孕ませプリンセス!~孕ませを守る3人の魔法少女たち~ 作:XX(旧山川海のすけ)
第97話 悪阻
おえええええええ!
私は学校の女子トイレで吐いていた。
あれから5週間経って、私に悪阻がはじまった。
個室に籠って、屈んで便器に向かって胃の中の吐き出しながら、色々考える。
今も苦しいけど、もっと苦しいことが来るかもしれない。
私の心はそれに耐えられるのかな……?
雄介君に当たったりしないかな……?
私は当事者になるまで、妊娠後の体調不良で男性を罵る女性を
子供みたいだ。子供が子供を育てるなんて赤ちゃん可哀想!
なんて内心馬鹿にしていた。
だって、子供を合意で作ったのに、それに付随する不都合への覚悟を固めていないなんて。
それに妊娠時の体調不良という現象を作ったのは男性じゃない。
神様だ。
妊娠出産は生物としての避けられない大目標。
それにブツクサ文句を言うのはカッコ悪い!
そんなことを偉そうに考えていた。
でも
当事者になってみると、苦しさに不安になってきた。
体調不良は人間の性格を悪くする。
もし、この先にこれ以上の苦しみがあるなら。
それで私が負けてしまい、この子のパパである雄介君に文句を言ってしまったら。
どうしよう……?
もしかしたら、子供が生まれる前に雄介君の愛を失い、私は夫と子供の父親の2つを同時に失くすかもしれない。
それだけは絶対嫌……!
そんなことを考えながら嘔吐して。
ムカムカが収まってきたので、私はトイレの水を流して処理した。
ジャーとい水が流れる音を聞きながら個室を出ると。
他2つの個室から、葵さんと美池さんも出て来た。
2人とも悪阻が辛いみたいだ。
「葵さん」
私は水道で口を濯いでいる葵さんに話し掛ける。
私の順番を待ちながら。
私は
「私が自己中心的なことを言って、雄介君を
そう、お願いしたんだ。
彼女の背中に。
水道水で口を濯いだ彼女は
「そういうことは私もお願いしたいですね。ツルギさんにどうしようもないことで文句を言う自分を放置したくありませんから」
口をハンカチで拭いながら私のお願いを受け入れ、同じことを私に頼んで来た。
私は頷き
「お互い頑張ろうね!」
そう言って、私たちは抱き合う。
「……うん。大切な話ではあるんだろうね」
そんな私たちの話を傍で聞いてた美池さんは。
少し、バツの悪そうな顔をして。
頬をポリポリ指先で掻きながら。
「言ってることが重要なことは理解するけど、後にして。そして早く水道使わせて。アタシも口を濯ぎたい」
彼女はそう言って、私たちにお願いして来たんだ。
(無論、すぐに慌てて退いたんだ)
孕んでそこで終わりじゃ無いんだ。
孕ませは。
そこから先があるんだよ。
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