物静かで大人しい清楚系隠れ巨乳図書委員の潮乃森さんが僕にだけパンツを見せてくれるから──毎日図書室へ行って図書委員の潮乃森さんとえっちをする話(連載版) 作:しじままどせ
放課後、日課みたいに今日も図書室に来ている。
今日の図書室はいつもよりも賑わっていた。といっても数名の生徒が席について読書をしたり自習をしたりしている程度で、騒がしいかというとそういうこともない。品行方正な学校なのだ。
もしかするとこの中で一番不真面目なのは僕かもしれない、と思う。だってこの図書室の中で唯一僕だけが潮乃森さんを目当てにここに来ているのだから。
潮乃森さんは本日、蔵書の整理をしているらしい。貸出から返却されてきた本を棚の元あった位置に戻す作業だ。
今は図書室の端にある一番大きな本棚の前で脚立に登って、上の方の棚へ本を戻している。ついでに本の順番も直しているらしい。脚立の上で腕を伸ばしている彼女の後ろ姿が視界の端に映っていた。
「危ないな……」
安定の悪い体勢で腕を伸ばしている潮乃森さんを眺めながら僕はそう呟いて、立ち上がった。彼女が転落しそうな気がしたのだ。本格的に落っこちてしまう前に手を貸してあげた方がいいだろう。
そうしないと彼女は確実に落っこちる。
実際、以前にもそういうことがあったのだ。
というか、そもそも潮乃森さんとの馴れ初めがそうだった。
◇◇◇
あれは今年の春頃のことだった。
怪我をしてバレー部を退部したばかりだった僕は放課後になるたびに校舎内を徘徊していた。バレー部にはもう顔は出せなかったし、かといって家に帰りたくもなく、行くあてが特に思いつかなかったからだ。
そんな時に気まぐれで訪れたこの図書室で、僕はたまたま潮乃森さんを見かけた。
第一印象は『綺麗な人』だと思った。髪が長くて体つきが華奢で、横顔がゾッとするくらいに美しい人。
あの時の彼女も珍しく受付に座っていなくて、書棚の方で蔵書の整理をしていた。今と同じく脚立の上で、棚の高いところを整理しているらしかった。
脚立に登っている彼女はやはり、危なっかしかった。
重心が安定していないのか脚立はがたがたと震えていたし、その揺れに合わせて彼女の体もふらふら揺れていた。そのうえ彼女は脚立の上で立ったり座ったりしていたから、余計にだ。
「危ないな……」
その時も僕はそう呟きながら彼女を眺めていた。両腕で本を抱えて脚立に登っている潮乃森さんのことが危なっかしく見えたからだ。
彼女のことが心配で、僕はそのまま彼女の元へと歩いて行った。
そして僕が彼女の足下に到達したのとほとんど同時に「あ!」と彼女は声を上げた。
見ると彼女は本を下に落っことしていて、それを拾おうとした瞬間に脚立の上で体勢を崩したのだ。僕も『あ』と思った。それから『落ちる』とも。
ほとんど何も考えずに僕は両腕を広げて彼女の落下地点に飛び込んでいた。元バレー部でよかったと思う。反射神経と落下地点を割り出す才能だけは磨けたからだ。そして彼女は僕の上に落っこちてきた。
どしんと彼女は僕の腕の中に落ちてきて、僕はそれをギリギリのところでキャッチした。お姫さま抱っこの形だ。
抱きかかえた彼女の体はびっくりするくらい軽くて、華奢だった。こんなに軽い人間がいるのかとびっくりしたくらいだ。
「…………?」
一方の潮乃森さんは悲鳴ひとつあげなかった。ただ目をぱちくりとさせて呆然としたようだった。自分が脚立から落ちたことも理解していないようだった。
「大丈夫ですか?」と僕が尋ねて、それでようやく彼女はハッとした顔をした。
まだ言葉が出ないのかコクコクと小刻みに何度も頷いて、それから自分がお姫さま抱っこをされていることに気づいたらしい。「うえあ」と自分の体を見下ろしながら言った。悲鳴とも困惑ともつかない素っ頓狂な声だった。
つられて僕も言って彼女の体を見ると、スカートがめくれていた。
「うえあっ」と思わず僕も言った。
潮乃森さんのスカートは脚立に引っかかったままめくれ上がって、お姫さま抱っこをしている僕の腕の中で完全にめくれ上がっていたのである。
彼女のヘソまで丸見えになるくらいにめくれていて、だから彼女の白いふとももも、その時穿いていたらしいグレーの地味なショーツも、ひざ下丈の黒いハイソックスまでもすべて見えてしまっていた。
とくにショーツの方は落ちた拍子に食い込んだのか割れ目のあたりまではっきり見えていた。
「あ、す、すみませんっ」と僕は焦って言って、急いで彼女を床に下ろした。
今にして思うと僕は彼女を助けてあげた側であるし、こちらが謝る道理は一切ないのだけれど、その時は見ず知らずの女子生徒のショーツを見てしまったことに対する驚きと動揺でそれどころではなかったのだ。
そうして彼女を下ろすと、彼女はきょとんとした顔で僕を見つめて
そして首をかしげたまま彼女はズレた自分の眼鏡を戻し、それからめくれ上がった自分のスカートを丁寧に元に戻した。それでショーツは見えていない状態に戻って、彼女はまたこちらをまっすぐに見上げた。
「…………」
ごにょごにょと彼女は何事かを小さな声で言った。
あまりにも小さな声だったので僕はそれを聞き取れなかったのだけれど、きっとそれは『わたしのパンツ、見た?』とかそういう意味だろうと感じた。何しろ僕はそのとき彼女のパンツのことで頭がいっぱいだったからだ。
僕は、実のところ童貞で、女子の下着を間近で見たことが一度もなかった。だからその時は思い切り動揺していたし、背中を幾筋も冷や汗が伝っていた。
「み、見てないです。僕はパンツ見てないです」
どうにか僕がそれだけ言うと、彼女は本当に不思議そうに再び
パンツを見せる気だ。
そう思うと同時に、ヤバいと思った。とにかくその時の僕は動揺していたからだ。顔なんか真っ赤だったと思う。
だから僕は慌てて踵を返し、そのまま振り返ることなく彼女の前を後にしたのだった。だって、なんだか見てはいけないような気がしたから。
そして後ろで彼女が「……へんなひと」と呟く声が聞こえた気がしたけれど、それが本当に彼女の声だったのかどうかは不明瞭だ。
ともかく、そんなことがあって、それから潮乃森さんは僕にショーツを見せてくるようになった。図書室で会うたびに隙を見つけてはスカートをたくし上げるのだ。
最初はひどく動揺した。パンツ見ちゃってすみません、と思ったし、そのことを謝らなければならないと思った。だから最初は謝罪をするために図書室を訪れていたのだけれど、そのたびに新たに下着を見せられる。
もしかすると潮乃森さんは僕のことを下着フェチか何かだと思っているのかもしれない。それで毎度のように下着を見せてきているのかも。
潮乃森さんの下着は日を追うごとに洗練されていって、初回は地味な灰色だったものがサテンの白になったり、布面積の小さな黒になったり、あるいはフリルの付いたキュートなのになったりしていった。
もしかすると彼女自身も楽しんでいるのかもしれない。そうするとこちらも不本意ながら目を離せなくなっていくわけで。
ともかくそういうループが発生して、結局僕は沼にはまっていくかのように図書室に通うようになっていったのだった。
◇◇◇
で、だ。
今日の潮乃森さんは性懲りもなくまた脚立に登っているわけだ。図書委員の仕事に熱心なのは偉いと思うけれど、また落っこちられては敵わない。
だから僕は彼女の脚立のふもとまで行って、驚かしてしまわないように気をつけながら声を掛けた。
「スカートで脚立に登ると危ないですよ、潮乃森さん。手伝います」
「あ……」
こちらの姿に気が付いた潮乃森さんがびっくりした目をして、それから近くの机に置いてある本の山に視線を移した。
どうやら手伝わせてくれるらしい。山になっている本を一冊ずつ手に取って渡すと彼女は目だけでお礼を言ってまた脚立の上で本棚に向き直り、本棚の整理を再開した。
脚立に立っている彼女の白い腕が本棚に伸び、一冊ずつ本棚の中へと収まっていくところが下から見えている。まるでパズルみたいだと思った。あるべき場所にあるべきものが収まっていく感覚である。
それから潮乃森さんの後ろ姿と、スカート越しの尻が見えていた。そこについつい視線が吸い寄せられてしまう。
「綺麗なお尻だよな……」と声に出さずに呟いた。
下から見上げている潮乃森さんの尻は綺麗なのだ。制服のプリーツスカート越しにでも彼女の尻が丸いのが分かる。
彼女のスカート丈は長いから脚立に登った程度ではショーツはチラリとも見えない。相当覗き込まなければパンチラは拝めないだろう。けれどスカート越しの尻の膨らみはここからでもはっきり分かった。
一般に、人間の女性は性成熟を迎えると胸が膨らむのと同時期に尻が丸みを帯びてくる。そのことを意識せずにはいられない。だって潮乃森さんのお尻が丸いことが、分厚いスカートの生地越しにでも分かってしまうのだ。
スカートのウエスト部分は細いのに骨盤周り、お尻周りの円周が広く感じる。潮乃森さんのお尻はそんな形をしている。
それに僕はスカートの内側、彼女のショーツ越しの尻を眺めたことがある。潮乃森さんがスカートをたくし上げてお尻を見せてくれたことがあるからだ。あの時のショーツは黒で、ティーバックだった。
尻の割れ目に食い込むような黒いショーツと、露わになっている白磁みたいな肌、その尻の丸みを思い出してゾクッとした。思わず前屈みになってしまう。
「…………?」
こちらの挙動が変だったせいか、潮乃森さんは脚立の上で首を傾げた。見ると彼女の両手は空っぽである。いつの間にか蔵書の整理は終わっていたらしい。
仕事を終えた潮乃森さんがするすると脚立から降りてきたので、慌てて僕は身を引いた。衝突して彼女の下敷きになったらたまらないからだ。
そして床に降り立った潮乃森さんはこちらに向かって恭しく礼をした。
「手伝ってくれて、どうもありがとう」
「え、あ……?」
「…………?」
「ああ、いえ、何でもないです。潮乃森さんが喋ったのでびっくりしただけで」
「…………?」
囁くような調子で潮乃森さんがお礼を言ったので、びっくりした。基本的に彼女は物静かで喋らないたちなのだ。これまでだって図書室の受付に座って本の貸出業務をするときのほんの僅かな会話でしか彼女の声を聞いたことがなかったくらいだ。
それで僕がびっくりしていると、彼女は不思議そうに首を傾げた。もしかすると自分が無口である自覚がないのかもしれない。
そんな潮乃森さんの今の表情はどこかあどけなくて、可愛らしかった。普段の、僕にパンツを見せてきている時の淫蕩な雰囲気とはまた違った表情だ。きっとこちらが彼女の素なのだろう、という気がした。
ともあれ、彼女が会話をしてくれるというならばチャンスである。
普段は聞けないことでも今なら話してくれるかもしれない。たとえば『なぜ毎回僕にパンツを見せてくれるのか』とか『昨日のキスは一体どういう意図だったんですか』とかだ。
だから僕は図書室の中をぐるりと見回してから、雑談をふっかけてみることにした。
「でも潮乃森さん、スカートで脚立に登るのは危ないと思いますよ。先輩は以前にも一度落っこちている訳ですし」
「……む」
「ああ、いえ、注意をしているわけではないんです。むしろ、また手伝わせてほしいって言うか……もしも次回先輩が脚立に登る用事があって、その場に僕がいたら、今度は僕が脚立に登りますから」
「……え」
「それに、脚立の上で先輩のスカートがめくれて下着が丸出しになってしまったら困りますしね」
「──ッ」
僕がそう言うと、彼女はハッとした表情で周囲を見回した。あたりにこちらを注視している者はいない。それから彼女は壁の柱に貼ってある『図書室では静かに』と書かれたポスターをスッと指さした。
どうやら喋りすぎを指摘されたらしい・
見ると彼女はちょっとムッとした顔をしていた。あ、と思う。どうやら話題選びに失敗したらしい。
しまったな、と思っていると潮乃森さんはいきなり腕を伸ばして僕の手を取った。ぱしっと軽い音を立てて手が繋がれる。少し冷えた潮乃森さんの滑らかな手指だ。
「え、え?」
なぜ手を繋がれたのか分からなくて混乱していると、潮乃森さんはムッとした顔のままもう片方の手の人さし指を自分の唇に当て「しぃー」と言った。
そして僕の手を取ったまま図書室の郷土資料コーナーの方へ引っ張っていく。
郷土資料コーナーは図書室の中で半閉架みたいになった場所だ。一番奥まっていて、本棚の背が高くて、人がほとんど来ない場所。窓から遠くて薄暗くて僅かにカビの匂いのする、図書室の最果てのような場所。
そんなコーナーの一番奥にある小さな机のところで彼女は立ち止まって、こちらをジッと見上げた。ここにも『図書室では静かに』と書かれたポスターが貼ってあって、潮乃森さんはその目の前で立っている形だ。
やばい、二人きりだ、とその時に気が付いた。
潮乃森さんは図書室で二人きりになるとなぜか僕にパンツを見せてくる。
今日はそれなりに図書室に人がいたから彼女と二人きりになってしまう可能性を度外視していたのだけれど、それがいきなり二人きりに追い込まれてしまった形だ。
このままでは確実にパンツを見せられてしまう。
いやパンツは見たいが。ぶっちゃけ潮乃森さんが脚立に登っていた段階から見たかったが、しかし今はそのタイミングではないというか、会話をしようと試みていただけに虚を突かれてしまったというか。
「あ、あの、潮乃森さん、僕はあなたと会話がしたくて……──ッ」
焦って僕が彼女に話しかけるも、潮乃森さんは黙ってこちらに背を向けた。そして『図書館では静かに』のポスターをスッと指さした後、いきなり自分のスカートの中に手を突っ込んだ。
「──ッ」と思わず絶句した。
だってその動作はいつものスカートをたくし上げる動作とは異なっていたから。むしろスカートの中に手を突っ込んで、中にあるものを脱ごうとしているように見えたから。
スカートの内側にあるものといえばショーツである。これまでに幾度となく見てきた潮乃森さんのショーツ、そしていまだに見たことのないその『奥』を守っているショーツである。それを脱いでしまったら、そこにあるのは。
思わず僕は固唾を呑む。
そして潮乃森さんはスッと素早くスカートの内から一枚の布を抜き取って、それを跨ぐようにして脱いだ。
黒。
真っ黒くて分厚いそれを潮乃森さんは脱ぎ、それをまるであやとりみたいに手の上に広げてこちらを振り返った。
「み・て」
「な、な、な──……って、あれ?」
潮乃森さんが広げて見せたそれはよく見るとショーツではなかった。
黒い、ごくごく短いスパッツである。下着の上に穿いて、スカートがめくれてしまったときなんかに下着が見えてしまわないように覆い隠すためのやつ。
そのスパッツを手に持ったまま潮乃森さんは少しだけ得意げな顔をしていた。
「えっと、いつもはそんなの穿いてませんでしたよね……?」
「うん」
「もしかして脚立に登るから、他の人から下着が見えないようにソレを穿いていた?」
「うん」
「その事実を見せびらかすために僕をここまで引っ張ってきたんですか?」
「……くすっ」
どや顔をしたまま潮乃森さんはクスッと笑った。
今気が付いたのだけれど、この人はものすごく分かりづらいだけでけっこう表情豊かだ。そのうえお茶目なところがあるらしい。
だってスパッツを穿いているにせよ、それをわざわざ脱いで見せることはないではないか。僕の反応を見て楽しんでいたとしか思えない。
「あ……」
そして潮乃森さんが壁の方を向き、そのスパッツを静かに机の上に置いたときに、気が付いた。
彼女は今、スカートの下にはおそらくショーツしか穿いていない。下着が見えないように覆っていたスパッツはもう脱がれてしまったからだ。だから今スカートをめくり上げれば生のショーツが見えることだろう。
そのことに潮乃森さんも気が付いているのだろう。
彼女はこちらに背を向けたまま壁に片手をつき、もう片方の手でスカートのお尻側の裾を摘まんでひらひらと揺らした。ひざ丈のスカートが揺れて、彼女の綺麗な膝の裏がチラチラと見える。ふとももの裏側も一瞬だけ見えた。
その状態で潮乃森さんはこちらを振り返り、唇の動きだけでこう尋ねてきた。
「め・く・る……?」
スカートの裾を摘まんだ状態で言ってくるその言葉の意味は明らかに『わたしのスカートをめくってみる?』という意味だった。
今、潮乃森さんのスカートをめくったら確実にショーツが見えることが分かっている。
知りたい、と思った。
潮乃森さんの下着がどんななのか、スパッツの奥で蒸れていたそれはどんな色をしているのか、彼女の尻の丸みはどういう曲線を描いているのか、知りたいと思った。
「う、あ……」
それで僕が思わず呻くと、潮乃森さんは淫蕩な雰囲気でクスクスと笑って壁の『図書室では静かに』と書いてあるポスターを指でトントンと叩くのだった。