とにかく、地上に戻ってこれた。やったぜ。と言いたいところだけど、やっぱり例の暴徒たちでいっぱい。ちっとも解決していないんだよね。
それにエイダはともかく、今度はジルだ!タイレルが向かったスペンサー記念病院に行こう。でも病院もひどいことになってるんじゃないだろうな。
商店街を駆けると、電器店のテレビが何やら喚いている。アナウンサーが「緊急放送です」だって。それどころじゃないので病院へ急ぐ。
◆
病院は予想通りめちゃくちゃだった。入口が崩落してるし、窓もシャッターが下りてて入れねえし、走ってきたんで息は苦しいし。暴徒たちの野郎、どこまで暴れ足りないんだよ。仕方ないので崩落した入口から潜り込む。
中も閑散としていた。患者や暴徒たちが暴れるもんだから、お医者さんも看護婦さんも退散したのかなぁ。
奥の方を彷徨いてみると、顔がカニっぽい、爬虫類みたいな人型スーツが。もう映画はコリゴリだって!無視。しつこく首元をチョップしてくるのが鬱陶しかった。
あんまりにも邪魔なんで、ちょっと小突いてやった。すると大の字にのびてしまう。お前ってカエルみたいだな、超面白れー!下水道にも、お前みたいなバカでかいカエルがいたなぁ。
探索してたら、いかにも怪しげな地下階段が見つかった。そちらへ降りる。
階段を降り、倉庫を抜けると、またもや近未来的な施設だった。流石に俺も気づいたけど、これは映画って範囲を超えてるぜ!
ラクーンって結構お金あるんだな?地下に金のかかってそうな建物ガンガン作ってるじゃん。少しは市民に還元しろよな!こんな場所があるなんて聞いてねーし!
少し前、新聞に「市長像の中に非常用バッテリーを保管」とかいうバカげた施策が載ってたけど、そんなことやってる場合じゃねーよ!
広い通路を歩いていると、なんとタイレルが死んでいた。なんてこった、何があったんだよ!知り合って間もないとはいえ、民間人を救助してくれてた人が亡くなってしまうなんて……。俺は哀叫した。
そんな中、いきなり施設に轟音が響く。今度はなんだってんだよ!タイレルへの祈りを済ませた後、急いでさらに奥へと向かう。
体育館みたいな広場に出た。その壁が幾重にも溶けて、穴が空いていた。しかも全体に、なんかぐちゃぐちゃしたスライムみたいなのがいっぱい。もう付き合いきれねーよ!
また施設を進むと、長い廊下の奥にさらに長い階段が見えた。おいおい、こちとら体力が無いってのに。
長い階段を必死で上ると、屋上についた。どうやらヘリポートらしい。ヘリのそばで、ジルを見つけた。やったぜ、やっと会えたぜ!無事みたいだし、これで街ともおさらばだな!
そばにはニコライもいた。でもジルに銃を突き付けてる。カルロスはおねんね。
おいおい、何やってんだよ!あとは皆でヘリに乗るだけじゃねえか!喧嘩なんてしてる場合じゃないだろ!
「なんだ、コイツは!」
と急にニコライは俺に銃を向けてきた。反射で両手を上げると、カルロスが飛び上がってニコライを羽交い絞め。すぐにジルがニコライを撃った。何なんだよ、状況が飲み込めねーよ。でもニコライは死んでないみたいで一安心。
ジル・カルロスはニコライと何か言い合いをした後、ヘリに乗るよう俺に促してきた。え、ニコライはいいの?
でもなんかお互いに険悪な雰囲気。ニコライには悪いけど、ここは二人の意思を尊重させて貰うぜ。
◆
そしてヘリは離陸した。あーあ、これでやっと街から脱出かあ。伸びを一つして眠くなっていると、ヘリのそばをミサイルが通っていった。危ねー!なんでヘリが撃墜されそうになるんだよ!
と思ったら、ミサイルは街の方向に向かっていく。操縦してるカルロスも慌てるそぶりを見せない。え、なんだったのあれ?カルロスに聞いてみると、
「ラクーンを消滅させるミサイルだ」
だって。消滅ってどういうことだよ!?
「もう感染者だらけで対処のしようがないから、街そのものを政府が消し去ることにした」
だって。乱暴どころか悪辣にも程があるだろ!俺の家と職場はどうなるんだよ!でも街まで全速力で突っ切っていくミサイルを、ただ眺めるだけだ。
「大丈夫よ……あなたは私が面倒を見るから……」
と言って隣のジルは俺に顔を寄せてくる。あっ、面倒を見てくれるのは嬉しいけど、今この狭い中でそういう雰囲気になるのはマズいぜ!カルロスがいるんだからさ。
「そうよ……私たちに任せておけばいいから……」
といきなり反対側からエイダが囁いてきた。ウッソだろ!いつの間に乗り込んだんだよ!ていうか、無事だったの?それなら早く言ってくれよ!
感動の再会、それを味わう暇もなく。二人の美女は、俺の両側から擦り寄り、口づけなり愛撫なり始めてくる。
あっあっ、これはまずいパターンだぜ!ずっと相手のペースに飲み込まれていた俺が、二人がかりなんて勝てるわけがないんだよね。
とかそんなこと思ってたら、背後の方ででかい閃光。ミサイル爆発の余波で、ヘリも操縦が乱れる。席から放り出され、床に転がる。
そんな中、慌てずに俺の服をジルとエイダは脱がし始め、おっ始めようとする。お前ら本当に状況とかちっとも関係ねーのな!
「ラクーンの最後だ……それはそれとして、なんだか無線の調子が悪いな」
カルロスはヘッドセットを放り出してしまった。そんな空気読まなくていいから、助けてくれよ!
こうして二人の美女に貪られ、俺は気絶してしまった。これじゃゾンビに襲われたみてーだな!