正午になり獣のような唸り声が聞こえていた倉庫の扉が開く。
「如何お腹はだいぶ減ってきた?」
「聞いて通りもうペコペコだよぉ」
「そんな分けで二次試験は料理よ!美食ハンターである私たち二人を満足させる食事を用意したものが合格よ」
中にいたのは地べたに座っている超巨体の男と奇抜な髪型の女の試験官だった。この二人の腹の音が唸り声の正体だらったようだ。
(メンチと……こっちの奴誰だっけ?忘れちゃったな。ただメンチ結構可愛いな。髪型、変だけど)
フレイは女の試験官メンチは思い出すが男の試験官ブハラの事は思い出せない。フレイはメンチの事を見ていた。メンチは思っていたより可愛くて露出も高くエロかったからだ。
フレイが煩悩にまみれた事を考えていると、メンチは満足そうに笑みを浮かべ受験者全員に向って大声で二次試験の内容が料理であることを告げる。
「まずはオレの指定する料理を作ってもらい」
「そこで合格した者だけがあたしの指定する料理を作れるってわけよ」
試験内容は料理である事から試験官が納得できる美味しさのものを作る必要がありそうだ。
最初の試験官であるブラハから試験内容が聞かされる。
ブラハの試験内容は豚の丸焼きだ。
「なんか見た目通りだね」
「そうだな。じゃあとりあえず豚探すか」
フレイとネオンは豚の生息地である森林公園の中に入る。
この森林公園の中に豚は一種類のしかいない。世界で最も狂暴な豚、グレイトスタンプ。大きく頑丈な鼻で敵を潰し殺す。
歩くとすぐに5匹で群れている豚は見つかった。二人は豚の上の木に跳びのる。
「念使わずに豚の頭狙えよ」
「おっけー」
二人は軽々と豚の頭を殴り、蹴り仕留めて行く。5匹全部倒すと3匹は貯め込みポケットに入れる。
2匹の豚を丸焼きにしてブラハに渡すと二人は無事合格。
「うわっ、あれ全部食べちゃったよ!凄いねー」
ネオンは腹が膨られたブラハを見ていた。到底一人では食べれなさそうな量の豚の丸焼きだが、それを全て食べるとはハンター畏れいる。
豚を捕まえた全員、二次試験前半は71人合格。食べた豚全部美味しいから合格と、ブラハにメンチは文句を言う。
「あたしはブハラとちがって辛口よ!審査も厳しくいくわ
二次試験後半のあたしのメニューはスシよ!」
メンチの言葉を聞き殆ど受験生はハテナを浮かべる。スシは島国の国ジャポンの伝統料理であり、前世があるフレイは馴染み深い。
ヒントとしてメンチは倉庫の中を見せる。中には最低限の道具と材料、ゴハンが置いてある。そしてもう一つのヒントはニギリズシと言うだけ。
「それじゃあスタートよ!!あたしが満腹になった時点で試験終了!その間何コ作ってもきてもいいわよ!」
「スシってフレイが作ったことあるよね。あれ美味しかったなー」
ネオンの言う通り、フレイは寿司を作った事がある。転生してから和食を食べる機会が無くなり、自分で作り始めたのだ。今の料理の腕はかなりの上手さになっている。
「ねぇ、ゴン達誘って来ていい?」
「いいよー。でもフレイって何でその達人助けてるの」
「まぁ気に入ったからかな、じゃあ誘いに行くか」
フレイ達はゴン達の元に行く。ゴン、銀髪の少年、レオリオ、キルアを倉庫の外を連れていく。その道中銀髪の少年、改めキルアとも自己紹介をした。
「俺、実はスシを知ってるんだよね。ていうか好きだし」
「私もフレイに食べさせてもらった。めっちゃ美味しかったよ!」
「えっ!ほんとうに!?」
「おぉ!まじで助かっぜ」
「感謝するぞ、フレイ」
「じゃあ寿司について説明するぞ」
──フレイ説明中──
「なるほど、まずは魚が必要そうだな」
クラピカの言葉通りフレイ達は魚を探しに森の中の川に行く。
「うーんどれがいいかな~?」
「フレイ、スシにはどんな魚が適しているんだ?」
「寿司の大半は海魚で作るからな。まぁいくつか捕まえたらいいか」
材料の一つの魚を手に入れ一行は倉庫に戻る。早速スシ作りを始める。
「まずは魚を三枚おろしにしていくか」
フレイは見事な手捌きで魚を捌いていく。後ろで見ている5人は「お~」と感嘆の声をあげる。
三枚おろしした魚のを寿司サイズに切り隠し包丁、飾り包丁を入れる。これは舌触りやネタをやらかくするためのものだ。
「酢を混ぜた米を長方形の一口サイズで握って、さっきのネタを乗せて軽く握る。じゃあこれで完成!」
ゴン、キルア、クラピカ、レオリオはスシの作り方がわかり、自分の場所で作り始めた。
「じゃあネオンも作るか。俺が教えながらな」
「わかった。優しく教えてね」
ネオンはフレイに教えて貰いながら作ると、フレイには及ばずとも中々のものが作れた。
二人はできたスシを渡すためメンチの元に行く。しかし先客がいたようだ。
「メシを一口サイズの長方形に握ってその上にワサビと魚の切り身をのせるだけのお手軽料理だろーが!!こんなもん誰が作ったって味に大差ねーーーべ!?」
先客はスシを知っていたようだ。その言葉を聞き他の受験生達が作り始める。
「ざけんなてめー鮨をマトモに握れるようになるには10年の修行が必要だって言われてんだ!!キサマら素人がいくらカタチだけマネたって天と地ほど味は違うんだよボゲ!!」
それなら試験内容にしないでほしいものだ。メンチはハゲ頭の忍者に一通り怒鳴るとソファにドガッと座る。
「あーー!怒鳴ったらますます腹減ったわ!次の挑戦者いらっしゃい」
「まずは俺から」
「さっきのよりは良さそうね。 ん!これは美味しいわ!酢の加減も完璧!シャリも固くないし、ネタの舌触りも最高!399番文句無しの合格!」
フレイ二次試験後半も無事合格!やはりこれまでの料理経験値は活きたようだ。
フレイが終わりその次はネオンの番だ。
「ん~これはシャリが固すぎだわ!」
ネオンは駄目だったよう。メンチの審査基準の高さはかなりのものだ。
その後もレオリオ、ゴン、キルア、クラピカ他の受験生達もスシを作ってくるが不合格。
「ふーっ
第二次試験後半メンチさんのメニュー合格者一人!!
(寿司でこれって結構鬼畜だよな。これ合格できる奴、かなり料理してないと無理だし)
合格結果に不満がある受験生の一人が台所を殴り壊す。
「納得いかねェな。とてもハイそうですかと帰る気にはならねぇ。オレが目指してるのはコックでもグルメでもねぇ!ハンターだ!
しかも
メンチはその受験生の言葉を聞き流すように答え、来年頑張れと言う。その言葉に受験生は殴り掛かる!
しかし後ろにいたブラハが割り入り受験生を殴り倉庫外まで飛ばす。
「賞金首ハンター? 笑わせるわ!! たかが美食ハンターごときの一撃でのされちゃって。どのハンターを目指すとか関係ないのよ。ハンターたる者だれだって武術の心得があって当然」
メンチは包丁を取り出し回しながら受験生言う。
「武芸なんてハンターやってたら嫌でも身につくのよ。あたしが知りたいのは未知のものに挑戦する気概なのよ!!」
『それにしても、合格者1はちと厳しすぎやせんか?』
上空にはハンター協会のマークの入った飛行船、審査委員会だ。その飛行船から一人の老人が飛び降りてきた。
周りの人はあんな高さから飛び降りてどうして無事なのか驚愕する。
「審査委員会のネテロ会長、ハンター試験の最高責任者よ」
ネテロはメンチに向かうと人が波のように別れる。
「メンチくん。未知のものに挑戦する気概を彼らに問うた結果、全員その態度に問題ありと、つまり不合格と思ったわけかね?」
「……いえ」
メンチは先程と違い緊張した様子で真剣に答える。メンチは自分の非を認め試験無効を願った。しかしネテロの提案で新しい試験を提案しメンチも参加する事に。
フレイは先程、合格した事で今回の試験は免除になった。
新しい試験内容はマフタツ山に生息するクモワシの卵を取りに行き、その卵でゆで卵を作ると試験合格。
飛行船に二つに割れている山のマフタツ山に行く。谷の近くに行くとメンチは飛び降り卵を取ってきた。
「あーよかった」
「こーゆーのを待ってたんだよね」
「走るのやら民族料理よりよっぽど早くてわかりやすいぜ」
「フレイ、ちょちょっと取ってくるよー!」
ゴン、キルア、レオリオ、ネオンを筆頭に谷に飛び降りて行く。取って来た卵を茹で、食べる。皆その味に感動している。フレイもネオンの半分をわけてもらい食べている。
メンチに殴り掛かった受験生は卵を取りに行けなかったが、ゴンに卵を食べさせてもらい来年頑張る事にしたようだ。
第2次試験後半メンチのメニュー合格者43名