朝の涼しい空気で目を覚ます。
隣を見ると、微笑んでいるような顔をした夕月がすうすうと寝息を立てていた。
「めずらし……」
夕月より先に起きるのはずいぶん久しぶりな気がする。スマホに手を伸ばして時計を見ると、まだ朝の6時半。だが普段の妹なら起きている時間だ。よほど昨日が疲れたのだろう。
俺は夕月が起きないようゆっくり布団から出て、ついでに淫らに着崩れして胸元やら太ももやらが露出した妹の浴衣を直し、忍び足で勝手口へ向かった。
「おお、まさに露天風呂」
専用露天は思っていたよりも本格的な石造りで、大人が足を伸ばして三人くらいは入れる大きさだった。
空はもう明るいものの空気には早朝の肌寒さがある。澄んでいて気持ちいいが、早くお湯に浸からないと高確率で風邪を引きそうだ。
俺は二人掛けの洗い場でさっと体を洗い流すと、温泉の中へ足を浸けていった。
「ほわぁ……これは極楽や」
極楽以上の言葉が思い付かない。体の末端から内臓にまでお湯の熱が浸透していく。木々の匂いと、ほんのり漂う硫黄臭。これはもうまさしく温泉だ。
(あとで夕月も誘ってみるか)
もちろん妹と温泉に入るのも人生初だ。思えば夕月は温泉に入るのも初かもしれない。何度か一緒にスーパー銭湯に行ったことはあるが、こういうザ・温泉を味わったことはないだろう。
なんてことを考えていると、カチャリと勝手口が開いた。そこからひょこりと夕月が顔を出す。
「あ、やっぱり」
「夕月、おはよう」
「おはようお兄ちゃん。一人だけずるい」
「夕月も入るか?」
「入る。まだ出ないでね」
「へいへい」
しばらくすると、体の前側をちいさい手ぬぐいで隠しただけの夕月が現れた。
茶色い髪を頭の上でお団子にしている。入浴モードの妹に、俺の股間が一瞬で膨張してしまう。
妹は俺が出てしまうと焦っているのか、手早く洗い場で体を流し、ペタペタとこちらへやってきた。
「お兄ちゃん、湯加減どう?」
「ああ、ちょうどいいよ」
「ん」
足先から恐る恐る浸かっていく夕月に、目が釘付けになってしまう。
部活をやっていないせいで透き通るような白さを誇る肌が、早朝の陽の光に輝いている。手ぬぐい一枚では到底隠しきれないボディラインから目が離せない。
湯けむりの中で見る夕月が色っぽすぎる。相手が妹じゃなかったら今すぐ襲い掛かってしまうんじゃないかと思うほどに。
つまり妹に常日頃から欲情している俺には刺激が強すぎた。
「やっば……」
「なにがヤバいの?」
「いや、湯加減が」
「なにそれ」
怪訝そうに眉を寄せる妹が可愛すぎる。旅先で、しかも温泉で見る夕月が、いつもの夕月じゃないみたいだ。
すると肩までお湯に浸かった妹がじいっと見つめてきた。
「どした?」
「ううん。お兄ちゃんって、温泉でもお兄ちゃんのまんまだね」
なんだそりゃ。
「文句あんのか」
「ないよ、ぜんぜん」
勝ち気そうな瞳を細めると、夕月が体を寄せてくる。俺の開いた股の間にちょこんと座り、ほっそりした背中で寄りかかってきた。つい一昨日、家の風呂でまったりしたときと同じ格好だ。どうもお湯の中ではこれが夕月の定位置らしい。
この至近距離だと、彼女の白頬にじんわり赤みが差しているのも鑑賞できる。
水滴のついた長いまつ毛を伏せ、はぁと気持ちよさそうなため息をつく妹に、いよいよ俺の股間は限界に達しそうだった。
というか、ピタリとくっついている背中越しに俺の勃起ペニスの感触も伝わっているだろう。なのに平然とした様子で温泉を堪能している夕月は、明らかにクールだ。
「のぼせそうだから休憩」
そう言ってから、俺は立ち上がって温泉の縁に腰掛けた。膝下だけをお湯に浸けた足湯状態だ。
すると湯に浸かっている夕月がこちらを振り向き、またしても股の間に近づいてきた。その視線が俺の股間、被せた手ぬぐいを無様に持ち上げているペニスを見つめる。
「お兄ちゃん、すごい勃ってる」
「まあ朝だからな」
もう何十回と繰り返した定例のやり取りだ。
「昨日の夜、私が寝ちゃったから?」
「いや、昨日しようがしまいが、お前と温泉なんて入ったら誰でもこうなる」
「誰でも?」
「まあ、俺はとくに」
「ふうん」
だからどうしてそんなに嬉しそうな顔をするんだろうこの妹は。
「お兄ちゃん」
「ん?」
「昨日はありがと、迎えに来てくれて。すごく嬉しかった」
まずい。いつもは勝ち気で小生意気な夕月がデレるとその破壊力が凄まじい。限界まで勃起したと思っていた肉棒がさらに硬くなってしまう。
「お兄ちゃんのつらそう。……舐めていい?」
「ああ、むしろ願ったり叶ったり」
ふふといたずらっぽく微笑んだ夕月が、俺の股間の手ぬぐいをめくった。妹の小顔の前に、張りつめたペニスがまろび出る。
「こんなに大きかったっけ」
「これもまあ、夕月のせい」
「私のせいなんだ」
妹が肉棒に片手を添える。小首をかしげると、俺の顔を見上げながらゆっくりペニスの側面を舐め上げた。
「うっ……」
あまりの気持ちよさに腰が浮きそうになる。朝一番にこの刺激はやばい。
俺の反応をうかがいながら楽しそうにチンコを舐める妹がエロすぎる。まるで極上のデザートでも味わうみたいに、美味しそうに舌を這わせてくるのがたまらない。この光景だけで一生オカズには困らなそうだ。
「お兄ちゃん、こうするとどう? 気持ちいい?」
夕月はペニスの根元、睾丸あたりに舌をくっつけると、れろぉっと舌を巻くように舐め上げてきた。強制的に射精を促すような快感に思わず目をつぶってしまう。
「それ、気持ちよすぎ」
「そ。じゃあこれは?」
今度は亀頭の裏側に舌を当て、顔を左右に揺らしながら舐めてくる。敏感な裏筋を舌で刺激され、とんでもない射精感がこみ上げてきた。
「気持ちよすぎ」
「これもなんだ」
夕月が興味深そうな顔で舌をちろちろと走らせる。まるで妹のフェラの実験台になっている気分だが、悪くない。むしろいい。願ったり叶ったりだ。
「もう精子出そうだから、しゃぶるね」
「え、うおぉ……!」
亀頭が温かい粘膜に包まれる。それが夕月の口内だという事実を脳が認識した瞬間、尻奥がきゅっとすぼまった。ツンとした射精感が上ってきて今にも発射してしまいそうだ。
「んっ……ふ、っ……ぅ」
夕月の少し苦しそうな吐息と、じゅぼじゅぼという淫らなフェラ音があたりに響く。頭を上下させる動きで湯面が波立つ。いろんな水音が混ざり合った空間がエロすぎる。
前にしゃぶられたときよりも快感が桁違いだ。どうやら口内に出し入れしながら舌も忙しなく動かしているらしい。四方八方から肉棒を舐められ吸われているような感じで、フェラを覚えたてとはとても思えない。ことセックスに関しても夕月は器用なのだ。
「っ……う、夕月、出る!」
「んッ」
射精を加速させるように夕月がヂュヂュヂュと強く吸い上げてくる。俺は情けない声を漏らして、妹の喉奥に射精した。ビュービューと精子が吸引されていく。これがバキュームフェラというやつだろうか。味わったことのない強烈な快楽に、俺は上を向いて体を震わせることしかできなかった。
「……すごい、いっぱい出たね。朝だから?」
夕月が「ん」と喉を鳴らしながら懸命に俺の精液を飲み込んでいる。
「多分、朝だから」
そう言うので精一杯だった。背すじが痺れるほどの快感で、一瞬心臓が止まるかと思った。それくらい気持ちがよかった。
「というか、前も聞いたけど、苦くないか?」
「んー、慣れてきた。それに最初から嫌じゃないし、お兄ちゃんの精子飲むの」
あー……ほんとエロいなこの妹は。
「ありがとな夕月。すごく気持ちよかった」
「ん。お兄ちゃん、まだできそ?」
射精したばかりだというのに俺の肉棒はムクムクと硬さを取り戻しつつあった。それもこれも目の前の夕月がエロすぎるせいだ。
「正直できそう」
「じゃ、エッチしてから部屋戻る?」
昨夜とは打って変わってすっかり平常モードに戻った妹が、相変わらず淡々と刺激的な提案をしてくる。
「一応言っておくけど、ゴム用意してないぞ」
昨夜も勢い余って当然のように中出しをしてしまったが、やはりこれに関しては事前に妹の意思を確認しておきたい。とはいえ夕月の返事は変わらないのだろう。
「いいよ。中に出して」
またも妹はあっさり種付けセックスを了承した。
なら俺も、これ以上ためらう必要はない。
「じゃあ立って、こっちにお尻向けてくれるか」
「あ、後ろからする?」
「前のほうがいいか?」
「ううん、後ろからでいいよ」
夕月が嬉しそうに微笑む。
なんだか昨夜迎えに行ったときから、妹の俺に対する表情が柔らかくなった気がする。どこか声色が甘ったるくて瞳にも熱がこもっているような……錯覚だろうか。
パシャと水音を鳴らして夕月が立ち上がる。素直に背中を向けると、前かがみになってお尻を控えめに差し出してきた。
「こんな感じ?」
「ああ、びっくりするほどエロいな」
「エロ
呆れ声を漏らすが、それでも夕月は腰を突き出したまま立ち続けている。なんだか新種のプレイのようで興奮するが、これ以上焦らすと怒られそうだ。
「挿れるよ、夕月」
「ンッ……ンンッ、はぁっ、あっあぁんッ……!」
弾力のある桃尻をつかみ、ぐっしょりと濡れそぼった膣にペニスを挿入すると、妹はその性感だけで顎を上向けた。キュンと膣奥が収縮したからイったのだろう。
このまま腰を振ると夕月が湯面へ前のめりに突っ込んでしまいそうなので、彼女の細い二の腕をつかんでから腰を押し出す。
「あぅッ、ああぁぁんっ——ッ」
バチュンと張りのあるピストン音と、夕月の脳を
夕月のおっぱいが前後に弾んで、たぷたぷと音がしそうだ。激しく突いてもっと弾ませたい衝動に駆られる。だけどそれは少し暴力的な感じがする。思いのままに犯したいが、同時に優しくしてやりたいという本能も湧き上がってきた。
一度腰を止め、妹の耳元に顔を寄せる。
「夕月、声我慢できるか? ここ外だし、さすがに隣の部屋とかに聞こえる」
「ん……我慢してみる」
なるべく妹の体に負担をかけないよう、小刻みなピストンにトライする。湯面はバシャバシャと波立つが、それほど音量はでかくない。だが夕月のほうは俺に二の腕をつかまれているせいで、口を閉じるのに苦戦しているようだった。
「あっ、ん゛んッ……んっぁっ、アッ、うっ……う、あっあっあっあッ……」
腰を振っているうちに、夕月の声が隣に聞こえようがどうでもいいという気分になってくる。突き入れるたび、きゅうきゅうと締め付けてくる膣内に理性が薄れていく。
全身から噴き出してきた汗が外気で冷やされる。火照ったそばから体の熱を吸い取ってくれるのが心地いい。広い空の下、屋外でセックスをしている解放感がすごい。
「おにいちゃっ……ンンッ、声出ちゃう」
夕月は下唇を噛んで喘ぎ声を我慢していた。なんだか昨日から声を我慢させてばかりだ。
俺は妹の二の腕を離すと、胸元に手を回して上半身ごと引き寄せた。後ろから抱き締め、彼女の口元に手を持っていく。
「夕月、口ふさいでもいいか?」
「ん、ふさいで」
「苦しかったら言えよ」
夕月が返事の代わりにコクコクとうなずく。俺は手のひらで彼女の口をふさぎ、小刻みなピストンを再開した。
グチュグチュと結合部から愛液をかき出す音が鳴る。湯面も忙しなく波打ち、妹の美乳が時間差で揺れる。
「んっく、ん゛っんッ……んっんっぁっ、んっんッ」
夕月のくぐもった嬌声がどんどん甲高くなる。その様子に興奮する。はやし立てられるように俺の心拍も上がっていく。具合のいい膣内にしごかれた肉棒が熱くなり、尻の奥が煮えたぎった。
「やばい、夕月……もう出る」
「ん゛ッ、うんっ」
夕月が二度大きくうなずく。奥に出してとお願いしているのが分かった。
「うぐっ、ぐうぅぅっ……!」
下から突き上げるように腰をぶつけ、その瞬間尿道口が決壊した。ビュク、ビュクと精子の集合体が飛び出し、妹の膣奥に注がれていく。尻の筋肉をめいっぱい力ませ、ひり出すように子種汁を子宮へ送り込む。
「ん゛ぁっ、ん゛っうぅぅぅぅっ——ッッ」
一度
立ちバックの体位でつながったまま、俺たちはしばらく絶頂に身悶えていた。
だんだんと張り詰めた筋肉が弛緩していき、夕月の体の強張りも解けていく。
俺たちはゆっくりと腰を下ろしていった。チャプンと湯面が揺れて互いの全身がお湯に浸かる。
そのまま妹はさっきと同じように、俺の胸元に背中を寄りかからせてきた。
さっきと違うのは体重をすべて預け、団子結びの後頭部までトンと当ててきたことだ。
「やっぱりお風呂ですると、のぼせそうになるね」
夕月が全力疾走の直後みたいに息を吐く。
「すまん、なんだかんだ激しかったよな」
「それはいいよ、ちょっと強引な感じ、気持ちよかったし」
またしても夕月が男のS心を刺激するようなことを言ってきた。兄だからと油断して無自覚に煽ってくるから困る。
「夕月の中、どんだけ早く腰振っても絶対締め付けてくるよな」
「そうなの? 気持ちよすぎて、よくわかんなかった」
おちょくるつもりで言ったのに、またしても素直に返されて困る。妹の膣内に埋めたままの肉棒がぐぐっと立ち上がってきてしまう。
「後ろからすると、お前の胸ってめっちゃ揺れるのな」
「いつもは揺れてない、みたいな?」
何を勘違いしたのか、夕月が文句を言うような口ぶりになった。
そういう意味じゃないと弁解したくなるが、一方でいつもの憎まれ口モードの妹に安心する。
というかこれ以上煽られたら露天での二回戦が始まってしまう。兄妹で露天セックスに夢中になった挙げ句の熱中症、なんてのはシャレにならない。
「いや、あんまり揺すったら痛いんじゃないかと思って」
「んっ……おっぱい揉みながら言われても、説得力ない」
「まあな」
そう返答しつつも俺は胸を揉んでいた。股の間で寄りかかられたら、無防備なおっぱいを揉みたくなるのが
ただでさえ夕月の胸は揉み心地がいいのだ。とはいえ妹の指摘どおりなので、せめて可愛がるように優しく揉み上げる。
「すまん、揉んでていいか?」
「いいけど、今敏感だから……ンッ」
乳首に触れてみると確かに反応がいい。コリと硬くなっているのに、お湯でふやけているのかいつもと感触が違う。乳房もいつもより柔らかさが増している気がする。これが温泉の効能というやつだろうか。
「お兄ちゃん、もっかいする?」
しつこく乳首をいじっていたせいか、夕月が魅力的すぎる提案をしてきた。膣内ですっかり勃起したペニスも感じているのだろう。だが——。
「いや、ここではやめとくか」
「疲れた?」
「疲れてはないけど、そろそろ朝食の時間だと思う」
「あ、ビュッフェ?」
「そう、ビュッフェ」
「ビュッフェかー」
どうも夕月はこの単語を気に入ったらしい。妹はビュッフェ形式のご飯も初めてなのかもしれない。こういうのは基本的にホテルとかでしか出ないわけで。
今後は、夕月といろんなところに遊びに行ったり泊まったりするのもいいなと思う。
散財を嫌う彼女がオーケーをすればだが。
「そろそろ上がるか」
「ん」
お湯の中で妹の腰を持ち上げ、勃起ペニスを引き抜く。
「んッ……」
感じ入った声を漏らす彼女を気にしないフリをして、俺は立ち上がった。
洗い場で、二人並んで腰を下ろす。
露天でのセックスで余計に汗をかいたので、一応洗い流そうとなったのだ。
尻まで火照ってしまったからか、木造りの風呂イスが冷やっこい。夕月も隣で「つめた」とこぼしている。
ざっと体にシャワーを当てていると、隣からふんふんふーんと独特の鼻歌が聞こえてきた。
見れば彼女は下を向いて頭からシャワーを浴びていた。垂れ下がった茶色髪をお湯がつたって流れていく。
頭まで洗ったら乾かすのに時間食ってビュッフェに間に合わないぞ、なんて注意しそうになるが、多分それくらい全身が汗ばんでしまったのだろう。思春期の女の子は朝食よりも身だしなみのほうが大事に違いない。
デキる兄として小言を我慢していると、妹がシャワーを止めた。
髪をつかんでぎゅっと絞っている。その姿が妙に色っぽくて、凝視してしまう。
視線に気づいたのか、夕月が下を向いたまま上目遣いを寄越してきた。
何を考えているのか分からないような無表情で俺を見つめる。
無表情のまま、俺の下腹部でそそり立つペニスに視線を移すと、勝ち気そうな片眉を上げた。
「えっち」
いたずらっぽく微笑む妹に、俺はただ見惚れるしかなかった。