未だに状況を全ては呑み込めていない。
先輩に呼び出され、そこで現在最もホットな有名人と引き合わされ、その有名人の見ている目の前で下半身を剥かれてしゃぶりつかれて口内射精させられ、さらに先輩とその有名人との淫らな絡みを見せられる。
まともに説明も受けていない状態で、今置かれている状況を全て正確に把握しろ、というのは到底無理な話だ。
けれども、今から建太がするべきことは分かっていた。
目の前のベッドの上でその有名人──星街すいせいが蒼の下着姿で頬を染め、耳まで赤くなり、胸を上下させながら熱を帯びた吐息を繰り返し吐いている。彼女の両脚はすいせいの親友でもある先輩──AZKiによって開かれている。濡れ濡れの下着にはすいせいの膣口が縦一本の筋となって浮かび上がっている。
──すいちゃんを大人にしてあげて。
その言葉を建太は確かに、間違いなく聞いた。
親友であるAZKiが出した、すいせいとの性行為の許可だ。
建太にも戸惑いがないわけではない。今日ここまでの展開はあまりにも急で、まだ理解が完全に追いついていない。
そして、星街すいせいが目の前にいる。先日開催された武道館ライブで見事大成功を収め、来年か再来年にはさらに大きな舞台であるドームライブにも手が届くだろうと言われている新世代の歌姫だ。
一般人には手の届くことのない高嶺の花。
それが今、すぐそこにいる。
蒼いブラとショーツ姿でベッドに横にさせられ、嫌そうな顔をしながらも頬をほんのりと赤く染めて発情している。
今をときめくスターとこれからセックスできる、その事実に建太はとてつもない興奮を覚えていた。
「や、やだ……」
建太が肉棒を揺らしながらベッドに上がると、すいせいは見るからに嫌悪感剥き出しの表情を見せる。
「大丈夫だよ、すいちゃん。全部、彼に任せれば」
「いや、いやぁ……!」
すいせいが心底嫌がっているのがよく分かる。その嫌悪感と敵愾心に満ちた表情がやがて肉棒の快楽で蕩け、自ら性行為を求め、喘ぎ、悦ぶように変わっていくのを想像し、血流がより一層集中する。
彼女の両腕を押さえる。
「やめっ……せめて、せめてゴムくらい着けろっ……!」
もうすぐ挿入、という段階ですいせいは咄嗟にやや譲歩。
しかし、建太はそれでは不満だった。最後にコンドームを装着して性交したのは随分前で、生ハメが当たり前になった今ではそれだけで気分が萎えてしまう。
しかし、すいせいもそれ以上譲る気は全くないようだ。猛獣のような目つきで、歯を剥き出しにして建太を威嚇する。
それを見かねたAZKiが仕方ないと仲裁に入る。
「もう、仕方ないなぁ……」
AZKiはベッドを降りてすぐそばの引き出しを開ける。そこには備えつけのコンドームが一回分だけ入っていた。
「一個だけかぁ、備品の管理が甘いのかな?」
そう呟くと袋を破り、中身を建太に手渡す。久しぶりに着けたコンドームはやや圧迫感があり、生セックスに慣れきった肉棒には鬱陶しく感じた。
まだ嫌そうに顔を顰めるすいせい。しかし自分からゴムを着けろと言ってしまった以上、もう
「……は、早くすれば? アンタなんかの
顔を背け、あくまでも拒絶の意思を見せ続けるすいせい。
建太はすぐに挿入しようかと思ったが、少し焦らしてみることにした。
「やっ、何してんっ……んんっ!」
クロッチをずらして露わになった秘裂めがけて顔を一気に近づけ、濡れそぼったそこを舐める。
「やめっ、やめろっ、んっ、気持ち悪いっ……んっ、ふぅんっ、やだっ……あんっ、ぐぅっ……!」
嫌悪と我慢の中に僅かに混じる甘い声。『気持ち悪い』と断じているが、ごく僅かでもこのクンニに対して『気持ちいい』とすいせいが感じている証拠だ。
腫れ上がったようにぷっくりと充血したクリトリスを舌先で転がしてみると、
「あんっ、やめっ……ぐっ、くぅっ、ふぅぅんっ……ぁんっ、はぁんっ」
甘い声がより増える。愛液の分泌量も比例するように増えていく。
こうしてすいせいの秘裂を昂らせたところで建太は口を離し、ゴムに覆われた亀頭をあてがう。先端が触れた瞬間、ぴくんっ、とすいせいの身体全体が小さく震えた。
ゴムペニスがぬぷっ、ぬぷぷぷっ、と
「処女卒業おめでとう」
「んぐっ、痛い……
AZKiからのささやかなお祝いにも返事を返せないほどすいせいは歯を食い縛って堪えている。全くの未使用である歌姫の肉穴を進んでいき、やがて最奥へと到達。肉棒は根元まで呑まれていた。
「これが、星街すいせいのマンコ……」
その感触はゴムに隔てられており、締まり具合も割と普通だ。
しかしそれ以上に、数多くのヒットソングと数百万人とも言われる膨大な数のファンを抱える星街すいせいとセックスしている、という事実が建太に興奮と優越感を齎す。億を超える金額を積んでも叶わないであろう相手とのセックスを今、このホテルで現実のものとしているのだ。
建太は腰をゆっくりと動かし始める。
「んん、んんっ……ふぅっ、ぐうぅぅ……!」
声を出すまいと耐え続けるすいせい。その意志の強さは流石に成功者といった立派なものだ。
それを崩そうとするのは建太。そして、それに助け舟を出す者もいた。
「んあぁっ! やっ、あず、き、ちゃんっ……!」
蒼いブラがAZKiの手で上へとずらされ、その下から現れた乳首をクリクリ、コリコリ、と捏ね始めたのだ。
「もっと素直にならなきゃ。気持ちいいんでしょ、すいちゃん?」
「そんなわけぇ……!」
「もう……強情だなぁ」
だったら、とAZKiは片方の乳首から指を離し――
「それなら、こうしちゃお」
代わりに唇でそこを啄むように咥えた。
「あぁっ! それ、やめっ、えぇぇ……!」
一方は指で、もう一方は舌で転がされるすいせいの乳首。そして
ついさっき処女喪失したばかりのすいせいの膣は少しずつ締まっていく。必死で我慢しようとも媚薬化精液で発情した身体は原始的本能に従って順応しようとしているのだ。
「んんっ! あんっ、あんっ、あっくうぅぅ……はんっ、あぁっあんっんあぁんっ!!」
「だんだん感じてきましたねっ……生だったらもっと気持ちいいのに」
「ふざけんなっ……! ふぅっ、あぁっ、そんなのっ、誰がやるかっ……あぅんっ!」
我慢にも綻びが目立つようになり、声が抑えられなくなっていくすいせい。未使用の肉穴を突き込む肉棒とAZKiによる乳首責めのダブルパンチが彼女の強い精神を少しずつ崩していく。
「そろそろ慣れたでしょうし加速していきますよ」
「はっ? あっ、あぁっ、あぐぅっ……! んんっ! ふうぅんっ!」
抽送のテンポが上がる。すいせいはいよいよ本格的に快楽に身を捩らせ始める。
「あぁっ、あんっ、はぁんっ、あぁぁっ……こんなっ、感じっ、たくっ、うぅんっ、ないの、にぃぃ……!」
不同意での性行為のはずなのに快感を覚えてしまっている。
それはきっとこの男の変な精液のせいだ。
だから、こうして感じてしまうのは一時的な異常であり、本当の意味で快感を覚えているわけではない。
すいせいはそうして自分を納得させる。
この苦痛に満ちた時間が終わったらこの男を告発して破滅させてやる。
そのために今だけは耐え忍ぶ。
しかし、心はそれでよくても身体はそうではなかった。
性的興奮による昂ぶりは止まらず、その膣は自慰以外で初めての絶頂を迎える瞬間が近づいていた。
「すいせいさんのマンコ締まってきたっ……俺もそろそろ
建太の方も精液が上がってきているのを感じていた。
「ほら、すいちゃん……イっちゃえっ」
AZKiはぐにっ、と乳首を抓った。
「ひぐっ!?」
痛みはあるが、それは単に痛いのではなく『痛気持ちいい』と表現するのが適当だった。抓られた乳首を起点に快感が裾野のように広がり、昂っていたモノが一気に騰がってしまった。
「あぁっあぁぁっ、ああぁぁぁぁぁっ!!!」
急激に昇り詰めていく身体をすいせいはどうすることもできず、全身を雷で貫かれたかのような衝撃と共に絶頂してしまった。
そして、膣が一気に収縮したことで建太も一気に搾精されてしまう。
「おお、すいせいさんのマンコっ、すっげぇ締まってっ……俺もっ、
コンドームの先端に精液が溜まって風船のように膨らんでいく。
ゴムを外し、使用済みのゴムの口を縛る。精液の重さで水滴状の形になったそれをすいせいに見せつける。
「どうですか、すいせいさんのマンコが気持ちよくってこんなに
「見せんな、キモい……!」
すいせいは嫌悪感を隠そうともしない。しかし性交によって息が上がったその顔はほんのり赤く染まっていた。
「とにかく、もういいでしょ……だ、
「何言ってんですか、たった一発ヤっただけで満足するわけないでしょう」
まるで萎えない、それどころかゴムを外したことで一層活力の漲る肉棒をすいせいに見せつける。
「いっ……」
その顔が恐怖と戦慄に歪む。一回で済むと思っていたすいせいだが、その威容を見る限り五回でも済まないだろう。
「嫌ぁっ!! やめてっ!!」
また犯される。しかも今度は生で。
それに気づいたすいせいは悲鳴を上げて建太を拒む。手脚を激しくバタつかせて精一杯抵抗し、二度目の挿入を全力で回避しようとする。
建太もそれをどうにか制圧しようとするも、抵抗は非常に激しく簡単には抑え込めそうにない。
「やめろっ、触るなっ! このケダモノっ!!」
グーパンチや素足のキックが飛んでくる。
まるで駄々を捏ねる我儘な子供のように手がつけられない、そんなすいせいに対し、
「もう、暴れちゃだめだよすいちゃん」
AZKiは腕を押さえるようにその上に乗って彼女を止める。
「すいちゃんはまだ知らないから怖いんだよね」
「な、なに言ってんの……!」
すいせいは強気の姿勢を崩さない。しかしそれも彼女の性格をよく知るAZKiには分かっていた。
「だから……AZKiが見せてあげるね。セックスの気持ちよさを」
◇
「あぁんっ、あぁんっ! 奥っ、イイっ、気持ちいいのぉっ……建太くんのっ、チンポっ、ぬぽぬぽされるのっ、やめられないのぉっ……! あんっ! あぁぁんっ!」
四つん這いの姿勢になった全裸のAZKiは建太に何度も何度も突かれ、口端から唾液を垂らすほどの恍惚とした表情を見せている。性交中は他に何も考えられない、快楽に浸ること以外は頭にないかのような蕩けた顔をしていた。
それをすぐ真下から見せられるすいせい。肩や鎖骨、頬には唾液の滴り落ちた跡が既にできている。
親友が美味しそうに肉棒をしゃぶる姿を見せつけられたのと同じ日に、今度は男に後ろから犯されて悦ぶ姿を見せつけられる。実力が全ての厳しい世界を駆け上がり、成功を掴んだメンタル強者のすいせいもこれには大いに動揺した。
「なんで……なんで、そんな顔ができるの……?」
「勿論、気持ちいいからだよっ……?」
「こんな、こんなのが……!?」
そうだよ、とAZKiは目を細めて妖しく笑う。
「チンポをマンコに
あぁんっ、と一際大きく喘ぐAZKi。
「すいちゃんもきっと分かるよ、AZKiの言ってることが……! いっぱい
「AZKi、ちゃ――」
「もう
さっきとは違って平然とAZKiのことを呼び捨てにする建太。普段と性交中とで立場と関係のパワーバランスがまるで違っていることを如実に表していた。
そしてAZKiもそれを完全に受け入れており、
「いいよっ、
すいせいはいよいよ戦慄した。AZKiはそれほどまでにこの男に、この男の穢らわしい性器の虜になってしまっている事実に鳥肌すら立った。
「あぁうんっ!!」
満たされた表情のAZKi、それを眺めることしかできないすいせい。
「はぁ……はぁ……ねえ建太くん、AZKi達が繋がってるとこ、もっとよく見せてあげようよ」
AZKiがそう提案すると建太もそれを快諾する。
そうして今度は身体を上下逆にして四つん這いになるAZKi。精液が溢れる膣口はすいせいの顔の上になり、唾液の代わりにそれを落としていく。
「やっ、汚いっ……!」
顔や首周りを白濁で汚されることに顔を歪ませるが、
「いっ……!!」
肉穴に建太の肉棒が
性器同士が合体し、性行為の最も生々しい部分がすいせいの網膜に映される。
そして、それだけでは終わらない。
「いやぁっ、あぁぁんっ!」
AZKiの性器が目の前にある。それは言い換えればAZKiの目の前にはすいせいの性器があるということでもある。それを見逃すわけがなく、AZKiはすいせいのそれを音を立てて啜り始めたのだ。
「あぁんっ、やんっ! だめっ、あぁぁっ! あぁぁっ、ひあぁぁんっ!!」
クンニで責められるすいせいは嬌声を止められない。
あれだけ嫌がる態度を見せ続けていようが、すいせいもまた建太の媚薬化精液を飲まされた身である。身体の発情は全く収まっておらず、むしろ性行為を見せつけられることで一層ムラムラ感は強まっていた。持ち前の精神力で抑えつけようしても、AZKiのクンニによってそれを散らされ、甘く抗いがたい刺激から逃れられない。
「やめっ、やっ、あぁんっ! あんっ、ああぁぁっ、んっはあぁんっ!!」
「すいちゃんのオマンコも、とろっとろになってきてるね……AZKiのクンニ、そんなに気持ちいい?」
「あぁぁっ、あんっ、あぁぁっ……! んんっ! はぅんっ! あうぅんっ!」
クンニされ続け、どんどん性感を高められてしまう。目の前にはには絶えず抜き差しされ続ける浅黒い肉棒とその根元からぶら下がるそれを受け入れ続けるぐしょ濡れの肉穴。張り出した建太の肉傘は
見たくもないのに、その結合部から目が離せない。とても
しかし、もう余裕はなかった。
「だめっ、もうっ……! あぁんっ、こんなっ、なんでっ……!!」
執拗で、しかし的確なクンニによってすいせいはもう決壊寸前だ。もう一分と経たずに達してしまうだろう。
「すいちゃん、一緒にイこっか……あんっ、建太くんもっ、
AZKiの喘ぎ声も一際大きくなる。建太の表情は見えないが、その抽送は突き動かされているようで余裕がない。
「いいよっ、みんなで、一緒にぃっ…………あぁっ、あぁっ、あぁんっ!!」
「やだっ、こん、なぁっ……ダメっ、イっ、イくぅっ……!!」
「おぉぉっ、
三人で一緒に絶頂し、どぷどぷっ、と精液を無責任に注ぎ込む建太。当然のようにそれはAZKiの膣から溢れ、それは彼女の愛液と共にすいせいの顔を汚していく。そのすいせいも絶頂の余韻で動けず、整った顔は白濁で目に見えて汚れていった。
ようやくすいせいの上から退いたAZKiと建太。しかし、二人はまだまだ満足していないようだった。
「次はAZKiが上になりたいなぁ~」
「いいよ、俺の上でエロい腰振りたっぷり見せて?」
余韻で動けないすいせいのすぐ横で今度は騎乗位を始める二人。複雑な円を描くような艶めかしい腰のグラインドで建太を悦ばせる。
「あんっ、あんっ、チンポっ、奥に当たってぇっ……けどっ、AZKiも責めたいっ」
建太の乳首に手を伸ばして捏ね回す。元々責める方が好きなAZKiは乳首責めも心得ており、指の腹で強弱を上手く調整しながら器用に刺激する。
「おっ、おおっ、いいぞっ……ほら、もっと腰をふしだらに、下品に動かしてみろ」
「そっちも、乳首で簡単にイったりしないでよっ……!」
最初こそお互いに責め合っていたが、やがてAZKiは建太の胸へと倒れ込み、蜘蛛のような体勢になって腰を上下させ始める。勿論、乳首を責める手だって緩めない。
「ああぁぁ……マンコ、気持ちいぃ〜……」
「ほらっ、ほらっ……AZKiのオマンコで気持ちよくなる建太くんの顔、もっと見せてっ……」
セックスに没頭し、すっかり二人だけの世界に沈み込んでいくAZKiと建太。その一方ですいせいは蚊帳の外だ。
なので、このまま逃げ出そうと思えば逃げ出せる。
だが、すいせいはそれをしない。
二人の行為から、目が離せない。
快楽に溺れ、理性なきケダモノのように交尾を繰り返す二人の姿に見入ってしまっていた。
日常生活や社会生活から解き放たれ、ただひたすらに己の快楽を求めるAZKiと建太のことを──
羨ましい。
そう思ってしまった。
すいせいも人気アーティストとして多忙な身だ。次のツアーの日程も決まりかけているし、音楽イベントへのゲスト出演の依頼も既にいくつか来ている。
ずっと夢見ていた世界での成功を収めた彼女にとって、この多忙は歓迎すべきことだ。それは星街すいせいの歌声とパフォーマンスが世間から求められていることの証左であり、彼女自身もそれを良しとしていた。遊んでいる暇も、色恋にかまけている暇もない、と思っていた。
しかし、それが今、揺らいでいる。
あまりにも自由に、奔放に性行為に耽る親友とその後輩の姿がすいせいの意思に楔を打ち込んだのだ。
これ以上に気持ちいいことなどない、と言わんばかりに淫靡な笑みを見せるAZKi。
女と生ハメセックスすることが楽しくて仕方がない、と言わんばかりに獰猛に笑う建太。
身体が芯から熱くなる。乳首も、性器も、疼いてしまう。
ダメだと分かっていても、それを止めることは叶わなかった。
下着の中に、手を差し込んだ。
「あっ……あんっ、んんっ……」
ピンと勃つ乳首に、じんわり濡れた陰裂に、指先を当ててしまう。
たったそれだけで痺れにも似た甘い感覚が全身を奔る。それは麻薬と同じで、だんだんと同じ刺激では満足できなくなってしまう。
「あんっ、あぁっ……はぁっ、んんっ、んん〜!」
徐々に大胆になっていくその姿を見たら、誰しもがこう思うだろう。
星街すいせいがオナニーしている、と。
すぐ横からの結合音と喘ぎ声がそれを促進し、自らを慰める手は止まらない。膣奥から溢れる愛液、自己主張する乳首、僅かながら反り返る背中。
そして、
「ああぁぁぁっ……!!」
一人でイってしまった。
そして残るのは空虚さと、さらなる刺激への渇望。
結合音と喘ぎ声がよりクリアになる。疼きはさらに酷くなる。思考が淫らに染まっていく。
肥大化するそれはもう、意思や精神力などでは抑えられなかった。
「んんんっ! あぁっ……ザーメンっ、またいっぱいっ……!」
AZKiは騎乗位で二度目の絶頂を迎えた。建太も当然のように
どんどん酷くなる身体の疼き。遺伝子に刻み込まれた本能。
三回目の騎乗位セックス。それが始まろうとした時──
「ねぇ、待って」
建太の手首を、すいせいは掴んだ。
「ん? なんですか?」
わざとらしく返す建太。AZKiも興味津々ですいせいを見つめる。
またプライドが邪魔して素直になれない。だが、膨れ上がる欲求はやがてそれを上回っていく。
「……あたしにも、シて。生で、いいから……」
そこまで言って、ハッとするすいせい。
「い、一回だけだから! それ以上したら殺す!」
行為を最低限の回数に抑える為に予防線を張っておく。
しかし、建太はそれだけで十分と言わんばかりに柔和な表情を見せる。しかしその間には欲望の炎が燃え盛っていた。
「下着も取って、仰向けで脚、開いて下さい。さっきゴム有りでヤった時みたいに」
すいせいは言われた通りに全裸になる。さっきはAZKiに開かされたが、今度は脚を自ら開く。ここまで素直に言いなりになる自分に戸惑うが、時間が経つごとに強まる欲求がそれを押し除ける。
「は、早くすれば……?」
それでも強気な姿勢は崩さない。
先走りを垂らす先端が縦筋に触れ、ずぷぷぷっ……とゆっくり押し込まれていく。
「んんっ……んんっ、んんっ!?」
避妊具つきの時とは明らかに違う感触。粘膜同士が触れ合い、絡み合い、擦れ合う。大きく張り出した肉傘も、鋼鉄の如き硬さの肉幹も、その全てがはっきりと分かってしまう。
「あっ……なに、これぇっ……全然、違うぅっ……!」
初めての生の感触に動揺するすいせい。
「動きますよ」
「えっ、待って待っ──」
すいせいの声は届かず、建太は容赦なく生抽送を開始する。
「あっ、あぁっ!! やっ、あっ! あぁっ!!」
甲高くて震えており、そして艶っぽい声だった。
AZKiのクンニとすいせいのオナニーのおかげか、肉穴は割とすんなり生ペニスを受け入れた。最奥まで届く亀頭に押され、きゅっ、と締まる。その摩擦を感じながら建太は腰を振り続ける。
「おっ、きぃっ……ゴムないだけでっ、あぁっ! こんなにっ、違う、のぉぉっ……!?」
「そりゃそうに決まってるでしょう、チンポとマンコが直接擦れ合って、絡みつくヒダの感触もきゅっと締まる感触も、全てが直に伝わるんですから」
やっぱり生ハメこそ至高だ、と建太は勝ち誇るように言った。
どうにかこの感覚を耐え抜こうとするが、この男が言う通りコンドームを着けていた時とは感触が全く違う。腫れ上がったように大きな亀頭で子宮口へ、ぶちゅっ、ぶちゅっ、とキスを繰り返される。大きく張り出した肉傘が膣壁をムラなく引っ掻いてくる。
「はぁっ、はぁっ、最高ですよっ! 星街すいせいの生マンコっ! 熱心なファンですら決して辿り着けないところを犯す優越感が半端ないっ!」
「あんっ! あぁっ、あぅんっ!! はーっ、はーっ、あっあっ、ああぁぁぁぁ……!」
喘がされるすいせいは言葉すらも不明瞭になっていく。ここまで彼女を乱れさせたこと、ステージに立つ姿と今の姿との強烈なギャップを作り出したことに建太の興奮もいよいよ最高潮になっていく。
「やっべ、興奮し過ぎてザーメンいつもより上がってくるっ、すっげぇ濃いの
「あぁっあっあっあっあっ、はぅんっあぁっ、んあぁぁぁっ!!」
「もう
ズンっ!!
「っ──────!!」
一段と強く肉棒を押し込まれ、そしてすいせいの
「はーっ、はーっ、はぁーっ……!」
ガニ股になった両脚の間から、どぷどぷっ、と逆流する精液。一回の射精でここまで
すいせいを堕とし、俺のチンポでしかイけないようにしてやりたい。
そう言わんばかりにより一層聳り立つ肉棒の威容は、既に何発も
「も、もう、終わり……?」
すいせいが呟く。まだ絶頂の余韻で身体はぷるぷると震えていた。
「こ、こんなもんじゃ、ないわよ……あと一回くらいなら、アンタの相手してあげる……」
「…………へえ」
建太は獰猛な笑みを浮かべた。すいせいのそれは挑発とも取れる。あるいは──
「なら、お望み通りにもっと犯してあげますよ」
「いいわよ、かかって、きなさい……」
威勢だけはよかった。けれどもそれが虚勢であることは建太にも、そしてすいせいにも分かっていた。
「あぁぁ、あぁ……あぅんっ!!」
建太の腰の上で背中を仰け反らせ、すいせいが絶頂する。
「はぁーっ、はぁーっ、も、もう一回……今度こ、そ……!」
誰が見てもどちらが敗者が分かりきったこの状況にため息をついたのはAZKiだった。
「すいちゃん、もうこれで何回目〜? さっきから建太くんに負け続けてるじゃない」
「うっ、け、けど今度こそっ……!」
言っている途中で建太は肉槍を突き上げた。
「んひぃっ!」
情けない声を上げてしまうすいせい。
「ほら、またあっさりイっちゃうんだろ? そろそろ
優位に立ったことで建太はすいせいに対する慇懃な口調を捨て、肉体関係を結んだメス達と接する時に使うタメ口になっていた。
「あぁっ!! またっ、ダメっ、あぁっ、こんなに、あっさりぃっ……!」
「ほらもっと耐えろ、そろそろザーメン
「あぁんっ!! あぁぁんっ!! ひぃああぁぁんっ!!」
既にすいせいは生チンポに七回もイかされている。そのうち四回は建太を射精に至らせることなく、一人で勝手に昇り詰めてしまっていた。その頻度はこれまでに抱いてきた女と比べて明らかに多い。
そこから一つの結論に至る。
強い女であるすいせいだが、性器の性質は真逆。あまりに敏感過ぎて簡単に達してしまう雑魚マンコであるということだ。
僅か一、二分ピストンしただけで、下から繰り返し突き上げたらそれだけでエクスタシーに到達してしまう。自分の身体であるにも関わらず今までずっと気づかなかったのは、これまで自慰すらもあまりしてこなかったせいなのかもしれない。それはひたすら夢に邁進し、努力を重ねてきた証拠でもある。
そんな無垢で穢れを知らない身体が急速に性と淫に染まっていく。背徳的な悦びを刻み込まれ、堕ちていく。
「いい加減に俺が
建太の射精は秒読み段階だ。すいせいの膣肉も八回目の絶頂が目前まで迫ってきていた。
「我慢しろよ、我慢しろよっ……あぁ~っ、上がってくるっ、星街すいせいのマンコにまた
「あぁぁっ!! ダメぇっ!!!! ――――あぁぅっ!!!!」
この日一番、すいせいの背中が仰け反った。その身体の奥へと精液が一気に放出される。
「はぁぁぁ……気持ちいぃ~っ、星街すいせいに
この日四回目となるすいせいへの
一方、彼女は許容量を超えた快感と刺激でおかしくなりかけており、逃げ腰になっていた。
「も、もういいでしょ……? そろそろ、解放して……」
「何言ってるの、すいちゃん? これで終わるなんて勿体ないよ?」
それを逃がさないのはAZKiだった。
「もっと、建太くんにいっぱい気持ちよくしてもらわなきゃ。大人になりたいんでしょ?」
「も、もういいから、これ以上はもう……」
「ダーメ。AZKiと建太くんで、もっと愉しくて気持ちいい大人の遊び、教えてあげる」
時間はようやく日が暮れ始めた頃だった。
そこから日付が変わる前後までのおよそ六時間、建太はAZKi、すいせいと共にしっぽりと遊び尽くした。ベッドの上で、浴室で、床の上で、出入口の姿見の前で、本能と欲望のままにひたすら交わり合うのだった。
◇
それから十日ほど経ったある日。
建太は都外の繁華街近くにあるラブホテルに呼び出された。
その相手は――星街すいせい。
情報漏洩を避けるためか、すいせいはプライベートでは一定期間が経つと履歴が消えるメッセージアプリを使っており、それを建太のスマホにも入れられていた。彼女から送られてきたのは『仕事終わったら来て』という短いメッセージと、そこに添付されたラブホの住所と周辺地図。
そして、自らの下着姿を映した写真だった。
終業後に電車を乗り継いで目的地まで行くと、帽子やメガネで変装したすいせいが待っていた。あの日以来の対面である。
「……遅い」
相変わらず棘のある口調だが、初対面時と比べればだいぶ柔らかくなっている。
ホテルの無人受付で手続きを済ませ、上階の部屋に入ると、
「んふぅ、あぁっ……ぷちゅっ、んちゅっ、ぷはぁっ……」
纏っていた衣類を脱ぎ捨て、互いに下着姿となって抱き合い、濃厚で淫らなキスを五分以上交わし続けた。
すいせいは写真と同じ黒のランジェリーを纏っており、ショーツに指を這わせるとぬるぬるしたものでぐっしょりと濡れていた。
「キスだけでこんなに濡れてるな、そんなに期待してたのか」
尻たぶを鷲掴みにしながら煽るように言う。
「……あんっ、だって、仕方ないでしょ」
すいせいは目を潤ませて建太の顔を見上げる。
「あんたのせいで、あたしの身体……毎日、オナニーしないと満足できなくなっちゃったんだから。今まで週に一回くらいで済んでたのに」
建太のボクサーパンツの上から剛直を撫でる。
「だから……ちゃんと、責任取って満足させなさいよ。それと、あんたに心を許したつもりはないから……」
そう言いながら、建太の肉棒を露出させる。既に先端からはカウパーが溢れ出ており、亀頭の大部分を濡らしていた。
すいせいにボクサーパンツを脱がされた建太。彼女をベッドに寝かせると彼女は自ら股を開いた。
そっけない表情を見せてはいるが、期待しているのは火を見るより明らかだ。
そうじゃなければ、ベッドの上でショーツを引き下ろす時に抵抗しないわけがないのだから。
「また今日もチンポでたっぷり悦ばせてやるよ」
すいせいは目を合わせない。
しかし、小さく、確実に、彼女は頷いた。
相変わらず澄まし顔で興味なさそうな、あるいは嫌々そうな態度を演じている。
けれどもそれは本心ではない。すいせいは肉棒の虜となり、身も心も建太に侵されつつあった。
トップアーティストの階段を駆け上がる歌姫もまた一人の女であり、原始的快楽に抗えない一匹のメスに過ぎなかったのである。
亀頭の先を当てるだけでそのメスは「あっ」と悩ましい声を上げた。
「たっぷり愉しもうぜ……すいせい」
その夜、嬌声と身体を打ちつけ合う音は断続的に響き続けるのであった。