エロシーンのみで約七千 総文字数は一万六千。結構頑張ったつもり。
前回のあらすじ
主人公「FIRST…COMES…ROCK…」
「む……ぅ、戻った………のか?」
光を抜けた先に待っていたのは、瓦礫が散乱し、幾つもの廃ビルが並んだ商業区。近くの壁に見えるどれも品の無い落書き。
見覚えのある廃墟がある光景だった。全身を揺らされた感覚はまだ体に痺れとして残っている。おぼつかない足取りは、男の手をつかむことで態勢を立て直した。
「………なんだか、丸一日たったような気分じゃのぅ」
魔力を奪われるわ、追い掛け回されて死に掛けるわと、肉体的な疲労よりもどちらかと言うと精神的な疲労が大きかった。
「………」
「ん?どうしたんじゃ?何を黙っておる?」
アンネローゼの問いかけに男は答えなかった。ジッと目をつむったまま動こうとしなかった。なにかが、おかしい。果たしてアンネローゼの違和感は間違いではなかった。
「篠原まりは………どこじゃ?」
すでにこの場にまりは居なかった。
「………」
彼女がいたことを証明するものは、微かに残った彼女の残り香のみ。だが、同時に納得もした。彼女は対魔忍だ。自分たちと当然相容れないのも道理だ。
「ク―――」
男の表情がここで初めて変化する。笑み。余裕、愉悦、不適、様々な意味が存在する笑み。それらとは違う笑みを男は浮かべた。
ピチッ……ぴちゃっ
「?」
粘り気のある液体が地を叩く音。覚えがある。その音にアンネローゼは覚えがあった。わずかな音さえ逃さぬ彼女の発達した聴覚がそれをとらえた。
男の足元、元は壁の一部だった筈であろうソレ、瓦礫には赤い斑点がいくつもあった。仄かに鼻孔を突いた鉄の匂い。
「まさかおぬし!?」
「く、フフ………」
アンネローゼの愕然とした声への返答は男の哄笑だった。
「クッハハハハハハ!!ハァーッハッハッハッハッハッハ!」
「――――――」
「フッハハハハハッハッハッハッハッハ!!ハハハハハ!アハハハハハハハハ!!クックックック!ハッハッハッハッハッハッハ!」
眼の端に涙を溜め、まるで子供のように腹を抱えて笑う黄金の男。彼は何でもないように脇腹から小太刀を引き抜く。べっとりと男の血が付いたそれを見て、再び男はクックッと唸るようにほくそ笑む。
「見ろアンネローゼ!篠原まりは俺に致命傷を与えようとしたらしい。いやはや危なかった。アバラから心の臓にコレを突き立てようとしたらしい」
「~~ッ!この………!馬鹿者ッッ!貴様なら防ぐことも容易であろう!?なぜこんなことを!?」
ただ単純に怒りが湧いた。彼女とて分かっている。この男は強い心と力を持った『存在』が好きなのだ。
そう言った存在に己の命が危険に晒されようとも、男はそれを喜んで受け入れる。故に、嬉しそうに笑うこの男にアンネローゼは憤りを覚えた。
「なに、戯れだ。だが、やはり痛いな。篠原まりめ、躊躇いもないか」
「痛いという話ではなかろう!?早くシェンフーを呼べ!あ奴ならば治療も出来よう!くそ!血が止まらぬ!こんな時にあ奴は何をやっておるのじゃ!」
「さすが対魔忍なだけあって用意周到だ。ハハ、どうやら、毒も塗っていたらしい」
「笑い事か!?………もういい。篠原まりはどうしたのじゃ?」
「どうやら逃げたようだ。まったく、やるだけやって逃げるとは、彼奴はどれだけ俺を楽しませれば気が済む。ますます欲しくなった」
歯をむき出しにして獰猛な笑みを浮かべる男。彼の身体からにじみ出るどす黒い魔力は少し触れるだけで、全身を浸食されて魂すら残さず食い尽くされそうになる。
死にたくなかったら跪けと強制しようとギンギンに語り掛けてくる。慣れているアンネローゼとはいえ、勝手に動きそうになる身体を必死に引き留めていた。
「―――ッ!あれだけ欲しい欲しいといったが、逃がすのだな?」
アンネローゼの疑問は最もだった。手に入れると決めた以上、強引と言って良いほどに女をモノにしてきた男が、引き留めることもなく呆気なく篠原まりを取り逃がしたのが不可解だった。
「逃がす?勘違いしてもらっては困るぞアンネローゼ。“今”から捕まえに行くのだ」
「ちょっと待て、お主、その傷で行くのか?」
「俺に不可能は無い」
「またそれか!お主は何時もそうじゃのぅ。と言うか、妾はどうするのじゃ?」
アンネローゼが問いかけに、男は剣を取ると縦に一閃。振り抜かれたところ―――正確には空間―――が楕円形に割れる。中には、周りにある瓦礫の風景とは別に、生活感のある一室が見え、誰かの話声が聞こえる。
「ここを潜ればアジトだ」
「そ、そのようじゃの」
『ティアさん。これってなんですか?何か出てきたんですけど?』
桃子の声だ。彼女が疑問符を浮かべてこちらをのぞき込んでいる姿が見えた。この楕円形の窓のようなものは、まるでマジックミラーのようにそちらからではこちらがわを見ることはできないのだ。
『それはご主人様のゲートよ。多分転移してくるわ』
『へぇ~………』
ススッ、と横に逸れて出て来るのに邪魔にならないよう移動する桃子が、ふと疑問に思ったことをティアに投げかけた。
『あれ、でもティアさん。ご主人様の転移って、あの光の玉を出してバァーッて転移するんじゃないんですか?』
『ああ、アレ?シェンフーが言うには演出らしいわよ?』
『演出!?』
『他にも転移術を幾つも持ってるとか、気分によって使う術を変えたりしてるとかって聞いたけど、正直な話、その真偽は定かではないわ』
「好き放題言ってくれる。久しぶりにシェンフーにはお仕置きが必要なようだな」
「その光がバァーっとかいうのは演出なのか?」
「違うぞ?れっきとした転移だ。演出とか言ったのはシェンフーの遠回しな誘い受けだ」
「あやつ面倒くさい奴じゃのぉ」
バッサリと切り捨てるアンネローゼに男はクッ、クッ、と笑う。
「そこが良いではないか」
「節操のないお主もお主じゃ。お主、誰か一人だけを愛することとかせんのか?」
「………さてな。生きているうちにあったかもしれん。ほら、さっさと潜れ。篠原まりが脱出しきってしまうではないか」
「むぅ……魔力の件、分かっておろうな?」
「当然だ。きちんと注ぎ込んでやる」
わかっておるならば良いが………。と、アンネローゼはゲートを潜る。
『あ、誰か出てきた。うわっ!?アンネローゼさ………ってちっちゃい!?うわぁ!ちっちゃいアンネローゼさんだ!かわいい!』
『む、桃子かっておい!何故抱き上げるのじゃ!?』
『うわぁ……軽~い!うわぁ!うわぁ!お人形さんみたい!』
『ぬあああ!あの対魔忍と言い!貴様と言い!なぜこうなるのじゃ!?』
『え?対魔忍が居たんですか!?名前は知ってますか!?』
「さて、手早く終わらせよう」
ゲートを消して黄金の男は振り返る。視線は篠原まりが逃げたであろう方向、男の瞳が細まる。
「ふむ………」
短く、ほんの短く頷く。そして、ニヤリと口元を歪めた。此処にシェンフーが居れば彼をこう称しただろう。なにか悪いことを考えついた顔をしていると。
「ドッキリと洒落込むか」
前傾姿勢となり、両手の指先を地面につけ、身を低くさせる。
鬼面毒笑。
クラウチングスタートの態勢になった彼がゆっくりと篠原まりが居るであろう方向へ足に力を込めた。
「用意………」
◆◆◆
建物の屋上から屋上へ。少しでも早く東京キングダムを脱出する為に、篠原まりは跳躍する。上から見下ろす形での商店街は、いつもなら賑わうこの時間だが、戦闘時特有の空気を敏感に感じ取ったのか、近隣の住民は小動物のような繊細で以て危険な匂いを嗅ぎ取り、既に退避している。誰も外出はしておらず、店は締め切られていた。
おかげで目撃される心配はなかった。自分がいつ東京キングダムに来たのか、何故魔術師に操られていたのか、疑問は多々浮かぶが、まずは安全な場所まで退避し、他の対魔忍たちと連絡を取らなければならない。
「………」
“あの時”確かな手ごたえがあった。ビル群を駆け抜けながら篠原まりは思い出していた。男の脇腹に小太刀を突き立てた時のことを・・・。
「っ………!」
男の見開かれた目、僅かに開かれた口元、大凡不意を突かれた顔を浮かべた男の顔が脳裏を過り、胸が痛んだ。あの後、何度も術を自分に施し、魅了を解除した。何度も何度も気の迷いであることを証明する為に。
「ぁ~ぁ、嫌ですぅ………」
胸は、それでも痛んだ。その事実に思わずため息が出た。
「初恋だったのに………。魔族は私の乙女心を弄んだですぅ………」
それでも、自分は対魔忍だ。恋する女の子をできるような人間ではないことは重々承知している。頭では納得している。だけれども、と彼女は男の顔を思い出す。
暗い夜の闇の中、妖しく光る黄金の瞳、風で揺らめく黄金の髪はまるで絹糸を何本も丁寧に織り込んで作られたかのよう。そして、端正な顔立ち、高い身長、抱えられた時に確かに感じた『逞しい男』、脂肪など一切ついてない、人間の理想を集約させたかに思えるあの容姿。
「ぅあぁあぁあぁあ………」
ぷしゅぅぅぅう
思い出すだけで頭から湯気が出た。男のことを魔族だと知らなかったときは目が合っただけでだらしなく緩む頬を抑えることはできず、名前を覚えてもらうだけで溢れるような幸福感に酔いしれてしまう。
もし、今でも男が魔族だと知らなかったら、一体自分はどうなっていたのだろうか。自身の恋心を利用して籠絡されて、男に身命を捧げることになんの疑問も抱かなくなってしまうのだろうか。だとしたら、とても恐ろしいことだ。知らず知らず自分が自分でなくなってしまうなど。
だが、同時に思い浮かんだのはドラゴンを倒した時だ。彼はいやにアッサリと自身が魔族であることを明かしていた。その時の彼は、事実をありのまま淡々と示していた。その時僅かに笑っているように見えたのはきっと気のせいではない。
「やはり、魔族は魔族です。どうせ私の戸惑う姿を見て愉悦を感じてたんです。そうに決まってるです」
そんなことを考えてる暇があったら早く東京キングダムから脱出しなければ、そのためには唯一のバイパス戦である長大な橋を渡らなければならない。
ドッ……………ォォォオオン
「え?」
音がした。なにか、重厚で、どこかで聞いたような音。例えるなら、戦争映画に出てくる戦艦の、主砲が遠くで発射されたような音。
「な、なに?」
一度跳躍を止め、振り返った。
ボフッ!
「ほん゛む゛っ!?」
なにかが顔を覆った。いや、この場合ぶつかった。と言った方が良い。彼女の顔面が誰かの胸元と衝突した。
「あうぅぅ~………は、鼻が~」
衝撃に倒れそうになる身体が、誰かに抱き留められた。言わずもがな、件の黄金の男だ。
「おお、ここに居たか。意外に遠くまで逃げていたようだな。流石だ」
「ウェ゛!?」
驚愕した。それはもう今日一番の驚愕だ。音がして振り返ったら男が居た。いったいなんのドッキリだこれは。あまりにも性質が悪すぎる。夢でも見ているのではないかと自分の頬を抓った篠原まりは決して悪くは無いはずだ。
「痛い」
どっこい夢じゃない。当然、現実だ。
「……ふぅん?どうした?そう呆けた顔をしおって?そんなに俺がここに居るのが不思議か?」
「ど、どうやって、私の居場所がぁ~?」
「俺に不可能は無い」
「こ、答えになってないですぅ………」
不味い。
篠原まりは顔をひきつらせながら自身の状況を再確認する。男の両腕は自分の腰に回されていて、武器に手を伸ばせない状態だ。端的に言えば攻撃も出来ないし、やろうとして男が見逃すとは思えない。
「あ、あのぅ~……離してくれませんかぁ~?」
ダメもとではあるが、そう言ってみる。
「駄目だな。一度は逃がしてやったが、もう逃がさん」
「ですよねぇ~」
あ、これだめだ。
「なにはともあれ、だ。対魔忍としての使命を果たすためによもやこの俺を道連れにしようとするその精神力は実に見事だ。だが―――」
バチンッ!!
「ああっ!?」
男の楽しそうな悪意のない笑み。それが篠原まりの最後の記憶。
―――篠原まり。俺はお前を捕まえた―――
◆◆◆
「で、捕まえて来たと?」
「そう、捕まえて来た」
「ああ………先輩までご主人様に………」
アワワワワと慌てている桃子と、両手を腰に当てて面白くないというアンネローゼ。彼女たちを尻目に男は篠原まりをシェンフーに渡す。
「まる一日は起きんだろう。丁重にな」
「御意」
「わ、私、看病します!」
まりを抱えて寝室へと消えていくシェンフーを見送る。アンネローゼは未だ不機嫌に顔を歪めている。
「どうした?」
「シェンフーの奴め………あやつここぞというところで妾に仕返しをして来おったわ」
「………ああ~……うむ、すまん」
思わず男も謝ってしまった。何もできない状態であったら、さぞやられっぱなしであっただろう。一方的な状態になってしまえば対等もクソもなかった。許せなどと言えるものではなかった。どんな仕返しをされたのか、語る必要もないだろう。
こうして何時までもアジトの中で立っているわけにもいかないので、男はアンネローゼを引き連れて自室へ向かうことにする。
アンネローゼにとって男の部屋に入るのは初めてだったりする。木造の床、中央には広い円形のテーブルと、それを囲むように存在する複数の椅子。
部屋の端にはキングサイズのベッド。その近くには冷蔵庫と小さなテーブルがあり、その反対側にはワイングラスやジョッキ、大凡酒を注ぐのに適した容器が所狭しと入った棚。絵に描いた様な金持ちの男が持っている部屋だ。
「まぁ入れ、それなりにもてなしてやる」
「なら、秘蔵の酒でも貰おうかのぅ」
「小さくなってもふてぶてしい奴だ。まぁいい。椅子に座って待っているがいい」
もてなすと言ったのだ。それなりに時間は貰わなければ。
男が棚からグラスを選んでいく。ジョッキか、それともワイングラスか、うむ、今日はショットグラスにしよう。と、鼻歌でも歌いそうなくらいのノリで男は棚から二つのショットグラスを掴むと、次いで冷凍庫からバレーボールほどの大きさがある氷塊を取り出し、指を振った。
すると、シュパンッ!と小気味の良い音と共に、氷塊は二つの拳大の氷となった。袖からラベルが貼られていないウィスキーの瓶を取り出すと、グラスに氷を入れ、その上から並々とウイスキーを注いでいった。
「これも異世界の酒なのかのぅ?ラベルが貼られておらんが」
ヒョコッと男の後ろからのぞき込むアンネローゼに淡々と男が答える。
「俺が作った」
「ほう、お主が…………お主酒を造っておったのか?」
「趣味程度だがな。………言わなかったか?」
「いや、初耳じゃ」
「そうか。ほら、出来たぞ」
「うむ、ならばお主の作ったウイスキー、妾が採点しようかのぅ。乾杯じゃ」
「ああ」
お互いグラスを一口煽り。飲み込み―――
「!?」
アンネローゼが固まった。パチクリと目を白黒させて男が注いだ琥珀色の液体を注視している。
「不味いか?俺は慣れた味だが………」
「いや、美味い。寧ろ美味すぎる」
神妙な顔になってうんうんと頷くアンネローゼに男は溜息を一つ吐く。
「所詮趣味の域を出んさ。6000年経っても変わり映えしない。つまらん味だ」
「じゃが、以前妾に渡した酒など比べものにならんくらい美味いぞ?これを売ってしまえば大ブレイク間違いなしではないか」
「気が向いたらな」
「むぅ………」
勿体ない、という意味合いを込めた唸りだが、男は気にもかけない。
「んーーー………美味いのぅ。お主の酒は」
ムフフフ~ン。と上機嫌に酒を飲むアンネローゼ。グラスは三杯目に突入したが既にその頬は赤く紅潮しており、その小さな見た目も相まって未成年に酒を飲ませているような背徳感がある。
突然だが、アンネローゼは酒豪だ。ウワバミと言っても良い。そして、男が作った酒は、他の追随を許さぬほど味も香りも良いがその分度数がかなり高い。少なくとも酒を相当飲み慣れた人間にしか出すのは難しい。
「フフフフ~」
つまり、そういうことだ。彼女が子供の見た目になっているから酒に弱くなっているのか定かではないが、相当酒に強い彼女がたった三杯のグラスで出来上がってしまっている。そうなると魔力供給にも支障が出るので、男は待ったを掛けることにした。
「アンネローゼ」
「ウフフフフ~ん~ん~?」
「もうそこまでにしておけ。魔力を取り戻したくないのか?」
「ん~~~~~………おお、そうであった」
ポムッ
両手を合わせて今思い出したように言うアンネローゼ。すると彼女は、座っていた椅子から降りて男の横に並び立った。
「?」
何故移動した。と彼女の真意が分からない男は首を傾げた。
「少し下がるのじゃ」
「………?」
言われた通り、男は椅子を自分事手前に引く。すると彼女はチョコン、と彼の膝の上に対面で乗った。
「さぁ、魔力を戻すがよい!」
なにがそうさせているのか、やけに偉そうに言ってくるアンネローゼ。身体がちっちゃくなり、酒も相まってか、オツムの方は少々弱くなっているらしい。
「まぁ、いいか」
「ん?」
「まずは説明から入る」
「うむ」
「確認だが、吸精は出来るか?」
「うむ?……うむ」
「なら話は早い。俺と一晩寝ろ」
「………ほ、ほう。ほうほうほう。お主が妾と寝る、とな?」
「勿論身を寄せ合ってなんて子供だましじゃない。俺の体液を摂取し、それを魔力として変換するというとても生々しいものだ。噛み砕いていえば天華と同じことをお前はすれば良い。お前の場合は、まぁ、それなりに回数が必要になるがな」
バッと男の膝から降りて身を護る様に己を抱きしめるアンネローゼ。
「べ、別の方法は無いのかのぉ!?ほ、ほら、自然回復とか!」
「別にかまわんが100年経とうが戻らんぞ?お前が幼少から現在に至るまで培ってきた魔力の器と受け皿、それそのものがあの小物に奪われたのだ。それらは当に自爆で消滅。跡形も残っておるまいよ。俺との性交はそれらの再構築、再現も兼ねている。安心しろ完璧に再現してやる」
「ならば血はどうじゃ!?お主の血ならばそれも可能であろう!?」
「お前の魔力の容量の多さが仇となるな。一年間、朝昼晩と食後にコップ一杯分の俺の血を欠かさず呑まなきゃならない」
「うぐぐ、そんなに待てぬ……ならば直接魔力を送り込んで取り込むのは!?」
「器と受け皿が無いと言っただろう?特に受け皿が無いのがネックだ。あれは言わば人体の消化器官だ。迎え入れた魔力をろ過、吸収し、エネルギーとして変換、最後に器に溜め込むという四つの機能が備わっている。これが無いと、拒否反応、反発しあってお前はたちまち風船のように破裂だ」
「器と受け皿をお主が作って妾の身体に組み込むのはどうじゃ?!」
「しても良いが、完璧な再現は不可能だぞ?器と受け皿には本人の魂とも密接な関係がある。少しでもずれが生じれば、堕ちて純正な魔族の仲間入りか、或いは肉体が大量の塩に変わるか、二つに一つだ」
「うぐぐぐ………」
アンネローゼの提案には全てNOの二文字が刻まれた。魔力を扱う魔女として思いつく限りの意見を出したが全てこの男に一蹴されてしまった。その理由も理路整然とし、簡潔にまとめられており、隙の突きようもなかった。
「血を呑んで元に戻るか、俺と一晩寝て最短時間で元に戻るか。この二つが確実で安全だ。前者は毎日吐きそうな思いをして一年間我慢する。後者は気持ちいいことをしてすっきりと元に戻る」
「うぬぅ………だが、しかし!……だが、しかし………」
ああでもないこうでもないと焦燥した様子で葛藤するアンネローゼ。先ほど血を摂取するうえで一年の時間が必要というところ、そこで彼女はそこまで待てないと言った。男はそのキーワードに疑問を持った。
「一年も待てないというのは、何か理由があるのか?」
「っ………それは…………」
表情を曇らせながらも意を決して言おうとするアンネローゼに男は待ったをかけた。
「いや、言わんで良い」
そういうと男はアンネローゼに近づき、抱き上げた。
「にゅわわ!?にゃにをするのじゃ!?」
「別に、何時まで経っても決まらんから強引にヤるだけだ」
「お主外道か!?こんなイタイケな美少女を無理やり組み伏せるなど、は、恥を知れ!」
「美を付けている辺り、意外と余裕そうだな。安心した」
「安心するな馬鹿者ぉ!きゃっ!」
ポイッ、と男がベッドにアンネローゼを投げ入れる。仰向けの状態になった彼女の上に男が乗る。
「き、貴様!妾を犯すつもりか!?そうなのか!?」
「その通りだ。俺はこれからお前を犯す」
手は押さえつけていない。逃げようと思えば殴るなりなんなりしてすぐに逃げられる状態だ。
「い、いや、じゃが、まだ昼じゃし、他の奴らにも聞こえる可能性が………」
「そうか、ならこれはどうだ?」
そういって男が指を振る。すると周りが一気に暗くなってしまい、アンネローゼは思わず辺りを見渡した。
「案ずるな。時間を進めたわけでもない。この部屋を限定して夜の時間になっている世界と繋がっただけだ。これで周りを気にせずにことに及べるだろう?」
「………!」
目を見つめていると目を逸らされた。だが、抵抗する様子は見せない。
「アンネローゼ」
「っ」
名前を呼ぶと彼女が肩を震わせた。だが、目線は合わせようとはしなかった。それならそれで男にも考えがある。
「アンネローゼ」
「ひぁ………」
耳元でもう一度呼ぶと可愛らしい悲鳴を上げた。
「今朝言ったように、俺はお前が欲しい。その力も、心も、身体も、全てが欲しいのだ」
「わ、妾を犯したくらいで、全てが手に入るとでも思っておるのか?」
「いや、思わん。そも、それとこれとは話が別だ。俺はお前の魔力を元に戻すためにやっているだけだ。お前の全てを手に入れるのはまた今度だ」
「ふん、都合の良い奴じゃ。身体だけの関係など………」
「今はそれでいい。それが良い。いずれ、お前が俺に全てを捧げても良いと思わせてやる」
「………この女たらしめ。その上から目線も気に入らぬ」
「お前よりはマシなつもりだ」
「ふん………やるからには、優しくするんじゃぞ?」
「当然だ」
◆◆◆
「っ………は………ん………」
アンネローゼの身体は今、胡坐を掻いた男の身体にすっぽりと収まるように後ろから抱きしめられている状態だ。拘束されるようなそんなにガッチリとしたものではなく、軽く手で触れる程度の力だ。
「ぁ………く………ふぅ………」
男の手は彼女の脇の下を潜り、見た目の割に不相応な胸を服越しに触れている。包み込むような状態からゆっくりとした指の動きでふよふよと形を歪ませ、撫ぜるように愛撫していく。
「くひゃ………はぁぅ」
男の息遣い、胸元に充てられた耳から聞こえる鼓動、体温、香り、僅かな重み、胸に触れられている手の感触、アンネローゼは目を閉じてそれらを享受していた。
「ぁ………んは……あっ」
胸から伝わるじんわりとした温かみと脳へと伝わる快感の電流、酒がまわった身体も後押ししているのか、いつもより肌が敏感になっている気がする。
「はっ………ふ………んん………」
「少し緊張しているな。心配するな、俺に身を委ねろ」
「んぅ……」
コクコク、と頷くアンネローゼの首筋に、男の唇が這う。啄むように、優しく、何度も触れる。肩、首筋、頬、こめかみ、耳へと昇っていく。直接的な快楽とはまた別の何かが、彼女を震わせた。
「ひぁ……ぁ」
こうしてされるがままだと童女にしか見えない。女の扱いには慣れていると自負している男でも、時折、腕の中の少女がアンネローゼであることを忘れてしまいそうになって、彼女に触れる手つきも自然と慎重なものに変わってしまう。
「くぁ………ぁん」
揉みしだいている男の掌に小さく、柔らかい豆のようなもの感触を覚えた。手慣れた動きでアンネローゼの胸元の服を解いていくと、ピンッと突き出た乳首が顔を出した。
「あぅっ……」
服越しではなく、今度は直接その胸を手で包み込んでいく。マッサージをするように、円を描く様に揉み込んでいく。
「ひぃ……ぅ」
乳首には直接触れず、人差し指でツツツ……とその周囲、乳輪を撫でまわした。ムクムクと固くしこっていく乳首が彼女がちゃんと感じていることを教えてくれる。
「ふー………」
「ふあっ!?」
首筋へのバードキスが慣れてきたころに、男はその僅かに尖がった耳元に息を吹きかけた。彼女の驚いた反応に
男は自然と口の端が吊り上がった。男の耳への攻めはまだ終わらない。
「んにゃ、にを?はぁう!?」
甘噛み。ハムハムと常人よりも長いその耳に男の唇と歯が触れる。
「ひにぃぁ!ま、待つのじゃ……ぁ。み、耳が、おかしい……ぃ!?」
唇で挟み込み、サンドイッチのようにクニクニと愛撫するだけでアンネローゼの反応は劇的に変わった。
「こんにゃ……こんにゃのぉ………!んにゃぁぜぇ……!?」
男の手の愛撫にも変化が訪れる。今まで触れていなかった乳首を親指と中指でつまみひねりを入れてきたのである。
「あっ、あっ!ひぃ!ひっ!ふぃぃ!?」
指を噛んで快感に耐えようとするアンネローゼ。
「はひっ!?」
抵抗らしい抵抗も出来ない彼女の耳が男の口に飲み込まれた。
ジュルルルウウウウウ!
「オッ!?ほぉお!?」
口内を震わせて吸引する動きにアンネローゼの足がピンッと張る。愛撫する手にも力が入り揉み込むペースがはやまる。
ジュルッポ!ジュルッポ!ジュルジュルジュルジュルウ!
「はああああああああ!んはああああああ!?」
脳が犯された。彼女はそう錯覚した。
吸引しながら突きだされた舌が彼女の耳の穴をほじり、まるで蹂躙するように容赦のないピストン。不快とは言い難いその感覚は、ゾゾゾゾとアンネローゼの背筋を駆け巡り、脳髄で花火のように弾けた。
「あ!………あっっは………!」
来たるべくして来た絶頂。快感のボルテージが限界を突破してなる生理現象は、彼女の意識を上へ上へと押し上げた。雲のような柔らかいものに浮かぶような感覚だ。
「はぁ………はぁ………はぁ………は……ぁ」
未だパチパチと明滅する意識の中、アンネローゼはただボーっと男の顔を見上げる。ゆっくりと男の顔が近づく。
「あ………ん……ちゅ」
キスをしてしまった。ぼんやりと胸に灯る温かみに僅かに戸惑うが、その唇は離れない。深い深い快感の波が収まるまでのこの時間は、アンネローゼにとって心地の良いものだった。
「ちゅ……んむ………ちゅっ………ちゅ」
餌をねだる小鳥と餌を分け与えている親鳥の構図を連想させるような啄みあうバードキス。男の両手はアンネローゼのお腹へと回されていて、彼女のペースに気を配っていた。
「ちゅむ………ちゅぅ………お主は………辛く、ないのかのぅ?」
「………出すなら“ここ”だ」
そういって男は彼女の下腹部よりも少し上に掌を置いた。
「お主の手は………あったかいのぅ」
体内に浸透するような手の温もりが心地良い。このまま寝てしまえばさぞや良い寝心地だろう。
「孕んだらどうするのじゃ?」
特に意図したものではない、素朴な疑問。
「万が一にでもなったら責任は取ってやる」
「ば~か………んむ……ふ……ちゅ……ん……ぷぁ……ふぁむ」
男の両頬に手を添えて引き寄せ、アンネローゼが自らキスをする。それは男の返答に対する照れ隠しか、それは本人のみぞ知る。
男の手がアンネローゼの股間へと伸ばされる。愛液で湿った下着越しに人差し指と中指で撫で上げると、ヒクヒクと彼女のアソコが震えた。
「んんっ………ふちゅ……ぱ………はぷ……ン………んんむ」
夢中になって貪るようなキスをし続けるアンネローゼに応えるように、男もまた秘唇への愛撫を続行する。爪は立てず、指先で引っ掻く様に突いたり、愛液でまぶした指でクリトリスへの愛撫を行う。
「ちゅぅ………ちゅるるるるるぅぅぅ………はぁ………はむ………じゅるぅ……ふぁ………の、のう。もう、良い、ぞ?」
アンネローゼの言葉に頷き、彼女の服を脱がしていく。こういう場で見る彼女の裸を見るのは男にとっても初めてのことだ。半魔という種族でありながら、淫靡さを持った魔族特有の妖艶な魅力が無い。だが、男好きのする容姿でありながらどこか清楚な少女を思わせる純粋な魅力がある。
「素敵だ」
男は本心からそう口にする。
「ぴっ!?な、何を言っておるんじゃお主?」
「本心だ。今のお前は、美しい」
これが半魔の持つ魅力か。そういって男は少女を抱き寄せる。
「妾を半魔呼ばわりしおって。後で覚えおれ」
「何を言う。これでも褒めているのだ。半魔のお前だからこそ、良いのだ」
「ふ、ふん。勝手に言っていろ」
「ああ、言わせてもらう。今のお前は俺にとって、とても魅力的だ」
「……………」
お互いが裸の状態。仰向けに寝かせられたアンネローゼの秘唇には固く勃起した男の長大なペニスが押し付けられた。
「今更言うのも何じゃが、大きすぎる。裂けるんじゃなかろうか」
擦りつけられる長大なペニスに固唾を呑むアンネローゼ。
「安心しろ。無理はせん………ふむ、こんなものか」
そういうや否や、男のペニスが縮小していった。先ほどの大きさと比べると段違いの小ささだ。
「準備は良いか?挿入るぞ?」
「ん」
ゆっくりとゆっくりと男の亀頭がアンネローゼの中へと侵入していく。そしてある地点まで進んでいくときに柔らかい輪ゴムのようなもので妨げられた感触に行き着いた。
「やはりお主……」
「なんだ?」
「妾が処女であるのを知っておったな?」
この変態め、とジト目で見つめるアンネローゼ。
「俺に不可能は無い」
いつものように男はそう返す。それが可笑しくて、彼女はつい笑ってしまった。
「お主いつもそれじゃな」
だが、緊張は解れた。むしろ、良いクッションになった。
「一思いにやってくれ」
彼女にとって処女を散らすのはそれほど気にはしていない。だが、初めてがこの男というのは、まぁ、百歩譲って良しということにしておくことにした。
「わかった。だが、良く味わっておけ。初めての痛みと言うのは貴重なものだ」
「んっ!………く………ぅ」
腰を推し進めると、膣内で何かを突き破る感触。
痛い。痛いが、叫ぶほどではなかった。前戯をきちんとしたおかげか、それとも男がペニスを小さくしてくれたおかげか。落ち着くまでは男も動かないでいた。
「んぁ………くふぅぅ………はいった……のぅ」
膣口からは処女の証である血が薄らと流れていた。こうして改まると、自分の体内の温度とは違う熱い棒が入っていて、自分の膣内を広げる圧迫感に妙な違和感を感じてしまう。
「動くぞ」
「うん」
ゆっくりと前後させていく。
「ふぁ………ふ……んっ……んっ……は……ぅ」
魔族の血のお蔭か、処女膜が破れたことによって出た血はもう止まり、動いても痛みは無かった。
「はっ……くあ……あっ……んあ………あぅ………んんっ………くふぅん……」
トントンと子宮口近くを叩かれる感覚、膨らんだ亀頭が膣壁を擦られる感覚、Gスポットを小突かれる感覚。
「ああっ………くぅん………はっ、はっ……んはぁ」
次第にアンネローゼの吐息に熱が籠り始めた。
「んひゃぁ………また、胸ぇ……くぅん」
突き上げるたびにぷるんぷるん揺れる胸を鷲掴み、痛くない程度に揉みしだくとアンネローゼは子犬のようにか細く啼いた。ゆっくりと馴染ませるようなスローセックス。
処女であり、性交の経験など一度としてなかった彼女と万を超える時を欲望と共に生きた男。前戯をしっかりと行っての本番は、彼女の脳髄を快感でローションのようにトロトロに蕩けさせるには十分だった。
「奥ぅ、ぐりぐりすりゅなぁ………」
「なに、堪能していけ。これからが大変なのだ。楽しめんと損をするぞ」
かきまぜるように水音を響かせるたびに、アンネローゼの喘ぎ声は艶の混じったものとなる。きゅうきゅうと締め付ける膣が奥へ奥へと男のものを引き込んでいく。
「あひゅぅっ、あっ、くあっ、はうぅう。あう、あう、ま、まってぇ。わらわ、わらわぁ、もう」
「イきそうか?」
「ん……んぁ!うぅう……!はぁぁあ………んうぅん!」
頷くアンネローゼ。切羽詰まったような息遣いと、絶頂が近いことを報せる様に掴んでいたシーツにも力がこもる。男も腰の動きを早めていき、ラストスパートへと突き進んでいく。
ズッズッズッズチュッ!ズチュッ!ズチュッ!ドチュッ!ドチュッ!
「んひゃああ!?中で、大きくなってるぅ!?ふやあああ、しょんな強くちゅかないれぇぇええ!」
腰の括れを掴み、正確に彼女の感じやすい所を重点的についていくだけでアンネローゼは激しく身悶える。
「あっ!あっ!わらわ、もうだめぇぇぇぇ!」
「っ!」
ドビュウウウ!どくっ!どくっ!どくっ!
「………ん!……んっは!………はぁっう!」
男のペニスの脈動と共に吐きだされる白濁とした体液がアンネローゼの胎内を埋め、マグマと錯覚するくらい熱い粘性のものが子宮内部に侵入してくる感覚に、身体は歓喜で震えた。
「はぁ………はぁ………はぁ」
しばし、目を閉じて事後の余韻に浸る。身体を包む快感の波が、少しずつ少しずつ引いていく感覚が心地良い。決して己を慰めるだけでは得られぬ感覚は、気持ちいいという言葉に集約された。
「すごい………のう、はぁ、はぁ、お主の、まだ、びゅくびゅくと出ておる。んんぅ………」
びゅっ、びゅぅ、びゅびゅぅ
「気分はどうだ?」
「うむ、お主の精気が濃厚すぎて酔ってしまいそうじゃが、あと二、三回くらいじゃろうな」
「そうか」
「………のう?なんじゃか、お主のペニスがどんどん大きくなってきておるのじゃが?」
「うむ、そろそろ慣れて来ただろう。少し大きくさせた」
「ふぅ………は、少し、苦しい」
「安心しろ。すぐに良くなる」
「ひゃっ!?」
男がアンネローゼを抱き上げると、そのまま身体を反転、繋がったまま男は仰向けに、彼女は男の上へ乗っかる形となる。所謂騎乗位の態勢だ。
「今度はお前が動いてみろ」
「う、うむ。………んっ………はぁ、やはり、少々きつい」
男の胸元に手を着いて腰を上下させる。男のペニスの大きさを反映するかのように、アンネローゼの下腹部は不自然に膨らんでいた。これでもまだ元の大きさではないのだから呆れてしまう。
「はっ……くう………くひゃぁ……んん、大きすぎじゃ」
先ほどよりも強い圧迫感でまるで槍を突き立てられた感覚だ。だが、ピッチリと膣内を肉竿が埋め尽くしているので、性感帯を余すことなく亀頭の傘が愛撫するので否応なしに快感のボルテージが上がっていく。
「気持ちいいところが………当たって………るぅ……んんは」
「意外と早く順応したな。膣内の動きが厭らしくなってきたぞ」
「う、うるさい………くはっあ……ぁ、そこ、いい………」
ヌチュヌチュ愛液を滴らせ、悪態を吐きながらも快楽を貪る様は言いようのない征服感がある。
「ふああ………なんで、こんなに………」
唇を噛みしめて快感に耐えながらも、腰の動きは段々と早くなってきている。上下運動で揺れる胸に手を添えて乳首を摘み上げるだけで、アンネローゼは恍惚とした声を漏らした。
「んひゃあ………ま、まつのじゃぁ、こんなの、妾じゃな………」
ドチュンッ!
「~~~~っ!?ひあああ!」
腰を突き上げるのとアンネローゼとの腰の振り降ろしがタイミングよく重なったようだ。良いところに亀頭がめり込み、一気に快感を絶頂へと押し上げられ、アンネローゼは背を仰け反らせた。
「あっ………あっ………はぁぁ………」
快感の逃げ道を求めて舌を突きだしていた彼女が脱力し、男の胸元へ飛び込むようにして倒れる。あらかじめ予感していた男がそれを優しく迎え入れる。そして、彼女の腰を掴むと、一気に突き上げた。
ズチュウ!
「くひっ!?お、お主!?にゃにをぉ!?」
「もう少しで俺も出そうだ」
「ま、まてぇ……え!こ、のままじゃ妾が、壊れてしまうぅぅ!?」
明滅する視界。彼女は、津波のように一気に来る暴力的な快感の嵐にただ男の動きに合わせてカクカクと頭を揺らし、涎を垂らすだけ。
「おっおっおっおおおお!?ひぬぅ!ひんでしまうううう!お主のぉ!大きすぎるううう!」
「っ!」
「お゛っ!?」
びゅくびゅくびゅくずびゅろおおおおぉぉぉーーーっ!!どぷどぷどぷどぷんっ!びゅるびゅるびゅろおおおっ!
「…………!…………!?…………~~~!?」
人外の射精は一瞬でアンネローゼの胎を膨らませた。悲鳴すら上げられぬほどに強い快感に白目をむく。限界まで背を仰け反らせ、舌を突き出し、暴力的な感覚に身を委ねることしかできない。
「~~~~っ!はぁ………はぁ………はぁ」
5分か、それとも10分経ったか、ようやくアンネローゼの意識が戻る。
「大丈夫か?」
「ばかもの………死ぬかと………思ったわ」
快感の余り死ぬなぞ笑い話にもならない。息も絶え絶えになりながら彼女は男の後頭部に手を回す。
「これじゃあまるっきり妊婦じゃのう」
「そんなに子供が欲しいのか?」
「阿呆、本気にするでない………のう」
「うん?」
「ふぅんむ……ちゅ……じゅろぅぉ……はむ………」
舌を絡め合い、銀色のアーチを作りながらアンネローゼは続ける。
「もっと、してたもれ?」
少しだけ気恥ずかしそうに強請る彼女はとても可愛らしかった。
「わっ……!」
上体を起こし、アンネローゼを抱き上げて再び彼女を仰向けに寝かせる。男にとって彼女はほとんど悪友のような気持ちが強かった。悔しいが、さっきのセリフは不意打ちに等しく、男の心をど真ん中で射抜いたのである。
「後悔するなよ?」
「んはぁ……」
ズルルル、と肉棒を亀頭辺りまで引き抜き一気に突きこむ。
「おほっ!?」
情欲に狂った獣のような律動はまだ始まったばかりだ。
◆◆◆
「んはああああああああああ!ひはああああああああああああ!?」
パジュパジュパジュパジュパジュパジュ!バジュバジュバジュバジュゥン!!
強姦魔のように組み伏せ、組み伏せられ、一心不乱に腰を前後させる男とアンネローゼ。
「あっあっあっ!しゅごいいい!もっと、もっと来てぇえええ!」
男の手は彼女の手と重ねられており、指と指が絡み合い恋人のように繋がりあっている。妊婦のように膨らんだ腹部と見た目不相応の爆乳が連動して揺れる。
「ふはあああああああああああああああ!イグゥゥウウウウ!!」
絶頂に身を委ね、身体を仰け反らせるアンネローゼ。獣のように快楽を貪り、もはや子宮すら男の亀頭を愛撫するための第二の生殖器官にしかなっていない。
「はっはっはっ!あはっ!分かるか?妾のオマンコ!もうお主の形いいい!覚えてしまっておる!はああああああああああああああああんんんん!!」
そう、アンネローゼが言うように男のペニスは既に元の大きさになっていた。アンネローゼのアソコはもはやそのサイズでも痛みを伴わず貪欲に受け入れている。
「しぇきにんん!とれよぉぉお!」
「ああ!取ってやるさ!っ!っ!」
「ひあああああああああ!しぇきにんんんんんん!」
一体どういう意図で言ったのか、当のアンネローゼでさえ意味も分かっていないだろう。やがてラストスパートへと腰の動きがさらに早まる。子宮内部、子宮口、膣を行ったり来たりしながら、まるでブラッシングのように一心不乱に上下運動をする。
「あひっ!?はひ!くひいいいいい!ひはあああああああああああああ!」
そして、遂に二体の獣の交わりに終わりが訪れた。
「っ!」
どびゅるるるるるるるる!どびゅうううううううう!どぐ!どぐ!どぐ!どぐ!どびゅ!びゅぐびゅぐびゅぐびゅぐびゅぐううううううううううううううう!!
「~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ッッッッッ!!!!」
ブツンッ!
強すぎるというものでは形容しきれない快感。生命の防衛本能に従い、アンネローゼの記憶は、そこで途切れるのだった。
○月×日
う、うわぁ………い、色々と凄いものを見てしまった。今まで目的の為にさまざまな男と閨を共にしたことはあるが、男と女のセックスとはあそこまで苛烈なものなのだろうか。獣のようだが、何か違う。そういう下劣、下等が似合う物ではない。もっと神聖なものに私は見えた。
□□□(そこから先、五行にかけて修正液で白く塗りつぶされている)□□□
いや、何を書いているんだ私は。違う、違うんだ。ああ、なんでボールペンで書いてしまったんだ私。自分でしか読まない日記とはいえ、自分の性事情を、しかも斬鬼の対魔忍のことまで書くものではないだろう………。
いかん、話がまとまらない。取り敢えず男の体液とアンネローゼ・ヴァジュラの体液を採取出来ただけでも御の字だと思っておこう。一旦ドローンを戻そう。予備のモノも用意して継続して男のアジトを監視しよう。
―追記―
………しまった。男と一緒に出なければドローンを出せないではないか。私の馬鹿。
―――あとがき―――
\ピコン/
美琴ちゃんの調教レベルが更新されました。
いやぁ、原作ヒロインなだけにアンネロリーゼの部分は滅茶苦茶張り切った。いずれは大人verもエロに組み込みたいけど、篠原まりと吸血女帝アサギも近いうちに入れたい。人材も手に入れたいとやることがいっぱいだぜ!
こうして思うと主人公、全然暇を持て余してない気がする。