腹を晒している。
『んお゛っ♡……あへっ♡』
ずるりと触手が引き抜かれると、その拍子にまたも軽く絶頂し、腸壁を刺激される感覚にきららはビクビクと反応する。
膣穴、そして肛門から音を立てて吐き出される白濁液を、周囲の肉壁が啜り取っていく。
じゅるるるるるるぅ
肉壁内に汁を啜る音が不気味に響く中、きららの身体は再び肉壁に両手足を取り込む形で拘束された。
彼らの宴はまだまだ始まったばかりだった。
第三章
「ん…ここは」
きららが意識を取り戻したのは、冷たいコンクリート壁に囲まれた部屋だった。
安物だろう硬いベッドに寝かされていて、薄いタオルが気休め程度に腹の上に乗せられている。
異常なほど身体がだるく、腕を上げるのすら億劫だった。
「あっ、気が付いたのね!!」
「よかった、私人を呼んできます!!」
「お願い!!」
数人の女の声に、きららは勢いよく起き上がり、ぐらりと揺れた視界に再び硬いベッドへと倒れ込んでしまう。
「あんた、大丈夫!?」
「いきなり動かない方がいいわ。貴女、3日も肉壺様の中にいたんだから」
倒れたきららの顔を覗き込んできたのは、黒髪ショートカットの30代ほどの女性と、金髪ロングの20代の若い女性。
どちらもきららの知らない顔で、この異常な空間には不釣り合いなほど普通の見た目をしている。
だがその身に纏う薄手の扇情的なドレスと首元に巻かれた革製の首輪が、彼女たちの立場を示していた。
「……ここは奴隷商会の施設なのかしら」
「奴隷商会?ごめんなさい、ちょっと分からないわ。わたしたち奴隷商人に売られてここに連れて来られただけだから」
「…そう」
黒髪女性の言葉に、きららは己の状況が最悪のものになったと理解する。
(あの肉塊に何かを打ち込まれてから記憶がない…。意識を失って捕まったと言ったところかしら。はぁ、情けないわね)
小さくため息を吐き、きららはゆっくりと上体を起こす。
激しい運動をした後の様に筋肉が疲弊し、倦怠感がずしりと押し寄せてくる。
金髪女性の助けを借りて、なんとかベッドの縁へと腰かけるきらら。
「ふぅ……それで、私は何をさせられるのかしら」
「それは私たちにはわからないは。でも近々大きなイベントがあって、そこでお客様にご奉仕することになっているから、間に合えばそれに参加することになるのではないかしら?」
黒髪女性の言うイベントとは、おそらく件の奴隷オークションの事だろう。富裕層の変態どもに変われご奉仕どころか人生そのものを蹂躙される…。そんなものに参加させられるというのに2人には悲観的な空気はない。まるで普通の仕事の話をしているよう。
「はぁ、そう」
きららはもう一度大きくため息を吐き、辺りを見回す。
人数分なのか、8台ほどのパイプベッドが並べられている。天井には裸電球が1つ吊られているだけで、空調もなければ窓もない。洋式便座が部屋の隅に無造作に置かれており、衝立どころか視線を遮る工夫すら皆無。羞恥という人間性を、徹底的に剥がすための設計だ。
「ここにはどれくらい?」
「私は2週間くらいかしら、彼女は1ヵ月ほど」
「そう…ごめんなさい、自己紹介がまだだったわね。私はきらら…貴女たちは?」
想定より前から、連中の組織再建の計画は進められていたことに驚きつつも、きららは自己紹介をする。
しかし、それを受けた女性陣の反応は芳しくなかった。
「きらら……さん?ごめんなさい、わたしたち奴隷商人に売られてここに連れてこられてから、ずっと番号で呼ばれてるの」
「名前はご主人様にだけ教える…特別なこと」
わかってはいたことだが人を人とも思わない非道な行いに、きららは怒りを隠せない。そしてその様な扱いを受けているにも関わらず、彼女たちから不平不満が出てこないのは、やはりこの施設での日々が彼女たちの精神を蝕んでいるからだろう。
「……そう…肉壺様って言うのは?」
その言葉に、小さく目を見張る。そしてしばらく逡巡したあと口を開こうとして――
「目ぇ覚ましたみたいだな、対魔忍さんよぉ」
静かな室内に、男の声が響き渡る。
部屋の入口へと視線を向ければ、そこに立っていたのはあの下水道を案内した男だった。
ニヤニヤと下卑た笑みを浮かべる男……。
「っ……あんた」
「おー、怖い怖い。でも今はそんなこと気にしてる場合じゃないだろ?」
「何を言って」
「そろそろ疼くんじゃないかと思ってな♪おまんこが」
「はぁ?何わけわかんないこと…」
瞬間、きららの身体が燃え上がった。
乳房に埋もれていた乳首は瞬く間に勃起し顔を出し、股間の肉豆はビンと跳ね上がり、陰唇に蜜がしっとりと滲む。
ほんの少し動いた揺れで対魔忍スーツの布地が乳首と肉豆に擦れて、それだけできららは軽くイってしまう。
「かっはぁっ!?…はぁ…はぁ…ふぅぅぅっ」
身体の昂りを抑えようと大きく深呼吸を行うも、空気が喉を振るわせるだけで、まるで肉棒を咥えているような感覚が襲ってくる。
「お゛っ♡……はぁ、はぁ、くそっ……薬…盛ったわね」
「違げぇよ。こいつらに聞かなかったか?肉壺様の話?」
「んふぅぅぅっ♡…またそれ…肉壺様ってなんなのよ…くっ♡」
男の口から出た『肉壺様』というきららは眉をひそめる。
きららの様子に舌なめずりしていた男は、その反応を見てニヤリと笑う。
「肉壺様ってのはあの肉塊のことだ。こいつらにそう呼ばせてるだけで別に神様でも何でもない。ただの魔界生物」
「ふぅぅぅっ♡…ふぅぅぅっ♡…たまたま…んっ♡…拠点にした…ビルの…っ♡下水にそんなのが住み着いてたわけ?…はぁぁぁっ♡」
「違う違う、俺たちが飼ってるんだ。なけなしの金はたいて買い取ったんだが……いやぁ、良い買い物だったぜ。この肉壺様のおかげで調教が進む進む」
「なにを……んっ♡言って……っ!?」
きららが疑問を口にしようと顔を上げた瞬間、それを遮るかのように男の手が胸へと伸びてくる。
「んお゛っ♡」
スーツ越しに弾かれた乳首から、神経が炸裂するような快感が脊髄を逆流し、喉の奥から嬌声が漏れるよりも早く、膣奥がぶるぶると痙攣していた。
(ま、またイグゥ…なんで私の身体…こんなことくらいでぇ)
ぶるぶると震えるきららを余所に男はさらに責め立てるように、今度は両手で左右の乳房を鷲掴みにすると、ぐにゅりと揉みしだく。汗で水気を帯びた柔らかな肌が、荒れた男の手のひらに吸い付きその感触を伝えてくる。
「あっ♡やめっ……んお゛ぉ♡お゛っ♡」
両胸を揉まれる度に、きららは軽く絶頂に達してしまう。
刺激に呼応するように、スーツの股間に滲むシミは広がり、ついに許容量を超えた蜜が腿を伝い始める。
その様子を見て男はさらに笑みを深める。
「おいおい、まだ乳を揉んでるだけだぜぇ?まぁあれだけ気に入られてたからな、散々改造されたんだろうが」
「か…改造っ♡……んおおおおおっ!!♡♡」
ぷしゅっと小さく潮を吹いたきららの様子に、男が視線を女達にやれば、2人は小さく頷き部屋を出て行く。
心配そうな表情の黒髪女性だが、その心配が向けられているのは、きららにではない。
「ふーっ♡んふぅー♡」
きららは少しでも身体の昂りを抑えようと荒い呼吸を繰り返す。だがそれは逆効果だった。
顔を紅潮させ、胸で呼吸をする女の姿はあまりにも淫猥な空気を纏い男を誘う。
ぐにゃりとスーツ越しに胸を揉みしだき、その柔らかな感触を堪能すると、男は徐々に手を下げ始める。
「はぁぁっ♡♡……ちょっ、やめなさっ♡♡」
慌ててきららはその手を掴んで止めるが、すでに発情した身体ではまともに力が入るわけもなく、引き摺られるようにして男の手は腹部のあたりまで下りてくる。
そしてそのままつぅぅっと撫でるように下腹部へと伸ばされ……その手がきららの股間に触れると同時に、またも水鉄砲の様な勢いで潮吹き絶頂した。
「ん゛ん゛ん゛ん゛っ!?♡♡♡」
ぷしゅうううと潮を吹き出しながら身体を痙攣させるきららを見て男は笑う。
「さてさて、味見させてもらうとするか。対魔忍まんこの具合をな」
言葉と同時にベッドへと押し倒された。硬いマットに身体が抑えつけられ、何をしても軽くイってしまう身体では、抵抗することもできず、身動ぎひとつままならない。
せめてもの抵抗と、きららは顔を背ける。
しかし男の手がその顎へと延び、無理矢理正面を向かされた。
「おほっ♡……ん゛っ♡……ふぅーっ♡ふぅーっ♡」
男の指がきららの唇を撫でる。それだけでまたも潮吹きアクメを迎えてしまいそうになるが、必死に我慢をする。
「おいおい、もう我慢できないのか?」
「だ……誰がっ!あんたなんかにぃ!」
キッと男を睨みつけて反論するも、その目は涙で潤み、紅潮した顔は蕩け、媚びているようにも見える。
「そうか?なら確かめてみるか」
「はぁ!?なにを…はぅぅぅぅっ!?♡♡ち、乳首弾く…んんっ!?♡ちゅ…んんっ♡ちゅぱ…じゅる♡」
生来の勝気な性格から、発情し軽イキしっぱなしの身体で男へ噛みつくように語気を荒げたきららだったが、スーツ越しに勃起し切った乳首をピンっと弾かれただけで軽いアクメを迎え、伸ばした舌を絡め捕られキスへと移行されてしまう。
(こ、こんなぁ……お゛っ!?♡♡)
状況を打開しようと思考を巡らすが、すぐにその思考も快楽に飲み込まれる。
舌同士が絡み合い唾液を交換するだけで、今まではまだ混乱状態だった思考が、これから与えられる快楽を予期してより蕩けたモノへと変わっていく。
(舌ぁ……気持ちいぃ♡)
きららの思考を読み取ったかのように、男はさらに攻め立てる。
歯茎や内頬の粘膜をなぞられ、舌を吸われるとそれだけでまたも軽く絶頂に達してしまう。その反応を楽しむ様に口内を蹂躙され、強張っていた身体から力が抜けていく。
「はぁぁっ♡♡……んちゅっ♡ちゅるっ♡……じゅるるっ♡」
舌は器用に蠢き、男の舌へ奉仕するように、裏筋を舐め上げ、そのまま歯茎や上顎を舐め上げる。
淫らで情熱的な口づけ。敵愾心に満ちていた瞳はうっとりと蕩け、男の口付けと愛撫に身を委ねる。
「ぷはぁ……へへっ、こいつぁ最高だな。お前、目玉商品になるぜ」
「はぁぁっ♡はぁ…はぁ…んっ♡…じゅる♡はぁ…♡」
「へへ、雌の顔しやがって…あんまし時間がねぇ、さっさとおまんこ…
蕩け果て、甘く熱い吐息を零しながら、唾液の糸を啜るきららに、男は下卑た笑みを浮かべて、その股間へと手を伸ばす。
ズボンのチャックをいそいそと開け、下着をズラせば、ぶるんと勢いよく肉棒が飛び出した。
「お゛っ♡……ん゛っ♡」
飛び出した肉棒。それから漂う雄の香りに悶絶する。
それは悪臭からではない。その臭いだけでイキそうになるのを必死に堪える。
「お゛っ♡……んぎぃ♡♡あへっ♡あへぇぇっ♡♡」
男の肉棒…その先端が、きららの股間をつつく。ただそれだけでイキそうになるほどの快楽が全身を駆け巡り、意識を焦がす。
(な、なにこれぇ!?♡)
今まで経験したことのない感覚に、恐怖すら感じる。だがそれもすぐに霧散する。なぜなら男の手がきららの股間へと添えられたからだった。
対魔忍スーツのクロッチが、横へとずらされる。
「さてと、それじゃ挿入れるぞ」
まるで恋人に言われたように、胸が高鳴った。
それまで感じていた何もかもが吹き飛び、代わりに身体の奥底から沸き上がる期待感が頭をいっぱいにする。
男はゆっくりと腰を突き出し……そしてきららの陰唇へと擦りつける。
「んっ♡ん゛っ♡♡んふぅーっ♡♡」
擦れるたびに愛液が飛び散り、身体がビクンと跳ねる。そして――
ぐにゅうぅううっ!!ずぶぶっ!ぐちゅぅぃっ!!
「お゛ほぉぉっ!?♡♡♡」
一気に根本まで挿入された瞬間、きららはあっさりと陥落した。
脳天を貫く甘い痺れに、身体全体を貫かれるような錯覚。
これまでに味わったことのない快感が全身を包み込み、きららから理性を奪っていく。
「お゛っ♡お゛ぉぉっ♡♡おっほぉぉっ♡♡♡にゃ、にゃにこれぇぇぇっ♡♡♡」
一突きで絶頂し、そのままピストン運動が開始されるとさらに深いアクメを迎える。
ばちゅん!ばちゅん!どちゅんっ!!ぐちゃぁっ!!
肉と肉のぶつかり合う音に、淫らな汁の弾ける音。そしてきららの獣じみた嬌声が室内に響き渡る。結合部からは本気汁が溢れ出し、ベッドへと染み込んでいく。
亀頭が子宮口を突き上げるたびにきららは絶頂に達し、肉棒に絡みつく肉ヒダが射精を促してくる。
男もまた、きららの極上の名器に酔いしれ、一心不乱に腰を打ち付けた。
「こいつは…くっ、最高の名器だぜ…こりゃ」
「お゛っ♡あへっ♡♡んぎぃいっ♡♡♡おひっ♡♡おほっ♡♡」
男の腰使いは荒々しく、きららの膣内を容赦なく蹂躙する。だがきららの肉壺はそれを悦び、大量の愛液と共に締め付ける。
「へへ、気持ちイイかよ?ええ、対魔忍のお嬢さんよぉ!!」
「ん゛ん゛ん゛ん゛っ♡ぎもぢいぃぃっ♡あんたのちんぽぉ!!ぎもぢよすぎるのぉ♡」
きららの口から絶叫が迸る。それは心の底から…子宮を貫く甘美な悦びを伝える言葉。
ぱぁぁんっと今までで一番大きな音を立てて、男の腰がきららの尻肉に叩きつけられ、肉棒が最奥へと突き刺さり、子宮口をこじ開ける。
「お゛っほぉぉぉおおおおおおっ!?!?♡♡♡」
その瞬間、きららの視界が白く染まる。
脳天を突き刺すような衝撃に、視界はぐるぐると回り、思考も掻き混ぜられる。
それでも身体は勝手に反応し、肉棒から精液を搾り取ろうと肉壺が収縮を繰り返す。
どびゅるるるっ!!どぶっ!ぶぴゅうっ!どくんっ!どくんっ……ごぼぉっ!!
「あべべべべっ!?!?!?♡ででりゅ、あつあつザーメン…きららの子宮にそそがれてりゅぅぅぅっ!!!!????♡♡」
大きく身体が痙攣し、きららの意識が一瞬途切れる。だがすぐに意識を取り戻し、再び快楽の波に飲み込まれる。
どびゅっ!ぶぴゅうっ!!どくんっ……ごぽぉっ♡ 大量の精液がきららの子宮を満たしていく。その熱を感じ、きららはまた絶頂した。
最奥まで突き刺された肉棒は脈動を繰り返し、そのたびに白濁液を吐き出し続ける。
それはまるでマグマのように熱く粘り気があり、きららの子袋へと流れ込んでいく。
その感覚に、さらに深く激しい絶頂を迎え、そして降りることなくさらに昇って行く。
きららは知らないことだが、男たちの組織が購入しあの下水路へと解き放った肉塊は、非常に質の悪いものであった。
種族は関係なく雌の身体を改造し性感特化の肉塊へと変える。
ただの脂肪の塊に毛細血管の様に性感神経を張り巡らせ、もともとの神経と接続させ。
敏感な性感帯の塊であるクリトリスはそのもとからある神経をより精鋭化。陰唇、アナルには媚薬効果のある体液を分泌する器官を作り出し。
そうして肉塊は雌の身体を雌が望む快楽の全てを感じる物へと変えていく。
今までできららが味わってきたセックスなど子供の児戯に等しい。
意識が焼き切れそうな程……否、意識を失ってもなお絶頂し続けているのだ。
「ふぅ」
じっくりと子宮へ子種汁を注ぎ込んだ男がゆっくりと肉棒を引き抜く。
壁のヒダひとつひとつがまるで舌の様に絡みつき、肉傘に引っかかる。
そしてまるで尿道に残った精液を吸い上げようとするかのように蠢き、その刺激だけで男の腰は砕けそうになるが必死に抑え込み引き抜くことに成功した。
ぶぽっ♡どろぉ……ぼたっ♡
肉棒と淫裂の間に糸を引きながら、白濁液がきららの股間から垂れ落ちる。それはベッドに水溜りを作るほど大量に吐き出されたものだ。
「お゛……お゛ぉぉ……♡」
焦点が定まらない虚ろな瞳で、きららが絶頂の余韻に…いやその余韻により誘発された軽イキに浸っている。
「おら、舐めろ」
白濁に塗れた肉棒をきららの口元へと持っていく。
体液に濡れ生臭い臭いを放つそれを、しかしきららは「あーん」と口を開くと、亀頭を口に含み、頬の内側、そして舌を使って汚れをしゃぶり取っていく。
「じゅるっ♡んっ♡ちゅぷっ♡」
舌先で丹念に汚れを舐め取り、唇で肉棒にこびり付いた白濁液を啜り上げていく。
「ふぅ……なかなか良かったぜ」
「ぷはぁ♡…あへぇ……♡」
男が肉棒を引き抜けば、その刺激だけで軽く絶頂したきららは力なくベッドへと倒れ込む。
潰されたカエルの様な無様ながに股姿を晒すきららに、かつての雄姿はもはやない。
見事な仕上がり具合に満足した男は、数日後に控えたオークションの目玉商品の変更を決めた。
『対魔忍雌奴隷』
これだけで組織再建の目途はたったも同然だと、嗤う男をきららの虚ろな瞳が見つめていた。
ということできらら先輩でしたん。
まだ不完全燃焼の泡姫のやつは、ラグナロクが主軸になってるため、また次回かな…
というか水路での戦いが思い浮かんでこっちを先に書いてしまいました。
感想などお待ちしております。