前話から無人島試験が始まっています。Aクラスには龍園がクラスポイントとプライベートポイントの交換契約を持ちかけてきました。
原作に沿いながらも、改変しております。今後の行方にご期待ください。
ご主人様の言っていた通り、無人島に上陸すると特別試験が始まった。
浜辺で説明を聞いた後、すぐ行動に移した。
「みんな。こんな暑いところにいると倒れちゃうよ。とにかく、あの森の中に移動しようよ。」
それぞれ荷物を手分けするが、簡易トイレの段ボールだけが残ってしまう。たかが段ボールなんだけど誰も持ちたがらない。誰か手の空いている人は・・と見まわすと、佐倉と目が合った。そのまま視線を固定すると、佐倉がうなずいた。
「ただの段ボールでしょ。私が運びます。」
どういうわけだか、佐倉は私のして欲しいことをしてくれることが多い。
6月の中旬くらいに、佐倉の雰囲気が一気に変わった。いつもおどおどしていたのに急に眼鏡をはずし、グラビアアイドルの雫であることを隠さなくなった。そして皆とコミュニケーションをとるようになった。ご主人様からも指示があり、めんどうを見ていた。なぜご主人様から?と疑問はあったが、まぁ、たいしたことじゃないと気にしないことした。なんたって、グラビアアイドルだ、佐倉がご主人様に“特別に“可愛がられるとかあるわけがない。きっとご主人様の「推し」なんだと思った程度だ。
グラビアアイドルなので、当然私より可愛いいし、身体つきも私よりグラマーだ。でも決して私よりも前に出ることはない。それに、なんだか私の手下のように動いてくれるから気持ちがいい。
でも、7月の期末テスト前から、さらに変わった。男子生徒と話すようになったのだ。少しぎこちないところはあるが、大きな変化だ。自分から変わろうと努力しているのだろう。自分のために努力する子は好きだ。私もずっと頑張ってきている。以前は何とか一番の人気者になるための頑張りだったけど、最近はご主人様に褒めてもらえるための頑張りだ。
そんなことを考えながら、森の中までみんなと一緒に荷物を引き込んだ。
平田と須藤の二人とこれからの行動について話した。とにかく、ベースキャンプを決めるために、スリーマンセルを3チーム作り、場所を見つけてくるように指示した。
その間は森の中で身体を休めよう。少し離れたところに佐倉が腰掛けている。姿勢もいいし、オーラさえ放っている。多分、無意識でそうなっている。最近、男子が話しかけてもおどおどしなくなったけど、あのオーラでは話しかけに行く男子にも、それなりの覚悟がいる。私にとってはそっちの方が好都合だ。あまり男子と仲良くなってしまうと、私への称賛が減ってしまうかもしれない。
(あ~ぁ、相変わらず、私は汚いことを考えてしまう)。
「愛里ちゃん、さっきはありがとうね。」
「あ、桔梗ちゃん。とんでもない。」
しばらく話した。いつ話しかけても、柔らかく受け止めてくれる。とても綺麗で、キラキラする瞳で見つめられると、ドキッとしてしまう。
「桔梗ちゃん。困った時は言ってね。」
離れ際に真剣顔で言ってくれた。
「うん、その時はよろしくね。」
そうこうしていたら、1チームが帰ってきて、少し離れたところに、川があり、開けた場所もあるということだ。
「ぜったいあそこがいい。水があれば生活できる。」
場所を見つけてきた池が力説するから、みんなで荷物を手分けして、見つけてきた場所へ移動した。道すがら池に話しかけると、どうやらキャンプや野外生活の経験が多いことが分かった。
「池君、みんな知らない事ばかりだと思うの。池君の経験や知識をみんなに伝えて欲しいんだけど、いいかな?」
周りの人に聞こえるくらいの声で池と話す。
「お、おう。任せとけ。みんなに迷惑かけた。櫛田ちゃんにも助けてもらった。役に立てるならなんだってするさ。」
初めて池の自信にあふれる笑顔を見た。男の子って不思議。須藤もそうだ。自信持っていることに対してはすごく魅力のある人に見える。
池たちの見つけた場所は、初心者の私が見ても、何とかなると思わせた。場所だけ確認し、池にテント張りを先導してもらえるようにお願いして、すぐにさっきまでいたところに戻った。少なくともあと2チーム戻ってくる。彼らを待っていないといけない。
ご主人様と有栖が戻ってきた。今後のことを話しながらベースキャンプに戻った。
戻ってみると、なんだかベースキャンプの雰囲気が悪い。
「そんなことできるわけがない。」長谷部が男子に向かって言い放っている。
「十分できる。とにかく無駄なことにポイントは使えない」幸村が応戦している。
何のことを言っているのかテントの脇にいる須藤に確かめると、仮設トイレを借りるか借りないかで、かれこれ10分程もめているとのことだった。男子はポイントを使わないためにも、既に手渡された簡易トイレで我慢すべきだと主張。女子はそれはあり得ないから、仮設トイレは借りるべきだと主張している。(そんな程度のことで・・)
「はぁぁぁ~」
ながいため息が出てしまった。
皆を集め、リーダーを綾小路君にしてもらうことと、これからの方針について話した。
「いい。この特別試験のクラス方針は、“支出は最小限に抑え、ボーナスポイントを最大限に稼ぎ、トップでおわらせる”よ。すべての行動はこの方針に合わせて欲しい。」
「綾小路君がボーナスポイントを稼いでくれる。私たちは支出を最小限に抑えるの。」
「ほうらみろ。リーダーが説明したように、最小限の支出だ。トイレなんざ、あの段ボールで十分だ。」
男子から声が上がる。残念ながら女子からは反論できるものがいない。
「そう、最小限に抑えるためにも、仮設トイレを・・・・2台借ります。」
私の判断に今度は女子から歓声が、男子からブーイングが起きる。私は笑顔を絶やさずに説明した。
「ねえ、幸村君、私たちは29人いるの。朝、用を足そうと思って、その、簡易トイレを29人で使うの?一列に並んで、20人並ぶと、最後の人は1時間後よ。あなた、1時間我慢できる?森を汚したらペナルティ。体調崩してリタイヤしたらペナルティよ。」
幸村も下を向いて黙り込んだ。男子から上がる声はない。
「長谷部さん。あなたも感情的に反対しない。きちんと理由を説明しないと言い争いなるだけだよ。」
女子からも声が上がらない。
「いい。みんな。一週間は長い。慣れない生活で体調を崩してリタイヤしたら、大きなペナルティが課せられてしまう。“支出を最小限に”という意味をよく考えて欲しい。」
「あと、これから、いろんなことを決めていかなきゃいけない。ある程度、私の独断で決めさせてもらうよ。反論があるなら、代わりのアイデアを示してほしい。単なる文句は受け付けないからね。」
すると池が手を挙げていることに気が付いた
「池君、テント設営指導ありがとうね。で、何かな?」
「提案がある。」
皆が池の方に注目した。
「あの川の水、飲み水に使える。これで、水を買わなくても過ごせるようになる。」
あちこちから「無理」「きたない」「嫌だ」と聞こえるが、ここは無視しよう。
「いい提案だね。水を買わなくて済むとすごく楽になりそう。池君はどうして飲めるとわかるの?」
「あぁ、俺は小学校の時から親父と一緒にキャンプに行っている。この清流、魚もいる。すごく綺麗だし、飲んでおいしかった。」
特に女子を中心にざわついている。
「じゃ、水は買わずに川の水を使おうっか。」
そういいながら女子の方に視線を回すと
「ちょっと、櫛田さん、あんまりじゃない。私たちの意見は無視するの?」
篠原が叫ぶように言った
「篠原さん。誰か意見を言った?ひそひそと文句を言っているだけじゃなかった?」
「うぅぅ・・それは・・・」
もう一人の女子が発言した。
「櫛田さん。川の水を飲むのに抵抗のある人が多いと思う。飲める人は飲んで、飲めない人用に、湯沸かしを作ればどうかな?一度沸かしてもらえれば、抵抗感も下がると思う。」
「松下さん、ありがとう。池君、これでどうかな?」
私が思うに、松下さんは自分の能力を隠している。能力自体はトップクラスのはずだ。でも、いつも中ごろにいようとしている。まるで私のご主人様と同じだ。違うのは、それを隠しきれていないこと。ちょっとした言動の中に彼女の能力の高さが垣間見られている。
「いいと思う。沸かすための鍋。それと貯めておくボトルなんかが欲しい。」
「あ、みんな、いいかな。」
愛里が珍しく手を挙げている。
「佐倉さん、何?」
「あ、川の水、すごくおいしいよ。さっき池君に誘われて飲んだけど、冷たくておいしかった。飲むとスーッとするよ。」
「えぇーっ?」「まじかっ」「飲んだのかっ」大きな声があがったが、この一言で雰囲気が変わり、水問題はあっけなく片付いた。
池、平田、須藤と相談して、これからの動きを確認した。既にスポット占有のため、ご主人様、有栖、三宅、高円寺が動き出している。
健康でいるために「食べること」と「眠ること」が大事ということで、ベースキャンプの整備、囲炉裏の準備、調理台の設置等々を借りられるもの、河原で準備できるものを手分けして作業に入る。
与えられたテントは8人用が2張り。半数の生徒は入れない。
「女子はテントを使って、男子は外で野宿するか。」
「せめてハンモックくらいは使いたい。」
「そうね、それで支出を少なくできるね。」
須藤、平田と3人で話していると、池がたまらず口を開いた。
「櫛田ちゃん。テントはあと2張り、全員分がいいと思う。」
「池ぇ、野宿で大丈夫だって。」
池の言葉に須藤が笑って答えた。その言葉に池があっけに取られている。
「池君、詳しく説明してくれる?」
「うん。まず、虫だ。」
その一言で全員が理解した。野宿は無理だ。
「あと、野生動物。何がいるかわからない。それにハンモックも一晩程度なら何とかなるかもしれないけど、あれ、結構疲れる。上手く張っても寝相によっては落ちるよ。あと、火は絶やさない方がいい。」
なるほど、まさに経験に勝る知識はない。須藤がかっこ悪そうに頬を掻いているのがかわいい。
「わかった。池君、ありがとう。平田君、テント2張り追加で。」
「了解。池君、助かった。疲れているだろうけど、テント張り、頼むね。」
Dクラスかぁ。くずの掃きだめと思っていたけど、様々な能力を持った生徒が集まっている。その一つ一つを理解して、適材適所で使えたら、それを私がまとめられたら・・なぜか称賛される以上の喜びがあるように感じた。
池の進言もあり、手の空いた人には薪として使えそうな、枝や燃える物を森の中で拾い集めてくるようお願いした。
「あぁ~、だりぃ~、疲れる。やってらんねぇ・・」
素の顔で思わず声を出してしまい、隣にいた須藤に聞かれてしまった。
「おぉ珍しい。この場で櫛田がその表情でそんなことを口にだすなんて。」
「オレに何かできることが有ったら、遠慮なく言ってくれ。」
勉強を見ているときに、仮面を外してしまうことがあった。期末テスト対策前、いつものように私の部屋で勉強を見ていた時、目の前で仮面を外してしまった。まずいと思ったが、
「櫛田、その表情、人間らしくて、俺はいいと思う。」
特に驚かれなかった。そればかりか、人間らしいと。怒る気にもならなかった。
「驚くよね。この笑顔でいるのも疲れるのよ。」
普通は驚く、なんたって天使の様な笑顔を絶やさない櫛田桔梗の、隠された本来の素顔だ。
「別に。最初は驚いたけど、もう何度も見ている。疲れるなら、止めればいいと思うが」
「うん、そうだね・・。でも、櫛田桔梗は、これなの。」
そう、この仮面が必要だ。どんないやなことでも、仮面があれば心情を読まれることはない。付け込まれることも弱みを見られることもない。
「そっか、あまり無理するなよ。」
目をそらして、今の課題に取り組み直した。
彼はいつもにもまして元気だ。トレーニングだと言って、力仕事を進んでやってくれている。それだけじゃない、いつも私が困らないように先回りして行動してくれているのも知っている。
「須藤君、いろいろとありがとうね。ここじゃ勉強できないから、羽を伸ばしてね。船に戻ったら、どこかで勉強しようね。」
と、顔を覗き込みながら言うと、顔を真っ赤にして
「わ、わかってる。わかってるから、その可愛い顔でのぞき込まないでくれ。」
そう言って、小走りで平田の方に駆けて行った。
「かわいい・・・か。直接言われたの、久しぶりかも。うれしい・・」
夕方になって、森の中を捜索しながら、小枝などの薪になる物を集めていたグループが一人の女子を連れて戻ってきた。
青い髪のショート。身長は高め。Cクラス龍園の参謀の一人、伊吹だ。顔と腕が赤くなっており、痛々しくしょんぼりとしている。
「どうしたの?」
「櫛田さん、彼女、森の中の木の下でうずくまっていたから、保護してきたんだけど、怪我をしているみたい。」
「えーと、確か・・・」
「Cクラス。伊吹澪」
小さくつぶやくように答えてきた。
「で、どうしたの?」
心配している風な声色で会話を始める。
「ちょっと、龍園ともめて、追い出された。」
男子の一人が、川の水で冷やしたタオルを持ってきて、伊吹に渡した。
「ひでぇーことするなぁ」
その男子が同情するような声を上げた。
「伊吹さん。ちょっとその陰に座って待っててくれる?」
私が指をさした方に、ゆっくりと歩いて向かっていく。
私が思うに伊吹はスパイだ。
伊吹はクラスの参謀だ。その参謀を意見が食い違ったと言って追い出すはずがない。それに、そもそも伊吹は龍園には意見できないはずだ。龍園が早速動いてきたんだろう。目的は使用ポイントの把握、リーダーの看破、あるいはクラス全体に攪乱。まぁ、このくらいだろう。私としては見捨てたいが、人の目もあるからそういうこともできない。少し平田と対応について話をしよう。
「平田君、彼女、どうしようか?」
「うん。彼女が戻りたいなら手を貸すし、戻りたくないなら、保護したい。櫛田さんはどう?」
表情から疑っているようには思わない。“困っている人は助けよう”ということだろう。
「うん、私もそれでいいと思う。」
さすがに放っておこうという意見は出せない。仕方ないと、待たせてある伊吹に声をかける。
「伊吹さん。クラスに戻りたいなら、手を貸すけど・・どうしたい?」
「クラスには戻れない。」
「じゃ、ここで一緒に過ごそうよ。」
「ほっといてくれていい。」
小さな声でつぶやくように言っている。
(あ~めんどくせー、ほおっておかれると困るんだろ)。
「そんなこと言わずにさ。こっち。こっち。」
屈託のない笑顔を貼り付け、彼女の手を引いた。皆のいるところまで連れて行き、一緒に生活することを宣言した。多少のざわつきはあったが、大きな声で「ほうっておけよ」と言える者はいなかった。
ご主人様たちがスポット占有から帰ってきた。三宅君は汗だくでヘロヘロになっている。有栖は少し汗ばんでるが、ご主人様は涼しい顔だ。ご主人様から今後の方向について指示を受けた後、有栖が
「あれは?」
と伊吹の方を向いて聞いてきた。
「あ、Cクラスの伊吹さん。追い出されたらしく、保護している。」
「ふ~ん・・・彼女、スパイですよ。」
手を組んで、しばらく考えた後、涼しい顔で言い切った。
「やっぱりそうだよね~。」
私も笑顔で返した。
「清隆、もうCクラスは動いているようです。」
「あぁ。思ったより早く仕掛けてきたな。櫛田。監視な。」
「わかってる。」
「で、高円寺君は?」
「多分、リタイヤする。これは高円寺君からのプレゼント。これで1週間分の食料は賄えるはずよ。」
有栖が、一枚の紙を出してきた。地図が書かれており、ベースキャンプからそれほど遠くないところに食料となるものがあるという書き込みがある。
「すごい。ペナルティの30ポイント以上の価値がある。」
「これで、みんなを黙らせて。」
「わかった。」
有栖が伊吹を拾ったところを聞くので、教えると、そのまま走っていった。
私はご主人様と一緒に皆と少し離れたところにいる。
「櫛田、大丈夫か?」
「ば、爆発しそうです。今日、いろいろとあったから、イライラしている。」
「そっか。限界が来る前に教えろ。」
そう言って皆の方に歩き始めたご主人様の袖口を捕まえた。
「こ、今晩、お願いします。」
――――――――――――――――
有栖Side
早めの夕食をベースキャンプで準備した。持ち帰ってきたトウモロコシが大量に茹でられている。その他にあちらこちらで収穫してきた果物だ。
ベースキャンプの設営でみんな空腹なのか、うまいうまいと言って食べている。清隆も次の占有の行動は夜10時くらいだ。私の隣に座り、黙って食べている。少し離れているとはいえ清隆の体温を感じ、身体が暖かくなってくる。
食べ終わって、水を飲んでいると、清隆が咳ばらいをした。(少し後に櫛田に森に来るように伝えてくれ)そう私の頭に伝わってきた。理解した私は、清隆の方を見ずに頷いた。
清隆が、立ち上がり「ご馳走様」といってその場から離れた。しばらくしてから、私も立ち上がると、
「あれ、綾小路君は?」
近くにいた愛里が問いかけてきた。
「次の占有に向けて身体を休めると言っていました。」
「あぁ、そっか。邪魔しない方がいいかな。」
「そうね。昼過ぎに三宅君と一緒に行ってきたけど、結構ハードだからね。」
私は笑顔で頷きながら言った。期末テスト前に清隆に抱かれてから、清隆のことを目で追っているのは気づいている。だんだんと清隆に引き込まれてきているんだろう。
私は食事の片付けを始めている櫛田の隣に行き、
「桔梗、清隆君がしばらく後に森に来いって。」
小さな声で囁いた。その内容を理解したのか、櫛田は動きを止め、私の顔を見てきた。
「い、いいの?」
多分、彼女の私が近くにいるのにと言うことなんだろう。
「はい。すべては清隆の決めた通りに。」
了承を口にすると、櫛田の表情が蕩け、おんなの顔になる。
「仮面」
「あ、ご、ごめんなさい。」
一瞬で蕩けたおんな顔から、いつもの天使の笑顔の櫛田にかわった。(相変わらずこの子もすごいな)。
今晩は清隆に躾けられる櫛田をじっくりと観察してみよう。動画では見たことはあるが、実際に目にしたことはない。
――――――――――――――――
櫛田Side
お片付けをしていると、有栖が近くに来て、耳元で囁いた。
「桔梗、清隆君がしばらく後に森に来いって。」
夕食前に、ご主人様にお願いした。その返事だ。でも、有栖が伝えてくるとは思わなかった。
「い、いいの?」
有栖はご主人様の彼女だ。彼氏が他の女を抱くことに抵抗はないのだろうか?まぁ、有栖もご主人様にさんざん抱かれているだろうし、私がどう扱われているかも熟知している。
「はい。すべては清隆の決めた通りに。」
その言葉を聞いて、私の表情が蕩けたのだろう、すぐに指摘された。
夕食の片付けを続けながら、だんだんと身体が熱くなってきている。下腹部がキュンキュンし、まんこから愛液が垂れ始めた。(あぁ、すごく期待している)。
「少し、散歩しながら見回りに行ってくる。」
片づけを終らせ、近くの生徒にそう伝え、自分のテントに戻る。さっさとジャージのズボンと一緒にパンティを脱いだ。クロッチのところに愛液がたれ、糸を引いている。急いでティッシュでまんこを拭い、ジャージだけ履いた。上も同じで、半袖体操服を脱ぎ去り、ブラジャーをはずして、脱いだ体操服をきた。ご主人様に会うための準備が整った。
蒸し暑いテントから出て、周りに気を配りながら森に入った。
しばらく歩くと、ご主人様が私を見つけ声をかけてくれた。
「こっちだ」
歩くご主人様に早歩きでついていく。
5分くらい歩いただろうか、大きな木のあるところまできた。真夏ではあるが、夕方になって過ごしやすくなってきている。特に森の中は風もあり、ひどく汗ばむこともない。
「櫛田、こっちだ。」
ご主人様に呼ばれ、私はその大きな木にもたれかかった。
「今日は大変だったな。」
「もう、嫌になる。どいつもこいつも自分勝手。」
「オレはいなかったがひどかったのか?」
「ひどいも何も・・何も考えていない。少し冷静に考えればわかること。」
「文句ばっかり・・男も女も勝手なことを言っていた。」
「あぁ~、イライラする。」
今、心に溜まっているヘドロを吐き出すようにまくしたてた。ご主人様はじっと私の言葉を聞いてくれた。
「そうか、よく頑張ったな。」
ご主人様がねぎらってくれる。
「まだ一日目だ、最後まで大丈夫か?」
「今日、お主人様がしてくれれば、大丈夫・・頑張れる。」
ご主人様の顔が近づいてくるとそのまま唇が合わせられた。最近、キスもしてくれなかったけど、なんだかポカポカしてきた。すぐに舌が唇を割って入ってくる。私の舌が待っていたかのようにその舌に絡み、唾液を垂れ流しなら吸いあうようなキスをした。
やっぱりご主人様のキス。気持ちいい。有栖のもいいけど、ご主人様の方が高ぶる。
「乳首立ってるぞ」
キスをしながら、体操服の上からおっぱいを揉まれ、乳首をカリカリと掻かれた。
「はぁん・・気持ちいい。」
おっぱいを揉んでいた手が、ジャージの腰から入ってきた。しばらくお腹を柔らかく撫でまわされた後、だんだんと下に移動していく。
「あうぅっ」
「クリトリスもガチガチだ。立派になっている。」
勃起して、まんこの割れ目から頭を出しているクリトリスちをちょんちょんと指でつつかれると、腰が抜けそうになる。ご主人様の指がさらに下に移動し、まんこの筋を往復している。濡れ濡れになっているのが自分でもわかる。ぬめりのある愛液を纏った指がクリトリスをこね始める。
「あぅ・・あう・・ごめんなさい。立っていられない。」
その刺激で、頭の中をジンジンと快感が走る。足ががくがくと震え、そのまま座り込みそうになるが、ご主人様が言うまで我慢しないといけない。必死で足を踏ん張りながら、キスによる快感とクリトリスを弄られる快感に耐えていた。
「櫛田、今日はいつでも逝っていいぞ。」
ご主人様の許しが出た。もうすでに逝きそうになっている。少し気を抜くだけでいつでも逝けそうだ。
「うくぅっ・・・いくっ・・いくっ」
腰を痙攣させるように振りつけて絶頂を味わった。
「はぁぁ、はぁぁ、き、気持ちいいですぅ。」
「まだまだ、これからだぞ。」
ご主人様が私のジャージを下した。ムレムレになっていたため、まんこに当たる風が気持ちいい。
「しゃぶってくれるか。」
私はそのまま跪いて、ご主人様のジャージとパンツを下ろすと、いつものそそり立つちんぽが現れる。と同時にプンと男の独特の匂いがする。最近では、これを嗅ぐだけで私は逝きそうになる。
唾液をためた舌を這わせ、手で扱きながら亀頭を頬張る。いつもながら顎が外れそうだし、呼吸もしにくくなる。首を振りながら、だんだんと奥まで入れ込んでいく。最初はきつかったけど、このところ、あまり苦しくない。というか、結構好きな行為だ。喉奥まで入れ込み、嚥下する動きをするとご主人様が喜んでくれる。
「桔梗、上手くなった。気持ちいいぞ。うぅぅ・・いいぞ」
珍しくご主人様が声を出している。いつもと違う環境だから興奮しているのか。
「雌犬、そろそろ挿れるぞ。尻を出せ。」
私は雌犬。言われたとおりに立ち上がり、目の前の木に両手をついて、お尻を突き出した。腰に手が添えられ、まんこに熱い亀頭が押し当てられた。その状態で小さなストロークで動かされる。亀頭がまんこのひだを押し広げ、愛液がまとわりつき、そのままクリトリスをこすりながら押しつぶす。
「いい・・だめ・・立ってられない・・いくぅ・・いくっ」
脚ががくがくとなり、腰砕けになるのをご主人様が支えてくれた。挿れられる前から、またも絶頂してしまった。
「おい、少しは我慢しろ。まだ挿っていないぞ。」
「お願いします。そのまま、挿れて・・うぐぁ・・うう・・はいってきた。」
話している途中でご主人様のが身体に入ってきた。背中がこれでもかというくらいに反り返る。
―――――――――――――――
清隆Side
少し前から、有栖が近くからオレ達の行為を除きに来ている。
櫛田には今日はいつ逝ってもいいと言った。既に脚ががくがくとし始めている。腰をしっかりとつかみ、亀頭を櫛田のおまんこに埋没させたところで止める。じわじわと肉壁で締めこんで来るのが分かる。
「ごめん。逝きそう・・はあぁ・・はあぁ・・」
下腹部もびくんびくんと波打っている。オレがそのまま小さなストロークで動かすと
「いく・・いくぅ・・ううっ」
またも絶頂状態に入った。
「はぁぁ・・すごく・・きもちいい」
「まだまだこれからだぞ。淫乱雌犬はもっと逝けるぞ」
「う・・うれしい・・お願いします。」
オレが奥まで挿れ込むと
「はぁう・・ううぅ・」
背中をのけ反らせながら快感をむさぼるように腰を動かし始めた。
「おく・・いいの・・い・・逝く・・逝く。」
おまんこがぐっと締まり、子宮がオレのペニスでつぶされる。ぱぁん、ぱぁん、とそのまま大きなストロークで抽挿し、櫛田のお尻に腰を打ち付ける。つま先立ちの脚が震え、力が抜けたが、手はしっかりと樹の幹を掴んでいる。オレは櫛田の腰を支えながら、抽挿を続けた。
「まって・・今・・逝ってる・・逝ってるの・・だめぇ」
頭を振り乱し、いやいやしているようだが、身体の方は腰をぐいぐいと動かし、おまんこ内でオレのペニスを味わっていることが分かる。
「櫛田・・もっと・・もっと逝け」
オレは櫛田の腰をしっかりとつかんで、円を描くように腰を動かす。すると櫛田の中に入れたペニスが櫛田の身体の中をかき回すように回転する。
「うぐぁ・・それだめ・・だめ・・でちゃうぅ・・いくっ」
櫛田がわめこうがお構いなしに腰を回し続けると、おしっこがじょぼじょぼと漏れ出した。いよいよ目の前の樹を掴んでいた腕からも力が抜けたようだ。身体全体がピクピクと痙攣している。すぐに脇に手を入れて櫛田を支えた。脚はもうほとんど力が入っていない。オレのペニスと脇に入れた手で櫛田を支えて後ろから蹂躙している。さんざん突きまくっていると
「あう・・あう・・あう・・」
身体の揺れに合わせて首が大きく振れ始めた。すでに気を失っているようだ。
「これまでか」
オレはペニスを引き抜き、櫛田を横にした。ぐったりとして、口をだらしなく半開きにし、半目になって痙攣している櫛田を見ると征服の達成感がわいてくる。そして、自分の手でしごき、櫛田の蕩けた顔めがけて射精した。オレの精液が顔を覆っていく。
「有栖。後を頼めるか」
森に向かって声を上げると、
「はーい」
有栖が出てきた。いくぶん顔が蕩けている。
「オレは、スポット占有に行ってくる。悪いが櫛田をベースキャンプに連れて戻ってくれ。」
「あらあら、随分な状態ですね。わかりました。気を付けて。」
そういいながらも、オレを見つめ、唇を尖らせている。
「有栖、また今度な」
身体を引き寄せキスをすると、舌を入れ込ませて絡めてくる。ぬめっした細い舌がうごめく。このままではと思い口を離すと唾液が二人の間に橋を作った。
「明後日には生理が終わります。」
「ああ、分かった。」
占有のため、オレは森の中に意識を向けた。
――――――――――――――
有栖Side
テントから出て、あたりを見回した後、櫛田が森の中に入っていった。私も少し離れてついていく。
上手く清隆と合流できたようだ。
清隆が私を交えず、おんなと性行為をしているところを実際に見るのは初めてだ。櫛田のジャージはひざ下で脚にとどまっており、体操服は着たままだ。清隆もジャージが足元まで下がっている状態だ。まるで“盛りのついたおバカップルが我慢できずにやり始めた“ように見える。櫛田は両手で目の前の樹に手をついて、尻を突き出し清隆に好き放題に突かれている。脚はピンと伸ばされているが、ほとんど宙に浮いている状態である。腰をしっかりとつかまれ、ぱぁんぱぁんと大きなストロークで打ち付けられている。
「まって・・今・・逝ってる・・逝ってるの・・だめぇ」
頭を振り乱しながらも腰をぐいぐいと動かしているのが分かる。
(あぁ、あんなになっちゃって・・)
「櫛田・・もっと・・もっと逝け」
清隆が櫛田の腰をしっかりとつかんで、腰を回し始めた。
(あれ、すごく気持ちいいけど壊れるかと思っちゃうんだよな・・)
「うぐぁ・・それだめ・・だめ・・でちゃうぅ・・いくっ」
よく見ると、櫛田はお漏らししているようで、おしっこと思われる液体が内股を流れている。(あぁジャージが汚れちゃう)。
ますます激しくしていると、櫛田の上体が崩れた。すぐに清隆が脇から手を入れて支えた。そのまま、激しく抽挿している。
(今日の清隆、容赦ないな)
「あう・・あう・・あう・・」
身体の揺れに合わせて首が大きく振れている。口は半開きでよだれが垂れ流れている。すでに気を失っているようだ。
清隆がおちんぽを引き抜き、自分の手でしごき、櫛田の顔めがけて射精した。
「有栖。後を頼めるか」
声がかかった。当然、清隆は私が見ていることに気付いているはずだったから、驚きはしない。返事をして駆け寄ると、半目で痙攣している櫛田の顔に大量の精液がかけられている。お腹はピクピクと震え続けているし、下半身がピクンピクンと跳ねている。
清隆はこれからスポット占有に向かう時間だ。櫛田を見守っていられる時間はない。私に任せておけばいい。キスをしてもらい、明日生理が終わることも伝えると占有に走り出した。
しばらく待っていると、櫛田が戻ってきた。
「あ、有栖」
「あら、桔梗、気が付きましたね。」
恥ずかしいのか、身体を丸めるが、ジャージは膝下に絡まっており、きれいなお尻が丸出しである。
「桔梗、今更でしょ。」
きつく言うと意識がはっきりしてきたようで
「は、はい・・あ、有栖・・さん。」
「さあ、そこの川まで行くわよ。そのままじゃ帰れないでしょ。」
タオルもないので、櫛田は自分のシャツをたくし上げて顔に付いた精液を拭いている。その匂いを嗅いで、何やら口角が上がったと思っていたら、舌を出してペロッと舐めた。(この子、ますます変態化してるわね)。
「川に着いたわ。桔梗、裸になって、川で洗ってきなさい。」
そう指示すると、のろのろと汚れた服を脱いで、川に入っていった。深いところはないので、おぼれたりすることはないだろう。適当なところに座って顔を洗い流し、おまんこも洗っているようだ。
私は櫛田の着ていたもの、と言ってもジャージと半袖体操服だけだが、それらを川に持っていき、流水ですすぎ洗う。多分おしっこの匂いも精液の匂いも気にならない程度になっている。
「濡れてて気持ち悪いだろうけど、これを着たら、ベースキャンプに戻るわよ」
「川で滑ったと言えばずぶぬれでも怪しまれないわよ・・」
濡れた服を着るのはかなり嫌だろうが、夜も更けてきたので、はやくベースキャンプに戻したい。
「わかった」
一言うと、服を着始める。濡れているので気持ち悪いだろうが、裸で戻るわけにもいかない。
「ね、ねぇ。有栖」
「なんですか?」
「あ、有栖は何とも思わないの?」
「何とも?とは?」
「じ、自分の彼氏が、ほ、他の女とセックスしていること。」
「セックスしている?」
「そ、そう。」
「誰と?」
「わ、私と・・さっきまで・・」
「あぁ~、あれね。」
「桔梗、それは気にしなくていい。それにあれはセックスではない。」
静かにじっと目を見て言った。
「そ・・そう・・だよね。単に性欲を満足させるだけの行為。」
櫛田は寂しそうに下を向いた。
自分の中に「セックスとは」という言葉がある。
簡単には「男と女が、お互いを労わりあいながら性器を繋げあい、性欲を満足させ絶頂を得ることで、より愛を深め、相手を深く知るための行為」となる。が、清隆と櫛田の行為には前半部分が欠如している。星之宮とも茶柱ともそうだ。愛里とは最後の部分が違っているが、これは近い将来“セックス”になるだろう。したがって、今現在、清隆とセックスしているのは私と由佳の二人だけだ。
当然、清隆が誰と性行為をしようが、私は構わない。私は清隆の隣に立っていられればそれでいい。
服を着た櫛田を連れてベースキャンプに戻った。櫛田がずぶ濡れなのに皆が驚く。
「川を渡ろうとした時、滑っちゃって。ずぶ濡れ。はは」
だれもその言葉を疑うことはなく、早々にテントに戻って着替えさせた。
今晩はよく眠れるだろう。明日からもハードだし、櫛田にはしっかりと頑張ってもらわないといけない。
伊吹さん。来ました。どうやってクラスをかき回すのでしょう。
桔梗ちゃんはリーダーらしくなってきましたね。でも清隆なしではだめな精神状態です。相変わらずやられまくりです。
日ごとに状況を書いていきます。お楽しみに。
感想、投票は励みになります。よろしくお願いいたします。