※この作品はR-18です。

ようこそ有栖と清隆の教室へ   作:愛奴

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さて、椎名ひよりです。
有栖が見たところ、『平穏』『擬態』でした。ただの本好きではないとは予想しています。

今回、この『擬態』の正体が明かされます。

キャラ崩壊でしています。椎名ひよりファンの方は読まない方が賢明かと。


27. 椎名の擬態は斜め上

同棲して初めての朝。清隆に後ろ抱きしてもらっている状態で目が覚めた。お泊りの時は、大体この体勢で目覚める。とても気持ちいい。いつものお泊りの時と同じだが、今日は違う感じがした。

昨晩は盛ったけど、後始末してから寝入ったので、全体的にすっきりとしている。清隆の腕から抜け出して、清隆の寝顔をしばらく眺める。お気に入りお時間だ。お泊りした時のご褒美だったけど、これからは毎日拝める。

 

朝ごはんの準備でもしようかと、起き上がる。お泊りだったので、裸の上にTシャツだけを着た。フレンチトーストと厚切りハムのソテーでいいかと、卵液を作って、パンを浸した。ハムをフライパンで温めながら、フレンチトーストを焼いていく。

「いいにおい。」と言って、清隆が起きてきた。

「おはよう。」とお互いに朝の挨拶。挨拶は大事だ。コミュ障の清隆も慣れてきたようで、挨拶はできるようになった。

コンロに向かっている私の後ろに来た。首だけで振り返り、キスをする。軽めのキスだ。昨晩、「明日はお出かけするから熱いのはなし」と、伝えてある。私もちゃんとしないと、約束に遅れてしまう。

 

ご飯を食べて、お片付け。そのあと少し時間はある。まったりタイムだ。

 

「有栖、今日は何があるんだ?」

「清隆には言っていませんでしたが、今日、椎名と会います。」

「この前渡した有栖作の推理小説か。」

「あれを読み終わったので、会いたいとメールが来ていました。ふたりでお話しできるいい機会です。」

「擬態の件な。」

私は頷いた。椎名の現在の心を支配する『虚像』の意味を知っておかないといけない。

「清隆はどうしますか?」

「オレは少し買い出しに出るつもりだ。まだ、足りないものがある。」

「では、ケヤキモールですね。できればこれも買ってきてください。」とメモを渡す。

「見かけたら声をかけてください。合流しましょう。」

「椎名と一緒なんだろ。」と怪訝そうな顔をする。

「清隆なら拒みませんよ。」

 

ケヤキモール内の個室カフェで待ち合わせた。少し早いが私がカフェに入ると、丁度、椎名が部屋に案内されているところだった。それを追いかけ

「ひより、おはようございます。」その声に気づいたのか、少し驚いて

「あ、有栖。おはようございます。早く来たのに、同時だなんて驚きました。」

二人向かい合って座って、好きなものを注文した。私は季節のフルーツパフェと紅茶だ。椎名の目を観ると『平穏』『擬態』『尊敬』となっていた。私に対する感情が変わった。

「有栖、急に呼び出してごめんね。どうしても早く会いたかったので・・。それにしても個室ですか。」

「はい。いろいろと熱中してお話しすると、どうしても声が大きくなります・・。で、どうでした?」

「すごく面白かったです。もう3回も読み返しました。」

早速、食いついてくる。

「結構手の込んだトリックを盛り込みましたが。」

「はい。読み返すごとに、より精緻に練られていることが分かりました。1回目で、なるほど。2回目で、そうか。3回目で、すごい。と読み返すごとに感想が変わりました。すごいです。」

キラキラ瞳で話す椎名はとてもきれいに見える。

「あと、伏線の回収と最後のどんでん返し。まさかの真相。ふりかえると、伏線がばらまかれていて感動しました。」

まぁ、私が中学生の頃に暇つぶしで読んでいた推理小説が、あまりにありきたりでパターン化していたので、これも暇つぶしに書き上げたものだ。そんなに感動してくれると嬉しいものだ。パフェを食べながら、しばらく椎名の話に付き合う。椎名はマシンガントークで、場面ごとにその思いを説明し続けている。3回読み返したと言っていたが、ほぼすべて暗記されているようで、驚いた。そのあと、他の小説の話になり、私も話を合わして場を盛り上げる。個室にしておいてよかった。

 

ただ頭の中では「椎名をどうするか?」を思考している。メンバーとする、しない。清隆の女にする、しない。私がかわいがる。友達を継続する。いろいろな方向がある。今日、出来るだけ一緒にいて、椎名を見極め、方向を定めたい。

 

「ひより、クラスの方はどうですか?」

「あまり面白くありませんね。なじめません。龍園君が暴力でまとめ上げた?いや、治めている感じです。」遠くを見ているような目で答える。

「ひよりも暴力を振るわれたんですか?」

「直接ではありませんが、皆の前で人を殴り散らすことは、周りの人への暴力でしょう。」

「そうですね。わかります・・。で、雰囲気になじめず、図書館で平穏な時間を楽しんでいる。」

椎名を見つめてにこっと笑顔を送る。

「え、どうして?・・はい、その通りです。あそこはとても平穏な時間が流れています。」

「そうね。静かだし、没頭するにはいい空間ですね。」

「ひよりは、本以外でどんなことに興味がありますか?」

椎名を知るためにも、今日はいろいろと聞いてみよう。

 

「本以外には、あまり興味深いことはありません。でも・・」

 

パフェをスプーンでつつく。

「でも?」

 

「わたし、幅広いジャンルを読み漁っています。推理小説も好きなので外面的には推理小説をいつも読んでいますが・・」

 

言いにくそうに下を向いてしまった。

 

「ひよりの知識が広いのはその幅広いジャンルからなんですね・・。何か悩みでも?」

 

「有栖にならいいかな。きっと、わかってくれる。」

 

聞き取れないような小さな声でつぶやいたのを聞き逃さなかった。ひよりが話し始めるまでしばらく待つと、ぽつりぽつりと話し始めた。

 

「有栖、笑わないでね・・・実は私、とてもエッチなんです・・。いわゆるむっつりスケベなんです。」

 

驚いた。こんな清楚で知的な感じなのに内面では自分はむっつりスケベと認めている。これが『擬態』の正体?

 

「笑いませんよ。友達でしょ。今日はなんでも聞きます。」

驚いた表情は一切出さずに真剣な面持ちで椎名の顔を見つめる。

「中学に入ったころから、恋愛小説にはまりました。」

「そのころの女子なら普通ですよ。」

多分そうだろう。私にはわからないけど、話を合わせ、椎名に続けさせる。

「そのあとは、エッチなライトノベル、そしていわゆるエロ小説に手を出しました。」

「本好きだから、のめり込んだんですね。」

椎名は頷く。

「で、いろんな描写があって、それが気になってしまって。」

「いろんな描写?」

 

「例えば、男と女がキスをします。「その男の舌が入ってくると、頭が白くなって蕩け始める」って書かれていると、キスで頭が蕩ける?どんな感じなんだろう?って思ってしまうんです。」

 

椎名の顔つきが変わった。少し目元が火照っている。

 

「そうね。わからないわよね。」

 

「でしょ。だから、試してみたんです。」(え、この子、何て言った?試してみたって言った?)

 

「試したって?」

 

「ボーイフレンドを作って、キスしたんです。でも、舌を入れて絡ませても蕩けませんでした。」

 

唖然とした。この子異常だ。私も人のことは言えないかもしれないが、椎名は異常だ。

 

「他にも、描写されていることを次から次へと試しました。彼だけでは分からないのかと、いろんな人と試しました。」

 

「何か収穫はありましたか?」

震えそうになる声をごまかして何とか聞くことができた。

 

「一つだけでした・・しょ、処女喪失がとても痛かった・・だけでした。」

 

この子、徹底的に追求しようとしたんだ。本に書かれていることが本当かどうか確かめたい。ただそれだけのために、中学生なのに男に処女を捧げ、何人にも何度も抱かれたんだ。

 

「この場面読んでください」

一冊の本を出してきた。付箋が貼ってあるところ読んでみる。

 

・・・愛しい男性の男根が私の濡れた秘所に入ってくる。少しずつ、少しずつ。同時に私の身体に快感が走り始める。私は次の快感を期待しながら腰を上げ、だんだんと深く入ってくる男根に歓喜した・・・・身体が喜んでいる。もっともっとと要求する。やがて頭の中が白くなり、身体が浮遊するような感覚に陥いる。もうすぐ、もうすぐだ・・・。

 

「はぁぁ。これ、経験したくなるじゃないですかぁ。」

明らかに椎名は欲情している。

「でも、誰としてもそんな感覚になった事はありませんでした。」

 

「作り話とは思わなかったのですか?」

 

「たくさん読みました。でも、多くの本にセックスの気持ちよさが描写されています。そうなると、まんざら作り話とは思えなくなります・・。それを経験しないと、その本を読んだことにならない。その著者を理解できないんです。」

 

変なことを言っているが、椎名は真剣に話している。

「そ、そうね。」椎名の強い語気に押されてしまった。

「こんな子だと思われないように、普段は知的であるように見せています。」

「大変ね。そこまで本に没頭できるのはひよりの能力ね。」

優しく微笑んで声をかける。私はここが落としどころと、席を移動して椎名の隣に移動した。

 

「ひより、いいこと教えてあげる。」

 

ひよりの耳元に息をかけながら囁き、頭を優しく撫でる。ひよりがこちらを見た。

 

「確かめてみようか?・・私とキスしよ。」

 

顔を寄せると、少しためらったが、首を傾げ目を閉じた。私はゆっくりとその唇に自分の唇を合わせた。しばらくそのままでいると、椎名も落ち着いてきた。抱き寄せ、ついばむようなキスから、唇を挟んだり、舐めたりするキスに変えると椎名の唇が開いた。そのまま口を吸い合う。椎名の呼吸が粗くなり始めた。

 

「はぁぁ、はぁぁ、はぁぁ」

 

“ぐちゅぐちゅ”と互いに口を吸いあう。頃合いを見計らって舌を入れ込んだ。すでにディープキスは経験しているから、すんなり受け入れられた。舌で唇の裏から、上顎と届く範囲で舐めまわすと

 

「ふん、ふん、ふん、はぁん」

 

椎名が喘ぎ始め、自分の舌を絡めてくる。その舌に私も合わせ、舌全体を舐めるように絡ませる。”んぐぅ、んぐぅ”と椎名が鼻を鳴らして、私との舌の絡みを受け入れている。椎名の身体が震えている。快感を感じている震え方だ。絡ませていた椎名の舌を唇で捕まえ、”じゅぶじゅぶ”と音を立てて吸いながら舐め上げると、

 

「あん、あん、すごい。あう、あう、あうっ」

 

口の端から何とか声を出す。よだれも顎を伝っている。

 

「ぷひゃぁ」

 

そろそろいいかと私からその行為を解いた。唾液が椎名の口と私の口に橋を作る。椎名はがっくりとして真っ赤な顔でシートにもたれかかっている。粗くなった息を整えようと深呼吸している。優しく頭を撫で

 

「どうでした?蕩けましたか?」

 

いたずらっぽく椎名の顔を覗き込んで聞いてみる。蕩け顔だ、あの椎名の蕩け顔。おそらく誰にも見せたことない顔。さっきまでのキスの余韻で私も発情気味だ。椎名がとてもかわいく思えてしまう。

 

「す、すごく気持ちよかった。蕩けたぁ。はぁあぁ」

 

口を半開きにさせたまま、うつろな目でつぶやく。

 

「こんなによだれ垂らして。ひより、気持ちよかったのね。」

濡れたおしぼりで椎名の口まわりを拭いてあげた。

 

「ありがとう。おかげで、書いてあることは本当だということがわかりました。」

椎名の目がキラキラしている。

「オナニーもペッティングもセックスも、あの描写通りという可能性があるんですね。」

気持ちが高ぶっていることがわかる。

 

「あれを・・やっと理解できるんだ。う、うれしい。」

 

腕を胸の前で交差し、自分を抱きしめながら、悦に入ったようにつぶやいている。椎名の表情がおかしい。”いっちゃってる顔”だ。

 

「ね、有栖。綾小路君と付き合ってる?」

 

「どうしてそんなことを聞くのかしら?」

 

「付き合っているなら、どんな感じか教えてくれないかな。セックスしてるとこ見せてくれないかな。」

 

へらへらと笑いながらとんでもないことを言ってくる。

 

「ひより、しっかりしなさい。叶えてあげるから、少し待ちなさい。」

 

私は椎名落ち着かせようと引き寄せ強く抱きしめた。

「あうん。有栖。気持ちいい。もう、どうかなってしまいそう。」

どうやらタガが外れてしまったようだ。しばらく椎名が落ち着くまでそのまま抱きしめていた。

「あ、有栖。もう大丈夫です。ご、ごめんなさい。」

ようやく元の椎名に戻った。

「ひより。あなたも大変ね。」

抱きしめながら頭を撫でていると

 

「あ、有栖。かっこ悪いところを見せたついでに、助けて欲しいの。」

 

小さな声で弱弱しく言ってくる。

「部屋に来てほしい・・。もう有栖には全部見せて、それで、助けて欲しい。助けてくれたら、なんでも言うことを聞く。」

何を言っているのかわからないが、何か決心したようで、椎名の目に力が戻ってきた。

 

とにかく、椎名の部屋に行くことになった。

「有栖、驚かないでね。笑わないでね。」

椎名はエレベーターの中でずっとそんなことを言っている。

「ひより。安心して。驚かないし、友達のこと笑ったりしない。」

散々驚かされた私はうかつにもそんなことを言ってしまった。

「入って。」

椎名の部屋に入ると、なんだか匂う。見ると足の踏み場もないほどに散らかっている。

 

「いったい・・・」

 

言葉が出なかった。気分が悪くなり、頭がぐらつき、胃液が逆流しそうになる。常に自分の身体を大切にし、清潔で健康的な生活をしてきた私にとって、この惨状は受け入れがたいものだった。

 

本棚にはびっしりと本がきちんと整理されて並んでいるのは椎名らしい。が、飲み終えたペットボトルがひとかたまりに勉強机の上に乱雑に置かれている。洋服は脱ぎっぱなしで床に散乱している。洗濯前なのか、後なのかわからない衣服が山になっている。汚れた下着なんかもあちこちに放置されている。タオルなんかも同様だ。

 

「ど、どんな生活してるの?」少し声が震えた。

「本を読みふけっていたら、手の付けようがなくなって。」と下を向いて答えた。

「ちょっと着替えるね。」

制服を脱いだ。制服はハンガーにかけて、防臭スプレーをかける。下着姿になっているが、背中にはブツブツがいっぱいある。

「背中、湿疹ができてるわよ。」というと

「道理で痒いわけです。」と意に介さない。

「ちょっと見せて。」よく見ると肌も荒れているし、そのブツブツは間違いない。ダニだ。

「お風呂には入ってる?」

「あ、髪の毛を洗うだけで、身体はそのついでに・・・」

「洗濯は?」

「溜まったら、まとめて・・・」

「してないわよね。」

「下着はどうしてるの?」

「ブラジャーは汚れないし。パンツは汚れてきたら、裏返しとか。なくなったら履かずに・・・」(う、うそでしょ)。

 

椎名は本に夢中になりすぎて、いわゆる『汚女子』だった。本当に驚かされる。むっつりなのにも驚かされたが、その生活にはもっと驚いた。私達の知っている椎名は“むっつりスケベの汚女子が知的少女に『擬態』した姿”だった。髪の毛や制服など外観や日常の行動は完全に取り繕っているが、その内側は汚いショーツでも構わないほどだったとは。

 

「ひより。もう一人呼んでいいですか?」

「え、ばれちゃう・・」と困り顔をするが

「心配しないで。その子も賢い子だから。」

「わ、わかりました。」

しぶしぶではあるが椎名の了解がとれた。私は由佳に電話をして、持ってきてもらいたいものを伝え、椎名の部屋まで来るようにお願いした。

 

「こんにちは。」由佳が来てくれた。あらかじめ、状況を簡単に説明してあったので、それほど驚かなかったが「すご」と小声でつぶやいた。

「あ、立川さん。よろしくお願いします。」椎名が恥ずかしそうに挨拶した。

 

さて、まずはゴミを整理するが、食べた後が全くない。外食ばかりと言っていたが、食べかすが全くないので安心した。床に散らばるゴミの多くは学校のプリントだ。あと、おそらくオナニーの後処理に使ったであろうティッシュのごみ。ごみ箱が見えないほどあふれ出して山になっていて、匂いすら発している。

「まったく、この子は・・」

あきれながらそれらをゴミ袋に放り込んでいく。由佳には椎名の身体をシャワーで洗ってもらっている。散らばった洋服、汚れた下着、タオル類を洗濯機に放り込んだ。ベッドのカバーもはがして別のごみ袋に入れ、使っていない自分の部屋に行って、洗濯機に放り込んだ。床がきれいになった。ゴミ袋は2つが満杯だ。

床に掃除機をかけた後、ベッドマットも入念に掃除機をかける。あとは防虫剤をまく予定だが、これは後日だ。

 

椎名がシャワーから上がってきた。由佳に持ってきてもらったバスタオルで身体を拭きあげる。

「ひより、もっと自分を大切にしなさい。」といって、ボディミルクを全身に塗る。背中のダニ跡が気になるが、自然に消えるのを待つしかない。洗濯が終わるまで、椎名にはTシャツ一枚でいてもらおう。

 

「椎名さん。きれいな身体しているのにもったいない。もっと身体に気を使ってあげてください。」

 

ドライヤーをかけながら、由佳が言い聞かせている。

 

「だいぶましになりましたよ。」

「ありがとうございます。助かりました。」

椎名が二人に頭をさげる。

「お姉さま。このまま放っておくと元の木阿弥です。」

「ええ、今どうしようか考えているところです。」

私も腕を組んで思案している。さて、どうしたものか。椎名に一人暮らしが出来るようにしないと。

「ひより、なんでも言うことを聞くって言いましたよね。」

「この生活から抜けさせてもらえるなら・・」

私は紙にいろいろと書いて椎名に渡した。

「このスケジュールを守って生活しなさい。」

命令口調で、日々のスケジュールを説明した。そこには学校に行っている時間以外を細かく指示してある。お風呂、洗濯、掃除、食事と本当に細かくだ。それ以外の空白は読書に充ててある。それでも日当たり4時間くらいは読書ができる。

 

「ひより、ちゃんとできたらご褒美をあげる。」

 

耳元で囁くと、椎名の顔がパッと明るくなった。

 

「背中はダニにかまれた跡よ。今日は私の部屋で寝なさい。」

「有栖と一緒に?」嬉しそうであるが、

「私は別に寝るところがあります。」

椎名がさみしそうな顔をするが構っていられない。洗濯物が乾くのを待って、私の部屋に椎名を押し込み、由佳にお礼を言って別れ、清隆の部屋に戻った。

 

「清隆ぁ」

「どうした?」

「怖かったの。」

「椎名か?何があった?」優しく抱いてくれる。

「あの子、すごいの。予想外だった。」抱き締めてくれたおかげで、だんだんと戻ってきた。

 

「あの子、無茶苦茶です。知的少女を装っていますが、内面はむっつりです。」

「むっつり・・いわゆるむっつりスケベというやつか?」

「はい。それも極めてます。」

さすがに清隆も驚いている。私は今日あったことを説明した。

 

「あの椎名が・・人は見かけによらない、とは聞いていたが、すさまじいな。」

 

清隆も図書館で何度も椎名と会って、話している仲だ。まさかの内面に言葉が途切れる。

「なんとか、人並みに戻るようにしてみます。」

「人並み。か。」

「でも、これでCクラスが見えてきます。」

「どういうことだ?」

「あの子、自分の興味のあるものに対しては、周りの目は関係なく、見境なく突っ走れます。」

「椎名の興味のあるもの?」

「はい、蕩けるようなエッチです。」

「そっちか。むっつりさんにはそれが正解か。」

「はい、いずれ清隆に抱かれることになります。」

「椎名が?」

「はい。椎名から抱いて欲しいと言ってきますよ。」

 

そのあと、私は頭にこびりついた椎名の汚部屋の記憶を消したくて、清隆を犯すようにセックスした。

 




なんとむっつりスケベも汚女子。そして本に書いてあることを理解するためなら何でもする、とんでもない女子です。
今後、有栖の約束した「ご褒美」を要求していくことでしょう。

いかがでしたか?

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