※この作品はR-18です。

幼女に勃つ奴なんているわけない   作:笹にとろん

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感想、ここすき、誤字報告等、いつもありがとうございます。感謝しています!
好き放題書いているエロ小説でいろいろ評価を頂けて、本当に励みになっています。

今回、いつもより長めです。お時間のあるときにどうぞ。


13 告白、四人は交わり、そして

 窓ごしの日光が執務室を照らす。

 

 その部屋の主は、少女の姿をしていた。

 幼いと言って差しつかえ無い。

 くびれの無い腰、平坦な胸、凛々しくも丸みを帯びた顔立ち。

 

 濡れ黒の髪は頭の後ろで華麗に結われ、端は陽光に透ける。

 美麗な少女は、街を統べる長として、今日は書類仕事に掛かっていた。

 

 

 机に向かって硬筆を走らせる少女に、大きな影が被さる。

 

「……っ、ふ……」

 

 陽気に汗ばんだ掌を腹にあてがい、細い腰に五指を這わせる。

 手のひらに収めた脇腹がびくつく。生地の下で、薄い肉を掴む。

 

「ん……。こ、これ。()めぬか」

 

 黒い着物がしっとりと肌に吸い付き、艶めかしい触り心地だ。

 へこんだ臍を押し、肋の凹凸一つ一つの形を確かめていく。

 

 今まさに青年にセクハラを受けているこの街の領主──少女は、シュオだ。

 三百年の時を生きている不老不死だが、さまざまな事情を経て、今は青年の婚約者の一人だ。

 

「んっ……♡ は、ぁ。お主の手はこう、っあ……。そこっ……♡」

 

 古めかしく尊大な口調に反して、顔つきは溶けていく氷のように崩れていく。

 拒絶を示す裏腹、彼女の体は歓喜に震える。

 

 胸の上で、大きな掌が円を描く。

 乳房を掠め、時には大胆に先端を摘まみ、またゆったりと脇を撫でまわす。

 

 セクハラに揺れる髪結に吸い寄せられ、青年が鼻を下ろす。

 

「シュオの髪、良い臭い……」

「や、やめぬか。この体も汗はかくし、そのように張り付かれては、暑苦しい……」

「と、その割には離れようとしないのである。かわいい」

「……むぅ……♡」

 

 なだらかな乳房の頂点、小さなツマミを摘み当てる。

 薄い生地が押し付けられ、わずかな段差が長い影を作る。

 

 そのまま幼乳をを左右に回し、愛撫する。

 

「ふっ……、んん……♡」

 

 シュオの喉がしゃくれあがり、ついに文字を書く動きが止まる。

 震える筆を筆立てに挿し、手で青年を振り払うでもなく、膝の上に置いた。

 

 青年は横から背もたれの隙間に自らの体をねじ込み、シュオの体を抱く。

 九歳児に保たれた肉体は軽く、腹肉と胸を鷲掴みにされれば抵抗する術もない。

 

「ぉ…………♡」

 

 そのまま領主の席に座り、小さなシュオを膝の上に置く。

 細い肉体を掴むように引き寄せ、全身を密着させる。

 

 改めて彼女の胸、そして腰に指を這わせる。

 

「んっ♡ 不埒で、無礼な、んむっ♡」

「んむんむ……」

 

 喧しい口を口でふさぐと、シュオは諦めたように口ごもる。

 

 抗議代わりに舌でチロチロと青年の唇をなぞる。

 おとなしくなった身体を、青年の手のひらが駆けずり回る。

 

「んんっ♡ れろ、はぅ♡ んぶっ……ちゅっ、ぢゅぅう♡♡」

「ちゅっ……じゅるるっ」

「んぁ♡ ふーっ、ふーっ♡ ぢゅぷ、ちゅっちゅ♡ ぢゅれろっ♡」

 

 乳首を捏ね、脇の段差に指をかけ、ほっそりとした腕と高級な生地を合わせて頂く。

 シュオの荒い呼吸に合わせて肋骨や胸は膨らみ、指先がそっと股間に向かえば、彼女は堅く両脚を閉じる。

 華奢な膝を擦り合わせても、陰部と太ももの間には三角の隙間がある。

 容易く、指先が下腹部に侵入するのを許した。

 

「んんっ♡ ふーっ♡ おぉおっ……♡」

 

 左手で(おくみ)を押し込み、陰唇のカーブに密着させる。

 汗とは異なる、陰湿な粘り気。薄い生地越しに感じ取って、溝をなぞる。

 

 ぬちぬちと指を動かし、生地に愛液のシミを拡げる。

 前戯用の拭き布として、高貴な衣服に皺を刻んでいく。

 

「んくっ♡ はーっ♡ はーっ、んむっ♡!? うぁ♡ れろっ、んぷぅ♡♡」

 

 黒い衣服に浮き上がる、シュオの清らかな女性器。

 割れ目にそって彫り込み、肉ヒダの弾力を引き延ばし、じわりと拡がるシミ。

 酸素を求める口を何度でもキスで塞ぐ。

 

 繊維越しの粘膜愛撫で、陰唇を導いていく。

 

「んんんっ♡ う゛うっ♡、ん、ん、ふー~~ッ♡ ふっ、んおっ♡」

 

 腰と胸の躍動は、青年の腕に押さえつけられる。

 太ももに押し付けた拳は、指が白くなるほど握りしめられている。

 両脚を擦り合わせ、一気に全身が脱力する。

 

「う、う♡」

 

 緩く開かれた股の間で、左手で絶頂後の女性器を優しくこねくり回す。

 胸板に寄りかかり、顎は力なく開かれ、繋がった唇から注がれる唾液を飲まされるがまま。

 

「んちゅっ♡ ……う♡ ……ふー……♡♡」

 

 ぴんぴん♡と乳首を弾かれ、とろりとシュオが青年を見つめる。

 だが視線を逸らし、唇を離した。

 

「れるっ……ぷぁ。……しばし、待て」

 

 シュオが散らかったままの机を片付け始める。

 

 青年も、胸を触っていた方の右手で書類整理を手伝う。

 

「む……殊勝じゃの」

「イキ潮で汚す前に片付けようとする、シュオのえっちさには勝てないからね」

「……この未発達の体に汁気を滴らせるのはどの手、かのう♡?」

「おっと」

 

 股の間、青年の左手の上に、シュオの細指が絡みつく。

 重なった指先で陰唇を圧し、熱を帯びる。

 

「はぁ……っ」

「んー……」

「あっ、ふぁ」

 

 二人の吐息が閉じ切った空間に溶けゆく。

 はだけた胸元に青年の手が滑りこむ────寸前。

 

 

 ドアが開いていた。

 

「あっやべ」

「!?」

「……うわ……」

「こんにちはシュオ様、カシア参上致し……ぃえっ!?」

 

 青年とシュオは絡み合ったまま固まって冷や汗が浮かべる。

 

「……、…………」

「…………」

 

 執務室を訪れたのは、騎士団長の蛇人メルヴィン。

 そして、晴れて領主抱えの立場を得たばかりの狐人の少女、カシア。

 

 上司が頬を染めて体を弄られるという痴話現場に、こめかみに指を当てるメルヴィン。

 カシアは昼間からのいかがわしい光景に、かあっと赤らんでいた。

 

 

 青年が早回しのような動きで立ち上がり、硬直した二人を招き入れる。

 

「とりあえずこっち、入って入って」

「はぁ……」

「う、うん?」

 

 呆れた表情のメルヴィンと目を白黒させるカシア。

 青年は何を言うべきか一拍考え、とりあえず左右の肩を抱き寄せた。

 

「──じゃ、二人もヤるか!」

「いや、まずは言うことがありますよねぇ!?」

「忘れてた、すまん……」

「あわ……」

 

 廊下に目撃者が居ないことを確かめつつ、再びドアが閉め切られた。

 

 


 

 

 小さなソファーに4人がそれぞれ腰掛ける。

 

「──では改めまして。俺、シュオ、メルヴィンさん、カシアちゃん──秘密(俺の性癖)を共有する全員で顔合わせを済ませることができた。忙しい中に集まってくれてありがとう」

 

 青年が軽く頭を下げる。

 

「まあ顔合わせ必要だったのはメルヴィンさんとカシアちゃんだけなんだけどね」

「運よく、先ほどエントランスで軽く挨拶は済んでいます」

「うんっ! 色々お話したよー、もちろん()()()の事以外でね」

 

 メルヴィンがカシアに向けて手を振る。

 へにゃりと笑って耳を傾けるカシアは、すっかりお姉さんのメルヴィンと親しくなったようだ。

 

 二人とも人当たりが良く、社交的なので納得だ。

 

「えへへ……。騎士団長さまがおにいちゃんの婚約者の一人なのは知ってたけど、あたしとおんなじくらいでびっくりしちゃった」

「え、ええまあ……いや、私の方が少し背は高いですからね?」

「おほん。──ともかく、じゃ」

 

 シュオがぱんと手を響かせ、三人が注視する。

 背筋を伸ばした立ち振る舞いから、どこか老成した空気が漂う。

 

 少女たちの中でも最も背丈が小さいものの、その雰囲気からは威厳を感じる。

 仕草一つで場の流れを整える話術は、さすが三百二十四歳といったところか。

 

「まずは自己紹介といこうかのう」

「今更な気もしますが……?」

「いやいや、こういうのは大事だぜメルヴィンさん」

「そうなの? おにいちゃん」

 

 合いの手を入れる青年を、カシアが興味深げに見つめる。

 

「お互いの知ってること、知らないところの確認だな。皆仲良くできないと悲しいからな!」

「ふふふ。三人の妻の手綱、ちゃんと握ってくださいね?」

「よ、よろしくおねがいね! おにいちゃん!」

 

 シュオも無言ながら、青年に向けて確かな視線を送る。

 三人の少女に約束するように、にかっと笑って頷き、握り拳の親指を立ててサムズアップ。

 

 青年はこの中の誰一人として、手放すつもりも、不幸せにすることもない。

 

「おう。じゃ、まずはシュオから頼む」

「うむ」

 

 すっとシュオが立ち上がり、腰を折る。

 その背筋の揺れ一つない一礼は、一朝一夕では身に付かぬ、百戦練磨の体捌きだ。

 

「──わらわはシュオ。このベルレギオンの領主、三百の歳を生きる古代人。存分に敬うがよい」

 

 黒く、細い着物に覆われた少女。

 九歳の肉体で成長の止まった、永劫の命を持つ長命者。

 これまた真っ黒の前髪の奥で、切れ長の藤色の凛とした瞳が三人を捉える。

 

 青年がふざけて平身低頭してシュオを拝み倒す。

 

「いよっシュオ様! 寛大にも敬う機会を賜りまして恐悦至極っ!」

「えっ、えっ?」

 

 奇行にカシアが困惑する。

 

 眼をうろうろと彷徨わせ、どう反応すればいいのかわからず、手があちらこちらに向いている。

 とりあえず隣のメルヴィンに顔を向けた。

 

「えっ、えっあの、領主様とかシュオ様とかより()()()()な呼び方ってどうすれば……?」

「カシアちゃん、どっちも冗談言ってるだけなので気にしないでくださいね」

「カシアが困りすぎておるぞ。とっとと頭をあげんか」

「へーい」

「まったく。意外とシュオ様もふざけるんですよねー……」

 

 二人の漫才を流しつつ、今度はメルヴィンが立ち上がる。

 銀色の甲冑がかちゃりと揺れ、黒い鱗の尾がたなびく。

 片手を前に掲げた簡易礼に合わせて、少女騎士は堅い雰囲気を纏った。

 

「ベルレギオン騎士団、騎士団長。メルヴィンです。かつては貴族の位であったこともありましたが、気にせず接して頂けると助かります」

「これからもよろしくのう、メルヴィン」

「メルヴィン様っ、よろしくおねがいしますっ」

「ふふっ。カシアちゃん、よろしくね」

 

 座りながら、メルヴィンは甲冑の手を少女に差し出す。

 カシアは華美な意匠の篭手に目をきらきらさせながら、重い手と握手した。

 

 今度は狐の尾を揺らしてカシアが立ち上がる。

 彼女の衣装は見慣れぬ、黒と赤茶をベースとした、下級官吏の制服だった。

 

「カシアです! この間まで”狐の煮付け亭”の一人娘でしたが、ご縁いただきシュオ様お抱えの絵師にしていただきました! あと、えっと……」

 

 金色の髪をかしげ、頬を染める。

 もじもじと手を捏ね、意を決したように口火を切った。

 

「お、おにいちゃんの……奥さんに、なりたいです……♡」

「……そ、そういう挨拶はしなくてもいいですよ」

「ふぇっ」

 

 かぁ、と人耳の先まで赤く染まる。

 

 可愛らしいカシアの行動に苦笑しながら、青年が立ち上がる。

 

「ん、皆さんおなじみの邪龍討伐系英雄です。いえーいみんなよろしく」

「軽いのう……」

 

 さっくりと頭を下げる。体幹がしっかりしていても、どこか粗野な印象を抱かせる格好だった。

 

 呆れながらも、シュオが笑む。

 メルヴィンもカシアも、青年の雑な挨拶を受け取り、お辞儀を返す。

 

 こうして、青年、婚約者二人、暫定愛人の合わせて四人の、『顔合わせ会』が始まった。

 

 



 

 四人で長く語り合えば、既に互いに深く知っていることもあれば、意外と初めて出る情報もある。

 

 話題を、いくつか抜粋すれば。

 

 

「──というわけで此奴(こやつ)に言い寄られ、ほぼレイプ同然に犯されてのう……」

「私はその、二人に騙されて……つ、連れ込まれた先で、は、恥ずかしいことも……!」

「うーん、あたしの場合の初めてはどっちなんだろう……。おにいちゃんとセックスした時の方ってことで!」

「改めて聞くととんでもねえな俺……いや自覚はあるけど……」

 

 シュオが初行為を話題に上げ、追従した二人がそれぞれの艶話に花咲かせたり。

 

 

「──てな感じで、まあ地竜をしばいたり溶岩蛙をどついたり、エルフィ街道沿いに大陸を縦断したり、お使いがてらイータ洞窟に行ったり……」

「わぁぁ……っ。おにいちゃんの旅の話、やっぱりおもしろいねー!」

「へへー。こんなに長くしゃべったのは久々で俺も楽しかったわ」

「……割と、とんでもない旅路だったような気もしますが?」

「邪龍を倒すにふさわしい男じゃった、ということか……」

 

 青年の旅の話。

 唖然としたり、好奇に輝かせたり、どこか遠くの情景に想いを馳せたり。

 

 

「俺は────」

「わらわはのう────」

「私はかつて──」

「あたしもね、──────」

 

 ──更には、シュオの経済発展の苦労話、メルヴィンの騎士業務における心構えについて、カシアが絵を描くようになったきっかけなど……。

 

 四人は経験と関心を交え、長らく語り合った。

 談笑に花が咲き、互いの理解を深め、結束を強めていく。

 

 

 ──そして話題は、『魔法』に移り。

 

 

「──なるほど、メルヴィンさんの魔法はそんなだったんだな……」

「まあ、あまり使う機会もないですからね」

「ま、わらわ達の魔法など、お主(青年)の魔法に比べたら些細なものじゃがのう」

「うはは……」

 

 シュオの悪戯っ気に満ちた言葉に、青年が苦笑する。

 

「んじゃ改めて。俺の()()は──」

「──おにいちゃんの魔法はあたし知ってるよ!」

 

 青年が自分の()()について口を開こうとした時。

 意気揚々とカシアが割り込む。

 

 子供特有の言いたがりだろう。青年は言葉を譲った。

 

 カシアはにっこりと頷く。青年もうなずいた。

 

()()()()、だよね!」

「──へっ」

 

 ────想定外の発言に、硬直する。

 

「えっ??」

「……何じゃと?」

 

 シュオとメルヴィンが振り返る。

 懐疑と驚愕の眼差しを受けても、きょとんと首をかしげるばかり。

 

 先ほどのカシアの言葉は確信的な色を含んでいた。

 おそるおそる、シュオが問いかける。

 

「……それは、まことなのかの?」

「え? おにいちゃんから……あっ、洗脳した時に聞いたやつだったかも……言っちゃダメだった?」

「……成程。大丈夫ですよカシアちゃん。ええ、大丈夫です、まったく」

「……ひっ、ふたりの顔が、こわい……!」

「ええ大丈夫ですよ、あはは」

「まったくのう、ほほ、ほーぅ────」

 

 ぎぎぎ、と二人の首が回転する。

 暴露を受けた青年は、先ほどから完全に動きを止めていた。

 

 赤と紫、二対の眼光に射止められ、身を竦ませる。

 

「────あー……そのー……────」

 

 シュオとメルヴィンが同時に立ち上がる。にじり、にじり。

 ゆっくりと、距離が詰まる。

 

 増していく圧迫感。

 二人に詰め寄られ、仰け反った喉からはかすれた声が漏れるばかり。

 顔一面、びっしりと冷や汗をかいていた。

 

「英、雄、殿? ()()、とは……どういうことかの?」

「えーいゆーう、さぁ~~ん?? 私、貴方との子供欲しいっていってますよねぇ~~?? ……ちゃんと答えてくださいね~~?」

「いや……その……」

 

 だらり。

 だらだら、だらだら。

 真っ青な顔に滝のような汗が滴る。

 

 眼を瞑り、息を詰まらせ、観念を決める。

 青年が、勢いよく土下座した。

 

 どんと大きく響いたのは、頭と椅子が床を叩く音。

 

「俺の魔法はモノを作る、じゃない。本当は……()()()()、なんだ…………」

「……」

「──そ、れは。つまり」

「え、えっと……?」

 

 カシアは一人首をかしげる。

 

 頭を下げる青年の周囲には、重苦しい空気が立ち込めていた。

 

「今まで君たちが妊娠しない様に、してました…………すみません……」

「はっ……ハァ~~~~!?!?!?」

 

 ぎらり、銀閃が迸る。

 右こぶし一発。金属の篭手が青年の頬を打った。

 遅れた踏み込みの風圧がカシアの前髪を揺らす。

 

「ごめ──ぶっ!!?」

「んっ!! このっ、どヘタレなんですかァ~ッ!? 私孕ませて欲しいっていってますよね!?」

「ぶご、ごめん! ごめんだけどそれ以上殴ると反射ダメがあー止まってメルヴィンさん!!」

「──へっ? うわああナニやってるんですかメルヴィン様ぁああ!?」

 

 カシアの悲鳴を背景に、打音が右、左、右。軽快なコンビネーションが続く。

 

 しばらく殴られ続けた青年だったが、途中で拳の嵐をすりぬけ、がしりとメルヴィンに組み付く。

 鋼鉄をへし曲げる拳でも、彼はこゆるぎもしないのだ。

 

「ウオオオ離しなさいッ!」

「いやマジであぶねーから落ち着けって!」

「あわあわわわ。メルヴィン様、おおちついてっ!?」

 

 金属音と怒号。

 カシアは顔を青ざめさせ、もみくちゃの二人に声を掛けるが仲裁は上手くいかない。

 吊り上がっていくボルテージと眉のままに、メルヴィンの尾が青年の眼球を突いた。

 

「もげっ」

「ハァっ、なんでですかっ!! 魔法を隠すのはいいでしょう……なんで()()()()()()()()()()んですか!」

「うぐ……っ」

 

 組み付かれたまま、メルヴィンの脚が弧を描いて旋回。

 逆に首筋に組み返し、勢いと鎧の重量を押し掛ける。

 

「くっ……」

「……っ!」

 

 自分より身長の高い相手を組み倒し、背中を床が叩く。

 馬乗りの少女は髪を逆立て怒りが揺らぎ、気圧された青年は口ごもる。

 

「ごめん……俺も、ダメだって思ってたけど……」

「相談しろ! 悩んでたなら言えバカですか!! ……私たちは、貴方のなんなんですか?!」

「こ……婚約者……」

「──そうです。運命共同体、です」

 

 青年の返事に、メルヴィンが息を吐く。

 呼吸を整え、気炎を抑えていく。

 

 馬乗りになったまま、メルヴィンの赤眼が青年を見据える。

 

「……ですから、貴方の問題はきちんと共有してください。一緒に悩みましょう」

「返す言葉もないです。すんませんでした……」

「まったく」

 

 青年の謝罪に対し、最後にメルヴィンは軽く胸を小突いた。

 それで赦してやろう、と。

 

 

「はぁ。私はこれで良しとしますけど、次はシュオさ、ま……?」

「……?」

 

 後方に振り返り、メルヴィンの口が止まる。

 寝そべった青年からは、鎧と銀髪が遮ってシュオの姿が見えない。

 

「わ……っ!」

 

 ふと、視界の端でカシアが後ずさる。

 さめざめと青ざめ、震えた視線でシュオの位置を見つめている。

 

「────!」

 

 ……恐ろしい予感が、よぎる。

 青年も含め、誰も喋らない。静寂が恐怖をかき立てる。

 

(めちゃくちゃキレてるだろうな……怖くて顔みれねぇ……!)

 

 だが。

 

(俺が、恐れてはいけないーー!)

 

 彼女のことを、信頼するべきだ。

 そして失った信頼を取り戻すべき、大事なヒトなのだ。

 

 意を決して身を捩り、シュオに対して謝罪を伝え────

 

「シュオ、本当にすまなかった。初めは軽いきも、ちで……?」

「──……っ? どう、したのじゃ……」

「え……あ、いや……」

 

 ──シュオが泣いていた。

 声も上げず、呆然と、雫が拭われることもなく襟首を濡らす。

 まるで、先ほどの喧騒も気づいていないようなそぶりで。

 

「え……? あ。どうしてわらわ、涙を……」

「……っ!」

 

 シュオの眉間に、深い皺が刻まれる。

 青年が慌てて駆け寄ろうとしたが、鎧の重みで上手く立ち上がれない。

 

 間もなく全身から力を落としたシュオが崩れ落ち、膝が床を打つ。

 

「──っシュオ!」

「シュオさまっ」

「あわわっ、あっシュオ様!?」

 

 三人が駆け寄る。

 大きなショックで呆然とし、ただ自らの涙をなぞる。

 拭っても、拭っても、シュオの涙は乾かない。

 

「あ……。そうか、わらわは……愛するお主に、()()()()()のか……嗚呼……っ」

「──っ! 違うっ。俺は君を……」

「い、いや。わららは……わらわはぁ、もう……っ!」

「あわわわっ。シュオ様っ」

 

 きつく歪んだ双眸から、押し寄せるのは感情の波。

 端正な顔がぐずりと崩れる。

 

「うぐ、ひぐ。────うぁあああっ……!」

 

 すんすんと鼻を鳴らし、ついに大声で泣き始めた。

 

「うう゛ー、うわ、ううぁああ……っ」

「まずは謝る、ごめん、ほんとごめん……」

「わら、わ……っ。おぬしの、隠し事には感づいて、ぅぐっ、だから、うちあけられても、受け入れようって、ひっぐ」

「シュ、シュオ……」

 

 とめどなく流れる透き通りで、頬は濡れる。

 普段は覆い隠せる心を隠せず、少女の体は感情的に反応してしまう。

 

 シュオは自分の胸を手のひらで握りしめ、一度青年の顔を見る。

 落涙は勢いを増す。

 

「これまで幾度、謀ったことも、謀られたこともあったが……。(コレ)は堪えられぬとはな……、ははっ、はは……ひぅっ。ひぐ、えぐっ」

「ど、どうしよ、う……!?」

「え、えっとあの……!?」

 

 幼児のように泣きぐずるシュオに、三百年の威厳はない。

 十年近い付き合いのメルヴィンですら見たことの無い狼狽え方。

 

 睚からは、ぽろぽろと涙粒が追いすがる。

 

「シュ、シュオ様! とりあえずこの男殴りましょう!」

「え、ちょ、これ以上はそっちが危ないというか、えーっととりあえず腹斬るか」

「わああああっ!? なんか物騒な武器……武器!? おにいちゃんやめて!」

「は、はは……このまま死んで……いや死ねぬのか……また、いつも、わらわ一人だけ……」

 

 ──泣きぐずる不老不死者。

 宥めようとして、なぜか拳を振り上げる騎士。

 

 混乱の極みに達し、修羅場が顕れる────。

 

「──もう! みんな、落ち着いてぇぇ────っ!!」

「────うわぁぁっ?! ──────」

 

 少女の、悲鳴じみた怒号が突き抜ける

 洗脳スマホの光が、三人を埋め尽くした。

 

 


 

 

 静寂を取り戻した一室。

 

 床に座った三人の大人を前に、狐人の少女が一人立っている。

 彼女はスマホをゆらゆらと翳し、燐光に六つの視線が揺れる。

 

「──おにいちゃんの魔法は、避妊魔法なんだよね?」

「そうだ。セックスしても、相手を孕ませないようにできる」

「なんで、みんなに使ってたの?」

「……今の心地よい関係を、長続きさせたい。それだけだったんだ」

 

 カシアの問答に、素直に口を開く青年。

 表情は苦し気でも、洗脳スマホの光に照らされ、舌は止まらない。

 

 シュオとカシアも、気まずそうな顔をしつつも、大人しく耳を傾けている。

 口を挟むことも、耳を閉ざすことも、洗脳で封じられていた。

 

「ずっと隠して使ってたんだよね? だめでしょ、めっ」

「それは、後で説明しようって……」

「……あそっか、説明させる洗脳だから謝れないんだ。まあいいや」

「……」

 

 カシアの黄金の瞳が、黙りこくる男をじっと見下ろす。

 

「でもそのうち、()()()()()のかな? ──あたしたちが、子供が欲しいって言ったせい?」

「ッ……」

 

 この中で唯一、子供を孕むことのできるメルヴィンが顔を顰める。

 彼女は青年の子を抱くことを望み、その旨を伝えてきた。

 

 ……それが、彼の負担になっていたのだとしたら────。

 

「いや、負担に思ってなんかない。俺が──恐れたのは……」

「?」

 

 青年の眼が、カシアを見つめる。

 憐みとも、謝意とも異なる。

 

()()()()()()()()()()()()()……」

「へ……」

 

 それは、()()である。

 シュオとメルヴィンが、はたと気づいて目を見開く。

 

「……!?」

()()()()()()()()()()()()()()()

「そ、れは」

「……俺は」

 

 その欲望から、きっと目を逸らせない。

 

 この世界では、決して理解されない。できない情動。

 禁忌であるそれに、彼は()()()()てしまうだろう。

 

 三人の少女が、青年を見つめる。

 青年は針の筵に刺されたような心地で、なんとか言葉をひねり出す。 

 

「……それは……()()、だろう!? いくら何でも……どうしたって、──間違ってる!!」

 

 狂気の告白を受けて、三人が押し黙る。

 青年も、それ以上の説明を拒絶し、口を閉じる。

 

 今度こそ、彼の顔には恐怖が浮かんでいた。

 

 

 やがて、前触れなくカシアの手が動いた。

 びくりと震える青年の頬を優しく包む。

 

「……ねえ、おにいちゃん──」

「カシアちゃん……クズで、ごめん……俺は……俺のせいで君は……」

「──んむっ」

「!?」

「ちゅ。……」

「…………」

 

 ──目の前に、美しい顔があった。

 金色の瞳に見つめられる。

 洗脳などせずとも、カシアは青年の口ごたえを封じられる。

 

「──ぷはっ」

 

 唇の間に糸が引く。体温に温められ、透明だった。

 短く、静かに、受け入れた。

 

「おにいちゃん。あたしはね、()()()()()()()()()()()()()、って思ってるんだからね?」

「お、おう……」

「だから、おにいちゃんが()()()()()()()()については、もう二度と謝らないで?」

「…………────」

「むかつくもん。あたしも、シュオ様も、きっとメルヴィン様も……幸せ、なんだよ?」

「……わか、った」

「うん」

 

 頷き、カシアは青年の前から立ち上がる。

 今度はメルヴィンとシュオの二人の前に立ち、話を聞く。

 

「二人とも、おにいちゃんにどうして欲しいの? どうしたいの?」

「私は、……」

 

 メルヴィンが引き絞ったように言葉を溜める。

 俯いた顔を上げてカシアを見上げる。

 赤い瞳には、強い意志が籠っている。

 

「まだ、英雄さんと、一緒にいたい、です……。すき、ですから……」

「……っ、……ありがとう」

 

 頬を染めて、素直に白状するメルヴィン。

 悔恨に打ちひしがれても、彼女の言葉が心を打つ。

 

「そして……縛ってでも、ちょんぎってでも子種を吐きださせます……絶対孕んでやる……」

「エッ!?」

 

 (ナニ)を想像したのか、青年は顔を青ざめさせる。

 

 睨み、怯える二人を放っておいて、カシアは最後の一人に向き合った。

 

「シュオ様」

「…………なんじゃ」

 

 まばらに垂れた黒髪の奥で、いまだ瞳に光はない。

 シュオはすっかり意気消沈し、小さな体をさらに萎びさせていた。

 

 彼女は、カシアよりもずっと幼稚に見えた。

 

「そもそも、シュオ様はあたしと同じで妊娠できない、よね。……何が悲しかったの?」

「っ……」

 

 割と容赦のないカシアの問答に、青年とメルヴィンは若干引く。

 

 シュオの唇が震えながらも、言葉を連ねる。

 

「わらわの、夢。それは、この手にいつか、我が子を抱く、こと……」

「……」

「──だが、それは叶わぬので、あろう? ほかでもないお主は、()()()()()()()()()

「シュオ……」

 

 シュオの昏い目が、青年に突き刺さる。

 彼の噛み締めた唇から、後悔が滲む。

 

 彼女の指摘は事実だった。

 ──青年は付き合って早々に、()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「この不死の外法により、既に生命の循環から外れておる。わらわの在り方を今更()()ことは──お主の倫理観にそぐわぬ、じゃろう」

「……ああ。よく、解ってるな」

「お主を愛しておるからの。だが……。ははっ、やはり……聞きたくは、なかったがの」

 

 シュオの言葉に、三人が押し黙る。

 青年の瞳に浮かぶ気まずさは、それだけで人が死にかねない暗さだった。

 眼から、再び涙がにじんでいる。

 

 悔やむように、青年が吐き捨てる。

 

「……だから、隠しておきたかった……」

「おにいちゃんが、()()()避妊魔法を使ってた、のは……」

「! そういうことですか、英雄さん。あなたは、三人()()に孕ませないことにした……そうですね?」

「そう……だ」

 

 その言葉に、彼自身が嫌悪する。

 独りよがりで、約束を破り、問題の先延ばしでしかないからだ。

 

「英雄殿……」

「避妊魔法を使い続け、避妊魔法を隠していた理由だ……ごめん、みんな」

「……」

「…………」

 

 重い沈黙が落ちる。

 座り込んだままの三人は、それぞれが陰鬱な顔をぶら下げていた。

 

 

 ふと、ずっと思案していたカシアが青年の肩を叩く。

 青年の顔はひどく暗かった。

 

「ね、おにいちゃん。この洗脳スマホって、何なの?」

「……そういえば、そっちも隠してたんだが……」

 

 どれだけ気分は絶望的でも、説明のための口が勝手に動く。

 

「俺は……。その、この世界とは別の世界から生まれ変わってて……」

「? おにいちゃん、何言ってるの?」

「は。はぁ、別の世界……?」

「??」

 

 三人の頭にハテナマークが浮かぶ。

 

「その、とにかく別のところから来たんだ。魂だけで、赤ん坊として産まれ直した」

「産まれ、直し……」

 

 困惑の、藤紫の視線が青年を見つめる。

 

「そのとき()()()の神様に貰ったんだ。『なんでも作れる』、そういう(チート)を」

「そういうことですか……。魔法にあるまじき際限なき能力だとは思っていましたが、まさか本当に異能だったとは」

「……正直、わらわも想像できぬ……」

 

 別世界。

 この世界では、一般的な概念ではない。

 

「──あっちの、世界……。へぇー」

 

 カシアは顎に手を当て、さらに深く考え込む。

 真剣な眼つきでじっとうつむき、やがて顔を上げた。

 

「ねえおにいちゃん! ()()()、ってとってもすごい? んだよね?」

「ああ。まあ、特典(チート)の最強だと洗脳スマホ、なんてのも作れるし……」

「そうだよね。コレ(洗脳スマホ)、とってもすごいし」

 

 青年が頷く。シュオとメルヴィンも同意するように頷いている。

 

「じゃあ特典の方が、この世界の魔法より()()ってことだよね?」

「え? あ、まあ……そんな感じ、ではあるか?」

「じゃあ、ね?」

 

 カシアが、極彩色に発光するスマホ画面を青年に向ける。

 

「な、なにを?」

()()なら、あたしでも、おにいちゃんを操れるよね?」

 

 青年がおずおずと頷く。

 その強制力は身に受けて確かめている。

 

 カシアがにっかりと笑う。

 

「じゃあ、とびっきりの洗脳で()()()()()()()()()()()()()()()()!」

「────は?」

「へ??」

()()()()()()()()()()()()、そんな魔法に!」

「な────!?!?」

 

 ──魔法とは。

 個々人が産まれた時から所有し、どのような魔法を得るかはすべて天運任せ。

 後天的には変えられない、この世界でもっとも個人差を表す資質。

 

 それが、()()()ことはあり得ない。

 ましてや人の手で。

 

「──っ!? で、できるのか……そんなのって」

「やってみなくちゃわかんないよ! やるね!」

 

 カシアの腕に躊躇いはなく、青年に突き出される。

 画面が妖しく光り出す。

 

「ええうわちょまっ、心の準備が────」

 

 その輝きを直視した青年は、咄嗟に口をついて出た反論を飲み込めなかった。

 

「いいか、魔法ってのはこの世界に生きる人々の産まれつきでなっ? 変わることなんてなくてなっ」

「でもおにいちゃんは()()()()()()()()、んでしょ?」

「そう……だけど……いけるのか、それで!?」

「いけるよっ」

 

 カシアが屈み、青年の目線に合わせる。

 

 スマホの光に照らされ、彼の表情は読み取りづらい。

 

 極彩色の輝きの中で、もう片方の手をのばす。

 青年の手を取り、恋人繋ぎで確かめ合う。

 

 互いの意志を、鼓動を、体温を。

 

「カシア、ちゃん」

「あたしたちにさ、()()()()()()()()()?」

「っ! …………おれ、は」

「おにいちゃんが怖がってる事、あたしにもわかるよ。あたしのパパがあたしとセックスしたい、みたいなことでしょ?」

 

 カシアが軽く目を瞑る。

 その想像に僅かに嫌悪を滲ませ、苦笑した。

 

「……こわいし、イヤかも」

「だよな……」

「……怖いけど。未来がどうなるか、わかんないよね……でも!」

「!」

 

 項垂れていた青年が、顔を上げる。

 カシアの手が、強い力を伝えている。

 

()()()()()()()()()()()()()()

「それは、なんで」

「──だって。おにいちゃんは、()()だもん!」

「────」

 

 カシアの手から、意志が、信頼が伝わってくる。

 

「あなたは、すっごいひとなんだよ! だから、できない事なんてないし、もし間違っても、すぐなんとかしちゃうの!」

「いやいや、俺は……っ……」

「ね、おにいちゃん。あたしは、おにいちゃんを信じてるよ?」

「……ああ……。すごく、伝わってくる」

 

 カシアの言葉は、稚拙で、薄っぺらいかもしれない。

 だがその心は、萎びた青年の芯を支える、温かさを分け与えてくれる。

 

 その指は細く、頼りなく、小さく。

 柔らかい手のひらが、体温越しに、ずっと伝えてくる。

 

 今の彼にとっては、それが何よりも心強かった。

 

「だから聞かせて。……怖くても、おにいちゃんはどうしたいの?」

「やっぱり俺──、俺は。君たちとの未来を……子供を……見てみたい」

「……英雄、どの!」

 

 だから、決心できる。

 決意。失われたそれが、再び彼の眼にも宿る。

 

「シュオの夢、メルヴィンさんの期待、カシアちゃんの信頼に応えるため……それだけが理由じゃない……」

 

 青年の意思が勢いを増す。

 輝きに、シュオとメルヴィンも目を引かれていく。

 

「怖くても……俺だって自分の子供が、欲しいんだ!!」

「……そっか」

 

 彼の手のひらはきつく少女の手を握りしめ、熱い鼓動を伝える。

 青年の心情を、カシアも受け取った。

 

 

 そしてカシアが目を瞑る。

 ──手を組んで、祈りを捧げるように。

 

「おにいちゃん。シュオ様、メルヴィン様も。みんなで、願って」

「……」

「カシアちゃん……」

 

 カシアに促され、シュオとメルヴィンも膝をついたまま、手を組む。

 

「──きっと、おにいちゃんの魔法(呪い)は変わる、って」

 

 洗脳スマホの機能は、洗脳。あるいは、自我改変。

 ──あるいはきっと、使い手が願えば、()()()()()だって。

 

 だってそれは、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「……ああ。俺も……自分の可能性、信じてみる」

「わらわの、願い」

「私が、彼に望むこと──」

 

 祈る。

 四人が一つの輝きに、意識を傾ける。

 それは神聖なようでいて、だが歪な、倫理を逸脱した光芒であった。

 

「──そしたらみんなで()()()、しようね!」

 

 


 

 

 スネに、ひんやりとした硬さが突き刺さる。

 執務室の床には豪華なラグが敷かれているが、青年は敢えて剥き出しの石床の上に土下座していた。

 ──当然、全裸だ。

 

「……えー、では改めまして……」

 

 頭を下げたままの青年を、三人の少女が立って見下ろす。

 

 長い黒髪、華奢な幼女体型、藤色の瞳。

 一切の瑕疵なき白き肌、不老不死の肉体の持ち主は、シュオ。

 

 流れるような銀髪、蛇人特有の点在する鱗、細長い尾。

 メルヴィンの肉体は筋肉質な少女のもので、溌溂とした魅力を振りまく。

 

 カシアの金髪は肩口で揺れ、大きな狐の耳と尾はふわりとした毛皮の艶に光る。

 わずかに発達した体格で、女への階段を一歩、昇っている。

 

 ────もちろん、彼女たちも一人残らず、全裸だ。

 

「この度、大変な裏切りと隠し事をしでかしてしまい、まことに申し訳ありません……」

「……」

「まあ、私はもう許しましたし……」

「うん! あたしはそもそも気づいてたようなものだし……アレ? さっきの揉めごとってあたしのせい!?」

 

 カシアの杞憂はさておき、青年は謝罪を続ける。

 

「ただ、どうか、どうか! 失敗を糧とし、カシアちゃんがくれた()()()()で、もう一度! 俺のことを信じてほしい!」

「……では、英雄殿よ」

「おう」

 

 だんまりだったシュオが、青年に問いかける。

 涙は引き、二人の眼には既に、熱い火が灯っている。

 

「シュオ。こんな俺をどうか、信じてください。どうかもう一度チャンスをください!」

「……結局、わらわは逃れられぬ。この身の定めからは……」

「──でも、今の俺は、その楔にヒビを入れられる……」

「英雄殿……」

「……かもしれない」

「オイッ」

「ゲホッェ」

 

 メルヴィンの手刀が首筋を鋭く突く。

 喉を引きつらせながらも、青年は言葉を続ける。

 

「でも、俺はもうあきらめない。シュオ……最初にセックスした時の言葉、覚えてるか」

「ああ」

「……ようやく、今日。──絶対孕ませてやるからな」

 

 眼に灯る火は、欲望の熱。

 二人の視線は彷徨うことなく、シュオは彼を見下ろし、青年は紫の瞳に見入る。

 

「ならばわらわも、おぬしのこれまでの不義理を赦そう」

「ありがとう」

 

 青年が立ち上がる。

 

 ──剛直が、天を突く。

 

「お、おにいちゃん。おちんちん、すっごくカチカチになってるよ……??」

「すまん。まずはシュオからで、いいか」

「え、ええ……」

 

 覇気に気圧されるようにカシアとメルヴィンが左右に掃けていく。

 

 青年が一歩前に進むと、ぼんやりと赤くなったシュオの頬が緩んでいく。

 もう二人の頭には、お互いの体のことしか無かった。

 

「セックスさせてくれ、シュオ」

「こちらこそ……よろしく、たのむのじゃ」

 

 青年の差し出した手に、小さな掌がかぶさる。

 その細い手首をつかむように引き寄せ、身長差のある二人の肌がぴとりと吸い付く。

 

「のう、英雄殿」

「……なに?」

 

 休憩室(ベッド)に向けて足を進めながら、シュオは胸板に頭を押し付ける。

 

「もし、今日孕まんでも。わらわは、お主をずっと愛しておるからの」

「……いいのか?」

「ふ。だってわらわたちは……」

 

 見上げるシュオの口が、緩く弧を描く。

 眼の赤味はとっくに消え失せ(巻き戻り)、涙の痕跡は頬のわずかな汚れにしかない。

 

「お互い逃げられぬ。運命共同体、じゃろう?」

 

 シュオのか弱い手のひらは、磁石の様に青年の手に絡みつく。

 青年も、彼女を離すことはない。

 

 

「シュオ」

 

 ベッドの側で、立ったまま抱き締める。

 シュオの細く、瑞々しく、妖しさすら放つ若い体を、しかと抱き寄せる。

 

「愛してる、愛してるんだ。シュオが望むことを……したい」

「……信じる信じぬも、許す許さぬもない。──ただ、我が身の側に、おれ。居続けよ」

「ああ。誓うよシュオ、ずっと一緒だ」

 

 線を描くように瞼が閉じる。

 二人がそっと、口づける。

 

「……ちゅっ……」

「ん……」

「……ちゅっ♡ ん……ちゅ♡」

「……」

 

 互いの愛を口に含み、息を合わせて、二人同時に唇を離す。

 

「……んっ♡」

 

 ──今度は互いに喰らうように、唇に吸い付く。

 舌を食み、舌を絡める。

 

「んむっ♡ じゅるっ♡ れろ、はぁ。ずずっ♡ ぢゅぅう~~っ」

「んんっ……。ぢゅうっ」

「ふーっ♡ れろれろっ、れるぅ♡」

 

 青年の顎が思わず震える。

 シュオの舌は相変わらず、活きの良い小魚の様にぴちぴちと跳ねる。

 尖った舌先で口内を蹂躙してくるので、まるで頬を食べられているようだ。

 

 お返しに喉奥まで突くように顎を咥えこめば、餌を求める雛鳥の様に顎を開いて迎え入れる。

 シュオの小さな口を限界まで開き、喉奥の舌根を味わう。

 

「えごっ♡ ふ、うーっ、れっ、ろぉ……♡」

「じゅるっ、っ……」

「♡」

 

 滑らかな幼女の口壺を堪能し、舌を引き抜く。

 

 早くも息切れしたような呼吸は、シュオの興奮を示しているよう。

 

 青年も、かなりキていた。

 

 抱き寄せたままシュオの体を前に押し、ベッドに押し倒す。

 

「ぅあ」

「濡らすよ」

「ああ……っ」

 

 緩く開いたシュオの股座に手を伸ばす。

 濡らす、といいつつも既に大陰唇は湿り気を帯びている。

 

 さらに愛液を引き出そうと、引き締まった女性器をかき分け、膣に指を挿しこむ。

 

「んっ……、はぁ……」

 

 強い締め付けをかきわけ、ぐいぐいと押し拡げる。

 膣に備わる筋肉のリングは、せわしなく指の節に絡まり、肉ヒダが汗をかいて手指を濡らす。

 

「濡れるの、早いね」

「ぉ……♡ ずっと、期待しておったから、の……」

「それは、子供を? それとも……」

 

 指を咥えたままの膣口に、亀頭をかざす。

 少女を求めて怒張が疼き、勃起の勢いでびくんと跳ねた。

 

「欲しかったのは、俺のカラダ?」

「……っ♡ いつも狡いのう、其方は……♡」

 

 シュオの眉がハの字に下がる。

 幼い膣がまるで咀嚼するように、青年の指一本に密着する。

 愛おしく、くぱくぱ♡と膣口が収縮し、小さなクリトリスがツンと立ち、性器がピンクに咲く。

 

「こっ♡ おく、に……っ。は、…………っぁ……」

 

 シュオの性感帯、膣奥のざらりとした肉壁を引っ掻く。

 同時に指を緩くまげ、指の関節で膣圧を押し除け、全体を愛撫する。

 

 ぬちぬち、抜き差しを繰り返せば、たちまち陰唇は凄惨に濡れる。

 

「あっ♡ はぁ、ふぅ……ふぅうッ」

「すごく、びくびくしてる」

「あッ、ぬくっ……♡ ゆびが、こすれ、て♡」

 

 でろりと輝く膣口。

 失われた刺激を求めようと、下の口がくぽ♡と中空をひらく。

 

 ──すっぽりと、お待ちかねの男性器、その先端を嵌め込む。

 サイズ差は如実で、少女の未熟な膣に青年の逸物が入り切る筈はないのに。

 

 二人の体は、それを当然のように受け入れ合う。

 

「ま、まて。挿れるまえに……んっ♡」

 

 唇を突き出したシュオ。つんと尖る唇はふるふると震える。

 

 必死な顔で、どこか滑稽でもあった。

 愛おしい人のおねだりに、そっと顔を寄せて応える。

 

 どんなことであろうと、彼女が求めることを阻む理由は、もはや青年には無かった。

 ゆっくりと張り付いた唇を、少女は情熱的に吸い食らう。

 

「ぢゅるっ♡ ふーっ♡ じゅぞぞ、れろっ……ぉ♡」

 

 魂ごと吸い尽くすような、実際口からの吐息は全て吸い取られている。

 鼻を押しつぶす貪欲な口吸い。

 

 清楚な美貌の幼女は、淫らな女として花開く。

 

「じゅぉ、ぢゅぞっ。ふーっ、れろぉ────ちゅっ……ふーっ♡」

 

 突き出るように吐息が漏れ、喘ぎの中に言の葉が混じる。

 

「ふーっ♡ あいしてる♡ あいしてるのじゃ♡」

「シュオっ」

 

 既に、膣の入口に亀頭がめり込んでいるが。

 二人の意思とは関係がない。ただの、本能的な衝動の結果である。

 

 シュオは、性交の()に言葉を置く。

 

「やっぱり、もう隠し事はせんでくれっ、もう裏切られたくないのじゃっ」

「ごめん。わかった。もう二度としない」

「うーっ♡ わらわも、決してお主を裏切らぬと、誓おう……♡ うう、ぐずっ」

「ああ…………っうぅっ!?」

 

 膣口に引っかかっていた先端は突如、幼妻の中ほどまですり抜ける。

 ずっと無意識に押し付け合っていた突起がめり込んだ。

 

 びくんと、シュオの腹がひくつく。

 ちかちかと舞う星に目を瞬かせ、幼女の肉肌がぶるりとふるえあがる。

 

 自ら侵入を許可しておきながら、男根に貫かれたシュオは目をひっくり返さんばかりだった。

 

「お゛っ♡ いつ、もより、おおきい……ッ♡」

「な、なんか? 多分……魔法のせい、かも?」

「ひおぉっ♡ これはっ♡ わらわのイイところを、まんべんなくっ♡ こすりおる♡」

「シュオのおまんこ、最高だよ」

「ぅああ♡」

 

 ──幼女の体を埋め尽くす、劣情たっぷりの圧迫感。

 うっかり心臓まで突き抜けてしまいそうな存在感を放ちながら、その実男根は未だ奥に触れてすらいない。

 

 ゆっくりと、不老不死のギチギチ処女マンコを、英雄的逸物が貫いていく。

 

「はっ……♡ かっ、うう。くぁっ、ああああっ♡」

「おっ……これっ、締め付けが、くっ」

 

 未開通の状態から、急速に馴染みある恋人のカラダへ適応していく。

 シュオの体が巻き戻るたびに繰り返してきたコミュニケーションで、かつてないほど彼女を、書き換える。

 

 ましてや青年の幼女すら孕ませる魔法がある今、二人のセックスは明確な不可逆変化をもたらすだろう。

 

「う゛ーっ、ううう゛ー~~っ♡♡ おぐっ、もういきそうなのじゃ♡」

「はっ、くっ。入れるだけなのにっ」

 

 不可逆。

 もう、逃げられないということ。

 

「──であるから。ここち、よい…………────♡」

「ふーっ……」

 

 青年は、なんとか射精を堪えた。

 膣奥を男根で押し広げる。根本は少女の陰唇で濡らされ、震える大腿に腰を押し付ける。

 

 シュオのわめく膣、手前と奥のニ段の締め付けが、遂に本来の目的を発揮する。

 ざわり。下半身が呼吸するように、猛烈にこみ上げる衝動が襲う。

 

「うご、うごいてくりへぇ♡」

「っ、おお……! すぐ、イくから、な!」

 

 性器が、みだりに張り付く。

 うねる筋肉、脈動する血管、

 シュオの目線は、じっと青年の顔に張り付く。

 

「んおおおおっ♡ おく、つく、くぁ。かっ……ぎ♡」

 

 カリ首が膣壁を擦り上げる。

 掻き出される愛液、潤滑音、紫色の電流が脳幹を突き抜く。

 

「お゛っ♡ おお゛っ♡ おっおっおっおっ、ゆさぶっ、お゛♡ お゛♡ おぉ♡」

 

 再び膣内に男根をねじ込み、竿の曲がりで背中側の膣壁を剃り上げる。

 そのまま奥を拡げるように、ぐりぐりと竿が左右、前後、円を描く。

 

 ぎりぎりと歯を食いしばり、口角からつうと唾液が溢れる。

 ベッドの上で、擦りつけられた黒髪が乱れて広がる。

 

 細い手が持ち上がり、力なく青年の腰に触れる。

 

「わらわもう、いく、ぁっ。やだ、おぬしもいっしょにっ……」

「ごめんシュオ。もうちょっと堪能したいから……先にイって」

「うう……。わか、った♡ いく、いくぞっ。見守ってく……い゛っ♡」

 

 駆け足で絶頂に上り切った少女が、体幹を限界まで反らす。

 ぎちぎちと締め付けて、小さな造りを更に狭める。

 

 強烈なしごきに、今度は青年が歯を食いしばる。

 

「……く、は、ぁ……っ。イ゛っ、た……ぁ……♡ はぁ……」

「ぐ。ぐっ」

「あ……は……♡」

 

 歪んだ笑みが、シュオの顔を割く。

 狂おしく繋がって、男根がびくりとふるえ、小さな膣奥をくりぬく。

 

 青年の手がシュオの肩を抑え、がっしりと閨に縫い留める。

 彼女は、自分が標本にされた心地だった。

 

「シュオ。このまま動くよ」

「ぅ♡ もっとじゃ、もっと……孕む、まで♡」

「ああ。俺の……このチカラ(魔法)で、孕ませる!」

 

 腰を引き抜く。

 膣奥に叩きつける。

 

 一往復のたびに吐息が漏れ、肉のぶつかる音が響き、嬌声が高らかになる。

 

「──ああーっ♡ あ、ああ゛っ!? あああぁ、おお゛おぉ。おおおお゛オ♡」

「ふっ、ふっ、ふっ」

「おっ♡ おおっ♡ うー、ううううっ、うぅ、うぅうう♡♡」

「やばい、俺、()()……」

「う゛っ♡ おくぐりぐりっ、それっ♡ おがしくなっ゛♡」

 

 ピストンで奥を突くたびに、青年の陰茎が回転ドリルの様に膣を掻きまわす。

 拡張され、意識が飛びかけ、シュオの体内で火花が飛び回る。

 

 絶頂後の性感帯に絶え間なく生殖本能を叩きつけられ、彼女のナカで()()が目覚める。

 

「ふーっ♡゛ う、ふぅ、ふー、はっ」

「シュオ。聞いて」

「ふっ♡ なん、じゃ」

「このまま射精すると、()()()()()()()()。その確信が、なんかある……」

「っ……魔法、か」

 

 頷く。

 それはきっと、あらゆる因果も、法則も飛び越える。

 たとえ不変の肉体であろうと、例え性徴を迎えていなくとも。

 

 彼の魔法でなら、愛した女を孕ませることができる。

 ────運命は、変わった。

 

「──俺は、覚悟を決めてる。シュオ。君は俺の子供を、産んでくれるか?」

「ああ♡ もちろん……産ませてもらおう。おぬしの精子で、わらわの胎を膨らませておくれ」

「じゃあ、容赦はいらない、なっ!」

「おおおっ♡」

 

 ばちん! 一際大きな音を立て、青年の体が小柄な尻に叩きつけられる。

 そのまま小刻みに、シュオの膣から大きな男根が出入りする。

 

 ぱすぱす、と気の抜ける音に合わせ、シュオの眉が歪んでいく。

 息は荒く、シーツを掴む指先が真っ白に震える。

 暴力的な交尾を仕込まれ、下半身は鋭敏に反応する。

 

「ゆっ、ぅああ♡ うー、ぉお♡」

 

 膣口は痙攣して、愛液の垂れた肛門は寂しげにくぱくぱ♡と戸締りが緩む。

 

 ほっそりとした脚が持ち上がり、青年に組み付く。

 

 シュオの脚に抱え込まれたまま、青年は幼女の女性器に向けて腰を振り続ける。

 抽挿のリズムに合わせて、点のような踵が青年の背骨を引っ掻いた。

 

「はっ♡ はぁ、ああ♡ あい♡ おぬしの、愛をかんじる♡」

「ああ、このままくれてやる……っ」

「あーっ♡ おぬしが好きじゃっ♡ 誰よりも愛しておるっ♡ すき、ずぎっ♡ 好きな男の胤で、はらむっ、んむっ♡♡」

 

 シュオの背が絶頂で飛び上がったのに合わせて、青年の口が彼女の唇を襲う。

 ぷりぷりとした舌は、欲望に塗れてねっとりと熱い。

 

「じゅるっ、ぢゅっ♡ んむ、んん♡ んんんっ……♡♡」

 

 絶頂で収縮を繰り返す膣内に、精を解き放つ。

 解き放って、胎に流れ込んでいく。

 

 どくどく、とめどなく。

 それは妊娠まで続く、本能の顕れであった。

 

「は……、ああぁあ……。く、お゛っ……」

 

 吐精の脈動が膣運動に飲み込まれる。

 一方、か弱い女児性器の筋力で、青年の忍耐がだらしなく打ち破られる。

 未熟なままの胎内は、不可思議な魔力を帯びた白濁に冒されていく。

 

 シュオのふくらはぎが、きつく腰を押さえつけ、じっと繋がったまま唇を吸い合った。

 

「ちゅっ♡ イ♡ ふーっ、ふーっ……ぱっ♡ あぁ……♡ 体の中で、どくり、跳ねて……♡」

「シュオ。俺も、愛してる。愛を込めて、子供を育てていこうな」

「嗚呼……♡ わらわも、たのしみじゃ……♡」

 

 どくりと、シュオの中で肉棒が跳ねた。

 にやりと笑う少女の顔がいっそ恐ろしい。

 

 美貌を歪めるべく、彼女を再び押し倒した。

 

 


 

 

「────はーっ♡ お゛ー~~っ♡ おお゛ぉ…………っ」

「ふぅ……」

 

 ぐちゃり。

 ベッドに投げ出されたシュオの体は、汗を除けば意外なほどに小ぎれいだ。

 

 ──精液はすべて、みっちりと埋め尽くした膣内部から漏れている。

 

 愛液と薄い尿に塗れたベッドの上で、大の字のシュオがぴくぴくと全身を痙攣させる。

 

 青年は適当な椅子を引っ張って、腰を落ち着けた。

 息を吐き、顔をはたいて、一瞬休む。

 

 ──最初はシュオ。皆に、暗黙の了解があった。

 だがそれも区切り(気絶)が付いた。青年はもう二人の愛する人に向き合える。

 

「──メルヴィンさん、カシアちゃん、お待たせ。入ってきていいよ」

「……っ。……し、失礼します……」

「はい……、う、うわあ……♡」

「こ、れは。また……♡」

 

 呼びかけに応じて、休憩室の扉が開き、新鮮な空気とともに二人の少女がやってくる。

 

 筋肉質の素肌に鱗と尾が映えるメルヴィンが、汗と蒸気を纏った青年の側に近寄る。

 ちろ、と舌なめずり。ニオイに当てられ、早速()()が効かないようだ。

 

「え、英雄さんっ♡ もちろん私とも、仲直りセックス……孕ませて、くれますよね?」

「ああ。もちろん、メルヴィンさんも俺にとっては……最高の女だからな。愛してるから、子供を作りたい」

「っ♡ ほんと、最低な口説き文句ですね……♡ ──だから私も、貴方がすきなんですけどっ」

 

 べったりとした体に、小さなメルヴィンが抱き飛びつく。

 彼女の体は小さく、その割には筋肉と骨が詰まっているので重い。

 

「ひゃぁ♡」

「おや」

 

 ──抱きかかえるためにわざと股から抱えると、ぐっしょりと濡れていた。

 股間で吊り上げられたメルヴィンは、いっそう強く青年の肩と腰に抱き着く。

 

「カシアちゃん、メルヴィンさんはオナニーして待ってたの?」

「ひぇっ♡?! う、いいえ。その、雑談して待ってたけど……」

「じゃあ何でメルヴィンさん……それからカシアちゃんのおまんこも、そんなに濡れてるの?」

「そ、その……♡」

 

 メルヴィンの銀髪をさらりと撫でる。

 顔を上げた彼女は、意地悪そうに笑って、青年の胸板をつつく。

 

「ふふ。さすがにあんな、とんでもない喘ぎ声を小一時間きかされると……」

「期待しちゃうもんね。おにいちゃんのエッチ、ばか」

「この場合ドスケベなのは普通にソッチなのでは? まあ異論もなく、俺は変態だが……」

 

 ともあれ今、濡れているなら好都合だ。

 まずは彼女から向き合うべく、ベッドにメルヴィンを下ろす。

 

「……ひゅーっ……♡ ぜーっ……」

「う、うわ……♡」

 

 すぐ隣で寝転がるシュオの惨状を横目に、喉をごくりと鳴らす。

 どさりと青年が肘を立てて覆いかぶさり、メルヴィンの顔が真っ赤に染まる。

 

 彼女はどちらに興奮しているのだろう。普段通りのセックスか、あるいはやっと訪れた妊娠のチャンスか。

 

「ふーっ♡ 私もキス、お願いします♡ チュッ♡ ぺろ、ふー~~っ……♡ ちゅ、ぢゅ♡」

「わあ……メルヴィン様、シュオ様に負けず情熱的……」

「むーっ♡ れろっ、れろれろぉ……♡」

 

 小さな舌が躍る。

 一匹の恐竜のように暴れ狂い、あれよあれよと青年のベロが引き抜かれ、唾液は滝つぼの様に濁流を描く。

 

「ぢゅる♡ じゅぶじゅぶっ、ぢゅ……」

「────わ、わわ♡ わぁ……♡♡」

「っ♡ ふーっ、じゅる、ぢゅぷっ♡」

 

 狐人の少女から感嘆の声が聞こえる。

 

 そういえば、カシアが他人との性交を直接見るのはこれが初めてになるのだろうか?

 彼女はじっと、見つめている。

 

 メルヴィンは照れたように目を瞑りながらも、手本を見せるよう、熱心に唇を噛み合わせる。

 

 頭の片隅で()のセックスへの期待を高めながら、ひとまずメルヴィンに集中するべく意識を切り替える。

 

「ぢゅぷ♡、れろ、んんんっ。れろぉ……っ。──ぷは」

「ふぅ。メルヴィンさん、寝そべったまま脚開いて」

「ええ……はい、どーぞ♡」

 

 すらりとした脚を、ぱかっと開く。

 体操のような鮮やかな姿勢で、淫らな性器を見せつける。

 

 彼女の陰唇はわずかに色づき、やや形の崩れた陰唇はグロテスクかもしれない。

 だがその肉体は、幼女の新鮮さと、女の豊潤な色香を併せ持つ、たぐいまれな名器であることを、青年は知っている。

 

 その心が、彼の物であることも、また。

 

「英雄さん。あとのことは気にせず……ただ、私のことを孕ませちゃってください。……大丈夫です、皆なら不可能だって可能にできますから」

「わかった。俺もメルヴィンさんのこと、頼りにしてるよ」

「ええ♡」

 

 既にフル勃起の臨戦男根をあてがい、角度を合わせる。

 バネを溜めるように息を吐くと、メルヴィンも深呼吸して受け入れる体勢を作る。

 

 ちらりと横目でカシアに凝視されていることを確認してから、メルヴィンの膣を一気に貫く。

 

「────ふっ!!」

「おぁっ♡ ふぁ、ふ、ふーっ。ぅあ……はっ、ハッ♡ ハッ♡」

 

 みっちり詰まった筋肉が、絶え間なく射精を促してくる。

 竿に絡みつく内ヒダ、男根を優しく舐める陰唇、亀頭にかぶりつく筋肉の帯。

 全体は蟲の様に収縮し、まるでひとつながりの筋肉のようだ。

 

 真っ赤な唇は必死に酸素を求め、メルヴィンは限界を超えた苛烈な表情を見せる。

 大変可愛らしいイキ顔に、ついうっとりと頬を撫でる。

 

「はーっ♡ ううぅ、ぅう」

 

 恥丘で突起を主張するクリトリスが、びくびくと押しつぶされて反応していた。

 

 メルヴィンは相変わらず人語を発していないが、一先ず大丈夫だろう。

 奥深くでつながったまま、彼女の体を前後、背骨に沿って揺らす。

 

「おっ♡!? はーっ、はぁー~~ァあっ♡ あ、あぁあ、ううぁ」

 

 ゆさゆさと揺れるベッドの上でメルヴィンの銀髪が波を描く。

 びんびんに勃ち上がった乳首を、人差し指と親指、両方の手でつかむ。

 

 じわじわと締め付けを強めていくと、あるときメルヴィンの膣がぎゅん♡と圧力を跳ね上げた。

 

「────~~~っハ♡ はーっ、うぁ……♡ て、かげん、は♡」

「いや、さすがにここで手を出さないのは無理だって」

「あう♡ んうぅう、だから、ゆらさないで、ああぁ、えぁ」

 

 気絶したように力のぬけたメルヴィンだが、彼女の瞳はずっと青年の顔を追いかけている。

 いいようにされた彼女は、とっくに二度、三度絶頂している。

 

 痺れが迸り、四度目の絶頂を経て、ようやく青年は休憩の時間を作ってあげることにした。

 

 メルヴィンの汗ばんだ皮膚を撫で、古傷の形にそった筋肉をなぞり、子宮の形を確かめるように腹筋を揉む。

 繋がったまま、お互いのカタチを確かめ合う。

 

「……、ぅ……。ふぅ……はぁ……んぁ、ん」

 

 そうしている間、彼は腰を揺らさず、じわじわと甚振りながらも、メルヴィンが持ち直すのを待った。

 

 少女が微笑み、子宮を外からつついた青年の指を掴む。

 メルヴィンに手を引かれ、真上から彼女の顔を見下ろす。

 

 お互いの体を、愛を求めあう相手。

 メルヴィン。蛇のようなねちっこさで、今もなお膣が男根を舐っている。

 

 可愛らしい丸顔に、凛とした瞳、

 顔の両サイドラインに生えそろう鱗は額縁のようで、彼女の視線から目を逸らせない。

 

「メルヴィンさん。愛してる……」

「はい♡ 私も、愛してます……っ♡」

「これまで騙しててごめん……」

「あやまっ、あやまるくらい、なら……」

 

 性感にどもりながらも、メルヴィンは自分の手ごと、青年の手のひらを自らの頬に当てさせる。

 堅そうな鱗は、確かな熱を持っている。

 

「──愛をくださいっ♡」

 

 まったく、なんと可愛らしい女性なのだろう。

 ああ、酷く好都合な外観、酷く献身的な性格。それでいて気さくで、付き合いやすい。

 

 ──すべての感情を穢れた欲望でまとめ上げ、膣奥をひとつき。

 

「あっ♡ すごいっ、かたいっ♡ おく、ひろがってぇ♡♡」

 

 びくびくびく──っ! 感電した様にメルヴィンの背骨がうねる。

 そのまま、わめく膣から肉棒を引き抜き、膣全体を軽く数度、擦って往復する。

 

「あっ、あっ♡ んぁ、はあ♡」

 

 ぱちゅぱちゅと水しぶきが散る。

 交合に悶える尾がしばらくのたうち回って、ようやく青年の体の定住位置を思い出した。

 腰にしゅるりと巻き付いた尾が、くいくい♡と青年を引き寄せる。

 

「あくっ、いっん、ひ♡ あの♡ 乳首、すって、はぁん♡」

「ふぅ、ふぅ。……ちゅむ……」

「あああ──────♡♡」

 

 大粒の豆を齧ると、銀髪の乙女は伸びやかな嬌声を上げる。

 彼女の身体全体が楽器の様に震え、ぶしぶしと間断に噴く潮が青年の下腹部を湿らせる。

 

「ああっ♡ すごく気持ちいです、たっぷり愛してください、愛して、孕ませてぇ♡」

「ちゅく、くぷっ」

「あうぅ、あああっ……! あああぁ、ぅあああぁ」

 

 舌先で乳頭を転がすと、刺激の変化に耐えきれず、顎を揺らして上半身をじたばたと悶えさせる。

 唇を振り落とされた青年は、ひとまず体を起こしてメルヴィンの骨盤をしっかりと掴んだ。

 

 ピストンは力強さを増し、陰茎に絡みつく膣壁は引き抜かれ、てらてらとピンク色に光っている。

 

「ぅ、ぃぁぁあああおぉぉおおお~~~~~ぉぉお♡♡♡」

 

 メルヴィンの顎が大きく開き、咆哮のような絶叫が溢れた。

 がくんと正面に視線をもどすと、彼女の眼は真っ赤になっていた。

 

「きもちいい♡ きもちいい、きもちいい!? もうだめですえいゆうさんっ♡♡」

「ああ……出すぞ、孕めメルヴィンっ!」

「はいっ♡♡ はらみます、あなたのつま、ですからぁっ♡♡♡」

 

 ピストンが胎の下を擦り、膣の筋膜が強烈な締め付けでもって、男性器の射精を誘った。

 女の体を犯せ、男の種で孕めという本能で、二人の体は密接に結びつく。

 

「お……♡ ほぁ……♡」

「しめつ、けが。くっ……」

 

 ぎちぎちと、正に噛み千切るような圧迫感。

 精液を一滴も逃がさぬと、膣の蠕動運動がさざ波を作る。

 

 吐精は、ゆるりと長引いていた。

 

「はーっ♡ はーっ……♡ どう、ですか? 魔法の、効果……実感は……ありますか?」

「……ああ。あるな。メルヴィンさんも、これで妊娠確定だ」

「あはは……♡ まったく、とんでもない遠回りでしたが……子供、二人で育てましょうね♡」

 

 メルヴィンが自分の腹を、子宮を撫でる。

 頬は緩み、愛おし気に自身の体を眺めていた。

 

 幸せそうな彼女の顔を見て、青年もつかえがとれたように、大きく息を吐いた。

 

 

 がっちりと咥えられていた男性器も射精を終え、膣から引き抜く。

 どろりとした粘液に塗れた肉棒が、強烈な締め付けの中から引きだされる。

 内側の粘膜はひっくり返ってでも追いすがろうとして、やや外側にはみ出した。

 逸脱した生殖管も、亀頭がちゅぽんと離れると、自然と股の間に引っ込んだ。

 

 膣内射精の幸福感に浸るメルヴィンの頭を撫で、軽くキスを落とす。

 どろりと、股間から白濁とした体液が滲んだ。

 

「はぁ……♡ とても、気持ちよかったです」

「メルヴィンさん、ありがと。……悪いんだけど、シュオのこと、見ててくれる?」

「分かりました。……優しくしてあげてくださいね?」

「どうかなあ。案外、あっちから激しく求めてくるかも」

「あらあら……。あはは」

 

 苦笑し頬を掻く姿からは、つい先ほどまでの怒りの片鱗もない。

 代わりにあるのは、一人の人間としての充足感だ。

 

 休憩するといいながら、メルヴィンがベッドの隅に移動する。

 

 

 眠るシュオの汗を拭い始めたのを見送った青年は、最後の一人に振り返る。

 

「カシアちゃん」

「は……はい………………」

 

 ──自分の尻尾を抱き締め、両目でありありと『大人のセックス』を見物していた、少女がひとり。

 震える体は興奮だけでなく、緊張もあるだろう。

 

 こわばりを解くために、青年はベッドから降りる。

 足音のたび、びく、びくと、カシアの大きな狐耳が揺れる。

 

「……っ」

「お待たせ」

「────、……」

 

 とん、と青年がカシアの真正面に立つ。

 自然と、少女は自分の尾を離していた。

 

 精液と愛液で濡れた男性器が、薄く張った腹筋に押し付けられる。

 べっとりと、下品な一筆で線を描く。

 

 透明なインクの熱に、カシアは唾をめいっぱい飲み込んだ。

 

「ん……。あ、あたしの番……ね」

「さっき確認したけど、一応今、改めて。……ほんとに、()でいいのか?」

「……うん。今。あたしも……おねがい」

 

 ぎらつく欲望を真に受けても、カシアは引き下がらない。

 むしろ、先ほど自分の尾を抱いていたように、体の前で男根を握りしめる。

 

 カシアのあたたかく、柔らかな手のひらが、べったりと汚れた欲棒を包む。

 

 性的な動きも何もないのに、青年はカシアの手の中にぶちまけてしまいそうだった。

 なんとか顔に出るのを堪え、彼女に問いかけ続ける。

 

「自分の魔法のことは自分で理解できる。この魔法なら、妊娠におけるリスクは最低限まで減らせるけど、絶対じゃない」

「おお、すごいね」

「……絶対じゃ、ないんだぞ? 今君が孕む、リスクは消せない」

 

 ふるふると、カシアが首を振る。

 にっこりとした微笑みに、青年は逆らい難い圧を感じた。

 

「それでも、今子供が欲しいな」

「……たとえ正常に済んだとしても、体の負担だって相当なものだ」

「産むもん。カシアのこと、舐めないでよ。ちゃんと勉強もしてるんだから、知ってるよ」

 

 誇らしげにカシアが胸を張る。

 うすく実った果実がぷるりと揺れ、視線が誘導される。

 

 というか、そもそも陰茎を握られたままなので、手コキのように刺激が腰に走る。

 

「それに────多分、君の妊娠は、ご両親を含めた他の誰にも言い訳が立たない」

「関係ないよ? ぜーったい、あたしはおにいちゃんのお嫁さんになるんだから」

 

 カシアがにかりと笑う。

 どうあっても、この少女は。

 

「言っても聞かない……というか、そうか」

 

 ぴこりと揺れる耳に、もう緊張も、恐怖も見られない。

 その間の髪に手を置き、くしゃりと撫でると、擽ったそうにカシアが伸びをして手の平に押し付けてくる。

 

「君はもう、決断したのか」

「うん♡ ──逃がさないし、逃げないでよ?」

「おう。──そっちから来るなら、俺だって逃がさないからな? ──カシアちゃん」

「っ♡ は、はいっ」

 

 細く、骨ばった肩を掴む。

 心をぶつけるように目を覗き込む。

 

 僅かに金の瞳が揺れ、直ぐにまっすぐと見つめ返す。

 

「君を、今日。孕ませる」

「ぁ……は、い♡ あたしを……およめさんにして……おにいちゃん♡」

 

 微笑んだカシアを、両腕で抱き締める。

 彼女の体に押し付けた性器が、興奮に打ち震えている。

 

 とくとくと、少女の胸も早鐘を打つ。

 

「おにいちゃん。あたしも、ベッドいくね」

「ああ。……一緒に、行こう」

 

 先にベッドに上ったカシアが膝を折り、青年に手を差し伸べる。

 その手に引かれ、脚をかけてベッドに乗り上げた。

 

「カシアちゃん」

「ん?」

()()まで手を引っ張ってくれて、ありがとう」

「? あは、変なの。どういたしまして!」

 

 青年の手を引いてカシアは、素直に挨拶を返す。

 

「あの……」

「ん?」

「あぅ、その」

 

 全裸で二人、ベッドの上で向かい合う。

 彼女の端正な秘裂からは蜜が滴り、青年の肉欲も咢を開いて首をもたげている。

 ここまできたらヤることは一つだろうが、イマイチ彼女は集中できてないようだ。

 

 カシアの視線がちらちらと横に逸れる。

 寝たままのシュオは当然意識が無いが、介抱するメルヴィンは、何気なく視線を向けていた。

 

 どうやら、他者の視線が気になるようだ。

 

「最初のセックスもシュオと一緒だったじゃん」

「あ、あれはシュオ様が今みたいにねてたもん!」

「別の部屋行きましょうか?」

「シュオは動かさない方がいいだろうし、そのままでいいよ。……それにカシアちゃん、さんざん人のを見といて、じゃあ見られながらはできません……はないんじゃない?」

「ひええ……!? は、恥ずかしいかも、なんか」

 

 おどおどと視線を揺らす。

 青年がハンドサインをメルヴィンに送ると、近寄ってきたメルヴィンがカシアに耳打ちを打つ。

 

(どうでもいいけど、四つん這いで歩かれるとちっぱいが見えたり隠れたりしていいな……)

 

「カシアちゃん。この英雄さんはですね……ごにょごにょ……」

「……!?!?」

 

 ぼふ、と爆発した様にカシアの毛が逆立ち、顔が真っ赤に染まる。

 伝えたのは、恐らく露出プレイの話だろうか。

 肛門やクリトリスを存分に使った鬼畜調教のところかもしれない。

 

「そそそそそそそんなことしたんですか」

「と~~っても……恥ずかしかったです。でも……」

「で、でも?」

 

 メルヴィンが髪をかき分け、嫣然と微笑む。

 同姓の、同年代にしか見えないそのカオに、何故かカシアはどきりとした。

 

「気持ちよかった、ですよ?」

「……っ♡!?」

「だからカシアちゃんも、まずはここから。ね?」

「ひゃ……ひゃぁいぃ……」

 

 茹でダコになったカシアの顔が、青年に向き直る。

 青年はとりあえず手を広げてみると、よろよろと金色の頭が胸に飛びこんできた。

 

 彼女の体はやはり軽く、しかし肉付きはそれなりにいい。

 肩や肋を掴めば骨ばった感触が返り、尻や胸元、腕や太ももに手を伸ばせば、脂肪の厚みに指先が埋まる。

 

 ふさふさに実った尾の毛を撫でて落ち着かせる。

 彼女の呼吸が徐々に安らぎ、やがて興奮の色が乗って、湿った吐息が青年の逸物に噴きかかり始める。

 

 彼女の肩を起こすと、潤んだ瞳は性欲に染まっていた。

 ぼーっとしたような顔つきに、そっと唇を指でつつく。

 

 カシアの手が、陰茎、その付け根に触れる。

 さわりと円を描き、撫でるような手つきが心地よい。

 

「ずっと、がちがちに膨らんでるね」

「大人しくしてると思ったら、おちんちん見てたんだ」

「みてたよ……だって、みちゃうもん」

 

 照れたような顔で、カシアはあけすけに言い放つ。

 

「お部屋に入った時も……メルヴィン様とエッチしてる時も。あたし、おにいちゃんのおちんちんから、目を離せなかった……♡」

 

 そうは言われても、青年には全く心当たりが無かった。

 異性の性的な目線には男女問わず気が付けるらしいが、その手のカンは一切ないのだろうか……。

 

「目を離せない、めを……フゥ……フゥ……♡」

 

(……いや違うな。めっちゃ見られてるの感じるわ)

 

 どうやら単に、別の女を抱いていたから意識が逸れていただけのようだ。

 今、お互いを求めあう段に至っては、カシアの情熱的な視線がありありと突き刺さるのを感じる。

 

「カシアちゃん、まずは触る?」

「っ♡ う、ううんっ。だいじょうぶ。……はやく、えっち、しよ?」

 

 カシアがベッドに寝転がり、膝を立てて左右に大きく脚を開く。

 ぶんと尻尾を振って右膝の下に巻き込み、大きな毛玉を上手く隠して、自分の性器を大きく見せる。

 

「おにいちゃん……ど、うぞ♡」

 

 自分の手で、ぴっちりと閉じた陰裂を割り開く。

 とろりと滑り気を帯びた肉膜が晒され、綺麗なピンク色の膣口がせつなげにヒクつく。

 

 相手が焦っていようと、据え膳喰わぬは男の恥。

 まずロリマンコに亀頭をあてがい、次に少女の腹の上で手のひらをポンポン、とリズムを叩く。

 上体をぐいとよせ、堅くなった少女に向け、額にキスを落とす。

 

「カシアちゃん。愛してる。君に、俺の子供を産んで欲しいな」

「あっ♡ は、はい。あたし、う……あ……。……っ」

 

 言葉が上手く出てこず、それでもどうにかキスを唇に返すカシア。

 少女のいじらしい告白の返事のなんと可愛らしいことか。

 

 彼女の上唇を噛むように、鼻先を舐め、頬で顔全体を擦るように触れ合う。

 

 ふたたび上半身を立てた青年が、今日三人目の正常位で、少女の膣を押し込んでいく。

 ぎち、と音がしそうな、強硬な締め付け。

 

「ああっ♡ ぁ、これ、なんか、どんどん奥にっ……♡」

「っく、はぁっ、やっぱちょっとキツいな……」

「ああっ♡?! でも、なんか♡ とっても気持ちいいよ、おにいちゃんっ♡♡」

 

 ずるずる、奥へ。

 十歳、いまだ生理の来ぬ幼女。

 

 それを、今日、孕ませるために。

 

 亀頭が中腹を過ぎ、いまだ膣は硬さを保っていたが、だが肉が裂けることもなく膣奥の手前まで受け入れる。

 彼女の体の変化は、決して一朝一夕のものでも、ましてや魔法によるご都合ではない。

 

 二人が長い時間、密接な行為の中で培った、確かな開発結果なのだ。

 ──更に、先走りに混じった魔力が柔らかく、カシアの膣に馴染んでいく。

 

「カシアちゃん。奥、入れるよ」

「き、て……♡ あたしも、あいしてるよ、おにいちゃん」

「ああ。愛してる……っ」

「ふぁ、ああっ。ふぐっ♡ く、ぁああああ────ぁ♡♡ お、く」

 

 柔らかく、ゆっくりと、だが止まることもない。

 そしてカシアの膣はついに、青年の逸物を最奥で受け入れた。

 

「ぁ、ああ。──あ゛っ、くぁ……!?」

「おっ。せ、まっ……」

「ふぅーっ、う、はぁ…………」

 

 少女の胸にキスを落とし、小さなクリトリスを指先でつぶし、一定のリズムで腹を撫で、カシアの緊張が解れるのを待つ。

 奥深くで繋がったまま、二人でじっと過ごす。

 

 カシアの眼尻に涙が浮かぶ。少女は自ら、手の平で顔を覆い、頬を擦った。

 浅い呼吸に合わせて肩を撫でてやれば、徐々に体のこわばりが抜けていく。

 

 彼女が握りしめていたシーツの皺が、苦痛を示す最後の痕跡だった。

 

「……ふぅ、ふーっ♡ ──もうだいじょう、ぶ♡」

「ん……。そう、痛みはない?」

「──奥、気持ちいいね」

 

 ──幾度の交合を果て。

 ついに少女の陰唇は、青年の股座に触れるようになった。

 

 割れ目は畳んだ絹のようだったのに、もはや大きな穴となって拡がっている。

 

 青年の亀頭は、カシアの狭い膣奥を突き、押し込み、肉の弾力に任せて押し拡げている。

 十歳の体にはかなりの負担がかかっているはずだが、本当に辛くないらしい。

 

 ふわり。綿のような締め付けで、チンポが包み込まれる。

 思わず顎が開き、ため息が漏れる。

 

「おっ……」

「ふぅーっ♡ ふぅーっ、おにいちゃんも……」

「く、おっ……急に、ふわとろっ……」

 

 これまで彼女を抱いてきて、一度も体験したことのない、極上の柔らかな膣圧。

 蕩けるような肉の波に、金玉が震えあがる。

 

 青年は、カシアの顔を見つめる。

 金色に彩られた幼い相貌は、しっとりと濡れて輝く。

 

 少女の手が、青年のへそに触れる。

 心臓が跳ね、心の中を飛び回る。

 

「うご、いて」

「ああ。……このまま、孕ませるっ」

「うんっ♡ あかちゃんつくろ、おにいちゃ、んぁあっ」

 

 言い切る前に、腰を引く。

 ざわ、ざわ。草原を駆け抜けたような爽快感が、陰茎に走る。

 

 だが決して、清涼なものではない。

 悍ましくのたうつ肉の、淫らな饗宴だ。

 

 そのざわめきの中を、再び突き抜く。

 

「きゃぁああっ♡ ぁああああぁ♡」

「う、今度は、硬さがっ」

 

 少女が嬌声を上げる。青年の逸物で体内を耕され、膣奥に叩き込まれる。

 

 だが青年に襲い掛かる快楽も、閾値を超えていた。

 カシアの体は柔和な歓迎ムードは鳴りを潜め、凶悪な噛みつき(膣圧)で以て性器を固定する。

 

 がっしりと支えられた鈴口から、わずかに精液が飛び出た感触。

 

「ああ、うぁああああ♡ あぁ、あぁあぅ、あ♡」

「ぐ、ぉおおおっ! このまま、イくぞっ!」

「いくっ、いくいくっ♡」

 

 ぶしり、ぶしり。小さな膣から潮が吹きだす。

 青年の肉竿の隙間から、さかんに体液が溢れてくる。

 勢い任せ、本能任せの抽挿で、少女の(ヤワ)な肉を耕す。

 

 ぱちゅぱちゅ、やがてぱんぱんという、規則的なセックスの音が部屋に響く。

 カシアは切なげな高い声を鳴らしながら、揺れるカラダは膣性感に没頭している。

 

「はっ♡ えぅ、あ♡ あは♡」

 

 ……心地よさそうな彼女は、もう忘れているかもしれない。

 先ほどから、チラチラと、メルヴィンが覗いている。

 

「あっ♡ おっ、いくっ……いくいぐ♡ うぁ、あぁあ」

「わ……♡ うへ…………」

 

 あえて見ない様に顔を逸らしているが、年下の幼女の『一丁前なセックス』に釘付けなようだ。

 彼女に見せつけるように、なによりカシアを孕ませるために、ずぱん! と腰を叩きつける。

 

「ああぁ♡ あたしっ♡ おかされるっ♡ おにいちゃんにっ♡♡」

「ふっ、おおっ、しまっ、しまる……! カシアちゃん、カシアちゃんっ!」

「ぅおああぁあおああ~~~~♡♡────!?」

 

 餅の様に柔らかな弾力の膣壁を、亀頭でくい、と持ち上げれば、少女の喉から甲高い悲鳴が咲く。

 

 青年からも余裕が失われつつある。

 一心不乱に、組み倒した(カシア)の小さな女性器に、自らの雄を何度も挿入する。

 

 射精のひと時を迎えるため、少女の胎を亀頭でつつき、膣の運動をかき分け、性感帯である産道の手前を丹念に擦る。

 

「おにいちゃん♡もっと、もっとおくっ♡」

「こう、こうかっ」

 

 少女は気持ちよさそうに喘いでいるが、青年に要求を突きつける。

 陰茎を突きさす角度を変え、膣奥の堅い壁に牙を突き立てる。

 

「ううーっ♡もっと、もっともっとぉ!」

「こ、うっ、だが締め付けがっ……!?」

 

 要求に応えるべく膣奥の奥に向けて腰を動かしたいが、硬い締め付けの中で射精感を堪えるのにいっぱいいっぱいだ。

 この美しい幼子の性器を、もっと堪能していたい。

 

「ふーっ♡ うーっ♡ もう、()()、だってば♡」

「うおぉあおっ!?」

 

 突如、ふわりと柔らかな膣圧。

 

 カシアが腰を持ち上げ、そのまま背骨を軸に円錐を描くように腰を回す。

 

 くるくる、くるり。

 大胆なグラインドに合わせ、青年の体が大きく反る。

 

「くくぅ、は」

「♡ おにい、ちゃん」

 

 カシアの位置からは、顎を振り上げて青年の顔が見えなくなった。

 そして、彼女が腰遣いに集中する結果を招いた。

 

「こう、こう♡ こ、あっイぎそっ♡♡」

「ちょ、それやば、まじでやば、ぐ……」

「おおお゛お♡ おおおぉお~~~~♡゛♡」

 

 うねる腰、絡み合う性器。

 

 どちらが捕食者で、どちらが餌だったのか。

 青年が腰を突きだせば幼女が吠え、カシアが腰をひねって青年の雄たけびを引き出す。

 入れ替わり、立ち替わり、二人の境目があいまいに混ざり合う。

 

 そして二人の体が精神が、ともに限界を迎える。

 

「おおぁ、く、ぁああ♡ にんしんっ、にんしんしちゃうっ♡」

「──どうするっ!? 止めるか!? 孕むか!?」

「はらむ♡♡ だいじょうぶ、カシアのなか、に、だしてぇえええ♡♡」

 

 最後の一線を、踏み越える。

 噴き出す精液が、留まることを知らない。

 

「い、ぐぅううううう♡♡」

「ぐ……はっ……!」

「いぐ♡ いっぐ、うぁぁ」

 

 びゅくびゅくと狭い膣の中で熱が這いまわる。

 ぎちぎちと締め付ける女陰が、尿道に残った精液をねこそぎ搾り取る。

 

「……きゅ、うぁ♡ でてるっ、おにいちゃんに、おかされてる…………♡」

「はぁ、はぁ……。カシアちゃん」

「な、に♡?」

 

 膣内射精を受け入れてくれたカシアは、涙にぬれて美しく輝いていた。

 絶頂し、肩と胸を大きく揺らして息を吸い、心なしか膨れた腹肉はぴく、ぴく──と断続的に痙攣している。

 

「君のことを、愛している」

「あたしも、おにいちゃんのことを……あいしてるよ……♡」

「子供、ちゃんと産もうね」

「うん……♡♡ ぜったい、あたしがうんだげる♡」

 

 口づけを、優しく。

 ちゅっ、ちゅっと啄みあい、青年の体が下がる。

 陰茎は柔らかな膣肉から静かに撤退し、ぐずぐずに熟れた膣肉から愛液を掻き出す。

 

「ぁ♡ はっ、ぅうあ」

 

 腰の動きに合わせて、唇の落とす位置を首筋、鎖骨、乳首へと下げていく。

 小さな乳房の下で浮き上がる肋骨軟骨、くぼんだ臍。

 先ほどまで押し上げられていたみぞおち、子宮の真上へ。

 

 ずぽんと陰茎の抜け落ちたカシアの幼女性器から、ごぽりと精液が噴き出した。

 

「ぁ……」

 

 舌で子宮を押し込むように舐めれば、カシアがせつなげに鳴く。

 そのまま、なぞり下ろした舌先で恥丘に線を引き、小さな陰核に舌を乗せる。

 

「ひぃあ、ぁ……だ、めだよ、おにいちゃん……♡」

 

 にちにちと、精液と愛液を混ぜながらクリトリスにコーティングしていく。

 独特の苦みを味わいながら、舌で尿道口から丹念に少女の陰部を舐っていく。

 

「ぁ、そこ……ぉ♡ また、いく……♡」

「れろ、ちゅ、じゅぅうっ」

「きゅぃ、ぴゃあああっ♡♡」

 

 じょろっ、と音を立てて顔に液体が降りかかる。

 カシアの小さな性器全体を口に含み、彼女の潮を飲み干していく。

 

「ぁああ、おにいちゃんだめ♡」

「ごく、ごく……」

「ぁう♡ やだぁ……ぁっ♡♡」

 

 空になった口でそのまま、少女をしゃぶるように舐める。

 陰唇を舌先で割り、膣口を舐める。

 あふれ出した体液をきれいにし、仕上げにしたと唇で陰唇にキスを落とせば、彼女の性器は何ごともなかったかのようにぴっちりと閉じた一本筋に戻った。

 

「んぐっ。カシアちゃん、綺麗にしておいたよ」

「ばか♡ おにいちゃんのへんたい♡」

 

 そうは言いつつも、カシアの股からはまたとろりと、愛液が滲んている気がする。

 彼女の白い股間を凝視していると、ばっと脚が閉じてしまった。

 

「……♡」

 

 だが、カシアはおずおずと、再び自ら足を開く。

 開いて、ひくひくと切なげに、性器をむき出しにする。

 

 まだまだ、カシアは孕み足りないようだ。

 

 

 すると、隣から青年の腕が掴まれる。

 

「ふふ、英雄さん……私も、まだまだヤり足りないですよ?」

「メルヴィンさん。うわ顔エロ……」

 

 蛇人の縦の瞳孔は興奮で開かれ、細めた眼はいやらしく歪んでいる。

 メルヴィンの手が腕から腰、そして勃起した性器に触れる。

 

「ね、ね♡? いいでしょう、わたしとも、種付けセッ、くぉおぉおっ!?」

「!?」

 

 青年に迫っていたメルヴィンが突如、嬌声で吠える。

 突然の絶頂に、どうやらカシアも驚愕しているようだ。

 

 がくりとメルヴィンが崩れ落ち、顔から倒れ込む。

 

 びくびくと震えて脱力した彼女のケツには、黒い結晶の棒が突き刺さっていた。

 

「──ここは、年功序列とはいかんかの?」

「シュオ、起きたんだ」

「先ほどな。……ふぅ、まだ胎が気怠いわい」

 

 結晶生成魔法でメルヴィンのアナルを貫いたシュオは、何でもなかったように立ち上がる。

 小さな足でベッドをわずかに沈めながら、倒れたメルヴィンとカシアを跨ぎ、青年の前に立ちはだかる。

 

 ちょうど、彼女のぴっちりと閉じたロリ性器が、青年の鼻先にあたる。

 

「お主、折に触れて言っておったからの」

 

 シュオの手のひらが、母が子を撫でるような抱擁感をもって、青年の髪を撫でる。

 息を切らせた彼を労うように、顎を支える。青年も導かれるがままに、シュオの白い大陰唇に口づける。

 

 彼女が右手で自らの陰唇に指一本を当て、外側に引く。

 綺麗なピンク色の三角形が顕れ、その小陰唇を舌先でどける。

 

「ふ♡ んく……♡」

 

 シュオの幼い膣口を、くちくちと愛撫すると、よしよしと彼女から頭皮マッサージを受ける。

 

「したいのじゃろう? ()()()()、とやら」

「ああ。いいかな、カシアちゃん、とメルヴィンさん」

「えぁっ。は、はい……? エッチなら、なんでもいいけど……♡」

 

 顔を赤くしたカシアは、自らの股を開いたまま、青年によるシュオのクンニに見入っている。

 さきほど自分も舐められていたことを思い出しでもしたのか、彼女の喉がごくりとなる。

 自然と、少女は自らの秘裂に手を這わせていた。

 

「ほひーっ♡ わたしも、イくっ♡」

 

 うつ伏せのまま、息も絶え絶えながらメルヴィンも返事を返す。

 先ほどから背中に両手を回し、肛門から結晶ディルドを引き抜こうとしている。

 一段分の出っ張りを肛門からヒリ出すたびに、シュオが手を振るれば、どうやら腸内で新たな結晶瘤が生成されているようだ。

 無限に引き抜かれる結晶棒は、そろそろメルヴィンの腕の長さになりそうだ。

 

「ぐぉっ♡!? これ、ながすぎ……おっ♡」

 

 それに気づかぬまま、メルヴィンは肛門地獄に囚われる。

 

 すぐそばの惨状はさておき、青年はシュオひとなめし、口を離す。

 孕みごろのロリマンコを眼前にして、そろそろブチ犯したくなってきた。

 

 青年の()()()に、シュオがにやりと嗤う。

 

「さて、どのように絡み合おうか?」

 

 長い髪をかき上げ、シュオが腰に手を当てる。

 華奢な腰が、煽情的な曲線美を描く。

 

「わらわ達三人の幼妻で、お主一人を取り合うか」

 

 ふと、カシアは、青年の目線が自分の手淫に向いたことに気づいた。

 いやしくも、彼女は未成年自慰を見せつけるべく、さらに手の動きを速めた。

 

「あるいは、四人全員で、仲良しセックスとしゃれこもう、かの?」

 

 延々と続く肛門快楽に気づいたメルヴィンは、だが青年に助けを求める目線を寄越すことしかできない。

 肛門からヒリだし続けた結晶塊は、そろそろメルヴィンの脚と同じ長さだ。掻き出され続けた腸壁が、快楽の限界を迎えている。

 荒らんだ息を吐く口から伝う唾液に、青年の嗜虐心が刺激される。

 

「さて……英雄殿」

「ごくっ」

 

 シュオの、紫の眼が光る。

 青年は、溜まっていた唾液を一息に飲み干した。

 

「おっ、おにいちゃん♡ あたし、すっごくドキドキしてる……♡」

「おっ♡ わた、わたしにもお情けっ♡ くらひゃいっ♡」

「さあ、さあ。わらわ達の夫よ──どう、する♡」

 

 青年は、ひとまず超然的なシュオの態度を崩しにかかる────。

 

 


 

 

 青年の腰の上で、小さな人間が跳ねる。

 黒髪を振り乱し、口から泡を吹いて絶叫は掠れる。

 

「ぁああああ゛っ♡!? まて、まで♡ おぬしらっうおぉぉぉおんおぉぉおオ♡♡」

「ぴちゃ。ぴちゃ……っ」

「んむーっ、シュオ様、先ほどのお返しとしては安いくらいですね。れろ……」

「んぃいいい♡ ちくび、あまいしげきなのに、お゛っ♡」

 

 シュオの小さな桜を、これまた小さな舌がそれぞれ舐る。

 初めてのレズプレイに興奮しているのか、カシアは熱心にシュオの乳首に吸い付いている。

 あるいは、上司の体を貪るという、倒錯感か。

 メルヴィンはそっけない言葉を口にしつつも、シュオの弱点を的確に舌先でつついていく。

 小さな乳輪を拡げるように円を描き、舌先で乳頭を弾き、真空に引いた口内で乳房を吸い尽くす。

 

「お゛っ♡ えいゆうどの♡ とま、とまってくりぇへ♡」

 

 そして、彼女の性器は、青年の剛直で何度も突き上げられている。

 ぐちゅぐちゅと、精液を掻き出されながら、追加の射精で胎に粘液を継ぎ足される。

 

「おお゛ぉおっ♡♡ おぐっ、はれつするっ♡♡」

「ちゅぅっ……シュオさま、可愛い……♡ この人の身体、おもしろい……♡」

「じゅるるっ。……英雄さん」

「あーイくっ。どうした、メルヴィンさん」

 

 メルヴィンが、こちらを向く。

 

 シュオの唇が空気を求めて後ろに仰け反る。

 カシアは、倒れ込みそうな彼女の体を支えながら、介抱するフリをしながら胸にキスの雨を降らす。

 

 ひと時だけの、二人きりの視界の中で、メルヴィンの口が弧を描いた。

 わずかな口の動きで、意図は伝わる。

 

「わかった。いいよ」

「えへ♡」

「お゛っ……」

 

 なかなか挑発的なお誘いに、少女の膣内で陰棒が跳ねた。

 

 


 

 

「あぐあぁああああ♡♡ みえ、みえますかカシアちゃん♡♡」

「んじゅ♡ こっちからじゃうまく見えないよ……んぶ」

 

 先ほど注がれ直された精液が溢れ、クンニをするカシアの顎を汚す。

 役目を変えた青年の肉棒は、今度は蛇人の直腸を貫いていた。

 

「のおぁお、ぁおうあ、うぁああああおおぉぉ♡♡」

 

 肛門を攪拌する男根に、メルヴィンが善がり狂う。

 

 びんと立った色黒乳首を自ら摘まみながら、自分の股間をカシアにしゃぶらせる。

 

 カシアは、自分やシュオとも異なった、熟した性器に興味があるのか。

 より一層舌先を伸ばし、丹念に、小陰唇の皺一つ一つを伸ばす。

 

「うぁああ、ぅむんっ♡ ちゅ、ふーっ♡」

「ちゅっ。メルヴィン、その煩い口はわらわが塞いでおいてやろう。んむ……」

「ふーっ、ぢゅる、んぷっ。ちゅ、ぢゅぅうっ」

 

 メルヴィンの鱗を撫でながら、シュオの唇とメルヴィンの唇が重なる。

 嬌声での発散の叶わなくなったメルヴィンの快楽を更に滞留させるべく、青年はケツ肉に腰を叩きつける。

 

「んむーっ♡!? ちゅ、んぷ、んん──っ♡」

 

 ずばん♡と小気味の良い音を立て、メルヴィンのケツマンコは青年の男根を締めあげる。

 彼女の黒い尾をぎゅっと握り締めてやれば、サービスの様に尻たぶが波打って揺れる。

 

 それらの衝撃はカシアの顎にも伝わるはずだが、彼女はメルヴィンの性器にかぶりつき続ける。

 彼女の舌によって、メルヴィンの性感は更に昂り、伴って腸壁が動くことで青年にも予期できぬ快楽が走る。

 

「ちゅる、ちゅぱ♡」

「んんーっ♡ う、お、んむぅっぅぅうう♡」

「ちゅ、んーっ」

「ふっ、く、ケツに出すぞ、オライけメルヴィンっ!!」

「んぉぉおぉおぉお~~~~っ♡」

 

 少女舌を絡めながら、自らの女性器はさらに少女に舐められ、肝心の男性器は肛門に。

 

 クリトリスに当たるカシアの歯で、メルヴィンの腰が跳ね、連動して青年も背筋が震える。

 顎を押し付けられたシュオは迷惑そうにしつつも、子供を世話するようにメルヴィンの髪を撫でる。

 倒錯的な性交に、メルヴィンは満足げに目を細めながら吠えた。

 

 どくりと、腸内を満たすのは、彼の精液だから。

 

 


 

 

 仰向けに寝そべるカシア。大の字に手足を拡げて、ベッドに拡げている。

 シーツは重なる乱交によってぐっしょりと穢れたため、金髪の下には清潔なクッションが敷かれている。

 

「ふーっ♡ ふーっ……」

 

 狐人の少女は、しかし特徴的な金の瞳を閉ざされていた。

 瞼を覆うアイマスクは分厚く、硬いラバー製。

 周囲の様子を測りかね、しきりに耳を動かしている。

 

「あっ♡ あの、あたし、これ、あぁ♡」

「カシアちゃん、おっぱいおっきいよね。将来有望なのかな?」

「ひぁ♡ おにいちゃんでしょ、そっ♡ くすぐった♡」

 

 脇を擽られ、少女が悶える。

 彼女の手足は鎖に繋がれ、ベッドに固定されていた。

 

 とはいえ、このプレイ自体にはもちろん双方の合意がある。

 

 決して彼女を傷つけることはせず、()()の手が少女の体を這いずり回る。

 

「カシアの体躯はわらわ達より発達しておるからのう。ほれ、乳頭もぷっくりと……」

「ぅあ♡ ゆび、ほそ♡ やわらかくて、ぁあ……つつかないでぇ……♡」

 

 小さな乳首が、くりくりと苛められる。

 嫋やかな手つきで、少女の性感をじっくり熟成していく。

 手さばきは、カシアの性感帯を着々と塗り拡げていく。

 

「ぁ♡ いぁ、なんで、いきそ……!?」

「いいよーカシアちゃん。おっぱいでもイこうね~~」

「ほれほれカシア、胸でイくとは情けない。も~~ちっと、我慢、がまんじゃ……♡」

「ぁあ♡ どっち♡ うぁあ♡」

 

 びくびくびくと、カシアの体が震える。

 乳房を捏ね刳りまわされ、脇からこれまた乳房に向けて二対の手が合流し、さわさわと乳腺を掻き立てる。

 

 ──突如、カシアの腹筋に、さらりと長い髪で撫でられる感触。

 

「カシアちゃん、こんなのはどうですか?」

「ひぁああっ♡!? いきなり、おまんこ、おっ♡」

 

 ぐちぐちと、つゆだくの十歳マンコに指筋が突き立てられる。

 秘所は暴かれ、粘膜の内側でびたびたと細い筋骨格が暴れまわる。

 

「ぁあああ♡ いく♡ いっちゃうぅ~~~っ♡♡」

「ダメじゃ、カシア♡ がまん、がまん」

「カシアちゃん可愛いよ。イってる姿も素敵なレディーだね」

「ぁあ……♡ 初めて会う子なのに、私たちもうすっかり仲良しになりましたね、カシアちゃん♡」

「いぁああ~~~~っ♡♡ きゅっ♡」

 

 がたがたと鎖が揺れる。

 六本の腕、みっつの唇、飽和する愛情にさらされ、カシアが悶絶する。

 

「はーぅ♡ はーっ♡ はーっふぁ──っ♡」

「それじゃあカシアちゃん、そろそろおちんぽ、挿れよっか」

「うん♡ きて……っ」

 

 ずぷりと、少女の膣に男根が突き刺さる。

 覆いかぶさる体温が、素っ裸に剥かれたカシアの体を温めていく。

 

「ふっ、ふっ、ふぅ……」

「ああ♡ あ、あんっ、あぁ、あーっ♡」

 

 柔らかな膣肉は、逞しい男根で耕されていく。

 ぱちゅぱちゅと音を立てる抽挿で、少女の体は絶頂を超えて立ち昇る。

 

 腰を振る。

 尻を打つ音。

 大の字に縛られ、手足は誰かのマッサージを受けて弛緩する。

 

 鎖が揺れる。視界は暗がりの中で、全身を満たす性感と、交尾のリズムに意識を委ねる。

 ふと、カシアの感覚が、射精の兆候を捉えた。

 

 ぷっくりと、(ナカ)を拡げようとする、無意識のひねり。

 

「ぁ♡ おにいちゃん、なかだしして♡ でそうでしょ」

「ふぅ、おっ……」

「いいよっ♡ あたし、あたし♡」

「ああっ……!」

 

 びゅくりと、小さな肉壺に精液が注がれた。

 体内に熱と、不可思議な感情、想念が飛び拡がる。

 

「ぁ……♡ い、っぐ……♡」

 

 膣内射精(なかだし)アクメをキめ、舌を突き出したカシアは、ぐったりと気絶した。

 

 



 




 

 

 狂宴は続いた。

 果てて、果てさせ。

 

 

 やがて、部屋を満たしたのは、凄惨、淫虐。

 

 

「おごっ、ごぶっ♡ こ、おおっ♡ んおお♡、おげっ♡」

 

 腹を見せてひっかりかえるメルヴィンは、膣に肛門だけでなく、全身に白濁がまぶされている。

 顔や口は粘度の高い精子がこびりつき、呼吸を妨げている。

 鼻から逆流した、吐瀉物とも思わせる体液が、不規則な心肺活動を招いていた。

 

 体の古傷を隠すほどの精漿で、美しかった髪すらも汚れている。

 

 美女だった貴族の女性は、数奇な運命を経て──。

 

「ぎっ……♡ すーっ、ばっ♡ お゛っ♡ ほぁ♡」

 

 今や自らを包む精臭で、延々と嗅ぎイキを繰り返す、性に狂った幼女に成った。

 

 

「──ひゅーっ、ひゅ。ひゅ────っ…………」

 

 カシアの金の目は開いている。意識はあるようだ。

 呼吸も落ち着いていて、背筋もしっかりしている。

 身体中に性液の痕跡はのこっているものの、まだこちらは美少女としての面影を残している。

 

「ひゅ♡ こぷっ、ぷぁ♡ ひゅー、ひゅ♡ひゅ♡」

 

 だが、一度自らの膣から精液が吹き出すと、彼女の体は“目覚めて"しまう。

 もう何もかもが限界なのに、子宮は精子を貪ろうと、体が疼いてしまう。

 

「ひゅ──ーっ。ひゅ♡ ふぅ♡ ………………ひゅ、ひっく♡」

 

 カシアは、ひたすら自らの本能と闘う、過酷な耐えと責めのマリアージュに沈んでいた。

 触れられることも、動くこともなく、絶頂と絶頂我慢を繰り返す。

 

 彼女の股下で、またどぴゅりと噴き出した白濁が、シーツに模様を描く。

 

 

「おっ♡ おっ♡ おっ♡」

「──シュオ。孕んだ? 孕め」

「おっ? おおっ♡ お゛っ、おお゛っ♡」

「孕め……孕めっ…………」

 

 ベッドから離れた位置で、青年が腰を振る。

 振るった勢いは、両腕を掴んで吊るされたシュオの膣に叩きつけられる。

 

 ぷらぷらと揺れる両脚は、地面を掴むには長さが足りない。

 不死者として三百の歩みを支えた下肢は、淫らに揺れる振子に堕していた。

 

「俺の、子供を……」

「おっ♡ おおおっ♡ やっ、ぐぉ♡」

「孕めよ、シュオ」

「お゛ぅ。おおお、ぉおお゛お〜〜〜ォお゛♡゛っ♡♡♡──────♡っ!!」

「ぐっ……でるっ……」

 

 この部屋には、不明瞭な呼吸、苦痛を抑え込む声、絶叫、ため息が溢れるばかり。

 誰も彼も、苦しみを煮詰めた表情を浮かべ、汗をかき、衛生的でない格好を晒している。

 

 三人の嬌声と、一人の執着が、こだまする。

 

「ごぶっ♡ ずーっ、けぷっ♡」

「ひゅーっ………………うぎゅっ♡!? ひゅっ、ひゅっ、はひっ、ひ♡」

「おっ……♡ お゛、さうあうぉああぁあ────っ♡♡!?」

「はら、め……!」

 

 

 それでも四人は、この世の誰よりも、幸せであった。

 

「愛してる……シュオ」

「ぉおおお♡ いぐぅうっぅうぅう♡ ぅあ──────」

 

 シュオの性器から、愛情がぶしりはち切れ、噴き出した。

 




今回、うっかり文章結合機能で前後逆に文章を混ぜてしまいました。
一応自分で確認してコピペしなおしたので文章はきちんと並んでいる筈ですが、もし落丁があったら教えてください。
空腹の作業は筆が乗るけど、確認作業にはヨクナイ!
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