雨奈とセックスするとき、必ずといっていいほど彼女はフェラをしてくれる。
それはセックス前もそうだが、セックス後もそうだ。
前に「フェラ好きなのか?」と夜斗が興味本位で聞いたことがあった。
すると彼女は少し考えてから「んー、どうだろ。好き……なのかな?」と曖昧な返事をした。
雨奈としてはフェラという行為が好きというよりも、相手を喜ばせることを純粋にしたいだけなのだろう。
好き、ではなく、したら相手が喜んでくれるから。
「ん、ちゅ……じゅぷ、じゅぷっ♡」
体を丸めたように座りながら、雨奈は夜斗の肉棒を奉仕する。
柔らかい唇が肉棒全体を刺激して、カリ首を通るたびに淫らな音を響かせる。
口内で見えない部分も、決してサボらず舌を絡めてくれる。
お腹いっぱいなのも影響しているのか、いつもよりも気持ちいい気と感じた。
「フェラ、やっぱ好きだろ……お前」
背もたれに深く沈み、天井を見つめながら言う。
「んちゅ、ん……っ、ぱあ♡ うん、好きかな♡ でもでも、夜斗くんにするのが好きなんだと思う♡」
「はいはい」
「あっ、その顔は信じてないって顔だ……。でも本当だよ? おちんぽをしゃぶるのが好きとか、相手が喜んでくれるのが好きとか……前はそうなのかなあ? って思ってたけど、今は夜斗くんのだから好きってはっきり言えるの♡」
「はっ、そうだな」
見つめられながらそんなことを言われて喜ばない男なんていない。
夜斗だってそうだ、内心ではめちゃくちゃ嬉しかった。
だが、それを表に出すことはしなかった。
別に雨奈の言葉を信じていないわけではない。
雨奈の反応も意外とわかりやすいから本心だとわかる。
それに夜斗と出会ってからの雨奈は、他の男と体の関係を持つことも、誘われて曖昧な反応することもない。
彼女は変わった……。
というのは、どんだけ鈍い夜斗だって気付く。
ただ、
「俺も、お前にされるの好きだぞ」
そこで夜斗が年相応に喜んでみせるよりも、雨奈はこういう返しの方が嬉しそうにする。
出会ってまだ間もない関係だが、雨奈のことはそれなりに理解している。
それだけ体を重ねてきたともいえる……。
「あ……っ♡ えへへ♡」
頭を撫でながら伝えると、雨奈は白い頬を赤く染めて笑顔を浮かべる。
「じゃあ、頑張らないとだね♡ お腹にある食べたものぜーんぶ吸い出すぐらい♡」
「それは勘弁してくれ」
「えへへ♡」
再び口内へと肉棒が誘われる。
先程よりも熱を帯びているように感じる口内の快感。
段々と窓の外が暗くなっていき、夕焼けが沈みかけていた。
カラスの鳴き声と近所の住人の笑い声。
視界や聴覚は現実なのに、下半身に与えられる快感は非現実的に感じる。
「んちゅ、あむっ、ちゅ……はあむっ、ちゅ、じゅっぷ、ちゅ♡」
現実と非現実の音が混ざり合う。
だらんと放り出した両脚がどんどん伸びていくのがわかる。
それに快感が溢れていくたびに、雨奈の頭に置いた手に力が入る。
「雨奈、そろそろ……」
まだそんなに長い時間されていない。
だけど堪えられなかった。
お腹いっぱいだからか、今日はお泊まりだからか。
いろんな要素が夜斗を昂らせているのはなんとなくわかるが、雨奈のフェラがいつも以上に気持ちいいというのもあった。
「ん、ぱあ……いいよ、このまま射精して♡」
輪っかを作った右手が根本を扱き、喉奥まで咥えていたストロークはいつの間にか亀頭のエラ部分を高速で往復していた。
夜斗の弱い部分を重点的に。
普段は男らしい夜斗も、昂る快感に声が漏れた。
「ぐっ、あ……」
「んふふっ♡ じゅるっ、ちゅ……ん、じゅっ、じゅる、じゅるるるるっ♡」
夜斗の反応を上目遣いで確認した雨奈は声というよりも息遣いを弾ませる。
「ふぅ、んっ、ちゅるっ、ちゅ……じゅるっ、じゅっぷ、じゅずずずっ♡」
その反応がわかった瞬間、夜斗は勢いよく精液を吐き出した。
「っ、ああ……っ!」
「ん~~~~~~~~~~♡」
座椅子に預けた腰がビクン、ビクンと跳ねながら、雨奈の口内へと精液が吐き出される。
口内の奥、喉に吐き出される快感は何度味わってもたまらない。
視線は勝手に天井へと向き、目の奥がパチパチとする感覚が生まれる。
「んんっ♡ ん、ちゅ……じゅるっ、ん!? えほっ、えほっ……っ!」
熱い精液を喉へと吐き出されて、雨奈は苦しいのか咳き込む。
だが肉棒から顔を離すことなく、最後の一滴が尿道から溢れ出てくるまで奉仕を続けた。
ゴクッ、ゴクッ……。
咥えたまま、雨奈はいつも通り精液を体内へと流し込む。
「大丈夫か?」
「ん……ぱあ♡ う、うんっ、少し苦しかったけど大丈夫♡」
「別に毎回、無理して飲まなくていいぞ」
「でも、ごっくんした方が夜斗くん喜ぶよね?」
「……まあ」
「じゃあ、これからもごっくんするね♡ でもでも、今日はいつもより濃かった気がするかな? 昨日とか、一人でしないでくれたの?」
口元に付いたよだれと精液を指で拭く雨奈に、夜斗は「さあな」と適当な返事をする。
そして夜斗は雨奈へとお礼の意味も込めてキスしようとするが、
「あ、ちょっと待って♡」
雨奈はテーブルに置かれていたお茶を一気に飲む。
「うん、大丈夫!」
「すまん、やっぱり苦しかったか」
「ううん、違うの。ただ、フェラした後だから。キスする前に、ね……?」
「ん? ああ、口をゆすぎたかったわけか」
「わたしがというか、夜斗くんが嫌かなって」
「俺が?」
こくこくと頷く雨奈。
「このままキスしたら、間接口内射精になっちゃうよ?」
「……あー、まあ」
「えへへ、だからお茶を飲んだの。いっつも夜斗くん、フェラした後でもキスしてくれるからすっごく嬉しいんだけど」
「言われてみたらそうだな。じゃあ、フェラした後は止めるか?」
そう笑いかけると、雨奈は夜斗へと覆いかぶさるように抱き着く。
「ううん、ダメ♡ 夜斗くんのご褒美ちゅー大好きだから、してくれないとダメ♡」
「ふっ、そうか」
「うん、だから……ああむっ、ちゅ♡」
唇を重ね、舌を絡める。
雨奈はその気なのか、夜斗に跨ったまま秘部を重ねた腰を動かして擦り付けてくる。
「うっ」
だが、そこは股間から少し上だった。
ぽっこりとしたお腹を刺激され、夜斗の表情が青ざめていく。
「雨奈、出る……」
「え、え!? それはダメだよ!」
夜斗は急いでトイレへと駆け込んだ。