午後の仕事はまるで手につかなかった。
些細なミスを連発し、それを自戒しようとするも全くできない。頭はぼんやりとなっており、集中力が続かない。
午前と午後で仕事への取り組み方がまるで別人になってしまったかのような有様にAZKiとかなたは顔を見合わせていた。
「金屋くん、何かあったのかな?」
「さあ……? ボクもさっぱりわからん」
困惑する二人に対し、その元凶たるクロヱだけは知らぬ顔でデスクワークに勤しんでいる。普段はサボり魔、とまではいかなくても勤務態度が真面目とは言い難い彼女が珍しくちゃんと仕事をする姿に、二人はこれまた首を傾げる。
「沙花叉がちゃんと仕事してるのも珍しいな、休憩から帰ってくるのあんなに遅かったくせに」
「休憩中になにかあって、それをきっかけに心を入れ替えた、とか?」
「それはないでしょ、沙花叉だよ?」
かなたのその一言が耳に入ったらしく、
「ちょっと〜!? 沙花叉だから、ってなんスか〜!?」
クロヱはプンスカと抗議の声を上げ、それに対して応酬を重ねるかなた。
そのやり取りすらも今の建太には耳に入ってこない。目すら向けようともしない。
三人からは見えていないが、建太は仕事用デスクの下で勃起を繰り返していた。常に半勃起状態になっており、まるで発作のように時折フル勃起状態になり、暫くするとまた半勃起に戻る。昼休憩から戻ってからはずっとその状態が続いている。
その原因は勿論、社長のかなたと口論している先輩だ。
ひょんなことからクロヱに胸を揉ませてもらい、それどころかフェラチオ、さらには口内射精までさせてもらえた。
その光景と快感が幾度となくフラッシュバックする。
手に吸いつく白い柔肌。コリコリと硬い乳首。肉茎を撫で上げるザラザラの舌。玉袋を揉みほぐす手。唾液でいっぱいの口――
気づけばまたペニスは限界まで膨張していた。皮が剥けた敏感な亀頭がボクサーパンツの生地に擦れる。
「もういいです~! だったら沙花叉、徹底的にサボらせてもらいます~!」
ぷいっ、とかなたから顔を背け、それから今度は建太のところへと歩いてきた。
「ねぇねぇ新人く~ん、沙花叉と一緒にサボっちゃおうよ~?」
「オイコラ他人を巻き込むんじゃねぇ!」
背中から浴びるかなたの叱責を受け流してクロヱは、
「沙花叉先輩が許可してるんだぞ~? 仕事なんか投げ出してサボっちゃえ~w」
言葉でそう誘惑し、かなた達から見えないようにジェスチャーをする。
右手指で筒状の形を作り、そこに反対の人差し指を抜き差しするその仕草は間違いなく『アレ』を示していた。
熱に浮かされたようにそれを眺める建太。勃起の先端、鈴口から先走りが漏れ始めてボクサーパンツに沁み込む。
片づけなければならない仕事と未知の快感への誘惑。職場じゃなければ、第三者がいなければ即座に飛びついていたかもしれない。
熱に浮かされたようにクロヱの手元、胸元、次いでタイトスカートに遮られたその先に目が向かってしまう。それを現実に引き戻すのはかなたの大声とそれを宥めるAZKiの声。
「いいから仕事しろ〜!!」
「かなたん落ち着いて……」
騒ぐ声すら鼓膜に届かない。届いてはいるが感知できない。
追い討ちをかけるようにクロヱは舌をペロペロと動かし始める。お昼時に覚えてしまった快感がまた甦ってくる。
いてもたってもいられず、
「ちょ、ちょっとトイレ行ってきます!」
その場から逃げるように建太はトイレへと駆け込んだ。
元々尿意だけはあったため排泄も済ませようとするが、勃起しきったペニスは尿道が狭まっており上手くいかない。それどころか尿と同時に先走りまで垂れてくる。
これだけギンギンに勃起してしまっているのだから今すぐにでも自家発電してしまいたい。けれどもクロヱから期待を抱かせるようなことを言われてしまってはそれもできない。
本物の「穴」はどれだけ気持ちいいのか──
建太は首を振った。
今はまだ仕事の時間だ、そんなこと考えるな、今日だけでいくつもミスを犯してるのだからちゃんと集中しろ。
自分に喝を入れた。入れたつもりでいた。
結局、トイレから戻ってもミスと勃起は治まらなかった。
◇
そして今、建太はホテル街に建つ一棟のホテルの前に立っていた。
隣にはクロヱ。建太の右腕に絡みついており、簡単には離れられない。そのうえワイシャツ越しに乳房を押し当ててきている。
「アハハ、緊張してる〜w」
クロヱは建太の顔を見てバカにしたように笑った。
それすらも気にする余裕もないほどガチガチな建太。それは緊張によるものだけではなく、この後に待っているであろう事柄に対する高揚と興奮も大きかった。
実際、ある程度離れていてもわかるほど股間のテントは勃ち上がっていた。
ホテルは受付に人がいないタイプだった。空いている部屋をパネルで指定するとカードキー式の鍵が出てくる。エレベーターで上がり、廊下を歩くと既に埋まっている一部の部屋から性に対する喜悦の声が漏れていた。
「イイっ、イイっ」
「あんっ、あうぅぅんっ」
「オォッ、オホォォッ」
建太の勃起は限界突破しそうだった。下着と先端との摩擦ですら敏感に感じ取ってしまう。
部屋の前に着くとカードキーを当てて開錠する。入ってすぐにキングサイズの大きなベッド、その近くにはテレビ、そして隣の部屋はバスタブつきのシャワールームとなっている。部屋の照明は一般的なLEDライトだが、リモコン操作で色や明るさを変えられるようになっている。適当に操作してみると、最初の明るい白色から妖艶で淫靡な薄暗い紫色に変わった。
「うわ、なんか超エロい雰囲気になった〜w」
クロヱはケラケラと笑う。そしてワイシャツのボタンを外し始めた。その下には豊かな果実を受け止めるブラがあった。草花を模した刺繍が施されたあの黒いブラだった。
続いてスカートを下ろし、ブラと同じ意匠が施されたデザインのパンティがその全容を現す。布地は少なめでTバックに近い。
「ど〜お、沙花叉の下着エロいでしょ〜? キミも早く脱ぎなよ〜?」
そう促されて脱がないわけにはいかず、建太も同じく下着姿になる。比較的ガッシリした上半身はまだしも、ペニスで高々と持ち上がったテントを見られるのはやはり恥ずかしく、クロヱの顔を見られない。
「やっぱり立派だね〜w、そんなに興奮されたら……ちょっとだけ嬉しいかも」
ふと顔をあげるとクロヱの顔が眼前にあった。小さな口を開け、その奥にはピンク色の舌がある。それを伸ばしたかと思えば、
んちゅっ。
ザラついた感触が建太の唇を一舐めした。
密着する柔らかい、やらしい身体。腕を腰に巻かれ、抱きつかれる姿勢になる。
「ね、キスしよ」
その甘ったるい声が建太の緊張を僅かに緩めた。そして長い舌が唇をこじ開けた。
「んっ、ちゅっ、んふぅっじゅるるっ、ふぅっ、んちゅうぅぅっ……」
クロヱがリードする深い深いキス。建太はされるがままになっていたが、やがてクロヱを真似て舌を絡ませ合う。自然と物理的距離が縮まり、胸板と乳房が触れ合い、気づけば建太もクロヱの腰に手を回していた。
「んふぅっ、あんっ、初めてにしては上手じゃんっ……ヤバッ、興奮するっ……んちゅっ、んぢゅるるるるっ」
お互いを啄むようだったキスはだんだんと貪欲なものになっていく。まるで競い合うように唾液の絡んだキスを浴びせ合う。口から溢れた両者の唾液がクロヱの谷間に落ちて混ざり合い、それが建太の胸板に塗りつけられる。
気づけば十分近く接吻を続けていた。クロヱも建太も口の周りや胸部をてらてらと濡らしていた。口を離そうとすると糸が引くくらい粘ついていた。
建太の鼓動はこれ以上ないくらい速くなっている。キスなんて今まで一度もしたことがないのに、初めてがこんな濃厚なものでいいのだろうか、と思ってしまう。
「ねぇ」
クロヱの声に意識を引き戻される。上目遣いでこちらの顔を見ている。まるで新たなイタズラを思いついた悪ガキのような生意気な表情だ。
「これ、外して」
ブラのワイヤーをつまんで言ってきた。
「後ろのところ外せるようになってるから。童貞くんにもわかるように教えてあげないとね〜w」
小馬鹿にしてくる。
童貞なのは事実だが、さすがにブラの外し方くらいはわかる。AVを何作品か見ていればそれくらい理解できる。
けれどもいざやろうとするとスムーズにはいかず、少し時間がかかった。
「童貞くんにはいい勉強になったんじゃない? アハハッ」
クロヱは茶化してくる。しかし建太はもう豊乳にしか意識が向いていなかった。
そして許可もなくそれを揉みしだく。クロヱは最初こそ驚きはするが、
「もう、積極的だなぁ……焦らなくても触らせてあげるから、んっ……」
開いた指の間から盛り上がる脂肪がそのサイズ感と柔らかさを思い知らせてくる。ちょっと力を入れれば面白いように形が変化し続ける。闖入者が現れる心配のないホテルという場所で建太はだんだんと欲望が解放されていくのを感じていた。
「めちょ積極的っ……そういうのっ、好きっ……あっ、んんっ」
漏れ出る甘い声を鼓膜で受けるたびに建太の理性が塗りつぶされていく。立派な高さになったテントをクロヱのクロッチに押し当てていく。
そんな建太をさらに煽ることを彼女は言い放つ。
「触るだけじゃなくて、舐めてみたくない……?」
盛りのついた建太を一旦引き剥がし、クロヱはすぐ後ろのベッドへと仰向けに倒れ込んだ。小さな体に載った大きな二つの膨らみがふるんっ、と揺れる。
「沙花叉ねぇ、身体中ぺろぺろされたいんだぁ……全身余すとこなく、いろんなところを……舐め回されたいんだよねぇ……?」
蛾が街灯の灯りに引き寄せられるように、建太はベッドの上に上がる。一五〇センチに満たない身体に覆い被さり、裏返したお椀のような二つの山にむしゃぶりついた。
「あぁんっ!」
クロヱの嬌声。あぁんっ、はうぅんっ、という上擦ったそれは男を十分に興奮させる魔性を孕んでいる。
そんな色白なクロヱの肌からはなんとも言えない匂いが漂っている。
そういえば、と建太は以前あったクロヱとかなたのやり取りを思い出した。取引先との大事な商談にAZKiと建太を含めた四人で赴く時のことだ。
「沙花叉〜、お前ちゃんと風呂入ってきただろうな?」
「入ってくるに決まってるじゃないですか〜、こういう大事な用がある日くらいちゃんと入ってきますって〜」
「いや毎日入れよ、汚ねぇだろ」
「え〜ヤダ」
「ヤダじゃねぇんだよ! 普通は毎日入るんだよ! お前近くにいる時たまに匂うんだよ!」
「だってめんどくさいし〜。それに沙花叉、身体洗うの大変なんです〜、かなた先輩と違って出っ張り大きいから〜w」
「テメェッ……!!」
「かなたん落ち着いて、もうすぐ商談始まるよ!?」
かなけん内ではクロヱが大の風呂嫌いなのは周知の事実だ。この匂いも風呂に入っていないが故の体臭なのかもしれない。
しかし、性行為の前戯に没頭する建太にはそんなことはどうでもよかった。むしろそれがクロヱの匂い、沙花叉クロヱという雌の匂いなのだと脳が認識すれば一転して男を興奮させる媚薬へと変わる。
事実、建太はクロヱの体臭を鼻いっぱいに吸い込みながら豊満なバストにむしゃぶりついていた。赤子のような無垢さなどない、知識を得て大人の欲望にまみれた舌と唇で性欲を満たすための行動だった。
コリコリに固くなった両乳首は舐めてとばかりに自己主張してくる。乳輪もよだれまみれにし、さらには乳房全体を隅々まで舐め回していく。暗く妖しく室内を照らす灯りを塗りつけた唾液が反射して紫色に輝く。
「いいっ、乳首ぃっ……気持ちいいのぉっ……!」
「沙花叉先輩のおっぱいっ、すごくエロいっ……!」
口の中に唾液をたっぷりと溜め、じゅるるるるっ! んちゅうううぅぅぅっ! と可能な限り大きな音を立ててしゃぶる。
「あぅんっ……!! ねぇ、今度はこっちも舐めてっ、沙花叉のこともっとっ、気持ちよくしてぇっ……!!」
クロヱは建太の腕を掴むと、それを自身の股座へと誘導した。そこを覆う華やかな草花を模した柄の黒ショーツは既にたっぷりと汁気を吸って密着しており、その下にある性器の形すらはっきりとわかるようになっていた。
次に何をしてほしいかを示された建太は柔らかでやらしい双丘から口を離す。それから粘りつく淫汁を含んだ黒ショーツを引き下ろした。クロエが腰を僅かに浮かせたおかげで簡単だった。
こうして纏う布一枚すらなくなったクロヱの身体。小柄な体格に豊満なバストというアンバランスながら魅力に溢れたボディ。両脚を開かせると濡れ濡れになった性器があらわになる。陰毛は剃られ、ぷっくりとした陰唇は岩清水の如く愛液を溢れさせている。
潤むクロヱの瞳。何が欲しいのか、建太には本能的に理解できた。頭で判断するよりも早く、身体が動いていた。
熱々で淫らな湧き水を啜り始めた。
「あああぁぁぁぁっ!!」
クロヱはまるで悲鳴のように聞こえる愉悦の声を上げた。
そして建太も噎せ返る雌臭に頭がクラクラしていた。胸部とは比べ物にならない暴力的な濃さだ。目の前でヒクヒクしている陰唇はまるで誘っているかのようであり、視覚と嗅覚で建太の思考を狂わせる。
鼻いっぱいに雌臭を吸い込み、大陰唇をなぞり、ぷっくりと膨れた肉芽を舌先で転がす。とめどなく溢れる愛液と抑えられない嬌声はクロヱが感じている証だ。
「いいっ!そこっ、もっといっぱい舐めてぇっ……! 沙花叉のオマンコたくさん舐めてぇっ……!」
クロヱの淫らな催促に応えないわけがなかった。溢れる淫汁を全て掬い取らんばかりに膣口とその周りを積極的に舐め回す。舌先で陰核を弄び、肉穴の入口をほじくり、わざと音を立てて吸いつく。アダルトビデオで見ただけの浅い知識だが、腰が断続的に浮き上がるという確実な手応えがあった。
「吸われるっ、のっ、いいよぉっ……気持ちいいっ、めちょ感じっ、ちゃうぅっ……!! イキ、そぉっ……!!」
建太は責めるのをやめない。このまま攻勢を緩めず、クロヱを絶頂させようとひたすらクンニし続ける。愛液は明らかに量を増し、雌臭も強まっていく。
そして、クロヱの身体が一際大きく跳ね上がった。
「っ!! っくうぅぅぅ!!」
静かに、しかし確実にクロヱは絶頂した。腰回りが大きく浮き上がって海老反りになり、ビクンッ! ビクンッ! と痙攣のように弾かれる。唾液まみれになった膣口の奥からはまだまだ愛液が湧き出てくる。
自分がクロヱをイかせた。
それが建太の自信へと繋がり、同時に彼を一層興奮させた。それを意識した途端に鬱陶しく感じるようになったボクサーパンツを脱ぎ捨て、先端から細長い先走りを垂らした剛直を解放する。これで建太もクロヱも生まれたままの姿だ。
屹立するそれを見たクロヱは目を細める。
「気持ちよかったぁ……はぁっ……はぁっ……そっちもヤる気満々じゃん……」
クロヱはのっそりと上半身を起こす。ベッドで膝立ちになる建太のソレに顔を近づけ、長い舌で亀頭を拭い、尿道内の先走りを吸い上げる。
「しょっぱ……けどぬるぬるしてる」
ぷはっ、と口から離す。それからクロヱは脱いだ服を一度拾い上げ、その中から一つの箱を取り出す。
それは男性用の避妊具だった。
実はホテルに来る道中、コンビニに寄った二人は一箱五個入りのコンドームを購入していた。
その理由はというと──
「そのゴム使い切ってもギンギンだったらナマでヤらせてあげるね。まあせいぜい頑張って〜w」
どうせムリでしょ? という嘲った笑みを見せてくる。建太をあからさまに侮っている。
「それじゃお待ちかね、本番タ〜イム」
クロヱはM字に開脚して仰向けになる。濡れた膣口がヒクヒクしているのがよくわかる。そこを指で拡げ、
「ほら、
声を作るのが得意なクロヱは異性に最も刺さる声色を心得ていた。
建太もそれに乗せられ、コンドームを装着した剛直を肉穴にあてがう。意図的か否かわからないが「あんっ」という声を漏らした目の前の女体に興奮はMAXだ。
慣れていないのが丸わかりな覚束なさだが、それでも腰を前に突き出すと、にゅるっ、とゴムを被った先端の肉頭が呑み込まれる。そこから少しずつ前進すると肉茎までもが、ずぶずぶっ、と汁だくの淫穴に埋まっていった。破瓜の血が出ないところを見るとやはり経験豊富なのだろう。
「ふうぅっ……これが、マンコの感触っ……!」
ゴム一枚隔てているとはいえ、四方八方から熱を帯びた粘膜で締めつけられる感触。時々オナホを使うこともあるが、本物の肉の感触は比べ物にならない。今後メーカーがどれだけ精巧に作り上げた物を発表しようがそこに戻ることはきっとない。そう思えるほどの未知の快感だった。
「あんっ、おっきいよぉっ……」
それが最奥まで達した建太に対するクロヱの感想だった。
収縮する肉壺。穴の隙間から絶えず滲み出てくる愛液。内部の温度で温められる剛直。
求められるよりも前に建太は腰を振り始めていた。
「あっ、うぅんっ! 動いて、るぅっ……!」
建太の腰のリズムに合わせて喘ぎ声があがる。豊乳は揺れ、白い肌は性的快感に赤みを帯びていく。
けれども今の今まで童貞だった建太には初挿入の刺激は強すぎた。
「くあぁっ……!!」
まだ耐性がないペニスはあっさりと限界を迎え、暴発。
精液溜まりにびちゃびちゃと精液を空撃ちしてしまう。
「あれ〜? もう
引き抜いたペニスの先端からたっぷりと白濁に満ちた風船が垂れ下がる。
「うっわ、たくさん
ケラケラ笑うクロヱ。それから濡れ濡れの縦筋を指でなぞって見せる。
「もっと気持ちよくしてほしいな〜、まさか後は自分で処理して、なんて言わないよね〜?」
言われっぱなしの建太。使用済みは口を縛り、新たな避妊具を着け、一度射精してもなお衰えない硬度のまま二度目の挿入。
「これなら、どうですかっ……!」
「あっ、硬いっ、持続力あるじゃんっ……んっ、ほらほらっ、頑張って沙花叉を、あぅんっ、イかせてみせてっ」
一度射精したからなのか、今度はすぐに暴発という無様なことはしなかった。正常位で腰を振り、やがて前屈みになってクロヱの両手を掴む。
「あはっ、恋人繋ぎっ……ねぇねぇっ、もっと密着しようよっ……」
建太は身体の位置を少し変え、クロヱに覆い被さるようになる。恋人繋ぎを解くと建太の胴に腕を巻きつけ、引き寄せる。お互いの顔が接近し、クロヱがリードする形でディープキス。唾液を交換し合いながら下半身も水音を立てながら結合し続ける。
「深いっ、そこっ、イイトコ当たってるっ……!」
クロヱの嬌声が一段高くなる。そこが弱点になっていることを把握する。
しかし攻略を始めるよりも前に建太の方が二度目の限界を迎えた。痺れるような感覚と共に腰が一回、二回と大きく震えて精液を放つ。もちろん、それがクロヱの
「え〜もう、もう少しでイケそうだったのに〜w」
嘲るようにも、本気で残念がるようにも聞こえるクロヱの呟き。二包目を処理し、三包目の小さなパッケージを破る。精液と先走りがこびりつく肉棒をパンパンになったコンドームが包み込む。
「まだおっきいね〜、今度こそ沙花叉のことイカせて見せてよ〜w」
「わかって、ますよっ……くっ」
快感に身を震わせて、正常位で三回目の挿入。しかし既に二回膣壁を擦りあげられているクロヱの方もそろそろ余裕が消え始める頃だ。
「奥っ、あっ奥っ! そこイイッ、もっと突いてっ、あぁんっ! うぅんっ!」
反応が明らかに違う。快感が蓄積し、敏感になっているのだ。
一方、建太は三度目の挿入ということもあり、少しではあるが射精欲をコントロールできるようになってきた。射精直後で肉棒の感度は増しているが、どうにか堪えられている。
「エロい声出てますよ、先輩っ……!」
「だってっ、気持ちいいからぁっ……! 三回も
その上擦った声には明らかに余裕がない。絶頂が近いのだ。そんな姿を眼前で見ていた建太の射精欲が急速に高まる。
「沙花叉先輩っ……!
「もうちょっとっ……もうちょっとだけ我慢してぇっ……! 沙花叉もぉっ、もう少しでイクからぁっ……!」
建太は歯を食いしばり、射精欲を少しでも抑えようとする。一方で快感に悶えるクロヱの蕩けた顔を見て暴発しそうになってしまう。
「もうちょっとっ……もうちょっとぉっ……!! あっあっあっあっあっ……!!」
登り詰めようとしているクロヱは口端からよだれを垂らしながら短い嬌声を連発する。
「俺もっ……もうっ……!!」
「あっあっあっ、イクイクイクイク――」
建太の尿道を高温の白濁が駆け上がり、クロヱの最奥に強烈な快楽電流が発生し、
「「イクっ…………!!!」」
そして二人同時に快楽の奔流に吞み込まれた。
三回目とは思えない十秒以上の射精。何度も全身を跳ね上げる膣の反応。
それらが収まると広がる多幸感に満ちた余韻に浸り、そして性器の結合を解く。まったく大きさが変わらないペニスを包むコンドーム内の精液は最初よりも多いように見えた。
「三回目なのに全然萎えないじゃん……ちょっとキミのことナメてたかも……」
そう言うとクロヱは立ち上がり、仰向けになっていた建太の上に脚を開いて跨る。粘っこい愛液がぬとぉ~っ、と糸を引いて垂れ落ちた。
「今度は沙花叉が上になるね。ほら、早くゴムつけて」
促され、建太は四包目のコンドームを開封する。それを装着するまでの間、クロヱは誘うように淫蜜を滴らせつつ腰をくねらせていた。
そして準備が完了するとゆっくりと腰を落としていく。
ずぷっ……!
「あぁ~~……奥まで届いてるぅ……」
ゴムペニスを濡れ濡れな
「うおぉ……すげぇっ、沙花叉先輩のオマンコうねってっ……!」
今までとは違う締めつけに建太は思わず声を漏らす。クロヱは得意げにニヤリと笑い、そしてぺろりと妖艶に自身の唇を舐める。
「今度こそキミのザーメン搾り取っちゃうぞ~w」
クロヱは豊乳をふるんふるんと揺らし、くちゅくちゅと水音を立てながらグラインド運動を繰り返す。前後左右に肉棒が締めつけられ、建太はため息のような声を何度も上げてしまう。
しかし四回目ともなれば快感のコントロールもそれなりにできるようになってくる。情けない喘ぎ声を引き出されながらも射精欲が上がりすぎないように意識もできる。未知の感触に興奮を覚えながらもまだまだ耐えることができている。
むしろクロヱの方ができあがってしまっていた。剛直を収めてのエログラインドダンスで身体中が興奮に包まれ、乳首は勃起し、結合部周辺に自身から滲み出る淫汁を図らずも建太の股座に塗りたくっていた。
「あ~…………もっと、もっと欲しいっ……」
クロヱは騎乗位のスタイルを変更する。
建太はそれを映像作品で見たことがあった。
蹲踞のポーズで股間にまたがり、腕を頭上で組み、激しく上下に動く――通称・オマンコスクワット。
乳房がたぷたぷと揺れまくるそれを眼前で披露され、建太は一層興奮しする。同時に射精欲も高まる。
けれどもどうにか意思を強く持ち、暴発を回避。
「奥までっ、届いてるぅっ……チンポ気持ちいいよぉっ……!」
恍惚とした表情でスクワットし続けるクロヱ。一回戦の頃は建太を煽っていたが、今はむしろ彼女の方が快感に吞まれつつあった。
「またっ……またイキそうっ……!」
両手を後ろに突き、上体を仰け反らせて再び前後運動。呆けたように口を開けてヘコヘコと腰を振る姿が浅ましく、快楽に溺れているようにしか見えない。
クロヱがイキそうなのを察知し、建太はこれまでの我慢を少し緩める。途端に肉棒内部を遡ってくる塊のような感覚。ある程度まで上がってきたらもう自らの意志では留めることはできない。
けれどもそれはジャストタイミングだった。
「んんんんん~~~~~っ!!」
クロヱは絶頂。そして建太も吐精した。
折りたたんだ脚を両側いっぱいに開き、結合部を見せつけるようにビクンビクン。膣口からはコンドームの端が見えている。その内側で建太はさっきよりもさらに多くの精液を吐き出していた。
「はぁーっ、はぁーっ、はぁーっ……」
酸素を求めて喘ぐクロヱ。その膣からペニスを引き抜き、そして建太は最後のコンドームを被せる。
「あと一回ヤッたらナマでさせてくれるんですよね?」
建太は確認するように言い、クロヱの小柄な体をひっくり返す。プリっとした尻たぶが形作る谷に剛直をあてがい、こすりつけるように前後に動かした。
「ウソ、五回目なのにそんなに大きいのっ……!?」
まるで想定外であるかのような驚いた声を上げる。そんなクロヱの尻を持ち上げ、本日五回目の挿入。
今度の体位は犬猫の交尾のようなバックハメだ。
「んんっ!」
一五〇センチに満たないクロヱの身体を上から包み込み、豊乳を揉みしだきながら桃尻を繰り返し突く。コリコリに勃起した乳首を弄び、ギンギンに勃起した肉棒で膣肉を抉る。張り出した肉エラが滲みたての淫汁を掻き出し、内股を汚していく。
「あんっ! おっきいっ、太いぃっ……! 気持ちいいぃぃっ!!」
銀髪を振り乱して叫ぶクロヱ。既に五回も挿入されているため
「すごく締まってます、先輩のマンコっ……あと一回
「くぅんっ、ふうぅんっ!」
肉棒がさらに硬くなったような気がする。建太は自身の想像以上の勃起力の強さに驚き、そしてそれが男としてのさらなる自信を呼ぶ。
腰を打ちつける度に波打つ尻肉。合わせて飛び出すクロヱの嬌声。
だんだんとそれは甲高いものへと変わっていく。分泌される愛液は明らかに量が増え、粘っこいものになっていく。
「ダメっ! きちゃうっ、またおっきいのがきちゃうっ! あっあっあっあっ!!」
クロヱは目の前にある枕に顔を埋める。反射的な回避行為だがそんなことをしても後ろから与えられる快楽を逃すことはできない。
「──────────!!」
その声は枕に吸収される。しかし身体はビクビクビクンッ! と痙攣するかのように激しく震える。
これでクロヱはこの日三回目の絶頂。短くも強烈な快感は二度三度と全身を駆け巡り、それから余韻のように弱くて長い甘やかな快感が包み込む。
「ハァーッ、ハァーッ……」
全力疾走後のような息の切らし方だった。
しかし、行為はまだ終わっていなかった。
クロヱの絶頂の波が引き切る直前、建太は抽送を再開した。
「んああぁぁっ!? なんでっ、待ってぇっ!!」
「無理ですっ……俺、まだイケてないですしっ……!」
既に精液はずっしりと溜まっており、尿道を今すぐにでも遡らんとしている。今さら腰の動きを止めることなどできず、射精は時間の問題だった。
「またっ、またイクッ!! イッちゃうっ!!」
達した直後の肉穴へのピストンはクロヱにとってあまりにも刺激が強すぎる。建太は確実に最奥を突き続け、尿道内での遡上をはっきりと感じた。
「イクイクイクイクイクウウウううぅぅぅぅぅ!!!!!」
連続で昇天させられ、クロヱは絶叫した。同時に強く収縮する膣肉に搾られ、建太もゴム
精液を放出し終わった建太が引き抜いたペニスは大きかった。太さも硬さも維持し続け、雄々しく勃起し続けている。重力にも負けることなく垂直に生えたそれは、獲物を前にした肉食獣の如くカウパー腺液を滴らせていた。
「沙花叉先輩……ゴム、使い切りましたよ」
呼吸を乱し、枕の上で顔を横に向けているクロヱの眼前に剛直を持っていく。焦点が合ってなさそうな瞳がゆっくりと見開かれる。
「マジ……?」
そう呟き、信じられないといった表情がゆっくりとできあがっていく。同時に瞳には恐怖の色が浮かび上がる。
「それじゃあ次は、ナマですね」
建太はクロヱの表情や感情の変化に気づかなかった。
ゴム無し生挿入の権利を手に入れたことで浮き足立ち、我欲で思考が埋め尽くされていたからだった。