物静かで大人しい清楚系隠れ巨乳図書委員の潮乃森さんが僕にだけパンツを見せてくれるから──毎日図書室へ行って図書委員の潮乃森さんとえっちをする話(連載版) 作:しじままどせ
屋上に続く閉ざされたドアの前で、潮乃森さんがスカートをたくし上げている。
レモン色。
彼女の身につけたショーツの色はレモン色だった。色白な彼女の肌とのコントラストが美しい、レモン色のショーツ。
そんなショーツがはっきりと見えた。左右の腰骨のあたりから足の付け根に向けて白いレース編みの飾りのついたデザインの清楚な印象のショーツだ。昨日の黒いティーバックに比べるとセクシーさに欠けるけれど、その分だけ潮乃森さんの清楚さを強調しているようなショーツである。
「な、な、な……!」
それを見た僕は動揺していて、ほとんど立ち尽くすような状態になっている。それはそうだろう。僕は潮乃森さんにスパッツを返そうと思っただけで、まさかパンツを見せてもらえるなんて思ってもみなかったのだ。
だから心の準備なんてまったくできていなかったし、思い切り動揺してしまっている。
いや、もしかすると動揺しているのは潮乃森さんも同じかもしれない。そんな気がした。
なぜなら、彼女は今日は僕に下着を見せる予定はなかったのではないだろうか、という想像ができたからだ。近ごろ図書室で見かける彼女のショーツよりも少しだけ気が抜けているというか、素に近いような印象を受けたから。
もちろん僕にとってはそれが潮乃森さんのショーツであるという事実と、それから彼女ののっぺりとした股間部が見えているという事実だけで胸が一杯になってしまっているのだけれども。
それはともかくとして、潮乃森さんは昨日のような『魅せ』のためのショーツではないショーツを見せつけているがゆえに羞恥心もかえって大きいのか、真っ赤になったまま助けを求めるような潤んだ目でこちらを見上げ続けていた。上目遣いだ。それはびっくりするくらいに庇護欲をそそる表情で、しかし同時に腰がどんどん熱くなってくるのを感じる。
だってそれはそうだろう。ここは図書室でもないのに潮乃森さんがパンツを見せつけてきているのだから。
「な、な、な……なんでパンツを見せてきているんです!?」
「きみのお陰で今日、この下着を誰にも見られなくて済むから」
「スパッツの予備とか家にないんですか!?」
「……あるよ?」
「だったら……!」
「しぃー……静かにしないと人が来てしまう、かも」
なぜ下着を見せつけられたままそんな会話をしているのだろう。
その理由が分からないまま僕は思わず後退して、背中がトスッと壁にぶつかった。屋上に続くドアの前にある小さな踊り場の壁際に追い詰められた形だ。
そうして僕がたじろぐのを潮乃森さんは上目遣いのまま見て、それから僕の股間部分に目を落とした。
「あ……」
「……あ」
僕は勃起していた。だからズボンの股間部分がまるでテントを張ったかのように膨らんでいた。
いや、それはそうだろう。だって想定外に潮乃森さんのショーツを見せつけられてしまったのだから。
こうなるともう形勢が逆転してしまう。
つい先ほどまで羞恥心で涙目になっていた潮乃森さんはクスッと小さく笑って、下から覗き上げるような形でこちらの目を見た。図書室でふたりきりになったときに潮乃森さんが見せるような淫蕩な目が、大きな丸眼鏡の両方のレンズの向こう側で微笑んでいる。
対する僕は壁際に追い詰められている草食動物だ。あるいはまな板の上の鯛。つまり食べられるのを待っているしかない状況だということ。
「…………?」
どうしたの、というような表情だけれど、しかし彼女がそう思っているとは思えない。むしろ『どうして大きくなっちゃったの』とこちらを煽ってきているような表情であるように見えた。
そして彼女はスカートから手を離した。
ふわ……とプリーツスカートの裾が僅かに舞って、それから彼女のショーツを隠すように元の位置に戻っていく。
パンツが見えなくなって安心したような、けれども残念なような気持ちが同時にやってくる。
けれども、そんな感慨を抱くことができたのは本当に一瞬だけだった。
なぜならスカートを元の位置に戻した潮乃森さんが、そのスカートの中にそっと手を入れたのだ。その動きには覚えがあった。昨日、図書室でスパッツを脱いだときの動きと同じだったからだ。
しかし今の潮乃森さんはスパッツは穿いていない。スカートの中に穿いているのはレモン色のショーツだけだ。その事実を僕は知っている。だって今し方目撃したばかりだから。
「まさか──」
そして潮乃森さんはするりとそのレモン色のショーツを脱いでしまった。
「──ッ!?」
思わず絶句した。
だってショーツしか穿いていない人がショーツを脱いだら、裸だ。つまり潮乃森さんのスカートの中は今、裸になったのだ。
「なん、なんで!?」
「しぃー……」
ノーパン状態の潮乃森さんは質問に答えてくれない。
彼女は床に置かれたスパッツの上にゆっくりと脱ぎたてのショーツを置いた。黒いスパッツの上にレモン色のショーツが置かれている。黒と黄色というのは非常に強いコントラストを生む組み合わせだ。危険な場所への標識の色などにも使われる。
そう、危険だ。
もしかして逃げた方がいいのではないかという思いが頭をよぎった。けれども足は逃げようとはしなかった。むしろ期待があって、逃げられなかった。
だってもしも今、潮乃森さんがまたスカートをたくし上げたら彼女の裸の秘部が見えてしまうではないか。昨日のティーバックよりももっとあられもない完全な裸が。
「…………?」
ノーパン状態の潮乃森さんは、そうしてたじろいだままの僕をクスクスと笑いながら見て、ゆっくりとこちらに近づいてきた。
そして慣れた手つきで僕のズボンのベルトを外し、ファスナーを開き、さらに僕のパンツをズリ降ろしてきた。
ピンッと屹立するようにペニスが勢いよく飛びだした。天を衝かんばかりに勃起したペニスだ。飛びだした勢いのままひく、ひくっと弾んでいる。
「わぁ……」
そんな元気いっぱいの僕のモノを目の当たりにした潮乃森さんは自分の口に手のひらを当ててびっくりしたようなポーズをした。これまでにないくらいに僕が勃起しているのでびっくりしてしまったのだろう。
無論僕だってびっくりしていた。だって陰茎を露出させられてしまったことで、ここには下着を装備してない男女がいることになってしまったからだ。つまり形だけを見ればセックスをすることが可能な状態だということ。期待していたとはいえ、これには動揺してしまった。
そんな僕のことを可笑しそうに眺めながら潮乃森さんはこちらに抱きついてきた。
「うぇ、あ……ッ」と思わず言った。
だって潮乃森さんがこちらの首に腕を回すような格好で抱きついてきて、彼女の柔らかな胸が僕の胸板に押し当てられたのだ。
抱きつかれたのは初めてだった。
びっくりするくらいに潮乃森さんの肢体は柔らかだった。それに熱を帯びていて、甘い香りがする。胸を思い切り押し当てられていて、彼女の胸が僕の胸板でたわんでいるのが見えている。
潮乃森さんは隠れ巨乳だ。そのことに今、気が付いた。普段の折り目正しい制服姿からはまったく想像できないくらいに大きな胸が、彼女に抱きつかれて押し当てられたことでその存在感を大きく主張してきていた。
だがしかし。
僕が動揺したのは、潮乃森さんの隠れ巨乳が押し当てられたから
「し、潮乃森さん、その……当たって……!」
僕が動揺したのは、彼女の秘部が当たっていたからだ。
つまり僕の勃起したペニスの竿の部分の上辺に乗っかるような形で、潮乃森さんの秘唇が当たっていたからだ。
ようするに素股状態だ。
若干背伸びをしてこちらに抱きついてきている潮乃森さんのふとももにペニスを挟まれている。ペニスの右辺左辺と下辺は両方のふとももに挟まれて包まれていて、竿の上辺は潮乃森さんの秘唇に舐めている形だ。亀頭はたぶん彼女のお尻の穴の近くにある。柔らかな彼女の尻タブに亀頭を包まれている感覚があった。
性器同士が触れあっている状態というのは、挿入していないとはいえほとんどセックスではないか!
しかも潮乃森さんの秘部は蕩けていて、竿の上辺にとろりとした熱い蜜が絡みつく感覚があった。
「し、潮乃森さん、やばいですよ、こんなところで……!」
「うん」
潮乃森さんは存外に冷静な口調でそう返事をした。
けれども顔が赤い。額に汗をかいていて、前髪がまた貼り付いている。それが超至近距離で見えている。だって今は潮乃森さんに抱きつかれているのだ。目なんて逸らせるはずがない。
きっと彼女もこの状況に動揺しているだろうということは、分かる。今日はイレギュラーなことが重なりすぎていたから。だからなのか彼女は図書室にいるときのよりも大胆で、行動的になっている。
そして潮乃森さんはふとももを締めながら、すり……と腰を動かした。
「う……ッ」と思わず唸った。
快感が走ったからだ。潮乃森さんの腰が前後に動いたことで彼女の内ももと股間の間の空間で僕のモノが擦れたせいである。
ペニスの右辺左辺を締め付けている彼女の太ももの柔肉と、上辺にキスをしている秘唇の感触、絡みついてくる愛液。そういったものの織りなす複雑な刺激でペニス全体が蕩け落ちるかと思った。
「…………?」
これ、気持ちいいの、と尋ねるような顔で潮乃森さんはこちらを見た。僕は黙って何度も頷く。そうすることしかできなかった。
それを肯定と受け取ってくれた潮乃森さんは、こちらの首に回した腕を支えにしながらゆっくりと腰を前後に揺らし始めた。
「ん……」とかすかな声を漏らしながら。
それはヤバかった。彼女の抽送が始まってしまったのだ。
腰の動き自体は決して大きくない。むしろ小さいくらい、客観的に見たら男女が抱き合っているようにしか見えないだろう。
ヤバかったのはむしろふとももの締め付けの方だ。柔らかで熱いふとももに包まれているせいで快感から逃げられない。動きが小さいことで逆に逃げ道を塞がれてしまっている。
そのうえ潮乃森さんの性器が直に触れているという興奮も、半端ではないくらいに、ある。角度的に膣内にペニスが入ってしまうような向きではないけれど、それでも性器は性器だ。潮乃森さん蕩けた秘部が僕の興奮したモノに触れて、愛撫を施してきている。
「ん、ん、ん……っ」
潮乃森さん自身も感じているのだろうか。彼女は小さく喉を鳴らしながら腰を揺すっている。俯き加減だ。唇をキュッと結んで、真剣な表情をしている。けれども淫蕩な表情でもあった。
時折、彼女の熱い吐息が僕の喉首や顔に当たる。首に腕を回されて抱きつかれているせいだ。距離が抜群に近くて、自分の体温さえも隠せない距離なのだ。
この距離で彼女の熱を感じながら立位素股をされている。その事実だけで頭がどうにかなってしまいそうなほど気持ちがいい。このまま本当に彼女のふとももの内側で果ててしまいそうだ。
「潮乃森さん……!」
たまらず僕は彼女の細い腰に腕を回して抱き寄せた。思い切り体ごと密着をするように。
「──んッ」と潮乃森さんが高い声を漏らして、目が合った。
何かを乞うような目だ。
唇が僅かに開いて、彼女の赤い舌が唇の向こう側にあるのが見えた。
潮乃森さんと僕はキスをしたことがある。
そのことを今、急に思い出した。
スッと彼女の目が閉じられる。やや上を向いて口をかすかに開き、それを待っている彼女の顔。その顔に吸い寄せられるように唇を近づけていった、瞬間だった──
「
階下でそんな女子の声と足音が聞こえた。足音は二人分だ。
やばい、潮乃森さんのクラスメイトだ。僕と潮乃森さんが勢いよく教室を出てきたので、探しに来たのだろう。出歯亀だろうか。潮乃森さんといえば図書室だから、この近くへ来るのは当然だ。
僕はハッとして息を潜める。潮乃森さんも慌てて僕の肩口に顔を埋めて息を殺した。
いや本当は離れてくれた方が取り繕えてありがたかったのだけれど、それどころではなかったらしい。潮乃森さんに思い切り抱きつかれて彼女の胸がふにゅんと僕の胸板で潰れる感覚があった。
「でもさあ、あの一年の子、本当にゆいの彼氏だと思う?」
「さっき教室に来た子でしょう? けっこう可愛い顔してたけど……でも、ゆいって大人しいから、どうだろう」
「ゆいもめっちゃ可愛いからその点はお似合いいね。それにあの子ら手ぇ繋いで出てったよ?」
「繋ぐっていうか引きずってるように見えたけど……でも、どこに行っちゃったんだか」
「図書室でキスしてるかもよ?」
「まっさかぁ……さすがにそれはないでしょ」
そんな会話が階下で聞こえて、潮乃森さんが身を固くする。
確かに僕たちは今はキス
でも人が来た以上、ここで抱き合っているのはまずい。僕たちは今、陰部を露出した状態にあるから、バレたらおしまいだ。
「し、潮乃森さん、そろそろ離れないと……!」
「──……ッ!」
僕はそう言ったけれど、潮乃森さんはむしろぎゅうううっと抱きついてきた。ぐにゅうっと彼女の秘部が僕のモノに擦れて腰が砕けそうになる。
どうやら彼女は階下にクラスメイトが登場したことでそれどころではなくなってしまったらしい。僕の肩口に顔を埋めたまま思い切り抱きついてきている。その間も彼女の腰は僅かに揺れていて、そのせいで快感は止まらない。
さらに、もう一段悪いことがあった。
「あれ? 階段の上に誰かいる……?」
女子生徒の片方が僕たちの気配に気が付いたのだ。カツ、カツ、カツと階段を登ってくる音がする。
やばいやばいやばいと思った。
確実に僕たちは見つかるだろう。今から離れてズボンを持ち上げて潮乃森さんもパンツを穿くなどという芸当は不可能だ。時間が足りなすぎる。
今離れたら確実に僕の股間は目撃されるだろう。隠さなければ。
だから僕はあえて潮乃森さんの腰と背中に腕を回し、そのままギュッと抱きしめた。
「……んっ」と潮乃森さんがかすかに声を漏らすのと、
「あ──ッ」と登ってきた女子生徒が僕たちの姿を見つけて声を漏らすのが同時だった。
「やば、見て……! ゆいがハグしてる」
「わぁ……! やっぱ付き合ってるんじゃん!」
小声で女子生徒たちがそう叫ぶ聞こえた。階段の陰からこちらを覗いている。完全にバレた。
潮乃森さんが彼女らに気付いた気配はないけれど、彼女らに僕たちがハグしている姿が目撃されてしまった。
こうなったらもう、僕たちがハグしていることがバレたことは諦める他ない。
素股の方がバレなければそれでいいと割り切って行動をするしかないのだ。
だから僕はそれとなく階段の方を伺いながら潮乃森さんの背中をかき抱いていく。
潮乃森さんのそう広くない、肉の薄い、けれども綺麗な背中の輪郭を確かめるみたいにゆっくりと彼女の背を抱きすくめていく。
「あの彼氏くん、情熱的……!」
「っていかあたしらがここにいるの、マズいよ」
「でも見ていたいじゃん」
「それはそうだけど……!」
女子生徒達は釘付けになっている。しっかりとハグと腕の動きに視線を誘導したから潮乃森さんのスカートの前がめくれていることや、彼女が僕のモノをふとももに挟んでいることはバレなかった。
狙い通りだ。このまま素股がバレてしまわないように潮乃森さんの背中を撫でていく。
「うあ、あぁ……」と潮乃森さんは僕の肩口に顔を埋めたまま声を漏らした。耳元で聞いているこちらの脳みそが溶け落ちそうになるようなかすかな喘ぎ声だ。同時にギュッとふとももが締まって、こちらにまで快感が響く。
思わず腰を揺さぶって逃げたい衝動に駆られるけれど、逃げない。堂々とこの僕が潮乃森さんの体を抱きしめているという事実だけを彼女らに見せつけていく。
ハグが情熱的であればあるほど多少着衣が乱れていても納得できるし、僕たちの陰部が触れあっているという事実を隠蔽できるから。
「潮乃森さん、こっちを見てください」
「……ん、……ぅ?」
「そのまま僕だけを見ていて」
「え、あ……──んむむッ」
蕩けた顔の潮乃森さんを呼んで、彼女がこちらを見た瞬間に、僕は彼女の唇を奪った。
キスをしたのである。
ただのキスではない。唇を深く重ねて、そのまま舌を彼女の口腔内に差し込むようなディープキスだ。
いきなり僕にキスをされた潮乃森さんは目を見開いて体を硬直させた。ふとももが締まって、さらに秘唇から愛液がじゅわ……とまぶさってくる。快感でペニスが蕩け落ちるような錯覚がある。けれど僕はその感覚を無視する。
「ん、ふ……う、うちゅ……んむ……」
そのまま彼女と唇を重ね続け、ぴったりと閉じた歯列を舐めていく。すると徐々に彼女の歯列が開いていき、体からも緊張と硬直が抜けてくる。
むしろ熱く柔らかくなってきて、その隙にもっと深く舌を差し入れると奥の方で縮こまった潮乃森さんの舌が見つかった。それを絡め取って、唾液をまとわせながら撫でるようなイメージでキスをしていく。
「き、キスした──!?」
「めっちゃ深いヤツだよこれ……!」
「彼氏くん、今すごい強引じゃなかった?」
「でも、ゆいも気持ちよさそう……キスって気持ちいいの?」
「そんなのあたしが知るわけない、けど……!」
動揺から女子生徒達のささやきが大きくなった。
すると潮乃森さんの意識がそちらに向いてしまいそうになるので僕は彼女の後頭部と、それから腰に手を回す。
キスが離れてしまわないように押さえながら潮乃森さんの腰、お尻、足の付け根、またお尻、という風に体を撫でていく。
いや、お尻に触る必要はまったくなかったのだけれど、彼女とキスをしているうちに衝動的に触れていたのだ。自分からキスをしたとはいえ、潮乃森さんとキスしているという事実で昂ぶってしまって、自然とそうなってしまったのだ。
そうすると潮乃森さんの秘部もどんどん濡れてきて、彼女の興奮が伝わってきてしまって、ますます溺れるような感じになってくる。
「ん、ん、んふぅ……んん、んんん……──ぷは」
やがて本当に息苦しくなって唇を離した。すると唾液の糸がつぅっと伸びて、それが僕の口と彼女の口の間で橋になった。
は、は、は……と強引にキスをされた潮乃森さんは甘い息を吐いていて、こちらの首に腕を回したままジッとこちらにトロンとした目線を注いできている。丸い眼鏡の奥にある瞳にまるでハートマークが浮かんでいるかのような表情だ。
「ゆい、完全に女の顔している……」
「そりゃあんなキスされたら、そうなるよ……」
ほとんど呆然と呟くような女子生徒達の感嘆の声が聞こえた。事実、呆然としているのだろう。
今だ、と思った。
僕は素早く顔を向けて彼女らが覗いているあたりを睨んだ。
階段の手すりの陰から顔だけを出している女子生徒ふたりと目が合う。
「「──あッ」」
一様に驚愕した表情を浮かべた彼女たちに向かって僕はスッと目を細めた。
こちらもお前らを見ているぞ、という意味だ。付け加えて言うのなら、早く去れ、という意味でもある。
その効果はてきめんだった。
「し、失礼しまっす!」
二人の女子生徒はバッと身を翻してそのまま階段を駆け下りていったのだ。すごい身のこなしだった。
ああ、なんとかなった……とホッとした。これで僕たちが今、陰部を露出して素股状態だったことは露見せずに済んだことだろう。
「潮乃森さん、僕らはどうやら助かったみたいですよ」
「…………む?」
ホッとして僕がそう言って潮乃森さんの腰から手を離すと、彼女はなぜかムッとした顔で眉をひそめながらこちらを見上げた。
その顔はまだ欲情に蕩けた顔のままだ。は、は、は……っと甘く熱い息を吐いていて、目には涙を溜めている。顔は真っ赤だ。
そんな彼女は怒っているように見えた。
しまった、と思った。
実際、潮乃森さんはムッとしているのだろう。
あの女子生徒達が覗いていることに気を取られていたせいで、僕は潮乃森さんのことをないがしろにしていたかもしれない。そのせいで思い切りキスをしてしまった。ただのキスではない。全力のディープキスをかましてしまったのだ。
だから潮乃森さんが怒るのも無理はないと思った。いつになく僕は強引だったし、ついでに尻まで撫でていたし。潮乃森さんの意見を完全に無視していたし。
それで僕は慌てて抱きしめていた潮乃森さんの体を解放して飛び退こうとした。
飛び退こうとしたのだけれど、しかし、それは叶わなかった。
なぜならこちらの首に腕を回して抱きついたままである潮乃森さんが、再びギュッと抱きしめてきたからだ。むにゅっと彼女の胸が僕の胸板に押し当てられる。いや、胸板だけではない。僕のペニスを挟んでいる彼女のふともももぎゅうううっと締め付けてくる。
「う……ッ」と思わず唸った。
彼女の体の柔らかさに反応してペニスが上を向き、僕のペニスの上辺に接触している潮乃森さんの秘唇とぬぢゅ……ッと擦れたからだ。
あたり前だけれどそれは快感だった。
潮乃森さんの秘部はさっきまでとは比べものにならないくらいに濡れそぼっていたのだ。きっと彼女は先ほどまでのディープキスとハグ、ふとももを用いた素股、それから性器の表面に対する擦りで感じてしまったのだろう。
そして彼女はムッとした顔のまま、僕の目を見てこう言った。
「もっと」
「……え?」
「もっと……する、よ」
「あ……ッ」
潮乃森さんは僕に体を押しつけたままそう言って、今度はあちらの側から強引に唇を重ねてきた。
どうやら潮乃森さんは完全に欲情のスイッチが入ってしまったらしかった。