TSおっぱいタイツ魔女の異世界冒険記――ただし即エロ堕ち(相棒は強気っ娘エルフ姫) 作:えぴっくにごつ
先日のゴブリン騒動は、中々に大事となり。
一時後退した冒険者パーティーの通報で、街の騎士団に邏卒隊。さらにギルドから編成された討伐部隊も出動。
大規模な討伐作戦へと発展。
まさに幸運なことに、その中には名うてのゴブリン討伐者や。人質救出作戦に精通したベテランが居たため。
その作戦始動から間もなく、勢い付き調子づいていたゴブリンの群れは、しかしその内に生まれる隙を突かれて崩され。最後には各組織の連合部隊の手により、あっけなく討ち取られ全滅。
討伐作戦は無事、完遂された。
寿有亜にヨロズ、他女達は無事救出され。
街の病院、治療施設に運び込まれた寿有亜とヨロズに女たちは。治療療養の間に孕まされたゴブリンの子を出産。
そのゴブリンの子たちにあっては、数名のそれが可能な女達は、自ら育てる意思を示したが。
寿有亜とヨロズ始めほとんどは状況に身の上から、そのゴブリンの子たちは、里子に出すことを余技なくされた。
この世界のゴブリンなどの亜人、魔物種族は。何もすべてが先の群れのように、人を襲い拐う凶暴かつ害成す種族ばかりではなく。
人類文明と交友を持ち、安寧平和を求め営む種族・コミュニティも多く存在する。
ちなみに先のゴブリン討伐作戦で最も活躍したゴブリン討伐者は。実はその本人もゴブリン派生のゴブリンリーダー種。
悪逆に手を染めし同胞を討ち浄化することを己が命とする、旅のゴブリンリーダー冒険者であったりした。
産まれたゴブリンの子たちは、そんな穏健派ゴブリン等の一コミュニティが里子として受け入れてくれる運びとなった。
しかし、孕まされたとはいえ己が身から生まれた子。寿有亜とヨロズも思う所、複雑な心境が無いでは無かったが。
現実的、長期的な所を考えれば選択肢は無く。結局手続き他を終えた後、生まれたゴブリンの子たちは到着したゴブリンコミュニティの迎えに渡され。
新たな故郷へと迎え入れられ旅立っていった。
「――まだまだ、心身共に強さが足りないな……っ」
「だよねー……」
それからまた数日後。無事、治療療養を終えた寿有亜とヨロズは。
その日はまた気を取り直して、体勢の復帰、準備他のために街を周り。
今にあってはその途中で喫茶店に立ち寄って、簡単な昼食の時間としていたのだ。
とりあえず腹に入れる物を入れ、食後のお茶の時間で一息を入れていた最中で。寿有亜が零したのはそんな一言、そしてそれにヨロズも賛同する。
それはゴブリンたちに大敗を喫し、無様を晒してしまった記憶に。苦く自責を感じてのもの。
一応言っておくと、二人は別に毎回失敗しているわけでは無い。
山賊、館、そしてゴブリンの件と不覚を取ることもあったが。それ以上にここまで十数件を越えるのクエストを成功させて来ており、最近では中級を越えるクエストもこなせるようになってきた。
そして、初級すら越えられずに挫折し引退、残酷な場合には命を落としてしまう冒険者パーティーも少なくないギルド界隈で。この功績と、なんだかんだ生きて帰って来ている二人の評価は低くはなかった。
もっとも一方で。二人が関わったクエストは、『本人たちは失敗するが、それを取っ掛かりに最終的には解決する』などといった、ありがたくないジンクスが噂として広まっていたりもしたが。
そんな背景も思い浮かべての、零れた苦い言葉であった。
「それと結局、これがでっかいネックなんだよね……っ」
「だな……」
そして次に二人が目を落とすは、手元に表示させたステータスウィンドウに、そしてそれぞれの下腹部。
ウィンドウの一点に見えるは、すでにゲージの半分を越えている『淫欲度』のステータス。
そして下腹部の、はっきりとした蛍光ピンクで刻まれる、その造形も複雑で凝ったものとなった『淫紋』。
直接的な強敵との遭遇時の、自分等の強さの不足もそうだが。
対ゴブリン戦の際には本来勝てる相手にしかし、催淫トラップからこの淫欲度に淫紋がさらに不利を招いての、敗北を喫する結果となった。
この『淫紋』に『淫欲度』をなんとか解決できないかと、冒険と同時進行で色々探っているが。いかんせん根本的な解決策は見つからず、その場その場でヒール魔法を掛けるなどの、対処療法で凌ぐしか無いのが現状であった。
「とりあえず、ポイズンミスト(毒霧)系のトラップを察知できる警戒魔法を習得しておいた。こういったものを活用して、石橋を叩くように進めていくしかあるまいな――後は、修練を重ねるまでだ」
「やれやれ、だね……っ」
背景事情はのっぴきらないが。寿有亜は今の段階で行える対策を示し、ヨロズもそれにまた賛同。
いつまでも気落ちしてはいられないと、気持ちを新たにして。
それから席を立って会計を済ませ、喫茶店を後にした。
「準備はこんなトコだね、後は宿に戻る?」
「その前にギルドにだけ寄ろう。クエストをチェックして目星だけでもつけておこう」
それから街を周り、準備のための買い出し他を全て終えた二人。
今はこの後にどうするかを交わしながら、街路を歩いている。
「――おねーさんたちっ」
「ちょっといいかい?」
唐突に、そんな二人に背後より声が掛けられたのはその時だ。
「「?」」
少し驚き、訝しみつつ振り向いた二人の目に移ったのは。ちょうど追い付いた様にそこに立っていた、二人の若い男であった。
一人は淡い金髪の男。もう一人は浅黒い肌の黒髪の男。
どちらも長身で鍛えた身体こそしているが、その表情はニヤニヤヘラヘラとしていて軽薄そうで。かつ何かを企んでいそうな様子が、初対面の今の時点でもあからさまに伺い察することができた。
「……何用だ?」
「……何の用?」
そんな明らかに品行方正そうには見えない男二人を前に、二人は隠す必要も無いと。それぞれの顔に警戒の鋭利な色を見せて、二人の男を視線で刺す。
「アハハ、とつぜんごめんネー。あんま警戒欲しいなー?」
「キミたち、最近活躍中って噂の魔女とエルフのコンビだろう?」
「俺等も冒険者でさ?経験豊富っぽいお二人と、ちょっとお話させてもらえないかナー?とか思ってさっ」
「お茶でもしながら、ちょっと付き合ってもらえないか?」
警戒を明確に向ける二人に、しかし男二人はといえば、引き続きの軽薄な様子でそんな求める旨を宣って来た。
おまけにその視線に表情は。
驕りも恐れぬ、二人のそれぞれの完璧で魅惑の容姿に身体を。しかし無礼なまでの下卑たそれで見つめ眺め、吟味している。
二人の身体目当て。遊ぶための『女』を欲しているであろうことは、あからさまであった。
「――……ふん。侍らせる女をご所望か、坊やたち?生憎だが別を当たるんだな」
「……悪いけど、アンタらみたいなのは趣味じゃないから」
しかしそんなチャラい男たちに向けて二人は、『少し考えを巡らせた後』に。
少し侮蔑までを込めた冷たい視線を作り向け。容赦なく突っぱねるそんな言葉を発し叩きつけた。
そして、侮蔑を向けられた輩がどういう行動に出るかは想像に難くない。寿有亜にヨロズは、それぞれ荒事に備えて身構える。
「ありゃりゃ、フラれちゃったっ」
「あはは、厳しいな。攻略失敗か」
しかしだ。予想に反して男二人が見せたのは、そんな言葉に反応であった。怒るでもなく、フラれた自分をふざけつつ自嘲するようなそれ。
「っ」
「っ?」
それに少し意表を突かれ、微かな驚きを顔に見せたのは寿有亜とヨロズ。
「ナイスなお二人さんをデートに誘いたかったんだけどー、お気に召されなかったらしゃーないかーっ」
「悪かったな、お二人さん。俺たちは退散するとしようかね」
そんな寿有亜とヨロズをよそに、二人の男はまたふざけた様子を見せながらも。
ナンパ男のお約束のような逆上の素振りなどを見せる事は無く、身を翻してあっさり退散していく様子を見せる。
「っ……」
「ぁ……」
そんなチャラ男たちの去る姿を前に、寿有亜とヨロズはそこで微かな『焦燥』のようなものを覚え。お互いの視線を、意志を交わし合う。
「……ま、待つんだ……っ!」
「……ちょっと待って……っ!」
そして次には、気付けば二人は揃って。向こうの男二人を呼び止めていた。
「およ?」
「ん?どうした、お二人さん?」
それに、金髪男に黒髪男はそれぞれ足を止めて振り向くと。何かわざとらしい声色で言葉を返してくる。
「その……少しだけなら……」
「時間もあるから……」
それに二人は、どこか顔を悩ましく作り赤らめながら。視線を少し落として、おずおずとそんな言葉を零す。
二人の視線は、男たちのそれぞれの下半身。ズボン越しにも立派にモノを勃起させているであろう主張をしている、張り立った股間部に奪われており。
そして――淫紋の深く刻まれる自分たちの下腹部を、疼かせていたのだ。
「――ニヤっ」
「おやおやっ」
そして寿有亜とヨロズの姿に様子を前に、男二人は。
本性を現したかのように、すでに隠す必要は無いと言うように。してやったり、我が意を得たりというような下卑た笑みを浮かべる。
「そんじゃぁっ」
「とりあえず、『どっか』に入ろうか」
そして二人はそんな提案、いや企みの言葉を寿有亜とヨロズに向け。
そして寿有亜とヨロズはそれぞれ、男たちに手を取られ。近場の宿屋に連れ込まれることとなった――