※この作品はR-18です。

ようこそ有栖と清隆の教室へ   作:愛奴

92 / 99
夏休みも終わり、9月1日の夜、月例の担任飲み会です。


92.9月の担任達の飲み会

9月1日 1年担任の月例の飲み会

 

4人のクラス担任がいつもの居酒屋に集まった。

 

「お疲れ様。夏休みも終わった。今日から新学期だな。」

いつものように真嶋先生が口火を切った。なんだかみんな疲れ切っている。

 

真「話題が多すぎて、どれから話そうか。」

 

星「立川さん、今日から佐枝ちゃんのクラスに移動したの。」

真「あぁ、朝から職員室で騒動が起きたな。」

坂「それにしても、この時期に移動か。それもクラス落ちするとは・・」

茶「綾瀬と仲がいいが、それだけでクラス落ちするか?」

星「そんなことになるなんて思いもしなった。一之瀬さんとは離れないと思ってたのに。」

 

真「ところで、あの2000万。どうやって調達したんだろう。」

茶「櫛田が呼んだわけではない。後で確認したが櫛田のアカウントには大量に残っていた。」

星「立川さん、船上試験で600万ほど手に入れたはずよ。」

坂「となると、残りは綾瀬、綾小路ラインからか。奴らも個人的に大量に持っているはずだ。」

茶「入学すぐに別アカウントの使い方を教えた。そこに貯めていたはずだ。」

真「あれの中は見ることができない。理事長への稟議が必要だ。」

星「あ~ぁ、私のクラスは大幅な戦力ダウン。特に一之瀬さんが意気消沈してる。」

茶「うちは儲けものだ。天才が3人、いや、高円寺をいれて4人になった。人数も30人に復帰した。」

真「いつもにも増して、嬉しそうだな。」

 

 

星「それはそうと特別試験。二つともすごい結果だったわねぇ」

真「あぁ。予想外。というか、いわゆる斜め上だ。」

茶「驚いたのはこっちだ。まさかあんな結果になるとは。」

坂「Dクラス。いや、櫛田クラスか。その一人勝ちだな。」

真「それにBクラス、いや、神崎クラスか。それが追従している。」

星「こんなに早く、Aクラスに上がれるって、予想外。でも嬉しいわ」

真「こっちはBクラスに落ちた。何が起きるかわからん。星之宮も気を抜かない方がいい。」

茶「なにがどうしてこうなったのか、だれか解説してくれ。」

 

4人で、まず無人島試験を振り返る。特にポイントが大きく変動する最後のリーダー当てについてだ。

Aクラスは龍園の持ってきた情報を信じて、リーダー指名に失敗。さらに3クラスから正解指名された。まるで袋叩きだ。

Bクラスは大きく動いていない。だた、リーダー指名は2クラス正解。A、Cクラスからは失敗指名

Cクラスは金田君以外はリタイヤ。リーダー指名も1勝2敗

Dクラスはリーダー指名で2クラス正解。AとCクラスからは失敗指名。消費ポイントもかなり抑え、スポット占有で大きく稼いだ。

 

真「Dクラスはスポット占有がずば抜けているのと、リーダーをうまく隠ぺいした。」

星「綾小路君が試験中、走り回っていたよね。」

坂「彼はスポット占有しかしていなかったと聞いたが。」

茶「あぁ、その通りだ。櫛田が指名し、それ以外は何もしなくていいと。」

星「あ、綾小路君もすごいけど、櫛田さんもすごい割り切りよねぇ。」

真「それで、最後の最後で、体調不良でリタイヤ。リーダーを当てられるわけがない。」

坂「そうだ。体調不良は正当な理由だから、仮病だろうが認めざるを得ない。」

星「そうよね。それでCクラスはほぼ全員がリタイヤしたんだし」

 

真「それにしても、BとDはリーダーを当てられず、指名は正解。逆にAとCはリーダーを当てられて、指名は失敗。こうもうまく並ぶものか?」

星「あ、BクラスはDクラスと不戦条約を結んでいるらしいわ。」

坂「不戦条約というか、おそらく、協働条約に近いかもな。情報共有してるだろう。」

 

真「それはそうと、坂上先生、契約の方は大丈夫なのか?」

坂「非常にまずい。」

先月の集まりの時に説明されたので概要はわかっている。

茶「まさかのペナルティか。」

坂「そのまさかだ。本来もらう側が払う側になっている。」

星「と言っても大したポイントじゃないんでしょ。」

坂「おそらく、毎月140万ポイント。」

茶「ひゃ、140万?一人当たり5万以上だぞ。」

星「クラスポイントは350だったわよね。大変ね。破産するわね。」

坂「真嶋先生、クラス破産ってあるのか?」

真「そんなルールはない。0ポイント生活を3年間続けるというだけだ。」

星「龍園クラス。ひっくり返るかも。」

 

 

真「船上試験は?」

坂「あくまで、聞いた話だが、1回目のディスカッション前に、優待者全員を割り出したらしい。」

星「私もそう聞いたわ。割り出したのは綾瀬さんと立川さんだったって。」

茶「あ、綾瀬か」

坂「茶柱、どうした、珍しく酔ったのか、顔が赤いぞ。」

真「いや、櫛田さんが全員を引っ張ったと聞いたぞ。」

茶「各クラスの獲得プライベートポイントは契約で櫛田に集まった。でもDクラスは立川に支払った。多分、櫛田、綾瀬、立川が解き明かし、そこで配分を決めたんだろう」

真「結果1があんなに出るというのは前代未聞らしい。毎年、1グループ、多くて2グループ程度らしい。学校もプライベートポイントを大量に吐き出した。」

坂「この学年、何かおかしい‥というのが現実のものになってきたな。」

 

 

星「それより、坂上先生のクラス、ポイントのこともあるけど、大丈夫?」

坂「あぁ。まいってる。」

茶「6月に暴力事件でいじめ認定を受けて2人。今回も船の中でやらかして2人の退学。」

坂「リーダーの龍園君もまいっている。教室でもあれているよ。」

真「わからんでもない。仕込んでも仕込んでも、なぜか上手くいかない。感知できないところでクラスメートが暴挙に出る。これではコントロールもできない。」

坂「人数を必要とする特別試験で厳しくなる。櫛田クラスは立川さんの異動で30人に戻ったな。」

真「そうだな。次の体育祭。これも30人クラスを基本として競技が組まれている。」

坂「組む相手は神崎クラスか。足を引っ張ってしまいそうだ。」

茶「最も龍園なら、足を引きちぎりに来るだろうけどな。」

 

 

真「2学期が始まる前にクラス順位がすべて変わったな。」

坂「前代未聞らしい。普通は9月の体育祭辺りで2クラスが入れ替わることがある程度だ。」

星「やっぱり、この学年、少しおかしいわよ。」

茶「前代未聞の引き金は、やはり綾小路と綾瀬かもな」

真「先月までは関係ないと言っていなかったか?」

茶「奴らは入学式の前にSシステムを看破した。ここが前代未聞の始まりだったとしたら・・と考えてみた。」

星「私、言ったよね、あの子たち、絶対何かあるって」

真「それで?」

茶「もし、仮にだ、綾小路、綾瀬、櫛田それに立川が手を組んでいたとしたら、いろんなことにつじつまがあってしまう。」

茶柱が仮説をもとに説明する。

 

中間テスト・・櫛田が過去問を手に入れ、立川を使ってBクラスと共有した。池を救うポイントは綾小路が出した。

暴力事件・・櫛田がBクラスに予防線を張った。確たる証拠を持つ立川が周りを巻き込んでいじめ認定を取った。

無人島試験・・櫛田がBクラスと協働。綾瀬が金田を孤立させ、立川がCクラスをはめた。

船上試験・・綾瀬と立川が看破し、櫛田が各クラスを説得した。

 

真「それじゃ、櫛田がキーマンというだけだな。」

茶「確かにな。でも、櫛田にそこまでの能力がない。裏に知将として綾小路と綾瀬がいて、櫛田がマリオネットだとした、どうなる。」

坂「マリオネットか・・面白い仮説だ。それでも彼らとAクラスを繋げる筋がない。」

茶「・・ち、そうか。単なる仮説だ。忘れてくれ。」

――――――――――――――――

星之宮Side

 

 

佐枝ちゃんの仮説。多分、あたり。エステルームで私は立川さんにちょっかいを出し、綾小路君の逆鱗に触れた。綾小路君、綾瀬さん、立川さんは繋がっている。すべての流れは綾小路君と綾瀬さんが作っているはず。ひょっとすると立川さんもそれに噛んでいる可能性もある。3人とも天才だ。そして、櫛田さんは綾小路君に隷属している。多分、私達の知らないところで、AクラスにもCクラスにも彼らに協力している生徒がいる。櫛田さんの持つネットワークからの情報、それら協力者からの情報、これをもとに流れを作っていると考えれば、佐枝ちゃんの言ったようにつじつまが合う。

3人は「高校生活を楽しみたい。」「Aクラス特権には興味はない」という点で強く繋がったんだろう。おそらく、このままクラス闘争もSシステムも形骸化していく気がしてならない。

立川さんが彼らのクラスに移動したのも理解できる。3人、同じクラスにいた方が楽しむのに都合がいい。

 

もう、あの3人にはかかわりたくない。誰か一人にちょっかい出すと、あとの二人からとんでもない仕打ちが返ってくることが予想できる。もうあんなのは嫌だ。

――――――――――――――――

 

真「そういえば、すぺらんざのエステルームがひどく荒らされていたのは聞いているか?」

茶「吐瀉物、血液、小水、大便、精液がまき散らされていたってやつな。」

坂「ひどい状態だったらしい。」

星「え、えぇ。わ、私と立川さんが使った後、誰かが入ったらしいわよね。」

真「おそらく、女性がひどい性的暴行を加えられた。でも、誰も被害届けを出していない。」

坂「生徒なのか?」

真「それも不明だ。教師、学校スタッフ、船員。かなりの人数が乗船していた。」

坂「学校関係者が絡んでいないこと願うばかりだ。」

星「そ、そうね」

―――――――――――――

茶柱Side

 

 

星之宮の様子がおかしい。この話題になったとたん、どぎまぎし始めた。まさか星之宮が被害者なのか?加害者は一緒にいた立川?・・いや違う。立川では無理だ。待てよ、立川と綾瀬は特別仲がいい。綾瀬と綾小路は付き合っている。立川が手引きして、星之宮を綾小路が襲った?・・これも違う。理由がない。星之宮が立川にちょっかいを出し、綾小路を刺激した。これならつじつまが合う。

星之宮が綾小路に興味があったのは知っている。あいつは私のことを根に持っている。教師になった一つの目的が“私の邪魔が出来るから“なんだろう。いつも私の邪魔をしてくる。多分、綾小路に近づいたが、失敗した。それで他クラスよりも自クラスを成長させる方向に舵を切ったのか。あぁ、止めよう。星之宮がどうなっていようと関係がない。

――――――――――――――――――

 

 

茶「時に、星之宮、もう身体はいいのか?船を降りてから入院してただろ。」

星「あ、あぁ。そ、そうね・・もう平気だよ。」

真「なら、いいが、これからも体力が必要だ。養生してくれ。」

――――――――――――――

星之宮Side

 

 

ひどかった。あの時、肛門周りの括約筋が破断した。あんな太いものをいきなり突っ込まれたんだ、切れることもあるだろう。締まりが弱いため、たまにウンチが漏れ出てパンティを汚してまう。排便毎に傷口が開き血が出てしまう。

たまりかねて、郊外の肛門科に行ったら、入院し手術が必要だということだった。

「あまり無理をされませんように」

何をしたのかは聞かれなかったが、看護師にニヤリと笑いながら、そう言われたのが恥ずかしかった。3日入院して退院できたが、今でもウンチが硬くならない薬を服用している。

あの時は恐怖でしかなかった。でも、気持ちが落ち着いてくると、あの新しい快感がよみがえってくる。怖いのも痛いのも嫌。でも気持ちいいのは好き。あぁ、この場でこんなことを考えるなんて、私も変態の域に足を踏み入れたなぁ。でも、綾小路君に嫌われちゃった。

――――――――――――――――

 

 

真「さて、新学期、最初は体育祭だ。これもこの高校では大事な行事だ。」

坂「クラスポイント削るための行事か。Dクラスにとっては厄介な行事だな。」

茶「うちは30人そろった。運動バカの揃ったうちのクラス、つまり今のCクラスが優位だ。」

真「AとD、BとCで組むが、クラスが変わっても、偶然その組み合わせが変わらなかった。」

星「そういえばそうね。でも学年をまたぐから、結局はAD連合が優位ね。」

 

真「ま、どうなるか。せいぜい準備していこう。」

 

この言葉で9月の飲み会はお開きとなった。

 

星之宮の考察は当たっているが、他の教師たちはまだ事の本質に気が付いていない。有栖、清隆に由佳が本格参入し、Aクラスに参謀の一之瀬、Bクラスにリーダーの神室、Dクラスに知性(痴性?)の椎名が深く強く繋がっていることは予想できずにいた。

 




由佳ちゃんの移動や特別試験の去就についてでした。

それにしても星之宮先生、悲惨です。これからますます堕ちていくんでしょうか?

あと少し、体育祭が続きます。お楽しみに

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。