TSおっぱいタイツ魔女の異世界冒険記――ただし即エロ堕ち(相棒は強気っ娘エルフ姫) 作:えぴっくにごつ
可音たちの欲望塗れの企みを発端とする、淫らな新人勧誘&歓迎会を終え。
また後日。
場所は街のギルド近くにある、衣服装備品を扱う店。
「――おーっ!めっちゃ似合うじゃんっ!」
「だいぶ様になっているな」
店内の端。着替え用の個室の前で、待つ様子で立っていた寿有亜一行の四人(いずれも女モード)が。
ちょうど着替え用個室から出て来た一人の少女を囲い、それぞれそんな評する声を浴びせていた。
その少女こそ、九牙。
そして、今にその大和撫子美少女モードの美麗な身体を包む衣装は。
まずは濃灰色ベースの競泳水着型のインナー。それが彼女の豊満で艶やかなボディを包み飾っている。
腕には同色の長手袋に。脚には膝小僧までが網タイツになったニーソックス。そしてその上から、何か和風な腕脚用の軽防具が装着されている。
その身の各所には、小刀やクナイなどの武器類が装着されており。
そして一番目を引くのは。首に巻いた朱色の長いマフラーと、頭に飾る小さくも愛らしく目立つ髪飾り。
その姿格好は――忍者、クノイチのそれだ。
先程に九牙はギルドにて手続きを受け。正式に冒険者として登録し、そして寿有亜一行のパーティーに加入。
そして調べられ明らかになった九牙の特性を元に、選ばれた役職が《シノビ》となったのだ。
今に登場して露わとなった九牙のその姿格好は、まさにそれの服装装備なのであった。
「ちょっと恥ずかしいけど……でも、うれしいですっ。僕、忍者ってちょっと憧れだったから……っ」
自らの今の、なかなかに艶やかさを含む格好に恥じらいを見せつつも。しかし九牙は同時に、その美少女顔に嬉しさを見せる色を作る。
「あっ、九牙どのぉー?もう敬語はナシでござるよ~?拙者たちは仲間なのでござるからなっ?☆」
「ぁ……すみま……ご、ゴメンゴメンっ」
そこへしかし、可音の悪戯っぽい色でのそんな注意の言葉が飛び。九牙はそれに、たどたどしくもタメ口に直した謝罪の言葉を送る。
「アンタの『ござる口調』も一種の敬語だけど……」
「まぁしかし、可音の言う事も最もだ。私たちはもう仲間、よそよそしいのは不要だ」
そんな二人、というか主に可音に向けて。ヨロズが突っ込みの台詞を入れ。
そして寿有亜が一応フォローするように言葉を続ける。
「そーいうこと――……さてっ♡」
「というワケで、だっ♡」
「え……?ひわっ!?♡」
そんなように、話が着地したかと思った直後。
しかし可音とシュンが動きを見せ、そして次には九牙から可愛らしい悲鳴が上がった。
九牙は前側から可音に抱き着かれ、その爆乳と自分の巨乳を押しつけ潰し合わされ。後ろからはシュンに抱き着かれ、そのロケットおっぱいを背中に押し付けられる形で。
二人に前後からのサンドイッチで、抱き着き捕まえられてしまったのだ。
「オタクくんの正式加入を祝ってー――お祝いの秘めゴトといこうではないか~っ♡」
そして抱き着きながら、可音が零したのはそんな言葉であった。
「え、えええ……?また、それも今からですかぁ……っ?」
そんな色惚け逞しい可音たちの発案に、恥じらいと戸惑いを口にして返す九牙。
「まったく、キミたちの性欲の底深さは呆れるほどだな」
「半分ビョーキだよ」
そんな相変わらずの可音たちに、寿有亜とヨロズは呆れた色で突っ込みを入れる。
「色恋とエッチは、不治の病なのだよーっ♡さぁ、さっそくオタクくんを連れ込んじゃおうではないかっ♡」
そうして。九牙は可音とシュンに手を引かれて、あれよあれよという間に連れていかれてしまい。
「ふっ」
「やれやれだねっ」
それにまた「やれやれ」と零しながらも、しかしなんだかんだ付き合うつもりの様子で。寿有亜とヨロズもそれに続いた。
装備店を出て、宿屋へと戻るべく街路を姦しい姿で行く四人。
――街角の影より、それを密かに眺める視線が合った。
「――ふぉぉ……なんという事でしょう……っ!我が愛しの御人、キューガ様……元より罪深いまでの甘いお顔でしたのに、あのような美少女になられてしまわれて……っ!」
四人を離れた所より覗き見ていたのは、一人の少女。歳は十代後半程。
可愛らしくも端麗な美少女顔に、プラチナブロンドのロング髪が眩しく。もみあげは、また可愛らしくも美麗にロールを作っている。
身なりは派手では無いが、上品で質の良い制服姿。容姿雰囲気から『お嬢様』の身分と伺える少女。
そんな彼女が熱い視線を注ぐは、向こうで今は美少女シノビの姿となった九牙だ。そしてその口より零されているのは、妖しくも焦がれる色の言葉。
彼女の名は、クラリッサ。
この街に住まう資産家の娘、そして街の学園に通う身でもあるのだが。
この彼女。今に言葉に見えた通り、実は九牙に密かに恋心を抱いていた。
九牙はたまに、彼女の学園に仕事を受けに訪れていたのだが。それをクラリッサがたまたま見かけ。
実は当人に自覚は無いが、静かな雰囲気のなかなかに美男子である九牙に。
クラリッサは一目惚れをし、恋に堕ちてしまった――それが発端と経緯だ。
そこまでは微笑ましい少女のそれであったのだが。彼女は奥手ですぐに九牙に声を掛けることはできなかったが、それ以外の行動力はやたらあった。
お近づきになるために、まずは九牙のことをもっと知ろう――という名目で、日々影から焦がれる視線を送り観察する日々が始まり。そして九牙のその姿に行動に、萌えることが日課となり。
はっきりいってストーカーと化していた。
「――むむむ……しかし、まさかの事態です……っ。キューガ様に這い寄る不穏な女性たちの姿があるかと思えば……なんと最近ご活躍と噂の、冒険者のスーア様やカオン様方とは……っ」
そしてまた唸る様に口にするクラリッサ。
彼女は寿有亜一行の存在に、最近のその活躍も知っており。聞こえ伝えられてくるその冒険の話には、心躍らせそして憧れていたのだ。
「……むぅぅ、これはいよいよ、私も行動を起こさなければいけないようですね……っ」
惚れ焦がれた相手に近づき現れた、思わぬ刺客。
それを目の当たりにした彼女は、次には何か妖しい言葉を呟き始める。
「ふふ……そうですっ!皆様をまとめて、私のモノとして手に入れてしまう……これしかありませんっ!」
そして次には意を決し、名案だとでも言うように。身を隠している状況だというのに、そんな言葉を高らかに発して見せた。
「何を頭の悪いことをおっしゃっているんです」
そんな彼女に、しかし背後より端的な突っ込みが即座に飛んで来た。
クラリッサの背後には、別の人物が控えるように立っていた。
長身の美女、歳は二十前半程か。
鋭利かつ端麗な顔が、流れる美麗な白銀の髪に飾られている。
格好は執事服、すなわち女執事。
クラリッサに使える女執事であった。
「いいえサーシャ、私は本気ですっ!」
「なおさら困ります」
「私っ、手に入れたいと思ったものへの諦めは、とことん悪いんですっ!」
「嫌と言う程知っています」
クラリッサはその女執事をサーシャと呼び、同時に息巻く言葉を返して見せる。
しかしサーシャはと言えば、使える相手であるクラリッサのそのムーブに。遠慮の無いツッコミを返す。
「愛しのキューガ様に、憧れの皆さま……うんっ、きっと私のものとして見せますっ!」
「……」
そして、従者として主人に向けるにしては無礼なジト目を、しかし平気で向けるサーシャを背後に。
しかしクラリッサはまるで気にした様子は無く、そんな息巻く言葉を口にしたのであった――