※この作品はR-18です。

孕ませプリンセス!~孕ませを守る3人の魔法少女たち~   作:XX(旧山川海のすけ)

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第89話 AHR総統オールボイド

 空間の穴に飛び込んで。

 私はAHR(アンチエイチアール)の世界に侵入した。

 

 ……中に入ると、HR属性を否定する悪魔たちの気配がビンビン伝わって来て。

 私に迷いなんて無かったよ。

 

 私は気配の方向へと走った。

 走っていくと。

 反対に、HR属性の……善の波動を感じる私たちの世界が遠ざかっていく。

 

 AHRの世界は、何もない世界だった。

 

 白くて、何もない。

 建物も無いし、木も草も無い。

 地面は土じゃなく、コンクリートに似てる気がする。

 

 無人の地平線が見える。

 

 どのくらいの広さなんだろう……?

 

 頭の片隅でそんなことを考える。

 

 

 

 走り続けていると……

 

 ヒュッと

 

 突如として、何かが私の頭上を通り過ぎて行った。

 

 あれは……?

 思わず、目で追った。

 そのときだった。

 

「金剛無の分身さ」

 

 いつの間にか、私の目の前に白髪の、ひとりの男性が居たんだ。

 

 痩せた男性で、目に覇気がない。

 顔つきは整ってるけど、受ける印象は闇。

 上半身は裸で、下半身は質素な白い袴みたいなものを身に着けている。

 

 そして年齢が良く分からなかった。

 私と同じくらいにも見えるし、成人してる男性にも見える。

 

 ……この人は……!

 

 身構える私に、その人は名乗った。

 

「はじめましてラブラブプリンセス……」

 

 その声はにこやかな雰囲気はあったけど

 その裏に隠しようもない、私への憎悪が含まれてた。

 

「あなたは……?」

 

 私は誰何した。

 答えは分かっていたけど。

 

 彼は

 

 顔だけは笑顔で……こう名乗った。

 

「僕はオールボイド。AHRの総統だよ」

 

 

 

「あなたがオールボイド……? ファイナルモードのときに聞こえた声と違う……!」

 

 そう。

 私がAHR幹部たちがファイナルモードに入るときに聞いた声は、もっと年老いた男性の声だった。

 地獄に落ちた男性が、世界の全てを憎悪しながら発しているような声……

 

 すると

 

「……我の真の声では、我の気迫が周囲に伝わらないからな」

 

 あのときの声で、目の前の男性が言ったんだ。

 そういう理由……

 

 自分にハク? をつけるため。

 声を変えていたのか……。

 

 そんな驚く私に

 

「よくも僕の世界に土足で踏み込んでくれたね。……ここから生かして返さないよ。覚悟するんだね」

 

 また、最初の男性の声に戻り。

 私に対する最後の通告をしてきた。

 

 声音は穏やかだったけど、裏に大きな憎悪。

 それは変わらない。

 

 それを受けて私は

 

「私の方もあなたを絶対に倒す……! 私たちの未来を守るために!」

 

 宣言する。

 あなたが何を思おうと、私は……私たちは負けない。

 だって、守らないといけない未来を抱えているから。

 

 そう思い、私は自分のお腹に手を当てて。

 そして私は地を蹴り、AHR総統オールボイドに戦いを挑んだんだ。

 

 この世のHR(はらませ)を守るための最後の戦いを。




予告。
次回、視点変更入ります。

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