「──────ふぅ。もう夕方か。集中してると時間が経つのはやいよなぁ」
もう夕暮れ時になろうとしている時、地面の上で座禅をしていた少年は立ち上がり軽快に歩き出した。
少年の名前はフレイ・フッド。
なぜ、森の奥深くでこんな事をしているのか? それは修行のためだ。もちろん子供のごっこ遊びではなく″念″と呼ばれるものよりよく使うための修行である。
″念″とは体から溢れ出す生命エネルギー、別名オーラ。念はあらゆる生物が持っているがその念を使いこなす事ができるものは極少数であり念能力とも言われている。
念能力には基本の四大行のオーラが散らないように周囲に留める
フレイは念能力をより巧く使うため、より基礎オーラをより多く増やすために修行していたのだ。先程は出せるだけのオーラを堅で出していたのだ。
「(もう結構暗くなってるし、ちょっと急ぐか)″
フレイは両手から細く長い、紐状のオーラを出す。
そのオーラを鞭のようにしならせ周りの木に絡ませる。そのままオーラで体を引っ張り、前に跳んでいく。器用に木に絡ませたオーラを離し次の木に移っていきどんどん森の中を進んでいく。
これはフレイの念能力【
念能力には系統があり、モノの持つ働きや力を強くする強化系。体からオーラを離した状態を維持に長けた放出系。自身のオーラや形状を変える変化系。物質や生物を操るのが得意な操作系。オーラを物質化する具現化。他の5種類の能力に分類できない特殊系の6つがある。先程の
様々な能力がある念はハンターや一部の人間の除いて知られていない。一般人や犯罪者などが知られ混乱、悪用される懸念があるからだ。
念能力者が多く所属しているハンター協会では、表向きの試験で触れない。念能力は裏試験がある。
(何個も能力作ってるけどやっぱ
フレイはその念を知っていた。それは前世、HUNTER×HUNTERを見ていた転生者だったから。
物心ついたころには前世を思い出し、念の修行をしていた。フレイは念を使うのが楽しくなりオーラを使いまくって、倒れた事もあったりしたが今では巧く使えるようになっている。
ある程度進んでいくと、森を出た。そこには木造の家が一軒建っており、フレイは器用に家の前に着地する。
「ただいま、じいちゃん」
「おぉ、おかえり。夕飯作ってるからもう少し待ってるだぞ」
「うぃ~」
家の中には男の老人が一人おり、料理を作っていた。老人の名前はヤマラ・フッド。フレイの名付け親であり、赤ん坊の頃からの育て親だ。
フレイはぼーっと、本を読みながらこれからの事について考えていた。
(うーん、これからどうしようかなぁ。
やっぱハンター試験は主人公組と一緒に受けたいな。確か原作開始は………二百八十七期だったよな。前ニュースで見たのが二百八十三期だったから三年と半年、その時は十七歳か。
その間ずーっと念修行って言うのもなぁ、何かなぁ…………ひとまずはお金稼ぐのと実戦も兼ねて天空闘技場行くか)
「飯できたから食べるぞ」
考え事をしている間に、料理はできあがっていた。フレイとヤマラに呼ばれ席に着き、手を合わせる。メ二ューはパンとビーフシチューでとても美味しそうだ。
パンはフワフワと柔らかく、噛めば噛む程小麦の旨味が出てくる。
シチューも肉はホロッと柔らかい。スプーンで掬って飲むとコクがあり濃厚なデミグラスソースが美味しくフレイは頬を緩める。
「あのさ、じいちゃん。実は俺、家を出ようと思ってるんだ。昔からハンターになりたいって言ってただろ?だからさ、もう少ししたらそのために出て行こうと思ってる」
「………………そうかぁ。まぁフレイが行きたいならいいぞ。出て行くのはいつに行こうと思ってるんだ」
「ありがと!大体2週間後ぐらいに行こうかなって思ってる。まずはハンター試験に行くんじゃなくて天空闘技場に行こうかなって」
ご飯をある程度食べるとフレイはヤマラにこれからについて話し始める。
「だが、天空闘技場って所に行っても大丈夫か?」
「大丈夫だよ。知ってるでしょ?俺が念使ってる事。そこらの奴らには負けはしないよ」
「まぁな。それは知ってるよ」
ヤマラは既に念の事を知っていた。フレイが昔に教えていたからだ。
フレイの強さは知っているがやはり心配になる。しかし心配させないよう顔には出さない。
「天空闘技場か………あの念って奴のおかげで、体は強くなるらしいからな、心配はいらんと思うが気をつけろよ」
「まぁね。これから危ないことあると思うけど死なないようにするから。まぁ家離れてもちょこちょこ手紙は書くよ。でもじいちゃんは大丈夫?」
「大丈夫だ。儂は病気も体も一切悪くないからな」
「じいちゃんって元気だよね。畑も全然耕せれるし、結構遠い町も走って行けるし」
そんな事を話している内に食事は終わり。その後二人はいつもと変わらない日常送った。
フレイが家を出るまでのニ週間後までに天空闘技場への行き方の確認や、ハンターについて軽く情報収集をして、フレイが作った
その能力名は【貯め込みポケット】この能力は好きな物を収納でき、好きな時に収納物を取り出す事ができる。収集した物は時間が止まる。この能力は物を入れる量に比例してオーラが使えなくなる。
そして今日はフレイがヤマラに話をした丁度ニ週間後。二人は家の前にいた。
「じゃあ行ってくる。当分会えないけど元気にしててね」
「あぁ、そっちもな。ほら、これ持ってけ」
そう、手を差し出したヤマラの手には袋があった。その中にはいくつもの宝石が入ってあった。
「これは昔賭けをした時偶然とれたものだ。もう儂にはいらんからもし困った時売るか、好きにすればいい」
「まじで!?うわぁ一杯あるじゃん。もし生活に困ったら売るけど大事にするよ!」
「まぁ頑張ってこいよ」
ヤマラにとってフレイは唯一の家族である。この家に出て行くと寂しくなり、心配にもなる。しかし自分のせいで息子のように思っているフレイの邪魔はしたくない。だから引き留めない。
「うん、じゃあ行ってきまーす」
フレイの自由な旅が始まった。