「よいか、カインよ」
向かいに座った男が大仰な口ぶりで誰かの名前を呼ぶ。
「あ、はい」
カイン、というのが俺の名前だと思い出すのに少し時間がかかった。
これだから術の使い方には気をつけないといけない。
《朱孝廉の術》は俺の先祖が編みだした術で、本や絵の中に入り込むことができる。しかし、自分の体ごと入り込むと元の世界に戻ってこられなくなる危険がある。そこで、その作品世界にいる人物に意識だけを憑依させるアレンジをして使うようにしている。
今いるのは『転生貴族の異世界冒険録』、憑依しているのは主人公のカインの体だ。
「おぬしも今や十二歳。そのうえ、内々にだが子爵の爵命も決まっている」
国王が話を続けている。俺は適当に頷きながら状況を思い出していた。
狙った通りに術ははたらいている。アニメやゲームにも《朱孝廉の術》は使うことができるが、本、特に小説を使うのがいちばん便利だ。
「そこでだ。よもやのことはないと思うが、我が娘テレスティアとの婚約の意思を確かめておこうと思って呼び出したのじゃ」
国王の考えは分かっている。なにせ、このシーン自体、俺が用意したものだからだ。
本に対して術を使えば作品世界に入り込むことができる。そのうえ、好きな場面を作ることも簡単だ。
適当な紙に「カインは応接室に呼び出され、国王から婚約の意思を確認される。」とでも書き付け、適切なページに挟み込めばそのシーンが術によって再現されるのだ。
というわけで、今は原作で何度も何度も呼び出される応接室にいる。
向かいには国王、その後ろに宰相が控えている。
そして、俺が座っているのと同じソファに、渦中の婚約者……この王国の王女テレスティアがいた。
「婚約の意思は変わらないですよね?」
不安げに上目遣いに見つめてくる金髪の美少女。代々見目麗しい王侯貴族の血統のなせる技だろう。まるで作り物のようだ。熟練のアニメーターが描いたかのような艶もある。
「もちろんです。王女殿下との婚約はこの上ない光栄。私から断ることなどできません」
「そうか」
国王は安堵の息をついた。
カインの能力は人間のレベルではない。ただでさえチート級の加護があるうえに、いろいろあって今では神格に匹敵するほどになっている。この前の章では不完全な状態とはいえ神の化身となった竜を倒しているのだ。
その気になれば国家転覆くらいは余裕だ。国が持っているすべての武力を総動員してもカインのほうが強い、という状況は、為政者にとってこの上ない恐怖だろう。
まあ、そんなややこしい話は憑依しているだけの俺には関係ない。
俺にとって重要なのはカインの能力だ。
『創造魔法レベル10』の加護により、好きなように魔法を作り出すことができる。どんな魔法でも思いのままなら、事実上なんでもできる、ということだ。
そういうわけで、この部屋の中はすでに俺の魔法の支配下にあった。
憑依先の体で強力な魔法を使ったせいで、少しの間ぼうっとしていた。これから慣れていこう。
使ったのは、『
「だから安心して、テレスティア。お父様に僕たちの熱愛ぶりを見せてあげようよ」
テレスティアの長い髪に手を触れるとそのまま抱き寄せて――唇を奪った。
「か、カイン様……ん、ちゅ♡」
この部屋の中に居る人物は、カインが何をしても当たり前だと受け止めるようになっている。
本来なら国王の前で王女とキスするなど追放ものの重罪だが、今は誰もとがめるものはいない。
「んちゅる……ちゅむ……♡ んふ……む、ん、れる……ちゅる、れりゅうっ……♡」
ただのキスではない。舌を絡ませて口の中を舐め回すディープキスだ。ぴちゃぴちゃと王女の高貴な舌が甘い音を立てる。
「うむ……たしかに。殿下と子爵の仲は良好なようですな」
認識阻害のおかげで、宰相も王女のベロチューを当然のように受け止めている。
「さあ、テレス。もっとこっちへおいで」
「はい……♡」
とろんとした顔でテレスティアの細い体が俺にもたれかかる。
俺はその腰に手を伸ばした。すらりとした臀部に手をかけると、テレスティア王女殿下は「あ……♡」と小さく息をつき、そっとソファから腰を持ち上げる。
「しかしじゃな、カイン」
「はい」
国王はまじめな表情のまま話を続けようとしている。
俺は返事をしながらテレスティアのロングスカートの裾をまくり上げ、その下に手を差し入れた。
「カイン……様、そこは……♡」
「約束通り、僕と会うときにはつけないようにしてくれてるね」
ロングスカートを膨らませるパニエの奥には、真っ白なヒップがある。毛穴ひとつないんじゃないかと思うほどになめらかで、この世のどんな果物より艶やかだ。
下着は着けていない。実のところ、テレスティアに手を出すのはこれが初めてではなかった……以前のページの間にもシーンを『
婚約者に命を救われたときから変わらぬ恋心を抱き続けている純真な王女は、思い人から与えられる悦びにすっかり夢中になっている。
カインと会うときには下着を外すように、と告げられたことを覚えていて、今でさえ父の前だというのに従っているくらいだ。
「恥ずかしい王女様だ」
「そ、そんなこと……♡」
言葉の上では恥ずかしがっているのに、指先を股の間に潜らせると、とろっと熱い粘液が絡みついてくる。純真な分、みるみる快感にのめり込んで、今ではカインの顔を見るだけで期待するくらいになっているのである。
「聞いておるか?」
「あ、はい。もちろんです。王女殿下の美しさについ見とれておりました」
「ふふ、こやつめ」
娘の美貌を誉められた王は機嫌を取り戻す。
認識阻害の魔法をかけたとはいえ、何をしても平気、というわけではない。
返事がなくなれば妙だと思うし、もし暴力をふるおうとすれば身を守るだろう。
魔力の量は無限じゃないから、本当にカインの行動すべてを受け入れさせるような効果にしたらあっというまに魔力が切れる。
だから、「完全に違和感を感じなくする」のではなく、違和感を百分の一に減らすぐらいに調整している。たとえ大きな効果でも「減らす」のは「なくす」よりもずっと簡単だ。
だから、娘が目の前でベロチューをしはじめても百分の一くらい……軽くいちゃついてるくらいに感じているはずだ。
「はぁ、はぁ……カイン様♡」
娘が上気した顔で男の顔を見つめていても、そのスカートの中から「ちゅく♡ちゅく♡」と塗れた音が聞こえても、婚約者の前で照れているくらいに感じるだろう。
でも、さすがに露出を直に見られたらそうはいかない。
王女が応接室でパンツを脱いでおっぴろげていたら、百分の一でもかなりおかしい、と感じるはずだ。テレスティア自身も、そこまではしたがらないだろう。
だから、お互いが違和感を感じすぎないように、向かいにいる王と宰相にはテレスティアの肌を見せないようにする。
その意味では、テレスティアのロングドレスは都合が良い。後ろから手を突っ込んで秘部をかき回していても直接は見えていないのだから。
「おぬしはテレスティアだけでなく、サンタナ侯爵の令嬢とも同時に婚約しておる」
「仰るとおりです」
「あっ♡ んっ♡ 中に指が……っ♡」
ちゅく♡ くちゅうっ♡ ぷちゅ、くちっ♡
国王が話している声に重なって、テレスティアが身をよじる。俺の、カインの指が甘い蜜をこぼす割れ目の中を擦り、浅くかき回しているからだ。
認識阻害のおかげで誰も指摘しない。
決定的な違和感さえなければ、お互いに「変じゃない」と感じているのだ。
「そのうえ、騎士団長とも婚約を交わしておる……」
「はい」
「んっ♡ ぁ、あ、あっ♡」
テレスティアが物言いたげに俺を見つめている。潤んだ瞳は濡れた宝石のように艶めいている。
何が言いたいかは分かっている。「もっとしてほしい」だ。だが、高貴な身分の王女が自分からそんなあさましいおねだりを口にすることはできない。
カインの手は小さく、ソファの上で後ろからスカートの中に潜り込ませたらやっと割れ目に指先が届くくらいだ。中指の先に王女の秘唇が「ちゅっ♡ちゅっ♡」と吸いついてきているが、それより深く潜らせることはできない。
「どうしたんだい、テレス。具合でも悪いのかな?」
「にゃっ♡ にゃんでもありません♡」
ふつうなら様子がおかしい、というところだが、認識阻害のおかげで「本人がそう言うのだから」と話は続く。
「重婚を攻めるつもりはない。だが、貴族の婚姻は単純ではない」
「存じています。私の母も、父にとって第二夫人でしたから」
す、っと、隣にいるテレスティアが動いた。
「ん、んっ……♡」
テーブルによりかかって、自分からお尻を浮かせる……まるでテーブルの上の食事をねだる子犬のような姿勢だ。
だけど、欲しがっているのは口ではない。別の場所だ。
ちゅっぷぅ……っ♡
姿勢が変わって、カインの指がさらに深く入り込んでいく。熱い蜜に覆われた膣襞が、嬉しそうに未来の旦那様の指にしゃぶりついてくる。
「ふぅ……うっ♡」
テーブルに手を着いた姿勢。王女が父の目の前で男にお尻を振っているなんて、認識阻害がなければ一大事だ。
「うむ……承知しておるようじゃな」
にゅっぷ♡ にゅっち♡ ぬちゅっ♡ ぷちゅちゅっ♡
「はあっ♡ あっ♡ くうぅんっ♡」
テレスティアの体はすっかり開発されている。勝手に挿んだ幕間で魔法の力を借りて仕込んできたおかげだ。
「もちろんです。ご安心ください、陛下!」
俺は勢い込んで立ち上がる。向かいの国王たちからは、熱意ある態度に見えているだろう。
実際には、テレスティアのロングスカートをまくり上げ、その裏でベルトを外していた。
かちゃかちゃ……ぺちんっ!
「はうっ♡」
テレスティアが甘い声をあげる。テーブルで手を着いてわんちゃんのポーズになっている彼女のお尻に、硬いものがぶつかったからだ。
カインの逸物はこの年にして大人並みだ。これも神々がステータスをいじったおかげかもしれない。テレスティアの秘所は指を抜かれて、ひくひくとピンク色の未発達な陰唇をわななかせている。とうてい挿入は無理そうに思えるが、そこは魔法の力でなんとでもなる。
「僕はテレスティア様を心から愛しています!」
ぬっぷぅぅぅぅぅっ♡
父王の前で堂々と宣言しながら、王女の中に挿入していく。
「はっぁううううっ♡ わ、私も……か、カイン様のこと、慕って……ますっ♡」
ぐっしょりと濡れた膣が婚約者の男根をつつみこむ。サイズが合わないくらいに大きなものを、ぎっちっ♡ と締めつけるのは愛のなせる技だろう。
「そうか。ふたりの思いを聞いて安心したぞ!」
「王女殿下を第一夫人として迎え、家族となるつもりです!」
ずっちゅっ♡ ずっちゅっ♡ 立ちバックの姿勢で腰を振る。パニエで膨らんだスカートがゆさ、ゆさ、と揺れる。その奥に隠れたテレスティアの真っ白なヒップがゆらめいて、ロイヤル雌壺が男を求めてしゃぶりつく。
「は、はいっ♡ 私も、カイン様について……イ、イきますっ♡」
ぷしっ♡ ぷしっ♡
目も眩むような値段の絨緞に、王女のイき潮が吹き散らされる。
だが、ロングスカートのおかげでその光景を見ているのは俺だけだ。独占欲と共に亀頭が膨らみ、王族の胎奥に向かって突き上げていく。
「ならば、何も言うまい。用事は以上だ。行ってよい」
「はい、それでは……イかせていただきます!」
たんっ、たんっ、たんっ、たんっ!
すでに下半身にも魔法がかかっている。乱暴にしても、他人の体を傷つけないようにしているのだ。だから、俺はテレスティアの細い体ごと揺さぶり、思いっきり腰をぶつける。
「あっ、ぅううっ♡ も、もうイって♡ イってますっ♡」
「まだ、もう一回……一緒にイってっ!」
どびゅううううっ! どびゅるるるるるっ!
「ぁぁああああああーーーーーっ♡」
王女の甲高い声が響く。テレスティアは体ごとのけぞって、その高貴な体で女の悦びをむさぼっていた。そして、この国で最も高貴な膣内に、早すぎる精液の味を覚えさせられている。
「どうかしたか、我が娘よ」
モロには見えていないとはいえ、テーブルの上に身を乗り出して絶頂声をあげる娘の姿を見れば、さすがに百分の一でも相当な違和感のようだ。
「カイン様との繋がりを……ひんっ♡ 感じて、嬉しいのですぅ……♡」
ぬっぽんっ……♡
きゅうきゅうと締めつけてくる幼い膣内から肉棒を抜く。そして、パニエの絹地で男根を拭った。一着で庶民の暮らしを何世帯か支えられそうな超高級ドレスの内側を白濁でべっとりと汚すと、不思議な高揚感があった。
「ふー……っ。それでは、失礼します」
元どおりに服を直す。それから、
「『
ぼそっと魔法を唱える。すぐさま、濡れた絨緞がきれいになり、テレスティアの服も清潔な状態に戻る。
もっとも、中に出した精液はそのままだろう。そちらも、妊娠はしないようにあらかじめ魔法をかけてある。
「わ、私も……♡」
もじもじとしながら、テレスティアがついてくる。
カインの精力は底なしで、これまでの「開発」でも一回で終わったことはない。それが当たり前になっている彼女にとっては、一度だけでは物足りないのだろう。
潤んだ瞳で見つめる瞳は、そのことを雄弁に語っていた。
「あの仲睦まじさなら安心ですな、陛下」
「うむ、もっともじゃ」
扉を閉める直前に、宰相と国王の会話が聞こえた。