話膨らませすぎるとgdgdになるので巻いていこう。
それから、ゆきかぜ2発売決定おめ。これは財布が寒くなるな。
「うん………」
目を閉じながら身じろぎする。目覚めの感覚は悪くない。暖かい布団に包まれ、半分寝てる意識を堪能しながらその温もりを全身で感じ取る。
「ん~……」
そして、その布団の下では何も身に着けず肌を密着させ、細身ながらもがっしりとした逞しい体に抱かれている。
「んふ~」
これは良いものだ。守られていると感じ、安心を感じて、鼻腔を擽る男らしい匂いも心地よい。
「え」
一気に覚醒した。自分の置かれていた状況を一分一秒でも把握すべく、前園桃子は目を見開き、男の居場所を探った。が、見てわかる通り、密着している。つまり相対的に彼女の顔の前には男の顔があるわけで、マジでキスをする5秒前という感じである。
「あわ………あわわわ………」
桃子の脳裏に先ほどの一夜が思い浮かばれる。キスをしながら男の腕の中で身悶え、朦朧とした意識の中で自ら男のソレで奉仕し、それがたとえようのない充足感に包まれていたこと。
「んん」
「ひゃ……うん」
男は目を閉じながら桃子を引き寄せるように抱きしめる力を強める。結果、桃子の顔は男の胸板に当たることになった。
ワームとの一件を除き、男性と一夜を共にしたことも、こうやって身体の境界線が分からなくなるくらいに抱き合ったことなど一度もない。
カァァ……………と熱くなる顔を止めることができない。恋に夢見る乙女でもあった前園桃子はいずれ素敵な人と結婚したいという願望はあった。そして目の前の男、この男のルックスは今まで見てきた中では極上の雄と呼べるほど顔立ちも良く。程よく筋肉もある。
「すぅ………すぅ………」
(寝てる……よね)
寝息を立てる男の顔を伺いながら、男の胸板をチラッと見た後。自らの顔を胸板に擦りつけるようにぐりぐりと動かす。
「んん~~………」
本性さえ知らなければ、本性さえ違うならば、強いて言えば普通のまともな人間ならば………!
悔しいのに幸せ!あまりにも惜しいこの男の存在に桃子はこの世の不条理を呪った。
(お父さん、お母さん、ゴメンナサイ。桃子は汚されました。ああ、でも、この人の腕の中気持ちいい。このまま二度寝をしてもう少しだけ現実を直視したくない。お願い!まだ寝てて!今だけ私の王子様にさせて!)
顔も見た目も良いのだ。顔と見た目だけは!……だがその性格は傍若無人、欲しいものは何としてでも得ようとする王様のような男だ。人質に取ったり、無理やり洗脳をしようとしたり外道なことをしてこないのは、まぁ、評価できるが。
「あ………」
不意に、太ももに当たる固い熱い棒の感触に桃子は思わず声を漏らした。手だけでその感触を辿り、それが男の陰茎だということに気付く。
「ぁ……ぇ……」
(うそ……寝てるのに……寝てても男の人って固くなるの?……うわ……うわぁ……………ピクッピクッて動いてる……………ぁ、や、やだ、固い、熱い。なにこれ………こ、これが、あ、朝立ちっていうの?)
「朝からナニしてる?」
「ひゃあああああああああああああああああああああああああああ!」
ビョーン!と跳びあがって、逃げようとする桃子の腰を掴み、男は再び桃子を押し倒し、組み伏せた。
「随分と熱心に触ってくれたな。昨日夜のじゃ物足りなかったか?」
「!?ご、ごめんなさい!つい出来心なんですぅ!」
「この際だ。乗り気なようだし、昨日の夜の続きをイってみよう」
「い、いやああぁぁぁぁあ!」
「そこまでです。お二方」
凛とした声色で二人の行為に待ったをかけたのは、男と同じ黒の道士服を身に纏った長い紅髪に仮面をつけた女性。
シェンフーだった。
「だ、誰ですか!?」
驚愕する桃子にシェンフーは片手を胸に当て一礼する。
「申し遅れました。前園桃子。私の名はシェンフー。ご主人様の部下でございます」
「シェンフー……さん?」
「はい。ご主人様の眼となり足となることが私の使命。好きなものは特にありません。趣味は………ふふふ」
「え!?なんですか!?凄い気になるんですが!」
暈すような言い方に思わず桃子が突っ込む。対してシェンフーは、仮面越しではあるがニコニコと笑っている表情が想像できた。完全に相手の反応を楽しんでいる。
「何でもありません。そうそう、言い忘れていました。昨日はお楽しみでしたね」
「え?はい!?な、なんで知って………!?」
「ウフフフフ。素直でかわいい反応をしますね。なるほど、ご主人様、彼女は中々の逸材です」
「何がですか?!」
「そういうことだ。「どういうことですか!?」よく来たなシェンフー。仕事は完遂したか?」
「万事滞りなく」
「そいつは重畳。部下の働きには報いなければな。どうだ?今日はここで羽を伸ばすか?」
「それは良い考えです。ご一緒いたしましょう」
「となれば飯だ。そろそろバイキングの時間にもなる。前園桃子。さっさと着替えろ」
「は、はい……」
「どうぞ、前園桃子。今日も熱いですから、こういうのを着ていくと涼しいですよ」
「あっはい。ありがとうございます」
とんとん拍子で進んでいくのを呆然と見ながら桃子はシェンフーから差し出された服を着ていく。
「ご主人様、どうぞ」
「ああ」
男に差し出された服はGパンにTシャツとラフな格好だ。いつも来ている道士服では人目に付くので、場所によって、ひいては必要ならば服装を変えているのだろう。
「一緒に食べるということはお前もさっさと着替えて仮面も取ったらどうだ?」
常夏のビーチで仮面をつけた女性が居たら怪しいことこの上ない。男の指摘にシェンフーは短く唸った。
「む………それは盲点でした。しかし、ご主人様以外の人間に私の素顔を見せるのは、いやしかし、せっかくのご主人様と過ごすのですから……これは………迷いますね……どっちが良いですか?」
「お前が決めろ」
「言い方を変えましょう。どっちの私が見たいですか?」
「素顔の方」
「はい。わかりました」
男の返答にシェンフーはどこか嬉しそうに仮面に手を掛け、外した。その瞳は男と同じく黄金の瞳。だが、その瞳孔は蛇のように縦に割れており、人外、魔族としての証があった。
「っ――――――」
桃子は息を呑んだ。目を合わせるだけで巨大な顎で噛み砕かれた自分を幻視した。
しかし、その次に彼女はシェンフーの容姿にも目を奪われた。強烈な威圧感を放ちながら、それを補って余りある彼女の容姿。河のように腰までまっすぐ延ばされた燃え盛る様に紅い髪の毛、日に当たったことが無いような白い肌と服越しでもはっきりとわかるたわわに実った胸、キュッと引き締まったくびれ、目を凝らさなければ分からない程度に浮かび上がっている鍛えられた腹筋、程よく詰まり、膨らんだ桃尻とそこからすらりと無駄な脂肪など一切付けていないかぶりつきたくなるような足。
同性でありながら、その魅力に一時桃子は目が離せなった。
黄金の男と紅蓮の女。この二人が並ぶだけで、どんなカップルであろうと霞んでしまうほどに、二人は美しく、それ故に危険な匂いを漂わせた。
シェンフーが男の片腕を寄り添うように抱きしめ、それを見せ付けるように男は歩き出す。
「行くぞ。着いてこい。前園桃子」
今日もまた、何か一波乱が起きそうなことを桃子は予感せざるを得なかった。
◆◆◆
場所を移し、朝食を食べ終えた三人は海へと向かった。昨日と変わらず海の浜辺では子供たちの喜びの悲鳴が響きわたり、売店のあたりには活気に満ち溢れている。
シェンフーと前園桃子は飲み物を買いに行っている。まとわりつくような鬱陶しい陽射しも、海の近くであれば心地よいものだ。
午前中いっぱいはここで遊ぶことになりそうだ。
なのだが―――
「サヤ、なぜおまえがここに居る?」
「えへへ。来ちゃった!」
パラソルの下でのんびり涼んでいた男の隣にはニコニコと笑っているサヤが座っていた。昨日の白のワンピースをそのまま水色ストライプにした水着を着ている。
「ねぇねぇ金色のお兄ちゃん!金色のお兄ちゃんは泳がないの?」
「あぁ?勿論およ―――」
「そう言えば桃子おねえちゃん何処!?もしかして振られちゃった!?」
「聞けよ」
「付き合ってたんだよね!?」
「付き合ってないぞ」
「じゃあ兄妹!?似てない!」
「お前は人の話を聞かない悪い子なのかな~~~~?」
ビニョ~ン
男の指がサヤの頬を左右に引っ張る。普通は痛いのだが、サヤはアハハハハ!と笑っている。
「それで、親はどうした?また迷子か?」
「違うよ。今日はね、ちゃんと待ち合わせを決めたんだ。お昼ご飯まで自由で、お昼になったらホテルのレストランの前で集合することにしてるんだ!」
「場所は覚えてるのか?」
「勿論だよ!えっとね、えっとね………。……………?」
「…………おい、まさか」
「……………………アレ?」
これはまた面倒な。
「ま、それはそれとして」
そのことは置いといて、と箱を横に置くような仕草をするサヤ。ユーモアある子供である。
「良いのか」
「ねぇねぇお兄ちゃん!サヤも遊んでいい!?」
「さて、どうするか。騒がしい女の子とはちょっと遊べないかな~」
「…………」
男の言葉にサヤはすぐに顔をぷくーっと膨らませて私黙ってますというアクションを取った。膨らんだ頬に男は指で押すと。ぶびゅっと空気が押しだされた。
「あ」
「はい、喋ったからダメ~」
「ええ~なんで~!ずる~い!五月蠅くしてないのに~!」
「そうだな。だけど今五月蠅くしてるな」
「むき~~~~~!!」
「ふっ、甘い甘い」
意地悪な男の言葉に遂にサヤは衝動のままに男に張り手を喰らわそうとするが、それを掌で受け止めたり、逸らすなど、余裕の表情。この男、まったく大人気が無い。
「分かった分かった。ちゃんと遊んでやるよ」
「………ほんと?」
ジトーッと上目づかいでにらみつけるサヤに男は頷く。
「だが、ここで待ってろ。今桃子達が飲み物を取ってくる」
「むぅ~、分かった。嘘じゃないよね?サヤを置いてったりしないよね?」
「そんなことはせん」
「じゃあ約束だよ!」
「分かった分かった。約束だ」
「やった!」
喜びを表すようにガッツポーズを取ると、サヤは胡坐をかいていた男の膝の上にちょこんと座った。
「何の真似だ?」
「お兄ちゃんを逃がさないため!」
「あっそう」
どうやら思ってた以上に信用されていないようだった。ぎゃふん
◆◆◆
「ロリコン」
「開口一番にそれか。前園桃子」
飲み物を買いに戻ってきた桃子とシェンフー。男の膝の上に乗っているサヤを見た桃子の最初の言葉だった。
「大丈夫サヤちゃん?この人に変なことされてない?」
「ううん。いろいろ悪戯(頬っぺた引っ張られたり弄られたり)されたけど楽しかった」
「イタズラ?!や、やっぱりあなた、こんないたいけな少女を、このケダモノ!黄金のケダモノ!」
「ハハハ!何とでも言え。俺の容姿だったらそういう美味しいシチュエーションも許されるのだ」
「流石です。ご主人様。自身の利点を良く分かっていらっしゃる」
「少しでもいい人だと思ってた私が馬鹿でした!この人でなし!」
「当然だ!魔族なのだからな。人でなしといわれても痛くもかゆくもないわ!」
「流石です。ご主人様。あ、初めましてサヤちゃん。私、ご主人様の従者をしております。シェンフーと申します」
「あ、私サヤ!シェンフーお姉ちゃんってじゅうしゃ?なの?じゅうしゃってなに?」
「毎日ご主人様とキャッキャウフフすることです」
「へぇ、面白そう!」
「まてシェンフー」
流石にそれ以上はマズイと感じたのか、男が彼女を呼び止めた。
(なんだかんだでそういうところは妙に常識人ですよね、この人)
桃子は男の行動に対し上方に評価を修正し―――
「そういうのは俺が直々に教えてやる。なに、一晩過ごすだけであっという間だ」
一気にどん底へ落ちた。桃子は男の手を掴みサヤから聞こえないように移動する。
「一体どういうつもりですか!あんな幼い子をこちら側に引き込むなんて!」
「それは、大人になるまでに他の男に取られないよう唾をつけておくつもりだが?光源氏計画を知っているだろう?あれだ」
「あれだ。じゃありません!あなた、私だけでなくサヤちゃんにまでその毒牙をかけるおつもりですか?!」
「ああ」
「この外道!ロリコン犯罪者!」
「何を言う。俺はサヤが食べごろになるまで本格的に手を出すつもりはないぞ?」
「たべご……っ!?」
パクパクと口を開閉させて言葉を紡げない桃子に対し、それに、と男は一度間をおいてから続ける。
「俺の年齢を考えればどんな女と寝てもロリコンにしかならんな。すでに万は届いてるからな」
カラカラと笑う男に桃子ははぁ~~、とため息をついた。
「別に同意の上であれば構わんだろう?」
「それは、まぁそうですが、魔族の手に堕ちる人間を態々見逃すほど、私はまだ落ちぶれていません!」
「すでに魔族の俺の手にオちてるお前がそういっても全然締まらんな」
「う、うるさいですよ!」
「まぁ、その精神は評価してやる。そんなお前に免じてここではサヤは口説かんと誓おう」
遠くではサヤが男を呼ぶ声がする。男はサヤの呼びかけに応えるために彼女のもとへと歩を進める。
「まぁ安心しろ。ヤることヤったら責任は取る。望めばしわくちゃの婆さんになるまで俺が面倒を見てやるさ。もちろん、お前も俺のものになったら望む限りのものをくれてやる。満たしてやる。幸福にしてやる。老いて死ぬまで俺が世話を焼いてやろう」
「………」
「俺は俺のものになった奴は見捨てないし寛大だからな」
むせ返るほどに邪悪な気配を放ちながら、男は再びただの意地悪な金色のお兄さんの皮をかぶってサヤと会話を始める。
現状、何もできない自分に歯噛みを覚えながら、桃子もまた男のもとへ足早に歩くのだった。
「ねぇねぇお兄ちゃん、シェンフーさんから聞いたけど、お兄ちゃんって変態さんなの?」
「は?」
「ろりこんで、サヤとけっこんするためにヒカリゲンジケイカクっていうのを考えてるんだよね?」
「俺たちがいない間に何を教えやがったお前?」
「うふふふ……色々です」
「「ね~」」
「面倒なものを教えてくれる。良いか?そういうのはな、子供がやっちゃダメなことだからな、あんまりシェンフーの言葉を真に受けるな。良いな?」
「ええ~?」
「ええ~、じゃないロリコンだとか光源氏計画とか、他人に言いふらすなよ。わかったな?」
キンッ!
「わか~りま~した~。サヤはママにもパパにも誰にも言いませ~ん」
「よし」
「さすがご主人様。子供相手に躊躇いもなく催眠術をかけるとは」
「なに子供に催眠術かけてるんですか?!」
「いや、証拠隠滅をな」
「もっとやり方というものがあるでしょう!?」
「時間がないし面倒くさい」
「あーもう!この人は!もうーーーっ!」
桃子の心が休まる日は……きっと来ないだろう。
◆◆◆
「ごめんねサヤちゃん、無力なお姉ちゃんを許してね?」
「ん~?なに、桃子お姉ちゃん?」
「ううん。なんでもないの。今日はいい天気だね」
「うん!今日は晴れ~!」
現在、桃子たち四人は、売店で買ってきたアイスクリームを食べている。泳ぐのもいいが、日差しの影に座って涼みつつアイスを食べるのも中々乙なものだ。
だが、結局男の催眠術は取り消せなかった。また一人、魔族の被害にあった人が増えてしまった。自分の無力さを嘆く桃子だが、それに気づいてくれる人間はここにはいない。
このままではいけない。と桃子は話題を振ることにする。
「ねぇ、サヤちゃん」
「なに~?」
「サヤちゃん、お母さんとはどうしたの?」
「お母さんはね、お父さんと一緒に仕事でここに来たんだ。夜は遊んでくれるけど、朝とお昼は仕事でいないの」
「……そう、なんだ。ごめんね、いやなこと、思い出させちゃったよね?」
「ううん。大丈夫」
「そっか」
まだ10歳前後の子供をただでさえ広い施設に放置する。待ち合わせしているとはいえ、桃子にとっては虐待まがいの育児放棄にしか思えなかった桃子は内心で憤った。昨夜も迷子になって泣いていたというのに、そのままにするなど、サヤの両親の気が知れなかった。
「サヤちゃんは、寂しくないの?」
「う~んとねぇ。今は桃子お姉ちゃんも金色のお兄ちゃんもシェンフーさんもいるからサヤは大丈夫!」
「アハハ、そっか」
純真な笑顔を向けるサヤとは違い、桃子は曖昧に笑うことしかできなかった。二人の会話を静かに聞いていた男は未だに笑うサヤの後ろ姿を見やりつつ、アイスクリームを一足早く完食する。
それから、シェンフーと目を合わせると、彼女は男の意思を感じ取ったのか、頷く。直後、同時に二人は立ち上がり、浮き輪、ビーチボールを取出し、一瞬でパンパンになるまで膨らませた。
「サヤ、前園桃子」
「今日は遊びますよ」
妙に凛々しい表情で言う二人に―――
「はい?」
桃子は突然のことで首をかしげざるを得なかった。
桃子にとっては昨日に引き続くことになるが、サヤと遊んで遊んで遊びまくって、昼食の後もとにかく遊びまくって親が近くに居ないことなど気にならないくらいに遊びつくした。
――――――――――――――――――
「おにいちゃん!ガンシューティングやって!ガンシューティング!サヤと二人プレイ!」
「良いだろう。この俺の銃捌きを見るがいい」
30分後
「サヤちゃんすごーい!全部ヘッドショットしちゃった!」
「わーい!新記録ーーっ!」
「この俺が、負けた、だと?」
「それじゃあサヤちゃん!次は対戦格闘ゲームのコーナーに行こっか!」
「うん!じゃあシェンフーさん!シェンフーさん対戦して!」
「良いですよ?こう見えても私、強いですから」
5分後
「まさか完封されるとは思いませんでした」
「イエイ!」
「次はリズムゲーム!これは私が相手をするね!」
「いざ、尋常に勝負!」
「うわぁぁん!私音ゲー下手だったーーーッ!」
「そも、論外か貴様!」
――――――――――――――――――
とまぁ、こういった感じで彼女たちは海で、ゲームセンターで遊びまわり、最後はプリクラを撮って締めくくったのである。このとき意外にも桃子が乗り気で、積極的にホテル内の楽しい所をガイドしていたのが男にとって印象的だった。
「あ、そろそろ帰らないと」
サヤが時計を見ながらそう呟く。
「桃子おねえちゃん、金色のお兄ちゃん、シェンフーさん。今日は一日、ありがとうございました」
そういって礼を言うサヤの顔は何処となく寂しそうに見える。
「帰っちゃうの?」
「うん。今日でおうちに帰るの」
桃子の言葉にサヤは頷く。夜にはここを出るらしい。
「サヤちゃん。もしまた会えたら。もう一度遊びましょう」
「うん。金色のお兄ちゃんも、シェンフーさんも元気でね。今日は、すっごく楽しかったから」
---バイバイ
彼女たちにとって、それが、サヤとの最後の会話だった。両親と共にホテルを去っていくその後姿はどこか寂しげであった。
彼らは知らない。思わぬところで、思わぬ再開が待っていることを。
今回は色々な伏線回。前園桃子編は次話で終了予定。
ランキング一位に入っていて吹いたwww
アンタらも好きねぇ。