※この作品はR-18です。

ようこそ有栖と清隆の教室へ   作:愛奴

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さて、2日目です。初日に再会して、初体験で結ばれた二人。有栖には新しい力が芽生えました。
いよいよ、高校生活が始まります。

設定として入学式は4月1日水曜日です。



6. 2日目の高育生活

目覚めは爽快だ。昨日コンビニで買ってきたパンを朝ごはんとして食べて、着替える。明日から朝食はきちんと準備しよう。新品セットのショーツを履き、ブラジャーを付け、制服に着替える。スクールバッグを肩にかけ、寮を出た。

 

急いで職員室に行く。

「おはようございます。1年Dクラスの綾瀬です。茶柱先生はいらっしゃいますか?」

「おはよう、綾瀬。早いな。」茶柱先生が立ち上がり、私に近づいてくる。

「今日は、答え合わせをしにまいりました。」数人の教師がこちらを見た。

「ほう。答え合わせか。いいだろう。」と言って、他の教師に声をかけた。

「ここでは何だから、生徒指導室に行こう。」と言って、歩き始める。私も彼女についていく。

「ここだ。入れ」

「はい。」

「そこに座って、皆が集まるのを待ってくれ」と着席を促されたので、近くの椅子に座る。

「皆様といいますと?」

「一年の担任たちだ。」すると、まもなく、3名の先生たちが入ってきた。

「知っていると思うが、昨日、我々を驚かせたDクラスの綾瀬だ。答え合わせをしたいらしい。早朝の忙しい中申し訳ないが、聞いてやってくれ。」茶柱先生が、他の3人に説明する。

「綾瀬、いいぞ」

 

「はい。では。」と区切る。

 

「この高校では、実力測るためにクラスの入れ替え戦があるのではないでしょうか」

「質問には答えない。そのまま続けろ」

 

「はい。まず、掲げられている志望進路への100%保証は、Aクラスのみに与えられる特権です。つまり、それ以下のクラスは何の保証もなく、普通高校と同じレベルで卒業します。生徒はその特権を得るためにAクラスを目指します。そのクラス順位を決めるのはある指標、ここではクラス指標と言いますが、その指標の大小でクラスが変わります。クラス指標によって毎月のプライベートポイントが決まります。つまり、Aクラスを目指せば、必然的に毎月のお小遣いであるプライベートポイントも増え、将来も約束されることになります。そして、この高校で測られる実力は、学力のみならず、今後、社会で必要な総合力。つまり、学力テスト以外にも実力を測るようなイベントが行われる。以上が私の出した答えです。」

 

「綾瀬、どこからか聞いたのか?」

「いいえ、昨日、部屋でいろいろと考えた結果です。」

「ちょっと待ってろ。」先生は他の先生と話し合って

「いいだろう。細かなところは違っているが、正解と言っていいだろう。いま、100万ポイントを振り込んだ。意味は分かるな。」

「はい。わかっております。」

「他に何かあるか?」

 

「はい。私は安寧で楽しい高校生活を送りたいと思っています。そこで、私からのお願いですが、私が学校のシステムに気が付いたことを他の生徒の皆様には言わないでほしいのですが。20万ポイントでいいでしょうか。」

 

「それは誰かからのアドバイスか?」

「えっ。いったい何のことでしょうか」とはぐらかした。

「まぁ、いい。わかった。振り込め。」

「ありがとうございます。あと、これは非常に聞きにくいのですが、個人的にプライベートポイントを確保する方法はあるのでしょうか。」

「よし。本校のシステムを2日で看破したご褒美に教えてやろう。部活や外部のコンテストで優秀な成績を収めると個人にもポイントが付与される。また、大きな声では言えないが、道場破りという手もある。」

「個人にも・・ですか。」茶柱先生が「しまった」という顔をした。

 

「あと、道場破りは興味深いですね。本日は早朝からお付き合いいただき、ありがとうございました。」

 

一礼して指導室を出た。清隆に「正解。100-20。道場破り」とメールしておいた。昨日の夜、清隆から「契約するなら、将来何が起きるかをまで予想し、不都合なものはあらかじめ排除しておくことが重要」と言われた。あのまま放置したら、5月には「綾瀬はすべて知っていた」と公表されても文句は言えない。

 

「おはよう、有栖」教室に向かう途中、櫛田に声をかけられる。

「おはよう、桔梗」と言いながら、目を合わせた。『承認』という願望となぜか『人気者』が見え、『恐怖』という感情が見えた。『人気者』って何だろう。今までは見えなかった何かが見えるようになったのか。ここでは答えは出ないと、私は思考を中止した。ふと、櫛田の視線に気が付いた。

「どうかしましたか?」

「あ、何でもない。なんか昨日と雰囲気がちがうなと。」櫛田は目をそらしながら答えた。

「そうですか。今日はカラコンを付けていませんからね。」(この子は非常に感受性が高い。気を付けよう)。

「有栖、なんか歩き方がおかしいよ。」確かに、昨日清隆に抱かれてから、まだ、股に何か挟まっている感じがあり、自分でもぎこちない感じがしていた。

「部屋で久しぶりにヨガをしていたら、股関節を少し傷めたようです。」

「そうだよね、受験もあってしばらく体を動かしてないからね。」と屈託のない笑顔で話す。人の行動をよく見ている。もう少し観察が必要だ。

 

櫛田と連絡先を交換し、これからの授業のことを話しながら教室に入った。あちこちでグループが作られつつあることが分かる。

「おはよう。」

「おはようございます。」

挨拶には丁寧に挨拶を返す。櫛田はあちらこちらで談笑している。しばらくすると清隆が来た。

「清隆君、おはようございます。」

「や、おはよう、有栖」

教室内がざわめく。近くにいた櫛田が

 

「え、二人って、もう名前呼びの仲なの?」

 

と聞いてきた。(そうか、男女の名前呼びには意味があるのか)。

 

「どんな仲と言いますか、昨日、彼とコンビニに行った時に、私を有栖って呼んでほしいって申し上げたところ、綾小路君から、じゃ、清隆と呼んでくれっていわれまして。私、綾瀬と呼ばれるのが苦手で。」うつむき加減で話した。

「そうだよね。それ分かる。私も桔梗って呼んで。清隆君」

「わかった。桔梗。これでいいか。」少しイラっとしたけど、まぁいいか。隣人がこちらを見ていたが、すぐに顔をそむけた。

 

2日目の授業はオリエンテーション的な内容に始終した。とにかく授業中、ざわざわとうるさいが、先生が注意をするそぶりはない。たんたんと授業を進めている。注意されないことをいいことに、後ろを向いて話したり、携帯をいじったりする者まで現れた。ただ、ことあるごとに先生が何やらメモを取っているのが気になった。

 

「こほん」清隆が小さく咳払いをした。私は少し頭をあげ、気付いていることを表す。(有栖、先生の動きをよく見てろ)。やっぱり清隆が伝えてきた。すると、後ろからガタンと音がした。多分清隆が立ち上がったのだろう。「う、う―ん」と大きく伸びする声が聞こえる。

「綾小路、どうした?」

「すみません、少し眠かったので。」と言って席に着いた。先生は少しうなずきながら、メモを取った。皆は清隆の動きが気になったのか、振り向いてこっちをみていた。

 

授業が終わり、私は後ろを向いて

「間違いないですね。」

「ああ」と一言だけ返ってきた。隣人が怪訝そうな顔つきで見ている。遠くの方では

「この学校、緩くない。先生、なにも注意しないし。」

「だよね。私、ずっと携帯見てたもん。」と口々にしゃべっている。

「でもさ、少し真面目に授業受けようよ。」と平田がみんなに声をかけるが、

「平田はいい子ちゃんだね~。」と馬鹿にしたような声が上がる。

「でも、まじめに受けようとしている人の迷惑になっている」と反論しているが、皆には伝わらない。私は我関せずを貫いた。

 

高円寺の方をみると、ウィンクしてきたので、近づいて

「どうかしましたか?」と聞くと

「やぁ、少し元に戻りましたね。大人のリトルガール。ハ、ハ、ハ」と目をパチパチする。

「なに言ってるんだか。やれやれ。」と手振りを加えながら周りに聞こえるよう言った。ふざけあっていると周りにアピールできればいい。それにしても鋭いな。目のことはともかく、「大人」か。高円寺には昨日、私が初めて性行為を持ったことが分かるのか。

 

お昼になると、今日の放課後、クラブ活動の説明会が体育館であると放送がかかった。それには耳を貸さず櫛田が大きな声で

「有栖、ごはん一緒に食べようよ。」と私を誘うためにこちらに来た。

「いいですね。清隆君も一緒でいいですか?」と私は振り向きながら櫛田に答えた。

「いいよ。多い方が楽しそう。清隆君も行こ。」

「堀北、一緒にどうだ?」清隆が隣人に声をかける。なぜか櫛田の表情が硬くなった。

「私は遠慮するわ。」顔もむけずに答える。3人で教室を出る前に、清隆がもう一人に声をかける。

「須藤、一緒に昼めし食わないか?」声をかけられた須藤は、少し驚いて

「いいのか?」と櫛田と私の顔を見る。すかさず櫛田が

「うん。みんなと友達になりたいし。」といって、須藤を促す。結局4人で食堂にいった。聞くところによると、昨日、自己紹介もせずに「やってられるか。やりたい奴だけ勝手にやってろ」と机を蹴飛ばして出て行ったらしく、もう、問題児扱いされている。

 

食堂は思ったより混んでいるが、座れる場所はある。4人で席を取り、食券を買いに行く。

「へぇ、山菜定食は無料なんだ。」櫛田がつぶやく。私は清隆と目を合わせる。(なるほど)私はうなずく。

「10万円もあるのにね。これって、誰が食べるんだろう。」と言いながら櫛田はあたりを見渡す。数人の生徒、たぶん上級生がそれを食べているのが見える。

「清隆君は何にしますか?」

「そうだな、須藤はどうする?」

「オレはこのハンバーグ定食だな。ボリュームあるし。バスケするなら体を作らないとな。」なるほど背も高いし、いい身体をしている。

「バスケやってるんだ。」私は須藤と目を合わせる。その目には『NBA』と『睡眠』そして『かわいい』と浮かんだ。やっぱり3種類見える。

「NBAにいくのが子供のころからの夢だ。その実現のためにこの高校に来た。希望進路が保証されているんだぞ。」と目を輝かせながら説明した。

なんだかんだ言いながら、自分の食べたいものを選び、席に着いた。

「NBAってアメリカでバスケ最高峰のリーグだよね。」と櫛田が話し始める。

「そうだ、スター選手になると、何憶って稼げるんだぜ。」須藤が息巻いている。私は彼が可愛く思って、いたずらっぽく

「じゃ、須藤君は英語とか、がんばらないといけませんね。」

「バスケがうまいだけじゃ、ダメなのか?」と不安そうな顔で聞いてくる。

「だめでしょー。どうやってメンバーとコミュニケーションとるのよ。」さすがコミュニケーション大王の櫛田だ。須藤は愕然としながらも

「いや、100%保証されているんだぞ」

「あのね、それでNBAに入りました。でも、メンバーと会話できません。コーチの指示もわかりません。そんな選手、使えないでしょ」笑顔だがかなり強い語調で返す。でも、説得力はある。

「そ、そうか、そうだよな。櫛田の言う通りだ。オレが監督なら首にする。」理解したようだ。

「やばいな、俺。勉強からっきしダメなんだ。」かなり落ち込んでしまった。

「だったら頑張ればいい。知識は身を助けるらしいぞ。」清隆が一言、須藤に言った。

「あと、怒りっぽいのもなおした方がいいよ。ラフプレーされたときに掴み掛ったらアウトでしょ。」と櫛田が付け加えた。

「あぁ、わかった。ありがとう。」と元気なく答えた。

その後、4人雑談しながら食べ終え、教室に戻った。

 

午後の授業は午前よりも騒がしく、机に突っ伏して寝ているものまで現れた。授業が終わり、帰り支度をしていると

「有栖、今日、みんなでカラオケ行くんだけど、一緒に行こうよ。」と櫛田が誘ってくる。

「桔梗、申し訳ありません。今日は部活説明があるようですので、そちらに参加します。また誘ってください。」と丁寧に断った。

「部活、入るの?」

「今のところ、入る予定はありませんが、どんな部活があるのか興味はあります。」

「そっか。じゃ、また今度ね。」と急いでみんなの元に向かった。堀北がその方向をにらみながら

「騒々しい。」とつぶやいている。

「清隆君、部活説明に行きませんか。」

「いいぞ。」不愛想、無表情だけど、少し柔らかくなっている気がする。

「堀北はどうする?」と隣人に聞くと

「後で行く。」と目を合わせずに答える。清隆はなぜ堀北に構うのだろう。私は気になったので堀北の前にしゃがみこんで

「ね、堀北さん。」と話しかける。

「なに?」と顔を上げ、私と目を合わせる。『兄』『焦り』と『美形』と浮かんだ。

「友達になりませんか?」

「あなたも櫛田さんと同じこと言うのね。友達なんて不要だわ。」

「そうですか。堀北さん。あなたもそのうち分かります。」私はあきらめ口調で言い残した。

出口に歩きながら、清隆は少し元気のない須藤を誘ったが、バスケ一本なので必要ないらしい。ま、当然である。

 

体育館では各部活の代表者が、主な活動内容や、構成人数なんかを順番に説明していく。私は清隆の隣に立ち、周りをきょろきょろと見渡した。ちらほらDクラスのメンバーも来ている。少し前の方に堀北も立っている。男子生徒の池と山内が「いい子いないかなぁ」と大きな声で話していて、周りが引いているのも見えた。

 

いまの私の興味は「道場破り」である。その破る道場を見極めるためにここにいる。「将棋部」「囲碁部」はあるが「チェス部」はない。その代わり「テーブルボードゲーム部」というのがあって。オセロやチェスもかなり強いらしい。

 

一通り、部活紹介が終わり、最後、生徒会の紹介の番だ。二人の生徒が登壇している。一人がマイクの前にたったが、何も話さない。周りから「どうしましたぁ」「なにかしゃべれよー」とヤジが飛ぶが、微動だにしない。しばらくすると、異常を感じた生徒たちが静かになり始め、静寂が訪れる。

「うまいな」

「そうですね」小声でごく短い会話をする。

やがて、静寂を破るように彼が声をだした

「生徒会長の堀北学だ。」その声が聞こえた瞬間、堀北の肩がびくっと震えた。彼の演説中、小さく震えている。「堀北」そうか、あれが「兄」ね。清隆は堀北兄の方をじっと見ている。

 

イベントが終わったので

「清隆君、昨日コンビニに付き合いましたので、今日はスーパーマーケットにお付き合いください。」

周りに人がいるので、いつものように話しかける。

「そうだな。夕食も確保しないとな。」といって二人並んで歩き始めた。

「今朝、朝ごはんどうしました?」と二人の関係を崩さず、話題をふる。

「昨日買った、袋パンと牛乳、コーヒー。有栖は?」

「私も似たようなものです。あまりよくありませんね。そのうち何とかしましょう。自炊するにしても、使える道具がありません。」

「しばらく、電子レンジ頼りだな。」私も同感なので、一緒に冷食コーナーで適当に選んで、会計した。払いは私持ちだ。

寮に戻る道で、

「まだ、多くの調整が必要です。今日も少し時間がかかりそうです。」

「そうだな。まずこの1か月の動きをすり合わせよう」

「はい。では、一度部屋に戻ってから伺います。買ったものは全て持ち上がってください。」

「わかった」と言って、お互いの部屋に戻った。

 




このあと、清隆の部屋でお話しします。
エロイことばかりではなく、ストーリーも進めます。

それが次回となるか、、



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