※この作品はR-18です。

孕ませプリンセス!~孕ませを守る3人の魔法少女たち~   作:XX(旧山川海のすけ)

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第60話 メツボウプリンセス

 私たちの目の前で変身した師匠。

 その姿は私たちHRプリンセスとよく似てて

 

 師匠は、メツボウプリンセスを自称した。

 

「……さあ、戦いましょうHRプリンセスたち」

 

 師匠の目には闘志が宿っている。

 私は信じられなくて

 

「師匠! どうして!」

 

 私のそんな言葉に

 

「私には私の事情があるのですよ……私と戦って下さい」

 

 師匠は語ってくれない。

 そんな師匠に、今度は

 

「……師匠。卑怯ですよ何も言わないのは」

 

 葵さんが言ったんだ。

 

「そんな言い方では私たちの想像力が無限大に増幅し、戦いに大きな影響が出ますね。戦いに言葉で揺さぶりを掛けるのは基本かもしれませんが……」

 

 時と場合によりますね。

 この状況でその理論は通りませんよ。

 

 葵さんの厳しい言葉。

 

 その言葉に、師匠は少し沈黙し

 

 言ってくれたよ。

 

 それは

 

「私の夫はですね……乏精子症なんですよ」

 

 え、乏精子症って……

 

 某有名ホラー映画の怨霊の旦那さんがなってたやつでしょ……?

 

 射精はできるけど、精液中に精子の数が通常より少なくて、自然妊娠の可能性が極端に低くなる……!

 でも、確か不妊治療で治るって作中で言われてたような……!

 

「お医者さんに掛かればいいじゃないですか!」

 

 だから私は言ったんだ。

 だけど

 

 師匠は首を左右に振り

 

「純真さん、物事には例外があるんですよね」

 

 病院には行きました。

 治療もしたんです。

 

 だけど……

 

 夫が乏精子症になった原因は分からず、治療も失敗。

 人工受精も試しましたが、全て失敗しました。

 

 言って、お腹に手を当てて

 

 師匠は涙を流していた。

 

 ……私はそこで胸を締め付けられるような苦しみを感じてしまった。

 

 想像できたからだ。

 

 希望を繋ぐために打った手が、全部失敗して閉ざされていく絶望……

 

「このボテハラ市に引っ越してきたのも、夫婦共に妊娠適齢期の場合、不妊治療費がタダになり、技術的にも世界最高のものを利用できるという国の制度を利用するためなんです」

 

 ……そうだったんだ。

 

 分からなかったことが全部分かったよ……

 

 そして

 

「……AHR(アンチエイチアール)の軍門に下れば、師匠の望みが叶うんですね?」

 

 理由も想像できたから、私は訊いたよ。

 師匠は自分の不遇を、万人に拡大して皆を不幸に引き摺り込もうなんて考える人じゃない。

 

 だから、AHRに協力するとしたなら……

 

 協力することで、旦那さんの子供を妊娠する夢が叶う。

 

 これ以外無いはずだ。

 

 すると師匠は……

 

 私たちを見て、頷いた。

 

「……あなたたちを倒して、そのHRペンをいただきます。3本のHRペンに秘められたチカラを使えば、夫の病気を無視して、私はあのひとの子供を授かれるんです」

 

 その声に迷いは無かった。

 

 ……戦うしかない!

 

 だから

 

「……分かりました」

 

「全力で立ち向かわせていただきます」

 

 私と葵さんも、その決意を固めたんだ。




次回、師弟対決。

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