教室で話していたように、まずは買い出しから。
朝目覚めると、清隆の顔が目の前にあった。そうか、昨日、清隆に逝かされて、そのまま寝入ってしまったのか。二人とも裸で、タオルケットだけが掛けられている。(目覚めると、清隆がいる。これ、とてもいい)。しばらく清隆の顔を見つめる。(かわいい寝顔。素敵だ)。しばらくすると、清隆が目を覚ました。私は軽く清隆にキスをして
「清隆、おはようございます。」
「おはよう。有栖」
ふっと笑ったような気がした。後ろから抱きしめられて、時計を見ると8時を回っている。
「もう、起きますよ。」
そろそろ起きなきゃと思い、身体を起こし、タオルケットを剥いだ。するとタオルケット内にこもっていた匂いがまき散らされる。いろんなもの、汗、よだれ、唾液、おしっこ、愛液、精液が混じった、何とも言えない匂い。淫臭だ。昨夜の二人が作り出したものだ。
「うっ」と顔をしかめ、自分の身体を見ると、こちらは、もっととんでもないことになっていることに気が付いた。舐められたところは少しがさついているだけだが、股間はぐしゃぐしゃで、未だドロドロして匂いすら放っている。その周りは乾いてごわついて、陰毛あたりもごわごわだ。(こんなの見せられない)。
「清隆、ものすごいことになっています。」
「あぁ、昨日そのまま寝入って、途中で起きたときにタオルケットだけかけた。」
「先にシャワーを浴びてきます。清隆は待っていてください。」
「一緒でなくてもいいのか?」
「一緒に浴びると、出かけられなくなりそうです。」
うつむいて、小さく答えた。
私は、裸のままシャワーに駆け込んだ。シャワーをかけて身体を洗う。昨夜塗りこんだボディーミルクの残りでぬるつきを感じるが、下半身はそれ以上にぬるつく。ごわごわとしていたものが、溶け流れていく。(あぁ、まるで、けだものね)。シャンプーして、トリートメントも怠りなくした。ようやくさっぱりして、バスタオルで体を包んだ。
「お先です。清隆、どうぞ」と声をかけると、清隆が裸で来て、そのままシャワーに消えた。私は急いで居間に戻り、汚れ物を回収する。濡れたバスタオル2枚をとり、汚れたベッドカバーを剥がすと、何やら敷いてある。よく見ると「防水パッド」だ。清隆が準備してくれていたんだ。助かった。マットは洗えないので気を揉んでいた。あと枕カバーを外して、洗濯機に放り込んだ。洗濯機の中にはすでに匂うバスタオルが入っていた。(わたしったら。ほんとに恥ずかしい)。洗濯機を回しながら、ドライヤーを当てていると、清隆が出てきた。バスタオルを手渡し
「朝ごはんは、外で取りましょう。早速着替えてください。そのまま買い出しに行きます。」
「わかった。」
身体を拭いて、パンツを履き、歯ブラシを持って出て行った。私も髪のセットを終え、ボディミルクを塗ってから、持ってきたセットのブラとショーツ(ピンク地に黒で蝶の刺繍)を身に着けた。居間に行くと、清隆がこちらを振り向いた。
「あ、有栖」といって清隆の動きが止まる。
「え、どうかしましたか」
「きれいだ。」何を言っているのか、理解できなかった。
「初めて見た。きれいだ。」
ここまで言われて、理解した。清隆に下着姿を見せたのは初めてであると。最初は裸の上にTシャツだけ着て、清隆を押し倒した。昨日は清隆の後を追ってお風呂に入った。裸は何度も見られたけど、下着姿は初めてだ。気付かず居間に来たが
「きゃっ」私は胸前で腕を交差し、そのまま、そこにしゃがみこんだ。
「恥ずかしいです。」下を向いて、つぶやく。
「セックスしている時は、もっと恥ずかしいことをしているが」
「それとこれとは状況が違います。」
「じゃ、見ないでおくから、早く服を着てくれ」
「それも嫌です。うう」
「うぅん。困ったな。」清隆が考え込んでいる。
「わかった、有栖。有栖が慣れるまで見せてくれ。」私もそれが一番だと思う。観念して、片手で胸を、片手で股を隠しながら立ち上がった。
「有栖、手をどけてくれ。もっとよく見せてくれ。」私はゆっくりと手をずらしていく。顔が紅潮しているのが分かる。発情状態なら何も恥ずかしくない。脚を広げろと言われれば、躊躇なく広げられる。でも、今は、手をずらすのすら躊躇してしまう。
「有栖、すごく綺麗だ。」
清隆が褒めてくれている。私は気持ちを落ち着かせようと深呼吸した。
「はぁはぁ。だいぶよくなりました。ありがとうございます。少し恥ずかしいですが、いかがですか。」
「何度も言っている。とても綺麗だ。白い肌にピンクの下着がとても似合う。天女か、女神かと思うくらいまぶしく見える。」だんだん私も嬉しくなってきた。
「ありがとうございます。ようやく、慣れてきました。これからも新しい下着の時は見ていただきます。その時は褒めてください。」私はゆっくりと一回りした。
「ああ、わかった。」
「さぁ、急いで出かけましょう。」
朝ごはんは昨日、神室と夕食を取ったファミリーレストランで、サンドイッチとピザを、清隆はハンバーガーのセットを注文した。
「朝からハンバーガーですか?」と聞くと
「有栖も、ピザなんて注文したろ。朝は大切なんだぞ。」
「はい、そうです。朝はとっても重要な食事です。」笑いながら先に出された飲み物を飲みながら待つ。
二人で話しながら食事を取り、まずはホームセンターだ。
「ほんとうに何でもある。ここである程度揃えられそうです。」
「ここはいいぞ。オレは昨日寝具コーナーで買い物した。」時々清隆は爆弾を仕込んでくる。
「あ、いろいろを準備していただきました。ありがとうございます。」最後は聞き取れないくらい小声になった。とにかく、このお店で、まず、鍋、フライパンから、ボール、ザルといった炊事道具、調理器具をそろえた。
「多くないか、置けるのか?」
「大丈夫です。使わないものは私の部屋に置きます。」
「有栖の部屋が狭くなるぞ。」
「近いうちに、あの部屋は物置き兼、緊急退避場所となります。ベッドの上が開いていれば事足ります。」
「そう・・なのか?」
「そうです。」
中華鍋やセットのお玉もカートに入っている。
「これだけあれば、何とかなりますね。」とひとまず会計する。支払いは有栖が行う。
「オレが払おうか?」という清隆に対して
「どちらが払っても、お財布は一つです。今日は私が支払い処理をしておきます。」
「そうだったな。よろしく頼む。」
会計のあと、配送をお願いした。二か所に本日午後一を指定したら、追加料金を取られたが、気にならない。
次は家電売り場。ここで、コーヒーメーカーと湯沸かしポット、ホットプレートなんかを購入。あとはオーブントースターのような無煙ロースターを購入し、配送を依頼する。
「有栖。次はどこだ?」
「はい。次は食器を選びましょう。」
日用品コーナーに来た。ティーカップ、コーヒーカップからお茶碗だの、大小皿だの、カトラリーセットだのと多くは3個ずつ選んでいる。
「どうして3個の物が多いんだ?」
「2個だと、余計な憶測をされます。3個あると客用に見えるものです。」
「なるほど。欺けるのか。面白い。」と感慨深げにつぶやいた。
「これらは、ほぼ清隆の部屋に置きます。」
「有栖の分はどうするんだ。」
「清隆の部屋に置くと言いました。」首を傾げ、笑顔で答える。
「あ、分かりました。」
会計をして、同じく配送依頼をし、スーパーマーケットに移動する。
「ここが、最後です。食材を買います。清隆はカートをお願いします。」私は考えていた通りの食材を次々とカートに入れる。
「多くないか?」
「大丈夫です。」
「冷蔵庫に入るのか?」
「2台あります。」
「そ、そうだったな。」清隆が私の行動力にあきれているようだ。かご一杯半。そこそこの量となった。会計して、外に出る。
「清隆、お昼も食べていきましょう。このまま帰っても、しばらく食べられません。」
「その方が賢明だな。」
「櫛田が、あそこのパスタ屋さんがおいしいと言っていました。」と近くを指さす。
「じゃ、そこに行こう。」
時間は12時ちょっと前。かなり混雑しているが、二人分の席はあるようだ。店員さんに誘導されて席に着く。隣を見ると櫛田と佐藤が座っていた。
「あ、有栖、おはよう。あ、こんにちはか」桔梗が笑いながら挨拶をした。
「こんにちは、桔梗と、佐藤さん、でしたっけ?」
「うん。こんにちは、有栖さん。」
「清隆君もこんにちは。」
「おう。」
一通り、挨拶が終わると、店員が水を持ってきて注文を取る。それぞれ注文した。
「やっぱり、清隆君と来たんだ。もう終わったの?」桔梗がにこにこしながら聞いてくる。
「はい。清隆君にはお世話になっていますのでお礼のお昼です。」
「結構、買ったね。清隆君、ちゃんと有栖の部屋までもっていってね。」
「わかってる。そういう約束だ。」
「有栖、午後は何か予定ある?」
お誘いか、櫛田と近づくのは重要だけど、この週末は逃せない。来週になると生理が始まる。この土日は大事な週末だ。
「ごめんなさい。今日午後にお片付けをして、明日は一日、作り置きを作る予定にしています。この土日で生活スタイルを作りあげたいと思っています。」
「あ、そうか、学校でもそう言ってたね。無理は言えないね。」
「ちなみに、桔梗は何をする予定だったのですか。」
「有栖を誘って、佐藤さんと3人でコスメ屋さんに行こうと思ったんだ。」
「あぁ。残念です。桔梗、今度誘ってください。」
と話していると、食事が運ばれてきた。
「清隆君、食べましょうか、私のおごりですが遠慮なく。」わざと隣に聞こえるように言うと、清隆も
「思っていたより、荷物が多いし、重い。この程度では釣り合わない。」と、さも荷物持ちで来ているかのような演技をしてくれる。(こういう頭の良さがいいんだよね)。
寮について一旦、部屋に戻った。配送は時間通りにきた。今日使わない調理器具はこちらに運び込んである。清隆のところには調理器具、家電、食器類が届くはずだ。私は急いで清隆の部屋に向かい、端末をかざして、開錠し、清隆の部屋に入った。荷物は届いているようで、清隆が整理し始めているところだった。
「まずは、少し片づけましょう。」と調理器具をキッチンへ、食器類は作り付けの棚に並べた。家電もできるだけ見えないように格納した。
「それでは、予定通り作り置きのための調理をします。清隆も手伝ってください。」
「今日は、餃子、ハンバーグ、根菜の煮物を作り置きとして作ります。晩御飯はグラタンにします。」
「すごいな。そんなに出来るのか?」
「清隆次第です。」笑って答えた。キャベツ、ニラ、長ネギ、ニンニク、玉ねぎを取り出し、レシピを渡して
「まずはこれらをみじん切りにしましょう。」まな板の上で見本を見せる。
「こんな感じです。」
「これはできるぞ。」と言って清隆がキャベツをみじん切りにする。
「うまいものですね。では、手分けして、この分量をすべてみじん切りにしましょう。」ザクザク、とんとんとんと小気味のいいリズムで、瞬く間に野菜がみじん切りにされていく。
「次は肉と合わせてこねます。清隆は餃子のあんを。私はハンバーグの種を作ります。」といってボールにそれぞれの材料を入れ、ミンチ肉を入れこねる。清隆も手際よくこね始める。私もパン粉等を加え種作りをすすめた。こね終わったので、匂いを嗅いで、調味料で整え再度こねると、餃子のあんとハンバーグのたねが出来上がった。ものの30分だ。
「早いものだなぁ」と清隆が灌漑深げに言っている。
「これからです。餃子のあんをこの皮に包んでいきます。見ていてください。」
「まず、皮を手のひらにおいて、スプーンであんをこのくらい掬い、指で皮の真ん中に落とします。」と手本を見せながら、清隆に真似をさせる。
「そして、指で皮の外周に水を付けます。これが接着剤となります。」
「清隆には数字で説明したほうがいいでしょう。だいたい5分の2が下側、残りが上側になるようにイメージします。で、上側になる方の皮を下側にプリーツを作りながらくっつけていきます。」と言いながら、餃子の皮であんを器用に包み、よく見る餃子を仕上げた。
「なるほど、餃子になっている。もう一度見せてくれ。」
「はい。それではいいですか。」といって、もう一個作る。
「私が思うに、清隆は学習の天才です。なにも知らなくても、教わったことを根本から理解し、それを自分のものにし、より完成度の高いものとして実施できます。」
「確かに、いろんな課題で、最初はそれほどでもなかった。でも2,3度試せば一番になれた。周りからも学習能力がすごすぎると言われたこともあった。」
「有栖はオレの何を見てそう思った。」
「二つあります。一つ目は2回目にみたチェスです。清隆が大人と打っている時です。4人目くらいまで飽きることなく見ていました。家に帰って、トレースすると、どの相手に対しても最初はふがいない打ち方ですが、しばらくすると見違えるようになっていることが分かりました。」
「なるほど。確かにその覚えはある。で、もう一つは」
「もう一つは、」と言いよどむと
「なんだ。聞いておきたい。」
「もう一つは、セックスです。」
小さな声で、でも聞こえるように言った。
「有栖、悪い、聞こえなかった。もう一度はっきりと言ってくれないか。」(うう、意地悪だ)。
「あの、セックス、です。」(あぁはずかしい。私は何を言ってるんだ)。
「そうか、そのセックスのどこでそう思ったんだ。教えてくれ。」(もっと意地悪してくる)。
「あとで、説明します。いまは、餃子を包みましょう。」となんとか話を逸らす。
「わかった。じゃ、やってみよう。」清隆が見本通りに包み始める。最初はぎこちなかったが、4個目くらいから、きれいな形になった。(やっぱり、思った通りだ)。
「そのまま、続けてください。皮が無くなる頃にあんも無くなります。」私はハンバーグを丸め始めた。隣では清隆が餃子をせっせと包んでいる。
「楽しい」と小さな声でつぶやくと、隣からも
「そうだな」と聞こえてきた。隣を見るが、清隆は脇目も振らず包み続けていた。
出来上がった餃子はそのまま冷凍に、ハンバーグは焼き色を付けて冷凍した。続けて、根菜を調理し、冷蔵保管だ。ひとまず作り置き分を処理したので、今日の晩御飯に取り掛かる。
バター、小麦粉、牛乳を使ってベシャメルソースを作り。マカロニをゆでて、鶏肉を処理し下ごしらえは完了。
「しばらく時間もありますから、お茶にしましょう。」私は部屋から持ってきた紅茶葉を使い、買ってきたティーカップに紅茶を注いだ。清隆と一緒にお茶時間だ。
「15歳なのに随分と手際よく料理ができるな。」と感心しながら清隆が言う。
「そうですね。中学に上がるころから、健康な身体を作ろうと、栄養関係の知識を習得しました。それを元に、家にいる料理人に献立を渡していましたが、いつの間にか私も厨房に立っていました。その時、その料理人に仕込まれました。すべてはここに来るため。結果論ですが。」
「そうか。身体つくりの一環か。一つの思いだけでそこまでできるのか。有栖はすごいな。」
「それを言うなら、私をそこまで思いつめさせた清隆の方がすごいです。」
「そんな大それた人間じゃない。」
「清隆、私の前で、自分をさげすむようなことは言わないでください。」と目を見て訴える。
「わかった。気を付ける。」
「ところで、その話し方は意識して変えているのか?」
「どういうことでしょうか?」首をかしげる。
「他人のいる時、二人でいる時、いちゃついている時、別人格のようになる。」
「そうなんですか?確かに、人に聞かれる可能性のある時は、清隆君と呼び方を意識しています、それ以外は特に意識していませんよ。」
「そうなのか。呼び方以外は無意識か・・」
「はい。でも、どう変わっているのでしょう?」と聞くと、清隆がお茶をすすりながら教えてくれた。
通常時:天才有栖。とても理知的で丁寧な言葉使い。清隆君と呼ぶのはこの有栖だけ。
二人の時:おすまし有栖。とても清楚な雰囲気だけど、下ネタも平気。口調は天才有栖とあまり変わらない。
発情時:あほ有栖。とてもわがままで、砕けた話し方になる。発情すると出てくる。とろけ顔
セックス中:エロ有栖。基本、喘ぎ声か叫び声。すごくエロい顔、淫靡な顔つき。
その境はあいまいで、明確に変わるということではなく、いつの間にか変身しており、そのギャップが面白いと。
「驚きました。特にあほ有栖は不思議です。エロ有栖は自覚あります。」
「発情状態はどんな感じだ。」
「はっきり言うと、清隆に抱いてもらうと収まります。これは助かっています。ただ、効果に期限がありそうで、いま、悩んでいます。」
「と言うと。」
「おそらく、月曜日あたりから、生理が始まります。5日ほどセックスはできません。その期間で発情してしまったことを考えると」
「そうか、生理か」
「はい。ほぼずれることなく29日周期ですので、遅くとも火曜日には確実に始まっています。」
「自分では発情を抑えられないのか。」
「清隆に再開するまで、あのような発情状態にはなっていません。ですから、試す機会がありませんでした。」
「そうだな。」
「今回、もし、そうなったら、清隆に慰めてもらいに来ます。」
「その清楚でかわいい顔つきで、そのようなこと言うから驚く。」(清楚でかわいい、かぁ)。
「なるほど。普通このような、あけすけな会話はできませんからね。清隆の前だと平気です。多分、私の思っていること、知っていることを包み隠さず表現したいと思っているからかもしれません。」
時間を見ながら、夕食のグラタンをしあげ、副菜類と合わせて夕食を取った。どれも美味しく食べてくれた。お片付けして、お風呂に入ろう。さあ、夜の部が始まる。私は喜々とした。
いろいろと揃えました。部屋は狭いはずですが、そこはご愛敬。
次回、土曜日の夜の二人です。お楽しみに。
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