膣圧迫性排尿障害は、排尿機能に著しい障害をもたらす稀な病態である。本疾患では、膀胱から尿を排出することが困難となり、膀胱内に尿が過剰に蓄積する。通常の排尿機能が失われるため、適切な介入がなければ、膀胱過伸展や感染症、腎機能障害といった二次的な合併症を引き起こす可能性がある。
特徴的な治療法として、膣壁を介して膀胱を直接圧迫することにより排尿を誘発する方法が存在する。しかし、圧迫には特定の条件が必要とされる点が本疾患の特異性を際立たせている。すなわち、膣内からの物理的圧力を生じさせるために、非バリア性の男性器を用いることが唯一の有効な手段とされている。コンドーム等のバリアを介した圧迫では効果が見られず、生殖器を直接用いた膣内圧迫が排尿機能を回復させる唯一の方法である。
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「つまり話を整理すると、生で男性器を挿入しないと排尿できない病気に罹ったってことだよな。ええと、その」
「膣圧迫性排尿障害だ。そうだ、僕はその病気に罹ったんだ」
何でもないはずだった休日の昼下がり。俺は幼馴染から病気を診断されたという重い告白を受けていた。
診断を受けた病院から貰って来たというコピー用紙は鉄塊に思えるほどに重く感じる。
「でも病気だろ。案外簡単に治ったりするんだろ」
「世界的に見ても症例が少なくて、よく分からないそうだ。だから一生この病気と付き合う覚悟をしろって言われたよ」
あまりにあっけからんに言い切った。気付くと彼女を見上げていて、そこで初めて俺は絶望感から膝をついていると認識した。
「薬は? 薬はないのか?」
「あるにはある。だけど、ネットで検索しても全く出てこないほどの、研究が進んでない病気なんだ。そんな病気の薬だから値段は張って保険は降りない。そのくせ常用すると、強すぎる薬効で他の病気を併発することが常だそうだ。薬のみで対処するのは健康的にも、お財布事情的にも現実的じゃないんだ」
屈んで視線を合わせ、強い意志を持った目を俺に向ける。俺の手を神に祈るように優しく両手で包み込み、一世一代の頼みごとをしてくる。彼女がこれからする頼みを思うと神を呪いたくもなるが避けては通れないだろう。覚悟を決め、視線を合わせる。
「それで君にこの話をしたのはただ同情して欲しいからではないんだ。こんな病気になった僕の排尿を手伝ってくれないかってお願いをしに来たんだ」
ああ、なんと。乙女が罹るには絶望感のある病なのだろう。見よ、彼女の俺を心配させんとする気丈な表情を。微笑みを絶やさずにいるのに、唇をかんでいるのではないか。こんな状況になっても俺を心配させまいと気高く振舞っている。
そのくせ俺は何だ。この表情を見て咄嗟に頭に浮かんだことと言えば、ああ、授業中にエロいことが頭を支配して鼻の下を伸ばしてにやけるのを隠そうとしている表情に似ている。なんて罰当たりな事を考えてしまうとは。
内心で手酷い侮辱をしてしまったことに謝罪をする。だが今は懺悔の時間ではない。彼女の負担にならないため、少しでもこの病気に詳しくならなければ。
「他ならぬ君の頼みだ。無下にするなんてするはずないだろ」
「イッヨシャャァアアイ!」
「どうした! 病気の発作か! 俺は、俺は何をすればいい!」
「いや、気にしないでくれ」
ああ、やはりどんなに高潔に振舞おうと心は確かに傷ついているのだ。この話をぶり返したところで、精神を蝕む以上の効果ない。気にしないでくれと言ったのだから忘れてしまおう。
「答えるのも辛いかも知れないがそれでも幾つか質問をさせてくれないか」
「もちろんいいが大体どんなことを知りたいのか分かるよ。
まずは他に頼む人がいないかって話だろ、これは君以外にいないよ。病気の為とはいえ知らない人に体を許すなんて真っ平御免だね。そうなると君か、父親かに候補は限られるけど、実の父親の男性器を生で挿入なんてしたくないよ。つまり僕が見つけられる協力者は君だけだ。
でも君がどうしても嫌だと言うならしょうがない。治療のためと言いながら男を漁るアバズレになってもいいってことだろ。そこまで強く拒否されてしまえば無理強いは出来ないね。
でも君はそんな酷いことは言わないだろ」
強く何度も頷いて肯定する。やはりとでも言いたげな満足そうな笑みを見せてくる。
「次は生でやるから性病の問題かな。それついては全く問題ないよ。ほら、丁度良いことに以前、性病の検査ってどんな感じか気になるって、でも一人やるのは恥ずかしいからって君と一緒にしたじゃないか。それの結果が届いてね。お互い健康体だってよ。
それとも何だい、あの検査の後にそうなっても不思議じゃないことでもあったのかい。性行為でもしたのかって意味だよ。僕は勿論処女だよ」
コクコクと肯いて肯定する。
「よろしい、これも問題なしって事だ。
ああ、後、生ですることになるから避妊が出来ないけど、もちろん対策済みさ。君はそんな些細な事を気にせず、僕が排尿しきるまでガンガン突いているといい。
おっと、こいつも伝えなきゃだったな。セックスは風呂場でお互いに全裸でやるよ。服を着たまましたりしたら汚れて大変、だからと言って服を脱いでトイレでやるたって腰をパンパン振りながらおしっこを全部便器になんて少し考えれば不可能だって分かるだろ。
取り合えず考えられそうな質問はこんなもんかな。君の方から何か聞いておきたいことはあるかい?」
では一つだけ、といば手振りで続きを促してきた。
「それで一つ聞きたいのだが、膣からの膀胱を圧迫することが必要だって言うなら、例えばディルドなんかで代用も出来るはずだろう。最も賢い君の事だ。この疑問の解消しているだろうが。どんな理屈なのか聞かせてくれないか」
「え! いや、それは! ……それは無理なんだ。そう、どうも必要なのは人の体温で温めながら、膣側から膀胱を圧迫することなんだ。だから、ディルドでは決して代用品なりえないんだよ」
「ディルドを人肌に温めればいいじゃないか。それでも、ダメなのか?」
「……ダメだ。そうすると薬と同じで他の病気を併発してしまうことになる。兎に角、必要なのはコンドームもない、生の男性器なんだ」
心理学の素人でも分かるほど動揺しながら、そう言葉を捻りだした。やはりいくら気丈に振舞っていても、俺からは想像もできないほどの心労を抱えているのだろう。傷口を抉る様なことはせず、彼女の動揺に気付かなったか振りをする。
彼女自身も早く話題を変えたいのか、最後に、と言って俺の手を両手で握りこんできた。
「それで、これこそ肝に免じて欲しいんだが、僕がこの病気に罹ってことは誰にも言わないで、僕と君だけの秘密にして欲しいんだ」
「俺がこんなことを友人に吹聴する訳ないじゃないか。もちろん、君の許可なく俺の親にも秘密にするさ。拷問されたって話す気はないよ」
「いや、僕の親にもだ。こんな変な病気になったんだ。一応僕の両親も知ってはいるが、乙女が罹る病にしては恥が多い。だから両親とも普段は知らないふりをしてくれているのさ。どうか君もそうしてくれると助かる」
「分かった。君のご両親の前でも全く知らないふりをするよ」
良かったとばかりに破顔した。余りに綺麗なものだから不意に目線を逸らしてしまい、あらぬところを見つめながら病気の為とはいえ彼女を抱くのだと思うと独占欲にも似た下心が心の奥底から湧いてくる。
自分の浅ましさを呪い、せめてもの抵抗としてなるべく彼女を性的な目で見ない為に、
「ところで行為の最中、俺は目隠しでもしてればいいのか」
と問うと、バカな事を聞いたとばかりの大きな溜息としかめっ面が返ってくる。
「君ねぇ、よく考えてもみろ。僕は君に対して性欲を対価に協力しろと要請をしてるんだぜ。それ相応のものを支払うに決まってるじゃないか。とは言っても、さっき言った通りお金は厳しいからね。僕は君に見返りとして性を、振舞うつもりだよ。売春ってのが一番適当な表現かな」
「売春」
「おっと、これは僕自身の利益の為でもあるんだぜ。さっき君が言ったように目隠ししてでも始めのうちは興奮して勃起できるかもしれないがね、そのうち飽きたり慣れたりして勃たなくなるかもしれないだろ。そうなると君よりも僕の方が大いに不利益なんだよ。
そうじゃなくても君がもう協力したくない、なんて言ったら僕は協力をして貰っている立場だからね。止めることはできないよ。
そうならないために、つまり君の継続的な協力を引き出すために、それこそ僕は何でもするのは不思議な事ではないだろ?」
手振りで返事を促される。確かに言われてみればそうかもしれないと納得したので首肯する。
「だろ。だから僕は君が興奮するために性を差し出すんだよ。君が興奮するのなら首を締めてもいいし、青あざができるまで腹を殴ってもいいし。君が求めるなら全裸で激しく踊るし、尻の穴だって舐めるよ。君の性癖なら目隠しした君を僕が犯すし、僕の貧相な胸では決して興奮出来ないなら適当なアダルトビデオを見ながら僕を生体オナホ扱いしてくれてもいいんだよ。
それで、今から僕の排尿を手伝って欲しいんだけど、何をして欲しい?」
やけに生唾を飲み込む音が大きく聞こえる。興奮を悟られると彼女の覚悟に比べられて、自分が如何に矮小なのか世界に突き付けられて虫さえ俺を見下してきそうだ。
だから自分でも分からないほどそれを覆い隠し、心から望みを語る。
「普通のセックスでも十分興奮できるよ」
腹の内でも見透かしているのか、口元は緩く弧を描き懐疑的な目線を投げてくる。だがそれだけだった。
秒針が巨人の足音みたいに勘違いする静寂は彼女が立ち上がり、気付けでもしているのかと思う程の声で破られた。
「では今から! 風呂場で犯ろうではないか!」
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あっという間に脱衣所まで連れてこられ、あれよあれよという間に全ての服を脱がされた。そこで漸く現状に頭が追いついた。
「待ってくれ。少し、頭を整理する時間をくれないか」
「断る。こっちだって案外切羽詰まっているんだ。またくだらない質問でもする気かい? ベッドでもトイレでもない理由を問いたいんなら理由は簡単。セックスしながらおしっこを撒き散らすのに浴室が一番適当な場所だからだ」
スパッと言い切り、それ以上語る事はないとばかりに仁王立ちで出入り口を塞いでいる。仮に服を着ようとするならば退いて貰うしかないが、そんな行動は許さないと態度でこれ以上なく語っている。それに加えて食い入るように俺の体を見つめるものだからどうも気恥ずかしい。
「君の服は僕が脱がしてしまったけど、君も僕の服を脱がすかい? それとも生娘のストリップショーを特等席で見るかい? もちろんこのままとか、一部の服だけ脱いでほしいならそうするけど。君はどうして欲しい?」
「君の服を変に傷つけるかも知れない俺が脱がすのは勘弁してくれ。それに服が汚れるのもなるべく避けた方がいいだろう」
「つまり、君は自分の為だけに、僕が服を脱ぎ去る様子をジックリ観察したいと。もちろん、他ならぬ君の頼みなら断る理由はないね」
言い返そうとしたがそれより早く彼女が服に手を掛けたので言葉は出なかった。勢いよくトップスとボトムスを脱ぎ、あれよと言う間に下着姿になった。女性下着の事は全く分からないが、レースがあしらわれているものでかなり気合が入っているように感じる。
「ちゃんと君に見せることを考えて、君の好きな色で僕が気に入ったものを着けてきたんだぜ。どうだい、脱がしてみないかい? なに、プレゼントの包装を剥ぐようなものだと思えば少しくらい乱暴にしたっていいんだぜ。それにブラを外すのが初めてでも出来る様にフロントホックのものを選んだんだ。やるかい?」
「ではお言葉に甘えて」
頭が痛くなるほどの性欲で可笑しな返答をしたが、それを気にする余裕はない。死にかけの虫みたいな緩慢な動きでブラへ手を伸ばすと、ゆっくりと彼女が手を重ねてきた。
「君は優しいから、僕がどれだけ言ってもブラを傷つけたり、形を歪ませたりしたら気に病んでしまうだろ。だから僕がどうやって外せばいいか教えてあげるよ。僕の手に動きを合わせて」
言われた通りに動きを合わせる。そう難しい機構ではないはずだが、ブラ越しにでも胸を触っていると思うと何も記憶に残らなかった。ただ覚えているのはブラ越しで、貧乳と彼女自身が揶揄したこともある程度の大きさでも、脳のシナプスを焼いてしまうような興奮をした。
「疑っていたわけじゃないけど、やっぱり普通のセックスでも充分興奮できるんだね。嬉しいよ」
外したブラを脱衣所へ放り投げながらそう言われたが何も思い当たる節がない。見て分かる程度に怪訝な表情でもしていたのか追加の説明で、
「だって君。途中から僕の誘導を殆ど無視して僕のおっぱいを触ることに夢中だったじゃないか。ああ、もちろん、謝らなくていいよ。寧ろ僕のこの体でちゃんと君を興奮させられているって思えば凄く嬉しかったからね」
「それは、ほら、不慣れだから」
殆ど意味のない言い訳をしたが、ニヤニヤとするばかりである。兎に角少しでも優位に立ちたくて、パンツを脱がそうと掴んだが彼女はちっとも動揺せず、寧ろ積極的になったのが嬉しいと言わんばかりだ。
「それを脱がしてくれるんなら僕の骨盤あたりまで体ごと頭を下げてくれればお互いに楽だ。それに少し見せたいものもあってね。早くしてくれるかい。そう、ありがとう」
骨盤あたりに頭を下げればもちろん性器が殆ど目の前にある。不埒な気持ちを必死に見せたいものとやらへの興味で抑えながらパンツを脱がす。
そうすると真ん中の辺り、足と足の間、股のから白い糸が伸びてパンツと繋がっている。愛液だ。粘性のある愛液が付着したパンツを脱がしたから、それが光を受けて糸状に細くなったものを今、目撃したのだ。
「さっきから君ばっかり勃起した性器を見せていたから恥ずかしいかなと思ってね。僕だって興奮してるんだぞって事で、愛液で僕の股座はビショビショだぞって。セックスが待ち遠しいのは君だけじゃないって生理的反応でどうしても示したかったのさ。
見せたいものってのはこれだけだけど、どうする? もっと顔を近づけたりしてもいいんだけど」
そう言うと両手で女性器を拡げて、膣内を見せてくる。開いた拍子に一際大きい愛液の雫が零れ落ちてきたので、つい指先で掬いあげてしまった。
指先で玉になった愛液が白い橋を架けて彼女のマンコに繋がっている。腕ごと指を上げたからか時間のせいか、それは直ぐに途切れたが未だに指の上には確かな証が残っている。
軽く指先を擦り合わせてみると摩擦という概念が無くなった。そんな勘違いをしてしまう程のものが、未だに開かれたそこからまだまだ、しとしとと降っている。
愛液がどこから落ちてくるのかと広げられた入り口から中を覗けば、弱点だと強く主張する桜色でできた幾つもの襞と処女膜が愛液で濡れている。
この開かれた肉壺の襞に、潤滑液で滑り、彼女の体温を感じ、俺の性器を突っ込み、処女膜を破り、俺の形になるように掘削する。それをしてしまえば一体どれだけの快感が得られるというのか。凄まじいことは分かるが、それ以上は想像がつかない。
まずは指を使って試しに感触を確かめてみようと思わず触りそうになったが、その直前に彼女からの視線を感じた。俺が容易に手の平で踊るのが楽しくて仕方が無いとでも言いたげな表情をしている。もう俺の尊厳を守るには遅いだろうが、誘惑を断ち切って立ち上がる。
「おや、触らなくていいのかい?」
「こんな病気に協力するからこそ、俺は紳士でなくてはならない。君の了承も無く無遠慮に触ることなどしないさ」
「触ってもいいよ。そんなことを気にしていたなんて気付かなかったよ。すまない」
しかし、触っていいと許可出すより先に、
「ところで君は穴と胸があるから興奮しているのか。それとも僕に興奮してくれているのか。どっちなんだい?」
と聞いてきた。
「余り男好きする体だとは思っていなかったから少々不思議でね。もちろん穴があるから興奮しているでも問題はないんだが、それでも僕の体だから価値を見出してくれるのなら嬉しんだ。差し支えなければ教えてはくれないだろうか」
「恥ずかしいから言いたくないと言ったら」
「ないとは言わないんだね。ありがとう」
俺の自尊心を守ろうとした行動は無駄なあがきだと言わんばかりに簡単に暴かれた。何か言い返してやろうと口を開きかけたがそれより先に彼女は手で制してくる。
「いや、すまない。君にだけそんなことを言えなんて配慮が足りていなかった。だから僕の方から先に、君のどこに性的な魅力を感じているのか話そうじゃないか。
まずはそうだな、やっぱり肩のかな。普段は肩回りなんて服で隠れて見えないから、それが今こうして晒されているだけで興奮するね。加えて肩幅というか、骨格が非常に男って感じがするのもいい。僕の華奢なそれとは大違いだ。少し見るだけでも君がやろうと思えば僕を暴力で屈服させて犯すことなんていとも容易に行えそうだ。
だと言うのにそんなこともせずに、僕が傷つかない様に立ち回っていることが何より興奮するね。おっと、肩の話から大分逸れてしまったね。
と、こんな感じで語ってくれるかい? まだその気にならないならもうちょっと僕が続けようか?」
適当に誤魔化そうとしたが、正面から穴が開きそうなほど見つめられると降参するほか無かった。
「白い肌だ。太陽の光を受けて、丸みを帯びて光を反射する肌にまず興奮した」
「なるほど。手入れを欠かさずいた甲斐があったものだね」
「そんな肌を纏った四肢がスラリと伸びていることにも興奮した。その、俺と同じ人間とは思えない、芸術品みたいだって」
「そうか。でも肉付きは有る方がいいって聞くよ。そんな最近の流行と比べると細すぎないかって、それで興奮しきれないんじゃないかって不安だったんだが、それについてはどうなんだい」
「あまり言いたくないけど、細くて肉もない。だから俺が全力で、いや七割程度の力でも満足に抵抗できないだろうって思った。その、そう考えると、愛おしく感じるよ。見て分かるほど弱くて興奮する」
「そうかそうか! いや、肉がつかない体質を呪った時もあったが、君の言葉でこの体質に感謝さえ湧いてくるよ。俄然他にも聞きたくなってきたよ」
「近い話題で話すと、浮いたあばら骨にも、主張の激しい鎖骨にも興奮する。でも、肉が無いからってだけで興奮してるんじゃない。要所要所で見ればこんなに肉付きが悪いのに、それでも女性らしい丸みを帯びた体だから余計に俺の性欲を煽る」
「なるほど、僕の体のコンプレックスだったけど、それで君が興奮するなら世界で一番の体だね。ところで僕の胸はどうだい。貧乳と呼ぶに相応しい大きさだろ。これにはちっとも興奮しないかい?」
「まさか、そんなことない。寧ろ一番興奮するまであるね。
肉付き悪いが胸部は少しだけだけど確かに盛り上がっていて、自分の体がメスだって強い主張していていい。こんなに全身細いのに胸を出したらメスバレバレじゃないか。こんな非力で碌に抵抗できませんと体で語ってくるくせにおっぱいを出したら女の子ですって何だよ、レイプ願望が歩いてるのかよ。
あとその乳首。パフィーニップルだな。乳輪から膨れて乳首を強調するなんて、触ってくれって言ってるようなもんじゃないか」
「まだ言いたそうだが僕が持ちそうにない。止めてくれ。うん、ありがとう。つまり僕の体は君の性癖に合致しているって認識でいいんだな」
「逆かな」
「逆?」
「君の体だから俺の性癖になった。つまり君が巨乳だったり、ふくよかならそれが俺の性癖になったかな」
赤面しながら笑みを浮かべ睨むという器用な表情をしている。褒められて嬉しい気持ち、協力者が自分の体に興奮していて対症療法的にいい、それはそれとして俺が性犯罪者みたいな思考をしているからこんな特殊な表情になったのだろうか。
もっと語ろうかと思ったがそれより早く腕を広げ、
「では抱きしめ合おうじゃないか」
とのこと。同じように腕を広げれば、サッと懐へ入ってきて腕を背中に回してきた。
「ほら、君も僕の背中に腕を回して抱きしめてみたまえ。おお、やっぱり君は力が強いね。腕の力だけでも逃げられる気がしないね。いや、緩めなくていいよ。もっと君がしたい様にしてくれたまえ。異性と、いや人と全裸で抱きしめ合ったのは初めてだろう。どんな気持ちだい」
言い淀んでいると背中を抓って催促してくるのでやはり語るしかなさそうだ。
「その、女の子の匂いがして、凄く、いい」
「ふふ、さっきの語彙力はどこへ行ってしまったんだい。匂いがいいって言うなら僕の髪の毛を手に取って嗅いでみるといい」
それは変態ぽくないか、と言ったが突き上げるように軽く頭突きをしてくる。これは嗅がなければ話が進まないので髪を手に取る。
「うん、いい匂いだ。実を言うと普段から君の髪からいい香りがするからこうしてみたかった願望があったんだ」
「今まで自分のシャンプーは無駄にお高いと思っていたがお釣りがくるね」
髪の毛の香りに集中しすぎたのか、再び背中を抓ってきた。
「嗅覚ばかりじゃなくて他の事はどうなんだい。つまり、僕と全身触れ合ってどう思うかって事だけど」
「丸みを帯びて柔らかそうと言ったが、実際はもっとこう、凄いな。この感動をなんと表現すればいいのか。そう、細いのに、柔らかくて滑らかだ。見た目も相まって芸術品でも触っている気分になる。
でも、君の吐息が俺の肌をくすぐるし、それに温かくて心臓の鼓動も感じる。生きてるって感じがあって凄く良い」
「……一応言っておくけど、僕だって君に対して、ガッチリしていて、体温が云々って思っているんだぜ」
ところで、と言い放ちいたずらするぞと顔で語りながら、
「それで、もっと言わなきゃいけないことが有るだろ。君に押し当ててる胸の感想は?」
と質問してきた。気恥ずかしくて明言を避けている俺の心の内さえ分かっているぞと言わんばかりである。
「あまり考えたくないから言いたくない」
「そうまで言われるとどうしても聞きたくなっちゃうね。どうだい、この君の胸板に押し付けているこの貧乳の感想をどうか言ってはくれないか」
かなり余裕が無い。今でさえ彼女の柔らかく薄い腹肉で内臓の存在を感じているだけで果ててしまいそうなのだ。少しでも胸の事を考えてしまえば一人虚しく絶頂する情けない自信がある。
誤魔化そうかと思ったが、どうせバレてしまうので隠さず伝えることにした。
「正直こうして抱きしめ合っているだけでも一杯一杯なんだ。真面に考えてしまえば今すぐにでも射精をしそうだ。初体験で挿入前に射精してしまうのは情けなくて泣きそうになる。だから勘弁してくれ」
「へー、そうか。確かに楽しいからと話しすぎてしまったね。では今から僕に挿入するといい」
そう言うと彼女は体を俺に擦り付けながら上下に動き始める。この下を見ても彼女と俺の体がピッタリ密着しているので何も見えない。だが挿入しようとしていることは想像に難くない。
ただ、抱きしめ合いながらそうするには処女と童貞では互いの練度が足りない。やがて回していた手を解くと、左手は首に回して右手でチンコを軽く握り位置を調整し始めた。
もぞもぞと動くために汗で滑る胸と、チンコに触れられた衝撃で腰を跳ねてしまう。
「ひゃっ」
可愛らしい声で驚いたが、お陰でいい具合の位置になった。亀頭の先がほんの少し彼女の肉裂に触れているだけだ。だがその奥からは未だにドロドロと愛液が垂れ落ち、天然ローションで本番に備えさしている。
ここでがっついてはカッコ悪いと思い、態度はなるべく平静を装いながら早く挿入ろと焦れていると彼女が俺を見つめていることに気付く。
「その、もうどっちかが少し動けば目出度く処女を卒業することになるんだけど。その、ちょっと言いたい、ううん、聞いて欲しい頼みがあってね。なるべくなんだけど」
部屋の隅の羽虫が飛ぶ音に負けそうなほど小さい声だった。それでいて顔を耳まで真っ赤にしながら言うものだから愛おしくて堪らない。
ここで直ぐに自分から動けるのならもう少し生きやすいのかも知れないと思いながら耳を澄ませる。
「できれば、できたらでいいんだけどね。キスをしながら、処女膜を破って欲しいなって。君は不本意でこうしてセックスをすることになった上に、ファーストキスまで奪われるのは人生の汚点になるかも知れないんだけど。でも、僕の処女を失った瞬間に、ファーストキスだったら、それだけでも人生が素晴らしいものになるなって。
どうかな? 君が腰を突き上げれば直ぐに挿入できるから、君が選んで欲しいなって」
と、小さく甘い声で、赤面に涙目を浮かべて懇願してきた。
返事をする理性はなかった。
強引に顔を引き寄せて唇を奪い、同時に腰を大きく突き上げて処女を奪った。
▽▲
――お゛お゛♡――
この声が世界に漏れることは無かった。俺と彼女の繋がった二人分の体積の口内でだけ響いた二人だけしか知らない音無き音になったからだ。
処女膜を貫き、最奥へ亀頭を叩き込むとそこへ精液を流し込んでしまった。
同じタイミングで彼女は全身、膣内までもがビクリと一度大きく震え、その後は余韻が去るまで何度か小さく震えた。彼女も絶頂を迎えたのだろう。
その後俺は質問をしなければならなかった。つまりは排尿は出来たかと聞かなければならなかったが、キスの気持ちよさから逃げられずにいた。
先にどちらがそうしたのかは分からないが、気付けば互いの舌で相手の口内を舐め絡み合わせることに熱中していた。呼吸もせずに口を合わせてそうしている、窒息で死ぬ存在でなければ永遠にそうしていただろう。
漸く口を離して息を吸い込んだ時も次のキスの事しか考えておらず、大きく酸素を取り込んだら直ぐに相手の舌に絡みつく。そうして貪る様なキスをする際に相手の頭を抱え込むとき、耳を塞ぐと淫らな音が頭部で反響することに偶々気付いてからは一層キスにのめり込んだ。
相手の頭を耳を塞ぐように抱え、唾液を送り込み、舌を舐り続ける。辞め時は見つからなかったし、しようとも思わなかったが、脱衣所からどちらかのスマホの通知音が響き、世界は相手以外にも存在する事実を知り驚いて辞めてしまった。
「それで、排尿は出来たのか」
案外早く相手を慮る台詞がでた。彼女の顔を見る限り、俺も汗で髪が額に張り付いて口から顎まで涎だらけで格好はついてないだろう。
「いや、できてないね。だからまだセックスを続けたいんだけど出来そうかい?」
髪を後ろへかきあげながらそう返答した。目線を下げれば股の直上に薄く盛り上がった彼女の腹があり、視界に入れることで再び彼女とセックスしている実感が湧いてくる。興奮で少し腰が跳ねることで返事をすることになった。
「そうかそうか、今度は互いにゆっくりしたいな。そうだ、射精した直後、直後ではないな、結構経ってるな。まぁ兎も角、少し興奮が収まっただろうから、どうだい。考えるだけで射精をしてしまいそうな僕の貧乳を触って弄って虐めてみないかい」
返答をするより先に手が伸びてしまった。見た目はそこまでだが確かに男ではありえない柔らかさがある。膨らみが小さく小指はあばらを触っているが、彼女の骨でこの下に心臓があると思うとやはり興奮する材料でしかない。
「取り合えず、僕の好きな胸の揉み方を教えようじゃないか」
俺の手の甲に彼女の手がふんわりと重なる。そして手の動きに逆らわず、寧ろ積極的に真似して動かすと中々に手練れっぽい動きになる。
「まずは胸を外側から持ち上げる様に、内側に集める様にゆっくり揉んでくれ」
彼女の手が、俺の手を経由しておっぱいを揉み始める。そうなると表裏の両面が柔らかさに包まれる。一人では決して成しえない感覚に奇妙な気持ちを覚える。
「そう、そうやって外側から中心をゆっくり刺激するように揉むんだ。そしたら段々乳首が勃ってくるだろ、と言いたいが君に乳首を晒してからずっと勃ってるから分からないか。
取り合えず次に進もうか。今度は乳首の淵と呼称するべきなのか、兎に角乳首をギリギリ触らない様にしながら爪で円を描くんだ。
勃ってる乳首が、もっともっと触って責めろとより強く主張するために固くなっていくのが分かるだろ。ただ、まだ焦らしてやると後がもっと気持ちよくなるから無視してやるんだ。
僕のオナニーだったらそうだな。この後は爪先で乳首をペペペと弾いて、次は乳首を埋める様に体に押し込んで、最後は乳首をギュっと抓んで引っ張ってはしたなくアクメを迎えるのが常なんだがね。
後は君が好きに虐めてるといい。どれだけ拙くても簡単にイキそうだよ。正直今も頑張って耐えてるのだからね」
そこまで言うと手の甲から離れ、久方ぶりに抱きしめられる。胸の柔らかさに集中しきって言葉は出なかったが、疑問に思っていることは察知された。
「今から僕は君の体で僕の体を支えて腰を動かそうと思っていてね。こうゆうのはお互いに協力するのが大切だからね。
ああ、これの意味かい? クリトリスを君の体にゆっくり擦り付けているんだよ。なんせ敏感過ぎて適当に触ると痛い位だからね。初心者の君に手を動かしながら、腰を振ってクリトリスも刺激しろなんて酷だろ?」
軽く眉を顰めた後に付け足した。
「ゴメン、嘘を吐いた。本当はクリトリスに刺激が無くて寂しいから、僕が快楽を感じたいだけだからそうしたいんだ。
それに子宮がキュンキュンしてるのに、挿入られてるだけで刺激がなくてね。子種をよこせと本能が訴えてくるから無視できないのさ。
こうして腰を振って孕ませてって言外に伝えろって、膣がボクに命令をするから逆らいたくないんだよ」
ねっとりとした動きで繋がったままの腰で円を描いている。じんわりと陰茎から快感が伝わってくるが、さっき射精したお陰で耐えられるが、そうでなければ負けてしまいそうだ。
触覚だけでなく動かすたびに微かに、ぐちゅと精液と愛液の混合液が鳴るのも俺を追い詰めてくる。負けてたまるかとばかりに不意打ち気味に乳首を指で潰すと、
「おお゛っ」
と声が響く。まだ早いとばかりに睨まれたが努めて無視する。そこから無言で俺は胸を責め、彼女は腰を動かし責めてくる。
「セオリーってものがあるだろ。君がそれを守らないせいで可愛くない声を聞かせてしまったよ。謝ってくれ」
「好きに弄っていいと言ったのは君だし、可愛くないとも思わないから謝る理由が無いね」
言い争いをしていたが次第に面倒になったので口を塞いで黙らせる。ついでに舌を絡ませれば口は気持ち良くて、五月蠅い小言は聞こえない上に淫らな水音だけが響く一石三鳥の行動である。
まだまだ彼女の嬌声を聞きたいと、乳首への刺激を指で潰すだけでなく引っ張ってみたりと入り乱れながら責める。負けじと彼女の責めも円を描くだけでなく上下に腰を動かし、尻を俺に叩きつけるようにパンパンと肉を打ち付ける音を響かせ始めた。
甘い匂いで鼻孔が満たされ、トロンとした目を間近で眺め、唾液と愛液の水音に荒い鼻息を聞いて、舌を味わい、全身で彼女を体温と滑らかさを感じる。もっとこの快楽を味わいたいと射精を耐えているが、五感の全てが俺を責めて視界がチカチカしていて限界が近い。
それに比べて彼女は俺よりもいくらか余裕そうだ。上手く隠しているのか、俺の愛撫が下手なのか。
もう耐えられない、負けん気を発揮する意味もないと思った頃。彼女の目元が勝ち誇って歪む。思えば今日は殆ど主導権を握られていた、今この瞬間だけは勝ちたい。
尻を叩きつけ離れてまた降りてくる。その瞬間、乳首を今まで一番強く潰して引っ張り、同時に腰を強く突き出す。
衝撃で彼女は白目を剥いて先にアクメをした。したが、勝ったと気を抜いた刹那、捥げたと勘違いするほどに膣が絞り上げてくる。結局それには耐えられずに射精をした。
「それでおしっこは出たのか?」
二回目だからか存外早くに冷静さを取り戻せたがそれでも、いつの間にか繋がり合ったまま座り込んでおり、床の冷たさは過ぎ去っていた。
まだ彼女は気を遣った衝撃から戻ってこず、荒い息のままぼんやりと俺を見つめている。本当に彼女を気遣うのならば時間に任せるなり、軽く体を叩くなりをしなければならなかったが、まだ冷静になり切れていない頭で気付の為と無駄な言い訳をして口に舌を捻じ込む。
何ともない人間の口のはずなのに、こんなに蠱惑でキスをしろと誘惑してくる。郭公のヒナは口を開けてるだけで別の巣の親鳥さえ餌を上げる様に誘惑すると聞くので恐らく彼女もそうなのだろう。ならば俺が犠牲になってでも、他のオスから見えないようにキスをして口を塞ぐのは公共の利益と云うやつになるのだろう。
そうしているうちに背中をポンと叩かれる。そうされるまで意識が戻ったとは全く気付いていなかった。
慌てて口を離すと大きく息を吸って酸素を取り込んむ。気まずさから目を逸らすが話しかけられたので目線を合わせる。
「どうしてキスをしているのが悪い事って反応をするんだい? 君が性欲の為なら協力するって言ったことは忘れてないだろ。なら好きにそうしてればいいじゃないか。
それとも何だい? 二回も僕に精液をビュービュー流し込んで、漸く理性が働いたのか。恋人でもないのにキス何ておかしいって」
どう返事をしても墓穴を掘る自信があったので沈黙する。彼女も黙って言葉を待っていたが直に焦れて、繋がったまま体勢を変えた。
今までずっと彼女は俺の上に乗っていた。それはたまたま初めにそうなったからでもあるし、主導権はあくまで彼女に握って欲しいと思っていたから変えようとはしなかった。だが彼女は床へ背中を預け、俺は上半身を立てる体勢にされた。
「うーん、僕は君に、自分は性犯罪者なんだって卑下して欲しいわけじゃないんだよな。だからそうだな、今からはキスするのは恋人とだけってルールを追加しようじゃないか。
僕は心が満たされるし、君に求められるって実感があるからキスが好きなんだけど、まさか君の心労を無視してまでそうして欲しいと願う程傲慢じゃないからね。
だから僕は、キスして♡ って舌を回して、君に飲ませたい唾液を用意しながら待ってるよ。君が僕を恋人したくない、あくまで自分の役目は排尿の為と思ってるならずっと無視してくれよ♡ もちろんキスをせずに力で捻じ伏せて満足するまで犯したっていいんだぜ♡
でも♡ 恋人が欲しいのなら♡ 僕を君だけの女にしたいのなら強引に唇を奪ってくれよ♡」
宣言通りに唾液が溜まった口内を、円を描く舌で掻き混ぜ始める。
「排尿は出来たのか」
と問いても手で狐を作って首を振らせて否定するばかりで他は何もしない。
「喋る気はないのか」
「排尿はまだか」
肯定。
「まだする体力はあるのか」
「恋人にならなきゃキスはダメってのは撤回する気はないのか」
肯定。
「愛してるって言ったら恋人になってくれるのか」
両手の狐の口を重ねる。キス以外の返答は聞く気が無いと。
「もしかして、生ハメしなきゃ排尿できない病気ってのは嘘か」
露骨に目を逸らしたが腰に回った脚が逃がすまいと力が入る。
考えてみれば今日の彼女は様子が変だった。加えて今の恋人にして欲しいと誘導する話ぶり。一つバカバカしい結論に辿り着いた。普通なら唾棄すべき結論だが質問せずにはいられなかった。
「既成事実を作って、恋仲になるのが目的の狂言だな」
両手の狐がゆっくり肯いた。
その両手の指を解き、指の隙間に指を差し込む。恋人繋ぎで繋いだ腕を手綱みたいに引き寄せ、唾液を簒奪せんと口付けをして今まで一番深いところへチンコを突き出す。
やはり嬌声は口の中へ消えた。
体勢が変わったせいか、恋人同士になれたからか分からないが、先ほどまでの許容量を超えそうな快楽すら超えている。二回射精をしていなければ確実に果てていたことだろう。
彼女もそうみたいで、四肢だけではなく腹筋さえ大きく痙攣をしながら快楽を味わっている。キスをしているので視界は彼女の目だけだが、一突きするたびに膨らみ萎む腹が俺の腹をやんわりと叩く。自分が気持ちいいし、自分のモノで感じているし、なにより恋人が悦んでいる。相乗効果的により気持ちよくしてあげたいと思い、余計に腰を振り彼女の膣内を自分用の形へ慣らす。
そうしながら唾液を吸い取り、同じ分だけ自分の唾液を流し込んだが、呼吸のために口を一瞬離すと切羽詰まったように、
「まって♡」
とのことだったのでキスを止める。見計らったかのように手を振りほどこうとしたがそれは腕力で抑え込んだ。
「オマンコっ♡ オマンコがイったままっ♡ かえってこない♡ とまって♡」
「キスしてハメて何が不満なんだよ」
「あたまっ♡ きもちよすぎ♡ あたまバカになっちゃう♡ せっかく♡ ンっっ♡ ふぅぅう♡」
酸欠が解消でき滑舌が戻り、
「付き合えたのにバカになったら捨てられちゃう。ヤダヤダ。もっともっと、ううん、一生添い遂げて子供も沢山産みたいのに捨てられたら未来計画全部消えちゃう。だから止まって、これ以上気持ちよくさせてバカにさせないで」
と大粒の涙を浮かべて懇願してきた。細い脚なりの全力で腰を掴んでピストンをさせないように、繋いでいるせいで思い通りに動かない腕でも俺の動きを止めようとしながらである。
無駄な抵抗の愛らしさから少し虐めようと、腰を引いてみれば彼女の反抗をものともせずに膣に埋もれた竿が外気へ触れる。それだけでも随分な快楽らしく、必死にへばりついていた足をピンと伸ばし、腹筋が波打つように絶頂しながら、ヤダヤダと泣く。
「いい゛ぃ゛♡ わかれるのイヤ♡ いまは絶対チンチンで子宮ノックしないで! 絶対嫌われ゛♡」
串刺しにする勢いで突いてやれば腹に熱さを感じた。見えはしなかったが彼女のおしっこがピストンの衝撃でほんの少しだけ漏れたと直感で理解した。
「お願い♡ お願いします♡ もうおしっこ我慢するの限界なんです♡ 君にこれ以上嫌われたくないんです♡ だから今は♡ 少しだけ離れて下さい♡」
病気は嘘だけど一応バレない様にする準備はしていたのかと変に感心する。無視してもよかったがこれ以上虐めていると俺が嫌われてしまうので、
「病気の話を聞いた時から君のおしっこなら浴びてもいいと思っていたし、バカになっても鎖で繋いで監禁してでも一緒にいるよ」
と伝えた。聞いた瞬間に憂いはなくなったのか気付けば俺の舌は吸われていた。
先ほどまでは目から恐れ等の感情が読み取れたが今は発情しかないし、容赦を捨ててもいいと目線が雄弁に語る。ならばと小指の皮程残っていた理性を捨てる。
骨が折れてもいいと全力で手を握れば軽い抵抗すらなくなり無抵抗になる。抜けるギリギリまで引き骨盤にヒビが入る勢いで打ち下ろす。その度におしっこが漏れて火傷をするかと思う程熱い液体が肌を走る。回数を重ねるごとに一度毎に漏れ出す量が増えているのか次第に挿入部周辺は熱が引かなくなる。
その間ずっと彼女は足ピンと腹の痙攣、膣の収束に白目を晒して存分に快楽に溺れている。意識を失っているみたいだが、唯一舌だけは離させまいと動くことだけが覚醒している証明だ。
永遠にそうしていたかったが、突き入れる時だけ漏れるおしっこが堰を切ったように垂れ流しになり、それと同時に一番奥へ突き刺したまま射精をした。
疲労感でお互いに最後の一滴まで出し切るために力を入れる気にもなれなかったが、恋人繋ぎの手の力を抜くことと舌の絡み合いを止めようとは到底考えられずに続ける。
それでも生理的な反応なのか、体内の液体を排出するために力が入る。出し切った後もやはり続けていたが急に彼女がはっとした表情になる。
「君が僕を征服した証が流れ出たみたい」
見ると三回果てて漸く小さくなったせいで膣の蓋の役割を失ってしまい、少量だが精液、いや精液と愛液が混ざった液体がマンコから流れていた。
それを確認のするために体勢を変えたせいで完全にチンコが外へ出て、俺の形でぽっかり空いた膣からもっと流れる。
「ああ、もったいない! 君の愛のハッキリした証明が!」
穴は抜いてから直ぐに閉じて垂れ落ちなくなったが、それでももう流れたものが元に戻る訳ではない。指で掬いせっせと詰め直しているがその度に新しく流れ出てしまう。俺の精液でオナニーをしている、ともっと観察していたかったがそれには彼女の悲愴感を見ないふりをしなければならない。
「君が求めるなら俺は何度だって射精をするから気にするな」
そう声を掛ける。
「そうか、そうか! 君と僕はもう恋人なのか」
細事とばかりにもう流れでた精液を気にすることなく、四肢の全てを使って抱き着いてきた。
▽▲
「あの病気の説明って」
「AIで作った。それっぽかっただろ」
「準備をしたってことは、今日の理想的な段取りはあるってことだよな」
「……ある」
「それはどんなものだったのか教えてくれないか」
「……言いたくないと言ったら?」
「悲しい」
「……。
まず架空の病気で君とセックスする。終わったら一旦分かれる、今日はありがとうってね。次に浴室にシャンプーボトルに擬態した隠しカメラがあったから、その映像データをレイプされたみたいに編集する。それを使って脅して恋人の立場になるつもりだった。
恋心とか愛情とかは、まぁおいおいどうにかしようと思っていたよ」
「ガバガバだね」
「……だから言いたくないと」
「それがなんで途中で恋人になれって、どこで路線変更を?」
「僕にも分からん。でも何か、意外と押せばいけそうだなって、確信できたからそうした」
「そうか」
「そうだ」
「……」
「……」
「映像データ、欲しいんだけど」
「……一緒に見てくれるんならいいよ」