世界最強の魔女、無様敗北の末に敵国に捕まって魔女裁判で有罪になる。残りの人生は苗床として一生子宮を使われ続けるようです。 作:破戒僧
その日、マリーは……この『牧場』に入れられてから初めて、外に連れ出された。
捕まってここに入れられてから10年と数か月。部屋を移動することはあっても、施設の外に出ることはなかったため、少し驚いたものの……どうせまたろくでもない理由だろうと考えた。
最後にマリーが見て覚えている外の景色は、『魔女裁判』と、その後の『処刑』。
全裸で衆目の面前にさらされ、痛めつけられ、辱められ……それを見てげらげらと笑う市民達の姿。
そして、自分の醜態を見て絶望した表情を浮かべる、部下2人……イザベラとアリシアの姿。
どれをとっても、いい思い出とは言えないもの。
(イザベラとアリシアは……どうしているかしら? 死んではいないと思うけど……心は、無事かしら……)
10年の間に幾度となく思ったこと。自分を慕い、信じ、ついてきてくれた部下2人の安否。
しかし、知るすべもなく、心配でいるしかなかった。
2人は自分と違って『不老不死』ではない。
人間よりも頑丈だし、並の魔女よりも回復力・再生力はあるが……それでも、度を超えた責め苦を受けてしまったら、壊れてしまうかもしれない。
そうなっていないことを、マリーは祈るばかりだった。それしかできなかった。
手錠と首輪で拘束され、相変わらず服を着ることは許されず……マリーは、エリザベートと数人の兵士達に両脇を固められて先導されながら、命じられるままに歩き続けた。
移動の大半が地下通路だったため、マリーは最初から最後まで、自分が今どこにいるのか、どこに向かっているのかもわからないままだった。
到着した先にあったのは……地下牢だった。
何の変哲もない、とでもいえばいいのか……特筆すべきところが何もない、普通の牢屋。石造の床や壁でできていて、粗末なベッドが1つと、トイレが1つだけある。
広さは、これもごく普通。縦も横も、マリーの足で数歩歩ける程度で、天井は2mと少し……普通の人間でもやや窮屈に感じる。
灯りは、牢の外にある燭台のろうそくだけ。弱弱しく頼りないその光では、牢の隅から隅までを照らすことができておらず、全体が見渡せない程度の視界しかない。
「……!? うそ……」
しかし、そんな薄暗い視界の中でも見逃しようのないものが……その牢屋の中にあった。
否……居た。
マリーはそれに、牢に入ると同時に気づいて……目を疑った。
「イザベラ……アリシア……あなた達なの!?」
「っ……!? そ、そのお声は……」
「マリー様!? マリー様ですかっ!?」
両手とも、鎖の片方の端が壁に固定されている手錠で繋がれ……はりつけにされているような状態で、かつての自分の部下達がそこに居た。
自分と同じように全裸で……しかし、特にけがなどはしていないように見えた。体は汚れているし、少しくたびれて、あるいはやつれているように見えなくもないが……五体満足で、意識もはっきりとしているようだ。
その2人……イザベラとアリシアもまた、マリーが牢に入ってきたのを見るや、顔を輝かせた。
「ああ、こんな姿になって……ごめんなさい、2人とも……私が、あなた達を守って、逃がしてあげることができていれば……」
「何をおっしゃいますマリー様! それを言うなら私達こそです! 私達はマリー様を守る盾にして、敵を打ち砕く剣! その身を挺してでもあなたを逃がさなければならなかったのに……」
「そうです……ふがいない様をさらしてしまった私達こそ、マリー様にお詫びしなければ……それに、私達なら大丈夫です。この通り……無事ですよ。お気に病むことなどありません」
実に10年ぶりの再会を喜ぶ3人。互いが互いを気遣い、責めることはない。
マリーを含め、これまでこの3人が受けて来た責め苦の激しさを考えれば、千年の恋ならぬ忠義も冷めて、『あんたのせいでこんな目に!』と激しくののしり合うようなことになってもおかしくはない。実際、エリザベートや兵士達は、そうなる魔女達を何人も見て、そして笑ってきた。
そうならないのはさすがだなと思いつつも……エリザベートは特に不機嫌になりはしなかった。
見どころはむしろ、これからなのだ。
エリザベートは、ぱんぱん、と手を叩いて3人の意識を無理やりこちらに向けると、『面白いものを見せてあげる』と言って……腰に差していたサーベルを抜き放った。
そしてそれを……壁に貼り付けにされている、イザベラの胸に突き刺した。
「なっ……何をするの!?」
目を見開いて愕然とするマリーの目の前で、イザベラの胸からサーベルが引き抜かれた。
位置からして、そして深さからして……確実に心臓を貫いた。
いくらイザベラが高レベルの魔女でも、これは致命傷だ。早く魔法薬か治癒魔法を使わなければ助からない。
普段のイザベラならば、それこそ自分で、体が死ぬ前に反射的に治癒魔法を使って治してしまえる程度の傷でしかないが……今は、首輪と手錠で力を封じられている。
このままでは……と、マリーの顔に、そして頭の中に焦燥が浮かぶが……
「だ、大丈夫です、マリー様……ご心配、いりませんっ……!」
やや苦しそうにしながらも、イザベラ自身がそう言うと……目の前で、不思議なことが起こった。
治癒魔法も何も使っていないのに、みるみるうちに傷がふさがっていくのだ。
驚くマリーの目の前で……わずか数分で、跡形もなく傷は消えてしまった。
エリザベートは今度は、もう片方……アリシアの方に歩み寄ると、首元に刃を走らせ……深々と切り裂く。
動脈を傷つけたのだろう。勢いよく血液が噴き出すが……やはり、その傷もすぐにふさがった。
「……どういうこと……!? あなた達、まさか、『不老不死』の領域に……!?」
「……はい、そのようです」
「もっとも……自力で至ったわけでもなければ、決してまともな力でもないのですが……」
困惑するマリーに、エリザベートが、それはそれは楽しそうに、横から説明してきた。
「その子達はね……帝国軍が開発した秘薬によって、無理やり『不老不死』になったのさ」
「無理やり……? まさか、人を不老不死にする薬でも作ったというの……!?」
「半分正解。正しくは、まだそれを作っている最中でね……そこにいる2人は、その過程でできた副産物、みたいなものさ」
「副産物……?」
聞いていて余計に困惑が酷くなっていくマリーに対し、エリザベートは起源よさそうに、丁寧に次第を説明し始めた。
帝国皇帝直属の極秘研究機関が研究を進めている、『不老不死の秘薬』。
口にした人間に永遠の命を与える、数多の権力者が欲してきた夢の薬は……完成まであとわずかというところまで来ていた。
その研究機関では現在、『若返りの薬』までは完成している。
その作り方は少々特殊であり、生きた人間、あるいは亜人の肉体を使う必要があった。
まず、希少な材料を大量に使って『原薬』を作る。そこには、猛毒の素材や依存性のある薬物、体から出て行かない有機金属のような物質なども多く含まれている。
そうしてできた『原薬』は、口にすれば、即死こそしないが、時間をかけてゆっくり苦しんで死んでいくことは間違いない……劇薬以外の何物でもないものだ。
それを……生贄として使う、人間または亜人の女に飲ませる。すると、その飲んだ者の体内で『熟成』という名の化学変化、あるいは、体質の蹂躙が始まる。
そのまま数日、生贄にきちんとたっぷりと栄養を与えつつ『熟成』させると、母乳が出るようになる。その母乳こそが、『若返りの秘薬』である。
後は、生贄の女が死ぬまで母乳を絞って採取し続け……限界が来て死んだら、廃棄する。
採取した母乳……もとい『秘薬』は、さらにその後無毒化を行ったうえで……皇帝の口に入る。そして、80歳を超えてなお若々しくあり続ける皇帝の、活力となるのだ。
そして、『若返りの秘薬』とは言うが、一瓶で劇的に、何年分も若返るわけではない。わずかな期間分を若返らせたうえで、やや老化を緩やかにする程度の効果しかない。
ゆえに、若さと活力を保つには、飲み続けなければならない。数多の女を犠牲にして、薬を作り続け……それを消費し続けなければならない。
皇帝は何十年もそうして、人間を、亜人を、そして『魔女』を犠牲にして命を長らえさせてきたのである。
生贄にした女は、『原薬』の毒素が原因で必ず死ぬ。その死ぬまでの期間が長ければ長いほど、ひどい言い方だが、コストパフォーマンスがいいと言える、
その意味で最も優れているのが『魔女』だが、亜人の中でも希少な存在であるため、普段は他の亜人や人間の女を使って作られていた。
ここまでが、帝国で使われている『若返りの秘薬』の概要だが……『不老不死の秘薬』は、その上位互換にあたり、作り方も同じである。
もちろん材料は違う。さらに希少な素材をいくつも使うことになり、数十年かけて調査・収集を進め、ようやく最近、全ての材料が集まったところだった。
その一部は……マリーに産ませた、魔法生物や魔法植物だった。
しかし、それによって作られる原薬の有毒性は『若返りの秘薬』の比ではなく、人間や亜人の女では、飲んだ瞬間即死してしまう。魔女でも、苦しみ抜いた末に数時間で死んでしまう。熟成させる容器としての役割を果たせない。
そのため研究者達は、魔女に不老不死の力を持たせ、死にたくても死ねない体にしてから『生贄』にすることを考えついた。
その為に、研究の過程で出来上がっていた、欠陥品の『不老不死の秘薬』を使った。ほかならぬ……イザベラと、アリシアに。
「この2人に飲ませた秘薬は、人間や他の亜人に飲ませても死ぬだけだけど、魔女限定で不老不死にしてしまえるものなんだよ。ただ、その上さらにリスクがあって……飲んだ者は死ぬことこそなくなるものの、それ自体が体に大きな、不可逆のダメージを与えてしまい……魔女としての力が大きく損なわれてしまうのさ。そしてそれは、この先回復することはない」
「……っ!? 何ですって……」
「今そこに居る2人、念のため魔法の首輪と手錠で力を封じているけど……そんなもんなくても無力化できる程度の力しか、もう持っていないんだよ。死なないこと、頑丈であること以外はとりえのない……ただの無力な雑魚魔女に成り下がっちまったのさ」
「黙れ……黙れっ! あなたが……あなた達が、こんなっ……」
鎖をガチャガチャと鳴らして体を揺らし、噛みついてくるイザベラの剣幕もなんのその。エリザベートは、声を荒げることしかできない、哀れで無力な『雑魚魔女』を眺めながら……続けて、ショックを受けているマリーに視線を戻す。
マリーもまた、今更ながら気づいていた。以前は感じられた、熟練の魔女としての力が……2人から感じられなくなっていることに。
てっきりそれは、長年の幽閉生活で疲弊し、魔力が不安定になっているからだと思っていたが……
「そんな……」
「……っ……申し訳、ございません、マリー様……。もはや、この身には、あなたを守り、支えられるだけの力は……ありません……っ!」
絞り出すような……これ以上ないほど悔しそうな声で、アリシアが謝罪する。
イザベラも同じだ。うつむいて、悔しそうに涙を流す。
もちろん、マリーにそれを咎める気も責める気も微塵もない。ただただ……痛ましく、悲しい気持ちでいっぱいだった。すぐにでも抱きしめて、慰めてやりたい気持ちでいっぱいだった。
しかし……マリーの首輪から延びている鎖を手に持っている、エリザベートがそれを許さない。そのまま、さらに説明を続ける。
「そんなわけで、不老不死になったその2人を使って、完全なる『不老不死の秘薬』を作ろうとしたが……ダメだった。まだ『器』としての力が足りないとさ。だから……最後の手段。あんたに、生贄になってもらうことにしたのさ」
エリザベートに付き従っていた部下の1人が、大事そうに持っていた箱を開け、小瓶を1つ取り出した。
親指と人差し指でつまんでしまえるほどの小さな瓶。中には、毒々しい、赤黒い液体が詰まっている。
「あんたの体を使って、『不老不死の秘薬』を完成させる……そしてそれをもって、我らが皇帝陛下は……永遠に世界に君臨する、絶対の存在になるんだよ……!」
部下達がマリーを抑え込み、無理やり口を開かせる。
そこにマリーが薬を流し込み……吐き出せないように、口を閉じさせて、背中を叩く。その衝撃で、マリーはそれを飲み込んでしまった。
―――どろり
「……っ!?」
ごく僅かな量の『原薬』が胃に落ちた瞬間から、マリーの体の中で異変が始まった。
あの時と同じように、マリーの『不老不死』の体でも無効化できないほどの毒素が彼女の体を蝕んでいき……徐々に体を作り変えていく。
しかし、聞いていた話と違って、不思議と苦しくはない。むしろ……
「っ……っっ……!? ふぅー……っ、ぐ……ぅうぅううっ!?
―――ぷしゅ、ぷし……ぷしゃあぁぁああっ!
「おいおい、またなのかいあんた……」
呆れたような声で、エリザベートは、床に倒れこんで苦しむマリーを見下ろしていた。
マリーは、床に倒れこんで苦しそうに身を震わせつつも……その股間からは、快感のあまりこぼれ出てくる潮の飛沫をまき散らしている。
「呆れたねえ、鞭でも毒でも、苦痛なら何でもいいのかい、あんたの体は……節操ってもんがないのかねえ? まあ、元気そうで何よりだけどね」
過去、『原薬』を飲ませたもので、苦しみに絶叫したり、声も出ないほどもだえる者はいたが……それを快楽に買えてしまうものなど1人もいなかった。少なくとも、エリザベートは知らない。
それをこの『黒の雌豚』は……ある意味幸せな体質と性癖だと思っていた。
エリザベートは、マリーと、元々いたイザベラ達を残して、部下達と共に牢屋を出た。
「今日から数日間、あんたには苦しみ……じゃないのか。まあ何でもいいとして……『熟成』して薬が完成するまでの間、あんたにはそこで暮らしてもらうよ。その部下2人にも……手伝ってもらわなきゃいけないからね」
「私達にも……だと? いったいどういう意味だ?」
「後で説明してやるよ。じゃあね」
それ以上何も言うことはなく、エリザベートは去って行った。
残された3人……内、イザベラとアリシアは、床の上でもだえるマリーを、心配そうに……そして、何もできない自分達に苛立ち、不甲斐なさと悔しさで涙を流しながら……しかし、苦しむ主を見守り、励まし続けることしかできなかった。
☆☆☆
それから、マリーが体の中で『秘薬』を熟成させる日々が……それに耐える日々が始まった。
普段のように、種付けや拷問をされるわけではない。
ただ、『原薬』によって体が侵される苦しみ――マリーにとっては快楽――に耐え続けるだけだ。他には何もしなくてよかった。
ただ1つあげるなら……『熟成』という名の体質変化に耐えるための栄養を継続して補給する必要があった。そのために。毎日3食、十分な量の食事が運ばれてくる。
メニューは相変わらず、『牧場』でも食べていたドリアのような『餌』だったが、大皿に大量に盛られて持ってくる。
しかしマリーは、空腹感のままにそれらを毎度平らげていた。それだけ、マリーの体内で『熟成』が進むにはエネルギーが必要だった。
だが、その量は膨大であり……仮にマリーが毎食、満腹になる限界まで餌を平らげても、到底足りないというレベルだった。栄養が足りなければ、塾生は進まず、また失敗してしまう。
しかし、帝国の研究機関は、こうなるだろうと既に予想していた。
そのために……イザベラとアリシアの2人を牢屋に入れていたのだ。
「ごめん……ごめんなさい、アリシアっ……」
「お気になさらず、マリー様。お役に立てるなら、私の……あひぃっ!? あ、わ、私のでよければ……い、いくらでもっ……くぅ、ふぅんっ……!?」
マリーが来た時と同じで、壁に拘束されたまま、身もだえしながら喘ぎ声をあげるアリシア。
その胸元……大きく膨らんだ乳房に、マリーが吸い付いて、乳首からちゅうちゅうと音を立てて母乳を飲んでいた。
敬愛するマリーが、夢中で自分の胸から母乳を飲んでいるという光景に、アリシアはやや困惑しつつも……どうしようもない多幸感が頭にも体にも湧き上がってきて、幸せそうな表情で、己の栄養をマリーに差し出し続けている。
隣にいるイザベラは、羨ましそうにその光景を見ながら……自分の番が来るのを待っていた。アリシアのそれに比べればやや小ぶりな、しかし、しっかりと母乳が詰まった乳房を疼かせながら。
人間の女性が出す母乳は、非常に栄養価が高い。高すぎて、乳児以外がそれを飲むと、お腹を壊してしまうと言われている。
まして、イザベラとアリシアは、『不老不死の秘薬』を完成させることこそできなかったが……その母乳は、未完成であれど『秘薬』になっており、栄養剤としても大きな力を持っていた。
食事だけでは摂り切れないほど大量の栄養を必要とするマリーにとっては、渡りに船。
毎回の食事に加えて、2人の母乳を飲み続けることで、『熟成』に必要な栄養を補給する……それが、マリー達3人が一緒にここに入れられている理由。
イザベラとアリシアは、不老不死の体を生かして母乳を出し続ける、マリーの『餌』なのだ。
アリシアの左右両方の乳房から、出るだけ全ての母乳を飲み干すと……今度はマリーはイザベラの胸元へ。
「あぁ、マリー様ぁ……どうぞ、お召し上がりください……!」
「ありがとう……イザベラ。―――あむっ」
「ひゃん、っ……♪ あぁ、マリー様……マリー様が、わたしのお乳を……!」
表現しようもないような背徳の幸福をもたらす、マリーへの授乳という行為に、とろけそうな顔になるイザベラ。
帝国の思惑通りになるのは癪でしかないが、それでも、敬愛するマリーの力になれることは、彼女にとって無情の幸福。犯され、産まされ続けた地獄のような10年間で壊れかけた心を救い、癒してくれる時間に他ならなかった。
恍惚の表情で全ての母乳を差し出したイザベラにお礼を言って、マリーは口を放す。
そして、届けられていた食事……既に食べ終えた自分の分とは別に届いていた、イザベラ達の分の食事を手に取って、2人に食べさせる。
両手が拘束されている2人は、自力で食べることができないからだ。そして、食べなければ……不老不死ゆえに死ぬことこそないが、力が出ず、母乳も止まってしまう。
犬食いしろとでもいう意図なのか、2人の分の食事にはスプーンがついていなかったため、いつもマリーが自分のスプーンを使って2人も食べさせていた。
回し食いになろうと特に気にすることはなかったし、マリーに世話を焼いてもらえることを喜びながら、イザベラもアリシアも、食事を全て平らげていた。
そして数時間後には、その栄養を、魔力を、母乳に変えて……またマリーに与えるのだ。
そんな生活は……数日から、長くとも数週間で終わると目されていた。
しかし、研究者たちの予想を裏切り、完全な『不老不死の秘薬』を完成させるための熟成期間は……それをはるかに上回る長さを要した。
帰還予測の参考にした、『失敗作』や『若返りの秘薬』は、所詮は劣化版に過ぎず……『不老不死の秘薬』はレベルが違ったのだ。熟成し完成させるのに、相応の期間を要した。
マリー達は、実に半年もの長い間、牢屋の中で共に生活し続けた。
そして……その時が、ついに、来る。