※この作品はR-18です。

アリウスクソボケオオカミ   作:カブライニキ

9 / 10

星々は語る。

星々は悟る。

星々は消える。

輝きを放ちながら


オワリ / ハジマリ
シリウス


 

もし、あの時君に出会っていなければ、君の人生を壊してしまうこともなかったのだろうか。

 

 

これは、贖罪でも、ましてや後悔ですらない。

 

 

 

彼女から彼に贈られた

 

 

 

言葉のかけらである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アリウスクソボケオオカミ

 

『第四章』

 

『オワリ / ハジマリ』

 

 

_________________

 

 

「“ん......あれ?“」

 

私はその日、キヴォトスに降り立った。

起きると、誰のかも知らないデスクに座っていて、私がきているスーツにも全くの見覚えがなかった。

 

 

「おはよーございます、先生」

 

 

「“君、は?“」

 

「そうだ、申し遅れてすみません。俺は『天津垓』あなたを呼び出した、連邦生徒会長直属の秘書ですよ」

 

 

物腰柔らかで紳士的な彼に、一瞬見惚れた。

差し出された手を取り、立ち上がる。

 

 

「気軽に『1,000%社長』って呼んでくれていいですよ」

 

「“なんで1,000%......“」

 

にはにはと笑いながら私の手を引き、歩いていく。

 

 

「“私は、何をすれば......?“」

 

「まぁ、端的に言えば俺についてきてもらいます」

 

 

エレベーターに乗り込み、彼は私と一緒に眼前の景色を見下ろした。

 

「『キヴォトス』へようこそ、先生」

 

 

それが、私と『秤アルト』の出会いだった。

 

 

 

____________________

 

 

「待ってたわよ!先輩!連邦生徒会長を呼んできて!」

 

「おーユウカ、久しぶり」

 

「あ、確かにお久しぶりで......って違う!」

 

エレベーターを降りると、彼は頭の上に天輪を浮かべた少女と話し始める。

そのほかにも、いろいろな制服を着た生徒たちが彼に集まっていく。

 

 

「代行の連邦生徒会長は.......?」

 

「すまん、リンは今日お休みなんだ。だから俺が来た」

 

 

メガネにクリーム色の頭髪の子が垓に問いかけた。

 

どことなく、垓が白色のコートの下に着ている黒い制服と様式が似ているような気がした。

 

 

「えーとな、すまん、会長いなくなりやがった」

 

 

「は!?」

 

「......!」

 

「そんな.....」

 

 

そう思えば、そのほかのみんなとも制服が似通っている。

ズボンは『ユウカ』と呼ばれた子に似ているスーツだし、腕についている腕章がとても多い。

 

「あの、先輩.....そちらの大人の方は......」

 

「ああ、その人が『先生』」

 

 

その一言で、彼女達の視線が一気にこちらに向いた。

 

「“え、えと、こんにちは“」

 

私の挨拶に、みんな返してくれて、それを彼は嬉しそうに見守っていた。

 

 

「よし、じゃあ行くか」

 

 

「いくって、何処に?」

 

「モモカ」

 

垓は小さな通信機のようなものを取り出し、誰かの名前を呼ぶとその通信機からまた少女の姿が投影される。

 

「『シャーレ』までのヘリ出しといて。おん、え?デリバリーくらい奢ってやんよ。いいよ、お菓子?任しとけって。じゃあ頼んだぞ」

 

 

テキパキと指示を出し、その後すぐにヘリが到着した。

 

「じゃ、ユウカ達にもついてきてもらうぞ」

 

 

「へ!?な、なんでですか!?」

 

 

「お仕事、行くぞ」

 

「了解しました」

 

「ちょっ!?」

 

「ミレニアムの生徒会、早く行きましょう」

 

「わ、わかったわよ!!」

 

 

続々とみんながヘリに乗り込み、彼は私に向かって再び手を伸ばす。

 

 

「では、先生もちょこっとお時間いただきますよ〜」

 

 

ヘリの風圧で巻き上がった彼のコートの内側に、大型の拳銃が見えた。

 

 

後頭部に映ったヘイロー、当たり前のように携帯された拳銃。

そして、握られた手

 

 

彼は、私に初めてキヴォトスを教えてくれた人間である。




最上の輝き

総てを焦がすほど

欺きと真実


天狼星『シリウス』


天上にて、至大なる凶星
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