静かな空間に互いの吐息が響く。
サヤは視線をキョロキョロさせた。
「うご、かないの……?」
動いてほしいわけではないが、刺激が足りないのだろう。
痛みが引き、落ち着いたからこそ冷静にそう思ったのだろう。
「もういいのか?」
「別に、最初から大丈夫だし」
「はっ、そうか」
なぜ意地を張るのか不明だが、素直になりたくないのだろう。
夜斗は止めていた腰をゆっくりと引いていく。
「あっ、ん……」
狭く密着する膣内が亀頭のエラで擦れる。
サヤは目蓋を閉じ、夜斗の腕を強く掴んだ。
「やっぱ、痛いんじゃねえか」
「べ、べつに、痛くないから……ほら、いいから早く」
「わかったよ」
ゆっくりと腰を前後に動かしていく。
テーブルに寝かせたサヤの裸体が縦に揺れる。
「んっ、はあ、んんっ、あ……!」
痛みはまだあるだろうが、先程よりも少しだけ甲高い声。
「お前って、そんな可愛い声だせんだな」
抽送を繰り返しながら、ふと思ったことを口にした。
サヤはムスッとした表情を浮かべたが、言い返す余裕はないらしい。
「あっ、ん、はあっ、ん、ああ……っ!」
自分でも感じているのを自覚しているのか、サヤは赤くなった顔に手を付けて隠そうとした。
「隠すなって」
「やっ、ちょ……っ!」
「気持ちいいのか?」
「べ、べつ、にっ……んっ、はあ……気持ちよく、なんか……ない、からっ!」
「にしては、めっちゃエロい声になってるぞ」
「んっ、ああっ、はあ、んっ、ああん……っ! う、うる、さい……っ!」
生意気な態度の女が感じると興奮する。
夜斗は笑みを浮かべながら、初めて女の快感を味合わされているサヤを楽しんだ。
「あっ、ダメ……これ、あっ、やっ、ダ、メ……っ!」
潤んだ瞳のサヤが何かを訴える。
両脚は自然と夜斗の腰へと絡みつく。
「何が駄目なんだ? 気持ちいいんだろ?」
「ちがっ、う……けど……ダメ、なの! これ、ああんっ!」
読モとして活躍していたサヤの裸体はお世辞抜きに美しかった。
腕は細く、脚も細く、腰も引き締まっている。
だけど胸は大きく、腰を動かすたびに激しく縦揺れしていた。
それを見ているだけでも、男にとっては最高の体験だ。
「サヤ……」
「んっ、ちょ……はむっ、ちゅ……れろ、ちゅ、ぱあ!」
唇を奪って舌を絡める。
サヤは抵抗する素振りを見せたが、それは一瞬だけ。
すぐに舌を受け入れ絡ませてくる。
狭く窮屈だった膣内も段々と夜斗の形を覚え、愛液はだらだらとテーブルを濡らす。
「れろっ、ちゅ! あむ、ちゅ……ちゅっ、ぱあ……なに、急に……キス、したくなったの?」
「普段の生意気なお前と違って可愛い声だったからついな」
「なにそれ……んっ……ヨルっちは、こういう……可愛い感じの子の方が、好きなわけ?」
拗ねたように聞くサヤ。
「いや、どっちでも。ただ単純にいつもと違うってのが良かっただけだ」
「ギャップ萌え、みたいな……?」
「まあ、そんなとこだ」
「ふぅん……じゃ、じゃあ、今のあたし……可愛いって思ったんだ」
「だから、さっきからそうだって言ってんだろ」
何を今さら。
そう思ったが、サヤは満足そうに頷く。
「可愛いんだ、あたし……。ふぅん、ふぅーん」
「なんかムカつくな。もう痛くないだろ、激しくするからな」
「えっ、ずっと前から激し──」
気を使っていた夜斗はサヤの腰を持って責め立てる。
「あんっ! あんっ! はあ、んっ、ああ……っ! ま、待って、激しっ、激しいってばあ……っ!」
「お前が余裕そうだったからな」
「そんなっ、これ……やばっ、やばい、ってぇ……っ!」
サヤの身体を支えるテーブルの細い脚が軋む悲鳴と、ぬちゃぬちゃという水音が部屋中に響く。
痛みはまだあるはずだ。だがその痛みすら麻痺するほど激しくすると、サヤは何度も顔を左右に振った。
「ダメ、こ、これ、くるの……っ!」
「イクのか?」
「そ、そういうの、いちいち言葉にしなくて、いい、から……っ!」
まだ恥ずかしいという感情が強いのだろう。
だが、絶頂しそうなのは見ている夜斗にもすぐにわかった。
「イっていいぞ。俺も、そろそろ射そうだから」
「ヨルっちも……? ふ、ふぅん、気持ち良くて、我慢、できないんだぁ……!」
「うるせえ」
どうにかこうにか上に立とうとするサヤを激しく責め立てる。
彼女は目元に腕を持って、果てる瞬間の表情を隠そうとした。
「だから隠すなって」
「ああ……いい、じゃんっ! 恥ずかしいの、わかってよ!」
「それがいいんだろ。お前がイクとこ、ちゃんと見ててやるから」
「んっ、はあ……っ! 性格、わるっ……じゃあ、あたしもヨルっちが射精するとこ、見ててあげる! 情けない顔で射精する顔、ずーっと見ててあげるから!」
不意に見つめ合う。
これはこれで余計に恥ずかしいはずなのだが、サヤは唇を震わせて意地でも目を逸らそうとしなかった。
「あんっ、はあ、んっ、あ、ああ……っ!」
恋人同士の距離感まで顔を近付け、その時が訪れた。
「ダ、ダメ……っ! イ、くっ……イク、イク!」
「射精すぞ!」
「イク、イクイク、イ──」
勢いよく奥深い場所で、夜斗はゴム越しに精液を吐き出した。
「んんんんんん……ッ!」