篠ノ之箒の双子の妹にTS転生したので、専用機自力開発してIS学園でハーレム作ろうと思う 作:読人不識
なのでエクスカリバー事件や赤月事件を知りません。
そこで明かされた事実も何となく知ってるだけです。
なのでIS関連の設定はや事件の経緯はIS本編と異なる可能性がありますが、この次元においてはこれが正史であり、これがオリジナルの設定です、あくまでこの次元における話なので、IS本編とは関係ありません。
悪しからず。
「さて簪ちゃんISは大別すると、コアと機体部分に分かれることは知ってるわね?」
「はい……」
私の言葉に簪ちゃんは素直にうなずく。
「IS技術の発展は機体部分の技術的発展のみであり、コアに関しては白騎士から改良が加えられたことはない、何故なら完全なブラックボックスだからって言うのもご存じよね?」
「知ってます」
確認するような基礎知識の確認に素直に応じてくれる簪ちゃんは聞き上手なのだろう。
「待機状態のISから収納魔法みたいに大きな機体が出てくるのは、コアが時空を歪めているからって言うのもご存じよね?」
「どうやっているのかは詳しくは分かりませんけど……」
彼女は素直に答えてくれる。
「では、そんな特殊な能力を持つコアとは一体どういうものでしょう?」
私は意地悪気な笑みを浮かべて簪ちゃんにそう問うた。
◇◆◇◆
「つまりISのコアって言うのは機械で作られた生物のようなものなの」
私は簪ちゃんにそう種明かしをする。
「機械で作られた生物……?」
簪ちゃんは訝しげに私に問う。
「外界と膜で仕切られた演算処理機が、代謝を行いエネルギーから物質を作り、自分の複製を作る。それが自己保存の能力をもつから一つ一つ手作りする必要などないの。生物としてデザインされたナノマシンを増殖させるから、新たにコアを作るのに手間はかからないけど環境は整えないといけない、一度作り始めたら自己増殖するの。そしてその際旧い物理学の壁を超える能力を発現させる、それがISのコアが心臓部と呼ばれる所以よ」
そう私が説明すると、
「じゃあISが増えすぎると人類にとって代わるってことですか!?」
と簪ちゃんが私たちが危惧した可能性を言い当てる。
「さすがにコアの総数が増えすぎると、それもまずいけど。ISがもっと進化してそれ自身が自己進化するようになったら……例えばだけどナノマシンに自我が芽生えて感情を持つようになったら……」
私はそこで言葉を切り簪ちゃんを見る。
「それってまさか……?」
私の言いたいことを察したのか簪ちゃんがそう問う。
「そのまさかよ、もしそんな存在がいたら人類にとって代わるかもしれない」
そんな私の言葉に、簪ちゃんは顔を青ざめさせる。
「だから私達は創造主として被造物に対する裏切りともいえる、コードや機能制限を加えたの」
私は安心させるように微笑んでいう。
「それは……どんな……」
ホッとしたような顔で簪ちゃんが問いかけてくる。
「ISは人間が搭乗しないと起動できないっていう機能制限。そしてもしもの時の機能停止をつかさどるコードヴァイオレットと、最悪戦闘になった時、敵対したISの能力を下げるコードレッド、味方を自壊させないコードスカーレット。これはそれぞれ束お姉ちゃん、封じられた記憶の中の箒ちゃん、そしてオリジナルを開発した榊、つまり私がそれぞれ所持しているの」
それを聞いて簪ちゃんはほっとした表情になり、
「でも……なんで榊さんはそんな物を……」
と私に問うてくる。
「そうねぇ、ISは自己進化を始めたから私達の想定を越えてしまうかもしれない。そしてもしもの場合にそれを止められるのが私達しかいないからかな?」
そんな私の言葉に簪ちゃんは納得できないという顔で言う。
「でもそれなら他の誰かがそのコードを持ってもよかったんじゃ?」
その疑問に対して私は答える。
「自分が乗ってるISの生殺与奪の権を何人もの他人が握っている状態を簪ちゃんは受け入れられる?」
その問いに簪ちゃんは、
「それは……嫌です……」
端的に答える。
簪ちゃんに対して私は重ねて。
「でも私達はISの創造主としてその責任があるし。それに束お姉ちゃんは自分の作った物のせいで身近な人が死ぬことを極端に恐れているの。だから私達がコードを持つことにしたの」
そこまで言って私は少し悲しげに笑って続ける。
「まあ、本音を言うとね? 私も箒ちゃんのことが心配なの。昔向上心の塊のようだった箒ちゃんは、強さを求めてコードレッドを発動し、千冬さんの暮桜に致命的な攻撃をした。だからそれを気に病まないように束お姉ちゃんは箒ちゃんの記憶を封じたの」
と、そんな私の言葉に簪ちゃんは
「そう……なんですか……」
納得したようなそうでないような微妙な顔で頷く。
そんな簪ちゃんに私は言う。
「その代わり箒ちゃんはISやISに係る人たちに対する嫌悪感を持ってしまった。ISになるだけ関わらないようにするために」
「だから……ですか?」
そんな簪ちゃんの疑問に私は答える。
「そう、だから今の箒ちゃんはIS適性が高くない。自分に愛着がない人間をISも愛さないから」
量産機と箒ちゃんの相性はよくない、IS開発者の妹としてそれほど目立った成績を修めているわけではないのは、記憶を封じられISに嫌悪感を持っているから。
でも紅椿、いや赤月を与えられた箒ちゃんなら?
「あとは箒ちゃん次第かな?」
私のその言葉に簪ちゃんは不思議そうな顔をする。
「それってどういう事ですか……?」
そんな簪ちゃんに私は言う。
「さて、このお話はお終い! そろそろ時間だしね!」
随分話し込んだことを思い出し、時間を見直した簪ちゃんは、学園地下に用意された私専用の研究室で、皆から預かった待機状態のISを見て、
「あの……皆さんが預かってるISって……」
と、聞いてくる。
私は苦笑しながら、
「コードスカーレットは発動させておいたから、皆のISが乗っ取られることはないよ。それは簪ちゃんから皆に返してあげて」
そんな私の言葉に簪ちゃんは顔を引きつらせながら頷く。
「さて、学園中の機体のコアをいじらないといけないから、そろそろ行きましょうか?」
そういいながら私が席を立つと簪ちゃんも慌てて立ち上がり、私の後に続く。
そして私たちは学園地下の専用区画から地上へと上がる。
「さて、これからが本番ね」
そんな私の言葉に簪ちゃんは顔を引きつらせながら言う。
「あの……私は何を……」
その問いに私は答える。
「簪ちゃんの専用機、打鉄弐式は私が開発に携わってるからコアに新仕様を導入したいの」
そんな私の言葉に、
「新仕様って……どんな……?」
簪ちゃんが恐る恐る聞いてくる。
「それはね……」
私は簪ちゃんを安心させるように微笑んで言う。
「コアの自己進化機能よ」
簪ちゃんはそれを聞くと、一瞬顔を引きつらせてから真っ青になるのだった。